説明

マスクパターン補正装置、マスクパターン補正方法及びマスクパターン補正プログラム

【課題】フォトマスクのマスクパターンを、転写パターンの適正な寸法値を用いて、精度良く補正する。
【解決手段】フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写され、その転写パターンの寸法が、測長SEM等、電子線照射を含む方法を用いて計測される。マスクパターン補正装置50は、寸法予測値算出部51により、転写パターンの寸法計測データ61、及び当該計測時に電子線が照射された領域(観察領域62)におけるレジストの情報を用いて、転写パターンの電子線照射前の寸法予測値を算出する。そして、算出された寸法予測値を用いて、フォトマスクのマスクパターンデータ63を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクパターンを補正するマスクパターン補正装置、マスクパターン補正方法及びマスクパターン補正プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造では、レジストを形成したウェハ等の被転写体上にフォトマスクのマスクパターンを転写するリソグラフィ技術が広く利用されている。リソグラフィ工程では、マスクパターンを被転写体上に忠実性良く転写するために、被転写体上に転写された転写パターンの寸法を計測し、その計測結果を基にマスクパターンの補正等が行われる。
【0003】
転写パターンの寸法計測方法として、測長SEM(Scanning Electron Microscope)を用いる方法が知られている。測長SEMでは、転写パターンが形成されたレジストに電子線を照射し、それにより発生する二次電子や反射電子を検出して取得される像を基に、転写パターンの寸法が計測される。
【0004】
このような測長SEMを用いた転写パターンの寸法計測では、電子線照射により被転写体のレジストに収縮が起こる場合があり、このようなレジスト収縮により転写パターンの適正な寸法が得られないことがしばしば問題となる。これに対し、従来、電子線照射量等を抑え、レジストの収縮が抑えられるような計測条件を用いて、転写パターンの寸法を計測する技術が知られている。また、電子線照射による計測を、1箇所の電子線照射量を抑えて複数箇所で実施し、複数箇所で得られた計測結果を基に、転写パターンの寸法を求める技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−285906号公報
【特許文献2】特開2009−135273号公報
【特許文献3】特開2005−057037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、電子線照射量を抑える等してレジスト収縮を抑えて寸法を計測する手法を用いた場合、レジストの膜厚や下地基板の材料によっては、十分なコントラストが得られず、転写パターンの寸法計測が困難になることがある。また、レジスト収縮が抑えられるような計測条件を用いる場合、転写パターンの配置等によって最適な計測条件が変わってくる可能性もあり、その場合、異なる転写パターン間での寸法の相関関係が損なわれてしまうことが起こり得る。
【0007】
転写パターンの適正な寸法が得られないことで、その寸法に基づくフォトマスクのマスクパターンの補正が適正に行えず、高品質、高性能の半導体装置を得ることができなくなる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出し、前記第1算出部によって算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正することを含むマスクパターン補正装置が提供される。また、本発明の一観点によれば、前記マスクパターンのパターンデータを補正するマスクパターン補正方法、前記マスクパターンのパターンデータを補正するためのマスクパターン補正プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
開示の技術によれば、電子線を照射する前の、即ちレジストが収縮する前の適正な転写パターンの寸法が予測値として算出され、その予測値を用いることで、マスクパターンのパターンデータを精度良く補正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】露光装置の構成例を示す図である。
【図2】マスクパターン補正装置の構成例を示す図である。
【図3】パターンの一例を示す図(その1)である。
【図4】計測結果の一例を示す図(その1)である。
【図5】パターンの一例を示す図(その2)である。
【図6】計測結果の一例を示す図(その2)である。
【図7】レジスト収縮モデル導出の説明図である。
【図8】レジスト収縮量のフィッティング結果の一例を示す図である。
【図9】マスクパターン補正装置での処理の流れの一例を示す図である。
【図10】マスクパターン補正装置のハードウェアの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は露光装置の構成例を示す図である。
図1に示す露光装置10は、光源11、照明光学系12、投影光学系13及びステージ14を備えている。露光装置10には、所定のマスクパターンが設けられた反射型のフォトマスク20がセットされ、レジストを形成したウェハ等の被転写体30がステージ14上にセットされる。
【0012】
露光装置10の光源11には、例えば波長13.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光が用いられる。光源11から放出された光は、光源11の後段に配置されたミラー11aで反射され、照明光学系12に入射する。
【0013】
照明光学系12は、一対のミラー12a,12bを含む。光源11からミラー11aを介して入射した光は、照明光学系12の一方のミラー12aで所定方向に反射された後、他方のミラー12bで所定方向に反射されて、フォトマスク20の所定領域に照射される。照射された光は、フォトマスク20で反射され、投影光学系13に入射する。
【0014】
投影光学系13は、一対のミラー13a,13bを含む。フォトマスク20で反射された光は、投影光学系13の一方のミラー13aで所定方向に反射された後、他方のミラー13bで所定方向に反射されて、ステージ14上の被転写体30に照射される。
【0015】
露光装置10では、例えばフォトマスク20と被転写体30を同期して移動させることで、フォトマスク20のマスクパターンが被転写体30上に転写(結像)される。フォトマスク20のマスクパターンは、所定の縮小倍率(例えば4倍若しくは5倍)で、被転写体30上に転写される。この被転写体30のレジストを現像処理すると、露光部と未露光部の溶解速度差により転写パターンが形成される。
【0016】
ところで、パターンの微細化が進むと、フォトマスク20のマスクパターンを忠実性良く転写することが困難になり、また、露光量やフォーカスに対するマージンが低下することが知られている。そこで、マスクパターンを所望の転写形状になるように変形させたり、コントラストを向上させるアシストパターンを配置したりする、光近接効果補正(Optical Proximity Correction;OPC)技術が用いられている。
【0017】
OPCでは、コンピュータが用いられ、フォトマスク20のマスクパターンと、被転写体30上に形成される転写パターンとの関係を、露光装置10の結像特性やレジスト特性を表わす関数を用いて表現した補正モデルが作成される。そして、その補正モデルが用いられ、所望の形状の転写パターンが得られるように、マスクパターン形状の変形処理、アシストパターンの生成処理等が行われる。このような手法は、モデルベースOPC等と称される。補正モデルは、設計される回路パターンを全て表現でき、短時間でマスクパターンの変形処理等を行える簡易性を備えていることが望ましい。
【0018】
被転写体30上に実際に転写された転写パターンの寸法と、転写パターンの寸法の計算値(シミュレーション値)とを比較し、その比較結果を補正モデルに反映させることは、信頼性の高い補正モデルを作成するうえで大きな役割を果たす。
【0019】
転写パターンの寸法の計測方法として、測長SEMを用いる方法がある。測長SEMは、転写パターンが形成されたレジストに電子線を照射し、それにより発生する二次電子や反射電子を検出して信号処理することで、転写パターンの像を生成し、転写パターンのエッジを識別してその寸法を計測する。測長SEMは、一般的には分解能、計測再現性が高いため、高精度な寸法計測が可能である。但し、上記のようなレジストに形成された転写パターンの寸法計測では、電子線が照射されたレジストに体積収縮が発生し、転写パターンの正確な寸法を計測できない場合がある。
【0020】
このようなレジスト収縮に対し、電子線の照射量を減らす等、レジストの収縮が抑えられるような計測条件を用いて、転写パターンの寸法を計測することが考えられる。しかし、このような計測方法では、レジストの膜厚や下地基板の材料によっては、取得される像内の転写パターンのエッジが不明瞭になり、寸法計測が困難になる場合がある。また、レジスト収縮の発生状況は、転写パターンの配置、寸法計測時に転写パターンを含むどの程度の広さの範囲に電子線が照射されたか、或いは電子線の照射領域にどの程度の割合でレジストが含まれていたか、等によって変わり得る。レジストの収縮が抑えられるような計測条件を用いるとしても、転写パターンによって最適な計測条件が異なってくるような場合には、異なる転写パターン間で寸法の相関関係が損なわれてしまうことが起こり得る。パターンの微細化が進んでいる近年では、例えば1nm程度のレジスト収縮や寸法計測誤差が、OPCの精度を不十分なものとしてしまう場合もある。
【0021】
このような観点から、ここでは、一定の計測精度が得られる(レジスト収縮が起こり得る)条件で転写パターンの寸法計測を行った場合でも、寸法計測時の電子線照射で発生したレジスト収縮量を適正に予測し、電子線照射前の転写パターンの寸法を適正に見積もる。即ち、電子線照射が照射される前の転写パターンの寸法を見積もる。これにより、信頼性の高い補正モデルの作成を可能にし、フォトマスク20のマスクパターンデータの高精度な補正を可能にする。
【0022】
以下、このような補正モデルの生成処理、マスクパターンデータの補正処理を行うマスクパターン補正装置、及びマスクパターン補正装置での処理について説明する。
まず、マスクパターン補正装置の構成について説明する。
【0023】
図2はマスクパターン補正装置の構成例を示す図である。
図2に示すマスクパターン補正装置50は、補正モデル生成ユニット50a及びマスクパターン変形ユニット50bを備えている。
【0024】
補正モデル生成ユニット50aは、フォトマスク20のマスクパターンと、被転写体30上に形成される転写パターンとの関係が、その転写パターンの寸法に影響を与える各種パラメータを含む関数で表現された補正モデル60を生成する処理を行う。補正モデル生成ユニット50aは、寸法予測値算出部51、寸法計算値算出部54及び補正モデル生成部57を有している。寸法予測値算出部51は、領域情報生成部52及びレジスト収縮モデル53を含む。寸法計算値算出部54は、空間像算出部55及びレジスト特性モデル56を含む。
【0025】
寸法予測値算出部51は、被転写体30のレジストに転写された転写パターンの寸法を測長SEMにより電子線を照射して計測したデータ(寸法計測データ)61等を用いて、電子線照射前(レジスト収縮前)の転写パターンの寸法予測値を算出する。
【0026】
ここで、寸法予測値算出部51の領域情報生成部52は、被転写体30のレジストに転写された転写パターンの寸法を測長SEMで計測した時の観察領域62の情報を用いて、領域情報を生成する。領域情報とは、測長SEMによる寸法計測時の観察領域62が、フォトマスク20のマスクパターンの設計データ(マスクパターンデータ)63上のどの領域に相当するのかを示す情報である。寸法予測値算出部51のレジスト収縮モデル53は、測長SEMによる寸法計測時の電子線照射によって収縮するレジストの収縮量をモデル化した関数である。尚、レジスト収縮モデル53の詳細については後述する。
【0027】
寸法予測値算出部51は、寸法計測データ61のほか、上記のような領域情報(観察領域62)及びレジスト収縮モデル53を用いて、電子線照射前の転写パターンの寸法予測値を算出する。また、寸法予測値算出部51は、後述のように補正モデル生成部57で寸法予測値に影響を与える因子(レジスト収縮モデル53の変数等)が変化された場合、変化された因子を用いて改めて寸法予測値を算出する。
【0028】
尚、転写パターンは、マスクパターンデータ63に含まれる全ての或いは一部のマスクパターンを形成したフォトマスクを用いて形成される。転写パターンは、このようなフォトマスクのマスクパターンを、露光装置10を用いて所定の露光条件64で被転写体30に転写し、更にベーキング処理及び現像処理を行うことで形成される。このようにして形成された転写パターンの寸法を、測長SEMを用い、電子線照射により発生する二次電子又は反射電子を検出することによって得られる像を基に計測することで、計測された転写パターンの寸法計測データ61が取得される。
【0029】
この測長SEMによる寸法計測時の視野領域、即ち電子線が照射された領域が観察領域62になる。観察領域62は、測長SEMによる寸法計測時の倍率に応じて変化する。例えば、ある測長SEMでは、30万倍の倍率で転写パターンの寸法計測を行った場合、約450nm角の領域に電子線が照射される。このように、用いる測長SEM、寸法計測時の倍率等によって、観察領域62は変化する。領域情報生成部52は、このような観察領域62の情報に基づき、マスクパターンデータ63上の観察領域62に相当する領域を示す領域情報を生成する。領域情報が生成されることで、その領域情報に含まれるマスクパターンデータ63上の遮光部及び反射部の配置、即ちレジストが観察領域62にどのような形状でどの程度含まれているのかを示す情報が得られる。
【0030】
また、マスクパターンデータ63は、所定のファイル形式で生成された電子データである。露光条件64には、露光装置10での露光に用いた露光光波長(例えばEUVでは13.5nm)、レンズ開口率(例えば0.25)、照明条件(例えば0.8σ)が含まれる。このほか、露光条件64には、露光装置10の瞳形状、収差の実測結果、フレア(迷光)の特性を示す関数(PSF(Point Spread Function)等)等の要素が含まれてもよい。これらの要素は、より高精度な補正モデル60を生成(そのための高精度な空間像を生成)するうえで有効となる。
【0031】
寸法計算値算出部54は、マスクパターンデータ63及び露光条件64等を用いて、転写パターンの寸法計算値を算出する。
ここで、寸法計算値算出部54の空間像算出部55は、マスクパターンデータ63及び露光条件64を用い、その露光条件64でマスクパターンデータ63から得られる空間像を算出する。空間像は、マスクパターンデータ63の全て、或いは測長SEMで寸法計測した転写パターンに相当する部分について、算出される。寸法計算値算出部54のレジスト特性モデル56は、転写パターンの転写に用いられたレジストの特性をモデル化した関数(物理モデル、化学増感モデル、レジスト溶解部分布モデル等)である。
【0032】
寸法計算値算出部54は、算出された空間像、及びレジスト特性モデル56に基づき、転写パターンに相当する部分の寸法計算値を算出する。また、寸法計算値算出部54は、後述のように補正モデル生成部57で寸法計算値に影響を与える因子(空間像、レジスト特性モデルの変数等)が変化された場合、変化された因子を用いて改めて寸法計算値を算出する。
【0033】
補正モデル生成部57は、寸法予測値算出部51で算出された寸法予測値と、寸法計算値算出部54で算出された寸法計算値とに基づき、補正モデル60を生成する。例えば、補正モデル生成部57は、寸法予測値と寸法計算値の差分を算出し、その差分が一定値以内になるように、寸法予測値及び寸法計算値に影響を与える因子(レジスト収縮モデル53、空間像、レジスト特性モデル56、それらに含まれる変数等)を変化させる。寸法予測値算出部51及び寸法計算値算出部54は、変化された因子を用いてそれぞれ所定の計算を実行し、その計算により得られた情報を補正モデル生成部57に出力する。補正モデル生成部57は、寸法予測値と寸法計算値の差分を算出する処理と、寸法予測値及び寸法計算値に影響を与える因子を変化させる処理を、シミュレーションにより、当該差分が一定値以内になるまで繰り返す。このようなシミュレーションを行うことで補正モデル60が生成される。
【0034】
マスクパターン変形ユニット50bは、上記構成を有する補正モデル生成ユニット50aで生成された補正モデル60を用い、被転写体30に所望の転写パターンが転写できるように、マスクパターンのパターン形状の変形、アシストパターンの生成等の処理を行う。マスクパターン変形ユニット50bからは、このような処理によって補正されたマスクパターンデータ(補正後マスクパターンデータ)65が出力される。
【0035】
次に、前述したレジスト収縮モデル53について、より詳細に説明する。
レジスト収縮モデル53は、所定の転写パターンの寸法を、測長SEMにより、2種類の条件で計測した値の比較を行い、関数化している。測長SEMでは、転写パターン寸法の計測精度は比較的高いがその計測時のレジスト収縮量が比較的大きい第1の条件と、転写パターン寸法の計測精度は比較的低いがその計測時のレジスト収縮量が比較的小さい第2の条件の、2種類の条件で計測を行う。
【0036】
レジスト収縮モデル53の取得に用いるパターンの例を図3に示す。図3(A)には、寸法比1:1の転写パターン101とレジスト102とが交互に並ぶラインアンドスペースパターンを例示している。図3(B)には、レジスト102に孤立した転写パターン101が配置された孤立スペースパターンを例示している。図3(C)には、転写パターン101内にレジスト102が孤立して残る孤立ラインパターンを例示している。
【0037】
測長SEMを用い、図3(A)〜(C)に示した各観察領域62に電子線を照射し、図3(A),(B)に示すような転写パターン101の寸法、及び図3(C)に示すようなレジスト102の寸法を計測する。計測条件は、第1の条件として、加速電圧800V、プローブ電流5pAで、同一箇所を複数回計測する条件を用い、第2の条件として、加速電圧300V、プローブ電流3pAで、同一箇所を複数回計測する条件を用いる。第1の条件で計測した結果の一例を図4(A)に、第2の条件で計測した結果の一例を図4(B)に、それぞれ示す。図4(A),(B)において、横軸は計測回数(回)、縦軸は寸法(nm)を表している。
【0038】
図4(A),(B)より、図3(A)に示した転写パターン101(ラインアンドスペースパターン)の寸法(L&S_space)、及び図3(B)に示した転写パターン101(孤立スペースパターン)の寸法(Iso_space)は、計測回数の増加に伴って増加する傾向が見られる。図3(C)のレジスト102(孤立ラインパターン)の寸法(Iso_line)は、計測回数の増加に伴って減少する傾向が見られる。また、図3(A),(B)に示した転写パターン101の計測1回目の寸法(L&S_space,Iso_space)は、第1の条件を用いた場合の方が、第2の条件を用いた場合に比べて大きくなり、計測2回目以降の寸法も同様の傾向を示す。図3(C)に示したレジスト102の計測1回目の寸法(Iso_line)は、第1の条件を用いた場合の方が、第2の条件を用いた場合に比べて小さくなり、計測2回目以降の寸法も同様の傾向を示す。特に、図3(B)に示した転写パターン101(L&S_space)では、第1の条件の方が、第2の条件よりも、計測回数に対する寸法変化が大きくなる。即ち、レジスト102に電子線が照射されている領域やその電子線量が、レジストの収縮量と相関しているということがわかる。
【0039】
レジスト102に電子線が照射された領域と、転写パターン101の寸法(レジスト収縮量)との相関関係を関数化するために、次の図5(A)〜(C)に示すようなパターンを用いる。図5(A)〜(C)には、転写パターン101の寸法は一定で、転写パターン101のピッチ(レジスト102の幅)を変えたパターンを例示している。測長SEMで上記第1の条件及び第2の条件を用い、図5(A)〜(C)に示した各観察領域62に電子線を照射し、それぞれの転写パターン101の寸法を計測する。第1の条件及び第2の条件で計測した結果の一例を図6に示す。図6において、横軸はピッチ(nm)、縦軸は寸法(nm)を表している。
【0040】
図6より、第1の条件、第2の条件共に、ある一定のピッチ範囲では、ピッチの増加、即ち電子線が照射されるレジスト102の増加に伴って、転写パターン101の寸法が増加する傾向が見られる。このように、ある一定のピッチ範囲では、ピッチが大きい程、即ち電子線が照射されるレジスト102が大きい程、レジスト102の収縮が発生し、転写パターン101の寸法が大きくなる。また、より大きなピッチ範囲では、転写パターン101の寸法が減少する傾向が見られる。
【0041】
図6に示した第1の条件での計測結果と、第2の条件での計測結果との差分は、レジスト102の収縮による寸法変動であるため、この差分に基づきレジスト収縮モデル53(近似関数)を導出する。
【0042】
図7はレジスト収縮モデル導出の説明図である。
レジスト収縮モデル53を導出するうえでは、次のような前提条件を設ける。即ち、図7(A)に示すように、レジスト102のエッジ102aが電子線を照射する領域(観察領域62のエッジ62a)よりも内側に位置する場合には、そのレジスト102の幅Wを変数としてレジスト102が収縮するものとする。また、図7(B)に示すように、レジスト102のエッジ102aが電子線を照射する領域(観察領域62のエッジ62a)と同じか又はそれよりも外側に位置する場合には、レジスト102の収縮量は一定であるものとする。また、レジスト102は、電子線が照射された領域(観察領域62)の中心(+)を基準にして収縮するものとする。
【0043】
レジスト102の収縮量Sを、レジスト102の収縮係数F、転写パターン101の幅(寸法)CD、レジスト102が電子線照射によって収縮の影響を受ける範囲D、及び近似関数としてexp(exponential)関数を用い、次式(1)にフィッティングを行う。
【0044】
【数1】

尚、範囲Dは、レジスト102のエッジ102aが観察領域62より内側にある場合(図7(A))はその幅Wとすることができ、エッジ102aが観察領域62と同じか外側にある場合(図7(B))は次式(2)で表すことができる。
【0045】
D={電子線が照射される領域(観察領域62)−CD}/4 ・・・(2)
但し、式(2)で算出される範囲Dに対し、フィッティングパラメータで所定量、例えば0.5nm程度の調整が行われてもよい。
【0046】
図8はレジスト収縮量のフィッティング結果の一例を示す図である。
図8には、上記図6に示した、第1の条件での計測結果と、第2の条件での計測結果との差分を、レジスト102の収縮量の実測値として示している。更に、図8には、式(1)において、収縮係数Fを19、範囲Dを112nmとしたときのレジスト102の収縮量Sを、計算値として示している。図8に示すように、実測値と計算値とはほぼ一致すると言え、従って、測長SEMで発生するレジスト102の収縮を、式(1)を用いて表現することができると言える。このような式(1)を、レジスト収縮モデル53として、或いはその主要部として、用いる。
【0047】
以下、このようなレジスト収縮モデル53を用いたマスクパターン補正装置50での処理を、上記図2及び次の図9を参照して説明する。
図9はマスクパターン補正装置での処理の流れの一例を示す図である。
【0048】
まず、マスクパターン補正装置50に、予め測長SEMを用いて計測された寸法計測データ61、その計測時の観察領域62の情報(倍率等を含む情報)、マスクパターンデータ63及び露光条件64の各データが読み込まれる(図9;ステップS1)。
【0049】
各種データの読み込み後、まず補正モデル生成ユニット50aの寸法予測値算出部51が、読み込まれたデータ、領域情報生成部52及びレジスト収縮モデル53を用いて、寸法予測値CDeを算出する(図9;ステップS2)。
【0050】
その際、寸法予測値算出部51は、まず領域情報生成部52により、読み込まれた観察領域62及びマスクパターンデータ63の情報に基づき、観察領域62がマスクパターンデータ63上のどの領域に相当するのかを示す領域情報を生成する。この領域情報により、転写パターンのデータ(配置、形状)、レジストが電子線照射領域にどのような形状でどの程度含まれているのかのデータ、上記式(1)で示されるようなレジスト収縮モデル53に用いられる範囲D等の値を取得することができる。
【0051】
更に、寸法予測値算出部51は、寸法計測データ61及びレジスト収縮モデル53を用い、所定の収縮係数F、及び寸法が計測条件の違いによりオフセットを発生する場合に備えたオフセット値Xを用いて、レジストの収縮量Sを算出する。この収縮量Sを用いて、測長SEMで電子線が照射される前の転写パターンの寸法予測値CDeを算出する。
【0052】
次いで、補正モデル生成ユニット50aの寸法計算値算出部54が、読み込まれたデータ、空間像算出部55及びレジスト特性モデル56を用いて、寸法計算値CDsを算出する(図9;ステップS3)。
【0053】
その際、寸法計算値算出部54は、まず空間像算出部55により、読み込まれたマスクパターンデータ63、並びに、露光条件64に含まれる波長、レンズ開口率及び照明形状に基づき、レジスト上の空間像Iを算出する。尚、空間像Iの算出には、更に露光装置10の瞳形状、収差の実測結果、フレアの特性を示す関数等の要素を取り入れてもよい。
【0054】
更に、寸法計算値算出部54は、レジスト特性モデル56を用い、レジスト特性を表現する変数Rを設定する。尚、レジスト特性は、例えば、空間像Iに対しガウシアン関数で畳み込み積分することで表現することができる。この場合、上記変数Rとしては、ガウシアン関数の標準偏差と、空間像Iに畳み込み積分する時の比率を設定することができる。寸法計算値算出部54は、空間像I及び変数Rを用い、レジストに形成される転写パターンの寸法を、寸法計算値CDsとして算出する。
【0055】
尚、ステップS2,S3の処理は、順序を入れ替えて実行してもよく、また、並行して実行してもよい。
寸法予測値CDe及び寸法計算値CDsの算出後は、補正モデル生成ユニット50aの補正モデル生成部57が、補正モデル60の生成処理を行う(図9;ステップS4〜S7)。
【0056】
その際、補正モデル生成部57は、まず、算出された寸法予測値CDeと寸法計算値CDsの差分ΔCD(=CDe−CDs)を算出する(図9;ステップS4)。そして、補正モデル生成部57は、その差分ΔCDが、予め設定された許容値T以内であるか否かを判定する(図9;ステップS5)。差分ΔCDの許容値Tは、例えば1nmに設定することができる。補正モデル生成部57は、差分ΔCDが許容値Tを上回る場合には、寸法予測値CDe及び寸法計算値CDsに影響を与える因子を変化させる(図9;ステップS6)。寸法予測値CDe及び寸法計算値CDsに影響を与える因子は、この例では、収縮係数F、オフセット値X、空間像I及び変数Rになる。
【0057】
このように補正モデル生成部57で所定の因子が変化された場合、寸法予測値算出部51及び寸法計算値算出部54は、その変化された因子を用いて、それぞれ寸法予測値CDe及び寸法計算値CDsを改めて算出する(図9;ステップS2,S3)。寸法予測値算出部51は、寸法予測値CDeに影響を与える因子、即ち変化された収縮係数F及びオフセット値Xと、レジスト収縮モデル53を用いて、寸法予測値CDeを算出する(図9;ステップS2)。寸法計算値算出部54は、寸法計算値CDsに影響を与える因子、即ち変化された空間像I及び変数Rを用い、寸法計算値CDsを算出する(図9;ステップS3)。
【0058】
補正モデル生成部57は、上記のステップS4〜S6、及び所定因子変化後のステップS2,S3の処理を、差分ΔCDが許容値T以内となるまで繰り返し、補正モデル60を生成する(図9;ステップS7)。
【0059】
即ち、補正モデル生成ユニット50aでの処理は、寸法計測データ61を基にレジスト収縮モデル53から算出(予測)される寸法予測値を用いて補正モデル60を生成する、モデルベースOPCと言うことができる。
【0060】
このようにして補正モデル60が生成された後、マスクパターン変形ユニット50bが、生成された補正モデル60を用い、被転写体30に所望の転写パターンが転写できるように、マスクパターンのパターン形状の変形、アシストパターンの生成等の処理を行う(図9;ステップS8)。このマスクパターン変形ユニット50bにより、補正後マスクパターンデータ65が出力される。
【0061】
以上説明したように、マスクパターン補正装置50を用いたマスクパターンデータ63の補正処理では、レジスト収縮モデル53を用いて、測長SEMで電子線が照射される前の転写パターンの寸法予測値CDeを算出する。そして、その寸法予測値CDeを用いて補正モデル60を生成する。これにより、測長SEMでの電子線照射によって変動している可能性のある転写パターンの寸法実測データをそのまま用いて補正モデルを生成する場合に比べ、より高精度な補正モデル60を生成することが可能になる。
【0062】
このようにして高精度に補正された補正後マスクパターンデータ65に基づいてフォトマスク20が作製される。補正後マスクパターンデータ65に基づいて作製されたフォトマスク20を用いることで、設計寸法に対して精度良く転写パターンを形成することが可能になり、その結果、ウェハや半導体装置の品質、性能の向上を図ることが可能になる。
【0063】
尚、上記のマスクパターン補正装置50には、コンピュータを用いることができる。
図10はコンピュータを用いたマスクパターン補正装置のハードウェアの構成例を示す図である。
【0064】
コンピュータを用いたマスクパターン補正装置50は、CPU(Central Processing Unit)301によって装置全体が制御される。CPU301には、バス308を介してRAM(Random Access Memory)302と複数の周辺機器が接続される。
【0065】
RAM302には、CPU301に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM302には、CPU301による処理に必要な各種データが格納される。
【0066】
バス308に接続される周辺機器としては、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)303、グラフィック処理装置304、入力インタフェース305、光学ドライブ装置306、通信インタフェース307等がある。
【0067】
HDD303は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行う。HDD303には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム及び各種データが格納される。グラフィック処理装置304は、CPU301からの命令に従い、画像をモニタ311の画面に表示させる。入力インタフェース305は、キーボード312やマウス313から送られてくる信号をCPU301に送信する。光学ドライブ装置306は、レーザ光等を利用し、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等の光ディスク314に記録されたデータの読み取りを行う。通信インタフェース307は、ネットワーク310を介して、他のコンピュータ又は通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0068】
以上のようなハードウェア構成によって、マスクパターン補正装置50の処理機能を実現することができる。
また、マスクパターン補正装置50が有する機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをマスクパターン補正装置50のコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等)に記録しておくことができる。
【0069】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0070】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。尚、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0071】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
【0072】
以上説明した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出する第1算出部と、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する補正部と、
を含むことを特徴とするマスクパターン補正装置。
【0073】
(付記2) 前記第1算出部は、前記計測値、前記情報及び前記レジストの収縮量の関係を示すレジスト収縮モデルを用いて前記収縮量を算出し、前記収縮量を用いて前記予測値を算出することを特徴とする付記1に記載のマスクパターン補正装置。
【0074】
(付記3) 前記レジスト収縮モデルにexp関数が用いられていることを特徴とする付記2に記載のマスクパターン補正装置。
(付記4) 前記補正部は、前記予測値を用いて前記マスクパターンの補正モデルを生成し、生成された前記補正モデルを用いて前記パターンデータを補正することを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【0075】
(付記5) 前記転写パターンの寸法の計算値を算出する第2算出部を更に含み、
前記補正部は、前記予測値と前記計算値との差分が一定値以内となるように、前記予測値及び前記計算値に影響を与える因子を変化させて前記補正モデルを生成することを特徴とする付記4に記載のマスクパターン補正装置。
【0076】
(付記6) 前記第2算出部は、前記マスクパターンの前記レジスト上の空間像、及び前記レジストの特性を示すレジスト特性モデルを用いて、前記計算値を算出することを特徴とする付記5に記載のマスクパターン補正装置。
【0077】
(付記7) 前記予測値に影響を与える前記因子は、前記レジスト収縮モデルであることを特徴とする付記5又は6に記載のマスクパターン補正装置。
(付記8) 前記計算値に影響を与える前記因子は、前記空間像及び前記レジスト特性モデルであることを特徴とする付記6に記載のマスクパターン補正装置。
【0078】
(付記9) コンピュータが、
フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出し、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する、
ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
【0079】
(付記10) コンピュータに、
フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出し、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する、
処理を実行させることを特徴とするマスクパターン補正プログラム。
【符号の説明】
【0080】
10 露光装置
11 光源
11a,12a,12b,13a,13b ミラー
12 照明光学系
13 投影光学系
14 ステージ
20 フォトマスク
30 被転写体
50 マスクパターン補正装置
50a 補正モデル生成ユニット
50b マスクパターン変形ユニット
51 寸法予測値算出部
52 領域情報生成部
53 レジスト収縮モデル
54 寸法計算値算出部
55 空間像算出部
56 レジスト特性モデル
57 補正モデル生成部
60 補正モデル
61 寸法計測データ
62 観察領域
62a,102a エッジ
63 マスクパターンデータ
64 露光条件
65 補正後マスクパターンデータ
101 転写パターン
102 レジスト
301 CPU
302 RAM
303 HDD
304 グラフィック処理装置
305 入力インタフェース
306 光学ドライブ装置
307 通信インタフェース
308 バス
310 ネットワーク
311 モニタ
312 キーボード
313 マウス
314 光ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出する第1算出部と、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する補正部と、
を含むことを特徴とするマスクパターン補正装置。
【請求項2】
前記第1算出部は、前記計測値、前記情報及び前記レジストの収縮量の関係を示すレジスト収縮モデルを用いて前記収縮量を算出し、前記収縮量を用いて前記予測値を算出することを特徴とする請求項1に記載のマスクパターン補正装置。
【請求項3】
前記レジスト収縮モデルにexp関数が用いられていることを特徴とする請求項2に記載のマスクパターン補正装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記予測値を用いて前記マスクパターンの補正モデルを生成し、生成された前記補正モデルを用いて前記パターンデータを補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【請求項5】
前記転写パターンの寸法の計算値を算出する第2算出部を更に含み、
前記補正部は、前記予測値と前記計算値との差分が一定値以内となるように、前記予測値及び前記計算値に影響を与える因子を変化させて前記補正モデルを生成することを特徴とする請求項4に記載のマスクパターン補正装置。
【請求項6】
コンピュータが、
フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出し、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する、
ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
【請求項7】
コンピュータに、
フォトマスクのマスクパターンがレジストに転写された転写パターンの寸法を電子線を照射して計測した計測値と、前記レジストの前記電子線が照射された領域の情報とを用いて、前記転写パターンの前記電子線を照射する前の寸法の予測値を算出し、
算出された前記予測値を用いて前記マスクパターンのパターンデータを補正する、
処理を実行させることを特徴とするマスクパターン補正プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−68864(P2013−68864A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208472(P2011−208472)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】