説明

マウス操作用補助具

【課題】パソコン用のマウスの操作をし易くすると共に、操作の際の手の快適性を向上させることができるマウス操作用補助具を提供する。
【解決手段】 所定厚さのシート材から構成され、マウスMの平面形状が納まる略同形状の孔2を備え、該孔を囲むようになった側方枠部と、手根部を載置する手根部側枠部とが一体的に形成された本体1からなり、該本体が通気性あるいは断熱性材料から構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンピュータ用マウスの操作の際に用いるマウス操作用補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ用のマウスは、入力機器として不可欠であるが、机上などで使用する場合、長時間にわたって操作することが多く、その操作性が良いことに加え、手が机上などに触れて冷たくなったり、逆に汗をかいたりすることがない快適な状態で使用できることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−141283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンピュータの入力作業において、マウスを使用する場合、マウスパッドを用いこの上でマウスを移動させて作業を行うことが行われているが、机上に直接マウスを置いて作業することもよく行われている。
このような場合、マウス上に指を置き人差指、中指、薬指を使ってボタン操作が行われるが、通常親指と小指はマウスから外れ机上面に接して動いている。ところが、操作時に親指と小指が常に机上などを擦っているため、汚れたり擦れたりして不快感を与えたり、スムーズな動きに支障を来たすような弊害がある。
【0005】
また、長時間マウス操作を続けると、熱いときには指に汗をかき特に親指と小指が汗と机上との接触とで一層不快感を与えたり、逆に寒い時には、机上に接触している親指や小指が冷えて冷たくなってしまう恨みがあった。
【0006】
このため、例えば特許文献1に示すように、マウスの下に敷きマウスからはみだしている親指や小指を載せるシートでマウスと一体に動かし、これによって親指や小指の擦れを防止するシート状のマウス操作用補助具が提案されている。
しかしながら、この提案によるマウス操作用補助具はマウスの下にシートを敷いて作業するため、マウスがシート上で動いてしまい、シートからマウスが外れることが起きる懸念があり、また手の手根部側がシートには載っていないので、この部分は直接机上などと接触して擦れてしまい、前述の不快感を招いてしまう恨みがあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は前記の如き状況に鑑み、マウス操作用補助具に親指、小指だけでなく手根部も載置できるようにして、マウスと共にスムースに動かすことができるマウス操作用補助具を提供しようとするもので、その要旨とするところは、所定厚さのシート材から構成され、マウスの平面形状に略相当する形状の孔を備え、該孔の側方を囲むようになった側方枠部と、手根部を載置する手根部側枠部とが一体的に形成された本体からなり、該本体が断熱性あるいは通気性材料から構成されていることを特徴とするマウス操作用補助具にある。また本体の裏面に滑り性の良い層を設けて、さらに円滑に動けるようにしたマウス操作用補助具も特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、前述の如き特徴を有するもので、マウス作業の際に使用する親指及び小指並びに手根部もシート材上にあるので、指や手根部が机上などに接触して擦れたり不快感を与えることがなく、しかもマウスが孔に納まっていてマウスとマウス操作用補助具とが一体となってスムーズに動かすことができるので、操作性の向上と共に入力作業時の疲労を軽減させることができる特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視面図である。
【図2】図1の実施例の裏面側からみた斜視図である。
【図3】図2A部分の断面を示す拡大断面図である。
【図4】本発明のマウス操作用補助具を使用している状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1ないし図3は本発明の第1の実施例を示すもので、図中1は所定厚さのシート材から構成された本体、2は該本体1に設けられたマウスの平面形状が納まる略同形状の孔である。そしてこの本体1の側方には側方枠部1A、1Bが、また手根部には手根部側枠部1Cが、さらに爪先側には先方側枠部1Dがそれぞれ孔2を囲むように一体的に設けられている。また前記本体1材は、例えば図3に示すような断面を有し、合成樹脂シート材からなる基材3、その上には通気性又は断熱性を有する材料層4、最上面はタオル地などの表装材5とからなり、さらに裏面にはフッ素系樹脂などの摩擦係数の少ない滑り性の良い層6が設けられている。
【0011】
以上のように構成された本発明のマウス操作用補助具は、図4のような状態で使用することができる。
すなわち、マウスMは本体1の孔2に納め、この状態で図では右手HをマウスMの上に載せる。この状態で、人差指、中指、薬指の3本は、ほぼマウスM上にそれぞれ載るが、親指は側方枠部1Aに、小指は側方枠部1Bに、また手根部は手根部側枠部1Cに載置することになる。なお、先方側枠部1DにはコードのあるマウスではそのコードCが載っている。
【0012】
この状態で、マウスMはその平面形状が収まる略同形の孔2中に位置しており、本体1は所定厚さを備えたシート状となっているため、マウスMの前後左右の動きに同調して動くこととなり、手を載せて操作する際に、本体1とマウスMが連動して動き、親指、小指及び手根部が本体1から外れることがない。したがって、机上などの操作面に親指、小指及び手根部が接触して擦れたり、汗や冷たさによる不快感を与えることがなく、長時間にわたり快適に操作することができる。
とりわけこの実施例においては、本体1の裏面に摩擦係数の小さい滑り性の良い層6、6A、6B,6Cを設けているので、マウスMとマウス操作用補助具とを、円滑に移動させることができ、一層軽快な作業性を発揮させることができる。
【0013】
ここで、本体1の所定厚さのシートとは、マウス操作用補助具の平面性を保持し、マウスMの動きと同調して移動することができる厚さのことを指しており、厚さが2〜10mm程度の適度の剛性がある材料を使用することができる。そしてこの本体1に設ける孔2の略同形状とは、マウスMの平面形状が納まる形と大きさでこれより若干大きめなサイズを意味している。
また本発明の手根部とは、手のひらの部分の手首に近い箇所及び一部手首の箇所を含む部分を指しており、この部分は一般にマウス操作で机上などに触れ易い箇所である。
【0014】
また通気性あるいは断熱性のある材料とは、前者はフェルト以外に連続気泡の発泡樹脂材、などが使用でき、後者としては独立気泡の発泡合成樹脂材、発泡ゴム材、ビーズ層、ハニカム材料などが使用できる。
さらに、滑り性の良い層6としてはフッ素系プラスチックやその他摩擦係数の小さい材料を塗布するか同材料のテープ又はフィルムを、本体1裏面に貼着することによって設けることができる。図2のように滑り性の良い層を設けると、特に操作の際に力が加わる箇所の動きが良くなり、経済的にも有利であるが、さらに広範囲の領域に設けるようにしてもよい。
いずれの材料を用いる場合にも、本体1全体の軽量性を損ねないように配慮することが望ましい。この意味からすると、摩擦係数の小さい単一のシート材料で基材を兼ねさせるようにように構成しても良い。
【0015】
次の図5は、本発明の第2の実施例を示すもので、本体1の先方端側枠部1Dに切り欠部7を設けたもので、この切り欠部7にマウスMのコードを納めることができ、操作上の利点がある。この例に示すように本発明の本体1は、マウスMとマウス操作用補助具とが同調して動かすことができれる構成であれば、孔2全周が塞がっておらず一部が切除した形状になっていても構わない。なお、この実施例の場合も、上記第1の実施例と同様な本体1で構成することができる。
【符号の説明】
【0016】
1 本体
1A、1B 側方枠部
1C 手根部側枠部
2 孔
3 基材
4 断熱性材料、通気性材料
5 表装材
6、6A、6B、6C 滑り性の良い層















【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定厚さのシート材から構成され、マウスの平面形状が収まる略同形状の孔を備え、該孔の側方を囲むようになった側方枠部と、手根部を載置する手根部側枠部とが一体的に形成された本体からなり、該本体が断熱性あるいは通気性材料から構成されていることを特徴とするマウス操作用マウス操作用補助具。
【請求項2】
前記本体の裏面に滑り性の良い層を設けたことを特徴とする請求項1記載のマウス操作用マウス操作用補助具。
【請求項3】
前記本体の先方枠部に切り欠部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のマウス操作用マウス操作用補助具。

























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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