説明

マイクロモジュールと非接触式近接通信手段を備える再現装置とからなる組立品

本発明は、チップを含むマイクロモジュールを備え、アンテナが端末の直近に配置されるという条件でマイクロモジュールと端末の間の通信を可能とするアンテナをさらに備える、端末との少なくとも一方向の通信のための携帯用装置に関するものである。上記装置は、マイクロモジュールを取り外し可能なように収容する再現手段を備え、マイクロモジュールがアンテナに対して取り外し可能であるように上記アンテナが前記再現手段によって支持されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロモジュールの所持者認証のため、またはマイクロモジュールに記録された多数の権限の読取りのために、電子読取装置に挿入することを目的とするマイクロモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなマイクロモジュールは、通常、SIMカード、クレジットカードまたはプリペイドカードの形のチップカードである。
【0003】
また、上記のようなマイクロモジュールは、USB通信プロトコルに従って機能する、硬い指形または他の任意の形状を呈する鍵とすることもできる。
【0004】
上記のようなマイクロモジュールは、常に、多数の形状制約条件に従う。よって、チップカードの場合、カードが電気的接触および標準化プロトコルによって外界と対話する際に、フォームファクタは、「ISO」形式または「プラグイン」形式に固定されたままである。
【0005】
カードは、実際には、製造が容易でなければならず、電気的接点と読取装置のコネクタのブラシとの正しい角度での位置決めを可能にするために、非常に精確な寸法に従わなければならない。
【0006】
カードの厚さ自体が、読取装置内で正しく機能することを確実にすると共に、チップカードの一般的な人間工学を保持するように標準化される。この約0.8mmという厚さは、非常に強力な技術的制約条件である。
【0007】
実例として、単一のプラスチックカード本体に指示器とキーを組み込んで、補足機能を提供し、このカードから周辺機器を備える小型コンピュータを作成しようと試みた事例を引用する。この方法で発生する問題は、0.8mmのカード本体の厚さ内に収容することができ、製造工程および製品寿命の間の機械的ストレスに耐えるのに十分な耐久力のある、LCDディスプレイ、バッテリ、ディスプレイドライバなどの構成部品が入手可能かどうかである。カードに適用される寸法制約条件は、ユーザインタフェースを装備したカードの場合には、特に制約的である。
【0008】
非接触式カードの到来は、今や、銀行業務、輸送またはアクセス制御用途での最初の製品提供を可能にしている。しかしながら、非接触式カードの製造工程は、依然として時間とコストがかかる状況のままである。また、無線周波数通信は、もはや、カードの正確な寸法を課すものではなくなったが、アンテナの形状およびサイズは、ISOサイズと同等のままのカードサイズを課すものである。よって、寸法制約条件は、非接触式通信カードの場合にも依然として強いられる。
【0009】
したがって、カード発行者は、区別するためにカードの形状を利用することは全くできず、カードの外見(色、透明性)に頼ることしかできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一目的は、電子マイクロモジュールの所持者に様々なフォームファクタを提供すると共に、寸法制約条件が存在するにもかかわらず、これらのマイクロモジュールの所持者に様々な特徴を可能にすることである。
【0011】
さらに、現在のマイクロモジュールの所持者は、簡単にすばやく、自分の電子財布の残高や、自分のマイクロモジュールで実行された最近の操作を調べることができない。このためには、マイクロモジュールの所持者は、マイクロモジュールの運用者(銀行、食堂など)によって提供される端末を使用し、またはXiring(登録商標)リーダなどの携帯用読取装置を少なからぬコストで購入する必要がある。
【0012】
また、本発明は、マイクロモジュール所持者が、マイクロモジュールに関連するデータに容易にアクセスすることができるようにすることも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の他の特徴、目的および利点は、添付の図を参照して行われる、以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、本発明による読取装置10は、まず、チップカード20を収容する読取装置本体11を備える。
【0015】
読取装置本体11は、外側ケース、チップカードへのアクセスハッチを備える。
【0016】
さらに、読取装置本体11は、コイルとして形成され、埋め込まれ、または絶縁媒体上に導電インクを付着させることによって作成された、長方形、円形または楕円形のアンテナ12を備える。アンテナ12は、読取装置10と、支払端末やアクセス制御端末などの外部端末との間の、良好なRF結合を保証するように設計される。
【0017】
アンテナ12およびアンテナ12に関連付けられたチップカード20は、アンテナ12が外部端末の直近に配置されたときに、外部端末とのみ通信を行うように構成される。
【0018】
好ましくは、アンテナ12およびアンテナ12に関連付けられたチップカード20は、アンテナ12が外部端末から数センチメートル離して配置されたときに外部端末とのみ通信を行うように構成される。したがって、そのような装置のユーザは、読取装置10に端末と通信を行わせる目的で、読取装置10と端末の間の密接な近接性によって、不可欠ではないが感知できるほどに端末と接触した状態で関連付けを開始しなければならない。
【0019】
通信は、この場合、少なくとも一方向の、通常は、カード20から外部端末への情報転送として理解するものとする。しかしながら、本発明の状況では、逆方向での情報転送も実施され得る。
【0020】
このアンテナ12の両端は、カードコネクタ13の2つのブラシに接続される。
【0021】
チップカード用コネクタ13は、マイクロモジュール20の接触金具と、読取装置内にあるアンテナ12の間のリンクを提供する。このコネクタは、必要に応じて、カード20を所定位置に誘導することもできる。
【0022】
アンテナ12は、短距離の、非接触式通信アンテナである。
【0023】
また、読取装置は、カード所持者に気付かれない取引を回避するために、アンテナ12上のカットオフに配置されたスイッチ(図示せず)も内蔵する。また、スイッチは、RF通信の確立を防止するためにもアンテナ12のループを開く。回路を閉じ、RF通信をアクティブ化させるには所持者による意図的な操作が必要である。アンテナ12のカットオフは、任意の通信を防止し、よって、カードを任意の不許可の通信から保護する。
【0024】
本発明は、読取装置10内に、ボックスに対する特別な制約条件なしで、そのようなスイッチだけでなく、バッテリ14、アクティブ化ボタン15およびLCD型ディスプレイ16も収容する可能性を提供する。
【0025】
本発明によれば、読取装置内にそのようなバッテリ14を配置することによって、カード20を、受動的ではなく能動的にすることが可能である。バッテリは、受動部品のRF通信の範囲および/または速度を増大させる際に有利である。また、バッテリは、例えば、フィリップスやソニーによって製造されるNFC(Near Field Communication)部品の場合と同様に、セキュリティを向上させ、能動モードに切り換わることもできる。
【0026】
バッテリ14は、体積と重量を最小限に抑えると同時に、読取装置が再充電なしの集中的使用に適した読取装置であるように、大量のエネルギーを貯蔵できる能力を持たねばならない。そのような読取装置には、移動電話機用に開発されたバッテリ技術が適している。
【0027】
しかしながら、読取装置は、主に、待機モードで機能し、受信機だけが一部アクティブ化状態にある。
【0028】
読取装置が他の装置との通信セッションをアクティブ化すると、このセッションは、装置の近接性を確認するために周期的にチェックされる(「スニッフィング」技術)。2つのアクティブ化状態の間には、RF受信機だけが一部アクティブ状態にある。
【0029】
バッテリ14に再充電するのに電気的接触は必要とされない。有利には、セキュリティ上の理由で(EMI、デジタル障害解析)、バッテリ14の再充電は、磁気誘導によって行われる。読取装置10は、磁気変圧器の2次側を構成する追加の搭載アンテナ14aによって、バッテリの再充電を可能とする。このためには、読取装置10は、単に、変圧器の1次側を含む支持器に配置されるだけである。
【0030】
光電池に基づく変換器を用いた光の利用や、電磁(HF)界および変換用アンテナなど、他のエネルギー伝達技術も使用され得る。
【0031】
読取装置には、バッテリ14がほぼ放電状態にあり、またはフル充電状態であることを警告するために、充電測定装置が内蔵される。この測定は、無線リンクによって、パーソナルコンピュータなど、適切なマンマシンインタフェースを備える別の装置に送信され得る。
【0032】
しかしながら、ここでは、読取装置10には、特にバッテリ充電メータ14を表示する、LCD16(液晶ディスプレイ)またはOLED(有機発光ダイオード)が装備される。
【0033】
カードは、フィリップスまたはソニーによって設けられたNFC(Near Field Communication)プロトコルを満たす。同様に、RFによる方法は、IR接続によって置き換えられてもよい。
【0034】
カード20は、図1の例では、ディスプレイ16およびボタン15を管理するための、または読取装置10の演算装置17と通信するための、ハードウェアおよびソフトウェアリソースを備える。
【0035】
よって、読取装置10は演算装置を備え、カード20と演算装置17の間の通信は、この場合、MMC(メモリマルチメディアカード)、SPIまたはこの種のメモリと互換性のある他の任意の種類のバスのものであるバス17aによって、完了される。
【0036】
ディスプレイ16は、カード20のチップによって、チップで格納され、実行されるディスプレイドライバを介して制御される。特に、ディスプレイは、カード20に関連付けられた取引および残高を表示することができる。
【0037】
そのようなLCD型のディスプレイ17およびボタンを追加する場合には、読取装置は、チップカードコネクタからマイクロモジュールへのそれらの接続を可能にするための(1つまたは複数の)補助的PCBを備えることになる。
【0038】
ディスプレイ16のサイズおよび解像度に従って、マイクロモジュール20のチップに含まれる所持者の写真などの補足的情報の表示も考慮され得る。
【0039】
キーパッド15は、マンマシンインタフェースが、カード20に問い合わせを行い、機密ユーザコード(PIN)を入力し、様々なメニューをブラウズすることを可能にする。
【0040】
また、図1の読取装置は、USBコネクタ18も備える。
【0041】
USBコネクタ18は、例えば、カード20をコンピュータに接続することができる。この機能は、同じカードまたはマイクロモジュールをUSBプロトコルコンタクトモードでPKI機能に使用する場合には、特に有用である。
【0042】
読取装置10には、追加の大容量メモリ19(最大数十メガバイト)が配置され、カード20のチップに接続される。大容量メモリ19の内容は、カード20に関して、そのアルゴリズムの多様化された秘密鍵だけが知られているアルゴリズムによって暗号化される。この大容量メモリ19とカード20のチップの間の通信は、MMC(メモリマルチメディアカード)、SPIまたはこの種のメモリと互換性のある他の任意の種類のバスであるバス19aによって実施される。
【0043】
この大容量メモリ19には、サービス契約、デジタル権限、専用データ、写真、および読取装置10を介して、ローカルのまたは国際的なネットワーク(インターネットなど)にカード20を接続することができない場合に必要な他の管理データなどといった専用データが強制的に含められる。
【0044】
また、カード20のチップに可聴装置(ブザー)または視覚的装置(発光ダイオード)が接続されてもよい。この装置は、読取装置の所持者に、通信の確立、および取引の実施を警告することができる。
【0045】
また、カード20に接続するために、読取装置10内にIR(赤外線)接続装置が配置されてもよい。この装置は、マイクロモジュールと、IRリンクを装備する他の器具との間のデータ交換を可能にする。
【0046】
また、読取装置は、放送電波の受信を可能にする電子装置を内蔵してもよい。
【0047】
任意選択で、無線周波数結合特性を上げるために、読取装置は、フェライトまたは磁性材料の棒または板を組み込んでいてもよい。
【0048】
読取装置は、所持者に補足的情報(残高、移動などの表示)を提供するのに使用されてもよい。また、読取装置は、図示しない外部表示装置と通信するために、読取装置10内に収容され、1組の接点によってカード20に接続されたアンテナ12によって、チップカードまたはマイクロモジュールに通信を行わせることもできる。
【0049】
また、読取装置10およびそのアンテナ12は、それ自体が読取装置10のアンテナ12によって中継される、カードの近くにある通信用アンテナを使って、非接触型のリンクを介してカードと通信を行うこともできる。
【0050】
本発明の例において統合される機能は、フォームファクタ、小型化(X,Y)、頑強性(機械的および接続信頼性)、美しさ(形状、色、人間工学)、RF特性(範囲、通信不感知領域、品質係数、受動的および能動的通信など)、ならびに読取装置10およびカード20によって構成されるユニットの統合および製造の容易さ(組み立て、データ差し込み、コスト)を最適化するのに役立つ。
【0051】
本発明は、RF結合および範囲の必要性を満たすように最小限のアンテナサイズの制約条件に従いつつ、読取装置内のアンテナを取り除くことによって、非接触式カードの製造に伴うプロセスの小型化および簡略化を可能にする。本発明は、顧客満足を向上させるために、読取装置およびカードの様々な形状および設計を作り出すことができる。
【0052】
チップカードは、有利には、そのISO寸法を放棄して、GSM電話機で使用されるプラグインカードの形を取ることもでき、またはただ単に電子モジュールとして作成することもできる。
【0053】
本発明の製造方法は、周辺機器を取り外して、標準のチップカードコネクタによってカードに接続される外部読取装置に移すことによって、チップカードに、セキュリティ管理における周辺機器の制御装置としての主導的役割を与える。このとき以降、当該の読取装置は、そのサイズが何であれ、ISO形式のカードまたはスモールカードを収容することができる。
【0054】
図示するチップカード20は好ましい形式である。より一般には、マイクロモジュール20は様々な形を取り得る。
【0055】
よって、マイクロモジュールは、プリント回路上に実装および配線された集積回路、または金属製の柔軟な種類の保持体で構成することができる。よって、マイクロモジュールは、有利には、トランスファー成形または保護樹脂への封入によって保護される。
【0056】
ISOカードの場合、マイクロモジュールは、まず、切り分けられ、次いで、ISO7816形式仕様に合わせてプラスチックカード本体に挿入される。
【0057】
プラグインの場合、ISO寸法に合わせたカードが作成され、次いで、事前に切断され、またはSIMカードの名前で知られている、移動電話機で使用されるものと同一のスモールカードを形成するように切断される。
【0058】
図2に、図1の機能図に合致する読取装置の外観を示す。
【0059】
この例で、ボックス11は、中央カード受け11aを取り付けた舗装材(paving slab)用タイルの形であり、カード20の収容を可能にする半透明な窓11bを有する。
【0060】
読取装置の別の例を図3a、図3bおよび図3cに示す。
【0061】
例えばこの事例では、アンテナ12は受動のみである。その場合、読取装置10は、外側シェルと、2個、6個または8個の接点を有する種類のチップカードコネクタと、コイルで形成され、埋め込まれ、またはシルクスクリーン印刷された種類のアンテナ12のみで構成することができる。
【0062】
この例では、ボックス11は、中にアンテナが通してあるリング形状を有する。ボックスは、カード20を収容し、所持者にカード20が見えるようにする半透明の窓11bを備える、拡大されたカード受け11aを有する。
【0063】
マイクロモジュール20は、有利には、外部認証マーキング要素を保持する。これらの要素は、消えないレーザ表示、ホログラム、署名パネル、または偽造防止を可能にする他の任意の要素とすることができる。
【0064】
外界とのすべての通信が無線周波数インタフェースだけを介して行われるものとした場合、カードのフォームファクタは、特に、計画が容易である。それは、従来の非接触式カードのフォームファクタとは異なり、プラグイン型のカードまたは単なるマイクロモジュールにまで縮小され得る。
【0065】
本発明は、チップカード、プラグインカードまたはマイクロモジュールを、カードまたはマイクロモジュールが、ユーザにとって自然で、意識しないやり方で通信を行うことができるようにする興味深い追加的特徴を備える、頑強で、信頼性が高く、柔軟で、小型で、低コストの読取装置において、容易に実施し、統合する解決法を提供するものである。
【0066】
ユーザの承認(対象と端末の間を意図的に近接させること)の、演算、データ記憶、位置決め/近接性チェック、所持者の正式な識別のための能力は、eReaderおよび関連するカードを、サービス運用者にとっての普遍的ベクトルとすることを可能にする。
【0067】
マイクロモジュールとその読取装置の間と、通信端末との対話が、両ユニットを意図的に近接させることによって実施される。
【0068】
マイクロモジュールを装備した読取装置は任意の通信システムと通信することができ、その場合、通信システムは、さらに、マイクロモジュールを装備した読取装置の所持者と容易に通信することができる。
【0069】
また、本発明は、企業への物理的または論理的アクセスにおいても有用となり得る。すなわち、読取装置およびそのマイクロモジュールが非接触式端末の動作領域に入ると、通信が確立され、アクセスシステムは、物理的アクセス権限(ドアの開放)または論理的(サーバへのアクセス)をチェックすることができる。
【0070】
また、本発明は、イベントへの物理的アクセスにおいても用途を見出すものである。すなわち、無線周波数通信モジュールを備える自動バリアによって監視されているスタジアムや任意の閉鎖領域へのアクセスのために、接触ユニットを装備した読取装置が接近すると、読取装置および関連付けられたマイクロモジュールの所持者の権限を瞬時にチェックすることができる。
【0071】
別の可能な適用例によれば、ユーザは、自動販売機内の商品(飲料、新聞など)を選択し、蓋を開けて商品に接近し、上記販売機に金銭もクレジットカードも入れずに商品を取り出すことができる。
【0072】
高額の場合、マイクロモジュールを装備した読取装置は、ユーザがレジ係によって認証され得るように、ユーザの写真を送信することができる。生体測定検知器(ATMELなど)による正式な識別による承認(解除(discharge))がPINコード(個人認証コード)として機能し得る。
【0073】
本発明は、日常的に、小額の買い物に支払いをするとき(電子財布機能)や、オフィス、ホテルの部屋、マンションへの入室(アクセス制御)や、公共交通利用での確認のために使用され得る。
【0074】
そのようなマイクロモジュールを装備した読取装置は、大容量記憶、画面、キーおよびオーディオ機能のおかげで、例えば、音楽をダウンロードし、再生することができる。
【0075】
本発明は、マイクロチップカードだけに限定されるものではない。本発明には、接触式または非接触式マイクロチップカードに適用されるもの以外の基準およびフォームファクタも適用され得る。本発明は、マイクロチップカードの代用製品として使用することができ、これを有利に置き換えることができる。セキュリティマイクロチップカード(DPAなど)で使用されるいくつかの技法が、有利に使用され得るはずである。
【0076】
本発明によれば、読取装置は、所持者の個人用周辺装置になる。読取装置は、(銀行端末のように)保護され、つまりは場合を問わない。
【0077】
単なる電子財布の残高表示から、PINコードを入力することによるカードに格納された取引の照会まで、読取装置は、カードと密接に関連するようになる。
【0078】
本発明は、これらの機能を、携帯可能で低コストの読取装置に移すことによって、カードを、その直接の人間工学的インタフェース制約条件から解放するものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】複数の付属品を有する、本発明のマイクロモジュールの一変形形態を装備した読取装置を示す機能図である。
【図2】本発明の第2の変形形態によるマイクロモジュールを装備した読取装置の外観を示す図である。
【図3a】本発明の第3の変形形態によるマイクロモジュールを装備した読取装置の外観を示す図である。
【図3b】本発明の第3の変形形態によるマイクロモジュールを装備した読取装置の外観を示す図である。
【図3c】本発明の第3の変形形態によるマイクロモジュールを装備した読取装置の外観を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナが端末の直近に配置されたときにマイクロモジュールが端末と通信することを可能にするアンテナを備えるチップを含んだマイクロモジュールを備える、端末との少なくとも一方向の通信のための携帯用通信装置であって、この装置は、取り外し可能なマイクロモジュールを収容する読取装置を備え、マイクロモジュールがアンテナに対して取り外し可能であるように前記アンテナが前記読取装置によって保持されることを特徴とする、携帯用通信装置。
【請求項2】
マイクロモジュールが外部認証マーキング要素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項3】
読取装置が、チップカードと対話することのできるディスプレイおよびキーパッドを備えることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項4】
読取装置が、マイクロモジュールの接点を外部器具に接続することのできるUSBコネクタを備えることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項5】
読取装置が、無線周波数による通信のためのブロックを備え、チップカードが外部器具と通信することを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項6】
読取装置が大容量メモリ部品を内蔵することを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項7】
RF通信手段が14443タイプAの種類のものであることを特徴とする、請求項5に記載の携帯用装置。
【請求項8】
RF通信手段が14443タイプBの種類のものであることを特徴とする、請求項5に記載の携帯用装置。
【請求項9】
RF通信手段が低域のものであることを特徴とする、請求項5に記載の携帯用装置。
【請求項10】
RF通信手段が中域のものであることを特徴とする、請求項5に記載の携帯用装置。
【請求項11】
外部器具との通信の確立に応答して解除(discharge)を伝達することのできる、聴覚または視覚によるマンマシンインタフェースを備えることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項12】
解除の伝達のための前記装置がLED(発光ダイオード)であることを特徴とする、請求項11に記載の携帯用装置。
【請求項13】
解除の伝達のための前記装置がマイクロブザーであることを特徴とする、請求項11に記載の携帯用装置。
【請求項14】
解除の伝達のための前記装置がバイブレータであることを特徴とする、請求項11に記載の携帯用装置。
【請求項15】
解除の伝達のための前記装置がディスプレイであることを特徴とする、請求項11に記載の携帯用装置。
【請求項16】
電気的な接触なしでエネルギー伝達装置によって再充電可能な独立の電気エネルギー源を内蔵することを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の携帯用装置。
【請求項17】
再充電可能な電気エネルギー源が、エネルギー伝達の媒体として磁気誘導を使用することを特徴とする、請求項16に記載の携帯用装置。
【請求項18】
再充電可能な電気エネルギー源が、エネルギーを伝達する媒体として光を使用し、エネルギー変換用に光電池を使用することを特徴とする、請求項16に記載の携帯用装置。
【請求項19】
再充電可能な電気エネルギー源が、エネルギーを伝達する媒体として電磁界を使用し、エネルギー変換システムとしてアンテナを使用することを特徴とする、請求項16に記載の携帯用装置。
【請求項20】
スイッチを内蔵し、RF伝送が、アンテナ上に配置されたスイッチを作動させることによってのみ確立され得ることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。
【請求項21】
RF通信手段が、携帯用装置が外部器具の直近の領域に入る前は、非アクティブ状態にあり、全く、またはごくわずかしかエネルギーを消費しないように設計されることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公表番号】特表2007−531099(P2007−531099A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504494(P2007−504494)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【国際出願番号】PCT/IB2005/000630
【国際公開番号】WO2005/093646
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(506321414)
【Fターム(参考)】