マンホールの連結金具及びこのマンホールの連結金具を使用したマンホール
【課題】マンホールを構築する際の立坑面積が、作業に必要な大きさを確保できない状況でも、1人でマンホールの組積み作業を効率良く作業可能にする。
【解決手段】ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなる。
【解決手段】ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホールを構築する際の立坑面積が、作業に必要な大きさを確保できない状況でも施工可能で、かつマンホールの組み立てが容易なマンホールの連結金具及びこのマンホールの連結金具を使用したマンホールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、組み立て式マンホールとしては、特開平10−331179号がある。
【0003】
【特許文献1】特開平10−331179号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
周辺環境への配慮、交通量の増大、施工の経済性の点から、マンホールを構築する掘削径が小さくなり、マンホールブロックを立坑内に組み立てた後において、ブロック相互を立坑とマンホールブロックとの間で連結する作業空間を確保できないという問題点がある。
【0005】
このように、マンホールブロックの外側から作業できない場合には、従来技術では、図16のように内側で連結していた。しかし、内側で連結具a.b.cで連結する方法では、連結用のインサートをマンホールブロック内面側に埋め込む必要があるばかりではなく、連結プレートがマンホールブロック内面に張り出すという問題点がある。また、連結プレートはマンホール内の環境から耐食性の高い材料を使用するため高価となるという問題点もある。
【0006】
さらに、連結プレートをマンホールブロック内に埋め込む方法にすると、マンホールブロックの肉厚が部分的に薄くなり、形状寸法が変わるため、規格外になるという問題点がある。
【0007】
また、マンホールブロックの外側面の円周方向対向位置の2箇所に設けた連結具を差し込む方法の場合、対向位置に設けた2箇所の連結具を差し込む際に、クレーンなどの吊下げ時に揺れが発生し、一人で2箇所の連結具を同時に差し込む作業を行うことは難しく、しかも、組み立てマンホールとして最も一般的な大きさである内径900mmのマンホールブロックでは、マンホール内に二人の作業者が入ることが出来ないという欠点がある。
【0008】
上記問題点に鑑み本発明の解決しょうとする課題は、マンホールを構築する際の立坑面積が、作業に必要な大きさを確保できない状況でも、1人でマンホールの組積み作業が効率良く作業可能なマンホールの連結金具及びこのマンホールの連結金具を使用したマンホールに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の、請求項1の発明に係るマンホールの連結金具は、
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなることを特徴としている。
【0010】
本発明の、請求項2の発明に係るマンホールの連結金具は、
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
該上端部に取付孔を設た取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板との組み合わせからなることを特徴としている。
【0011】
本発明の、請求項3の発明に係るマンホールは、
底版上に、該底版の外径よりやや縮径した第1直壁及び第2直壁、斜壁ブロックを組み付けて構成するマンホールにおいて、
前記底版の内方で第1直壁の外壁直下には、差込孔を円周方向対向位置に設け、第1直壁の外周面下端部に該差込孔に挿入する連結部材を固定し、該第1直壁及び第2直壁の外周面上端部には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、第2直壁の下端部及び斜壁ブロックの外周面垂直壁には、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板の上端部を固定して連結することを特徴としている。
【0012】
本発明の請求項4の発明に係るマンホールは、請求項3に記載のマンホールにおいて、
底版の外径よりやや小径の第1直壁には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板の上端部を固定して連結することを特徴としている。
【0013】
本発明の請求項5の発明に係るマンホールは、請求項3,4のいずれか一項に記載のマンホールにおいて、
連結部材及び第2差込板、第1差込板のいずれも、対向する片方を長く形成したことを特徴としている。
【0014】
本発明の請求項6の発明に係るマンホールは、請求項3,4、5のいずれか一項に記載のマンホールにおいて、
差込孔、連結部材、受部材、第2差込板、第1差込板のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
マンホールブロック外周面の円周方向であって対向する2ヶ所に長さの異なる連結部材、第1又は第2差込板を固定し、最初に長い一方側の連結部材、第1又は第2差込板を差込孔、受部材に差込んだ後、次に短い方の連結部材、第1又は第2差込板を差込孔、受部材に差し込んで上下のマンホール構成部材を短時間で効率良く、簡単な作業で連結できる。また、連結作業はマンホールブロックの内側において一人の作業者だけで位置決めが容易にでき、かつ短時間で効率良く施工できる.
【0016】
地震等の衝撃発生時等の場合に大きな力を受けた時には、受部材に設けてあるストッパ摺動孔の開口部の遊びにより上下ブロックの目地が一定高さ離れて変形できる。その結果、剛接合の一体構造のマンホールに比較して地震等の衝撃発生時にマンホール本体の受ける力が小さくなり、マンホールブロックの破損を防止できる。また、第1又は第2差込板のストッパにより、ブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とすることができる。そして、レベル2の地震動に耐えうる接合構造に出来る。
【0017】
請求項3によれば、マンホール構成製品中の底版に加工を施すだけでよく、第1又は第2直壁、斜壁ブロック等の型枠を一切改造する必要がなく現状の製品を使用できる。従って、マンホールブロックの形状及び寸法を変える必要がなく現在の製品をそのまま使用できるため、施工及び製造コストが安くできる。
【0018】
請求項4によれば、マンホール構成製品のブロックは全く加工が不要となり、上記の効果を発揮させることができる。
【0019】
請求項6によれば、差込孔、連結部材、受部材、第1又は第2差込板は高さ方向に一直線状に配置されているため、接合箇所の位置合わせが確実でかつ容易となり、作業時間も簡略化でき、しかも施工が数倍も早く効率良くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施例を、図1〜図15を参照して説明する。
本発明のマンホールの連結金具における第1実施例は、図6、図7、図12、図13のように、ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具に関するものである。
該連結金具は、受部材10と第2差込板11とから構成され、受部材10は長手方向最上端にガイド片10bを設け、この下方にストッパ摺動孔10dを設けると共に下端部に取付孔10aを設けた挿入部10cを有する。
【0021】
また、第2差込板11は、上端部に取付孔12を設け、下端部には前記受部材10のストッパ摺動孔10dを一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパ11cを設けた前記挿入部10cより幅狭な差込部11aを有するものである。
【0022】
前記受部材10のストッパ摺動孔10d第2差込板11のストッパ11cは、地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面図の図15のように、上下に接続されたブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とし、レベル2の地震動に耐えうる接合構造にされている。
【0023】
次に、本発明のマンホールの連結金具の第2実施例は、図5、図9、図12、図14のように、ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具に関するものである。
受部材10は、前述のマンホールの連結金具の第1実施例の受部材10と同一構成であり、長手方向最上端にガイド片10bを設け、この下方にストッパ摺動孔10dを設けると共に下端部に取付孔10aを設けた挿入部10cを有するものである(図12参照)。
【0024】
また、第1差込板14は、図14に図示したように、上端部に取付孔12を設けた取付片14aの下端に直角又はほぼ直角に水平段部14bを設け、該水平段部14bに連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔10dを一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパ11cを設けた前記挿入部10cより幅狭な差込部14cが形成されている。
【0025】
前記受部材10のストッパ摺動孔10d第1差込板14のストッパ11cは、地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面図の図15のように、上下に接続されたブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とし、レベル2の地震動に耐えうる接合構造にされている。
【0026】
本発明のマンホールにおける第1実施例は、図1、2、3、6、7のように、底版2上に、該底版2の外径よりやや縮径した、接続部材のブロックが互いに噛み合い可能に構成された第1直壁5及び第2直壁8、斜壁ブロック9を組み付けて構成するマンホールに関するものであり、底版2、第1直壁5及び第2直壁8、斜壁ブロック9の連結金具取付位置には埋め込みインサート4が配設されている。
【0027】
前記底版2の内方で第1直壁5の外壁直下には、差込孔3を円周方向対向位置に設け、連結部材7が挿通可能な貫通孔4aを有する埋め込みインサート4を配設し、該連結部材7の頭部はボルト6で固定されている(図1、2、3参照)。
また、該第1直壁5及び第2直壁8の外周面上端部には、第1実施例の連結金具の受部材10の下端部が図1,6,7のように、埋め込みインサート4に受部材10がボルト6止めされている。
【0028】
さらに、第2直壁8の下端部及び斜壁ブロック9の外周面垂直壁には、図1のように、埋め込みインサート4に第1実施例の連結金具の第2差込板11の上端部がボルト6止めされている。
【0029】
また、本発明のマンホールの第2実施例は、図4〜図5のように、底版2の外径より第1直壁5の外径が小さい場合は、底版2の外壁面に前記連結金具の第2実施例の受部材10の下端部をボルト6で固定し第1直壁5の外壁面に前記連結金具の第2実施例の第1差込板14の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0030】
さらに、図8のように、底版2と第1直壁5aの外径が同一径の場合は、底版2に前記連結金具の第1実施例の連結金具の受部材10をボルト6で固定し、第1直壁5の外壁面に前記連結金具の第1実施例の第2差込板11の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0031】
また、図9、10のように、第1直壁5aより第2直壁8の外径が小さい場合は、第1直壁5aに前記連結金具の第2実施例の連結金具の受部材10をボルト6で固定し、第2直壁8の外壁面に前記連結金具の第2実施例の第1差込板14の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0032】
前記マンホール1では、連結ブロックの接合箇所の位置合わせを正確に、かつ一人の作業者で効率よく施工できるように、連結部材7及び第2差込板11、第1差込板14のいずれも、対向する片方を長く形成するのが良い。
【0033】
マンホールブロックの内側において一人の作業者だけで位置決めが容易にでき、かつ短時間で効率良く施工可能となるように、前記差込孔3、連結部材7、受部材10、第2差込板11、第1差込板14のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置されている。
【0034】
本発明のマンホールの施工手順を示せば以下の作業となる(図1、4、8参照)。
1.底版2を立坑13内の所定の位置に設置する。
2.地上において、第1直壁5をクレーン等のワイヤーで吊上げた状態で、第1直壁5の外周面下端部に連結部材7を固定した後、第1直壁5を立坑13内に降ろす。
そして、安全上問題のない高さに至った時に作業者一人がマンホールブロック内に入る。
3.マンホールブロック内の作業者が、底版2の差込孔3に連結部材7の長い一方側の連結部材7aを挿入し、一旦下降を止め、次に短い一方側の連結部材7bを差込孔3に位置合わせしながら少しずつ降ろし、連結部材7bを挿入して設置する。
4.吊り具を外した後、マンホールブロック内から第1直壁5の外周面上端部に受部材10を固定する。
5.地上において、第2直壁8をワイヤーで吊上げた状態で、該第2直壁8の下端部に差込板11を固定し、第2直壁8を立坑14内に降ろす。
6.マンホールブロック内の作業者が、長い一方側の差込板11aを受部材10に挿入し、一旦下降を止め、次に短い一方側の第1又は第2差込板11、14を受部材10に位置合わせながら少しずつ降ろし、該第1又は第2差込板11、14を受部材10に挿入して設置する。
7.吊り具を外した後、マンホールブロック内から第1直壁5の外周面上端部に受部材10を固定する。
8.次に、複数の第2直壁8を設置する場合は、前記4〜7の作業を繰り返す。
9.斜壁ブロック9をワイヤーで吊上げた状態で、第1又は第2差込板11、14を固定した後、斜壁ブロック9を立坑14内に降ろす。
9.マンホールブロック内の作業者が、長い一方側の第1又は第2差込板11、14を受部材10に挿入し、次に斜壁ブロック9を少しずつ降ろしながら反対の短い他方側の第1又は第2差込板11、14を挿入して設置する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のマンホールにおける第1実施例の実施例図。
【図2】本発明のマンホールの第1実施例における底版と第1直壁の接合状態の断面図。
【図3】本発明のマンホールの第1実施例における底版と第1直壁の取り付け時の断面図。
【図4】本発明のマンホールの第2実施例における底版と第1直壁の接合状態の断面図。
【図5】本発明のマンホールの第2実施例における底版と第1直壁の取り付け時の断面図。
【図6】第1直壁と第2直壁との接合状態の断面図。
【図7】第1直壁と第2直壁と取り付け時の断面図。
【図8】本発明のマンホールの別実施例図。
【図9】本発明のマンホールの別実施例における第1直壁と第2直壁との接合状態の断面図。
【図10】本発明のマンホールの第2実施例における第1直壁と第2直壁との取り付け時の断面図。
【図11】A、Bは連結部材の正面図、Cはインサートの正面図。
【図12】Aは受部材の正面図、Bは受部材の側面図、Cは受部材の平面図。
【図13】A、Bは第2差込板の斜視図
【図14】A、Bは深型マンホールの第1差込板の斜視図
【図15】地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面
【図16】従来の内緊結方法による施工で、緊結金具が内面に出っ張った状態の実施例図。
【符号の説明】
【0036】
1 マンホール
2 底版
3 差込孔
4 埋込ナット
5 第1直壁
6 ボルト
7 連結部材
8 第2直壁
9 斜壁ブロック
10 受部材
10a 取付孔
10b ガイド片
10c 挿入部
10d ストッパ摺動孔
11 第2差込板
11a 差込部
11c ストッパ
12 取付孔
13 立坑
14 第1差込板
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホールを構築する際の立坑面積が、作業に必要な大きさを確保できない状況でも施工可能で、かつマンホールの組み立てが容易なマンホールの連結金具及びこのマンホールの連結金具を使用したマンホールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、組み立て式マンホールとしては、特開平10−331179号がある。
【0003】
【特許文献1】特開平10−331179号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
周辺環境への配慮、交通量の増大、施工の経済性の点から、マンホールを構築する掘削径が小さくなり、マンホールブロックを立坑内に組み立てた後において、ブロック相互を立坑とマンホールブロックとの間で連結する作業空間を確保できないという問題点がある。
【0005】
このように、マンホールブロックの外側から作業できない場合には、従来技術では、図16のように内側で連結していた。しかし、内側で連結具a.b.cで連結する方法では、連結用のインサートをマンホールブロック内面側に埋め込む必要があるばかりではなく、連結プレートがマンホールブロック内面に張り出すという問題点がある。また、連結プレートはマンホール内の環境から耐食性の高い材料を使用するため高価となるという問題点もある。
【0006】
さらに、連結プレートをマンホールブロック内に埋め込む方法にすると、マンホールブロックの肉厚が部分的に薄くなり、形状寸法が変わるため、規格外になるという問題点がある。
【0007】
また、マンホールブロックの外側面の円周方向対向位置の2箇所に設けた連結具を差し込む方法の場合、対向位置に設けた2箇所の連結具を差し込む際に、クレーンなどの吊下げ時に揺れが発生し、一人で2箇所の連結具を同時に差し込む作業を行うことは難しく、しかも、組み立てマンホールとして最も一般的な大きさである内径900mmのマンホールブロックでは、マンホール内に二人の作業者が入ることが出来ないという欠点がある。
【0008】
上記問題点に鑑み本発明の解決しょうとする課題は、マンホールを構築する際の立坑面積が、作業に必要な大きさを確保できない状況でも、1人でマンホールの組積み作業が効率良く作業可能なマンホールの連結金具及びこのマンホールの連結金具を使用したマンホールに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の、請求項1の発明に係るマンホールの連結金具は、
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなることを特徴としている。
【0010】
本発明の、請求項2の発明に係るマンホールの連結金具は、
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
該上端部に取付孔を設た取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板との組み合わせからなることを特徴としている。
【0011】
本発明の、請求項3の発明に係るマンホールは、
底版上に、該底版の外径よりやや縮径した第1直壁及び第2直壁、斜壁ブロックを組み付けて構成するマンホールにおいて、
前記底版の内方で第1直壁の外壁直下には、差込孔を円周方向対向位置に設け、第1直壁の外周面下端部に該差込孔に挿入する連結部材を固定し、該第1直壁及び第2直壁の外周面上端部には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、第2直壁の下端部及び斜壁ブロックの外周面垂直壁には、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板の上端部を固定して連結することを特徴としている。
【0012】
本発明の請求項4の発明に係るマンホールは、請求項3に記載のマンホールにおいて、
底版の外径よりやや小径の第1直壁には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板の上端部を固定して連結することを特徴としている。
【0013】
本発明の請求項5の発明に係るマンホールは、請求項3,4のいずれか一項に記載のマンホールにおいて、
連結部材及び第2差込板、第1差込板のいずれも、対向する片方を長く形成したことを特徴としている。
【0014】
本発明の請求項6の発明に係るマンホールは、請求項3,4、5のいずれか一項に記載のマンホールにおいて、
差込孔、連結部材、受部材、第2差込板、第1差込板のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
マンホールブロック外周面の円周方向であって対向する2ヶ所に長さの異なる連結部材、第1又は第2差込板を固定し、最初に長い一方側の連結部材、第1又は第2差込板を差込孔、受部材に差込んだ後、次に短い方の連結部材、第1又は第2差込板を差込孔、受部材に差し込んで上下のマンホール構成部材を短時間で効率良く、簡単な作業で連結できる。また、連結作業はマンホールブロックの内側において一人の作業者だけで位置決めが容易にでき、かつ短時間で効率良く施工できる.
【0016】
地震等の衝撃発生時等の場合に大きな力を受けた時には、受部材に設けてあるストッパ摺動孔の開口部の遊びにより上下ブロックの目地が一定高さ離れて変形できる。その結果、剛接合の一体構造のマンホールに比較して地震等の衝撃発生時にマンホール本体の受ける力が小さくなり、マンホールブロックの破損を防止できる。また、第1又は第2差込板のストッパにより、ブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とすることができる。そして、レベル2の地震動に耐えうる接合構造に出来る。
【0017】
請求項3によれば、マンホール構成製品中の底版に加工を施すだけでよく、第1又は第2直壁、斜壁ブロック等の型枠を一切改造する必要がなく現状の製品を使用できる。従って、マンホールブロックの形状及び寸法を変える必要がなく現在の製品をそのまま使用できるため、施工及び製造コストが安くできる。
【0018】
請求項4によれば、マンホール構成製品のブロックは全く加工が不要となり、上記の効果を発揮させることができる。
【0019】
請求項6によれば、差込孔、連結部材、受部材、第1又は第2差込板は高さ方向に一直線状に配置されているため、接合箇所の位置合わせが確実でかつ容易となり、作業時間も簡略化でき、しかも施工が数倍も早く効率良くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施例を、図1〜図15を参照して説明する。
本発明のマンホールの連結金具における第1実施例は、図6、図7、図12、図13のように、ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具に関するものである。
該連結金具は、受部材10と第2差込板11とから構成され、受部材10は長手方向最上端にガイド片10bを設け、この下方にストッパ摺動孔10dを設けると共に下端部に取付孔10aを設けた挿入部10cを有する。
【0021】
また、第2差込板11は、上端部に取付孔12を設け、下端部には前記受部材10のストッパ摺動孔10dを一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパ11cを設けた前記挿入部10cより幅狭な差込部11aを有するものである。
【0022】
前記受部材10のストッパ摺動孔10d第2差込板11のストッパ11cは、地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面図の図15のように、上下に接続されたブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とし、レベル2の地震動に耐えうる接合構造にされている。
【0023】
次に、本発明のマンホールの連結金具の第2実施例は、図5、図9、図12、図14のように、ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具に関するものである。
受部材10は、前述のマンホールの連結金具の第1実施例の受部材10と同一構成であり、長手方向最上端にガイド片10bを設け、この下方にストッパ摺動孔10dを設けると共に下端部に取付孔10aを設けた挿入部10cを有するものである(図12参照)。
【0024】
また、第1差込板14は、図14に図示したように、上端部に取付孔12を設けた取付片14aの下端に直角又はほぼ直角に水平段部14bを設け、該水平段部14bに連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔10dを一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパ11cを設けた前記挿入部10cより幅狭な差込部14cが形成されている。
【0025】
前記受部材10のストッパ摺動孔10d第1差込板14のストッパ11cは、地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面図の図15のように、上下に接続されたブロック接合部の目地の開口量を流下機能を阻害する土砂の流入がない範囲とし、レベル2の地震動に耐えうる接合構造にされている。
【0026】
本発明のマンホールにおける第1実施例は、図1、2、3、6、7のように、底版2上に、該底版2の外径よりやや縮径した、接続部材のブロックが互いに噛み合い可能に構成された第1直壁5及び第2直壁8、斜壁ブロック9を組み付けて構成するマンホールに関するものであり、底版2、第1直壁5及び第2直壁8、斜壁ブロック9の連結金具取付位置には埋め込みインサート4が配設されている。
【0027】
前記底版2の内方で第1直壁5の外壁直下には、差込孔3を円周方向対向位置に設け、連結部材7が挿通可能な貫通孔4aを有する埋め込みインサート4を配設し、該連結部材7の頭部はボルト6で固定されている(図1、2、3参照)。
また、該第1直壁5及び第2直壁8の外周面上端部には、第1実施例の連結金具の受部材10の下端部が図1,6,7のように、埋め込みインサート4に受部材10がボルト6止めされている。
【0028】
さらに、第2直壁8の下端部及び斜壁ブロック9の外周面垂直壁には、図1のように、埋め込みインサート4に第1実施例の連結金具の第2差込板11の上端部がボルト6止めされている。
【0029】
また、本発明のマンホールの第2実施例は、図4〜図5のように、底版2の外径より第1直壁5の外径が小さい場合は、底版2の外壁面に前記連結金具の第2実施例の受部材10の下端部をボルト6で固定し第1直壁5の外壁面に前記連結金具の第2実施例の第1差込板14の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0030】
さらに、図8のように、底版2と第1直壁5aの外径が同一径の場合は、底版2に前記連結金具の第1実施例の連結金具の受部材10をボルト6で固定し、第1直壁5の外壁面に前記連結金具の第1実施例の第2差込板11の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0031】
また、図9、10のように、第1直壁5aより第2直壁8の外径が小さい場合は、第1直壁5aに前記連結金具の第2実施例の連結金具の受部材10をボルト6で固定し、第2直壁8の外壁面に前記連結金具の第2実施例の第1差込板14の上端部をボルト6で固定して連結されている。
【0032】
前記マンホール1では、連結ブロックの接合箇所の位置合わせを正確に、かつ一人の作業者で効率よく施工できるように、連結部材7及び第2差込板11、第1差込板14のいずれも、対向する片方を長く形成するのが良い。
【0033】
マンホールブロックの内側において一人の作業者だけで位置決めが容易にでき、かつ短時間で効率良く施工可能となるように、前記差込孔3、連結部材7、受部材10、第2差込板11、第1差込板14のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置されている。
【0034】
本発明のマンホールの施工手順を示せば以下の作業となる(図1、4、8参照)。
1.底版2を立坑13内の所定の位置に設置する。
2.地上において、第1直壁5をクレーン等のワイヤーで吊上げた状態で、第1直壁5の外周面下端部に連結部材7を固定した後、第1直壁5を立坑13内に降ろす。
そして、安全上問題のない高さに至った時に作業者一人がマンホールブロック内に入る。
3.マンホールブロック内の作業者が、底版2の差込孔3に連結部材7の長い一方側の連結部材7aを挿入し、一旦下降を止め、次に短い一方側の連結部材7bを差込孔3に位置合わせしながら少しずつ降ろし、連結部材7bを挿入して設置する。
4.吊り具を外した後、マンホールブロック内から第1直壁5の外周面上端部に受部材10を固定する。
5.地上において、第2直壁8をワイヤーで吊上げた状態で、該第2直壁8の下端部に差込板11を固定し、第2直壁8を立坑14内に降ろす。
6.マンホールブロック内の作業者が、長い一方側の差込板11aを受部材10に挿入し、一旦下降を止め、次に短い一方側の第1又は第2差込板11、14を受部材10に位置合わせながら少しずつ降ろし、該第1又は第2差込板11、14を受部材10に挿入して設置する。
7.吊り具を外した後、マンホールブロック内から第1直壁5の外周面上端部に受部材10を固定する。
8.次に、複数の第2直壁8を設置する場合は、前記4〜7の作業を繰り返す。
9.斜壁ブロック9をワイヤーで吊上げた状態で、第1又は第2差込板11、14を固定した後、斜壁ブロック9を立坑14内に降ろす。
9.マンホールブロック内の作業者が、長い一方側の第1又は第2差込板11、14を受部材10に挿入し、次に斜壁ブロック9を少しずつ降ろしながら反対の短い他方側の第1又は第2差込板11、14を挿入して設置する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のマンホールにおける第1実施例の実施例図。
【図2】本発明のマンホールの第1実施例における底版と第1直壁の接合状態の断面図。
【図3】本発明のマンホールの第1実施例における底版と第1直壁の取り付け時の断面図。
【図4】本発明のマンホールの第2実施例における底版と第1直壁の接合状態の断面図。
【図5】本発明のマンホールの第2実施例における底版と第1直壁の取り付け時の断面図。
【図6】第1直壁と第2直壁との接合状態の断面図。
【図7】第1直壁と第2直壁と取り付け時の断面図。
【図8】本発明のマンホールの別実施例図。
【図9】本発明のマンホールの別実施例における第1直壁と第2直壁との接合状態の断面図。
【図10】本発明のマンホールの第2実施例における第1直壁と第2直壁との取り付け時の断面図。
【図11】A、Bは連結部材の正面図、Cはインサートの正面図。
【図12】Aは受部材の正面図、Bは受部材の側面図、Cは受部材の平面図。
【図13】A、Bは第2差込板の斜視図
【図14】A、Bは深型マンホールの第1差込板の斜視図
【図15】地震発生前の上下接合ブロックの接合状態と地震発生後の上下接合ブロックの状態を示す断面
【図16】従来の内緊結方法による施工で、緊結金具が内面に出っ張った状態の実施例図。
【符号の説明】
【0036】
1 マンホール
2 底版
3 差込孔
4 埋込ナット
5 第1直壁
6 ボルト
7 連結部材
8 第2直壁
9 斜壁ブロック
10 受部材
10a 取付孔
10b ガイド片
10c 挿入部
10d ストッパ摺動孔
11 第2差込板
11a 差込部
11c ストッパ
12 取付孔
13 立坑
14 第1差込板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなることを特徴とするマンホールの連結金具。
【請求項2】
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
該上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板との組み合わせからなることを特徴とするマンホールの連結金具。
【請求項3】
底版上に、該底版の外径よりやや縮径した第1直壁及び第2直壁、斜壁ブロックを組み付けて構成するマンホールにおいて、
前記底版の内方で第1直壁の外壁直下には、差込孔を円周方向対向位置に設け、第1直壁の外周面下端部に該差込孔に挿入する連結部材を固定し、該第1直壁及び第2直壁の外周面上端部には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、第2直壁の下端部及び斜壁ブロックの外周面垂直壁には、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板の上端部を固定して連結することを特徴とするマンホール。
【請求項4】
底版の外径よりやや小径の第1直壁には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板の上端部を固定して連結することを特徴とする請求項3に記載のマンホール。
【請求項5】
連結部材及び第2差込板、第1差込板のいずれも、対向する片方を長く形成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか一項に記載のマンホール。
【請求項6】
差込孔、連結部材、受部材、第2差込板、第1差込板のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置したことを特徴とする請求項3,4,5のいずれか一項に記載のマンホール。
【請求項1】
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロック同士の外径が同径のブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板との組み合わせからなることを特徴とするマンホールの連結金具。
【請求項2】
ブロックを組積みして形成されるマンホールを構成する上下のブロックの外径が異なるブロックを連結する連結金具において、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材と、
該上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板との組み合わせからなることを特徴とするマンホールの連結金具。
【請求項3】
底版上に、該底版の外径よりやや縮径した第1直壁及び第2直壁、斜壁ブロックを組み付けて構成するマンホールにおいて、
前記底版の内方で第1直壁の外壁直下には、差込孔を円周方向対向位置に設け、第1直壁の外周面下端部に該差込孔に挿入する連結部材を固定し、該第1直壁及び第2直壁の外周面上端部には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、第2直壁の下端部及び斜壁ブロックの外周面垂直壁には、上端部に取付孔を設け、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第2差込板の上端部を固定して連結することを特徴とするマンホール。
【請求項4】
底版の外径よりやや小径の第1直壁には、長手方向最上端にガイド片を設け、この下方にストッパ摺動孔を設けると共に下端部に取付孔を設けた挿入部を有する受部材の下端部を固定し、上端部に取付孔を設けた取付片の下端に直角に水平段部を設け、水平段部に連続して、下端部には前記ストッパ摺動孔を一定高さ摺動可能にして地震等衝撃発生時にブロックの上下接合部が所定距離離反可能なストッパを設けた前記挿入部より幅狭な差込部を有する第1差込板の上端部を固定して連結することを特徴とする請求項3に記載のマンホール。
【請求項5】
連結部材及び第2差込板、第1差込板のいずれも、対向する片方を長く形成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか一項に記載のマンホール。
【請求項6】
差込孔、連結部材、受部材、第2差込板、第1差込板のそれぞれを、高さ方向に一直線状に配置したことを特徴とする請求項3,4,5のいずれか一項に記載のマンホール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−321338(P2007−321338A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−149216(P2006−149216)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000224215)藤村ヒューム管株式会社 (24)
【出願人】(000120146)株式会社ハネックス (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000224215)藤村ヒューム管株式会社 (24)
【出願人】(000120146)株式会社ハネックス (56)
【Fターム(参考)】
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