説明

マッサージ機

【課題】同時に給気するエアバッグの数にかかわりなく同じマッサージ効果を得られるものとする。。
【解決手段】複数のエアバッグ32,33,34と、これらエアバッグに夫々バルブ35,36,37を介して接続された空気供給用のポンプ38と、上記各バルブの開閉制御及び上記ポンプの駆動制御を行う制御回路31とを備える。上記制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてポンプ及び/またはバルブの制御を変更する。同時に給気するエアバッグの数にかかわらず給気によるエアバッグの圧力を同じとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のエアバッグを備えているマッサージ機に関するものである。
に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エアバッグを膨張収縮させることでマッサージを行うマッサージ機は各種のものが提供されており、特開平05−049661号公報には各部位のマッサージ用の複数のエアバッグへの給気を単一のポンプで行うものが示されている。
【0003】
ここにおいて、マッサージをより効果的にするために、あるいはマッサージに要する時間の短縮のために、複数のエアバッグに単一のポンプで同時に給気すると、エアバッグ一つ当たりの給気力が減少してしまうために、単一のエアバッグのみに給気を行う場合と比較してマッサージ効果が減少してしまう。
【特許文献1】特開平05−049661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、同時に複数のエアバッグに給気して複数部位のマッサージを同時に行う場合も、単一のエアバッグにのみ給気してある部位のみのマッサージを行う場合と同様のマッサージ効果を得ることができるマッサージ機を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係るマッサージ機は、複数のエアバッグと、これらエアバッグに夫々バルブを介して接続された空気供給用のポンプと、上記各バルブの開閉制御及び上記ポンプの駆動制御を行う制御回路とを備えたマッサージ機において、上記制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてポンプ及び/またはバルブの制御を変更するものであることに特徴を有している。同時に給気するエアバッグの数にかかわらず給気によるエアバッグの圧力を同じとすることができる。
【0006】
この時、制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてポンプの吐出圧力を変更するものであっても、エアバッグの数に応じてエアバッグへの給気時間を変更するものであっても、更にはエアバッグの数に応じてエアバッグへの給気パターンを変更するものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、複数のエアバッグに同時に給気を行う際にも単一のエアバッグに給気を行う場合と比較して、同様のマッサージ効果を得ることができる。また、同時に給気を行うエアバッグの数に応じて制御を変更するために、圧力センサ等の部品を追加して制御を変更する場合などに比して、安価に高い効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明すると、図1は脚用のエアバッグ32と座用のエアバッグ33と手用のエアバッグ34の3種のエアバッグ32,33,34を備えたマッサージ機を示しており、各エアバッグ32,33,34は夫々3方弁で構成されたバルブ35,36,37を介してポンプ38に接続されており、ポンプ38の可動時でバルブ35,36,37が開いた時にはポンプ38からエアバッグ32,33,34への給気が行われ、バルブ35,36,37が閉じられた際にはエアバッグ32,33,34内の空気の排気がバルブ35,36,37を通じて行われる。
【0009】
上記ポンプ38はその吐出圧力を変更することができるもので、該ポンプ38の動作制御と上記バルブ35,36,37の開閉制御とを行う制御回路31は、同時に給気すべきエアバッグ32,33,34の数に応じて、ポンプ38からの吐出圧力を変更するものとなっている。たとえば吐出圧力を10段階で変更することができる時、給気すべきエアバッグが1つだけであれば圧力設定値3でポンプ38を駆動し、給気すべきエアバッグが2つであれば圧力設定値6でポンプ38を駆動し、給気すべきエアバッグが3つであれば圧力設定値9でポンプ38を駆動するようになっている。このために、あるエアバッグを所定の圧力(たとえば20kPa)まで膨張させるのに要する時間は、同時に給気するエアバッグの数にかかわらず一定である。
【0010】
ポンプ38の吐出圧力の制御に代えて、バルブ34,35,36の開時間を変更してもよい。給気すべきエアバッグが1つだけであればそのエアバッグへの給気用のバルブを10秒間だけ開くとともにその間だけポンプ38を作動させ、給気すべきエアバッグが2つであればこれらのエアバッグへの給気用の2つのバルブを20秒間だけ開くとともにその間だけポンプ38を作動させ、更に給気すべきエアバッグが3つであればこれらエアバッグへの給気用の3つのバルブを30秒間だけ開くとともにその間だけポンプ38を作動させるのである。同時に給気するエアバッグの数に応じて所定圧力に達するまでの時間が変化してしまうものの、常にエアバッグ内の圧力を所定の圧力まで高めることができる。
【0011】
このほか、バルブの開閉パターンを変化させることで同時に給気するエアバッグの数に対応させてもよい。たとえば、給気すべきエアバッグが1つだけである時、図2に示すように、2秒間の給気と1秒間の排気を2回繰り返した後、4秒間の給気を行うというパターンで給気を行うことで、最終的に圧力が20kPaに達する図4に示すような圧力変化を得ている時、同じパターンで2つのエアバッグに同時に給気を行えば、図5に示すように各エアバッグの圧力変化が最大15kPaとなってしまうが、図3に示すようにパターンを変更して、2秒間の給気と1秒間の排気を3回繰り返した後、4秒間の給気を行うというパターンで給気を行うと、最終的に圧力が20kPaに達する図6に示すような圧力変化を得ることができ、所要の圧力による目標のマッサージ効果を得ることができる。この場合、制御回路31は同時に給気するエアバッグの数に応じて、予め記憶されているパターンでポンプ及びバルブの制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態の一例のブロック図である。
【図2】同上の給気パターンの一例の説明図である。
【図3】同上の給気パターンの他例の説明図である。
【図4】同上のエアバッグの圧力変化の一例の説明図である。
【図5】同上のエアバッグの圧力変化の一例の説明図である。
【図6】同上のエアバッグの圧力変化の一例の説明図である。
【符号の説明】
【0013】
31 制御回路
32 エアバッグ
33 エアバッグ
34 エアバッグ
35 バルブ
36 バルブ
37 バルブ
38 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエアバッグと、これらエアバッグに夫々バルブを介して接続された空気供給用のポンプと、上記各バルブの開閉制御及び上記ポンプの駆動制御を行う制御回路とを備えたマッサージ機において、上記制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてポンプ及び/またはバルブの制御を変更するものであることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてポンプの吐出圧力を変更するものであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項3】
制御回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてエアバッグへの給気時間を変更するものであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項4】
制御回路は回路は同時に空気を供給するエアバッグの数に応じてエアバッグへの給気パターンを変更するものであることを特徴とする請求項1または3記載のマッサージ機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−296995(P2006−296995A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−127185(P2005−127185)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】