マスキング材
【課題】 本発明の課題は、使用後のマスキング材を環境汚染することなく簡単に処理することにある。
【解決手段】 生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されているマスキング材を提供する。上記マスキング材は使用後生分解によって処理することが出来る。
【解決手段】 生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されているマスキング材を提供する。上記マスキング材は使用後生分解によって処理することが出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗装等の表面処理の際に、被処理物の所定の個所に該表面が及ばないように保護するために使用されるマスキング材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のマスキング材は、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂を材料として使用している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平2−126966号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マスキング材は使用後廃棄されるものであり、廃棄された従来のマスキング材は焼却、埋立て等の処理が施されるが、このような処理は環境汚染の観点からみて好ましいものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されているマスキング材を提供するものである。
生分解性プラスチックを材料としたシートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形するか、あるいは生分解性プラスチックを材料とした発泡シートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形することが好ましい。
更に上記生分解性プラスチックはポリ乳酸であるか、あるいはポリオレフィンとデンプンとの混合物であることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
〔作用〕
本発明のマスキング材は生分解性プラスチックを材料としているから、使用後廃棄されたマスキング材は自然放置しても生分解するから、環境汚染の心配はない。
【0007】
〔効果〕
本発明のマスキング材は使用後の廃棄物を放置すれば自然に生分解するから、廃棄物処理に手間がかからず、また環境汚染の心配もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明においてマスキング材に使用する生分解性プラスチックとは、微生物によって生分解可能なプラスチックを云い、このようなプラスチックとしては、例えばポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリカプロラクトン(PCL)、微生物産生ポリエステルP(HB−HV)、ポリヒドロキシプロピオナート(PHP)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシパリレート(PHP)、脂肪族、芳香族コポリエステル、ポリオレフィンとデンプンとの混合物、デンプンと脂肪族ポリエステルまたは脂肪族・芳香族コポリエステルまたは変性ポリビニルアルコールとのポリマーアロイであるデンプン系プラスチック等が例示されるが、成形性の点からみると、PLA、またはポリオレフィンとデンプンとの混合物は望ましい生分解性プラスチックである。
上記ポリオレフィンとしては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等が例示され、上記ポリオレフィンとデンプンとは通常90:10〜30:70質量比で混合される。上記質量比の範囲以下のデンプン添加量では生分解性が低くなり、また上記質量比の範囲以上のデンプン添加量では混合物の成形性、成形物の耐水性、機械的強度等が低下する。更に望ましいポリオレフィン:デンプンの質量比は40:60を超えない範囲である。
【0009】
上記生分解性プラスチックには、例えばジイソデシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジ−n−アルキルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘイシルアゼレート、ジ−2−ヘキシルアゼレート、アセチルトリブチルシトレート、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジブチル、トリオクチルトリメリテート、フタル酸ジエチル、ポリプロピレングリコールアジピン酸、ポリエチレングリコールアジピン酸、アジピン酸ブタンジオール等の可塑剤の単独もしくは2種以上を添加してもよく、また米、麦、そば、大豆等の殻類の実の殻や皮、コーヒー、落花生等の実の殻、栗、オレンジ、りんご、梨等の果物の皮やそれらの搾りかす、竹繊維、麻繊維、ケナフ繊維、ヤシ繊維、繊維性等の植物性充填材の単独もしくは2種以上を添加してもよく、更に架橋剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤、核剤、抗菌剤、生分解促進剤、発泡剤分解促進剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、充填剤、防臭剤、増粘剤、発泡助剤、気泡安定剤、金属害防止剤、加水分解速度調整剤等の他の添加剤の単独もしくは2種以上を添加してもよい。
【0010】
通常上記生分解性プラスチックと所定の成分とはヘンシェルミキサー、バンバリミキサー、ミキシングロールによって混合され、押出機によってシート状に押出されるか、あるいは混練押出機によって混練されつつ押出され、シート状にされる。
【0011】
発泡シートを製造する場合には、上記組成に更にアゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩等のアゾ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物、炭酸水素ナトリウム等の重炭酸塩等の発泡剤を添加して押出機によって発泡させつつシート状に押出す。
【0012】
本発明のマスキング材を製造するには、このようにして押出成形された非発泡のシートあるいは発泡シートあるいは非発泡のシートと発泡シートとの積層シートを真空および/または圧空成形する。
上記方法以外、本発明のマスキング材を製造するには、プレス成形、射出成形、スタンピング成形等の周知の方法が用いられてもよい。
【0013】
以下に本発明の実施例について述べる。
〔第1実施例〕
図1〜図4に本発明の第1実施例が示される。本実施例のマスキング材11は例えば自動車のセンターピラー12のような柱状体のマスキングに使用される。そして該マスキング材11は内側にセンターピラー12の本体12Aの嵌合部11Bを形成した断面コの字型の本体11Aと、該本体11Aの両側壁11C,11Cの下縁に沿って形成された該センターピラー12のフランジ12B,12Bを嵌合するフランジ嵌合部11D,11Dと、該フランジ嵌合部11D,11Dから延設された裏当て部11E,11Eと、上部に延設された上当て部11Fとからなり、本体11Aのには長手方向の補強縦リブ11Gと短手方向の補強横リブ11Hとが形成されている。該マスキング材11は脂肪族・芳香族コポリエステルのシート(厚み0.7mm)を真空成形することによって製造される。
【0014】
上記マスキング材11は図2に示すようにセンターピラー12の本体12Aを該マスキング材11の嵌合部11Bに嵌合し、更に該センターピラー12側縁のフランジ12Bを該マスキング材11のフランジ嵌合部11D,11Dに嵌合して仮止めを行なう。
上記仮止めの後、図3に示すように該マスキング材11の裏当て部11E,11Eを折返してセンターピラー12の裏当て12Cに当て、該裏当て部11E,11Eを粘着テープ14やタッカー等で固定する。
このようにして上記マスキング材11を図4に示すようにセンターピラー12に取付けた後、熱硬化性メラミン−アルキド樹脂塗料等によってマスキング材11と共に塗装する。
【0015】
〔第2実施例〕
図5には本発明の第2実施例が示される。本実施例のマスキング材21は内側にセンターピラー22の本体22Aの嵌合部21Bを形成した断面コの字型の本体21Aと、該本体21Aの両側壁21C,21Cの下縁に沿って形成された該センターピラー22のフランジ22B,22Bを嵌合するフランジ嵌合部21D,21Dと、該フランジ嵌合部21D,21Dから延設された裏当て部21E,21Eと、上部に延設された上当て部21Fとからなり、本体21Aの周囲には長手方向の補強リブ21Gと短手方向のリブ21Hとが形成されているが、第1実施例の場合と異なり本実施例では、長手方向の補強リブ21Gが断続されている。該マスキング材21はポリ乳酸のシート(厚み1.0mm)を真空圧空成形することによって製造される。
【0016】
上記マスキング材21は第1実施例のマスキング材11と同様にしてピラー22の本体22Aを該マスキング材21の嵌合部21Bに嵌合し、更に該センターピラー22側縁のフランジ22Bを該マスキング材21のフランジ嵌合部21D,21Dに嵌合して仮止めを行ない、該マスキング材21の裏当て部21E,21Eを折返してピラー22の裏当てに当て、該裏当て部21E,21Eを粘着テープやタッカー等で止着する。
このようにして塗料等によってマスキング材21と共に塗装する。
第1実施例のマスキング材11は長手方向の補強リブ11Gが連続しているから、該補強リブ11Gに沿って折り曲がり易かったが、本実施例のマスキング材21は長手方向の補強リブ21Gが断続しているから、リブ21Gに沿っての折り曲げ剛性が向上する。
【0017】
〔第3実施例〕
図6〜図8に本発明の第3実施例を示す。図6において33は自動車の車体であり、塗装に際してはフロントバンパー34の下側スカート部35の空気取入れ口36に本実施例のマスキング材31が取付けられる。該スカート部35の空気取入れ口36の内側には縦横の補強桟36A,36Bと左右一対の支柱36Cとが設けられており、該マスキング材31には該補強桟36A,36Bおよび支柱36Cを嵌合するための縦横の嵌合溝32A,32Bおよび嵌合溝32Cが形成されており、前面周縁にはフランジ32Dが形成されており、更に周面には粘着層32Eが形成されている。該マスキング材31はポリ乳酸のシート(厚み0.3mm)を真空成形することによって製造される。
【0018】
該マスキング材31は該空気取入れ口36の内側に嵌着され、該空気取入れ口36の補強桟36A,36Bはマスキング材31の嵌合溝32A,32Bに嵌合され、支柱36Cは嵌合溝32Cに嵌合される。そして該マスキング材31は粘着層32Eによって該空気取入れ口36の内側に固定される。なお粘着層32Eは必ずしも形成されなくてもよい。
このようにしてマスキング個所であるスカート部35の空気取入れ口36にマスキング材31を取付けた上で車体33を塗装し、該塗装後熱処理によって塗膜を乾燥硬化させる。
【0019】
〔第4実施例〕
図9〜図12に本発明の第4実施例を示す。本実施例のマスキング材41は自動車のドア44の窓枠44Aのマスキングに使用され、該マスキング材41は断面L字形の3個の部材41A,41B,41Cからなり、各部材41A,41B,41Cには長手方向の補強用縦リブ41Dと短手方向の補強用横リブ41Eが形成されている。該マスキング材41はポリ乳酸架橋発泡体のシート(厚み1.0mm)を真空圧空成形することによって製造される。
【0020】
該マスキング材41をドア44の窓枠44Aに取付けるには、図10に示すように該マスキング材41の各部材41A,41B,41Cを該窓枠44Aに当接すると共に各部材41A,41B,41Cの接続部相互を重ね合わせて例えば粘着テープ42等で該接続部分を上から固定する。
この場合、図11に示すように各部材41A,41B,41C相互の接続部分において、一方の接続端の横リブ41Eを他方の接続端の横リブ41Eの下側に嵌合し、また図12に示すように各部材41A,41B,41Cの上縁鉤部41Fを該窓枠44Aの上縁に引掛ける。
塗装後は該マスキング材41をドア44の窓枠44Aから剥離する。該ドア44の窓枠44Aはマスキング材41によって保護されていたので塗膜は形成されない。
【0021】
〔第5実施例〕
本発明を図13〜図17に本発明の第5実施例を示す。52は自動車のインストルーメントパネルであって、前面にはグローブボックス取付け穴55、オーディオ取付け穴56,57、計器類取付部58、小物入れ取付部59等が設けられており、該インストルーメントパネル52は上部52Aと下部52Bとに分割されている。
【0022】
該インストルーメントパネル52は、図14に示すように基材54と、該基材54表面に貼着される表装材53とからなり、該表装材53は不織布、合成皮革等からなる表皮材53Aと、該表皮材53Aに裏打ちされている不織布、プラスチック発泡体シート等からなるワディング材53Bとからなり、該表皮材53Aは所定の色(基色)に着色されており、該ワディング材53Bの厚みを弾性的に変化させることが可能である。
【0023】
上部52Aと下部52Bとの境界に沿って基材54には凹溝54Aが設けられており、表装材53はこの部分で該凹溝54A内にきめ込むことによってパーティングラインPLが形成されている。該表装材53はきめ込み部分でワディング材53Bが厚みを圧縮され、その弾性復元力によって凹溝54A内に固定されている。
【0024】
上記インストルーメントパネル52は上下共通の表装材53によって化粧されているから上下同色(基色)である。これをこのまゝ自動車車体に取付けてもよいが、上下異色にするには図13に示すようなマスキング材51を使用する。該マスキング材51はインストルーメントパネル52上部52Aに適嵌する形状を有し、端縁部には係合フランジ51Aが形成されている。
【0025】
該マスキング材51は図15に示すように該インストルーメントパネル上部52Aに被着され、図16に示すように係合フランジ51AをパーティングラインPLの隙間Sに挿着することによって固定される。該マスキング材51の係合フランジ51AをパーティングラインPLの隙間Sに挿着すると、該表装材53のワディング材53Bが厚みを圧縮され、その弾性復元力によって該係合フランジ51Aが表装材53によって挾圧され固定される。
【0026】
マスキング材51をインストルーメントパネル上部52Aに取付けた上で、インストルーメントパネル下部52Bをスプレー塗装等で上部52Aとは異色に塗装する。塗装後はマスキング材51を取りはずす。
このようにして図17に示すような上下異色のインストルーメントパネル52が簡単に得られる。
【0027】
本実施例のマスキング材51はポリ乳酸架橋発泡体のシート(厚み0.5mm)とポリ乳酸(非発泡体)のシート(厚み0.3mm) との積層シートを真空成形することによって製造される。
【0028】
〔第6実施例〕
ポリプロピレン:粒子状デンプン(コーンスターチ)80:20質量比混合物のシート(厚み0.8mm)を真空成形して第1実施例と同一形状のマスキング材を製造した。上記マスキング材は第1実施例と同じくセンターピラーの塗装におけるマスキング材として使用する。
【0029】
〔試験1〕
ポリプロピレン(PP)とコンスターチ(CS)とを表1に示す比率に混合した混合物について、成形性、耐水性および生分解性を評価した。
【0030】
【表1】
評価基準
(成形性)
厚み0.8mmのシートを真空成形して第1実施例と同一形状のマスキング材を製造し、成形性を評価した。
◎ 深絞り部分(特にリブ)においても精度の高いシャープな形状が得られる。
○ 深絞り部分(特にリブ)において、シャープな形状が若干崩れる。
△ 深絞り部分(特にリブ)において、シャープな形状が得られない。
× 深絞り部分、角部分に亀裂が見られる。
(耐水性)
上記成形性評価に使用したマスキング材成形物を25℃の水に24時間浸漬した試料について形状安定性を評価した。
◎ マスキング材の形状に変形やソリ等の異状がなく、形状を維持している。
○ 深絞り部分において、わずかにソリが見られる。
× 深絞り部分において、変形が激しく、マスキング材としてセンターピラーに取付けた場合に、信頼性のある取付け作業が困難になる。
(生分解性)
上記成形性評価に使用したマスキング材成形物を25℃に維持した土壌中に埋め(深さ200mm)、6ヶ月後の生分解の状況を観察した。
◎ 製品の50%以上が分解している。
○ 分解している部分もあるが、大部分はそのままの形状を維持している。
△ ほとんど分解せず、形状がそのまま残っている。
【0031】
以上試験の結果、PP:CS=90:10〜30:70質量比、望ましくは90:10〜40:60質量比の範囲で、成形物は良好な成形性、耐水性、更に生分解性を示す。
【0032】
〔試験2〕
実施例1〜実施例5で作成したマスキング材成形品を土中に深さ200mmで埋設し、時間の経過による生分解性を観察した結果を表2に示す。
【表2】
表2を見れば、本発明のマスキング材は、長くとも6ヶ月で半分以上生分解することが認められる。
【0033】
〔第7実施例〕
ポリプロピレン:低密度ポリエチレン:粒子状デンプン=70:15:15質量比混合物のシート(厚み1mm)を真空成形して第3実施例と同一形状のマスキング材を製造した。上記マスキング材は第3実施例と同じくフロントバンパーの下側のスカート部の空気取入れ口の塗装におけるマスキング材として使用する。上記マスキング材は良好な成形性、耐水性、更に生分解性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のマスキング材は使用後の廃棄物を生分解によって処理出来るから、手間を要せずかつ環境汚染の心配もないので、産業上利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものである。
【図1】斜視図
【図2】仮止め状態の図5におけるA−A断面図
【図3】固定状態の図5におけるA−A断面図
【図4】ピラー取付状態斜視図
【図5】第2実施例の斜視図 図6〜図8は第3実施例を示すものである。
【図6】斜視図
【図7】マスキング材取付状態の横断面図
【図8】マスキング材取付状態の縦断面図 図9〜12は本発明の第4実施例を示すものである。
【図9】斜視図
【図10】マスキング材取付状態斜視図
【図11】図10におけるA−A断面図
【図12】図10におけるB−B断面図 図13〜図17は本発明の第5実施例を示すものである。
【図13】塗装前のインストルーメントパネルとマスキング材の斜視図
【図14】図13におけるA−A断面図
【図15】マスキング材被着塗装状態の斜視図
【図16】図15におけるB−B断面図
【図17】異色インストルーメントパネルの斜視図
【符号の説明】
【0036】
11,21,31,41,51 マスキング材
【技術分野】
【0001】
本発明は塗装等の表面処理の際に、被処理物の所定の個所に該表面が及ばないように保護するために使用されるマスキング材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のマスキング材は、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂を材料として使用している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平2−126966号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マスキング材は使用後廃棄されるものであり、廃棄された従来のマスキング材は焼却、埋立て等の処理が施されるが、このような処理は環境汚染の観点からみて好ましいものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されているマスキング材を提供するものである。
生分解性プラスチックを材料としたシートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形するか、あるいは生分解性プラスチックを材料とした発泡シートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形することが好ましい。
更に上記生分解性プラスチックはポリ乳酸であるか、あるいはポリオレフィンとデンプンとの混合物であることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
〔作用〕
本発明のマスキング材は生分解性プラスチックを材料としているから、使用後廃棄されたマスキング材は自然放置しても生分解するから、環境汚染の心配はない。
【0007】
〔効果〕
本発明のマスキング材は使用後の廃棄物を放置すれば自然に生分解するから、廃棄物処理に手間がかからず、また環境汚染の心配もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明においてマスキング材に使用する生分解性プラスチックとは、微生物によって生分解可能なプラスチックを云い、このようなプラスチックとしては、例えばポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリカプロラクトン(PCL)、微生物産生ポリエステルP(HB−HV)、ポリヒドロキシプロピオナート(PHP)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシパリレート(PHP)、脂肪族、芳香族コポリエステル、ポリオレフィンとデンプンとの混合物、デンプンと脂肪族ポリエステルまたは脂肪族・芳香族コポリエステルまたは変性ポリビニルアルコールとのポリマーアロイであるデンプン系プラスチック等が例示されるが、成形性の点からみると、PLA、またはポリオレフィンとデンプンとの混合物は望ましい生分解性プラスチックである。
上記ポリオレフィンとしては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等が例示され、上記ポリオレフィンとデンプンとは通常90:10〜30:70質量比で混合される。上記質量比の範囲以下のデンプン添加量では生分解性が低くなり、また上記質量比の範囲以上のデンプン添加量では混合物の成形性、成形物の耐水性、機械的強度等が低下する。更に望ましいポリオレフィン:デンプンの質量比は40:60を超えない範囲である。
【0009】
上記生分解性プラスチックには、例えばジイソデシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジ−n−アルキルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘイシルアゼレート、ジ−2−ヘキシルアゼレート、アセチルトリブチルシトレート、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジブチル、トリオクチルトリメリテート、フタル酸ジエチル、ポリプロピレングリコールアジピン酸、ポリエチレングリコールアジピン酸、アジピン酸ブタンジオール等の可塑剤の単独もしくは2種以上を添加してもよく、また米、麦、そば、大豆等の殻類の実の殻や皮、コーヒー、落花生等の実の殻、栗、オレンジ、りんご、梨等の果物の皮やそれらの搾りかす、竹繊維、麻繊維、ケナフ繊維、ヤシ繊維、繊維性等の植物性充填材の単独もしくは2種以上を添加してもよく、更に架橋剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤、核剤、抗菌剤、生分解促進剤、発泡剤分解促進剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、充填剤、防臭剤、増粘剤、発泡助剤、気泡安定剤、金属害防止剤、加水分解速度調整剤等の他の添加剤の単独もしくは2種以上を添加してもよい。
【0010】
通常上記生分解性プラスチックと所定の成分とはヘンシェルミキサー、バンバリミキサー、ミキシングロールによって混合され、押出機によってシート状に押出されるか、あるいは混練押出機によって混練されつつ押出され、シート状にされる。
【0011】
発泡シートを製造する場合には、上記組成に更にアゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩等のアゾ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物、炭酸水素ナトリウム等の重炭酸塩等の発泡剤を添加して押出機によって発泡させつつシート状に押出す。
【0012】
本発明のマスキング材を製造するには、このようにして押出成形された非発泡のシートあるいは発泡シートあるいは非発泡のシートと発泡シートとの積層シートを真空および/または圧空成形する。
上記方法以外、本発明のマスキング材を製造するには、プレス成形、射出成形、スタンピング成形等の周知の方法が用いられてもよい。
【0013】
以下に本発明の実施例について述べる。
〔第1実施例〕
図1〜図4に本発明の第1実施例が示される。本実施例のマスキング材11は例えば自動車のセンターピラー12のような柱状体のマスキングに使用される。そして該マスキング材11は内側にセンターピラー12の本体12Aの嵌合部11Bを形成した断面コの字型の本体11Aと、該本体11Aの両側壁11C,11Cの下縁に沿って形成された該センターピラー12のフランジ12B,12Bを嵌合するフランジ嵌合部11D,11Dと、該フランジ嵌合部11D,11Dから延設された裏当て部11E,11Eと、上部に延設された上当て部11Fとからなり、本体11Aのには長手方向の補強縦リブ11Gと短手方向の補強横リブ11Hとが形成されている。該マスキング材11は脂肪族・芳香族コポリエステルのシート(厚み0.7mm)を真空成形することによって製造される。
【0014】
上記マスキング材11は図2に示すようにセンターピラー12の本体12Aを該マスキング材11の嵌合部11Bに嵌合し、更に該センターピラー12側縁のフランジ12Bを該マスキング材11のフランジ嵌合部11D,11Dに嵌合して仮止めを行なう。
上記仮止めの後、図3に示すように該マスキング材11の裏当て部11E,11Eを折返してセンターピラー12の裏当て12Cに当て、該裏当て部11E,11Eを粘着テープ14やタッカー等で固定する。
このようにして上記マスキング材11を図4に示すようにセンターピラー12に取付けた後、熱硬化性メラミン−アルキド樹脂塗料等によってマスキング材11と共に塗装する。
【0015】
〔第2実施例〕
図5には本発明の第2実施例が示される。本実施例のマスキング材21は内側にセンターピラー22の本体22Aの嵌合部21Bを形成した断面コの字型の本体21Aと、該本体21Aの両側壁21C,21Cの下縁に沿って形成された該センターピラー22のフランジ22B,22Bを嵌合するフランジ嵌合部21D,21Dと、該フランジ嵌合部21D,21Dから延設された裏当て部21E,21Eと、上部に延設された上当て部21Fとからなり、本体21Aの周囲には長手方向の補強リブ21Gと短手方向のリブ21Hとが形成されているが、第1実施例の場合と異なり本実施例では、長手方向の補強リブ21Gが断続されている。該マスキング材21はポリ乳酸のシート(厚み1.0mm)を真空圧空成形することによって製造される。
【0016】
上記マスキング材21は第1実施例のマスキング材11と同様にしてピラー22の本体22Aを該マスキング材21の嵌合部21Bに嵌合し、更に該センターピラー22側縁のフランジ22Bを該マスキング材21のフランジ嵌合部21D,21Dに嵌合して仮止めを行ない、該マスキング材21の裏当て部21E,21Eを折返してピラー22の裏当てに当て、該裏当て部21E,21Eを粘着テープやタッカー等で止着する。
このようにして塗料等によってマスキング材21と共に塗装する。
第1実施例のマスキング材11は長手方向の補強リブ11Gが連続しているから、該補強リブ11Gに沿って折り曲がり易かったが、本実施例のマスキング材21は長手方向の補強リブ21Gが断続しているから、リブ21Gに沿っての折り曲げ剛性が向上する。
【0017】
〔第3実施例〕
図6〜図8に本発明の第3実施例を示す。図6において33は自動車の車体であり、塗装に際してはフロントバンパー34の下側スカート部35の空気取入れ口36に本実施例のマスキング材31が取付けられる。該スカート部35の空気取入れ口36の内側には縦横の補強桟36A,36Bと左右一対の支柱36Cとが設けられており、該マスキング材31には該補強桟36A,36Bおよび支柱36Cを嵌合するための縦横の嵌合溝32A,32Bおよび嵌合溝32Cが形成されており、前面周縁にはフランジ32Dが形成されており、更に周面には粘着層32Eが形成されている。該マスキング材31はポリ乳酸のシート(厚み0.3mm)を真空成形することによって製造される。
【0018】
該マスキング材31は該空気取入れ口36の内側に嵌着され、該空気取入れ口36の補強桟36A,36Bはマスキング材31の嵌合溝32A,32Bに嵌合され、支柱36Cは嵌合溝32Cに嵌合される。そして該マスキング材31は粘着層32Eによって該空気取入れ口36の内側に固定される。なお粘着層32Eは必ずしも形成されなくてもよい。
このようにしてマスキング個所であるスカート部35の空気取入れ口36にマスキング材31を取付けた上で車体33を塗装し、該塗装後熱処理によって塗膜を乾燥硬化させる。
【0019】
〔第4実施例〕
図9〜図12に本発明の第4実施例を示す。本実施例のマスキング材41は自動車のドア44の窓枠44Aのマスキングに使用され、該マスキング材41は断面L字形の3個の部材41A,41B,41Cからなり、各部材41A,41B,41Cには長手方向の補強用縦リブ41Dと短手方向の補強用横リブ41Eが形成されている。該マスキング材41はポリ乳酸架橋発泡体のシート(厚み1.0mm)を真空圧空成形することによって製造される。
【0020】
該マスキング材41をドア44の窓枠44Aに取付けるには、図10に示すように該マスキング材41の各部材41A,41B,41Cを該窓枠44Aに当接すると共に各部材41A,41B,41Cの接続部相互を重ね合わせて例えば粘着テープ42等で該接続部分を上から固定する。
この場合、図11に示すように各部材41A,41B,41C相互の接続部分において、一方の接続端の横リブ41Eを他方の接続端の横リブ41Eの下側に嵌合し、また図12に示すように各部材41A,41B,41Cの上縁鉤部41Fを該窓枠44Aの上縁に引掛ける。
塗装後は該マスキング材41をドア44の窓枠44Aから剥離する。該ドア44の窓枠44Aはマスキング材41によって保護されていたので塗膜は形成されない。
【0021】
〔第5実施例〕
本発明を図13〜図17に本発明の第5実施例を示す。52は自動車のインストルーメントパネルであって、前面にはグローブボックス取付け穴55、オーディオ取付け穴56,57、計器類取付部58、小物入れ取付部59等が設けられており、該インストルーメントパネル52は上部52Aと下部52Bとに分割されている。
【0022】
該インストルーメントパネル52は、図14に示すように基材54と、該基材54表面に貼着される表装材53とからなり、該表装材53は不織布、合成皮革等からなる表皮材53Aと、該表皮材53Aに裏打ちされている不織布、プラスチック発泡体シート等からなるワディング材53Bとからなり、該表皮材53Aは所定の色(基色)に着色されており、該ワディング材53Bの厚みを弾性的に変化させることが可能である。
【0023】
上部52Aと下部52Bとの境界に沿って基材54には凹溝54Aが設けられており、表装材53はこの部分で該凹溝54A内にきめ込むことによってパーティングラインPLが形成されている。該表装材53はきめ込み部分でワディング材53Bが厚みを圧縮され、その弾性復元力によって凹溝54A内に固定されている。
【0024】
上記インストルーメントパネル52は上下共通の表装材53によって化粧されているから上下同色(基色)である。これをこのまゝ自動車車体に取付けてもよいが、上下異色にするには図13に示すようなマスキング材51を使用する。該マスキング材51はインストルーメントパネル52上部52Aに適嵌する形状を有し、端縁部には係合フランジ51Aが形成されている。
【0025】
該マスキング材51は図15に示すように該インストルーメントパネル上部52Aに被着され、図16に示すように係合フランジ51AをパーティングラインPLの隙間Sに挿着することによって固定される。該マスキング材51の係合フランジ51AをパーティングラインPLの隙間Sに挿着すると、該表装材53のワディング材53Bが厚みを圧縮され、その弾性復元力によって該係合フランジ51Aが表装材53によって挾圧され固定される。
【0026】
マスキング材51をインストルーメントパネル上部52Aに取付けた上で、インストルーメントパネル下部52Bをスプレー塗装等で上部52Aとは異色に塗装する。塗装後はマスキング材51を取りはずす。
このようにして図17に示すような上下異色のインストルーメントパネル52が簡単に得られる。
【0027】
本実施例のマスキング材51はポリ乳酸架橋発泡体のシート(厚み0.5mm)とポリ乳酸(非発泡体)のシート(厚み0.3mm) との積層シートを真空成形することによって製造される。
【0028】
〔第6実施例〕
ポリプロピレン:粒子状デンプン(コーンスターチ)80:20質量比混合物のシート(厚み0.8mm)を真空成形して第1実施例と同一形状のマスキング材を製造した。上記マスキング材は第1実施例と同じくセンターピラーの塗装におけるマスキング材として使用する。
【0029】
〔試験1〕
ポリプロピレン(PP)とコンスターチ(CS)とを表1に示す比率に混合した混合物について、成形性、耐水性および生分解性を評価した。
【0030】
【表1】
評価基準
(成形性)
厚み0.8mmのシートを真空成形して第1実施例と同一形状のマスキング材を製造し、成形性を評価した。
◎ 深絞り部分(特にリブ)においても精度の高いシャープな形状が得られる。
○ 深絞り部分(特にリブ)において、シャープな形状が若干崩れる。
△ 深絞り部分(特にリブ)において、シャープな形状が得られない。
× 深絞り部分、角部分に亀裂が見られる。
(耐水性)
上記成形性評価に使用したマスキング材成形物を25℃の水に24時間浸漬した試料について形状安定性を評価した。
◎ マスキング材の形状に変形やソリ等の異状がなく、形状を維持している。
○ 深絞り部分において、わずかにソリが見られる。
× 深絞り部分において、変形が激しく、マスキング材としてセンターピラーに取付けた場合に、信頼性のある取付け作業が困難になる。
(生分解性)
上記成形性評価に使用したマスキング材成形物を25℃に維持した土壌中に埋め(深さ200mm)、6ヶ月後の生分解の状況を観察した。
◎ 製品の50%以上が分解している。
○ 分解している部分もあるが、大部分はそのままの形状を維持している。
△ ほとんど分解せず、形状がそのまま残っている。
【0031】
以上試験の結果、PP:CS=90:10〜30:70質量比、望ましくは90:10〜40:60質量比の範囲で、成形物は良好な成形性、耐水性、更に生分解性を示す。
【0032】
〔試験2〕
実施例1〜実施例5で作成したマスキング材成形品を土中に深さ200mmで埋設し、時間の経過による生分解性を観察した結果を表2に示す。
【表2】
表2を見れば、本発明のマスキング材は、長くとも6ヶ月で半分以上生分解することが認められる。
【0033】
〔第7実施例〕
ポリプロピレン:低密度ポリエチレン:粒子状デンプン=70:15:15質量比混合物のシート(厚み1mm)を真空成形して第3実施例と同一形状のマスキング材を製造した。上記マスキング材は第3実施例と同じくフロントバンパーの下側のスカート部の空気取入れ口の塗装におけるマスキング材として使用する。上記マスキング材は良好な成形性、耐水性、更に生分解性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のマスキング材は使用後の廃棄物を生分解によって処理出来るから、手間を要せずかつ環境汚染の心配もないので、産業上利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものである。
【図1】斜視図
【図2】仮止め状態の図5におけるA−A断面図
【図3】固定状態の図5におけるA−A断面図
【図4】ピラー取付状態斜視図
【図5】第2実施例の斜視図 図6〜図8は第3実施例を示すものである。
【図6】斜視図
【図7】マスキング材取付状態の横断面図
【図8】マスキング材取付状態の縦断面図 図9〜12は本発明の第4実施例を示すものである。
【図9】斜視図
【図10】マスキング材取付状態斜視図
【図11】図10におけるA−A断面図
【図12】図10におけるB−B断面図 図13〜図17は本発明の第5実施例を示すものである。
【図13】塗装前のインストルーメントパネルとマスキング材の斜視図
【図14】図13におけるA−A断面図
【図15】マスキング材被着塗装状態の斜視図
【図16】図15におけるB−B断面図
【図17】異色インストルーメントパネルの斜視図
【符号の説明】
【0036】
11,21,31,41,51 マスキング材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されていることを特徴とするマスキング材。
【請求項2】
生分解性プラスチックを材料としたシートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形したことを特徴とするマスキング材。
【請求項3】
生分解性プラスチックを材料とした発泡シートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形したことを特徴とするマスキング材。
【請求項4】
上記生分解性プラスチックはポリ乳酸である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマスキング材。
【請求項5】
上記生分解性プラスチックはポリオレフィンとデンプンとの混合物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマスキング材。
【請求項1】
生分解性プラスチックを材料とし、被マスキング個所に対応した形状に成形されていることを特徴とするマスキング材。
【請求項2】
生分解性プラスチックを材料としたシートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形したことを特徴とするマスキング材。
【請求項3】
生分解性プラスチックを材料とした発泡シートを真空および/または圧空成形によって被マスキング個所に対応した形状に成形したことを特徴とするマスキング材。
【請求項4】
上記生分解性プラスチックはポリ乳酸である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマスキング材。
【請求項5】
上記生分解性プラスチックはポリオレフィンとデンプンとの混合物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマスキング材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−100209(P2008−100209A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49498(P2007−49498)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000243892)名古屋油化株式会社 (78)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000243892)名古屋油化株式会社 (78)
【Fターム(参考)】
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