説明

ミネラル水製造方法およびミネラル水溶液製造装置

【課題】必要とするミネラル成分が適度に溶け込み、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水を効率良く製造することができる技術を提供する。
【解決手段】ミネラル水溶液製造装置10は、水11およびミネラル付与材12を収容可能な反応容器13と、導電線を絶縁体で被覆した状態で反応容器13内の水11に浸漬された導電ケーブル29と、反応容器13内の水11に超音波振動を付与するための超音波発生手段16と、導電ケーブル29に直流電流DCを導通させるための直流電源装置17と、導電ケーブル29の周囲の水11に直流電流DCと同方向の水流Rを発生さるための水流発生手段である循環経路18a,18b,18cおよび循環ポンプPと、を備えている。反応容器13内の軸心部分に、絶縁性の網状体で形成された有底円筒状の収納容器31が配置され、この収納容器31内に塊状のミネラル付与材12が充填されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌改質作用、植物育成作用、有害化学物質分解作用、消臭作用あるいは空気浄化作用などを有するミネラル成分を含む水を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
大量のミネラル水を効率良く製造する技術に関しては、従来、様々な方式が提案されているが、ミネラル成分を含む物質(ミネラル付与材)が浸漬された水を強く撹拌しながらミネラル成分を溶出させるもの(例えば、特許文献1,2参照。)、あるいは、水を通過させるとともに超音波を付与しながらミネラル成分を溶出させるもの(例えば、特許文献3参照。)などが代表的である。
【0003】
特許文献1記載の「ミネラル水製造装置」は、略円柱形状の容器本体内の水に回転流を発生させることにより、水とミネラル付与材との接触効率を高め、ミネラル成分の溶出向上を図るものである。特許文献2記載の「水改良装置」は、漏斗形状の反応槽内に粒状サンゴ加工物と水とを収容するとともに、この反応槽の底部から反応槽内に水を噴き上げ、反応槽内の水と粒状サンゴ加工物とを撹拌することにより、ミネラル成分の溶出向上を図るものである。特許文献3記載の「ミネラル水製造装置」は、ミネラル付与材が収容された容器内に水を通過させるとともに、ミネラル付与材に超音波を付与することにより、ミネラル成分を溶出させるものである。
【0004】
【特許文献1】特開2005−230654号公報
【特許文献2】特開2004−113906号公報
【特許文献3】特開平9−117779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2記載のミネラル水製造技術は、水を回転させたり、撹拌したりして、水に運動を与えることによってミネラル溶出を図るものであるが、この程度の運動ではミネラル成分を水中に十分に溶かし出すことができない。特に、ミネラル付与材中のミネラル成分は、その生成過程において、複数のミネラルが酸化結合することによって安定化した複合構造が形成されているため、回転若しくは撹拌程度の水の運動では、複合構造のままのミネラルが溶出するだけであり、ミネラルが単体で溶出した状態のミネラル水を得ることができない。
【0006】
一方、特許文献3記載のミネラル水製造装置の場合、照射される超音波の振幅に対応したサイズのミネラル粒子を効率的に溶出させることはできるが、前述と同様、ミネラルを単体で溶出させることはできず、ミネラルがイオン化した状態で存在するミネラル水を得ることはできない。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、必要とするミネラル成分が適度に溶け込み、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水を効率良く製造することができる、ミネラル水製造技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のミネラル水製造方法は、絶縁体で被覆された導電線およびミネラル付与材を水に浸漬し、前記導電線に直流電流を導通させ、前記導電線の周囲の水に前記直流電流と同方向の水流を発生させ、前記水に超音波振動を付与してミネラル水溶液を形成する工程と、前記工程を経て形成されたミネラル水溶液に遠赤外線を照射してミネラル水を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
このような構成とすれば、水流による撹拌作用、導電線を流れる直流電流の作用および超音波振動により、ミネラル付与材からミネラル成分が速やかに水中に溶出して、必要とするミネラル成分が適度に溶け込むとともに、単体としてのミネラルがイオン化した状態で存在するミネラル水溶液を効率良く製造することができる。特に、導電線を流れる直流電流の作用により、ミネラル付与材に含まれる有効なミネラル成分をイオンの形で水中に効率的に溶出させることができるため、イオンとしての反応性、作用性を有するミネラル水溶液を得ることができる。そして、このようにして形成されたミネラル水溶液に遠赤外線を照射することにより、溶解したミネラル成分と水分子とが融合して電気陰性度の高まったミネラル水に変化させることができる。
【0010】
次に、本発明のミネラル水溶液製造装置は、水およびミネラル付与材を収容可能な反応容器と、絶縁体で被覆された状態で前記反応容器内の水に浸漬された導電線と、前記反応容器内の水に超音波振動を付与するための超音波発生手段と、前記導電線に直流電流を導通させるための直流電源と、前記導電線の周囲の水に前記直流電流と同方向の水流を発生さるための水流発生手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
このような構成とすれば、水流による撹拌作用、超音波による振動作用に加え、導電線を流れる直流電流の作用により、ミネラル付与材に含まれる有効なミネラル成分をイオンの形で水中に効率的に溶出させることができるため、イオンとしての反応性、作用性を有するミネラル水を得ることができる。即ち、必要とするミネラル成分が適度に溶け込み、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水溶液を効率良く製造することができる。また、このミネラル水溶液製造装置で製造されたミネラル水溶液を使用することにより、前述した、本発明のミネラル水製造方法を好適に実施可能となり、これによって、溶解したミネラル成分と水分子とが融合して電気陰性度の高まったミネラル水を製造することができる。
【0012】
なお、前述した構成とすることにより、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水が形成される理由については不明な点もあるが、以下の通りではないかと推測される。即ち、反応容器内に、直流電流が一定方向に流れる導電線の周囲に前記直流電流と同方向の水流が存在する状態が形成されるため、水中に発生した電気エネルギの場が水分子の電子に作用するとともに水中に自由電子が発生し、その電子エネルギが高められる。そして、水中に生じた自由電子はミネラル付与材中のミネラル成分を構成する原子または分子に作用し、これによってミネラル成分がイオン化し、水中へ溶出するためではないか、と推測される。
【0013】
ここで、前記導電線の少なくとも一部を螺旋状または円環状に配線するとともに、前記水流発生手段として、前記導電線に沿った回転水流を発生させるための水循環手段若しくは水撹拌手段を設けることが望ましい。このような構成とすれば、一定容積の反応容器内に比較的密状態の電気エネルギの場を形成することが可能となるため、比較的小さな容積の反応容器で効率良くミネラル水溶液を製造することができる。
【0014】
この場合、前記反応容器の形状を倒立円錐筒状とするとともに、前記反応容器内に螺旋状または円環状の前記導電線を当該反応容器と略同軸上に配置し、前記反応容器の底部に設けた排水口から排出した水を当該反応容器に送り込む循環経路および循環ポンプを設けることが望ましい。このような構成とすれば、絶縁体で被覆された導電線に沿って流動する水流を比較的容易且つ安定的に発生させることができるため、ミネラル成分の溶出が促進される。また、倒立円錐筒状の反応容器内を流動する水流は、反応容器底部の排水口に向かうにつれて流速が増大するため、ミネラル付与材との接触頻度も増大し、水中に存在する自由電子を捕捉してイオン化するミネラル量を増加させることができる。
【0015】
一方、前記循環経路の一部に前記水を貯留しながら排出する収容槽を設けることもできる。このような構成とすれば、反応容器の容積を超える分量の水を循環させながらミネラル溶出反応を進行させることが可能となるため、ミネラル水溶液の大量生産を行う際に有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、必要とするミネラル成分が適度に溶け込み、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水を効率良く製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態であるミネラル水溶液製造装置を示す模式図、図2は図1のA−A線における一部省略断面図、図3は図1に示すミネラル水溶液製造装置に使用するミネラル付与材の収納容器を示す斜視図、図4は図1に示すミネラル水溶液製造装置における導電線付近の反応状態を示す模式図、図5は図1に示すミネラル水溶液製造装置で生成されたミネラル水溶液を処理するための遠赤外線照射装置を示す概略断面図である。
【0018】
図1,2に示すように、本実施形態のミネラル水溶液製造装置10は、水11およびミネラル付与材12を収容可能な反応容器13と、絶縁体14で被覆された状態で反応容器13内の水11に浸漬された導電線15と、反応容器13内の水11に超音波振動を付与するための超音波発生手段16と、導電線15に直流電流DCを導通させるための直流電源装置17と、導電線15の周囲の水11に直流電流DCと同方向の水流Rを発生さるための水流発生手段である循環経路18a,18bおよび循環ポンプPと、を備えている。直流電源装置17、超音波発生手段16および循環ポンプPはいずれも一般の商用電源によって作動するものである。
【0019】
反応容器13は、上面が開口した倒立円錐筒状であり、その頂点に相当する底部には排水口19が設けられ、この排水口19には循環ポンプPの吸込口P1に連通する循環経路18aが接続され、排水口19直下には循環経路18aへの排水量を調節するための開度調節バルブ20と、反応容器13内の水などを排出するための排水バルブ21が設けられている。循環ポンプPの吐出口P2には循環経路18bの基端部が接続され、循環経路18bの先端部は収容槽22に接続されている。収容槽22外周の底部付近には、収容槽22内の水11を反応容器13内へ送り込むための循環経路18cの基端部が接続され、循環経路18cの先端部は反応容器13の開口部に臨む位置に配管されている。循環経路18cには、収容槽22から反応容器13へ送り込む水量を調節するための開度調節バルブ23が設けられている。
【0020】
収容槽22の底部には、排水バルブ25および水温計26を有する排水管24が垂下状に接続されている。必要に応じて排水バルブ25を開くと、収容槽22内の水が排水管24の下端部から排出することができ、このとき排水管24を通過する水11の温度を水温計26で計測することができる。
【0021】
図1に示すように、導電線15とこれを被覆する絶縁体14からなる複数の導電ケーブル29(29a〜29g)はそれぞれ反応容器13内の深さの異なる複数位置に円環状をなすように配線され、これらの円環状の導電ケーブル29a〜29gはいずれも反応容器13と略同軸上に配置されている。それぞれの導電ケーブル29a〜29gの内径は倒立円錐筒状の反応容器13の内径に合わせて段階的に縮径しており、それぞれの配置箇所に対応した内径となっている。各導電ケーブル29a〜29gは、反応容器13の壁体13aに設けられた絶縁性のターミナル30に着脱可能に結線されているため、必要に応じて、円環状の部分をターミナル30から取り外したり、取り付けたりすることができる。
【0022】
反応容器13内の軸心に相当する部分には、絶縁性の網状体で形成された有底円筒状の収納容器31が配置され、この収納容器31内に塊状のミネラル付与材12が充填されている。この収納容器31はその上部に設けられたフック31fにより、反応容器13の壁体13a上縁部に着脱可能に係止されている。
【0023】
図1に示すように、循環経路18a,18bの外周にはそれぞれ導電ケーブル29s,29tが螺旋状に巻き付けられ、これらの導電ケーブル29s,29tに対し、直流電源装置17から直流電流DCが供給される。導電ケーブル29s,29tを流れる直流電流DCの向きは循環経路18a,18b内を流動する水流の向きと略一致するように設定されている。
【0024】
このような構成のミネラル水溶液製造装置10において、反応容器13内および収容槽22内に所定量の水11を入れ、ミネラル付与材12が充填された収納容器31を反応容器13内の中心にセットした後、循環ポンプPを作動させるとともに、反応容器13底部の開度調節バルブ20および循環経路18cの開度調節バルブ23を調節して、反応容器13から排水口19、循環経路18a、循環ポンプP、循環経路18b、収容槽22および循環経路18cを経由して再び反応容器13の上部に戻るように水11を循環させる。そして、直流電源装置17、超音波発生手段16を作動させると、収納容器31内のミネラル付与材12から水11へのミネラル成分の溶出反応が開始される。
【0025】
ミネラル水溶液製造装置10を使用してミネラル水溶液を製造する際の作業条件は特に限定しないが、本実施形態においては以下の作業条件でミネラル水溶液の製造を行った。
(1)導電ケーブル29,29s,29tには電圧8000〜8600V、電流0.05〜0.1Aの直流電流DCを導通させた。なお、導電ケーブル29などを構成する絶縁体14はポリテトラフルオロエチレン樹脂で形成されている。
(2)反応容器13内に充填されたミネラル付与材12は、化石などを含む岩盤を粉砕したものであり、水11に対し質量比で10〜15%程度充填されている。
(3)水11は電解するものであれば良く、例えば、水100リットルに対して炭酸ナトリウムを10g程度溶解したものなどを使用しているが、地下水であればそのまま使用することができる。
(4)超音波発生手段16は周波数30〜35kHzの超音波を発生するものであり、その超音波振動部16aが反応容器13内の水11に直接触れて加振するように超音波発生手段16を配置している。
【0026】
このような条件でミネラル水溶液製造装置10を稼働させると、反応容器13内には左ねじ方向に回転しながら排水口19に吸い込まれる水流Rが発生し、排水口19から排出された水11は、前述した循環経路18a,18bなどを経由して、再び、反応容器13内へ戻るという状態が継続される。従って、水流Rによる撹拌作用、導電ケーブル29を流れる直流電流の作用および超音波発生手段16が水11に付与する超音波振動により、ミネラル付与材12からミネラル成分が速やかに水11中に溶出して、必要とするミネラル成分が適度に溶け込むとともに、単体としてのミネラルがイオン化した状態で存在するミネラル水溶液を効率良く製造することができる。特に、導電線29を流れる直流電流の作用により、ミネラル付与材12に含まれる有効なミネラル成分がイオンの形で水11中に効率的に溶出するため、イオンとしての反応性、作用性を有するミネラル水溶液を得ることができる。
【0027】
ミネラル水溶液製造装置10を使用することにより、単体としてのミネラル成分がイオン化した状態で存在するミネラル水溶液が形成される理由については不明な点もあるが、以下のように推測される。即ち、図4に示すように、反応容器13内の導電ケーブル29の周囲においては、直流電流DCが一定方向に流れる導電線15の周囲に直流電流DCと同方向の水流Rが存在する状態が形成されるため、水11中に発生した電気エネルギの場が水分子の電子に作用するとともに水11中に自由電子eが発生し、その電子エネルギが高められる。そして、水11中に生じた自由電子eはミネラル付与材12中のミネラル成分を構成する原子または分子に作用し、これによってミネラル成分がイオン化し、水11中へ溶出するためではないか、と推測される。
【0028】
このように、反応容器13内には水流Rが発生し、その水流Rの方向が、直流電流DCの進行方向と合致するため、水11中に自由電子eが出現してゼータ電位が励起されることにより、水溶性のミネラル成分がイオン化して溶出していく。この場合、化石などのミネラル付与材12は、その成分中、生命より発生した微弱電位により固形化したミネラルだけが溶出していくこととなる。
【0029】
ミネラル水溶液製造装置10においては、円環状をした複数の導電ケーブル29a〜29gを反応容器13内に略同軸上に配線するとともに、反応容器13内で左ねじ方向に回転する水流Rを発生させている。従って、一定容積の反応容器13内に比較的密状態の電気エネルギの場を形成することができ、比較的小さな容積の反応容器13内で効率良くミネラル水溶液を製造することができる。
【0030】
また、反応容器13は倒立円錐筒状であるため、円環状をした複数の導電ケーブル29a〜29gに沿って流動する水流Rを比較的容易且つ安定的に発生させることができ、これによってミネラル成分の溶出が促進される。また、倒立円錐筒状の反応容器13内を流動する水流Rは、反応容器13底部の排水口19に向かうにつれて流速が増大するため、ミネラル付与材12との接触頻度も増大し、水11中に存在する自由電子eを捕捉してイオン化するミネラル量を増加させることができる。
【0031】
さらに、循環経路18b,18cの間に水11を貯留しながら排出する収容槽22を設けているため、反応容器13の容積を超える分量の水11を循環させながらミネラル溶出反応を進行させることが可能である。このため、ミネラル水溶液を効率良く大量生産することができる。
【0032】
循環ポンプPを連続運転して、これらの反応を継続させると、最終的には、質量比で約3%程度のミネラル成分が溶出したミネラル水溶液が生成される。反応容器13底部の排水口19の大きさ、循環水量の多少、反応容器13の形状(特に、図1に示す軸心Cと壁体13aとの成す角度γ)などにより、水11中における自由電子eの出現状況をコントロールすることができ、破砕された化石などのミネラル付与材12に自由電子eが与える作用により、ミネラル成分の水溶性が左右される。
【0033】
質量比で約3%程度のミネラル水溶液が形成されたら、このミネラル水溶液41を、図5に示す処理容器40内へ移す。この場合、反応容器13内において収納容器31から漏出したミネラル付与材12の残留物は反応容器13の底部にある排水バルブ21から排出することができる。処理容器40内に収容したミネラル水溶液41は、撹拌羽根42でゆっくりと撹拌しながら、処理容器40内部に配置された遠赤外線発生装置43により遠赤外線を照射する。この遠赤外線発生装置43は、波長6〜14μm程度の遠赤外線を発生するため、ミネラル水溶液41中の水分子と溶解ミネラルとが融合して、電気陰性度が高まっていき、pH12程度に達した段階で反応が完了し、最終製品であるミネラル水44が完成する。
【0034】
なお、遠赤外線発生装置43は、波長6〜14μm程度の遠赤外線を発生するものであれば良く、材質や発生手段などは問わないので、加熱方式であってもよい。ただし、常温において、6〜14μm波長域の黒体放射に対して約85%以上の放射比率を有するものが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、土壌改質作用、植物育成作用、有害化学物質分解作用、消臭作用あるいは空気浄化作用などを有するミネラル水を製造する技術として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態であるミネラル水溶液製造装置を示す模式図である。
【図2】図1のA−A線における一部省略断面図である。
【図3】図1に示すミネラル水溶液製造装置に使用するミネラル材収納容器を示す斜視図である。
【図4】図1に示すミネラル水溶液製造装置における導電線付近の反応状態を示す模式図である。
【図5】図1に示すミネラル水溶液製造装置で生成されたミネラル水溶液を処理するための遠赤外線照射装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 ミネラル水溶液製造装置
11 水
12 ミネラル付与材
13 反応容器
13a 壁体
14 絶縁体
15 導電線
16 超音波発生手段
16a 超音波振動部
17 直流電源装置
18a,18b,18c 循環経路
19 排水口
20,23 開度調節バルブ
21,25 排水バルブ
22 収容槽
24 排水管
26 水温計
29,29a〜29g,29s,29t 導電ケーブル
30 ターミナル
31 収納容器
31f フック
40 処理容器
41 ミネラル水溶液
42 撹拌羽根
43 遠赤外線発生装置
44 ミネラル水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体で被覆された導電線およびミネラル付与材を水に浸漬し、前記導電線に直流電流を導通させ、前記導電線の周囲の水に前記直流電流と同方向の水流を発生させ、前記水に超音波振動を付与してミネラル水溶液を形成する工程と、前記工程を経て形成されたミネラル水溶液に遠赤外線を照射してミネラル水を形成する工程と、を備えたことを特徴とするミネラル水製造方法。
【請求項2】
水およびミネラル付与材を収容可能な反応容器と、絶縁体で被覆された状態で前記反応容器内の水に浸漬された導電線と、前記反応容器内の水に超音波振動を付与するための超音波発生手段と、前記導電線に直流電流を導通させるための直流電源と、前記導電線の周囲の水に前記直流電流と同方向の水流を発生さるための水流発生手段と、を備えたことを特徴とするミネラル水溶液製造装置。
【請求項3】
前記導電線の少なくとも一部を螺旋状または円環状に配線するとともに、前記水流発生手段として、前記導電線に沿った回転水流を発生させるための水循環手段若しくは水撹拌手段を設けた請求項2記載のミネラル水溶液製造装置。
【請求項4】
前記反応容器の形状を倒立円錐筒状とするとともに、前記反応容器内に螺旋状または円環状の前記導電線を当該反応容器と略同軸上に配置し、前記反応容器の底部に設けた排水口から排出した水を当該反応容器に送り込む循環経路および循環ポンプを設けた請求項3記載のミネラル水溶液製造装置。
【請求項5】
前記循環経路の一部に前記水を貯留しながら排出する収容槽を設けた請求項4記載のミネラル水溶液製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−144313(P2007−144313A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342619(P2005−342619)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(500512195)株式会社理研テクノシステム (5)
【Fターム(参考)】