説明

マルチチャンネル電力制御器

【課題】同時に複数のチャンネルのAC電力供給を制御する時に、AC電力を出力する出力チャンネルの数を制限することで、電力設備の小容量化とそれによる設備コストの削減に貢献するマルチチャンネル電力制御器を提供する。
【解決手段】本マルチチャンネル電力制御器3は、AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値を積算し、その積算値が閾値を超えていて、かつ、積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルを選択し、選択された出力チャンネルだけがAC電力供給を制御する単位時間中ONの状態となるようにすることによって、全ての出力チャンネルch1〜ch4が同時に出力ONの状態になることを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、半導体製造装置や射出成形機の温度制御において加熱用ヒータへのAC電力供給を制御する等、ヒータその他の負荷へのAC電力供給を制御するマルチチャンネル電力制御器に関し、特に、同時に複数のチャンネルのAC電力供給を制御する時に、AC電力を出力する出力チャンネルの数を制限することで、電力設備の小容量化とそれによる設備コストの削減を図れるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のAC電力供給を制御する方式としては、位相制御方式、時間比例出力制御方式、並びに時分割出力制御方式が知られている。
【0003】
図6(a)は位相制御方式によって4つの出力チャンネルch1〜ch4のAC電力供給を制御した例を示し、同図(b)はゼロクロス点スイッチングによる時間比例出力制御方式によって同数の出力チャンネルch1〜ch4のAC電力供給を制御した例を示し、同図(c)はゼロクロス点スイッチングによる時分割出力制御方式によって同数の出力チャンネルch1〜ch4のAC電力供給を制御した例を示している。(これらの制御方式については、例えば、特許文献1又は2を参照)
【0004】
図6(a)(b)(c)において、横軸は時間、縦軸は出力チャンネルch1〜ch4のAC電源電圧の出力とし、横軸にはAC電源電圧周波数1サイクル間隔でt1、t2、t3…と時刻を付してある。また、図中の黒塗り部分は出力チャンネルが出力ONの状態になっていることを示している。
【0005】
図6(a)の位相制御方式では、同図(a)の通り、いずれの出力チャンネルch1〜ch4でも、AC電源電圧周波数1サイクル(t1〜t2、t2〜t3期間など)内の任意の位相角で出力OFFの状態から出力ONの状態にスイッチングするから、大きな高周波ノイズが発生するという問題点がある。
【0006】
図6(b)のゼロクロス点スイッチングによる時間比例出力制御方式では、同図(b)の通り、いずれの出力チャンネルch1〜ch4でも、1制御サイクルの前半部が連続した出力ONの状態となり、残りの後半部が出力OFFの状態となるため、温度制御にリップルが発生し易いという問題点がある。
【0007】
図6(c)のゼロクロス点スイッチングによる時分割出力制御方式では、前記2つの制御方式の欠点を改善するために、同図(c)の通り、出力チャンネルch1〜ch4ごとに、AC電源電圧のゼロ電位付近で出力ONの状態と出力OFFの状態を交互に繰り返すことによって、AC電力を分散して出力するようにしている。
【0008】
しかしながら、前記いずれの制御方式でも、複数の出力チャンネルch1〜ch4を独立に制御しているため、同図(c)中のt1〜t2期間のように全ての出力チャンネルch1〜ch4が同時に出力ONの状態となることがある。そのため、全ての出力チャンネルch1〜ch4が同時に出力ONの状態となったときに必要な総電力を確保しなければならず、大容量の電力設備が必要で、設備コストが高額にならざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−309043号公報(図6〜図7とその説明)
【0010】
【特許文献2】特開2004−164431号公報(図8〜図10とその説明)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、同時に複数のチャンネルのAC電力供給を制御する時に、AC電力を出力する出力チャンネルの数を制限することで、電力設備の小容量化とそれによる設備コストの削減に貢献するマルチチャンネル電力制御器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明は、ヒータなどの負荷に対してAC電力を出力する複数の出力チャンネルごとに、それぞれの出力チャンネルの目標出力値に基づきAC電源電圧のゼロ電位付近でON信号を出力したり出力しなかったりすることによって、各出力チャンネルからそれぞれの目標出力値に相当するAC電力を分散して出力するように制御するマルチチャンネル電力制御器において、負荷に対して実際にAC電力を同時に出力できる出力チャンネルの上限数である同時ONチャンネル数と、AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルの目標出力値を積算するとともに、その積算値が閾値を超えていて、かつ該積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルを出力ONチャンネルとして選択し、選択した出力チャンネルに限って、AC電力供給を制御する単位時間中出力ONの状態にする機能と、負荷に加えるAC電源電圧をON/OFFするためのスイッチをONし続けた状態のAC電力を1とし、それに対する出力ONの比率で前記目標出力値を表した時に、出力ONチャンネルとして選択した出力チャンネルの積算値から1を減算する機能と、を設けたことを特徴とする。
【0013】
前記「出力チャンネルの目標出力値」とは、負荷によって制御される制御対象の設定値とその測定値との差分を小さくするための操作量であり、例えば、負荷に加えるAC電源電圧をON/OFFするためのスイッチ(SCRなど)をONし続けた状態のAC電力を100%とした場合、かかる目標出力値は0〜100%で表される。また、そのような状態のAC電力を1とした場合、かかる目標出力値は1に対する比率(全ON状態で正規化した値:0〜1)で表される。
【0014】
前記「AC電力供給を制御する単位時間」は、通常、AC電源電圧周波数の半サイクル又は1サイクルとする事が多いが、半サイクルの整数倍とすることが可能である。
【0015】
本発明において、前記出力チャンネルの選択の際に2以上の出力チャンネルで積算値が同一の場合は、先に前記積算の処理をした出力チャンネルを優先して選択するようにしてもよい。
【0016】
本発明において、前記同時ONチャンネル数は、予め設定された同時ON最大チャンネル数、または、全ての出力チャンネルの目標出力値の総和の小数点以下を切り上げた数値である算出チャンネル数のうち、いずれか小さい方としてもよい。
【0017】
前記「同時ON最大チャンネル数」とは、負荷に対して実際にAC電力を同時に出力できる出力チャンネルの最大許容数として設定される任意の設定値(整数)であり、この同時ON最大チャンネル数を超える算出チャンネル数が同時ONチャンネル数として採択されることはない。このことは以下の実施形態でも同様である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、前記構成の採用により、AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルの目標出力値が積算され、その積算値が閾値を超えていて、かつ、積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルが選択され、選択された出力チャンネルだけがAC電力供給を制御する単位時間中ONの状態となるため、「同時ON最大チャンネル数」を全ての出力チャンネル数よりも小さく設定することにより、全ての出力チャンネルが同時に出力ONの状態になることはない。従って、全ての出力チャンネルが同時に出力ONの状態となったときに必要な総電力よりも少ない電力、具体的には同時ONチャンネル数分の電力を確保すれば足りるから、電力設備の小容量化とそれによる設備コストの削減に貢献し得るマルチチャンネル電力制御器を提供できる。
【0019】
さらに、同時ONチャンネル数を、予め設定された同時ON最大チャンネル数、または、全ての出力チャンネルの目標出力値の総和の小数点以下を切り上げた数値である算出チャンネル数のうち、いずれか小さい方とすることにより、同時ONチャンネル数を同時ON最大チャンネル数よりも可能な限り小さくすることができ、出力が同時にONとなるチャンネルを自動的に分散させ、消費電力の平均化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態であるマルチチャンネル電力制御器を適用した複数チャンネル温度制御システムの概要図である。
【図2】図1のマルチチャンネル電力制御器における処理動作の一例を示したフローチャート図。
【図3】図2のフローチャートに示した処理動作の実行において、制御するチャンネル数を4チャンネルとした場合で、同時ONチャンネル数が“2”、閾値が0%になっていて、AC電力供給を制御する単位時間をAC電源電圧周波数1サイクルとした場合の出力チャンネルch1〜ch4の出力状態説明図である。
【図4】図2のフローチャートに示した処理動作の実行において、マルチチャンネル電力制御器で使用する変数テーブルの説明図。
【図5】図2に示すフローチャートのステップ110において、目標出力値の積算値が閾値(0%)を超えていること(第1の条件)のみを満たしている出力チャンネルが出力ONの状態となる方式を採用したときの、出力チャンネルch1〜ch4の出力状態説明図(図3との比較例)。
【図6】図6(a)は位相制御方式の説明図、同図(b)はゼロクロス点スイッチングによる時間比例出力制御方式の説明図、同図(c)は従来のゼロクロス点スイッチングによる時分割出力制御方式の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための一実施形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態であるマルチチャンネル電力制御器を適用した複数チャンネル温度制御システムの概要図である。
【0023】
同図の複数チャンネル温度制御システム1は、負荷としてのヒータH1〜H4に対してAC電力を出力する複数(図1の例では4つ)の出力チャンネルch1〜ch4と、出力チャンネルch1〜ch4ごとに目標出力値を演算するマルチチャンネル調節計2と、その目標出力値を基に出力チャンネルch1〜ch4からヒータH1〜H4へのAC電力供給を制御するマルチチャンネル電力制御器3とを含み、ヒータH1〜H4によって制御対象J1〜J4の温度を調節するものである。
【0024】
<出力チャンネルの詳細構成>
各出力チャンネルch1〜ch4は、電力スイッチング素子SCR(以後、SCRと呼ぶ)を備え、SCRの点弧によって各ヒータH1〜H4にAC電力を出力するようになっている。図1の例では、SCRの電力をスイッチングする端子にヒータH1〜H4とAC電源Pとを直列に接続するとともに、SCRのON/OFFを制御する端子にマルチチャンネル電力制御器3からのON信号が入力されることによって、SCRが点弧し、SCRからAC電力が出力されるように構成してある。尚、電力をスイッチングする部分はSSR(ソリッドステートリレー)でもよい。
【0025】
各出力チャンネルch1〜ch4には動作説明の便宜上ch1〜ch4のチャンネル番号が付されている。図1の例では上から順に連番でチャンネル番号を付している。
【0026】
<マルチチャンネル調節計の詳細構成>
マルチチャンネル調節計2は、出力チャンネルch1〜ch4ごとに、ヒータH1〜H4で温度制御する制御対象J1〜J4の設定温度SV1〜SV4と、その制御対象J1〜J4の測定温度PV1〜PV4との差分を求め、その差分を小さくするための目標出力値MV1〜MV4をPID演算する等、各出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値MV1〜MV4を個々に演算する機能を有している。尚、この種の調節計はシングルループ調節計4台であってもよい。
【0027】
制御対象J1〜J4の測定温度PV1〜PV4については、個々の制御対象J1〜J4に設置された温度センサ等の測定手段S1〜S4で測定し、その測定値がマルチチャンネル調節計2に入力されるように構成してある。
【0028】
ヒータH1〜H4へのAC電力の目標出力値MV1〜MV4は、制御対象J1〜J4の温度とは無関係に、例えば図示しないタッチパネル等より手動で入力設定する方式を採用することができる。この場合、温度センサ等の測定手段S1〜S4は必須ではない。
【0029】
以下、説明の便宜上、前述の目標出力値MV1〜MV4とその積算値(後述)は、SCRをONし続けた時のAC電力を100%とした場合のパーセンテージ(%)で表されるものとする。例えば、出力ON時間の割合が1/4または1/2の目標出力値はそれぞれ25%、50%のように表される。
【0030】
<マルチチャンネル電力制御器の詳細構成>
マルチチャンネル電力制御器3は、図2のフローチャートに示した一連の処理動作を実行するためのシステムプログラム等を格納したROM、そのシステムプログラムを実行するCPU、システムプログラムの実行時に使用する変数等を格納するRAM、システムプログラムの実行によってON/OFF信号を出力する出力部等、各種のハードウエア資源を備えたマイクロコンピュータからなるとともに、図2のフローチャートに示した一連の処理動作の実行により、少なくとも下記第1〜第4の機能を発揮する。
【0031】
(1)第1の機能
第1の機能は、出力チャンネルch1〜ch4ごとに、それぞれの前記目標出力値MV1〜MV4に基づきAC電源電圧のゼロ電位付近でSCRをONするON信号を出力したり出力しなかったりすることによって、各出力チャンネルch1〜ch4からそれぞれの目標出力値MV1〜MV4に相当するAC電力を分散して出力するように制御する機能(ゼロクロス時分割・出力制御機能)である。図1のマルチチャンネル電力制御器3では、先に説明したように個々の出力チャンネルch1〜ch4を電力制御する素子としてSCRを採用し、それぞれのSCRにON信号を出力する構成になっている。
【0032】
(2)第2の機能
第2の機能は、本システムにおいてヒータH1〜H4に対して実際にAC電力を同時に出力できる出力チャンネルch1〜ch4の上限数である同時ONチャンネル数を決定する機能である。
【0033】
前記第2の機能における同時ONチャンネル数の決定処理は、図4の変数テーブルT2内の同時ON最大チャンネル数格納エリアに予め格納・設定された同時ON最大チャンネル数と、全ての出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値(0〜100%の値であり、図4の変数テーブルT1上の目標出力値[ch])の総和を100で割った値(%で表した値を0〜1に変換した値)の小数点以下を切り上げた数値である算出チャンネル数とを比較し、両数値が異なる場合はいずれか小さい方を同時ONチャンネル数とし、両数値が等しい場合はその数値を同時ONチャンネル数とするものである。
【0034】
ここで、前記同時ONチャンネル数の決定処理を図3で具体的に説明すると、同図の例えば時刻t2では、出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値MV1〜MV4の総和は30%+40%+50%+60%=180%(1.80)であるから、算出チャンネル数(その総和を100で割った値の少数点以下を切り上げた数値)は“2”になる。従って、同時ON最大チャンネル数が例えば「1」であるなら、同時ONチャンネル数は「1」になる。また、同時ON最大チャンネル数が「3」であるなら、同時ONチャンネル数は「2」になり、同時ON最大チャンネル数が「2」であるなら、同時ONチャンネル数は「2」になる。
【0035】
ここで、以上のように同時ONチャンネル数を決定する上で、前記の通り算出チャンネル数を求めて同時ON最大チャンネル数と比較する機能(以下、算出・比較機能という)を採用したことによる効果について説明する。
【0036】
仮に、かかる算出・比較機能が無くて同時ON最大チャンネル数を「4」に設定したとすると、目標出力値の総和が180%であっても、図5に示すように同時に出力ONの状態となるチャンネル数は最大「4」となる。しかし、かかる算出・比較機能がある場合には、たとえ同時ON最大チャンネル数が「4」であったとしても、図3のように同時にONとなるチャンネル数は「2」となり、図5と比較して出力ONのチャンネルが分散していることが分かる。つまり、かかる算出・比較機能の採用により、目標出力値の総和が小さくなれば、同時ONチャンネル数を同時ON最大チャンネル数よりも可能な限り小さくすることができ、出力が同時にONとなるチャンネルを自動的に分散させ、消費電力の平均化を図ることができる。
【0037】
(3)第3の機能
第3の機能は、AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値MV1〜MV4を積算するとともに、その積算値が閾値を超えていて、かつ積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルを出力ONチャンネルとして選択し、選択した出力チャンネルに限って、AC電力供給を制御する単位時間中出力ONの状態にする機能である。
【0038】
前記第3の機能における出力チャンネルの選択の際に2以上の出力チャンネルで積算値が同一の場合は、先に積算や閾値越え判定の処理をした出力チャンネルを優先して選択する。
【0039】
(4)第4の機能
第4の機能は、第3の機能により出力ONチャンネルとして選択した出力チャンネルの積算値から100%を減算する機能である。(なお、ヒータH1〜H4に加えるAC電源電圧をON/OFFするためのSCRをONし続けた状態のAC電力を1とする場合は「1」を減算する。)
【0040】
図4は、図2のフローチャートに示した一連の処理動作の実行においてマルチチャンネル電力制御器で使用する変数テーブル、及びチャンネル数テーブルの説明図である。
【0041】
図4において、変数テーブルT1には、目標出力値[ch]、積算値[ch]、順位[ch]、および出力フラグ[ch]を格納するエリアがある。
【0042】
目標出力値[ch]は目標出力値[1]〜目標出力値[4]までの変数からなる配列変数であって、例えば、目標出力値[1]には出力チャンネルch1の目標出力値が格納され、目標出力値[2]には出力チャンネルch2の目標出力値が格納される。他の目標出力値[3]と目標出力値[4]も同様である。
【0043】
積算値[ch]は積算値[1]〜積算値[4]までの変数からなる配列変数であり、例えば、積算値[1]には出力チャンネルch1の積算値が格納され、積算値[2]には出力チャンネルch2の積算値が格納される。他の積算値[3]と積算値[4]も同様である。
【0044】
順位[ch]は順位[1]〜順位[4]までの変数からなる配列変数であり、例えば順位[1]には、積算値の大きさに関する順位として、出力チャンネルch1の順位が格納され、順位[2]には、出力チャンネルch2の順位が格納される。他の順位[3]と順位[4]も同様である。
【0045】
出力フラグ[ch]は出力フラグ[1]〜出力フラグ[4]までの変数からなる配列変数であり、例えば、出力フラグ[1]には、出力チャンネルch1についてAC電力の出力を可能とするか否かのフラグ、具体的には出力可能とするなら“ON”、出力不可とするなら“OFF”が格納される。他の出力フラグ[2]〜[4]も同様である。
【0046】
変数テーブルT2には、同時ON最大チャンネル数格納エリアA1と同時ONチャンネル数格納エリアA2があって、同時ON最大チャンネル数格納エリアA1には、同時ON最大チャンネル数が格納される。同時ONチャンネル数格納エリアA2には上述の算出チャンネル数が格納される。
【0047】
<複数チャンネル温度制御システムの動作説明>
次に、以上のように構成された図1の複数チャンネル温度制御システム1の全体動作について説明する。
【0048】
本複数チャンネル温度制御システム1は、図示しないシステム稼動スイッチの押下によって、マルチチャンネル調節計2およびマルチチャンネル電力制御器3が起動し、ヒータH1〜H4の測定手段S1〜S4から出力された制御対象J1〜J4の測定温度PV1〜PV4がマルチチャンネル調節計2に入力される。
【0049】
そして、マルチチャンネル調節計2では、制御対象J1〜J4の測定温度PV1〜PV4とその設定温度SV1〜SV4とに基づいて目標出力値MV1〜MV4を演算し、演算結果の目標出力値MV1〜MV4をマルチチャンネル電力制御器3に出力する。一方、マルチチャンネル電力制御器3においては、図2のフローチャートに示す一連の処理動作を開始する。以下、図2および図4を基にマルチチャンネル電力制御器3の詳細動作を説明する。
【0050】
<マルチチャンネル電力制御器の詳細動作>
マルチチャンネル電力制御器3では、最初に初期化処理として、図4の変数テーブルT1上の積算値[ch]に“0”をセットすることにより、全ての出力チャンネルch1〜ch4の積算値[1]〜[4]を初期化する。また、変数テーブルT2上の同時ON最大チャンネル数格納エリアA1に整数(本例では“2”とする)を格納することにより、同時に出力できる出力チャンネル数を最大2チャンネルに設定する(ステップ100)。
【0051】
次に、以下のステップ103〜114までの一連の処理動作を、AC電力供給を制御する単位時間(本実施例ではAC電源電圧周波数1サイクル)ごとに実行するために、AC電源電圧の周波数サイクルに同期して起動する。同期した処理周期はAC電源Pからマルチチャンネル電力制御器3に入力されるAC電源電圧より取得することができる(ステップ101)。
【0052】
次に、ステップ103からステップ105の処理により同時ONチャンネル数を決定する。
【0053】
この同時ONチャンネル数の決定処理は、最初に、変数テーブルT1上における全ての出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値[1]〜[4]を加算してその総和を求め、求めた目標出力値の総和を100で割った値の小数点以下を切り上げ、切り上げた数値(算出チャンネル数)を変数テーブル2上の同時ONチャンネル数格納エリアA2に格納する(ステップ103)。
【0054】
その後、前記2つの格納エリアA1、A2内の数値、すなわち同時ON最大チャンネル数と算出チャンネル数とを比較し(ステップ104)、算出チャンネル数の方が大きい場合は、同時ONチャンネル数格納エリアA2内の数値(算出チャンネル数)を同時ON最大チャンネル数格納エリアA1内の数値(同時ON最大チャンネル数)で上書き更新することにより、同時ONチャンネル数として同時ON最大チャンネル数を使用する(ステップ105)。前記比較の結果、算出チャンネル数の方が小さい場合は、前記ステップ105をスキップすることにより、同時ONチャンネル数格納エリア内の数値(算出チャンネル数)をそのまま同時ONチャンネル数として使用する。
【0055】
ステップ106では、出力チャンネルch1〜ch4ごとに、それぞれの出力目標値MV1〜MV4を積算する。積算処理を例えばチャンネル番号“1”の出力チャンネルch1で説明すると、変数テーブルT1上の積算値[1]に目標出力値[1]を加算し、その加算値を積算値[1]にセットするものである。他の出力チャンネルch2〜ch3も同様である(ステップ106)。
【0056】
以上のようにして全ての出力チャンネルch1〜ch4について出力目標値MV1〜MV4の積算処理が完了したら、積算値の大きい出力チャンネルから順に1位、2位…と順位を付け、かかる順位を変数テーブルT2上の順位[ch]に格納する。例えば、出力チャンネルch2の積算値[2]が最大であるなら、その出力チャンネルch2に対応する変数テーブルT1上の順位[2]には1位が格納される(ステップ107)。
【0057】
次に、チャンネルカウンタchを“0”でリセットし(ステップ108)、チャンネルカウンタchの値をインクリメントして“1”繰り上げることにより(ステップ109)、チャンネル番号“1”の出力チャンネルch1からその番号順に処理対象にしてステップ110〜112の処理を行う。
【0058】
ステップ110では、処理対象の出力チャンネルch1〜ch4の積算値が閾値(図3の例では0%)を超えているか否かの判定と、その処理対象の出力チャンネルの順位[ch]が先のステップで決定した同時ONチャンネル数以下であるか否かの判定とを行う。
【0059】
前記ステップ110において、処理対象の出力チャンネルの積算値[ch]が閾値を超えていて(第1の条件)、かつ、その順位[ch]が同時実行チャンネル数以下である(第2の条件)場合は、その出力チャンネルの出力フラグ[ch]にONをセットすることによって、かかる出力チャンネルを出力ONチャンネルとして選択する。そして、選択した出力チャンネルの積算値[ch]から1を減算し、その減算値を当該出力チャンネルの積算値[ch]に格納してから(ステップ110のYes、ステップ111)、次のステップ113に進む。この一方、処理対象の出力チャンネルが前記第1及び第2の条件のうちいずれか1つでも満たさない場合は、その出力チャンネルの出力フラグ[ch]にOFFをセットすることによって、かかる出力チャンネルは出力ONチャンネルとして選択されないことを記録した後、次のステップ113に進む(ステップ110のNo、ステップ112)。
【0060】
ここで、チャンネル番号“1”の出力チャンネルch1を例に挙げて前記ステップ110〜112の処理を具体的に説明する。
【0061】
ステップ110では、変数テーブルT1上の出力チャンネルch1の積算値[1]とその順位[1]、並びに、変数テーブルT2上の同時ONチャンネル数格納エリアA2を参照する。そして、参照した積算値[1]が閾値(図3の例では0%)を越えていて(第1の条件)、かつ、参照した順位[1]が同時ONチャンネル数以下であるなら(第2の条件)、変数テーブルT2上で出力チャンネルch1の出力フラグ[1]にONをセットすることによって、出力チャンネルch1を出力ONチャンネルとして選択する。そして、出力チャンネルch1の積算値[1]から1を減算し、その減算値を積算値[1]に格納する。なお、出力チャンネルch1が前記第1および第2の条件のうちいずれか一つでも満たさない場合、出力フラグ[1]にはOFFをセットし、出力チャンネルch1は出力ONチャンネルとして選択されないし前記減算も行われない。以上のことは他の出力チャンネルch2〜ch4についても同様である。
【0062】
ステップ113では、前記チャンネルカウンタchの値が最後のチャンネル番号n(本例では“4”)であるか否かを判定し、最後のチャンネル番号nでないなら(ステップ113のNo)、ステップ109に戻ってチャンネルカウンタch値をインクリメントし、次のチャンネル番号nの出力チャンネルについて先に説明したステップ110〜112の処理を行う。チャンネルカウンタch値が最後のチャンネル番号nであるなら(ステップ113のYes)、次のステップ114に進み、変数テーブルT1上の出力フラグ[ch]を基に出力処理を実行する(ステップ114)。
【0063】
ステップ114における出力処理は、変数テーブルT1上で出力フラグ[ch]が“ON”になっている出力チャンネルについては、そのSCRに対してON信号を出力することによってSCRをONし、SCRからヒータにAC電力が供給されるようにする。この一方、出力フラグ[ch]が“OFF”になっている出力チャンネルについては、SCRをONする信号を出力せず、ヒータへAC電力が供給されないようにする(ステップ114)。
【0064】
以上説明した出力処理を完了したら、ステップ101に戻り、次の周期の始まりを待って、前述のステップ103からステップ114までの処理を繰り返す。
【0065】
図3は、図2のフローチャートに示した処理動作の実行において、制御するチャンネル数を4チャンネルとした場合で、同時ONチャンネル数が“2”、閾値が0%になっていて、AC電力供給を制御する単位時間をAC電源電圧周波数1サイクルとした場合の出力チャンネルch1〜ch4の出力状態説明図である。
【0066】
図3中の横軸は時間、縦軸は出力チャンネルからのAC電源電圧の出力である。横軸にはAC電源電圧周波数1サイクル間隔でt1、t2、t3…と時刻を付してある。なお、説明の便宜上、時刻t1は複数チャンネル温度制御システム1の起動直後の時刻とする。
【0067】
また、図3中の黒塗り部分は、マルチチャンネル電力制御器からのON信号によって出力チャンネルが出力ONの状態になっていることを示している。なお、図3では、先に述べたように同時ONチャンネル数が“2”であることにより、4つの出力チャンネルch1〜ch4のうち、いずれか2つの出力チャンネルのみが、AC電源電圧周波数1サイクル(t1〜t2、t2〜t3、t3〜t4…)でAC電源電圧を同時に出力できる。
【0068】
図3において、複数チャンネル温度制御システム1の起動時(時刻t1より少し前)は全ての出力チャンネルch1〜ch4の積算値[1]〜[4]が初期化されて“0”になる。このため、時刻t1では、その直前の図示しない期間において出力チャンネルch1〜ch4ごとに積算値[1]〜[4]の初期値“0”に出力目標値[1]〜[4]が加算されることにより、各出力チャンネルch1〜ch4の積算値[1]〜[4]はそれぞれ60%、50%、40%、30%になっている。これらのうち、閾値(0%)を超えていて、かつ、積算値の大きさの順位が1位と2位であるのは、出力チャンネルch1とch2の積算値[1]と積算値[2]であるから、ch1とch2の出力チャンネルが出力ONチャンネルとして選択され、これらの出力チャンネルch1とch2のみがt1〜t2のAC電源電圧周波数1サイクル間で出力ONの状態になる。
【0069】
期間t1〜t2では出力チャンネルch1〜ch4ごとに出力目標値を積算するが、出力チャンネルch1、ch2は先に説明した通り出力ONの状態になっているので、それぞれの積算値[1]、積算値[2]は下記式1により算出される。従って、t2時刻での出力チャンネルch1、ch2の積算値[1]、積算値[2]は、下記例1)のようにそれぞれ20%、0%になる。残りの出力チャンネルch3、ch4は、期間t1〜t2において出力OFFの状態になっているので、それぞれの積算値[3]、積算値[4]は下記式2により算出される。
【0070】
従って、t2時刻での出力チャンネルch3、ch4の積算値[3]、積算値[4]は下記例2)のようにそれぞれ80%、60%になる。そして、これら4つの積算値[1]〜[4]のうち、閾値(0%)を超えていて、かつ、積算値の大きさの順位が1位と2位であるのは、ch3とch4の出力チャンネルであるから、これら2つの出力チャンネルch3、ch4が同時ONチャンネルとして選択され、t2〜t3のAC電源電圧周波数1サイクル間で出力ONの状態になる。
【0071】
<同時ONチャンネルとして選択された出力チャンネルの積算値の算出式>
(前回の積算値)−(100%)+(出力目標値) …式1
例1)
t2時刻での出力チャンネルch1の積算値:60%−100%+60%=20%
t2時刻での出力チャンネルch2の積算値:50%−100%+50%=0%
例3)
t3時刻での出力チャンネルch3の積算値:80%−100%+40%=20%
t3時刻での出力チャンネルch4の積算値:60%−100%+30%=−10%
【0072】
<同時ONチャンネルとして選択されなかった出力チャンネルの積算値の算出式>
(前回の積算値)+(出力目標値) …式2
例2)
t2時刻での出力チャンネルch3の積算値:40%+40%=80%
t2時刻での出力チャンネルch4の積算値:30%+30%=60%
例4)
t3時刻での出力チャンネルch1の積算値:20%+60%=80%
t3時刻での出力チャンネルch2の積算値: 0%+50%=50%
【0073】
そして、期間t2〜t3でも出力チャンネルch1〜ch4ごとに出力目標値を積算するが、今度は先に説明した通り出力チャンネルch3とch4が出力ONの状態になっているので、積算値[3]と積算値[4]は前記式1により算出される。従って、t3時刻での出力チャンネルch3、ch4の積算値[1]、積算値[2]は前記例2のようにそれぞれ20%、−10%になる。残りの出力チャンネルch1、ch2は、期間t2〜t3において出力OFFの状態になっているので、それぞれの積算値[1]、積算値[2]は前記式1により算出される。
【0074】
従って、t3時刻での出力チャンネルch1、ch2の積算値[3]、積算値[4]は前記例4)のようにそれぞれ80%、50%になる。そして、これら4つの積算値[1]〜[4]のうち、閾値(0%)を超えていて、かつ積算値の大きさの順位が1位と2位であるのは、ch1とch2の出力チャンネルであるから、これら2つの出力チャンネルch1、ch2が、同時ONチャンネルとして選択され、AC電源電圧周波数1サイクル間で出力ONの状態になる。以上のことは後の期間t3〜t4、t4〜t5…でも同様である。
【0075】
図5は、図2に示すフローチャートのステップ110において、目標出力値の積算値が閾値(0%)を超えていること(第1の条件)のみを満たしている出力チャンネルが出力ONの状態となる方式を採用したときの、出力チャンネルch1〜ch4の出力状態説明図(図3との比較例)である。
【0076】
この図5の方式によると、先に説明した同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルだけを出力ONの状態とするという制限がないので、図3のt1時刻では、いずれの出力チャンネルch1〜ch4の積算値も閾値の0%を越えることによって、すべての出力チャンネルch1〜ch4が同時ONの状態になってしまう。
【0077】
以上説明した本実施形態の複数チャンネル温度制御システム1にあっては、同システムを構成するマルチチャンネル電力制御器3の具体的な構成として、前述の通り、AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルch1〜ch4の目標出力値MV1〜MV4を積算し、その積算値が閾値を超えていて、かつ積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルを選択し、選択した出力チャンネルのみがAC電源電圧を制御する単位時間中出力ONの状態となる構成を採用した。このため、全ての出力チャンネルch1〜ch4が同時に出力ONの状態になることはない。従って、全ての出力チャンネルch1〜ch4が同時に出力ONの状態となったときに必要な総電力よりも少ない電力、具体的には同時ON最大チャンネル数分の電力を確保すれば足りるから、電力設備の小容量化とそれによる設備コストの削減を図れる。
【0078】
前記実施形態では出力チャンネルが4つの例について説明したが、その数は4つに限定されることはなく、必要に応じて適宜増減することができる。図2の処理フローは処理例であり、例えば積算値を大きい順に並べて処理する方法についても、その処理方法の一例を示したに過ぎず、その方法に限定していない。
【0079】
また、前記実施形態では、本発明に係るマルチチャンネル電力制御器を複数チャンネル温度制御システム1で採用し、ヒータH1〜H4へのAC電力供給を制御する例について説明したが、この例に限定されることはない。本発明に係るマルチチャンネル電力制御器は、ヒータ以外の他の負荷へのAC電力供給を制御する場合にも適用出来る。
【0080】
前記実施形態で説明したマルチチャンネル調節計2とマルチチャンネル電力制御器3はこれらの機能を統合した一つの機器として構成してもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 複数チャンネル温度制御システム
2 マルチチャンネル調節計
3 マルチチャンネル電力制御器
P AC電源
ch1、ch2、ch3、ch4 出力チャンネル
H1、H2、H3、H4 ヒータ
MV1 出力チャンネルch1の目標出力値
MV2 出力チャンネルch2の目標出力値
MV3 出力チャンネルch3の目標出力値
MV4 出力チャンネルch4の目標出力値
PV1 ヒータH1で加熱する制御対象の測定温度
PV2 ヒータH2で加熱する制御対象の測定温度
PV3 ヒータH3で加熱する制御対象の測定温度
PV4 ヒータH4で加熱する制御対象の測定温度
SV1 ヒータH1で加熱する制御対象の設定温度
SV2 ヒータH2で加熱する制御対象の設定温度
SV3 ヒータH3で加熱する制御対象の設定温度
SV4 ヒータH4で加熱する制御対象の設定温度
T1 変数テーブル
T2 チャンネル数テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータなどの負荷に対してAC電力を出力する複数の出力チャンネルごとに、それぞれの出力チャンネルの目標出力値に基づきAC電源電圧のゼロ電位付近でON信号を出力したり出力しなかったりすることによって、各出力チャンネルからそれぞれの目標出力値に相当するAC電力を分散して出力するように制御するマルチチャンネル電力制御器において、
負荷に対して実際にAC電力を同時に出力できる出力チャンネルの上限数である同時ONチャンネル数と、
AC電力供給を制御する単位時間ごとに、各出力チャンネルの目標出力値を積算するとともに、その積算値が閾値を超えていて、かつ該積算値が大きい出力チャンネルを優先にして、同時ONチャンネル数以下の出力チャンネルを出力ONチャンネルとして選択し、選択した出力チャンネルに限って、AC電力供給を制御する単位時間中出力ONの状態にする機能と、
負荷に加えるAC電源電圧をON/OFFするためのスイッチをONし続けた状態のAC電力を1とし、それに対する出力ONの比率で前記目標出力値を表した時に、出力ONチャンネルとして選択した出力チャンネルの積算値から1を減算する機能と、
を設けたことを特徴とするマルチチャンネル電力制御器。
【請求項2】
前記出力チャンネルの選択の際に2以上の出力チャンネルで積算値が同一の場合は、先に前記積算の処理をした出力チャンネルを優先して選択する
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチチャンネル電力制御器。
【請求項3】
前記同時ONチャンネル数は、予め設定された同時ON最大チャンネル数、または、全ての出力チャンネルの目標出力値の総和の小数点以下を切り上げた数値である算出チャンネル数のうち、いずれか小さい方である
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチチャンネル電力制御器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−113379(P2011−113379A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270377(P2009−270377)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【特許番号】特許第4529153号(P4529153)
【特許公報発行日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000250317)理化工業株式会社 (27)
【Fターム(参考)】