説明

マニュアル表示パラメータ計算装置

【課題】マニュアルとして表示すべき複数の各エリアの表示位置を定めるためのパラメータを計算する。
【解決手段】表示画面の表示画面横ドット数Hと表示画面縦ドット数Vとを記憶し、各エリアのエリア横ドット数hとエリア縦ドット数vとエリア優先度pとを記憶し、余白ドット数htを記憶し、これらの値により、横間隔ドット数hs、最大エリア縦ドット数vmax、縦間隔ドット数vsを計算し、記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マニュアルとして表示すべき複数の各エリアの表示位置を定めるためのパラメータを計算できるマニュアル表示パラメータ計算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、印刷したマニュアルに代えて、マニュアルのデータ(以下、マニュアル)をDVDディスクなどに格納してユーザに提供し、ユーザにより使用される表示装置にマニュアルを表示してもうらうようにするケースがある。表示装置としては、デスクトップ型パーソナルコンピュータとともに使用されるものや、ノート型パーソナルコンピュータに組み込まれるもの、タブレット型コンピュータやスマートフォンに組み込まれるものなどがあり、つまり、表示画面の大きさは様々である。表示画面の大きさは、近年では便宜的に「解像度」ともいい、横方向のドット数(例えば、640)と縦方向のドット数(例えば、480を用い、640×480のように表現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−267626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マニュアルは、印刷の利便性を考慮して、例えばA4サイズでレイアウトされ、表示画面が小さい場合は、スクロールして見てもらうようになっている。
【0005】
逐一スクロールするのは当然ながら面倒である。しかし、表示画面の大きさ、つまり、解像度ごとにマニュアルを制作するには、多大な労力や時間が必要である。
【0006】
そのため、表示画面の大きさ/解像度によらずスクロールを不要にしたいという要望がある。
【0007】
そこで、マニュアルとして表示すべき複数の各エリアの大きさや内容は予め定めておき、一方、エリアの位置は、表示画面の大きさ/解像度に応じたパラメータを計算し、表示画面の大きさ/解像度に応じた表示位置をパラメータにより求め、表示位置にエリアを表示し、こうしてスクロールを不要にするのが好ましい。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マニュアルとして表示すべき複数の各エリアの表示位置を定めるためのパラメータを計算できるマニュアル表示パラメータ計算装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明に係るマニュアル表示パラメータ計算装置は、
マニュアルとして表示すべき複数のエリアを表示画面に表示し且つ表示画面の縦方向において同一位置に表示される1以上のエリアからなる行を1行以上表示することでマニュアルを表示する場合のパラメータを計算するマニュアル表示パラメータ計算装置であって、
表示画面の横方向のドット数である表示画面横ドット数と表示画面の縦方向のドット数である表示画面縦ドット数とが記憶される表示画面情報記憶部と、
各エリアについて横方向のドット数であるエリア横ドット数と縦方向のドット数であるエリア縦ドット数と当該エリアを優先的に表示べき程度を示すエリア優先度とが互いに対応づけて記憶されるエリア情報記憶部と、
表示画面の横方向の各端部に縦方向の全長にわたって設けられた余白の横方向のドット数である余白ドット数が記憶される余白ドット数記憶部と、
各行について当該行の隣り合うエリア間の全てで共通な当該隣り合うエリア間のドット数である横間隔ドット数が記憶される横間隔ドット数記憶部と、
隣り合う行間の全てで共通な当該隣り合う行間のドット数である縦間隔ドット数が記憶される縦間隔ドット数記憶部と、
各行につき当該行において最も大きいエリア縦ドット数のエリアの当該エリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数が記憶される最大エリア縦ドット数記憶部と、
パラメータを計算するための変数m、nに1を代入する第1の手段と、
続いて、式(1)により、値Kを計算し、表示画面横ドット数を表示画面情報記憶部から読み出し、値Kが表示画面横ドット数以下か否かを判定する第2の手段と、
【数1】

【0010】
第2の手段で値Kが表示画面横ドット数以下と判定されたなら、値Kを変数H’に代入し、変数nに1を加算し、表示すべき程度の高い方からn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあるか否かを判定する第3の手段と、
第3の手段でn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあると判定されたなら、第2の手段に制御を渡し、第2の手段で値Kが表示画面横ドット数より大きいと判定されたなら、変数nから1を減じ、式(2)により、横間隔ドット数を計算し、変数mに等しい行番号に対応づけて横間隔ドット数記憶部に記憶させる第4の手段と、
【数2】

【0011】
続いて、表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度に対応づけられたエリア縦ドット数の中で最も大きいエリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数を検出し、変数mに等しい行番号に対応づけて最大エリア縦ドット数記憶部に記憶させる第5の手段と、
表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度をエリア情報記憶部から消去し、変数mに1を加算し、第2の手段に制御を渡す第6の手段と、
第3の手段でn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にないと判定されたなら、式(3)により、縦間隔ドット数vsを計算し、縦間隔ドット数記憶部に記憶させる第7の手段と
【数3】

【0012】
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、マニュアルとして表示すべき複数の各エリアの表示位置を定めるためのパラメータを計算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態に係るマニュアル表示パラメータ計算装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】マニュアル表示装置2のマニュアルを表示する表示画面にマニュアルが表示される様子を示す図である。
【図3】情報記憶部12に含まれる各記憶部の構成を示す図である。
【図4】パラメータ計算部13の概略構成を示すブロック図である。
【図5】パラメータの計算の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態に係るマニュアル表示パラメータ計算装置の概略構成を示すブロック図である。
【0017】
マニュアル表示パラメータ計算装置1は、マニュアル表示装置2とマニュアル記憶装置3とに接続される。
【0018】
マニュアル表示パラメータ計算装置1は、マニュアルとして表示すべき複数のエリアをマニュアル表示装置2の表示画面に表示し且つ表示画面の縦方向において同一位置に表示される1以上のエリアからなる行を1行以上表示することでマニュアルを表示する場合のパラメータを計算する装置であり、かつ、マニュアルを表示させる装置でもある。
【0019】
例えば、マニュアルが、ソフトウェアのインストール方法といった方法の説明資料である場合において、エリアは、方法を構成する1つ1つの手順が表示される領域である。
【0020】
マニュアル表示パラメータ計算装置1は、かかるパラメータを計算するために、マニュアル表示装置2とマニュアル記憶装置3とからマニュアルの表示に必要な値を受信する情報受信部11と、受信された値、処理の過程で一時的に計算された値および最終的に計算されたパラメータが記憶される情報記憶部12と、情報記憶部12に記憶された値を用いて、マニュアル表示装置2でのマニュアルの表示に必要なパラメータを計算するパラメータ計算部13と、マニュアル記憶装置3からマニュアルのデータを受信し、情報記憶部12からパラメータを読み出し、データとパラメータを用いて、マニュアルをマニュアル表示装置2に表示させるマニュアル表示制御部14とを備える。
【0021】
図2は、マニュアル表示装置2の表示画面にマニュアルが表示される様子を示す図であり、図3は、情報記憶部12に含まれる各記憶部の構成を示す図である。
【0022】
図2において、表示画面DSPはマニュアル表示装置2の表示画面である。
【0023】
情報記憶部12は、図3に示すように、表示画面DSPの横方向のドット数である表示画面横ドット数Hと表示画面の縦方向のドット数である表示画面縦ドット数Vとが記憶される表示画面情報記憶部101と、マニュアル記憶装置3に記憶されたマニュアルのデータに基づいてマニュアルとして表示すべき複数のエリアAのそれぞれについて横方向のドット数であるエリア横ドット数hと縦方向のドット数であるエリア縦ドット数vと当該エリアを優先的に表示べき程度を示すエリア優先度pとが互いに対応づけて記憶されるエリア情報記憶部102と、表示画面DSPの横方向の各端部に縦方向の全長にわたって設けられた余白Dの横方向のドット数である余白ドット数htが記憶される余白ドット数記憶部103と、表示画面DSPに表示されたマニュアルの各行につき当該行の隣り合うエリア間の全てで共通な隣り合うエリア間のドット数である横間隔ドット数hsおよび当該行を示す行番号lが互いに対応づけて記憶される横間隔ドット数記憶部104と、隣り合う行間の全てで共通な隣り合う行間のドット数である縦間隔ドット数vsが記憶される縦間隔ドット数記憶部105と、各行につき当該行において最も大きいエリア縦ドット数vのエリアの当該エリア縦ドット数vである最大エリア縦ドット数vmaxが記憶される最大エリア縦ドット数記憶部106とを備える。
【0024】
図4は、パラメータ計算部13の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
パラメータ計算部13は、各横間隔ドット数hsを計算する横間隔ドット数計算部131と、縦間隔ドット数vsを計算する縦間隔ドット数計算部132とを備える。
【0026】
(マニュアル表示パラメータ計算装置1の動作)
情報受信部11は、マニュアル表示装置2から表示画面横ドット数H(例えば、640)と表示画面縦ドット数V(例えば、480)と受信し、表示画面情報記憶部101に記憶させる。なお、表示画面横ドット数H、表示画面縦ドット数Vは、適宜変更できるように(例えば、実際より小さくできるように)してもよい。
【0027】
また、情報受信部11は、マニュアル表示装置2から余白ドット数ht(例えば、30)を受信し、余白ドット数記憶部103に記憶させる。
【0028】
なお、表示画面横ドット数H、表示画面縦ドット数V、余白ドット数htは、予め表示画面情報記憶部101、余白ドット数記憶部103に記憶させておいてもよい。
【0029】
また、情報受信部11は、マニュアル記憶装置3から、各エリアAのエリア横ドット数h(例えば、50)とエリア縦ドット数v(例えば、50)とエリア優先度p(例えば、1)とを受信し、エリア毎に分けて、エリア横ドット数hとエリア縦ドット数vとエリア優先度pをエリア情報記憶部102に記憶させる。つまり、エリア毎に、該当のエリア横ドット数hとエリア縦ドット数vとエリア優先度pは、互いに対応づけて記憶される。各エリア優先度pは、他のエリア優先度pとは異なっており、例えば、「1」、「2」、…のような連番になっている。
【0030】
なお、ここでは、情報受信部11は、表示画面横ドット数H、表示画面縦ドット数V、余白ドット数htを用いて、表示画面DSPから2つの余白Dを除いた実際の表示画面のドット数を計算し、各エリアのドット数(エリア横ドット数hとエリア縦ドット数vの積)の合計が、実際の表示画面のドット数を超えないように、受信するエリア横ドット数h等の数を制限する。つまり、情報受信部11は、1画面分の情報を受信し、エリア情報記憶部102に記憶させる。
【0031】
また、情報受信部11は、1つのエリアのドット数が、余白を除いた表示画面のドット数を超えてしまうような場合は、そのエリアのエリア横ドット数hおよびエリア縦ドット数vの少なくともいずれか一方を小さくなるように変更し、エリア情報記憶部102に記憶させる。例えば、情報受信部11は、各エリア横ドット数h、エリア縦ドット数vを1/10にし、エリア情報記憶部102に記憶させる。つまり、情報受信部11は、そのエリアを縮小し、そのエリアには、例えば、エリアに表示すべき手順の手順名や図のみを表示し、例えば、当該エリアがクリックされた場合には、画面を消去し、次に表示される画面にて、手順そのものを表示できるようにする。
【0032】
次に、パラメータの計算について説明する。以下の処理は、1画面分の処理であり、他の各画面については、情報受信部11が当該画面の分の情報を受信し、エリア情報記憶部102に記憶させ、以下の処理と同様な処理がなされる。
【0033】
図5は、パラメータの計算の流れを示すフローチャートである。
【0034】
ここでは、図2に示すように、エリア優先度pの小さいエリアほど画面の上寄りの行に含まれ、かつ、同じ行を構成するエリアの中では、エリア優先度pの小さいエリアほど画面の左寄りに表示されるようにする場合に必要なパラメータの計算について説明する。パラメータとは、各行の横間隔ドット数hsと縦間隔ドット数vsである。
【0035】
また、以下の説明では、エリア横ドット数hは、対応づけられたエリア優先度pの大きさを示す引数iや変数nを伴って、エリア横ドット数h(i)やエリア横ドット数h(n)のように表記する場合がある。例えば、全てのエリア横ドット数hの中で最も小さいエリア優先度pに対応づけられたものをエリア横ドット数h(1)と表記し(つまり、i=1)、2番目に小さいエリア優先度pに対応づけられたものをエリア横ドット数h(2)と表記する(つまり、i=2)。
【0036】
エリア優先度pは、処理の過程で、順次に消去されるので、当初のエリア横ドット数h(1)は、例えば、表示すべき程度が最も高いエリア優先度p「1」に対応づけられたエリア横ドット数hを示すものであるが、エリア優先度p「1」が消去されると、エリア横ドット数h(1)は、当初では表示すべき程度が2番目に高いエリア優先度pであったエリア優先度p「2」に対応づけられたエリア横ドット数hを示すこととなる。
【0037】
また、横間隔ドット数hsは、対応づけられた行番号lを示す引数mを伴って、横間隔ドット数hs(m)のように表記する場合がある。
【0038】
また、最大エリア縦ドット数vmaxは、対応づけられた行番号lを示す引数mを伴って、最大エリア縦ドット数vmax(m)のように表記する場合がある。
【0039】
さて、パラメータの計算においては、横間隔ドット数計算部131は、パラメータの計算のための変数m、nに1を代入する(S1)。
【0040】
次に、横間隔ドット数計算部131は、式(4)により、値Kを計算し(S3)、また、表示画面横ドット数Hを表示画面情報記憶部101から読み出し、値Kが表示画面横ドット数H以下か否かを判定する(S5)。
【数4】

【0041】
横間隔ドット数計算部131は、ステップS5でYESと判定されたなら、値Kを変数H’に代入し(S7)、変数nに1を加算する(S9)。
【0042】
次に、横間隔ドット数計算部131は、エリア横ドット数h(n)がエリア情報記憶部102にあるか否かを判定する(S11)。
【0043】
横間隔ドット数計算部131は、ステップS11でYESと判定されたなら、ステップS3に制御を移行させる。
【0044】
ステップS3、S5、S7、S9、S11、S3のループを複数回行うことは、平たく言えば、同一行に左から順にエリアを配置し、その都度、エリアが右側にはみ出さないかを計算していることなのである。
【0045】
さて、横間隔ドット数計算部131は、ステップS5でNOと判定されたなら、変数nから1を減じ(S21)、つまり、はみ出したエリアは除外する。
【0046】
次に、横間隔ドット数計算部131は、式(5)により、横間隔ドット数hs(m)を計算し、変数mに等しい行番号lに対応づけて、横間隔ドット数記憶部104に記憶させる(S23)。
【数5】

【0047】
次に、横間隔ドット数計算部131は、エリア縦ドット数v(1)からエリア縦ドット数v(n)までの中で最も大きいエリア縦ドット数vである最大エリア縦ドット数vmax(m)を検出し、変数mに等しい行番号lに対応づけて、最大エリア縦ドット数記憶部106に記憶させる(S25)。
【0048】
次に、横間隔ドット数計算部131は、エリア情報記憶部102において、最も小さいエリア優先度pから変数nに等しい個数のエリア優先度pまでを消去する(S27)。横間隔ドット数計算部131は、これらのエリア優先度pを無効にしてもよい。いずれにしても、これらのエリア優先度pは、これ以降、「無いもの」とされるのであるから、無効であっても、実質的に消去である。
【0049】
次に、横間隔ドット数計算部131は、変数mに1を加算し(S29)、ステップS3に制御を移行させる。
【0050】
縦間隔ドット数計算部132は、ステップS11でNOと判定されたなら、つまり、全エリアが配置されたなら、式(6)により、縦間隔ドット数vsを計算し、縦間隔ドット数記憶部105に記憶させ(S31)、処理を終える。
【数6】

【0051】
次に、マニュアル表示制御部14は、マニュアル記憶装置3からマニュアルのデータを受信し、情報記憶部12からパラメータつまり各横間隔ドット数hsと縦間隔ドット数vsを読み出し、マニュアルのデータに基づいて、マニュアルをマニュアル表示装置2に表示させ、その際、各行につき、当該行の隣り合うエリア間の全てでエリア間のドット数が該当の横間隔ドット数hsに等しくなるようにし、かつ、隣り合う全ての行間で行間のドット数が縦間隔ドット数vsに等しくなるようにする。
【0052】
各エリアには、例えば、手順が表示される。手順は、その手順名や手順を含む章や節の名前、その手順そのもの(図などを含む)が表示される。これらの名前や手順は、マニュアルのデータに含まれる。
【0053】
例えば、縮小して表示されたエリアには、エリアに表示すべき手順の手順名や図のみが表示され、当該エリアがクリックされた場合には、画面が消去され、次に表示される画面にて、手順そのものが表示される。
【0054】
以上のように、本実施の形態に係るマニュアル表示パラメータ計算装置1によれば、表示画面横ドット数H、表示画面縦ドット数V、余白ドット数htに基づき、各横間隔ドット数hsおよび縦間隔ドット数vsを計算でき、よって、表示画面や余白の大きさによらず、マニュアル表示を可能にすることができる。
【0055】
つまり、マニュアル表示パラメータ計算装置1は、表示画面の横方向のドット数である表示画面横ドット数Hと表示画面の縦方向のドット数である表示画面縦ドット数Vとが記憶される表示画面情報記憶部101と、各エリアについて横方向のドット数であるエリア横ドット数hと縦方向のドット数であるエリア縦ドット数vと当該エリアを優先的に表示べき程度を示すエリア優先度pとが互いに対応づけて記憶されるエリア情報記憶部102と、表示画面の横方向の各端部に縦方向の全長にわたって設けられた余白の横方向のドット数である余白ドット数htが記憶される余白ドット数記憶部103と、各行について当該行の隣り合うエリア間の全てで共通な当該隣り合うエリア間のドット数である横間隔ドット数hsが記憶される横間隔ドット数記憶部104と、隣り合う行間の全てで共通な当該隣り合う行間のドット数である縦間隔ドット数vsが記憶される縦間隔ドット数記憶部105と、各行につき当該行において最も大きいエリア縦ドット数のエリアの当該エリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数が記憶される最大エリア縦ドット数記憶部106と、パラメータを計算するための変数m、nに1を代入する第1の手段(S1)と、続いて、式(4)により、値Kを計算し、表示画面横ドット数Hを表示画面情報記憶部101から読み出し、値Kが表示画面横ドット数H以下か否かを判定する第2の手段(S3、S5)と、第2の手段で値Kが表示画面横ドット数以下と判定されたなら(S5:YES)、値Kを変数H’に代入し、変数nに1を加算し、表示すべき程度の高い方からn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあるか否かを判定する第3の手段(S7、S9、S11)と、第3の手段でn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあると判定されたなら(S11:YES)、第2の手段に制御を渡し、第2の手段で値Kが表示画面横ドット数より大きいと判定されたなら(S5:NO)、変数nから1を減じ、式(5)により、横間隔ドット数hs(m)を計算し、変数mに等しい行番号lに対応づけて横間隔ドット数記憶部に記憶させる第4の手段(S21、S23)と、続いて、表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度p(1)〜p(n)に対応づけられたエリア縦ドット数の中で最も大きいエリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数を検出し、変数mに等しい行番号lに対応づけて最大エリア縦ドット数記憶部106に記憶させる第5の手段(S25)と、表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度をエリア情報記憶部から消去し、変数mに1を加算し、第2の手段に制御を渡す第6の手段(S27、S29)と、第3の手段でn番目のエリア優先度p(n)に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部102にないと判定されたなら(S11:NO)、式(6)により、縦間隔ドット数vsを計算し、縦間隔ドット数記憶部105に記憶させる第7の手段(S31)とを備えることで、各横間隔ドット数hsおよび縦間隔ドット数vsを計算でき、よって、表示画面や余白の大きさによらず、マニュアル表示を可能にすることができる。
【0056】
なお、マニュアル表示パラメータ計算装置1としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録でき、また、インターネットなどの通信網を介して伝送させて、広く流通させることができる。
【符号の説明】
【0057】
1…マニュアル表示パラメータ計算装置
2…マニュアル表示装置
3…マニュアル記憶装置
11…情報受信部
12…情報記憶部
13…パラメータ計算部
14…マニュアル表示制御部
101…表示画面情報記憶部
102…エリア情報記憶部
103…余白ドット数記憶部
104…横間隔ドット数記憶部
105…縦間隔ドット数記憶部
106…最大エリア縦ドット数記憶部
131…横間隔ドット数計算部
132…縦間隔ドット数計算部
A…エリア
D…余白
DSP…表示画面
H…表示画面横ドット数
V…表示画面縦ドット数
h…エリア横ドット数
hs…横間隔ドット数
ht…余白ドット数
l…行番号
p…エリア優先度
v…エリア縦ドット数
vmax…最大エリア縦ドット数
vs…縦間隔ドット数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マニュアルとして表示すべき複数のエリアを表示画面に表示し且つ表示画面の縦方向において同一位置に表示される1以上のエリアからなる行を1行以上表示することでマニュアルを表示する場合のパラメータを計算するマニュアル表示パラメータ計算装置であって、
表示画面の横方向のドット数である表示画面横ドット数と表示画面の縦方向のドット数である表示画面縦ドット数とが記憶される表示画面情報記憶部と、
各エリアについて横方向のドット数であるエリア横ドット数と縦方向のドット数であるエリア縦ドット数と当該エリアを優先的に表示べき程度を示すエリア優先度とが互いに対応づけて記憶されるエリア情報記憶部と、
表示画面の横方向の各端部に縦方向の全長にわたって設けられた余白の横方向のドット数である余白ドット数が記憶される余白ドット数記憶部と、
各行について当該行の隣り合うエリア間の全てで共通な当該隣り合うエリア間のドット数である横間隔ドット数が記憶される横間隔ドット数記憶部と、
隣り合う行間の全てで共通な当該隣り合う行間のドット数である縦間隔ドット数が記憶される縦間隔ドット数記憶部と、
各行につき当該行において最も大きいエリア縦ドット数のエリアの当該エリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数が記憶される最大エリア縦ドット数記憶部と、
パラメータを計算するための変数m、nに1を代入する第1の手段と、
続いて、式(1)により、値Kを計算し、表示画面横ドット数を表示画面情報記憶部から読み出し、値Kが表示画面横ドット数以下か否かを判定する第2の手段と、
【数7】

第2の手段で値Kが表示画面横ドット数以下と判定されたなら、値Kを変数H’に代入し、変数nに1を加算し、表示すべき程度の高い方からn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあるか否かを判定する第3の手段と、
第3の手段でn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にあると判定されたなら、第2の手段に制御を渡し、第2の手段で値Kが表示画面横ドット数より大きいと判定されたなら、変数nから1を減じ、式(2)により、横間隔ドット数を計算し、変数mに等しい行番号に対応づけて横間隔ドット数記憶部に記憶させる第4の手段と、
【数8】

続いて、表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度に対応づけられたエリア縦ドット数の中で最も大きいエリア縦ドット数である最大エリア縦ドット数を検出し、変数mに等しい行番号に対応づけて最大エリア縦ドット数記憶部に記憶させる第5の手段と、
表示すべき程度の最も高い方からn番目までの各エリア優先度をエリア情報記憶部から消去し、変数mに1を加算し、第2の手段に制御を渡す第6の手段と、
第3の手段でn番目のエリア優先度に対応づけられたエリア横ドット数がエリア情報記憶部にないと判定されたなら、式(3)により、縦間隔ドット数vsを計算し、縦間隔ドット数記憶部に記憶させる第7の手段と
【数9】

を備えることを特徴とするマニュアル表示パラメータ計算装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−88902(P2013−88902A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226747(P2011−226747)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】