マルチコンパートメント容器
本発明は、調合薬、薬剤、ビタミンなどの送達に好適なマルチコンパートメント容器を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には容器に関するものであり、より具体的には、調合薬、薬剤、ビタミンなどを送達するためのカプセルのような、マルチコンパートメント式の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
カプセル技術は、依然として開発及び改善の対象である。調合薬又は他の粉末、顆粒若しくは液状物質用の標準的な容器の基本的な形態、いわゆる入れ子型カプセルは、一方の端が閉鎖され、他方の端が開口したチューブ形又は円筒形の第1の部品、即ち、キャップ部を含む。きつく取り付けられる同じ形状で直径がやや小さい第2の部品は、入れ子式にキャップ部に挿入することができ、その第2の部品は主要部又は本体部と呼ばれる。
【0003】
キャップと本体の分離は、多くの場合、摩擦及び/又は本体の外表面及び/又はキャップの対向する内表面の様々な改造によって防止される。通常、容器は、本体部分が部分的にキャップに嵌め込まれただけの「予備係止」の(又は予備的に閉じられた)状態で充填装置に供給される。2つの部品は充填機内で分離され、充填操作が終了した後、完全に閉じられる。
【0004】
充填した後、複数部品カプセルの種々の部品を固定するための様々な係止機構に加えて、部品は、代替的に若しくは付加的に、種々の方法で密封することができる。一般に、そのような密封法としては、液体のスプレー又は液体中へのカプセル部品の浸漬が挙げられる。そのような液体は、それ自体が接着性及び/又は密封特性を備えてもよい。或いは、そのような液体は、カプセル部品の部分的な溶解又は部分的な崩壊を起こし、それによって、液体を蒸発させてカプセル部品を融合又は密封することができる。例示的な液体密封方法及び溶液は、特許文献1に開示されており、その内容は参照することによって本明細書に組み込まれている。
【0005】
同様に参照することによって組み込まれている特許文献2及び特許文献3は、予備係止位置及び係止位置、並びにキャップと本体の間の密封流体を制限する働きの液体溝を有し、それによってキャップと本体の間の密封性を改善するカプセルを記載している。選択される具体的な密封流体としては、ある程度はカプセル部品の組成に依存するが、例えば、水又はアルコールが挙げられる。カプセルは、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルランなどの多様なフィルム形成剤で構成されてもよい。
【0006】
同様に参照することによって本明細書に組み込まれている特許文献4は、開示されたカプセル製品の構造に関し、予備係止位置及び係止位置を備えた、特別のタイプの入り子式カプセルを記載している。
【0007】
市販の製品としては、Coni-Snap(登録商標)及びQualicapsの名前で販売されているものが挙げられる。
【0008】
一旦充填されそして封鎖された上記のような容器は、その中に内容物を同封し、最終的にそこから内容物が送達される単一の内部容積を含む。しかし、多くの調合薬、ビタミンなどは、複数回用量で送達されるか又は別の化合物と組み合わせて送達された場合により効果的である。従って、そのような複数回又は組み合わせ用量を提供するためには、化合物自体を、持続性、パルス性、又は遅延性の放出を行うように変更するのが一般的である。これは、高価な方法になる可能性があり、且つ特殊な装置を必要とする。
【0009】
従って、区切られた部屋(コンパートメント)を有し、複数の成分を送達する能力を備えた容器であって、投薬するまで成分が別々に保持される容器があれば有利である。不適合成分(特に保存中及び投薬前)又は互いに接触すると反応するような成分を単一の容器の形態にすることができるような、区切られたコンパートメントを備えた容器を提供することは、発明のさらなる利点になる。市場に出すためのユニークで魅力的な外観を創り出し、投薬の遵守(例えば、小児科使用における)を改善する能力を備えた容器を提供することは、本発明のさらに別の目標である。この点で、複数の又は組み合わせた用量を個人に投与することを可能にする医薬カプセルのような容器にとっては、例えば、他の方法では通常は別々の送達媒体を必要とするそのような、複数回の又は組み合わせた用量を提供するために、送達される化合物が(化合物の塩又は誘導体の形成などに)改変される必要がないという必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,893,721号(Bodenmann et al.)
【特許文献2】米国特許出願第11/485,686号
【特許文献3】米国特許第2007−0036830A1号(Vanquickenborne et al.)
【特許文献4】米国特許第5,769,267号(Duynslager et al.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、調合薬、薬剤、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、ホメオパシー成分、並びに前記の組み合わせなどの送達に好適な、マルチコンパートメント硬質殻容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様は、
・本体及び本体上に入れ子式に同軸方向に嵌め込まれたキャップを含む硬質殻カプセルであって、該カプセルは第1の用量の化合物を収納するための第1のコンパートメントを規定する硬質殻カプセル;
・カプセルに装着され、カプセルとの間に、第1の用量とは別の様式で第2の用量の化合物を収納するための第2のコンパートメントを規定するキャップ部材;
を含む容器であって、キャップ部材が入れ子式に同軸でカプセルに嵌め込まれる硬質殻である容器を提供する。
【0013】
本発明の第2の態様は、開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ; 開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する底部キャップ;そして開放端、閉鎖端及び少なくとも3つの環状溝を有する外表面を有する本体;を含む容器であって、本体の開放端は、頂部キャップの開放端の内側に滑り込んで頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも2つと交互に係合できるように適応し、そして本体の閉鎖端は、底部キャップの開放端の内側に滑り込んで底部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも1つと係合できるように適応する容器を提供する。
【0014】
本発明の第3の態様は、開放端、閉鎖端及び内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;並びに開放端、閉鎖端、及び環状溝を有する外表面を有する本体;を含む医薬剤形であって、本体の閉鎖端がキャップの開放端の内側に滑り込み、その結果キャップの内部に突き出た環状突起部が本体の環状溝と係合できるように適応した医薬剤形を提供する。
【0015】
本発明の例示的態様は、本明細書に記載された問題及び当業者が見出し得る未検討の問題を解決するために設計される。
【0016】
本発明のこれら及び他の特徴は、本発明の様々な実施態様を示す添付の図面と併せて、以下の本発明の様々な態様の詳細な説明によってより容易に理解される:
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施態様に記載のマルチコンパートメント容器の個々の構成部品の側面図である。
【図2A】図1と同様の組み立てられた構成部品の図であり、予備閉鎖位置である。
【図2B】図1と同様の組み立てられた構成部品の図であり、閉鎖位置である。
【図2C】図2Bと同様の図であって、別の実施態様を表す。
【図3A】図1に示したように、容器の構成部品の溝と突起部の対応を説明する。
【図3B】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3C】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3D】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3E】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3F】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図4A】本発明の別の実施態様による頂部キャップの側面の略図を示す。
【図4B】本発明の別の実施態様による頂部キャップの断面の略図を示す。
【図5】本発明の別の実施態様によるキャップ部材の側面図を示す。
【0018】
尚、本発明の図面は、正確な縮尺ではない。図面は、本発明の代表的な態様だけを表現することを意図しており、従って、本発明の範囲を限定すると考えるべきではない。図面における同一番号は、図面間で同一の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述のように、本発明はマルチコンパートメント容器及び複数回用量の化合物及び/又は2種以上の化合物の送達に好適な剤形を提供する。
【0020】
用語の「マルチコンパートメント」は、2つ以上の区画(コンパートメント)を有し、それぞれのコンパートメントは互いに他のコンパートメントから明確に分離していることを意味する。
【0021】
用語の「硬質殻」は、変形可能であり、変形させる力が取り除かれると変形前の形状に戻る殻を意味する。一般的に、その様な殻は約25質量%未満の水を含み、より好ましくは約20質量%未満の水を含み、更により好ましくは約14質量%の水を含む。
【0022】
本発明に記載の送達に好適な化合物としては、以下の粉末、液体及び/又はペレットの形態が挙げられるが、これらに限定されない:
a)ベタメタゾン、チオクト酸、ソタロール、サルブタモール、ノルフェネフリン、シリマリン、ジヒドロエルゴタミン、ブフロメジル、エトフィブラート、インドメタシン、オキサゼパム、アセチルジギトキシン、ピロキシカム、ハロペリドール、モノ硝酸イソソルビド、アミトリプチリン、ジクロフェナック、ニフェジピン、ベラパミル、ピリチノール、ニトレンジピン、ドキシサイクリン、ブロムヘキシン、メチルプレドニゾロン、クロニジン、フェノフィブラート、アロプリノール、ピレンゼピン、レボチロキシン、タモキシフェン、メチルジゴキシン、O−(β−ヒドロキシエチル)−ルトシド、プロピシリン、モノ硝酸アシクロビル、パラセタモール、ナフチドロフリル、ペントキシフィリン、プロパフェノン、アセブトロール、1−チロキシン、トラマドール、ブロモクリプチン、ロペラミド、ケトフィネン(ketofinen)、フェノテロール、カルシウム・ドベシラート(Ca-dobesilate)、プロパノロール、ミノサイクリン、ニセルゴリン、アンブロキソール、メトプロロール、β−シトステリン、マレイン酸エナラプリル、ベザフィブラート、二硝酸イソソルビド、ガロパミル、キサンチノールニコチネート、ジギトキシン、フルニトラゼパム、ベンシクラン、デパンテノール(depanthenol)、ピンドロール、ロラゼパム、ジルチアゼム、ピラセタム、フェノキシメチルペニシリン、フロセミド、ブロマゼパム、フルナリジン、エリスロマイシン、メトクロプラミド、アセメタシン、ラニチジン、ビペリデン、メタミゾール、ドキセピン、クロラゼブ酸二カリウム、テトラゼパム、リン酸エストラムスチン、テルブタリン、カプトプリル、マプロチリン、プラゾシン、アテノロール、グリベンクラミド、セファクロル、エチレフリン、シメチジン、テオフィリン、ヒドロモルフォン、イブプロフェン、プリミドン、クロバザム、オキサセプロール、メドロキシプロゲステロン、フレカイニド、Mg−ピリドキサル−5−リン酸グルタミニン酸、ヒメクロモン、エトフィリンクロフィブラート、ビンカミン、シンナリジン、ジアゼパム、ケトプロフェン、フルペンチキソール、モルシドミン、グリボルヌリド、ジメチンデン、メルペロン、ソキノロール、ジヒドロコデイン、クロメチアゾール、クレマスチン、グリソキセピド、カリジノゲナーゼ、オキシフェドリン、バクロフェン、カルボキシメチルシスチン、チオレドキシン、ベタヒスチン、1−トリプトファン、ミルトル、ブロメライン、プレニラミン、サラゾスルファピリジン、アステミゾール、スルピリド、ベンゼラジド(benzerazid)、ジベンゼピン、アセチルサリチル酸、ミコナゾール、ナイスタチン、ケトコナゾール、ピコスルファートナトリウム、コレスチラマート(colestyramate)、グムフェブロジル、リファンピン、フルオコルトロン、メキシレチン、アモキシシリン、テルフェナジン、ムコ多糖ポリ硫酸エステル(mucopolysaccharidpolysulfuric acid)、トリアゾラム、ミアンセリン、チアプロフェン酸、メチル硫酸アメジニウム、メフロキン、プロブコール、キニジン、カルバマゼピン、Mg−1−アスパラギン酸塩、ペンブトロール、ピレタニド、アミトリプチリン、カプロテロン、バルプロ酸ナトリウム、メベベリン、ビサコジル、5−アミノサリチル酸、ジヒドララジン、マガルドレート、フェンプロクーモン、アマンタジン、ナプロキセン、カルテオロール、ファモチジン、メチルドパ、オーラノフィン、エストリオール、ナドロール、レボメプロマジン、ドキソルビシン、メドフェノキサット(medofenoxat)、アザチオプリン、フルタミド、ノルフロキサシン、フェンジリン、プラジュマリウム酒石酸水素塩、エスチン アクロマイシン(aescin acromycin)、アニパミル、ベンゾカイン、β−カロチン、クロラムフェニコール、クロロジアゼポキシド(chlorodiazepoxide)、酢酸クロルマジノン、クロロチアジド、シンナリジン、クロナゼパム、コデイン、デキサメタゾン、ジクマロール、ジゴキシン、ドロタベリン、グラミシジン、グリセオフルビン、ヘキソバルビタールヒドロクロロチアジド、ハイドロコーチゾン、ヒドロフルメチアジド、ケトプロフェン、ロネチル、メダゼパム、メフルシド、メタアンドロステノロン、スルファペリン、ナリジクス酸、ニトラゼパム、ニトロフラントイン、エストラジオール、パパベリン、フェナセチン、フェノバルビタール、フェニルブタゾン、フェニトイン、プレドニゾロン、レセルピン、スピロノラクチン(spironolactine)、ストレプトマイシン、スルファメチゾール、スルファメタジン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシダイアジノン、スルファチアゾール、スルフイソキサゾール、テストステロン、トラザミド、トルブタミド、トリメトプリム、タイロスライシン、制酸剤、逆流抑制剤、整腸剤、抗ドーパミン作用薬、プロトンポンプ阻害剤、H2−受容体アンタゴニスト、細胞保護剤、プロスタグランジン類似体、緩下剤、鎮痙剤、下痢止め剤、胆汁酸金属イオン封鎖剤、オピオイド、β−受容体遮断薬、カルシウムチャンネル遮断薬、利尿薬、強心配糖体、抗不整脈薬、硝酸塩、抗狭心症薬、血管収縮作用物質、血管拡張物質、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体遮断薬、α遮断薬、抗凝固薬、ヘパリン、抗血小板薬、線維素溶解剤、抗血友病因子、止血剤、抗高脂血症剤、スタチン、睡眠薬、麻酔薬、抗精神病薬、抗うつ剤(三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、リチウム塩、選択的セロトニン再取り込み阻害剤を含む)、鎮吐薬、抗痙攣薬、抗癲癇薬、抗不安薬、バルビツール酸系催眠薬、運動障害薬、賦活薬(アンフェタミンを含む)、ベンゾジアゼピン、シクロピロロン(cyclopyrrolone)、ドーパミンアンタゴニスト、抗ヒスタミン剤、コリン作動薬、抗コリン作動薬、催吐剤、カンナビノイド、5−HTアンタゴニスト、鎮痛剤、筋弛緩剤、抗生物質、サルファ剤、アミノグリコシド、フルオロキノロン、気管支拡張薬、NSAID,抗アレルギー薬、鎮咳薬、粘液溶解剤、うっ血除去薬、コルチコステロイド、β−受容体アンタゴニスト、抗コリン剤、ステロイド、男性ホルモン剤、抗アンドロゲン剤、ゴナドトロピン、コルチコステロイド、成長ホルモン、インスリン、抗糖尿病薬(スルホニル尿素、ビグアニド/メトフォルミン、及びチアゾリジンジオンを含む)、甲状腺ホルモン、抗甲状腺薬、カルシトニン、ジホスホン酸塩、バソプレシン類似物、避妊薬、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ゴナドトロピン放出阻害剤、プロゲストゲン、ドーパミンアゴニスト、エストロゲン、プロスタグランジン、ゴナドレリン、クロミフェン、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール、抗マラリア薬、駆虫薬、抗アメーバ薬、抗ウイルス薬、抗プロトゾア薬、ワクチン、免疫グロブリン、免疫抑制剤、インターフェロン、モノクローナル抗体、及びそれらの混合物などの調合薬(薬学的活性体とも呼ばれる);
b)ビタミン、例えば、ビタミンA、D、E及びKなどの脂溶性ビタミン、並びにビタミンC、ビオチン、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、リボフラビン、チアミン、ビタミンB6、ビタミンB12及びそれらの混合物などの水溶性ビタミン;
c)カルシウム、クロム、銅、フッ化物、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、カリウム、セレン、ナトリウム(塩化ナトリウムを含む)、亜鉛、及びそれらの混合物などのミネラル;
d)ハーブ又は他の植物、アミノ酸などの栄養補助食品、及び酵素、臓器組織、腺、及び代謝物などの物質、並びに濃縮物、代謝物、成分、食物成分の抽出物及びそれらの混合物;
e)米国リビジョンサービス(the United State Revision Service)の同種療法薬局方(HPRS)にリストされているようなホメオパシー成分、及びそれらの混合物。HPRSは定期的に更新されており、本発明は、勿論、HPRSに追加される可能性があるホメオパシー成分を含むことは認識されなければならない;及び
前記のいずれかの組み合わせによる混合物。
【0023】
適合する成分の混合物は1つのコンパートメントに含めることができ、第1のコンパートメントの内容物に適合しない他の成分又は第2のコンパートメントに収納するのが望ましい他の成分も、また、本発明の一環として使用出来るようにすることを意図している。例えば、第1の化合物は粉末の投薬形態で1つのコンパートメントに含められてもよく、一方第2の化合物は液体投薬形態で第2のコンパートメントに含められてもよい。単一の投薬単位で異なる投薬形態を投与できる能力は、単に化合物間及び/又は投与形態間の非適合性を回避出来るだけでなく、しばしば化合物のどれか1つを適合する投薬形態に再製剤化するための費用を排除する。
【0024】
さて図面について説明すると、図1は、本発明の1つの実施態様による説明用のマルチコンパートメント容器1000を示し、容器は、本体100、キャップ200(「頂部キャップ」とも呼ばれる)及びキャップ部材300(「底部キャップ」とも呼ばれる)を含む。本体100、キャップ200及びキャップ部材300で構成されるそれぞれの部品は、好ましくは成型によって得られる硬質殻で形成される。本体100及びキャップ200は、組み立てられた場合、硬カプセルを構成する。各部品は縦軸に沿って伸長され、その長さ方向の断面は実質的に円筒形である。縦軸に沿って、各部品は、それぞれ開放端部112、212、312及び閉鎖端部114、214、314を含む。
【0025】
部品の100、200、300は、キャップ200及びキャップ部材300が、それぞれ本体100上に入れ子式に嵌め込まれる、即ち本体の外表面上に同軸的にスライド可能に組み込むことができるように設計される。
【0026】
本体100は、その開放端112の近傍に、頂部キャップ200の対応する内部に突き出た環状突起部220が交互に係合することができる一対の環状溝120 、122を含有する。第1の位置で、環状突起部220は第1の環状溝120と係合し、予備係止位置を形成する。環状突起部220及び環状溝120は、第1の相補的なスナップ留め部材を構成する。前述のように、充填機上で充填するために、予備係止位置から、頂部キャップ200は、比較的容易に(即ち、比較的低い係合解除軸力で)本体100から取り外すことができる。
【0027】
一旦充填されると、頂部キャップ200及び本体100は第2の位置に移され、ここで、環状突起部220は、第2の環状溝122に係合する。環状突起部220及び環状溝122は、第2の相補的なスナップ留め部材を構成する。該第2のスナップ留め部材は、本体からキャップが軸方向に脱離するのに対抗する保持力を提供するように適応し、それは第1のスナップ留め部材によって与えられる保持力よりも大きい。この位置で、頂部キャップ200及び本体100は、密封流体、熱、又は或る他の機構で密封されてもよい。
【0028】
既存のカプセルとは異なり、前述のように、容器1000は更にキャップ部材300を含み、その開放端312は同軸的に本体100の閉鎖端114をスライドして覆うように構成され、それによって、キャップ部材300と本体100の間に第2の容積又はコンパートメントを形成する。この第2の容積には、本体100と頂部キャップ200の間(第1の容積)に含まれる追加の用量の化合物、又は1回の用量の異なる化合物を充填することができる。本体100と頂部キャップ200の係合と同様に、本体100は、閉鎖端114の近くに、キャップ部材300の内部に突き出た環状突起部340によって係合される第3の環状溝140を含む。環状突起部340と第3の環状溝140は相補的なスナップ留め手段を構成し、それによって、キャップ部材300は、本体100とキャップ200によって構築されたカプセル上の軸方向の一定の位置に確保され、本体100上により正確に確保される。図1の実施態様には示されていないが、場合により、本体100はその閉鎖端の近傍に追加の環状溝を含んでもよく、それによって本体100及びキャップ部材300は、本体100と頂部キャップ200に関して上に記載したのと同様に、交互に予備係止及び係止位置と見なすことができる。また、図1の環状突起部及び環状溝の両者は連続している(即ち、本体100、頂部キャップ200、及びキャップ部材300の周囲を取り巻く通路に切れ目が無い)ように示されているが、本発明の環状突起部及び環状溝は不連続であってもよい。
【0029】
図2A及び2Bは、図1の容器1000を、さまざまな位置及び実施態様で示している。図2Aでは、容器1000が予備係止位置にあり、ここで、頂部キャップ200の環状突起部220は、本体100の第1の環状溝120に係合している。キャップ部材300は、キャップ部材300の環状突起部340が本体100の第3の環状溝140と係合するように、本体100の閉鎖端114の上に全部挿入される。図2Aの予備係止位置では、頂部キャップ200とキャップ部材300の開放端の212と312の間に、間隙160が存在する。
【0030】
図2Bでは、本体100は、環状突起部220が第1の環状溝120を離脱し、第2の環状溝122と係合して係止位置を確保できるように、さらに頂部キャップ200の中に挿入されている。図2Aに示された間隙160は無くなり、頂部キャップ200及びキャップ部材300の開放端の212、312は合わせられて接合部162が形成される。
【0031】
図2Cは、別の実施態様を示しており、ここでは、環状突起部220が第2の環状溝122と係合した後でも、頂部キャップ200とキャップ部材300の開放端の212と312の間に、間隙170が残る。このような実施態様は、例えば、容器1000のより迅速な溶解、特に本体100のより迅速な溶解が望ましい場合に、有用である可能性がある。
【0032】
いくつかの実施態様において、本体100、頂部キャップ200及びキャップ部材300は、異なる原料、組み合わせ、又は原料の割合で構成されてもよい。例えば、本体100及び頂部キャップ200は、第1の溶解又は崩壊速度を有する同一材料で構成されればよく、キャップ部材300は、第1の溶解又は崩壊速度より速い第2の溶解又は崩壊速度を有する異種材料で構成されればよい。その結果、キャップ部材300と本体100の間に含まれる化合物は、頂部キャップ200と本体100の間に含まれる化合物より先に放出される。これは、例えば、頂部キャップ200と本体100の間に含まれる化合物の効能が、キャップ部材300と本体100の間に含まれる化合物の存在によって増進される場合に望ましいかもしれない。そのような実施態様は、例えば、同じ化合物を複数用量で送達するのが有益である場合にも、望ましい可能性がある。
【0033】
前述のように、一般的な硬医薬カプセルの原料としては、ゼラチン(タイプA(酸処理した粗原料由来)又はタイプB(アルカリ処理した粗原料由来))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びプルランが挙げられる。当業者によって認識されるような、セルロースエーテル類を含む、デンプン(例えば、ロウ状トウモロコシデンプン、タピオカデキストリン、及びそれらの誘導体)、カラゲナン、及び(メタ)アクリル酸及びその誘導体のポリマー又はコポリマーなどの、他の原料も使用することができる
【0034】
図3A〜Cは、環状突起部220、340と環状溝120、122、140の係合のより詳細な図を示す。図3Aでは、キャップ部材300の環状突起部340が、本体100の第3の環状溝140と係合し、一方頂部キャップ200の環状突起部220は、本体100の第1の環状溝120及び第2の環状溝122と交互に係合することを見ることができる。
【0035】
図3Bは、本発明の1つの実施態様による環状突起部220と第1の環状溝120の「予備係止」係合のより詳細な図を示す。図3Bに示すように、第1の環状溝120は、環状突起部220が第1の環状溝120の深さ全部に及ばないように、第1の幅W1及び第1の深さD1を有する。
【0036】
図3Cは、容器1000を充填した後の、「係止」位置を示す。図3Cでは、環状突起部220が第1の環状溝120から、第2の幅W2及び第2の深さD2を有し、それぞれ第1の環状溝120の第1の幅W1及び第1の深さD1より小さい第2の環状溝122に移動している。図3Cに示されるように、環状突起部220は第2の環状溝122の深さ全体に及んでおり、本体100と頂部キャップ200との間を妨害し、環状突起部220が第1の環状溝120と係合した場合よりも確実な係合を提供する。第1の環状溝120と第2の環状溝122の深さ及び幅の違いは、異なる強さの力を使って頂部キャップ200を本体100から離すことを可能にする。図3Bの「予備係止」位置からでは、図3Cの「係止」位置から頂部キャップ200と本体100を離すために必要な力に対して、より少ない力で頂部キャップ200と本体100の係合を外すことができる。これは、上に説明したように、空カプセルを図3Bの「予備係止」位置で充填機に供給し、開口し、充填し、そして図3Cの「係止」位置に閉鎖する場合に有用である。
【0037】
図3Dは、キャップ部材300の環状突起部340と本体100の深さD3を有する第3の環状溝140の係合のより詳細な図を示す。図1〜3Aに示される実施態様では、本体100はその閉鎖端の近くに単1の環状溝を含む。結果として、キャップ部材300と本体100は、図3Dに示されるような「係止」位置だけで係合する。別の実施態様では、本体100は、上に頂部キャップ200と本体100について記したように、キャップ部材300と本体100が「予備係止」位置及び「係止」位置の両者で係合してもよいように、その閉鎖端の近傍にもう1つの環状溝を含んでもよい。
【0038】
図3E〜Fは、頂部キャップ200及びキャップ部材300の環状突起部 220、340の相対的比率のより詳細な図を示す。図に示すように、環状突起部220の深さD4は、環状突起部340の深さD5より小さい。環状突起部220のより少ない深さは、図3Bに示された「予備係止」位置のための頂部キャップ220と本体100の離脱の助けになる。上で述べたように、もし、キャップ部材300を「予備係止」位置で係合させるために本体100の閉鎖端の近傍にもう1つの環状溝が備えられるなら、環状突起部340の深さD5は同じ様に小さくてもよい。
【0039】
図4A〜Bは、それぞれ、別の実施態様の内部に突出した複数の柱状部402A〜Fを備えた頂部キャップ400の側面及び断面図を示す。頂部キャップ400は、前の図の頂部キャップ200の代替である。柱状部402A〜Fは、頂部キャップ400が本体100をスライドして覆う場合、頂部キャップ400と本体100(図1)の間の摩擦を増大させる。頂部キャップ400と本体100の間の摩擦の増加は、頂部キャップ400と本体100の偶発的離脱を防止するのに役立つ。
【0040】
図5は、2つの直径φ1及びφ2を有し、φ1がφ2よりも小さい、別の実施態様のキャップ部材500の側面を示す。キャップ部材500は、前の図のキャップ部材300の代替である。キャップ部材500の閉鎖端514の近くのより小さい直径のφ1は、キャップ部材500と本体100(図1)の間に、特にキャップ部材500の閉鎖端514と環状突起部540の間のキャップ部材500の領域に更なる摩擦が発生する。
【0041】
下の表1は、本発明による例示的な容器の寸法を示す。なお、広い範囲の寸法が可能でありかつ本発明の範囲であり、表1に示されるものは説明の目的のためだけである。より大きい、より小さい、又は別の容器は、異なる絶対及び/又は相対的な寸法を有してもよい。
【0042】
【表1】
【0043】
表1に示された寸法を有する容器は、本体100と頂部キャップ200の間に約0.098mmの最大締め代を有し、本体100とキャップ部材300の間に約0.077mmの最大締め代を有する容器となる。それらの開放端212、312では、頂部キャップ200及びキャップ部材300は、本体100との間に、それぞれ約0.075mm及び約0.034mmの締め代を有する。
【0044】
本発明に記載の容器は、例えば、既知の浸漬被覆法及び技術を用いて製造することができる。そのような方法は、外表面が容器部品(例えば、本体、頂部キャップ、キャップ部材)としての形状で且つ上記の環状突起部及び/又は溝を含むピンを、液体HPMCのような液体組成物中に浸漬し;液体組成物からピンを取り出して液体組成物を乾燥及び/又は冷却し;硬質殻容器部品を形成する;ことを含む。それらの部品は、次にピンから外され、既知の方法及び技術に従って目的の長さに削られる。
【0045】
本発明の1つの実施態様では、1つ又はそれ以上の本体(100、図1)、頂部キャップ(200、図1)、及びキャップ部材(300、図1)は、それらの開放端(それぞれ、112、212、312、図1)からそれらの閉鎖端(それぞれ、114、214、314、図1)に向けて先細りになっており、その結果、開放端の直径が閉鎖端の直径よりも大きくなり、開放端と閉鎖端の間では徐々に減少する中間の直径を有する。そのような実施態様は、ピンからの乾燥した部品の取り外しを容易にする。一般に、そのような漸減は、部品の長さ1ミリメートル当たり約10マイクロメートルと約15マイクロメートルの間の範囲、より好ましくは1ミリメートル当たり約11マイクロメートルと約14マイクロメートルの間、そして更により好ましくは1ミリメートル当たり約12マイクロメートルである。
【0046】
本発明の更なる実施態様(示されていない)において、容器は、2つの連続したキャップ部材の間の、又は更なるキャップ部材とカプセルの間のもう1つのコンパートメントを規定するために、入れ子式に同軸上に順に重なる又はカプセル上に嵌め込まれる追加のキャップ部材を含んでもよい。当然のことながら、そのような実施態様では、容器は2つ以上のコンパートメントを有する。
【0047】
前記の本発明の様々な態様は、例示及び説明のために提示されている。本発明を網羅する又は開示された詳細な形態に限定することを意図するものではなく、当然多くの修正及び変更はあり得る。当業者には明白なその様な修正及び変更は、添付の特許請求の範囲によって定義されるとおり、発明の範囲に含まれるものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には容器に関するものであり、より具体的には、調合薬、薬剤、ビタミンなどを送達するためのカプセルのような、マルチコンパートメント式の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
カプセル技術は、依然として開発及び改善の対象である。調合薬又は他の粉末、顆粒若しくは液状物質用の標準的な容器の基本的な形態、いわゆる入れ子型カプセルは、一方の端が閉鎖され、他方の端が開口したチューブ形又は円筒形の第1の部品、即ち、キャップ部を含む。きつく取り付けられる同じ形状で直径がやや小さい第2の部品は、入れ子式にキャップ部に挿入することができ、その第2の部品は主要部又は本体部と呼ばれる。
【0003】
キャップと本体の分離は、多くの場合、摩擦及び/又は本体の外表面及び/又はキャップの対向する内表面の様々な改造によって防止される。通常、容器は、本体部分が部分的にキャップに嵌め込まれただけの「予備係止」の(又は予備的に閉じられた)状態で充填装置に供給される。2つの部品は充填機内で分離され、充填操作が終了した後、完全に閉じられる。
【0004】
充填した後、複数部品カプセルの種々の部品を固定するための様々な係止機構に加えて、部品は、代替的に若しくは付加的に、種々の方法で密封することができる。一般に、そのような密封法としては、液体のスプレー又は液体中へのカプセル部品の浸漬が挙げられる。そのような液体は、それ自体が接着性及び/又は密封特性を備えてもよい。或いは、そのような液体は、カプセル部品の部分的な溶解又は部分的な崩壊を起こし、それによって、液体を蒸発させてカプセル部品を融合又は密封することができる。例示的な液体密封方法及び溶液は、特許文献1に開示されており、その内容は参照することによって本明細書に組み込まれている。
【0005】
同様に参照することによって組み込まれている特許文献2及び特許文献3は、予備係止位置及び係止位置、並びにキャップと本体の間の密封流体を制限する働きの液体溝を有し、それによってキャップと本体の間の密封性を改善するカプセルを記載している。選択される具体的な密封流体としては、ある程度はカプセル部品の組成に依存するが、例えば、水又はアルコールが挙げられる。カプセルは、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルランなどの多様なフィルム形成剤で構成されてもよい。
【0006】
同様に参照することによって本明細書に組み込まれている特許文献4は、開示されたカプセル製品の構造に関し、予備係止位置及び係止位置を備えた、特別のタイプの入り子式カプセルを記載している。
【0007】
市販の製品としては、Coni-Snap(登録商標)及びQualicapsの名前で販売されているものが挙げられる。
【0008】
一旦充填されそして封鎖された上記のような容器は、その中に内容物を同封し、最終的にそこから内容物が送達される単一の内部容積を含む。しかし、多くの調合薬、ビタミンなどは、複数回用量で送達されるか又は別の化合物と組み合わせて送達された場合により効果的である。従って、そのような複数回又は組み合わせ用量を提供するためには、化合物自体を、持続性、パルス性、又は遅延性の放出を行うように変更するのが一般的である。これは、高価な方法になる可能性があり、且つ特殊な装置を必要とする。
【0009】
従って、区切られた部屋(コンパートメント)を有し、複数の成分を送達する能力を備えた容器であって、投薬するまで成分が別々に保持される容器があれば有利である。不適合成分(特に保存中及び投薬前)又は互いに接触すると反応するような成分を単一の容器の形態にすることができるような、区切られたコンパートメントを備えた容器を提供することは、発明のさらなる利点になる。市場に出すためのユニークで魅力的な外観を創り出し、投薬の遵守(例えば、小児科使用における)を改善する能力を備えた容器を提供することは、本発明のさらに別の目標である。この点で、複数の又は組み合わせた用量を個人に投与することを可能にする医薬カプセルのような容器にとっては、例えば、他の方法では通常は別々の送達媒体を必要とするそのような、複数回の又は組み合わせた用量を提供するために、送達される化合物が(化合物の塩又は誘導体の形成などに)改変される必要がないという必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,893,721号(Bodenmann et al.)
【特許文献2】米国特許出願第11/485,686号
【特許文献3】米国特許第2007−0036830A1号(Vanquickenborne et al.)
【特許文献4】米国特許第5,769,267号(Duynslager et al.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、調合薬、薬剤、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、ホメオパシー成分、並びに前記の組み合わせなどの送達に好適な、マルチコンパートメント硬質殻容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様は、
・本体及び本体上に入れ子式に同軸方向に嵌め込まれたキャップを含む硬質殻カプセルであって、該カプセルは第1の用量の化合物を収納するための第1のコンパートメントを規定する硬質殻カプセル;
・カプセルに装着され、カプセルとの間に、第1の用量とは別の様式で第2の用量の化合物を収納するための第2のコンパートメントを規定するキャップ部材;
を含む容器であって、キャップ部材が入れ子式に同軸でカプセルに嵌め込まれる硬質殻である容器を提供する。
【0013】
本発明の第2の態様は、開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ; 開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する底部キャップ;そして開放端、閉鎖端及び少なくとも3つの環状溝を有する外表面を有する本体;を含む容器であって、本体の開放端は、頂部キャップの開放端の内側に滑り込んで頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも2つと交互に係合できるように適応し、そして本体の閉鎖端は、底部キャップの開放端の内側に滑り込んで底部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも1つと係合できるように適応する容器を提供する。
【0014】
本発明の第3の態様は、開放端、閉鎖端及び内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;並びに開放端、閉鎖端、及び環状溝を有する外表面を有する本体;を含む医薬剤形であって、本体の閉鎖端がキャップの開放端の内側に滑り込み、その結果キャップの内部に突き出た環状突起部が本体の環状溝と係合できるように適応した医薬剤形を提供する。
【0015】
本発明の例示的態様は、本明細書に記載された問題及び当業者が見出し得る未検討の問題を解決するために設計される。
【0016】
本発明のこれら及び他の特徴は、本発明の様々な実施態様を示す添付の図面と併せて、以下の本発明の様々な態様の詳細な説明によってより容易に理解される:
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施態様に記載のマルチコンパートメント容器の個々の構成部品の側面図である。
【図2A】図1と同様の組み立てられた構成部品の図であり、予備閉鎖位置である。
【図2B】図1と同様の組み立てられた構成部品の図であり、閉鎖位置である。
【図2C】図2Bと同様の図であって、別の実施態様を表す。
【図3A】図1に示したように、容器の構成部品の溝と突起部の対応を説明する。
【図3B】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3C】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3D】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3E】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図3F】本発明の好ましい実施態様によるマルチコンパートメント容器の構成部品の断面の拡大略図を示す。
【図4A】本発明の別の実施態様による頂部キャップの側面の略図を示す。
【図4B】本発明の別の実施態様による頂部キャップの断面の略図を示す。
【図5】本発明の別の実施態様によるキャップ部材の側面図を示す。
【0018】
尚、本発明の図面は、正確な縮尺ではない。図面は、本発明の代表的な態様だけを表現することを意図しており、従って、本発明の範囲を限定すると考えるべきではない。図面における同一番号は、図面間で同一の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述のように、本発明はマルチコンパートメント容器及び複数回用量の化合物及び/又は2種以上の化合物の送達に好適な剤形を提供する。
【0020】
用語の「マルチコンパートメント」は、2つ以上の区画(コンパートメント)を有し、それぞれのコンパートメントは互いに他のコンパートメントから明確に分離していることを意味する。
【0021】
用語の「硬質殻」は、変形可能であり、変形させる力が取り除かれると変形前の形状に戻る殻を意味する。一般的に、その様な殻は約25質量%未満の水を含み、より好ましくは約20質量%未満の水を含み、更により好ましくは約14質量%の水を含む。
【0022】
本発明に記載の送達に好適な化合物としては、以下の粉末、液体及び/又はペレットの形態が挙げられるが、これらに限定されない:
a)ベタメタゾン、チオクト酸、ソタロール、サルブタモール、ノルフェネフリン、シリマリン、ジヒドロエルゴタミン、ブフロメジル、エトフィブラート、インドメタシン、オキサゼパム、アセチルジギトキシン、ピロキシカム、ハロペリドール、モノ硝酸イソソルビド、アミトリプチリン、ジクロフェナック、ニフェジピン、ベラパミル、ピリチノール、ニトレンジピン、ドキシサイクリン、ブロムヘキシン、メチルプレドニゾロン、クロニジン、フェノフィブラート、アロプリノール、ピレンゼピン、レボチロキシン、タモキシフェン、メチルジゴキシン、O−(β−ヒドロキシエチル)−ルトシド、プロピシリン、モノ硝酸アシクロビル、パラセタモール、ナフチドロフリル、ペントキシフィリン、プロパフェノン、アセブトロール、1−チロキシン、トラマドール、ブロモクリプチン、ロペラミド、ケトフィネン(ketofinen)、フェノテロール、カルシウム・ドベシラート(Ca-dobesilate)、プロパノロール、ミノサイクリン、ニセルゴリン、アンブロキソール、メトプロロール、β−シトステリン、マレイン酸エナラプリル、ベザフィブラート、二硝酸イソソルビド、ガロパミル、キサンチノールニコチネート、ジギトキシン、フルニトラゼパム、ベンシクラン、デパンテノール(depanthenol)、ピンドロール、ロラゼパム、ジルチアゼム、ピラセタム、フェノキシメチルペニシリン、フロセミド、ブロマゼパム、フルナリジン、エリスロマイシン、メトクロプラミド、アセメタシン、ラニチジン、ビペリデン、メタミゾール、ドキセピン、クロラゼブ酸二カリウム、テトラゼパム、リン酸エストラムスチン、テルブタリン、カプトプリル、マプロチリン、プラゾシン、アテノロール、グリベンクラミド、セファクロル、エチレフリン、シメチジン、テオフィリン、ヒドロモルフォン、イブプロフェン、プリミドン、クロバザム、オキサセプロール、メドロキシプロゲステロン、フレカイニド、Mg−ピリドキサル−5−リン酸グルタミニン酸、ヒメクロモン、エトフィリンクロフィブラート、ビンカミン、シンナリジン、ジアゼパム、ケトプロフェン、フルペンチキソール、モルシドミン、グリボルヌリド、ジメチンデン、メルペロン、ソキノロール、ジヒドロコデイン、クロメチアゾール、クレマスチン、グリソキセピド、カリジノゲナーゼ、オキシフェドリン、バクロフェン、カルボキシメチルシスチン、チオレドキシン、ベタヒスチン、1−トリプトファン、ミルトル、ブロメライン、プレニラミン、サラゾスルファピリジン、アステミゾール、スルピリド、ベンゼラジド(benzerazid)、ジベンゼピン、アセチルサリチル酸、ミコナゾール、ナイスタチン、ケトコナゾール、ピコスルファートナトリウム、コレスチラマート(colestyramate)、グムフェブロジル、リファンピン、フルオコルトロン、メキシレチン、アモキシシリン、テルフェナジン、ムコ多糖ポリ硫酸エステル(mucopolysaccharidpolysulfuric acid)、トリアゾラム、ミアンセリン、チアプロフェン酸、メチル硫酸アメジニウム、メフロキン、プロブコール、キニジン、カルバマゼピン、Mg−1−アスパラギン酸塩、ペンブトロール、ピレタニド、アミトリプチリン、カプロテロン、バルプロ酸ナトリウム、メベベリン、ビサコジル、5−アミノサリチル酸、ジヒドララジン、マガルドレート、フェンプロクーモン、アマンタジン、ナプロキセン、カルテオロール、ファモチジン、メチルドパ、オーラノフィン、エストリオール、ナドロール、レボメプロマジン、ドキソルビシン、メドフェノキサット(medofenoxat)、アザチオプリン、フルタミド、ノルフロキサシン、フェンジリン、プラジュマリウム酒石酸水素塩、エスチン アクロマイシン(aescin acromycin)、アニパミル、ベンゾカイン、β−カロチン、クロラムフェニコール、クロロジアゼポキシド(chlorodiazepoxide)、酢酸クロルマジノン、クロロチアジド、シンナリジン、クロナゼパム、コデイン、デキサメタゾン、ジクマロール、ジゴキシン、ドロタベリン、グラミシジン、グリセオフルビン、ヘキソバルビタールヒドロクロロチアジド、ハイドロコーチゾン、ヒドロフルメチアジド、ケトプロフェン、ロネチル、メダゼパム、メフルシド、メタアンドロステノロン、スルファペリン、ナリジクス酸、ニトラゼパム、ニトロフラントイン、エストラジオール、パパベリン、フェナセチン、フェノバルビタール、フェニルブタゾン、フェニトイン、プレドニゾロン、レセルピン、スピロノラクチン(spironolactine)、ストレプトマイシン、スルファメチゾール、スルファメタジン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシダイアジノン、スルファチアゾール、スルフイソキサゾール、テストステロン、トラザミド、トルブタミド、トリメトプリム、タイロスライシン、制酸剤、逆流抑制剤、整腸剤、抗ドーパミン作用薬、プロトンポンプ阻害剤、H2−受容体アンタゴニスト、細胞保護剤、プロスタグランジン類似体、緩下剤、鎮痙剤、下痢止め剤、胆汁酸金属イオン封鎖剤、オピオイド、β−受容体遮断薬、カルシウムチャンネル遮断薬、利尿薬、強心配糖体、抗不整脈薬、硝酸塩、抗狭心症薬、血管収縮作用物質、血管拡張物質、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体遮断薬、α遮断薬、抗凝固薬、ヘパリン、抗血小板薬、線維素溶解剤、抗血友病因子、止血剤、抗高脂血症剤、スタチン、睡眠薬、麻酔薬、抗精神病薬、抗うつ剤(三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、リチウム塩、選択的セロトニン再取り込み阻害剤を含む)、鎮吐薬、抗痙攣薬、抗癲癇薬、抗不安薬、バルビツール酸系催眠薬、運動障害薬、賦活薬(アンフェタミンを含む)、ベンゾジアゼピン、シクロピロロン(cyclopyrrolone)、ドーパミンアンタゴニスト、抗ヒスタミン剤、コリン作動薬、抗コリン作動薬、催吐剤、カンナビノイド、5−HTアンタゴニスト、鎮痛剤、筋弛緩剤、抗生物質、サルファ剤、アミノグリコシド、フルオロキノロン、気管支拡張薬、NSAID,抗アレルギー薬、鎮咳薬、粘液溶解剤、うっ血除去薬、コルチコステロイド、β−受容体アンタゴニスト、抗コリン剤、ステロイド、男性ホルモン剤、抗アンドロゲン剤、ゴナドトロピン、コルチコステロイド、成長ホルモン、インスリン、抗糖尿病薬(スルホニル尿素、ビグアニド/メトフォルミン、及びチアゾリジンジオンを含む)、甲状腺ホルモン、抗甲状腺薬、カルシトニン、ジホスホン酸塩、バソプレシン類似物、避妊薬、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ゴナドトロピン放出阻害剤、プロゲストゲン、ドーパミンアゴニスト、エストロゲン、プロスタグランジン、ゴナドレリン、クロミフェン、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール、抗マラリア薬、駆虫薬、抗アメーバ薬、抗ウイルス薬、抗プロトゾア薬、ワクチン、免疫グロブリン、免疫抑制剤、インターフェロン、モノクローナル抗体、及びそれらの混合物などの調合薬(薬学的活性体とも呼ばれる);
b)ビタミン、例えば、ビタミンA、D、E及びKなどの脂溶性ビタミン、並びにビタミンC、ビオチン、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、リボフラビン、チアミン、ビタミンB6、ビタミンB12及びそれらの混合物などの水溶性ビタミン;
c)カルシウム、クロム、銅、フッ化物、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、カリウム、セレン、ナトリウム(塩化ナトリウムを含む)、亜鉛、及びそれらの混合物などのミネラル;
d)ハーブ又は他の植物、アミノ酸などの栄養補助食品、及び酵素、臓器組織、腺、及び代謝物などの物質、並びに濃縮物、代謝物、成分、食物成分の抽出物及びそれらの混合物;
e)米国リビジョンサービス(the United State Revision Service)の同種療法薬局方(HPRS)にリストされているようなホメオパシー成分、及びそれらの混合物。HPRSは定期的に更新されており、本発明は、勿論、HPRSに追加される可能性があるホメオパシー成分を含むことは認識されなければならない;及び
前記のいずれかの組み合わせによる混合物。
【0023】
適合する成分の混合物は1つのコンパートメントに含めることができ、第1のコンパートメントの内容物に適合しない他の成分又は第2のコンパートメントに収納するのが望ましい他の成分も、また、本発明の一環として使用出来るようにすることを意図している。例えば、第1の化合物は粉末の投薬形態で1つのコンパートメントに含められてもよく、一方第2の化合物は液体投薬形態で第2のコンパートメントに含められてもよい。単一の投薬単位で異なる投薬形態を投与できる能力は、単に化合物間及び/又は投与形態間の非適合性を回避出来るだけでなく、しばしば化合物のどれか1つを適合する投薬形態に再製剤化するための費用を排除する。
【0024】
さて図面について説明すると、図1は、本発明の1つの実施態様による説明用のマルチコンパートメント容器1000を示し、容器は、本体100、キャップ200(「頂部キャップ」とも呼ばれる)及びキャップ部材300(「底部キャップ」とも呼ばれる)を含む。本体100、キャップ200及びキャップ部材300で構成されるそれぞれの部品は、好ましくは成型によって得られる硬質殻で形成される。本体100及びキャップ200は、組み立てられた場合、硬カプセルを構成する。各部品は縦軸に沿って伸長され、その長さ方向の断面は実質的に円筒形である。縦軸に沿って、各部品は、それぞれ開放端部112、212、312及び閉鎖端部114、214、314を含む。
【0025】
部品の100、200、300は、キャップ200及びキャップ部材300が、それぞれ本体100上に入れ子式に嵌め込まれる、即ち本体の外表面上に同軸的にスライド可能に組み込むことができるように設計される。
【0026】
本体100は、その開放端112の近傍に、頂部キャップ200の対応する内部に突き出た環状突起部220が交互に係合することができる一対の環状溝120 、122を含有する。第1の位置で、環状突起部220は第1の環状溝120と係合し、予備係止位置を形成する。環状突起部220及び環状溝120は、第1の相補的なスナップ留め部材を構成する。前述のように、充填機上で充填するために、予備係止位置から、頂部キャップ200は、比較的容易に(即ち、比較的低い係合解除軸力で)本体100から取り外すことができる。
【0027】
一旦充填されると、頂部キャップ200及び本体100は第2の位置に移され、ここで、環状突起部220は、第2の環状溝122に係合する。環状突起部220及び環状溝122は、第2の相補的なスナップ留め部材を構成する。該第2のスナップ留め部材は、本体からキャップが軸方向に脱離するのに対抗する保持力を提供するように適応し、それは第1のスナップ留め部材によって与えられる保持力よりも大きい。この位置で、頂部キャップ200及び本体100は、密封流体、熱、又は或る他の機構で密封されてもよい。
【0028】
既存のカプセルとは異なり、前述のように、容器1000は更にキャップ部材300を含み、その開放端312は同軸的に本体100の閉鎖端114をスライドして覆うように構成され、それによって、キャップ部材300と本体100の間に第2の容積又はコンパートメントを形成する。この第2の容積には、本体100と頂部キャップ200の間(第1の容積)に含まれる追加の用量の化合物、又は1回の用量の異なる化合物を充填することができる。本体100と頂部キャップ200の係合と同様に、本体100は、閉鎖端114の近くに、キャップ部材300の内部に突き出た環状突起部340によって係合される第3の環状溝140を含む。環状突起部340と第3の環状溝140は相補的なスナップ留め手段を構成し、それによって、キャップ部材300は、本体100とキャップ200によって構築されたカプセル上の軸方向の一定の位置に確保され、本体100上により正確に確保される。図1の実施態様には示されていないが、場合により、本体100はその閉鎖端の近傍に追加の環状溝を含んでもよく、それによって本体100及びキャップ部材300は、本体100と頂部キャップ200に関して上に記載したのと同様に、交互に予備係止及び係止位置と見なすことができる。また、図1の環状突起部及び環状溝の両者は連続している(即ち、本体100、頂部キャップ200、及びキャップ部材300の周囲を取り巻く通路に切れ目が無い)ように示されているが、本発明の環状突起部及び環状溝は不連続であってもよい。
【0029】
図2A及び2Bは、図1の容器1000を、さまざまな位置及び実施態様で示している。図2Aでは、容器1000が予備係止位置にあり、ここで、頂部キャップ200の環状突起部220は、本体100の第1の環状溝120に係合している。キャップ部材300は、キャップ部材300の環状突起部340が本体100の第3の環状溝140と係合するように、本体100の閉鎖端114の上に全部挿入される。図2Aの予備係止位置では、頂部キャップ200とキャップ部材300の開放端の212と312の間に、間隙160が存在する。
【0030】
図2Bでは、本体100は、環状突起部220が第1の環状溝120を離脱し、第2の環状溝122と係合して係止位置を確保できるように、さらに頂部キャップ200の中に挿入されている。図2Aに示された間隙160は無くなり、頂部キャップ200及びキャップ部材300の開放端の212、312は合わせられて接合部162が形成される。
【0031】
図2Cは、別の実施態様を示しており、ここでは、環状突起部220が第2の環状溝122と係合した後でも、頂部キャップ200とキャップ部材300の開放端の212と312の間に、間隙170が残る。このような実施態様は、例えば、容器1000のより迅速な溶解、特に本体100のより迅速な溶解が望ましい場合に、有用である可能性がある。
【0032】
いくつかの実施態様において、本体100、頂部キャップ200及びキャップ部材300は、異なる原料、組み合わせ、又は原料の割合で構成されてもよい。例えば、本体100及び頂部キャップ200は、第1の溶解又は崩壊速度を有する同一材料で構成されればよく、キャップ部材300は、第1の溶解又は崩壊速度より速い第2の溶解又は崩壊速度を有する異種材料で構成されればよい。その結果、キャップ部材300と本体100の間に含まれる化合物は、頂部キャップ200と本体100の間に含まれる化合物より先に放出される。これは、例えば、頂部キャップ200と本体100の間に含まれる化合物の効能が、キャップ部材300と本体100の間に含まれる化合物の存在によって増進される場合に望ましいかもしれない。そのような実施態様は、例えば、同じ化合物を複数用量で送達するのが有益である場合にも、望ましい可能性がある。
【0033】
前述のように、一般的な硬医薬カプセルの原料としては、ゼラチン(タイプA(酸処理した粗原料由来)又はタイプB(アルカリ処理した粗原料由来))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びプルランが挙げられる。当業者によって認識されるような、セルロースエーテル類を含む、デンプン(例えば、ロウ状トウモロコシデンプン、タピオカデキストリン、及びそれらの誘導体)、カラゲナン、及び(メタ)アクリル酸及びその誘導体のポリマー又はコポリマーなどの、他の原料も使用することができる
【0034】
図3A〜Cは、環状突起部220、340と環状溝120、122、140の係合のより詳細な図を示す。図3Aでは、キャップ部材300の環状突起部340が、本体100の第3の環状溝140と係合し、一方頂部キャップ200の環状突起部220は、本体100の第1の環状溝120及び第2の環状溝122と交互に係合することを見ることができる。
【0035】
図3Bは、本発明の1つの実施態様による環状突起部220と第1の環状溝120の「予備係止」係合のより詳細な図を示す。図3Bに示すように、第1の環状溝120は、環状突起部220が第1の環状溝120の深さ全部に及ばないように、第1の幅W1及び第1の深さD1を有する。
【0036】
図3Cは、容器1000を充填した後の、「係止」位置を示す。図3Cでは、環状突起部220が第1の環状溝120から、第2の幅W2及び第2の深さD2を有し、それぞれ第1の環状溝120の第1の幅W1及び第1の深さD1より小さい第2の環状溝122に移動している。図3Cに示されるように、環状突起部220は第2の環状溝122の深さ全体に及んでおり、本体100と頂部キャップ200との間を妨害し、環状突起部220が第1の環状溝120と係合した場合よりも確実な係合を提供する。第1の環状溝120と第2の環状溝122の深さ及び幅の違いは、異なる強さの力を使って頂部キャップ200を本体100から離すことを可能にする。図3Bの「予備係止」位置からでは、図3Cの「係止」位置から頂部キャップ200と本体100を離すために必要な力に対して、より少ない力で頂部キャップ200と本体100の係合を外すことができる。これは、上に説明したように、空カプセルを図3Bの「予備係止」位置で充填機に供給し、開口し、充填し、そして図3Cの「係止」位置に閉鎖する場合に有用である。
【0037】
図3Dは、キャップ部材300の環状突起部340と本体100の深さD3を有する第3の環状溝140の係合のより詳細な図を示す。図1〜3Aに示される実施態様では、本体100はその閉鎖端の近くに単1の環状溝を含む。結果として、キャップ部材300と本体100は、図3Dに示されるような「係止」位置だけで係合する。別の実施態様では、本体100は、上に頂部キャップ200と本体100について記したように、キャップ部材300と本体100が「予備係止」位置及び「係止」位置の両者で係合してもよいように、その閉鎖端の近傍にもう1つの環状溝を含んでもよい。
【0038】
図3E〜Fは、頂部キャップ200及びキャップ部材300の環状突起部 220、340の相対的比率のより詳細な図を示す。図に示すように、環状突起部220の深さD4は、環状突起部340の深さD5より小さい。環状突起部220のより少ない深さは、図3Bに示された「予備係止」位置のための頂部キャップ220と本体100の離脱の助けになる。上で述べたように、もし、キャップ部材300を「予備係止」位置で係合させるために本体100の閉鎖端の近傍にもう1つの環状溝が備えられるなら、環状突起部340の深さD5は同じ様に小さくてもよい。
【0039】
図4A〜Bは、それぞれ、別の実施態様の内部に突出した複数の柱状部402A〜Fを備えた頂部キャップ400の側面及び断面図を示す。頂部キャップ400は、前の図の頂部キャップ200の代替である。柱状部402A〜Fは、頂部キャップ400が本体100をスライドして覆う場合、頂部キャップ400と本体100(図1)の間の摩擦を増大させる。頂部キャップ400と本体100の間の摩擦の増加は、頂部キャップ400と本体100の偶発的離脱を防止するのに役立つ。
【0040】
図5は、2つの直径φ1及びφ2を有し、φ1がφ2よりも小さい、別の実施態様のキャップ部材500の側面を示す。キャップ部材500は、前の図のキャップ部材300の代替である。キャップ部材500の閉鎖端514の近くのより小さい直径のφ1は、キャップ部材500と本体100(図1)の間に、特にキャップ部材500の閉鎖端514と環状突起部540の間のキャップ部材500の領域に更なる摩擦が発生する。
【0041】
下の表1は、本発明による例示的な容器の寸法を示す。なお、広い範囲の寸法が可能でありかつ本発明の範囲であり、表1に示されるものは説明の目的のためだけである。より大きい、より小さい、又は別の容器は、異なる絶対及び/又は相対的な寸法を有してもよい。
【0042】
【表1】
【0043】
表1に示された寸法を有する容器は、本体100と頂部キャップ200の間に約0.098mmの最大締め代を有し、本体100とキャップ部材300の間に約0.077mmの最大締め代を有する容器となる。それらの開放端212、312では、頂部キャップ200及びキャップ部材300は、本体100との間に、それぞれ約0.075mm及び約0.034mmの締め代を有する。
【0044】
本発明に記載の容器は、例えば、既知の浸漬被覆法及び技術を用いて製造することができる。そのような方法は、外表面が容器部品(例えば、本体、頂部キャップ、キャップ部材)としての形状で且つ上記の環状突起部及び/又は溝を含むピンを、液体HPMCのような液体組成物中に浸漬し;液体組成物からピンを取り出して液体組成物を乾燥及び/又は冷却し;硬質殻容器部品を形成する;ことを含む。それらの部品は、次にピンから外され、既知の方法及び技術に従って目的の長さに削られる。
【0045】
本発明の1つの実施態様では、1つ又はそれ以上の本体(100、図1)、頂部キャップ(200、図1)、及びキャップ部材(300、図1)は、それらの開放端(それぞれ、112、212、312、図1)からそれらの閉鎖端(それぞれ、114、214、314、図1)に向けて先細りになっており、その結果、開放端の直径が閉鎖端の直径よりも大きくなり、開放端と閉鎖端の間では徐々に減少する中間の直径を有する。そのような実施態様は、ピンからの乾燥した部品の取り外しを容易にする。一般に、そのような漸減は、部品の長さ1ミリメートル当たり約10マイクロメートルと約15マイクロメートルの間の範囲、より好ましくは1ミリメートル当たり約11マイクロメートルと約14マイクロメートルの間、そして更により好ましくは1ミリメートル当たり約12マイクロメートルである。
【0046】
本発明の更なる実施態様(示されていない)において、容器は、2つの連続したキャップ部材の間の、又は更なるキャップ部材とカプセルの間のもう1つのコンパートメントを規定するために、入れ子式に同軸上に順に重なる又はカプセル上に嵌め込まれる追加のキャップ部材を含んでもよい。当然のことながら、そのような実施態様では、容器は2つ以上のコンパートメントを有する。
【0047】
前記の本発明の様々な態様は、例示及び説明のために提示されている。本発明を網羅する又は開示された詳細な形態に限定することを意図するものではなく、当然多くの修正及び変更はあり得る。当業者には明白なその様な修正及び変更は、添付の特許請求の範囲によって定義されるとおり、発明の範囲に含まれるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・本体及び本体上に入れ子式に同軸方向に嵌め込まれたキャップを含む硬質殻カプセルであって、該カプセルが第1の用量の化合物を収納するための第1のコンパートメントを規定する硬質殻カプセル;
・カプセルに装着され、カプセルとの間に、第1の用量とは別の様式で第2の用量の化合物を収納するための第2のコンパートメントを規定するキャップ部材;
を含む容器であって、キャップ部材が入れ子式に同軸でカプセルに嵌め込まれる硬質殻である容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器であって、カプセル上の所定の軸位置にキャップ部材を確保するようにキャップ部材が入れ子式にカプセルに係合された場合、キャップ部材及びカプセルが相互に係合するように適応した相補的なスナップ留め手段を有する容器。
【請求項3】
請求項1に記載の容器であって、キャップ部材が本体上に嵌め込まれる容器。
【請求項4】
請求項2に記載の容器であって、キャップ部材が本体上に嵌め込まれ、そして相補的なスナップ留め手段が本体上に形成された環状の溝及びキャップ部材上に形成された相補的な環状突起部を含む容器。
【請求項5】
請求項1に記載の容器であって、本体上の第1の所定の軸位置にキャップを確保するようにキャップが入れ子式に本体に係合された場合、本体及びキャップが相互の係合に適応した第1の相補的なスナップ留め部材を有する容器。
【請求項6】
請求項5に記載の容器であって、第1の相補的なスナップ留め部材が、本体上に形成された環状溝及びキャップ上に形成された相補的な環状突起部を含む容器。
【請求項7】
請求項5に記載の容器であって、本体上の第2の所定の軸位置にキャップを確保するようにキャップが入れ子式に本体に更に係合された場合、本体及びキャップが相互の係合に適応した第2の相補的なスナップ留め部材を有し、該第2の相補的なスナップ留め部材が、本体からキャップが軸方向に脱離するのに対抗する保持力で、第1のスナップ留め部材によって与えられる保持力よりも大きい保持力を提供するように適応し、該第1の軸位置が予備閉鎖位置を規定し、該第2の軸位置が閉鎖位置を規定する容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器であって、第1の相補的なスナップ留め部材が本体上に形成された第1の環状溝及びキャップ上に形成された環状突起部を含み、第2の相補的なスナップ留め部材が環状突起部及び本体上に形成され第1の環状溝から軸方向に間隔をあけた第2の環状溝を含む容器。
【請求項9】
請求項1に記載の容器であって、カプセル又は別のキャップ部材のいずれかの上に入れ子式に同軸で嵌め込まれた硬質殻である、少なくとも1つの更なるキャップ部材を含む容器。
【請求項10】
請求項1に記載の容器を含む剤形であって、第1のコンパートメントに配置される第1の用量の第1の化合物及び第2のコンパートメントに配置される第2の用量の第2の化合物を更に含み、第1及び第2の化合物が異なる剤形。
【請求項11】
請求項1に記載の容器を含む剤形であって、第1のコンパートメントに配置される第1の形態の第1の用量の第1の化合物及び第2のコンパートメントに配置される第2の形態の第2の用量の第2の化合物を更に含み、第1及び第2の形態が異なる剤形。
【請求項12】
開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;
開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する底部キャップ;そして
開放端、閉鎖端及び少なくとも3つの環状溝を有する外表面を有する本体;
を含む容器であって、本体の開放端は、頂部キャップの開放端の内側に滑り込んで頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも2つと交互に係合するように適応し、そして本体の閉鎖端は、底部キャップの開放端の内側に滑り込んで底部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも1つと係合するように適応する容器。
【請求項13】
請求項12に記載の容器であって、
本体の閉鎖端が底部キャップの開放端に完全に挿入され、本体の開放端が、頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも2つの環状溝の第1の環状溝に係合するように頂部キャップの開放端に挿入された場合、頂部キャップと底部キャップの開放端は接触せず;そして
本体の閉鎖端が底部キャップの開放端に完全に挿入され、本体の開放端が、頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも2つの環状溝の第2の環状溝に係合するように頂部キャップの開放端に挿入された場合、頂部キャップと底部キャップの開放端が接触する;
容器。
【請求項14】
請求項12に記載の容器であって、本体と頂部キャップが係合して第1の容積を有する空間を形成し、本体と底部キャップが係合して第2の容積を有する空間を形成する容器。
【請求項15】
請求項14に記載の容器であって、第1の容積が第2の容積より大きい容器。
【請求項16】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップが、頂部キャップと本体の間の摩擦が増加するように適応した少なくとも1つの内部に突き出た柱状部を含む容器。
【請求項17】
請求項16に記載の容器であって、頂部キャップが、頂部キャップの内表面の周りに配置された6つの内部に突き出た柱状部を含む容器。
【請求項18】
請求項12に記載の容器であって、開放端の近くの底部キャップの直径が、閉鎖端の近くの底部キャップの直径より大きい容器。
【請求項19】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップ、底部キャップ及び本体のうちの少なくとも1つが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む容器。
【請求項20】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップと底部キャップの組成が異なり、その結果頂部キャップの溶解速度が底部キャップの溶解速度と異なる容器。
【請求項21】
開放端、閉鎖端及び内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;並びに
開放端、閉鎖端、及び環状溝を有する外表面を有する本体;
を含む医薬剤形であって、本体の閉鎖端がキャップの開放端の内側に滑り込み、その結果キャップの内部に突き出た環状突起部が本体の環状溝と係合できるように適応した医薬剤形。
【請求項22】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップの開放端の近くの直径がキャップの閉鎖端の近くの直径より大きい医薬剤形。
【請求項23】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップ及び本体の少なくとも1つがヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む医薬剤形。
【請求項24】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップと本体の組成が異なり、その結果キャップの溶解速度が本体の溶解速度と異なる医薬剤形。
【請求項1】
・本体及び本体上に入れ子式に同軸方向に嵌め込まれたキャップを含む硬質殻カプセルであって、該カプセルが第1の用量の化合物を収納するための第1のコンパートメントを規定する硬質殻カプセル;
・カプセルに装着され、カプセルとの間に、第1の用量とは別の様式で第2の用量の化合物を収納するための第2のコンパートメントを規定するキャップ部材;
を含む容器であって、キャップ部材が入れ子式に同軸でカプセルに嵌め込まれる硬質殻である容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器であって、カプセル上の所定の軸位置にキャップ部材を確保するようにキャップ部材が入れ子式にカプセルに係合された場合、キャップ部材及びカプセルが相互に係合するように適応した相補的なスナップ留め手段を有する容器。
【請求項3】
請求項1に記載の容器であって、キャップ部材が本体上に嵌め込まれる容器。
【請求項4】
請求項2に記載の容器であって、キャップ部材が本体上に嵌め込まれ、そして相補的なスナップ留め手段が本体上に形成された環状の溝及びキャップ部材上に形成された相補的な環状突起部を含む容器。
【請求項5】
請求項1に記載の容器であって、本体上の第1の所定の軸位置にキャップを確保するようにキャップが入れ子式に本体に係合された場合、本体及びキャップが相互の係合に適応した第1の相補的なスナップ留め部材を有する容器。
【請求項6】
請求項5に記載の容器であって、第1の相補的なスナップ留め部材が、本体上に形成された環状溝及びキャップ上に形成された相補的な環状突起部を含む容器。
【請求項7】
請求項5に記載の容器であって、本体上の第2の所定の軸位置にキャップを確保するようにキャップが入れ子式に本体に更に係合された場合、本体及びキャップが相互の係合に適応した第2の相補的なスナップ留め部材を有し、該第2の相補的なスナップ留め部材が、本体からキャップが軸方向に脱離するのに対抗する保持力で、第1のスナップ留め部材によって与えられる保持力よりも大きい保持力を提供するように適応し、該第1の軸位置が予備閉鎖位置を規定し、該第2の軸位置が閉鎖位置を規定する容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器であって、第1の相補的なスナップ留め部材が本体上に形成された第1の環状溝及びキャップ上に形成された環状突起部を含み、第2の相補的なスナップ留め部材が環状突起部及び本体上に形成され第1の環状溝から軸方向に間隔をあけた第2の環状溝を含む容器。
【請求項9】
請求項1に記載の容器であって、カプセル又は別のキャップ部材のいずれかの上に入れ子式に同軸で嵌め込まれた硬質殻である、少なくとも1つの更なるキャップ部材を含む容器。
【請求項10】
請求項1に記載の容器を含む剤形であって、第1のコンパートメントに配置される第1の用量の第1の化合物及び第2のコンパートメントに配置される第2の用量の第2の化合物を更に含み、第1及び第2の化合物が異なる剤形。
【請求項11】
請求項1に記載の容器を含む剤形であって、第1のコンパートメントに配置される第1の形態の第1の用量の第1の化合物及び第2のコンパートメントに配置される第2の形態の第2の用量の第2の化合物を更に含み、第1及び第2の形態が異なる剤形。
【請求項12】
開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;
開放端、閉鎖端及び少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部を有する底部キャップ;そして
開放端、閉鎖端及び少なくとも3つの環状溝を有する外表面を有する本体;
を含む容器であって、本体の開放端は、頂部キャップの開放端の内側に滑り込んで頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも2つと交互に係合するように適応し、そして本体の閉鎖端は、底部キャップの開放端の内側に滑り込んで底部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも3つの環状溝の少なくとも1つと係合するように適応する容器。
【請求項13】
請求項12に記載の容器であって、
本体の閉鎖端が底部キャップの開放端に完全に挿入され、本体の開放端が、頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも2つの環状溝の第1の環状溝に係合するように頂部キャップの開放端に挿入された場合、頂部キャップと底部キャップの開放端は接触せず;そして
本体の閉鎖端が底部キャップの開放端に完全に挿入され、本体の開放端が、頂部キャップの少なくとも1つの内部に突き出た環状突起部が少なくとも2つの環状溝の第2の環状溝に係合するように頂部キャップの開放端に挿入された場合、頂部キャップと底部キャップの開放端が接触する;
容器。
【請求項14】
請求項12に記載の容器であって、本体と頂部キャップが係合して第1の容積を有する空間を形成し、本体と底部キャップが係合して第2の容積を有する空間を形成する容器。
【請求項15】
請求項14に記載の容器であって、第1の容積が第2の容積より大きい容器。
【請求項16】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップが、頂部キャップと本体の間の摩擦が増加するように適応した少なくとも1つの内部に突き出た柱状部を含む容器。
【請求項17】
請求項16に記載の容器であって、頂部キャップが、頂部キャップの内表面の周りに配置された6つの内部に突き出た柱状部を含む容器。
【請求項18】
請求項12に記載の容器であって、開放端の近くの底部キャップの直径が、閉鎖端の近くの底部キャップの直径より大きい容器。
【請求項19】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップ、底部キャップ及び本体のうちの少なくとも1つが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む容器。
【請求項20】
請求項12に記載の容器であって、頂部キャップと底部キャップの組成が異なり、その結果頂部キャップの溶解速度が底部キャップの溶解速度と異なる容器。
【請求項21】
開放端、閉鎖端及び内部に突き出た環状突起部を有する頂部キャップ;並びに
開放端、閉鎖端、及び環状溝を有する外表面を有する本体;
を含む医薬剤形であって、本体の閉鎖端がキャップの開放端の内側に滑り込み、その結果キャップの内部に突き出た環状突起部が本体の環状溝と係合できるように適応した医薬剤形。
【請求項22】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップの開放端の近くの直径がキャップの閉鎖端の近くの直径より大きい医薬剤形。
【請求項23】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップ及び本体の少なくとも1つがヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む医薬剤形。
【請求項24】
請求項21に記載の医薬剤形であって、キャップと本体の組成が異なり、その結果キャップの溶解速度が本体の溶解速度と異なる医薬剤形。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【公表番号】特表2011−500192(P2011−500192A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529481(P2010−529481)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054220
【国際公開番号】WO2009/050646
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054220
【国際公開番号】WO2009/050646
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】
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