説明

マンホール蓋養生用ラベル

【課題】安価で、再剥離性も良好なマンホール蓋養生用ラベルを提供する。
【解決手段】クラフト紙1および該クラフト紙1の片面に積層された粘着剤層2を有するラベル本体11と、該ラベル本体11の前記粘着剤層側の表面に積層された剥離シート12と、を備えるマンホール蓋養生用ラベル10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト舗装時にマンホールの蓋を養生するために用いられるラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
マンホールが設置された道路をアスファルトで舗装する工事を行う際には、マンホールの蓋の上にラベルを貼付し、蓋表面の凹部にアスファルトの粉末や土砂が入り込まないように養生することが行われている。このような用途に用いられるラベルとしては、従来、合成ゴム製のシートの片面に粘着剤層を設けた保護カバー(特許文献1)が使用されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−11880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし特許文献1に記載の保護カバーは、本来、その上を通過する車両のスリップ等を防止するためのもので、合成ゴム製のシートを用いており、安価とはいえない。また、アスファルト舗装時の養生用として使用すると、160℃程度の高温のアスファルトを載せるため、一度の使用で駄目になってしまう。そのため、低価格の養生用ラベルが求められる。
また、養生用のラベルは工事の終了後に剥離するため、剥離時にラベルの基材が破れない、マンホールの蓋表面に粘着剤が残らない等、再剥離性が良好であることも求められる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、安価で、再剥離性も良好なマンホール蓋養生用ラベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する本発明は、以下の態様を有する。
[1]クラフト紙および該クラフト紙の片面に積層された粘着剤層を有するラベル本体と、該ラベル本体の前記粘着剤層側の表面に積層された剥離シートと、を備えるマンホール蓋養生用ラベル。
[2]前記粘着剤層の、JIS Z−0237(2000年)に準拠し、23℃の条件下にて測定される対ステンレス板粘着力が、40〜300N/mである、[1]に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
[3]前記クラフト紙が、クルパック加工が施された伸張紙である、[1]または[2]に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
[4]前記クラフト紙の坪量が60〜110g/mである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
[5]前記ラベル本体の前記クラフト紙側の表面に、防水フィルムがラミネートされている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
[6]前記防水フィルムの、前記クラフト紙側とは反対側の表面に、コロナ放電処理が施されている、[5]に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、安価で、再剥離性も良好なマンホール蓋養生用ラベルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態に係るマンホール蓋養生用ラベルの概略断面図(図1(a))および上面図(図1(b))である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態を示して本発明のマンホール蓋養生用ラベルを説明する。
図1に、本発明の第一実施形態のマンホール蓋養生用ラベル(以下、単にラベルということがある。)10を示す。図1(a)はラベル10の概略断面図であり、図1(b)はその上面図である。
ラベル10は、クラフト紙1およびクラフト紙1の片面に積層された粘着剤層2を有するラベル本体11と、ラベル本体11の粘着剤層2側の表面に積層された剥離シート12と、を備える。
また、ラベル本体11のクラフト紙1側の表面には、防水フィルム3がラミネートされている。防水フィルム3は必ずしも必須ではないが、防水フィルム3を設けることで、ラベル10の耐水性が向上し、マンホール蓋への貼付後、アスファルトを載せるまでの間に、降雨等によってクラフト紙1の破損、マンホール蓋からの剥離等が発生することを防止できる。
ラベル10には、養生対象のマンホール蓋と略同一の大きさの円形状のハーフカット部13が、防水フィルム3側の表面から剥離シート12内に達する深さで形成されている。これにより、使用時において、ハーフカット部13の内側の円形状のラベル本体11を剥離シート12から剥離して、マンホール蓋上面に貼着できるようになっている。
【0009】
[ラベル本体11]
クラフト紙1は、クラフト法により製造されたパルプ(クラフトパルプ)を主成分とする紙である。
クラフト紙1は、クラフトパルプのほか、各種添加剤が配合されていてもよい。該添加剤としては、たとえば湿潤紙力剤等が挙げられる。
【0010】
クラフト紙1としては、平坦なものであってもよいが、クルパック加工等が施された伸張紙が好ましい。クラフト紙1として伸張紙(クラフト伸張紙)を用いることで、ラベル10をマンホール蓋表面に貼付した際、該ラベル10がマンホール蓋表面の凹凸に沿って変形しやすく、ラベル10とマンホール蓋表面との密着性が良好となる。
たとえばクルパック加工は、抄紙機上で紙を微細に収縮させる加工であり、該加工を所定の方向(たとえば長さ方向)に施すことにより、当該紙が、該所定方向における伸張特性を有するものとなる。クルパック加工は、通常、抄紙機ドライヤロールの一部に、ニップロールを介して、エンドレスの厚いゴムベルトを圧着回転させる装置を取り付け、ドライヤロールと、予め伸張させておいた前記ゴムベルトとの間に湿紙を通し、該ゴムベルトの収縮を利用して紙を収縮させることによって行われる。
クラフト伸張紙としては、JIS P 3401(2000年)に記載されたクラフト紙5種1号が好ましい。
【0011】
クラフト紙1の厚みは、坪量として、60〜110g/mが好ましく、70〜80g/mがより好ましい。坪量が上記範囲の下限値以上であると、マンホール蓋からの剥離時にクラフト紙1の破れ等が生じにくく、再剥離性が向上する。上限値を超えると、コストアップにつながる。
【0012】
クラフト紙1に、さらに、樹脂を含浸または塗布してもよい。これにより、ラベル本体11の耐水性がさらに向上する。
クラフト紙1に含浸または塗布する樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、デンプン、アクリル系樹脂等が挙げられる。
クラフト紙1への樹脂の含浸または塗布は、該樹脂を水、溶剤等に溶解または分散させて樹脂液を調製し、これをクラフト紙1に塗工し、乾燥する方法、該樹脂液中にクラフト紙1を浸漬した後、取り出して乾燥する方法等が挙げられる。
【0013】
粘着剤層2は、クラフト紙1をマンホール蓋に貼着するための層である。
粘着剤層2は、JIS JIS Z−0237(2000年)に準拠し、23℃の条件下にて測定される対ステンレス板粘着力が、40〜300N/mであることが好ましく、100〜200N/mがより好ましく、150〜200N/mがさらに好ましい。該粘着力が上記範囲内の下限値以上であると、マンホール蓋への粘着性が良好である。また、上限値以下であると、再剥離性が良好で、剥離時のクラフト紙1の破れや剥離後のマンホール蓋への粘着剤層2の残留(糊残り)等が生じにくい。
該粘着力は、粘着剤層2を構成する粘着剤の種類、該粘着剤に配合する架橋剤の量、粘着剤層2の厚等により調節できる。
【0014】
粘着剤層2を構成する粘着剤としては、たとえば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の任意の粘着剤が使用できる。また、粘着剤の剤形として、溶剤型、エマルション型、無溶剤型、ホットメルト型等が挙げられ、いずれの剤形のものを使用してもよい。
粘着剤には、必要に応じて、他の助剤が添加されていてもよい。該他の助剤としては、たとえば増粘剤、pH調整剤、タッキファイヤ、架橋剤、粘着性粒子、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤等が挙げられる。
本発明においては、上記の中でも、耐久性、経済性等の点から、アクリル系粘着剤が好ましく、特に架橋剤が配合されたアクリル系粘着剤が好ましい。
【0015】
粘着剤層2の厚みは、乾燥塗工量として、10〜50g/mが好ましく、15〜30g/mがより好ましく、18〜22g/mがさらに好ましい。該乾燥塗工量が上記範囲の下限値以上であると、マンホール蓋への接着性が向上し、上限値以下であると、再剥離性が向上する。
【0016】
防水フィルム3としては、水を透過せず、クラフト紙1へのラミネートが可能なフィルムであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等から選ばれるいずれか1種または2種以上の混合物から構成されるフィルムや、それらのフィルムを2以上積層した多層フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、経済性の点で、ポリエチレンフィルムが好ましい。
防水フィルム3の厚みは、10〜30μmが好ましく、13〜20μmがより好ましい。該厚みが上記範囲の下限値以上であると、耐水性の付与効果が充分に得られ、上限値以下であると、経済性が向上する。
なお、防水フィルム3は、アスファルトを載せるまでの雨等を防げれば充分で、アスファルト舗装後の雨等は防げなくてもよい。また、ラベル本体11そのものの強度はクラフト紙1により保たれる。そのため、防水フィルム3は、アスファルト舗装時の熱に対する耐性は有していなくてもよい。
【0017】
ラベル本体11の上面、つまり防水フィルム3側の表面には、商品名、マンホールのサイズ、用途(たとえば「○○用」)等を表示するために、印刷層が形成されることがある。そのため、防水フィルム3の、クラフト紙1側とは反対側の表面には、コロナ放電処理が施されていることが好ましい。これにより、処理面の濡れ性が高まり、印刷適性が向上する。
コロナ放電処理は、処理面の、JIS K6768に準拠して測定される濡れ指数が、38dyne/cm以上、より好ましくは40dyne/cm以上となるように行うことが好ましい。該濡れ指数が大きいほど、インクに対する親和性が高まり、印刷適性が向上する。
コロナ放電処理は、公知のコロナ放電処理装置を用いて実施できる。
【0018】
[剥離シート12]
剥離シート12としては、特に限定されず、ラベル等に用いられている公知の剥離シートが使用できる。たとえば、剥離シート用基材と、剥離シート用基材の粘着剤層2側に設けられた剥離剤層とを有するものが挙げられる。
剥離シート用基材としては、たとえば、上質紙、グラシン紙等の紙類;ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルム類;等が挙げられる。
剥離剤層を構成する剥離剤としては、たとえば、付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤、長鎖アルキル基含有化合物等が挙げられる。
【0019】
[ラベル10の製造方法]
ラベル10の製造方法は特に限定されないが、たとえば、クラフト紙1の片面に防水フィルム3をラミネートする工程と、該クラフト紙1の、防水フィルム3がラミネートされた側と反対側の面に、粘着剤層2を介して剥離シート12を積層する工程と、防水フィルム3側からハーフカット部13を形成する工程と、を順次行うことによりラベル10を製造できる。
クラフト紙1に粘着剤層2を介して剥離シート12を積層する方法としては、たとえば、剥離シート12に、粘着剤を含む粘着剤層形成用塗工液を塗工し、乾燥させ、粘着剤層2を形成した後、該粘着剤層2を、クラフト紙1の、防水フィルム3がラミネートされた側と反対側の面に貼着する方法(転写法)、クラフト紙1の、防水フィルム3がラミネートされた側と反対側の面に前記粘着剤層形成用塗工液を塗工し、乾燥させて粘着剤層2を形成し、該粘着剤層2に剥離シート12を貼着する方法(直接塗工法)が挙げられる。これらのなかでも、基材(クラフト紙)を痛めない点で、転写法が好ましい。
粘着剤層形成用塗工液の塗工は、公知の塗工装置を用いて実施でき、該塗工装置としてはたとえばナイフコータ、マイクロバーコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、リバースグラビアコータ、バリオグラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ等が挙げられる。乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥、赤外線乾燥、真空乾燥等を適用できる。
ハーフカット部13は、たとえば円筒カッターを用いて形成できる。
【0020】
[ラベル10の使用方法]
ラベル10は、上述したように、ハーフカット部13の内側部分のラベル本体11を剥離シート3から剥離し、道路に設置されたマンホールの蓋の表面に貼着して使用される。このラベル本体11の貼着後、160℃程度に加熱されたアスファルトが敷設され、1〜10t程度のロードローラを使用して転圧することにより道路がアスファルトで舗装される。その後、ラベル本体11が、該ラベル本体11上のアスファルトとともに剥離され、養生されていたマンホール蓋が露出する。
【0021】
ラベル10は、上述したように、ラベル本体11の基材がクラフト紙1であるため安価である。また、耐衝撃性や耐熱性も良好で、ラベル本体11をマンホール蓋に貼付する際の破損や変形、該ラベル本体11上にアスファルトを敷設した際の熱(160℃程度)による変形、損傷等の不具合も生じにくい。そのため、再剥離性も良好で、アスファルト舗装後に剥離した際、ラベル本体11の破れ、粘着剤層2の一部のマンホール蓋表面への残留等が生じにくい。また、産業廃棄物とならないため、環境にも配慮したものとなっている。
さらに、クラフト紙1の上面に防水フィルム3が設けられていることで耐水性が向上し、マンホール蓋への貼付後、アスファルトを載せるまでの間に降雨等によるラベル本体11の破損等を防止できる。
【0022】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
たとえば、防水フィルム3を設けた例を示したが、防水フィルム3を設けなくてもよい。この場合、クラフト紙1として、樹脂を含浸したものを用いても含浸していないものを用いてもよいが、樹脂を含浸させたものを用いると、防水フィルム3を設けなくても同様の耐水性の向上効果が得られるため好ましい。
また、防水フィルム3の表面またはクラフト紙1の表面に、印刷層を形成してもよい。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の公知の印刷法が利用できる。
また、ラベル10を方形とし、円形状のハーフカット部13によりラベル本体11の一部を剥離するようにした例を示したが、ラベル10自体を円形状としてもよい。
【実施例】
【0023】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
[実施例1]
図1に示したラベル10と同様の構成のラベルを以下の手順で作製した。
クラフト紙(王子製紙社製「晒伸張紙」、坪量75g/m)の片面にポリエチレンフィルムをエクストルーダーによりラミネートした。以下、これをPEクラフト紙という。
次に、剥離シート(王子タック社製「ダイレクトシリコーンセパ(U8C)」)に、「アクリル系架橋タイプF7F」(東洋インキ社製)を乾燥塗工量22g/mで塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成した。該粘着剤層を、PEクラフト紙の、ポリエチレンフィルムがラミネートされた側と反対側の面に貼着した後、ポリエチレンフィルム側から円筒カッターを用いてハーフカットを施し、ラベルを得た。
【0024】
得られたラベルについて、防水フィルム側の最表面(コロナ放電処理面)の濡れ指数をJIS K6768に準拠して測定したところ、42dyne/cmであった。
また、ハーフカット部の内側の円形状のラベル本体を剥離し、該ラベル本体の粘着剤層の対ステンレス板粘着力(23℃)をJIS Z−0237(2000年)に準拠して測定したところ、150N/mであった。
【0025】
[実施例2]
実施例1において、粘着剤として、「アクリル系架橋タイプF7F」の代わりに「アクリル系架橋タイプF6M」(東洋インキ社製)を用いた以外は実施例1と同様の手順でラベルを作製した。
得られたラベルについて、前記と同様にしてラベル本体の粘着剤層の対ステンレス板粘着力(23℃)を測定したところ、320N/mであった。
【0026】
[比較例1]
実施例1において、PEクラフト紙の代わりにアート紙(王子製紙社製「アートコート紙」、坪量157g/m)を用い、粘着剤として、「アクリル系エマルジョン」(サイデン化学社製)を用い、剥離シートとして上記実施例1と同様の「ダイレクトシリコーンセパ(U8C)」(王子タック社製)を用いた以外は実施例1と同様の手順でラベルを作製した。
得られたラベルについて、前記と同様にしてラベル本体の粘着剤層の対ステンレス板粘着力(23℃)を測定したところ、580N/mであった。
【0027】
[比較例2]
実施例1において、PEクラフト紙の代わりに、ポリプロピレン(PP)を主原料とする合成紙(ユポコーポレーション製「ユポ(登録商標)110」、厚み110μm)を用い、粘着剤として、「アクリル一般強粘着 二液架橋型」(サイデン化学社製)を用い、剥離シートとして、ポリエチレンラミネートされた剥離紙を用いた以外は実施例1と同様の手順でラベルを作製した。
得られたラベルについて、前記と同様にしてラベル本体の粘着剤層の対ステンレス板粘着力(23℃)を測定したところ、500N/mであった。
【0028】
実施例1〜2および比較例1〜2で得たラベルについて、以下の評価を行った。
<アスファルト舗装後の再剥離性の評価>
まず、アスファルト合材として、JIS K 2207(石油アスファルト)に規定される舗装用スレートアスファルトを準備した。
次に、中央に直径60cmの円形の蓋で閉鎖されたマンホールが設置された路面において、該マンホールの蓋の上面に、各例で得たラベルからハーフカット部内側の円形状のラベル本体を剥離して貼着した。その後、該路面上に、温度が160℃の状態の前記アスファルト合材を敷設し、1tのロードローラを使用して転圧を行った。
アスファルト合材を敷設してから30分間後、マンホール蓋上に貼着したラベル本体を剥がし、該ラベル本体の破れの状態、糊残りの状態を観察し、下記評価基準で再剥離性を評価した。
(評価基準)
○:ラベル本体の破れもマンホール蓋表面への糊残りも見られなかった。
△:ラベル本体の破れまたはマンホール蓋表面への糊残りが若干生じたが許容範囲内。
×:ラベル本体の破れまたはマンホール蓋表面への糊残りが顕著であった。
【0029】
【表1】

【0030】
上記結果に示すとおり、実施例1〜2のラベルは、アスファルト舗装後のマンホール蓋からの再剥離性が良好であった。
一方、同じ紙ベースであるものの、アート紙をベースとした比較例1のラベルは、アスファルト舗装後に剥離した際にラベル本体が破れ、糊残りも顕著であった。また、PPを主原料とする合成紙をベースとした比較例2のラベルは、常温での強度に優れたものではあるが、アスファルト舗装時に穴が空き、剥離時に大きく破れてしまった。
【符号の説明】
【0031】
1…クラフト紙、2…粘着剤層、3…防水フィルム、10…マンホール蓋養生用ラベル、11…ラベル本体、12…剥離シート、13…ハーフカット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラフト紙および該クラフト紙の片面に積層された粘着剤層を有するラベル本体と、該ラベル本体の前記粘着剤層側の表面に積層された剥離シートと、を備えるマンホール蓋養生用ラベル。
【請求項2】
前記粘着剤層の、JIS Z−0237(2000年)に準拠し、23℃の条件下にて測定される対ステンレス板粘着力が、40〜300N/mである、請求項1に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
【請求項3】
前記クラフト紙が、クルパック加工が施された伸張紙である、請求項1または2に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
【請求項4】
前記クラフト紙の坪量が60〜110g/mである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
【請求項5】
前記ラベル本体の前記クラフト紙側の表面に、防水フィルムがラミネートされている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマンホール蓋養生用ラベル。
【請求項6】
前記防水フィルムの、前記クラフト紙側とは反対側の表面に、コロナ放電処理が施されている、請求項5に記載のマンホール蓋養生用ラベル。

【図1】
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【公開番号】特開2012−26231(P2012−26231A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168542(P2010−168542)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(595178748)王子タック株式会社 (76)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】