説明

マンホールを通してタンク内に機器を搬入するための搬入用治具及び該治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置

【課題】マンホール径より大きくなる機器をタンク内に搬入する搬入用治具及び、搬入用治具を使用した検査容易で安全な塗膜検査装置を提供する。
【解決手段】タンク頂部のマンホールフランジ部へ取付け可能な第1ガイド管と、第1ガイド管の下端にあって、第1ガイド管内に設けた第2ガイド管回動機構によって回動可能に取付けられた第2ガイド管と、第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構によって第2ガイド管内をその軸心方向に伸縮する伸縮ガイド管とからなる。第2ガイド管回動機構のタンク外操作により第2ガイド管を回動させ、伸縮機構のタンク外操作により伸縮ガイド管の伸縮を可能にした。又、第1ガイド管と第2ガイド管及び伸縮ガイド管内にケーブルを通し、このケーブルの一端に検査用カメラユニットをケーブルの他端即ちタンク外にテレビモニタを接続し、タンクの外でタンク壁面の塗膜の状態を検査可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホールを通してタンク内に機器を搬入するための搬入用治具に関するものである。またこの搬入用治具を使用した例えば原子力発電所等における縦置き型タンク内壁面の塗膜検査装置に関するものである。そしてタンクの上部に設けたマンホールの部分に簡単な治具をセットし、タンクの外で作業員が操作するだけで、作業員がタンクの内部に入ることなく、鮮明な塗膜検査画像を得ることができる塗膜検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のたとえば縦置き型タンクの壁面の塗膜検査においては(図7(a)の右下参照)、作業員101がカメラを持ってマンホール102からラダー103を降りてタンク内に入らなければならなかった。従ってタンク内部の水抜きによりタンクを空にする必要があった。
特に原子力発電所の復水貯蔵タンクなど内部に放射性流体を含む場合は、タンクの内部が管理区域となるので、事前準備を含めると相当の工期およびコストを要し、簡単に実施できる種類の検査ではなかった。
また、手持ちカメラによる撮影では検査画角が一定せず、最終的な塗膜劣化判定は、作業員の主観に頼る部分が多かった。
【0003】
このように、従来の作業員の目視によるタンク内面塗膜検査は水抜きを伴うため、抜いた水の保管場所の手配や水抜き作業自体に工期とコストが嵩み、さらにはタンク内への作業員の入退域を伴うので、安全管理上の設備や手続きを行わなければ検査は容易でなかった。
【0004】
他方、このような本格的な点検を除いて、水抜きを行わずにマンホール102からケーブル105に接続したカメラ104とライトのみを投入してビデオ撮影で検査を行う場合もあるが(図7(a)の左側参照)、タンク内に投入したカメラ104が重力によって振り子のように振れるので、画角が安定せず、検査対象塗膜面とカメラの距離を一定かつ近距離に保つことができなかった。このため、DIN、ASMEなどのように、判定写真と比較照合するような検査基準では、判定可能な画像を得ることは困難であった。
【0005】
さらに、タンク内壁の塗膜面は経過年数によっては内面に汚れが付いているため、これらを除去するための清掃工数にも工期とコストが必要であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の問題点を解決すべく、本発明はタンク上部に設けたマンホールから使用状態ではマンホールの径より相当に大きくなる機器をタンク内に搬入するための搬入用治具を提供することを課題とする。そして、この搬入用治具を使用し、これにカメラとライトを備えた移動台車を装入し、この移動台車をタンクの上部にいる作業員が操作できるようにした検査容易で安全な塗膜検査装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するため、本発明にかかわるマンホールを通してタンク内に機器を搬入するための搬入用治具は、
(1)タンクの頂部に設けたマンホールのフランジ部へ取付け可能な中空の第1ガイド管と、前記第1ガイド管の下端にあって、前記第1ガイド管内に設けた第2ガイド管回動機構によって回動可能に取付けられた中空の第2ガイド管と、第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構によって前記第2ガイド管内をその軸心方向に伸縮する中空の伸縮ガイド管とからなっている。
そして前記第2ガイド管回動機構をタンクの外で操作することで前記第2ガイド管を回動させ、又前記伸縮機構を同様に前記タンクの外で操作することで前記伸縮ガイド管を横に伸長させることができるようにした。
(2)また前記(1)記載の搬入用治具において、前記第2ガイド管回動機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第1ハンドルと、前記第1ガイド管内にあって前記第1ハンドルの回転操作によって駆動される第1駆動歯車と前記第1駆動歯車と対をなす第1従動歯車との間に巻掛けられた第1無端ベルトとを具え、前記第1従動歯車と対をなす第1従動歯車の支持軸に前記第2ガイド管が固定されており、前記第1ハンドルの操作によって第2ガイド管を第1ガイド管と同心の直線状態から90°回動位置まで回動可能な構成とした。
(3)さらに、前記(1)記載の搬入用治具において、前記第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第2ハンドルと、前記第1ガイド管内にあって前記第2ハンドルの回転操作によって駆動される第2駆動歯車と前記第2駆動歯車と対をなす第2従動歯車との間に巻掛けられた第2無端ベルトと、前記従動歯車の支持軸に取付けたウォームホイールと、前記第2ガイド管内にあって一端に前記ウォームホイールと噛合うウォームを有し、他端に前記伸縮ガイド管に設けたラックと噛合うウォームとを具えた駆動軸とからなり、前記駆動軸の回転を前記伸縮ガイド管に設けたラックに伝えて伸縮ガイド管がその軸心方向に伸縮するようにした。
(4)またタンク内に機器を搬入するための搬入治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置は、前記(1)に記載したタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具を構成する第1ガイド管と第2ガイド管及び伸縮ガイド管内にケーブルを挿通し、
前記ケーブルの先端にタンク壁面の塗膜を検査する検査用カメラユニットを装着し、前記ケーブルの他端をタンク外に設置したテレビモニタに接続して検査できるようにした。
(5)そして、前記(4)に記載したタンク内に機器を搬入する為の搬入治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置において、前記検査用カメラユニットは本体フレームと前記本体フレームに装着された永久磁石車輪とを具え、前記永久磁石車輪が壁面に磁着し、検査用カメラユニットの自重で壁面上を移動するよう構成した。
(6)さらに前記(4)に記載したタンク内の機器を搬入するための搬入治具を使用したタンク内の塗膜検査装置において、前記検査用カメラユニットは、前記本体フレーム内に搭載されたカメラと、塗装面を照射するライトと、塗装面を清掃するブラシとを具え、前記カメラはCCDカメラ本体とCCU回路ユニットとが防水容器に封入されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかわるマンホールを通してタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具は、タンクの頂部に設けたマンホールのフランジ部へ取付け可能な中空の第1ガイド管と、第1ガイド管の下端にあって、第1ガイド管内に設けた第2ガイド管回動機構によって回動可能に取付けられた中空の第2ガイド管と、前記第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構によって第2ガイド管内をその軸心方向に伸縮する中空の伸縮ガイド管とからなり、前記第2ガイド管回動機構を前記タンクの外で操作することで前記伸縮ガイド管を伸長させるようにした。
【0009】
このような構成にしたので、マンホールのように搬入口が小さくても、タンク内において実際の使用状態ではマンホールの径よりも相当に大きく拡開される塗膜検査用機器等でも、容易にこれを搬入することが可能となった。
【0010】
即ち、最初は第1ガイド管と第2ガイド管を上下方向に直線状態で挿入し、次に第2ガイド管を横に回動して第2ガイド管の先にさらに伸縮ガイド管を介し取付けた機器等を所望の目的位置にセットすることができる。
【0011】
また搬入用治具における第2ガイド管回動機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第1ハンドルと、第1ガイド管内にあって前記第1ハンドルの操作によって駆動される第1駆動歯車とこの第1駆動歯車と対をなす第1従動歯車とに巻掛けられた第1無端ベルトとを具え、第1従動歯車の支持軸に第2ガイド管が固定されており、前記第1ハンドルの操作によって第2ガイド管を第1ガイド管と同心の直線状態から90°回動位置まで回動可能にした。
【0012】
このように、第2ガイド管回動機構が、中空の第1ガイド管の中にコンパクトに装着されているので、搬入装置全体をコンパクト化でき、機器のタンク内への搬入治具として好適である。
【0013】
また、前記第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた前記伸縮ガイド管の伸縮機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第2ハンドルと、前記第1ガイド管内にあって前記第2ハンドルの回転操作によって駆動される第2駆動歯車と前記第2駆動歯車と対をなす第2従動歯車との間に巻掛けられた第2無端ベルトと、前記従動歯車の支持軸に取付けたウォームホイールと、前記第2ガイド管内にあって、一端にウォームホイールと噛合うウォームを、他端に前記伸縮ガイド管に設けたラックと噛み合うウォームとを具えた駆動軸とからなり、前記駆動軸の回転を前記伸縮ガイド管に設けたラックに伝えて伸縮ガイド管をその軸心方向に伸縮できるようにした。
【0014】
このように構成したので、伸縮機構が中空の第1ガイド管内と第2ガイド管内に跨って装着され、タンク外でのハンドル操作で伸縮操作ができるので、これまたコンパクトで安全な搬入用治具を提供できた。
【0015】
そして前記搬入用治具を構成する第1ガイド管と第2ガイド管及び伸縮ガイド管内にケーブルを挿通し、ケーブルの先端にタンク壁面の塗膜を検査する検査用カメラユニットを装着し、ケーブルの他端をタンク外に設置したテレビモニタに接続したので、タンク内の塗膜検査装置がタンク外で容易かつ安全に操作できるようになった。
【0016】
さらに検査用カメラユニットは、本体フレームと前記本体フレームに装着された永久磁石車輪とを具え、この永久磁石車輪が壁面に磁着し、検査用カメラユニットの自重で壁面上を移動するよう構成したので、タンク内をスムーズに移動し、タンク外の操作で塗膜検査を容易に行うことができる。
【0017】
さらにまた、検査用カメラユニットは前記本体フレーム内に搭載されたカメラと塗装面を照射するライトと塗装面を清掃するブラシとを具え、さらに前記カメラはCCDカメラ本体とCCU回路ユニットとを防水容器に封入した構成としたので、タンク内における塗膜検査装置による精度の高い検査が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図を参照して説明する。図1で、本発明にかかわるマンホールを通してタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具(以下、「搬入治具」という)Aは、タンクの頂部に設けたマンホール10(図1(b))のフランジ部11へ取付け可能な中空の第1ガイド管12と、この第1ガイド管12の下端にあって、前記第1ガイド管12内に設けた第2ガイド管回動機構13aによって回動可能に取付けられた中空の第2ガイド管14と、前記第1ガイド管12内と第2ガイド管14内とに跨って設けられた伸縮機構15によって第2ガイド管14内をその軸心方向に伸縮する中空の伸縮ガイド管16とからなっている。
【0019】
そして前記第2ガイド管回動機構13aを操作して前記第2ガイド管14を回動させ、又伸縮機構15を操作することで前記伸縮ガイド管16を伸長させるようになっている。
【0020】
図1(b)で、搬入用治具Aは,第1ガイド管12の上部に設けた取付板17をマンホールのフランジ部11上に載せ、万力18等でフランジ部11上にしっかりと固定される。
【0021】
19aは第1操作ハンドル、19bは第2操作ハンドルで、一方の第1操作ハンドル19aは以下に説明する第2ガイド管回動機構13aを操作するハンドルである。またもう一方の操作ハンドル19bは伸縮ガイド管16を出し入れ操作するためのハンドルである。
【0022】
第2ガイド管回動機構13aは、前記第1操作ハンドル19aによって駆動される駆動歯車20aと、この第1駆動歯車20aと対をなす第1従動歯車22aとの間に巻き掛けられた第1無端ベルト21aを具えている。なお図に明示しないが、第1操作ハンドル19aを回すと、そのハンドル軸(図示なし)に取付けた歯車が、第1駆動歯車20aの支持軸(図示しない)に取付けた歯車に回転を伝え、さらに第1駆動歯車20aに伝えられて回動する。
【0023】
また第1従動歯車22aは図示しない従動歯車軸に固定されていて、この軸が第2ガイド管14を回転させる軸となっている。
【0024】
第1ハンドル19aを回すと、第1駆動歯車20aが回転し、第1無端ベルト21aが回転する。すると第1従動歯車22aが回る。すると、第1従動歯車22aが取付けられた図示しない従動歯車軸に固定された第2ガイド管14が回動し、図1(a)の状態になる。
【0025】
そして、図の例では90°第2ガイド管14が回ると、第2ガイド管14に取付けたストッパ24(図1(a))が第1ガイド管12の下部に当りその回転が止まるよう構成されている。
【0026】
次に前記第1ガイド管12内と第2ガイド管14内とに跨って設けられた伸縮機構15のうち、第1ガイド管12内にある伸縮機構駆動機構13bは、前記第1ガイド管12の上部に装着した第2操作ハンドル19bと、前記第1ガイド管12内にあって前記第2操作ハンドル19bの回転操作によって駆動される第2駆動歯車20b(図示しない)と前記第2駆動歯車20bと対をなす第2従動歯車22b(図示しない)との間に巻掛けられた第2無端ベルト21b(図示しない)と、前記第2従動歯車22bの支持軸に取付けたウォームホイール23(図示しない)とを具えている。そして第2ガイド管14内にある駆動軸25と、駆動軸25の一端に設けたウォーム26と、駆動軸25の他端にはもう1つのウォーム27が設けられている。このウォーム27に対し、伸縮ガイド管16にはラック27’(図示なし)が設けられており、駆動軸25が回転するとウォーム27とラック27’との噛み合わせによって伸縮ガイド管16が壁面W方向に伸びる。28はストッパで、これが例えば壁面Wに当るとその伸びは停止する。
【0027】
29はケーブルガイドで、本発明の搬入治具Aがタンク内の塗膜検査装置に使用される場合にこのガイド29でケーブル30がガイドされて出入する。
【0028】
図1(b)は本発明の搬入治具Aをタンク壁面Wの塗膜検査装置Bに使用した状態を示す概略図である。
【0029】
図1(b)では塗膜検査装置Bを構成する検査用カメラユニットBは第1ガイド管12、第2ガイド管14及び伸縮ガイド管16内を通されたケーブル30の端に接続されている。ケーブル30の他端は、タンク外に設けたテレビモニタ31に接続されている。
【0030】
図2で検査用カメラユニットBはその本体フレーム32に永久磁石輪33を具え、これがタンク壁面Wに磁着し、検査用カメラユニットBの自重で、下方に移動する構成となっている。
【0031】
そして検査用カメラユニットBは、本体フレーム32内に搭載されたカメラ34と、塗装面を照射するライト35と、塗装面を清掃するブラシ36を具えている。
【0032】
またカメラ34はCCDカメラ本体37と、CCU回路ユニット38とを防水容器39内に封入し、その水密性を確保されている。
【0033】
(タンク内壁面の塗装面の検査方法)
まず搬入治具Aを図3の状態即ち直線状態にし、搬入治具の第1ガイド管12と第2ガイド管14内に検査カメラユニットBのケーブル30を挿入し、マンホールのフランジ部11に搬入治具Aを万力18などで固定する(図1(b))。ケーブル30は作業員がタンクの上方で保持する。この状態から搬入治具Aの第1操作ハンドル19aを回すと、第1無端ベルト21aが駆動されて第1従動歯車22aを回し、第1ガイド管12に対し第2ガイド管14が第1ガイド管12との交点を支点に徐々に回転する(図4の矢印a)。
第2ガイド管14が約90°回転したところでストッパ24に当たってそれ以上回転できなくなる(図5)。
次に第2操作ハンドル19bを回すと、第1ガイド管12内にある伸縮機構の駆動機構13bが駆動される。即ち第2無端ベルト21bが回りウォーム26を介し駆動軸25を回して伸縮ガイド管16を伸縮させる。検査用カメラユニットBがタンクの内壁Wに密着するまでハンドル19bを回して設置完了となる(図6)。
なお、伸縮ガイド管16にはストッパ28が取り付けてあり、これが壁面Wに接触すると第2ハンドル19bはそれ以上回せなくなるため、検査用カメラユニットBや伸縮ガイド管16が壁面に衝突することはない。
作業員はマンホール10の外側からケーブル30を保持し、必要量だけケーブル30を送り出すことで検査カメラユニットBは徐々に降下しながら塗装面のビデオ映像を撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は搬入治具の概略図、(b)は壁面塗装の検査実施状態を示す。
【図2】検査カメラユニットの側面図。
【図3】搬入治具(状態1を示す)。
【図4】搬入治具(状態1〜状態2へ)。
【図5】搬入治具(状態2を示す)。
【図6】搬入治具(状態3を示す)。
【図7】従来の工法を示し、(a)は側面図、(b)は上面図。
【符号の説明】
【0035】
A 搬入治具 B 検査用カメラユニット
W タンク壁面
10 マンホール 11 フランジ部
12 第1ガイド管 13a 第2ガイド管回動機構
13b (第1ガイド管内にある)伸縮機構駆動機構
14 第2ガイド管
15 伸縮機構(第1ガイド管内にある伸縮機構駆動機構13bを含む)
16 伸縮ガイド管 17 取付板
18 万力 19a 第1操作ハンドル
19b 第2操作ハンドル 20a 第1駆動歯車
20b 第2駆動歯車 21a 第1無端ベルト
21b 第2無端ベルト 22a 第1従動歯車
22b 第2従動歯車 23 ウォームホイール
24 ストッパ 25 駆動軸
26 ウォーム 27 ウォーム
28 ストッパ 29 ケーブルガイド
30 ケーブル 31 テレビモニタ
32 本体フレーム 33 永久磁石車輪
34 カメラ 35 ライト
36 ブラシ 37 CCUカメラユニット
38 CCU回路ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンクの頂部に設けたマンホールのフランジ部へ取付け可能な中空の第1ガイド管と、
前記第1ガイド管の下端にあって、前記第1ガイド管内に設けた第2ガイド管回動機構によって回動可能に取付けられた中空の第2ガイド管と、
前記第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構によって第2ガイド管内をその軸心方向に伸縮する中空の伸縮ガイド管とからなり、
前記第2ガイド管回動機構を前記タンクの外で操作することで前記第2ガイド管を回動させ、又前記伸縮機構を前記タンクの外で操作することで前記伸縮ガイド管を横に伸長させうるようにしたことを特徴とする
マンホールを通してタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具。
【請求項2】
前記第2ガイド管回動機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第1ハンドルと、
前記第1ガイド管内にあって、前記第1ハンドルの回転操作によって駆動される第1駆動歯車と、前記第1駆動歯車と対をなす第1従動歯車との間に巻掛けられた第1無端ベルトとを具え、
前記第1従動歯車の支持軸に前記第2ガイド管が固定されており、前記第1ハンドルの操作によって第2ガイド管を第1ガイド管と同心の直線状態から90°回動位置まで回動可能にしたことを特徴とする
請求項1記載のマンホールを通してタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具。
【請求項3】
前記第1ガイド管内と第2ガイド管内とに跨って設けられた伸縮機構は、前記第1ガイド管の上部に装着した第2ハンドルと、
前記第1ガイド管内にあって前記第2ハンドルの回転操作によって駆動される第2駆動歯車と前記第2駆動歯車と対をなす第2従動歯車との間に巻掛けられた第2無端ベルトと、
前記第2従動歯車の支持軸に取付けたウォームホイールと、
前記第2ガイド管内にあって、一端に前記ウォームホイールと噛合うウォームを、他端に前記伸縮ガイド管に設けたラックと噛合うウォームとを具えた駆動軸とからなり、
前記駆動軸の回転を前記伸縮ガイド管に設けたラックに伝えて伸縮ガイド管がその軸心方向に伸縮することを特徴とする
請求項1記載のマンホールを通してタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具。
【請求項4】
請求項1記載のタンク内に機器を搬入する為の搬入用治具を構成する第1ガイド管と第2ガイド管及び伸縮ガイド管内にケーブルを挿通し、
前記ケーブルの先端にタンク壁面の塗膜を検査する検査用カメラユニットを装着し、
前記ケーブルの他端をタンク外に設置したテレビモニタに接続したことを特徴とする
タンク内に機器を搬入するための搬入治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置。
【請求項5】
前記検査用カメラユニットは本体フレームと前記本体フレームに装着された永久磁石車輪とを具え、
前記永久磁石車輪が壁面に磁着し、検査用カメラユニットの自重で壁面上を移動するよう構成したことを特徴とする
請求項4記載のタンク内に機器を搬入するための搬入治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置。
【請求項6】
前記検査用カメラユニットは、前記本体フレームに搭載されたカメラと塗装面を照射するライトと塗装面を清掃するブラシとを具え、
前記カメラは、CCDカメラ本体とCCU回路ユニットとが防水容器に封入されていることを特徴とする
請求項4記載のタンク内に機器を搬入するための搬入治具を使用したタンク内壁面の塗膜検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−161273(P2007−161273A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−357206(P2005−357206)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【出願人】(000142791)株式会社アトックス (25)
【Fターム(参考)】