説明

マニュアル情報取得システムおよび家庭用電気機器

【課題】2次元コードを表示する構成を有していない家電製品であっても、ユーザが必要とするマニュアル情報を容易に取得することができるマニュアル情報取得システムを提供する。
【解決手段】通報システムは、家電製品と、ユーザが所有する端末と、センタサーバと、を備えている。家電製品は、ユーザがヘルプボタンを押したとき、稼働状況を示す機器情報を抽出し、機器情報に応じて必要となるマニュアル情報を決定する。その後、マニュアル指定情報を音声に重畳して放音する。端末は、重畳音声を復調してマニュアル指定情報をセンタサーバに送信し、マニュアル情報を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、家庭用電気機器を使用する場合に、ユーザが必要とするマニュアル情報を容易に取得することができるマニュアル情報取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、家庭用電気機器(家電製品)を使用する場合、製品に付属する取扱説明書を参照して操作することが多い。従来、ユーザは、使用中に操作方法がわからなくなった場合やトラブルが発生した場合に取扱説明書を探し、さらに取扱説明書中の必要な項目を探し出して参照していた。
【0003】
この場合、取扱説明書そのものを探す手間に加え、必要な事項が記載されたページを探す手間もかかり、非常にわずらわしいという問題が有った。
【0004】
そこで、2次元コードを表示した銘板を携帯端末で撮影し、ネットワークを介してホストコンピュータに接続し、マニュアル情報を閲覧するものが提案されている。
【特許文献1】特開2007−193603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のマニュアル情報表示システムでは、2次元コードを表示する銘板(あるいは表示部)が必要であり、端末側にそのコードを読み取る機能が必要であった。
【0006】
そのため、2次元コードを読み取る機能を有していない端末ではマニュアル情報を取得することができなかった。また、一般的なエアコン、掃除機、冷蔵庫、ミシン等のように、機器側に表示部等がなく、2次元コードを表示することができない場合も、マニュアル情報を取得することができなかった。
【0007】
そこで、この発明は、2次元コードを表示する構成を有していない家電製品であっても、ユーザが必要とするマニュアル情報を容易に取得することができるマニュアル情報取得システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明のマニュアル情報取得システムは、家庭用電気機器と、ユーザが所有する端末と、センタサーバと、を備えている。家庭用電気機器は、スピーカ(放音手段)を備えた一般の家電製品である。この家電製品は、自身の稼働状況を示す機器情報を抽出する抽出手段と、抽出した機器情報に応じて必要となるマニュアル情報を決定し、そのマニュアル情報を指定するマニュアル指定情報を生成する生成手段と、マニュアル指定情報を音声に重畳する機器側変調手段を備えている。なお、機器情報とは、稼働履歴や現時点の動作状況、故障状態等の情報を含むものである。マニュアル指定情報は、例えばマニュアルのページ番号を示す情報である。家電製品は、ユーザの明示的な操作や自動実行プログラムにより機器情報を抽出して、マニュアル指定情報を音声に重畳して放音する。端末は、家電製品が発した重畳音声に基づいて、センタサーバにマニュアル指定情報を送信し、マニュアル情報を取得する。
【0009】
端末は、このマニュアル情報取得システム用の専用端末、家庭用電話機、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、等、種々の装置を用いることが可能である。センタサーバとの接続態様は、一般電話回線網やインターネット網が用いられる。
【0010】
端末として家庭用電話機や携帯電話機を用い、接続態様として一般電話回線網を用いる場合、家電製品が発する音声としてプッシュトーン信号を用いる。端末は、プッシュトーン信号により、センタサーバに電話をかけ、重畳音声を送信し、マニュアル指定情報を送信する。この場合、プッシュトーン信号を用いるため、自動応答サービスにおいても、適切なオペレータ(例えば各家電製品に必要な操作を熟知した者)に接続して問い合わせる態様とすることが可能である。この場合、オペレータがユーザと会話してマニュアル情報を伝達してもよいし、操作内容を音声案内してもよい。
【0011】
また、端末として携帯電話機やパーソナルコンピュータを用い、接続態様としてインターネット網を用いる場合、重畳音声を端末で復調し、復調した接続先を示す情報(リンク情報)に基づいて取得情報をセンタサーバに送信する。リンク情報とは、例えばURLであり、端末はこのURLに基づいてセンタサーバにアクセスする。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、ネットワーク接続機能や2次元コードを表示する構成を有していない家電製品であっても、ユーザが必要とするマニュアル情報を容易に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係るマニュアル情報取得システムについて説明する。図1は、本実施形態に係るマニュアル情報取得システムの主要構成を示すブロック図である。
【0014】
同図に示すマニュアル情報取得システムは、家電製品1と、携帯電話等のネットワーク接続端末2と、センタサーバ(サービスセンタ)3と、からなる。ネットワーク接続端末2とセンタサーバ3は、インターネット網7に接続されている。
【0015】
家電製品1は、エアコン、掃除機、冷蔵庫、ミシン等のように、放音機能を備えた一般的な家庭用電気機器である。なお、家電としての機能、構成は省略する。
【0016】
家電製品1は、記載箇所検出器11、マニュアルコードテーブル12、符号化器13、変調器14、マニュアル音記憶部15、スピーカ16、稼働状況検出器17、および操作部18を備えている。記載箇所検出器11、符号化器13、変調器14、および稼働状況検出器17は、同図の例ではハードウェア構成として記載、説明するが、RAM内蔵のマイコン等を用いてソフトウェアにより実現することも可能である。マニュアルコードテーブル12およびマニュアル音記憶部15は、家電製品に内蔵されるROMにより実現される。無論、マニュアル音(ビープ音等)をROMに記憶せず、ソフトウェアにより生成することも可能である。
【0017】
稼働状況検出器17は、家電製品1の稼働状況を検出する。稼働状況の検出とは、稼働履歴(内蔵RAM等に記録されているもの)を蓄積する処理、現時点の動作状況を抽出する処理、自身が故障中であれば故障状態の情報(故障内容毎に細分化された数字、記号等からなるコード)を取得する処理、等である。
【0018】
操作部18は、ユーザが操作を行うものであり、例えば「?」、「ヘルプ」等の表示がなされたボタンである。ユーザは、家電製品1の操作方法を知りたい場合や、トラブルが発生した場合に操作部18のボタンを押す。
【0019】
ユーザが操作部18を押すと、記載箇所検出器11は、稼働状況検出器17から、上記稼働履歴等を機器情報として取得する。この機器情報を用いてマニュアルコードテーブル12を参照し、必要となるマニュアル情報が記載された箇所(取扱説明書のページ番号)を検出する。
【0020】
マニュアルコードテーブル12には、家電製品に添付されている取扱説明書の各ページ番号にマニュアルコードを対応づけたテーブルを記憶している。各ページ番号には、接続先のURL等のリンク情報が含まれている。マニュアルコードは、上記機器情報から抽出されるものであり、家電製品が故障状態であればエラーコードに相当する。
【0021】
記載箇所検出器11は、マニュアルコードテーブル12から検出した必要なマニュアル情報が記載された箇所(以下、マニュアル指定情報と言う。)を符号化器13に入力する。符号化器13は、マニュアル指定情報を符号化し、変調器14に送信する。
【0022】
変調器14は、マニュアル音記憶部15からマニュアル音を読み出し、マニュアル情報を重畳した音声信号としてスピーカ16に入力する。この音声信号(重畳音声)がスピーカ16から放音される。なお、変調方式はどのような手法を用いてもよいが、復調側(同図ではネットワーク接続端末2)の音響特性を考慮した方式であるものが望ましい。例えば、ネットワーク接続端末2が一般的な携帯電話機であれば、スピーカ16と携帯電話機のマイクの音響特性に応じた周波数帯域を用いることが望ましい。
【0023】
ネットワーク接続端末2は、マイク21、復調器22、およびネットワーク接続部23を備えている。このようなネットワーク接続端末は、本実施形態の通報システム専用の端末のみならず、携帯電話機、パーソナルコンピュータ等、ネットワーク接続機能とマイクを有した一般的な情報処理端末により実現可能である。また、復調器22は、同図の例ではハードウェア構成として記載、説明するが、ソフトウェアにより実現することも可能である。なお、情報処理端末としてのその他の機能、構成は省略する。
【0024】
上記の重畳音声(マニュアル音)が発生したとき、ユーザは、ネットワーク接続端末2を家電製品1に近づける。家電製品1に表示部があれば、マニュアル音を発音するとともに、ネットワーク接続端末を近づけるよう指示する旨を表示する。また、本体に、マニュアル音が発生した場合にネットワーク接続端末を近づける旨を表示しておいてもよい。さらに、マニュアル音を「携帯電話を近づけてください」等の音声とし、音声案内をしてもよい。
【0025】
ユーザがネットワーク接続端末2を家電製品1に近づけると、マイク21は、上記スピーカ16が発した重畳音声を収音し、復調器22に入力する。復調器22は、重畳音声からマニュアル指定情報を復調する。なお、ネットワーク接続端末2が携帯電話機である場合、ユーザが復調機能を有するアプリケーションを立ち上げるようにしてもよいし、重畳音声をトリガとして、復調機能を有するアプリケーションが自動で立ち上がるようにしてもよい。
【0026】
復調器22は、復調したマニュアル指定情報に含まれているリンク情報を参照し、ネットワーク接続部23を介してセンタサーバ3にアクセスする。このようにして、家電製品1からセンタサーバ3へマニュアル指定情報が送信される。
【0027】
センタサーバ3では、マニュアル指定情報に対応する各種マニュアル情報を記憶しており、指定されたマニュアル情報をユーザ側に提供する。提供の手法はどのようなものであってもよい。例えば、ネットワーク接続端末2が携帯電話であれば、この携帯電話にマニュアル情報が送信され、表示部に表示される。家庭内にネットワーク接続されているテレビがあれば、このテレビでマニュアル情報を表示することも可能である。また、携帯電話のスピーカから音声案内をすることによりマニュアル情報を提供することもできる。
【0028】
また、ユーザのeメールアドレスにマニュアル情報を画像データとして送信することも可能である。さらには、マニュアル指定情報がオペレータに転送され、オペレータがユーザの家庭用電話機に電話をかけ、操作方法を教える措置を行う、といった態様も可能である。
【0029】
なお、家電製品1側にマイクやリモコン受信部がある場合、家電製品側にマニュアル情報を送信し、家電製品1のスピーカから音声案内をすることも可能である。図2は、家電製品1のスピーカから音声案内をする場合のマニュアル情報取得システムの構成を示す図である。なお、図1と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0030】
この例における家電製品1は、リモコン受光部101、復調器102、マニュアル情報処理部103をさらに備えている。復調器102およびマニュアル情報処理部103は、ハードウェアでもソフトウェアでも実現可能である。また、ネットワーク接続端末2は、受信処理部24、符号化器25、変調器26、および赤外線ポート27をさらに備えている。受信処理部24、符号化器25、および変調器26は、ハードウェアでもソフトウェアでも実現することも可能である。
【0031】
この例では、センタサーバ3がネットワーク接続端末2にマニュアル情報を送信し、ネットワーク接続端末2は、受信処理部24でマニュアル情報を受信し、符号化器25で符号化する。その後、変調器26でマニュアル情報を変調し、赤外線ポート27から変調光(赤外線)を送信する。家電製品1は、リモコン受光部101で変調光を受信し、復調器102でマニュアル情報を復調する。マニュアル情報処理部103は、受信したマニュアル情報に基づいて音声案内を行う。すなわち、操作方法を示した音声案内の音声信号を生成し、スピーカ16に入力する。このように、リモコン受光部を備えた家電製品であれば家電製品1から音声案内を行うことができる。また、家電製品1がマイクを備えている場合、ネットワーク接続端末2のスピーカからマニュアル情報が重畳された音声を放音し、家電製品1で復調するように構成することも可能である。
【0032】
なお、図1および図2では、家電製品1に変調器を内蔵しておき、マニュアル音にマニュアル指定情報を重畳する構成としたが、変調済のマニュアル音を複数記憶しておき、記載箇所検出器11が機器情報に応じた変調済マニュアル音を読み出すようにしてもよい。この場合、マニュアルコードテーブル12は、マニュアルコード毎に変調済マニュアル音が記載されたテーブルを記憶している。記載箇所検出器11は、機器情報から抽出したマニュアルコードでマニュアルコードテーブル12を参照し、変調済マニュアル音を選択する。
【0033】
このように、本実施形態のマニュアル情報取得システムによれば、ユーザは、操作部18を押下し、マニュアル音が発生したときに携帯電話機等を近づけるだけで、必要とするマニュアル情報を得ることができる。なお、ユーザが明示的な操作をしなくとも、家電製品1が自動実行プログラムによりマニュアル指定情報を送信するようにしてもよい。例えば、家電製品1が故障状態となったとき、ユーザが何ら操作をしなくとも、対処方法が示されたマニュアル情報を自動的に取得することができる。
【0034】
また、本実施形態のマニュアル情報取得システムによれば、家電製品がネットワーク接続に対応していない場合や2次元コードを表示する構成がない場合であっても、ネットワーク経由でマニュアル情報を得ることができる。
【0035】
一般に、大多数の家電製品は、音声を発する機能を有しており、このような家電製品に情報送信用の新たなハードウェア構成や、2次元コードを表示する構成を追加したりする必要なく、ファームウェアの変更等の軽微な構成変更だけで本発明のマニュアル情報取得システムを実現することができる。
【0036】
次に、図3は、マニュアル情報取得システムの他の例を示すブロック図である。同図に示すマニュアル情報取得システムは、家電製品4と、電話機5と、サービスセンタ(センタサーバ)6と、からなる。電話機5とサービスセンタ6は、一般電話回線網9に接続されている。この例のマニュアル情報取得システムは、家庭内にネットワーク接続環境がない場合においてもサービスセンタからマニュアル情報を取得することができるものである。なお、電話機5は、携帯電話機でも代替可能である。
【0037】
家電製品4は、上記家電製品1と同様に、一般的な家庭用電気機器である。家電としての機能、構成は省略する。家電製品4は、記載箇所検出器41、マニュアルコードテーブル42、符号化器43、変調器44、プッシュトーン信号生成部45、スピーカ46、稼働状況検出器47、および操作部48を備えている。記載箇所検出器41、符号化器43、変調器44、プッシュトーン信号生成部45、および稼働状況検出器47は、ハードウェアであってもソフトウェアであっても実現可能である。
【0038】
稼働状況検出器47は、上記稼働状況検出器17と同様に、家電製品1の稼働状況を検出する。また、記載箇所検出器41は、上記記載箇所検出器11と同様に、稼働状況検出器47から、機器情報を取得し、この機器情報を用いてマニュアルコードテーブル42を参照し、マニュアル指定情報を検出する。マニュアルコードテーブル42は、マニュアルコード毎にマニュアル指定情報とサービスセンタ接続先(電話番号、および自動応答のメニュー選択用番号)が記載されたテーブルを記憶している。自動応答のメニュー選択用番号は、後述のように、サービスセンタ接続後にオペレータに転送するために用いられる。記載箇所検出器41は、このテーブルを参照してマニュアル指定情報を検出するとともに、マニュアルコードに応じたサービスセンタ接続先、および自動応答のメニュー選択用番号を選択する。
【0039】
故障検出器41は、マニュアル指定情報を符号化器43に入力する。また、選択した接続先に応じたプッシュトーン信号を生成するように、プッシュトーン信号生成部45に指示する。
【0040】
符号化器43は、マニュアル指定情報を符号化し、変調器44に入力する。ここで、変調器44は、プッシュトーン信号生成部45が生成したプッシュトーン信号にマニュアル指定情報を重畳し、この重畳音声をマニュアル音の音声信号としてスピーカ46に入力する。このマニュアル音がスピーカ46から発音される。
【0041】
スピーカ46からマニュアル音が発音されたとき、ユーザは、電話機5の受話器を家電製品4に近づける。上記と同様、家電製品4に表示部があれば、マニュアル音を発音するとともに、電話機を近づけるよう指示する旨を表示する。また、本体に、マニュアル音が発生した場合に電話機を近づける旨を表示しておいてもよい。さらに、マニュアル音の最初に、「電話機の受話器を近づけてください」等の音声を発するようにしてもよい。
【0042】
ユーザが電話機5を家電製品4に近づけると、マイク51は、上記スピーカ46が発したマニュアル音を収音する。このマニュアル音には、プッシュトーン信号が含まれているため、所定の接続先(サービスセンタ6)に電話がかかることとなる。さらに、サービスセンタ6が自動応答を行う場合、マニュアル音には自動応答のメニュー選択用番号のプッシュトーン信号が含まれている。この場合、サービスセンタ6に接続された後、連続したプッシュトーン信号が発音されるようにマニュアル音を構成し、適切なオペレータ部門(その各家電製品に必要な操作を熟知した者)に電話が転送されるようにする。転送はサービスセンタ6の電話転送器62が行う。
【0043】
なお、サービスセンタ6に電話をかける操作までをユーザが行い、マニュアル音には、自動応答のメニュー選択用番号のプッシュトーン信号だけ含まれるようにしてもよい。この場合も、適切なオペレータ部門に自動的に電話が転送される。
【0044】
サービスセンタ6は、復調器61、電話転送器62、およびオペレータ端末63を備えている。復調器61はマニュアル音に重畳されているマニュアル指定情報を復調する。電話転送器62は、上記のように電話機5から入力されるプッシュトーン信号に応じて電話転送を行う。
【0045】
オペレータ端末63は、各部門のオペレータが使用する端末であり、電話機能や情報処理端末の機能を有する。オペレータ端末63には、上記の復調器61で復調されたマニュアル指定情報が送信され、電話転送器62から電話機5が転送接続される。オペレータは、送信されたマニュアル指定情報を参照し、電話機5を介してユーザに操作方法を教える措置を行う。
【0046】
なお、上記のセンタサーバ3と同様に、マニュアル情報に応じたマニュアル情報が自動音声案内されるようにしてもよい。
【0047】
また、家電製品がマイクを備えている場合、電話機のスピーカからマニュアル情報が重畳された音声を放音し、家電製品で復調し、家電製品のスピーカから音声案内するように構成することも可能である。
【0048】
以上のような家庭用電話機を用いる通報システムにおいても、ユーザは、マニュアル音が発生したときに電話機を近づけるだけで、プッシュホンを押す操作をする必要もなく、必要とするマニュアル情報が得られる。
【0049】
また、家電製品がネットワーク接続に対応していない場合に加え、家庭内にネットワーク接続環境が全くない状態であっても、一般電話回線網を通じてマニュアル情報を取得することができる。
【0050】
この場合においても、家電製品は、音声を発する機能を有しているだけでよく、このような家電製品に情報送信用の新たなハードウェア構成を追加する必要なく、ファームウェアの変更等の軽微な構成変更だけで本発明のマニュアル情報取得システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】マニュアル情報取得システムの構成を示すブロック図である。
【図2】家電製品にマニュアル情報を送信する場合のマニュアル情報取得システムの構成を示すブロック図である。
【図3】マニュアル情報取得システムの他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0052】
1−家電製品
2−ネットワーク接続端末
3−センタサーバ
7−インターネット網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家庭用電気機器と、ユーザが所有する端末と、センタサーバと、を備えたマニュアル情報取得システムであって、
前記家庭用電気機器は、自身の稼働状況を示す機器情報を抽出する抽出手段と、
前記機器情報に基づいて必要となるマニュアル情報を決定し、当該必要となるマニュアル情報を指定するマニュアル指定情報を生成する生成手段と、
前記マニュアル指定情報を音声に重畳する変調手段と、
前記マニュアル指定情報が重畳された重畳音声を放音する放音手段と、を備え、
前記端末は、前記重畳音声に基づいて、前記マニュアル指定情報を前記センタサーバに送信し、前記センタサーバから必要となるマニュアル情報を取得する取得手段を備えたことを特徴とするマニュアル情報取得システム。
【請求項2】
前記家庭用電気機器の放音手段が発する音声は、プッシュトーン信号を含み、
前記取得手段は、前記プッシュトーン信号に基づいて前記センタサーバに電話回線を通じて接続し、前記マニュアル指定情報を送信して必要となるマニュアル情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の通報システム。
【請求項3】
前記マニュアル指定情報は、接続先を示すリンク情報を含み、
前記端末は、前記重畳音声からマニュアル指定情報を復調する復調手段を備え、
前記取得手段は、復調したマニュアル指定情報に含まれるリンク先情報に応じてセンタサーバにネットワーク接続し、必要となるマニュアル情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の通報システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマニュアル情報取得システムにおいて用いられる家庭用電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−272663(P2009−272663A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118580(P2008−118580)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】