説明

ミクロ流体隔離マニホルドおよびミクロ流体隔離方法

ここでは、ミクロ流体分析システムの構成要素を隔離する装置および方法が提供される。ハウジングを含む隔離マニホルドが、ミクロ流体分析システムの敏感な構成要素を環境ノイズおよび機械的振動などの干渉から隔離するのに用いられる。マニホルドのハウジングは、内側部分と、フローセンサなどの隔離しようとしている構成要素の少なくとも一部を受け入れるようになっている凹所とを有する。ハウジングは、構成要素を分析システムに接続するのに用いられた配管にハウジングを通して流体連絡できる開口を有する。ハウジング内の所定位置に構成要素を固着する助けとすると共に、構成要素への損傷の可能性を最小限に抑える助けとするためにポッティング剤を使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2003年3月7日に出願された米国仮特許出願番号第60/453,074号(参考資料として本明細書で援用する)の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、液体クロマトグラフィその他の分析法で役に立つ流体接続に関する。より詳しくは、本発明は、ミクロ流体クロマトグラフィその他の分析用途で役に立つ隔離マニホルド装置および使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
液体クロマトグラフィのような多くの分析用途においては、流体および/または気体の体積は小さい。このことは、液体クロマトグラフィまたは気体が調製法と対立する分析法として使用されているときに特に当てはまる。このような従来方法では、しばしば毛管カラムを使用しており、時にはこの方法を毛管クロマトグラフィと呼ぶことがある。毛管クロマトグラフィ(気体相、液体相両方)においては、サンプル流の流路内にあるありとあらゆる構成要素、たとえば、選択弁または注入弁、カラム、フィルタ、取付具、配管、逆止弁、圧力調整器、検出器、システム内の状態を特徴づけるのに用いることができる任意のセンサなどの内部体積を最小化することが望ましいことが多い。この体積管理の理由の1つは、比較的大きい内部容積を持つ構成要素は比較的大きい体積の流体または気体を受け入れることになるということにある。サンプルがこのような構成要素に導入されたとき、サンプルが希釈され、分析法の分解能および感度を低下させる可能性がある。質量分析法、毛管流電気泳動法などの他の在来分析用途と関連して同様の問題が存在する。
【0004】
ミクロ流体分析用途でも小さいサンプル・サイズが必要である。ここで使用しているような、ミクロ流体技術を必要とすると考えられるサンプル体積とは、ほんの数ピコリットルほどの小さい体積から数ミリリットルほどの体積までを意味している。比較として挙げるならば、もっとありきたりのLC技術では、歴史的に、しばしば、約1マイクロリットル〜約100ミリリットルの体積のサンプルを必要としてきた。したがって、ここで述べるミクロ流体技術、用途では、歴史的なLC技術よりも1桁またはそれ以上小さいサイズの体積を必要とするわけである。ミクロ流体技術とは、約0.5ミリリットル/分またはそれ以下の流量を必要としている技術であると表現することもできる。
【0005】
ミクロ流体用途でしばしば遭遇する別の問題は、環境ノイズまたは環境干渉が機器やシステムに与える悪影響であり、これはおそらく分析および検査結果に影響を及ぼす。このようなノイズは種々の源から来る可能性があり、たとえば、周囲環境の電気/電子的または磁気的な放射線、機械的な振動、熱変化などから生じる可能性がある。分析しようとしているサンプル・サイズが小さくなれば、液体クロマトグラフィ・システム(または他の分析システム)の構成要素もそれ相応に小さくなり、感度が高くなり、よりデリケートとなり、システムおよびその構成要素、それらの性能に対する環境ノイズの潜在的な悪影響はかなり大きくなる。
【0006】
ミクロ流体用途でしばしば遭遇するさらに別の問題は、在来の構成要素の脆弱性から生じる。たとえば、このような用途のために溶融シリカ製配管がしばしば用いられるが、これは極めて傷つきやすい。このような配管は、どこかにひっかかったり、衝撃を受けたりした場合に破断しやすい。このような配管および他の構成要素の脆弱性は、たとえばそれを分析システムに接続したり、そこから外したりするときに、作業者がこのような破断を避けるべくかなりの時間を割き、かなりの注意を払わなければならないことを意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、環境ノイズおよびそれに関連した影響から敏感なミクロ流体構成要素を保護するようにマニホルド内にシステムの選定した構成要素を隔離する装置を使用することによって、敏感なミクロ流体構成要素に関する、環境干渉またはノイズを原因とする潜在的な問題を解決する。この隔離マニホルドは、少なくとも2つの端部を有し、サンプルを導入できる配管を収容するためにこれらの端部に開口が設けてあるハウジングを含む。ハウジングは、また、環境ノイズおよびその影響から保護しようとしている構成要素を収容するようになっている少なくとも1つの内部着座領域を有する。ハウジングの開口は、そのそれぞれに配管を着脱自在に密封接続することによってLCシステムのような分析システムの流路に接続されるようになっている。マニホルド・ハウジングは、ミクロ流体分析システムの構成要素の少なくとも一部を収容し、保持するようになっている少なくとも1つの凹所を含む。ハウジングの内部着座領域には、さらに環境ノイズおよび干渉から構成要素を隔離するために或る材料を満たしてもよい。
【0008】
本発明の目的は、分析システムの敏感な構成要素を環境干渉から隔離するための装置および方法を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、ミクロ流体分析システムの敏感な構成要素の性能に影響を及ぼす可能性のある環境干渉から保護するようにこの敏感な構成要素を隔離するための装置および方法を提供することにある。
【0010】
分析システムに接続したり、そこから分離したりするのが容易にできる、環境ノイズからミクロ流体分析システムの敏感な構成要素を保護するための装置および方法を提供することが本発明のまた別の目的である。
【0011】
マニホルド内で環境干渉から保護することによってミクロ流体分析システムの敏感な構成要素を環境干渉から隔離するための方法を提供することが本発明のまたさらに別の目的である。
【0012】
本発明のこれらおよび他の目的は、当業者であれば、以下の詳細な説明から明らかであろう。
図1は、本発明によるマニホルドの一実施形態の展開図である。
図2は、本発明によるマニホルドのハウジング1の頂面図である。
図3は、本発明によるマニホルドのハウジング1の、A−A線に沿った断面図である。
図4は、本発明によるマニホルドのハウジングの一端部の詳細断面図である。
図5は、本発明によるマニホルドのハウジングの一端部の側面図である。
図6は、本発明によるマニホルドのハウジングの側面図である。
図7は、本発明によるマニホルドのハウジングの、C−C線に沿った断面図である。
図8は、本発明によるマニホルドのハウジングの斜視図である。
図9は、本発明によるマニホルドのハウジングと共に使用するようになっているフェルールの側面図である。
図10は、本発明によるマニホルドのハウジングと共に使用するようになっているフェルールの、図9のA−A線に沿った断面図である。
図11は、本発明によるマニホルドの代替実施形態を示す展開図である。
図12は、本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの頂面図である。
図13は、本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの側面図である。
図14は、本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの底面図である。
図15は、本発明の代替実施形態のハウジングの一端を示す端面図である。
図16は、本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの、図12のA−A線に沿った断面図である。
図17は、本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの一端の詳細な断面図である。
図18は、プリント配線板に接続した質量流量センサを有するマニホルドの別の代替実施形態のハウジングの使用法を示す展開図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図面および以下の説明は、本発明の隔離マニホルドの好ましい実施形態を詳しく扱っている。隔離マニホルドの好ましい実施形態についての説明では液体クロマトグラフィ(LC)システムにおいてミクロ流体質量流量センサと組み合わせて使用するようになっているが、当業者であれば、本発明がそれに限定されるものではなく、たとえば、他のミクロ流体分析システムの他の構成要素と共に使用するようになっている隔離マニホルドも含むことは明らかであろう。このようなシステムの他の敏感な構成要素としては、カラム、真空脱ガス器、圧力センサ、フローセル、サービス血漿共鳴チューブ、フローサイトメトリー用キュベットおよび毛管流電気泳動法用キュベットがある。以下の説明は液体クロマトグラフィ(LC)システムと関連しているが、当業者にとって、他の分析システムおよび分析用途、ガスクロマトグラフィ、質量分析法および毛管流電気泳動法を本発明でも使用できることは明らかであろう。
【0014】
図1を参照して、ここには隔離マニホルド10が展開図で示してある。図1に示すように、マニホルド10は2つの対向した端部に開口を有するハウジング1を含む。マニホルド10は、ハウジング1の開口に密封嵌合するようになっているフェルール2も含む。マニホルド10は、2つの端部を有するカプセル3を含み、第1端部はフェルール2の一端を受け入れ、密封嵌合するようになっており、第2端部はアダプタ・キャップ4の第1端部に密封嵌合するようになっている。ここで、アダプタ・キャップ4は、それぞれ、第2フェルール5の第1端部を受け入れ、密封嵌合するようになっている第2端部を持つようになっている。最後に、キャップ6が、各々、アダプタ・キャップ4の第2端部と着脱自在に嵌合するようになっている端部を有する。図1に示すように、キャップ6は内ねじを有し、それによって、キャップ6をアダプタ・キャップ4の第2端部(外ねじを有する)に螺合させることができる。同様に、ハウジングの2つの対向する端は外ねじ部分を有し、これにより、アダプタ・キャップ4の第1端部(内ねじを有する)を所定部位に螺合させることができる。図1に示していないが、当業者であればわかるように、配管はキャップ6、フェルール5、アダプタ・キャップ4およびカプセル3それぞれの開口した中央部分内に配置して使用することができ、配管(図1には図示せず)およびハウジング1の開口を経て流体連絡を行うことができる。
【0015】
次に図2を参照して、ここにはハウジング1の頂面図が示してある。(種々の図を通じて同じ構成要素には同じ参照符号を用いるが、別の実施形態に関して特に注意を喚起する場合は別である)。図2に示すように、ハウジング1は、2つのねじ付き端部205、210を有する。上述したように、端部205、210は、ハウジング1とアダプタ・キャップ4の取り外し可能な連結(図1に示す)を行うようになっている。図2に示すように、ハウジング1は、また、ハウジング1の頂面に開いた内側部分215も有する。内側部分215は環境干渉から隔離しようとしている構成要素を受け入れるようになっている。本発明の好ましい実施形態においては、ハウジング1の内側部分215は、Sensirion(スイス国チューリッヒ)から市販されているSLG液体流質量流量計に設けてあるようなフローセンサを収容するようになっている。本発明の好ましい実施形態においては、ハウジング1は、高分子材料、好ましくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で作る。さらに、本発明の好ましい実施形態では、フェルール2、カプセル3、アダプタ・キャップ4、フェルール5およびキャップ6もPEEKで作る。本発明者らは、PEEKは熱伝導率が低く、電導性を欠いているという或る種の利点を持っていることを見いだした。本発明者らは、PEEKは機械的振動その他の干渉を弱める助けともなると考えている。PEEKは、生物学的検体(たとえば、血液)に対して不活性であるから、生体適合性が重要である用途で使用するのにも適している。当業者にとって、マニホルド10の特殊な用途に応じて他の材料がもっと適切となり得るということは明らかであろう。
【0016】
さらに図2を参照して、内側部分215は凹所222、224、226も含む。本発明の好ましい実施態様においては、凹所222、224は、それぞれ、ハウジング1の内部開口230、232と接続する配管(図2には図示せず)を着脱自在に受け入れるようになっている。(図18に示し、以下に詳細に説明する実施形態では、配管1830は溶融シリカ製の毛管配管であって、ハウジング1100の端部にある開口を貫通している。)凹所226は、上記のSensirionセンサのような液体流質量センサの一部を受け入れるようになっている。好ましい実施形態においては、一端に液体流質量センサを設けたプリント配線板をハウジング1に着脱自在に取り付けて、この液体流質量センサをハウジング1の凹所226内に位置させることができる。
【0017】
次に図3を参照して、ここにはハウジング1の断面図が示してある。この図は図2のA−A線に沿ったものである。図3には、内側部分215および凹所226が示してある。さらに、図3は、ハウジング1の端部が、各々、フェルール2の一端を受け入れるようになっていることを示している。さらに、ハウジング1の端部は、各々、ハウジング1の端部(図示せず)およびハウジング1の内部215に取り付けたときにフェルールの端と流体連絡できる開口部202を含む。図3に示すように、端部205は内側チャンバ202を含む。内側チャンバ202は、着座部202aと開口202bとを含む。
図3に示すように、着座部202aは、フェルール2(図3には図示せず)がハウジング1に取り付けられたときにシールを受け入れて密封するようになっている円錐形状を有する。開口202bはハウジングの内部215に流体連絡できる。
【0018】
次に図4を参照して、ここには、ハウジング1の端部の1つが詳細な断面図で示してある。図4に示すように、端部205は第1の開口202を有し、ハウジング1をLCシステムに接続したときにフェルール2の端がこの第1の開口202内に位置できる。さらに、端部205の外面にはねじが切ってあり、アダプタ・キャップ4がハウジング1の端部205の少なくとも一部に螺合できるようになっている。アダプタ4をハウジング1の端部205の外面に螺合させたとき、圧縮力がフェルール2の一端を端部205の円錐形の着座部202aに押し付け、したがって、ハウジング1の内部215とLCシステムとを流体連絡させる密封接続部が得られる。端部205は、ハウジングの内側部分215と端部205を越えたハウジングの外面との間にある開口202bを含む。開口202bは、約0.027インチの内径を有し、溶融シリカ製の毛管配管(図4には図示せず)を受け入れて貫通させるようになっており、したがって、ハウジング1の外側から端部205を通ってハウジング1の内側部分215までの流体連絡が可能となる。
【0019】
次に図5を参照して、ここにはハウジング1の端面図が示してある。図5には、ハウジング1の端部205が示してある。図5でわかるように、ハウジング1の頂面には、リップ510を有する突起部分500が設けてある。図5に示すように、リップは、ハウジング1の外側に向かって突出しているが、ハウジング1の外面の縁までは延びていない。リップ510は、フローセンサ(または環境ノイズから隔離しようとしている他の構成要素)を収容しているハウジング(図5には図示せず)をハウジング1の頂面に着脱自在に取り付けることができるようにしている。したがって、当業者にとって、マニホルド10と共に使用しようとしているフローセンサその他の構成要素(図5には図示せず)のためのプラスチック製ハウジングをハウジング1の頂面の所定位置にスナップ嵌合させ、リップ510によって所定位置に保持させることになることは明らかであろう。
【0020】
次に図6を参照して、ここにはハウジング1の側面図が示してある。図6において、ハウジング1のねじ付き端部と同様に、リップ510をハウジング1の頂面に示してもよい。
【0021】
図7において、ここには、図6のC−C線に沿ったハウジング1の断面図が示してある。図7に示すように、内側部分215は、開口202aを経てLCシステムと流体連絡するように開いている。さらに、ハウジング1の頂面にはリップ510が示してある。さらに、内側部分215の底部には凹所226が示してある。凹所226対凹所222、224の相対的なサイズも図7に示してある。
【0022】
図8は、マニホルド10のハウジング1の斜視図を示すと共に、上記のハウジング1の種々の外観図も示している。
【0023】
図9、10はフェルール2に関する付加的な詳細を示している。図9、10に示すように、各フェルール2は2つの端部900を有する。好ましい実施形態において、端部900は、ハウジング1の端部205、210の着座部202a内に、そして、カプセル3(図示せず)の着座部33にそれぞれ密封嵌合するようになっている。図10に示すように、フェルール2は、それを貫通する開口を有し、フェルール2の端部間を流体連絡できるようになっている。当業者にとって、ハウジング1の端部205、210に着脱自在に接続しようとしているフェルール2を使用することで、配管(図9または図10には図示せず)をハウジング1の端部205、210のところで着座部202aに取り付ける必要性を避けることができることは明らかであろう。これにより、作業者は最初に配管(図9または図10には図示せず)にマニホルド10を着脱自在に接続し、次にこの配管(図9または図10には図示せず)をLCシステムに接続できる。これにより、作業者は、また、ハウジング1の外部にある種々タイプの配管を使用してハウジング1内の構成要素(図示せず)をLCシステムに接続できる。たとえば、作業者は、たとえハウジング1内に位置する構成要素を溶融シリカ製毛管(図9または図10には図示せず)によってハウジング1の開口202bに接続できるにしても、LCシステムを端部205、210に接続するのにPEEK配管(図示せず)を使用できる。これにより、ハウジング(図9または図10には図示せず)内の溶融シリカ製毛管を破断する可能性が最小限になるので、作業者はより容易にマニホルド10をLCシステムに接続したり、そこから外したりすることができる。
【0024】
次に図11を参照して、マニホルド11Aの別の実施形態が展開図で示してある。図11に示すように、マニホルド11Aはハウジング1100を含む。ハウジング1100は突起部分1105、1110を含む。突起部分1105、1110は、プリント配線板(図11の図示せず)をハウジング1100に着脱自在に取り付けるためのねじその他の手段を受け入れるようになっている。これにより、フローセンサ(図11には図示せず)を取り付けた配線板をハウジング1100にしっかりと取り付けることが可能となる。
【0025】
次に図12を参照して、ここにはハウジング1100の頂面図が示してある。図12において、ハウジング1100は以下により詳しく説明する端部1120、1125を含む。上記のハウジング1と同様に、ハウジング1100はPEEKで作ってあると好ましい。ハウジング1100は、その頂面に開いている内側部分1115を含む。
【0026】
図13において、ここにはハウジング1100の側面図が示してある。この図には、突起1105、1110が明確に示してある。突起1105、1110は、各々、それを貫通する開口を含み、この開口は、或る構成要素または或る構成要素(図13には図示せず)を含むプリント配線板をハウジング1100に取り付ける際に使用する。本発明者らとしては、突起1105および1110にある開口に通してねじを使って、フローセンサ(図13には図示せず)を取り付けたプリント配線板の一部をハウジング1100に取り付けると好ましいと考えている。当業者にとって明らかなように、プリント配線板(図13には図示せず)をハウジング1100に取り付けるための他の手段を使用することができる。たとえば、プリント配線板を突起1105、1110に接着してもよい。
【0027】
図14はハウジング1100の底面図である。
【0028】
図15はハウジング1100の端部の1つを示す端面図である。図15に示すように、ハウジング1100の端部は、各々、以下により詳しく説明する端部1120、1125の1つを含む。さらに、突起1105、1110がハウジング1100の頂面に示してあってもよい。
【0029】
次に図16を参照して、ここには図12のA−A線に沿ったハウジング1100の断面図が示してある。図16でわかるように、ハウジング1100は内側部分1115を含む。この内側部分1115はハウジング1100の頂面に開いている。端部1125の詳細図がさらに図17に示してある。図17に示すように、端部1125は、テーパー部分1130、ねじ付き外側部分1135および端部1125を貫通している開口1140を含む。テーパー部分1130は、図11に示すカプセル3の第1端部に嵌合するようになっている。さらに、ねじ付き部分1135は、図11に示すアダプタ4の第1端部を受け入れ、保持するようになっている。図11のアダプタ4を端部1135へ螺合させたとき、圧縮力がテーパー部分1130と図11のカプセル3の第1端部との間を密封する。図16、17に示すように、開口1140により、ハウジング1100の外部と内側部分1115とが流体連絡できる。
【0030】
次に図18を参照して、ここには、ハウジング1100、プリント配線板1800およびカバー1810の展開図が示してある。図18に示すように、ハウジング1100は、その内側部分にプリント配線板1800の一部を受け入れるようになっている。プリント配線板1800の底部には質量流量センサ1820が配置してある。質量流量センサ1820は溶融シリカ製配管1830に接着してある。プリント配線板1800は2つの開口1802を含み、これらの開口にねじを通して、突起1105、1110を介してプリント配線板1800をハウジング1100に螺合できる。実際には、配管1830は質量流量センサ1820に接着されている。次いで、配管1830と質量流量センサ1820の組み合わせをハウジング1100の開いている頂面からハウジング1100の内部1115に入れる。最良の結果を得るには、本発明者らとしては、直径の二倍の長さを有する配管がハウジング1100の端部1125におけるテーパー部分1130の端を超えて突出するように配管1830を作成すると好ましいと考えている。配管1830はハウジング1100を貫いて配置できる。その場合、ハウジング1100の端から突出する配管1830の端を上記の所望長さまで切断するとよい。アダプタ4の第1端部をハウジング1100のねじ付き外側部分1135へ螺合させたとき、配管1830の端は、配管1830およびテーパー部分1130を受け入れるようになっているカプセル3の第1端部内で所定位置に確実に密封保持される。本発明者らは、この方法が配管1830に対する流体接続に関して基本的に死空間をゼロにすることになることを見いだした。しかしながら、それは、また、ハウジング1100内で配管1830の反りを生じさせる可能性もある。本発明者らは、ハウジング1100内で配管1830まわりに(たとえば、上記したような凹所222、224、226内に)ポッティング剤(図示せず)を充填すれば、配管1830が破断するのを防ぐ助けとなることを見いだした。図18にはカバー1810も示してある。カバー1810はプリント配線板1800を覆って嵌合するようになっている。カバー1810の底部は、ハウジング1100の頂部にあるリップ(図18には示してないが、異なった実施形態として図5に510として示してある)を覆ってぴったりと嵌合ようになっているとよい。
【0031】
さらに別の実施形態において、ハウジング1の内部215に接着剤またはプラスチック材料を満たして、フローセンサ(ハウジング1に関して所定位置に図示してない)を有するプリント配線板を固着している。こうすることで、ハウジング1に対するフローセンサの動きを最小限に抑える助けとなる。本発明者らとしては、ミシガン州ミッドランドのダウ・コーニングから市販されているポッティング剤、SLYGARD184を使用すると好ましいと考えている。このポッティング剤は、シリコーン・ベースであり、ハウジング1の内部215の所定位置にプリント配線板およびフローセンサを保持するのを助ける。このポッティング剤は、また、機械的な振動および他の環境干渉を弱める助けともなる。本発明者らとしては、このポッティング剤の使用で、フローセンサをハウジング1の開口202bに接続している溶融シリカ製配管が、作業者などが落としたり、どこかにぶつけたりすることから生じるかもしれない衝撃またはフローセンサをLCシステムに接続するときのシステムにおける急激な圧力降下またはサージから生じるかもしれない衝撃から損傷を受ける可能性を最小限に抑える助けとなるとも考えている。上述したように、アダプタ4をハウジング1100の端へ螺合させたときに密封作用を行う接続法を使用することで、配管1830の反りが生じる可能性がある。この反りが配管1830をさらに損傷を受けやすくする可能性がある。実際には、本発明者らとしては、フローセンサの一部をハウジング1の凹所226内に設置してから溶融シリカ製配管をハウジング1の開口202bに接続すると好ましいと考えている。ひとたび開口202bおよびフローセンサに対する流体連絡を可能にする接続が行われたならば、ポッティング剤を凹所226ならびに凹所222、224に入れるとよい。ポッティング剤が硬化したならば、上記の利点を得ることができる。
【0032】
当業者には明らかなように、ここに記載した配管および取付具(ハウジング1、1100およびこれらと嵌合するようになっているフェルール2およびカプセル3を除く)は、ワシントン州オークハーバーのUpchurch Scientific,Inc.から入手可能な在来タイプのものであってもよい。当業者には明らかなように、ここに記載したマニホルド10はミクロ流体用途のための実施形態となっているが、本発明は、他の種々の分析用途で使用することができ、また、分析用途のためのシステムの種々の敏感な構成要素を隔離、保護するのに用いることができる。
【0033】
当業者には明らかなように、マニホルド10についての前記の説明が或る好ましい実施形態および或る特殊な別の実施形態についてのものであり、それについての種々の変更、修正および他の変形例および適用例が、特許請求の範囲に記載しているような発明の範囲および精神から逸脱することなく行ったり得たりすることができる。特定の実施形態、寸法、材料などは単なる例示であり、特許請求の範囲に記載されているような発明の範囲を限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明によるマニホルドの一実施形態の展開図である。
【図2】本発明によるマニホルドのハウジング1の頂面図である。
【図3】本発明によるマニホルドのハウジング1の、A−A線に沿った断面図である。
【図4】本発明によるマニホルドのハウジングの一端部の詳細断面図である。
【図5】本発明によるマニホルドのハウジングの一端部の側面図である。
【図6】本発明によるマニホルドのハウジングの側面図である。
【図7】本発明によるマニホルドのハウジングの、C−C線に沿った断面図である。
【図8】本発明によるマニホルドのハウジングの斜視図である。
【図9】本発明によるマニホルドのハウジングと共に使用するようになっているフェルールの側面図である。
【図10】本発明によるマニホルドのハウジングと共に使用するようになっているフェルールの、図9のA−A線に沿った断面図である。
【図11】本発明によるマニホルドの代替実施形態を示す展開図である。
【図12】本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの頂面図である。
【図13】本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの側面図である。
【図14】本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの底面図である。
【図15】本発明の代替実施形態のハウジングの一端を示す端面図である。
【図16】本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの、図12のA−A線に沿った断面図である。
【図17】本発明によるマニホルドの代替実施形態のハウジングの一端の詳細な断面図である。
【図18】プリント配線板に接続した質量流量センサを有するマニホルドの別の代替実施形態のハウジングの使用法を示す展開図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミクロ流体分析用途のための隔離マニホルドであって、少なくとも1つの入口端部と少なくとも1つの出口端部を有するハウジングを含み、入口端部、出口端部の各々がそれを貫いて流体連絡を可能にする開口を有し、このハウジングがまたその頂面に開口している内側部分を有し、この内側部分が外部の干渉から隔離するようにフローセンサを受け入れ、保持するようになっており、さらに、該ハウジングの端部の開口を配管と密封接続してミクロ流体システムの他の構成要素からの流体連絡を可能にする手段を含む隔離マニホルド。
【請求項2】
ハウジングが高分子材料を含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項3】
ハウジングがポリエーテルエーテルケトンを含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項4】
ハウジングがポリエーテルエーテルケトンを含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項5】
ハウジングの端部にある開口の各々の内径が約15/1000インチ以下である、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項6】
ハウジングの頂部がフローセンサ用のハウジングを着脱自在に保持するようになっているリップを含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項7】
入口端および出口端がハウジングの対向する端にある、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項8】
ハウジングの内側部分が、さらに、フローセンサの構成要素を受け入れるようになっている少なくとも1つの凹所を含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項9】
フローセンサの構成要素がマイクロ電気−機械装置である、請求項8に記載のマニホルド。
【請求項10】
ハウジングの端部が、液体連絡を可能にするため各々、配管を受け入れるようになっている貫通する開口を有し、さらに、ねじ付きの外径部を有する突起部分を含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項11】
ハウジングの開口を配管に密封接続する手段が、少なくとも該ハウジングの対応する開口の一部と嵌合するようになっている第1端部を有し、カプセルの対応する開口の第1端部内に嵌合するようになっている第2端部を有するフェルールを含み、各カプセルが、アダプタ・キャップの第1端部に嵌合するようになっている第2端部を有し、各アダプタ・キャップの第1端部が、該ハウジングの対応する突起部分のねじ付きの外径部と係合するようになっているねじ付きの内径部を含む、請求項10に記載のマニホルド。
【請求項12】
ミクロ流体分析用途のためのシステムの敏感な構成要素を環境干渉から隔離するための隔離マニホルドであって、第1、第2の端部を有し、頂面に開口している内側部分を有するハウジングを含み、第1、第2の端部が、配管を受け入れてそれを貫いて流体連絡を行えるようになっている開口を有し、該ハウジングの頂面が、分析用途のためのシステムの構成要素用のハウジングを着脱自在に保持するようになっている突出したリップを含み、該ハウジングの内側部分が、分析用途のための構成要素の少なくとも一部を受け入れるようになっている少なくとも1つの凹所を含み、さらに、分析用途のためのシステムに流体連絡できるように該ハウジングを配管に密封接続する手段を含む隔離マニホルド。
【請求項13】
分析用途のための構成要素が、フローセンサ、カラム、脱ガス器、フローセル、サービスプラズマ共鳴チューブ、キュベット、圧力トランスジューサ、流量計、温度センサ、熱流センサ、変位量センサ、ロード・セル、歪み計、導電率センサ、選択的イオン・センサ、pHセンサ、フロー分光光度計、および濁度センサからなる群から選ばれた1つを含む、請求項12に記載のマニホルド。
【請求項14】
ハウジングの内側部分の凹所がフローセンサ・メーターの少なくとも一部を受け入れるようになっている、請求項12に記載のマニホルド。
【請求項15】
ハウジングが、さらに、その頂面にある複数の突起タブを含み、これらの突起タブの各々が、プリント配線板の少なくとも一部を着脱自在に取り付けることができるようになっている、請求項14に記載のマニホルド。
【請求項16】
ハウジングの内側部分がさらに複数の凹所を含み、少なくとも1つの凹所が、貫通する開口を有するチューブの少なくとも一部を受け入れ、該ハウジングの端部のうちの少なくとも1つの端部の開口の少なくとも1つを通して少なくとも1つの他の凹所内に配置したフローセンサ・メーターに流体連絡できるようになっている、請求項15に記載のマニホルド。
【請求項17】
ミクロ流体分析用途のためのシステムの構成要素を環境干渉から隔離するための方法であって、流体を流す溶融シリカ製配管を受け入れるようになっている開口を有する少なくとも2つの端部を有し、頂面に開口する内側部分を有するハウジングであり、さらに、ミクロ流体分析用途のためのシステムの少なくとも1つの構成要素を受け入れるようになっている少なくとも1つの凹所を有し、該少なくとも1つの構成要素の一部が少なくとも1つの凹所に嵌合するようになっているハウジングを用意する工程と、ハウジングの少なくとも1つの凹所内に分析システムの少なくとも1つの構成要素の一部を位置決めする工程と、構成要素が配管内の流体の少なくとも1つの特性を検知できるように凹所内に位置した構成要素の少なくとも一部に隣接して配管の少なくとも一部を位置決めする工程と、ハウジングの少なくとも2つの端部を通して配管をシステムの一部に接続する工程とを含む方法。
【請求項18】
少なくとも1つの構成要素がフローセンサを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
フローセンサがさらにプリント配線板を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、プリント配線板の少なくとも一部をハウジングの少なくとも一部に固着する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
プリント配線板の一部をハウジングの少なくとも一部に固着する工程が、ハウジングの内側部分内にポッティング剤を入れる工程を含み、ポッティング剤が、中に設置されたフローセンサの部分が占有していない凹所の一部を少なくとも部分的に満たす、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ポッティング剤がシリコーンを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
さらに、ハウジングの内部の一部内にポッティング剤を配置する工程を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
ミクロ流体分析用途のためのシステムが液体クロマトグラフィ・システムを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
環境干渉が電気的な干渉を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
環境干渉が機械的振動を含む、請求項17に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非流体接触ミクロ流体分析用途のための隔離マニホルドであって、少なくとも1つの入口端部と少なくとも1つの出口端部を有するハウジングを含み、これら端部の各々が、それを貫いて流体連絡を可能にする開口を有し、該ハウジングがその頂面に開いている内側部分を有し、この内側部分が或る長さの内部配管を受け入れ、密封保持するようになっており、この内部配管を通して非流体接触フローセンサが情報を解釈し、また、内側部分が内部配管および非流体接触フローセンサを外部の干渉から隔離するようになっており、さらに、該ハウジングの端部の開口を配管と密封接続してミクロ流体システムの他の構成要素との流体連絡を可能にする手段を含む隔離マニホルド。
【請求項2】
ハウジングが高分子材料を含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項3】
ハウジングがポリエーテルエーテルケトンを含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項4】
ハウジングがポリエーテルエーテルケトンからなる、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項5】
ハウジングの端部にある開口の各々の内径が約15/1000インチ以下である、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項6】
ハウジングの頂部が、非流体接触フローセンサ用のカバー・ハウジングを着脱自在に保持するようになっているリップを含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項7】
入口端および出口端がハウジングの対向する端にある、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項8】
ハウジングの内側部分が、さらに、非流体接触フローセンサの構成要素を受け入れるようになっている少なくとも1つの凹所を含む、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項9】
非流体接触フローセンサの構成要素が、流体と直接接触することなく内部配管を通過している流体の流れを検知するマイクロ電気−機械装置である、請求項8に記載のマニホルド。
【請求項10】
ハウジングの両端部が、各々、配管を受け入れ、それを貫いて液体連絡を可能にするようになっている開口を有し、さらに、ねじ付きの外径部を含む突起部分を有する、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項11】
ハウジングの開口を配管に密封接続する手段がフェルールを含み、このフェルールが、少なくとも該ハウジングの対応する開口の少なくとも一部と嵌合するようになっている第1端部を有し、カプセルの対応する開口の第1端部内に嵌合するようになっている第2端部を有し、各カプセルが、アダプタ・キャップの第1端部に嵌合するようになっている第2端部を有し、各アダプタ・キャップの第1端部が、該ハウジングの対応する突起部分のねじ付きの外径部と係合するようになっているねじ付きの内径部を有する、請求項10に記載のマニホルド。
【請求項12】
ミクロ流体分析用途のためのシステムの敏感な構成要素を環境干渉から隔離するための隔離マニホルドであり、第1、第2の端部を有し、頂面に開口している内側部分を有するハウジングを含み、第1、第2の端部が、配管を受け入れ、それを貫いて流体連絡を可能にするようになっている開口を有し、該ハウジングの頂面が、分析用途のためのシステムの構成要素用のカバー・ハウジングを着脱自在に保持するようになっている突出リップを含み、該ハウジングの内側部分が、内部配管を受け入れ、密封保持するようになっている少なくとも1つの凹所を含み、この内部配管を通して非流体接触ミクロ流体分析構成要素が情報を解釈し、さらに、該ハウジングを配管に密封接続して分析用途のためのシステムに対する流体連絡を可能にする手段を含む隔離マニホルド。
【請求項13】
非流体接触ミクロ流体分析構成要素が、フローセンサ、カラム、脱ガス器、フローセル、サービスプラズマ共振チューブ、キュベット、圧力トランスジューサ、流量計、温度センサ、熱流センサ、変位量センサ、ロード・セル、歪み計、導電率センサ、選択的イオン・センサ、pHセンサ、流れ分光光度計、および濁度センサからなる群から選択した少なくとも1つを含む、請求項12に記載のマニホルド。
【請求項14】
ハウジングの内側部分の凹所が、非流体接触ミクロ流体分析構成要素の少なくとも一部を受け入れるようになっている、請求項12に記載のマニホルド。
【請求項15】
ハウジングが、さらに、その頂面に設けた複数の突起タブを含み、これらの突起タブの各々が、プリント配線板の少なくとも一部をこれらの突起タブに着脱自在に取り付けることができるようになっている、請求項14に記載のマニホルド。
【請求項16】
ハウジングの内側部分がさらに複数の凹所を含み、少なくとも1つの凹所が、貫通する開口を有する内部配管の少なくとも一部を受け入れ、該ハウジングの端部のうち少なくとも1つの端部にある開口のうちの少なくとも1つの開口を通して、少なくとも1つの他の凹所内に配置された非流体接触フローセンサに流体連絡できるようになっている、請求項15に記載のマニホルド。
【請求項17】
ミクロ流体分析用途のためのシステムの構成要素を環境干渉から隔離するための方法であって、
その中を通って流体が流れる溶融シリカ製配管を受け入れるようになっている開口を有する少なくとも2つの端部を有するハウジングを用意する工程、ここで、このハウジングがその頂面に開いている内側部分を有し、さらに、非流体接触ミクロ流体分析用途のためのシステムの少なくとも1つの構成要素を受け入れるようになっている少なくとも1つの凹所を有し、少なくとも1つの構成要素が少なくとも1つの凹所に嵌合するようになっている部分を有する、
非流体接触分析システムの少なくとも1つの構成要素の一部をハウジングの少なくとも1つの凹所の中に位置決めする工程、
溶融シリカ製配管の少なくとも一部を凹所内に設置した構成要素の少なくとも一部に隣接して位置決めし、構成要素が溶融シリカ製配管内に隔離された流体の少なくとも1つの特性を検知できるようにする工程、および
ハウジングの少なくとも2つの端部を通して溶融シリカ製配管をシステムの一部に接続する工程
とを含む上記方法。
【請求項18】
少なくとも1つの構成要素が非流体接触フローセンサを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
非流体接触フローセンサがさらにプリント配線板を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、プリント配線板の少なくとも一部をハウジングの少なくとも一部に固着する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
プリント配線板の一部をハウジングの少なくとも一部に固着する工程が、ハウジングの内側部分内にポッティング剤を入れる工程を含み、ポッティング剤が、中に設置された非流体接触フローセンサの部分が占有していない凹所の部分を少なくとも部分的に満たし、それによって、ハウジング内での溶融シリカ製配管の動きを制限する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ポッティング剤がシリコーンを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
さらに、ハウジングの内部の一部内にポッティング剤を配置する工程を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
ミクロ流体分析用途のためのシステムが液体クロマトグラフィ・システムを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
環境干渉が電気的な干渉を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
環境干渉が機械的振動を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
内部配管の外径が15/1000インチ以下である、請求項1に記載のマニホルド。
【請求項28】
環境干渉が熱変動を含む、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図11】
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【図15】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2006−519994(P2006−519994A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506961(P2006−506961)
【出願日】平成16年3月8日(2004.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/007082
【国際公開番号】WO2004/081526
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(505338475)アップチャーチ・サイエンティフィック・インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】