説明

メガネ

【課題】リムに対するレンズの着脱が容易に行え且つ使用中にレンズがリムから容易に外れることのないメガネを提供する。
【解決手段】フレーム2と該フレーム2に装着される左右一対のレンズ3とから構成され、フレーム2は左右のレンズ3が嵌め込まれる左右一対のリム4と、各リム4に対して展開・折畳み自在な左右一対のテンプル8とを有し、各レンズ3を各リム4の左右方向外方Y側から内方X側に向けて移動させることにより該レンズ3をリム4に嵌め込み可能としたメガネにおいて、テンプル8を展開した状態でレンズ3の左右方向外方Y側への移動を規制するようにレンズ3の左右方向外端側に係合する係合部40を有し且つテンプル8を展開状態から折畳み方向に揺動させることによりレンズ3に対する前記係合部40の係合を解除可能としたロック手段36を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ交換可能なメガネに関するものであり、例えば、自転車用として使用されるスポーツ用サングラスに採用されるメガネに関するものである。
【背景技術】
【0002】
レンズ交換可能なメガネとして特許文献1に記載のサングラスがある。
このサングラスは、フレームと、このフレームに装着される左右一対のレンズとから構成されている。
前記フレームは、左右のレンズが嵌め込まれる左右一対のリムと、左右各リムの左右方向外端側に設けられた左右のヨロイ部と、左右の各ヨロイ部に展開・折畳み自在に枢支連結された左右のテンプルとを有する。
【0003】
各リムは、上枠部と、下枠部と、これら上下枠部の左右方向内端側同士を連結する内側枠部とから構成されていて、上下枠部の左右方向外端側同士は連結されておらず、リムの左右方向外端側は左右方向外方側に開放状とされている。
このサングラスにあっては、レンズをリムの左右方向外方側から内方側に向けてスライドさせることにより、該レンズがリムの上下枠部間に挿入されてリムの溝に嵌め込まれる。また、レンズがリムに嵌め込まれた状態から該レンズを左右方向外方側にスライドさせることによりレンズがリムから取り外せる。
【0004】
また、このサングラスにあっては、レンズの下縁に凹みが形成され、この凹みはレンズをリムに装着した状態で、リムの溝に形成された突起に嵌合し、これによって、レンズがリムに装着された状態で左右方向外方側に移動するのを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4798321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記従来のように、リムに外側方からレンズを挿脱自在に挿入可能としてレンズを交換可能としたサングラスにあっては、レンズをリムに装着した状態で該レンズをガタツキなく保持するための保持力がリムに必要であることから、リムに弾性力をもたせ、レンズをリムに嵌め込むときに、レンズがリムを弾性変形させながら該上下枠部間に挿入されるように構成される。
【0007】
また、従来のサングラスにあっては、リムの溝に突起が形成されていることから、該突起にレンズに設けた凹みが嵌るまでは、該突起にレンズの下縁が係合する。したがって、リムの弾性力を強くしてレンズの保持力を大きくすると、突起が抵抗となり、リムに対するレンズの挿脱がし難くなり、レンズの着脱時に該レンズに傷をつけてしまったりするという問題が生じる。この問題を解決するためにリムの弾性力を弱くすると、使用中(例えば、自転車走行中)にレンズが外れる惧れが高くなる。
【0008】
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、リムに対するレンズの着脱が容易に行え且つ使用中にレンズがリムから容易に外れることのないメガネを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
請求項1に係る発明では、フレームと該フレームに装着される左右一対のレンズとから構成され、前記フレームは左右のレンズが嵌め込まれる左右一対のリムと、各リムに対して展開・折畳み自在な左右一対のテンプルとを有し、各レンズを各リムの左右方向外方側から内方側に向けて移動させることにより該レンズをリムに嵌め込み可能としたメガネにおいて、
前記テンプルを展開した状態でレンズの左右方向外方側への移動を規制するようにレンズの左右方向外端側に係合する係合部を有し且つテンプルを展開状態から折畳み方向に揺動させることによりレンズに対する前記係合部の係合を解除可能としたロック手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明では、前記ロック手段は、前記係合部を有するロックパーツと、前記テンプルに設けられた揺動規制部とから構成され、
前記ロックパーツは、リムに対して揺動させることにより、係合部がレンズの左右方向外端側に係合する規制位置と、係合部がレンズから離れて該レンズの左右方向外方側への移動を許容する退避位置とに位置変更自在とされ、
前記揺動規制部は、ロックパーツを規制位置にした状態でテンプルを展開状態にするとロックパーツに接当して該ロックパーツの退避位置への揺動を阻止し且つテンプルを折畳み方向に揺動させることによりロックパーツから離反して該ロックパーツの退避位置への揺動を許容することを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、前記ロックパーツをフレームのヨロイ部に揺動自在に枢支すると共に該ヨロイ部に係止部を設け、
前記ロックパーツに、該ロックパーツの規制位置における揺動が規制されるように前記係止部に係止され且つ該規制位置からロックパーツを強制的に揺動させることにより前記係止部から外れる被係止部を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明では、フレームのヨロイ部にテンプルとロックパーツとを同心状に枢支したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リムに対するレンズの外れ防止を、レンズの左右方向外端側に係合する係合部によって行うので、リムのレンズ保持力を強くする必要がなく、リムに対するレンズの挿脱を容易にすることができる。
また、係合部はテンプルの展開状態でレンズに係合し且つ該テンプルを展開状態から折畳み方向に揺動させないとレンズに対する係合部の係合が解除されないと共にメガネをかけた状態ではテンプルが展開状態から折畳み方向に揺動することがないので、リムに対するレンズの挿脱を容易にすることができるものであっても、使用中はレンズがリムから容易に外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】サングラスを背面側からみた斜視図である。
【図2】サングラスの平面図である。
【図3】サングラスの正面図である。
【図4】サングラスの左側の平面分解図である。
【図5】サングラスの側面図である。
【図6】サングラスのテンプルのヒンジ部分を背面側からみた斜視図である。
【図7】本発明の要部の平面一部断面図である。
【図8】レンズのロック解除動作を示す平面一部断面図である。
【図9】リムの斜視図である。
【図10】ロックパーツの斜視図である。
【図11】テンプル本体の斜視図である。
【図12】補助パーツの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜3において、符号1は本発明のメガネとして例示するスポーツ用サングラス(スポーツ用メガネ)を示しており、例えば、自転車用として使用される。
このサングラス1は、フレーム2と、このフレーム2に装着された左右一対のレンズ3とから主構成されている。
【0016】
以下の説明において、左右方向内方とはフレーム2の左右方向の端部から左右方向中央に向かう方向(図3に矢視Xで示す方向)をいい、左右方向外方とはフレーム2の左右方向中央から左右方向端部に向かう方向(図3に矢視Yで示す方向)をいう。
フレーム2は、レンズ3が着脱自在に嵌め込まれた左右一対のリム4と、この左右のリム4を連結するブリッジ5と、レンズ3の左右方向外方Y側に係合して各リム4からレンズ3が外れるのを防止する左右のロックパーツ6と、左右各リム4の左右方向外端側に設けられた左右のヨロイ部7と、左右各ヨロイ部7から後方に延びる左右のテンプル8と、左右各リム4の左右方向内端側の背面側に設けられた左右のノーズパッド9とから主構成されている。
【0017】
前記リム4は、上枠部11と、下枠部12と、これら上下枠部12の左右方向内端側同士を連結する内側枠部13とから構成されていて、上下枠部12の左右方向外端側同士は連結されておらず、該リム4の左右方向外端側は開放状とされている。
左右のリム4は、ブリッジ5と共に樹脂で一体形成されており、弾性を有する。
このリム4には、図9に示すように、上枠部11の下面側から内側枠部13の左右方向外方側の面を経て下枠部12の上面側にわたってレンズ3を嵌め込むためのレンズ溝14が連続状に形成されている。このレンズ溝14の左右方向外端側(上下枠部12に形成された部分の左右方向外端側)は左右方向外方Y側に向けて開放状とされている。
【0018】
前記レンズ3はリム4の左右方向外方Y側から内方X側に向けて移動させて(スライドさせて)レンズ溝14に差し込むことによりリム4に嵌め込まれる。また、レンズ3がリム4に嵌め込まれた状態から該レンズ3を左右方向外方Y側に移動させてレンズ溝14から引き出すことにより該レンズ3がリム4から取り外せる。これによって、レンズ3の交換が可能とされている。
【0019】
レンズ3は、リム4に嵌め込まれた状態で、その左右方向外端側がリム4から左右方向外方Y側に突出状とされている。
前記ヨロイ部7は、図9にも示すように、リム4の左右方向外端側から後方側に向けて延びる上下の支持ブラケット15と、この上下支持ブラケット15を連結する縦連結部16とから構成されている。このヨロイ部7はリム4と樹脂によって一体形成されている。
【0020】
上支持ブラケット15は、リム4の上枠部11の左右方向外端側から左右方向外方Yに向かうに従って後方に移行する傾斜方向に延びる。下支持ブラケット15は、リム4の下枠部12の左右方向外端側から左右方向外方Yに向かうに従って後方に移行する傾斜方向に延びる。
また、上下の支持ブラケット15の間隔は後方側に向かうに従って漸次幅狭となるように形成されている。
【0021】
縦連結部16は、上下の支持ブラケット15を後部側において連結している。
上下の支持ブラケット15の後端側は縦連結部16より後方側に突出しており、この上下支持ブラケット15の縦連結部16より後方側に突出する部分がテンプル8及びロックパーツ6を上下方向の軸心回りに揺動自在に枢支する枢支部17とされている。
前記縦連結部16には、ロックパーツ6を係止する係止部18が設けられている。この係止部18は、縦連結部16の左右方向外端側で且つ後部側に上下方向にわたって形成されている。
【0022】
テンプル8は、図2、図4に示すように、前部がヨロイ部7の枢支部17に枢支連結されたテンプル本体19と、このテンプル本体19の後端側に接続されたテンプルエンド20と、テンプル本体19に取付固定された補助パーツ21とから構成されている。これらテンプル8の構成部品は樹脂によって形成されている。
このテンプル8は、図1、図2等に示すように、ヨロイ部8の後端側から後方側に延出された状態が展開状態であり、この展開状態から左右方向内方側に揺動させることにより折り畳み可能である。
【0023】
図11に示すように、テンプル本体19の前面側にはヨロイ部7の枢支部17に枢支連結される上下一対の被枢支部22が前方突出状に設けられている。この上下の被枢支部22は上下方向の間隔をおいて形成され、それぞれに挿通孔23が上下方向貫通状に形成されている。
また、テンプル本体19の前面の、上側の被枢支部22の上方側及び下側の被枢支部22の下方側はヨロイ部7の上下支持ブラケット15の後面15aに接当する展開規制部24とされている。
【0024】
テンプル本体19の前部の左右方向外側面には嵌合突部25が形成され、図7、図8に示すように、この嵌合突部25の左右方向外側面からテンプル本体19の前部の左右方向内側面にかけて挿通孔26が左右方向貫通状に形成されている。この挿通孔26の左右方向内方X側は外方Y側に比べて径大に形成されている。
前記上下被枢支部22の左右方向外側面はロックパーツ6に対する第1の当り面27とされている。また、テンプル本体19の前部の左右方向外側面で且つ嵌合突部25と被枢支部22との間の面は、前記第1の当り面27と面一状の平坦面に形成されていてロックパーツ6に対する第2の当り面28とされている。また、前記嵌合突部25の前面はロックパーツ6に対する第3の当り面29とされている。
【0025】
テンプル本体19の前後方向中途部には前後方向に長い開口42が形成されている。
テンプル本体19の後部には、接続部31が後方突出状に設けられ、この接続部31にテンプルエンド20が後方から外嵌されて抜け止めされている。このテンプルエンド20はテンプル本体19から後方に延出状とされている。
補助パーツ21は、図12に示すように、前後方向に長く形成されていてテンプル本体19に沿って設けられている。
【0026】
この補助パーツ21の前部はテンプル本体19の前部の左右方向外方Y側に位置していると共に該前部の左右方向内方X側には、テンプル本体19の嵌合突部25に嵌合する嵌合凹部32が形成されている。この嵌合凹部32には嵌合突部25に形成された挿通孔26に挿入される筒部33が形成されている。この筒部33内はネジ孔とされていて、前記挿通孔26に左右方向内方X側から挿入されて筒部33にねじ込まれるネジ34によって補助パーツ21がテンプル本体19に取付固定されている(図7参照)。
【0027】
なお、この補助パーツ21はテンプル本体19に対して嵌合固定又は接着固定されていてもよい。また、補助パーツ21はテンプル本体19と別体で形成される必要はなく、テンプル本体19と一体形成(テンプル本体19の一部分として形成)してもよい。
この補助パーツ21の中途部から後部側にかけてはテンプル本体19の開口42に沿うように設けられている。
【0028】
また、図7に示すように、補助パーツ21の前面はロックパーツ6に対する第4の当り面30とされている。本実施形態では、この第4の当り面30及びテンプル本体19の前記第1〜3の当り面27,28,29によって、ロックパーツ6がレンズ3に係合し且つテンプル9を展開した状態でロックパーツ6の左右方向外方Y側への揺動(ロックパーツ6のレンズ3から離反する方向への揺動)を規制する揺動規制部35が構成されている。
【0029】
そして、この揺動規制部35とロックパーツ6とで、テンプル8を展開した状態でレンズ3の左右方向外方Y側への移動を規制するように該レンズ3をロックし且つテンプル8を展開状態から折畳み方向に揺動させることにより前記ロックを解除可能としたロック手段36が構成されている。
なお、前記揺動規制部35は、本実施形態に限定されることはなく、ロックパーツ6がレンズ3に係合し且つテンプル9を展開した状態でロックパーツ6に接当することにより、該ロックパーツ6の左右方向外方Y側への揺動を規制する部分であればよい。
【0030】
ロックパーツ6は、図7、図8、図10に示すように、ロック本体37と、ヨロイ部7の枢支部17に枢支連結される被枢支部38と、ヨロイ部7の係止部18に係止される被係止部39とを樹脂で一体形成してなる。
ロック本体37は、ヨロイ部7及びテンプル本体19前部の左右方向外方Y側に配置されている。このロック本体37はレンズ3に係合する状態において、後部が前後方向に沿うように形成されると共に前部がレンズ3に向けて屈曲状とされている。
【0031】
このロック本体37の前面側にはレンズ3の左右方向外端側に係合する係合部40が形成されている。この係合部40はレンズ3の前面側に対向する(接当する)面40aと、レンズ3の外周面に対向する(接当する)面40bとから段付き状に形成されている。
ロック本体37の後部の左右方向内側面41(これを後部内側面という)は、平坦状に形成されていて前記第1、第2の当り面27,28に接当する接当面とされている。また、ロック本体37の後面37aは前記第3、第4の当り面29,30に接当する接当面とされている。
【0032】
ロックパーツ6の被枢支部38はロック本体37の後部内側面41から左右方向内方X側に突出状に形成されており、この被枢支部38に挿通孔43が上下方向貫通状に形成されている。
図6、図7に示すように、このロックパーツ6の被枢支部38はテンプル本体19の上下の被枢支部22間に挿入され、テンプル本体19の上下の被枢支部22はヨロイ部7の上下の枢支部17間に挿入されている。これら被枢支部22,38は、下側の枢支部17を貫通すると共に各被枢支部22,38に形成された挿通孔23,43を挿通し且つ上側の枢支部17に形成されたネジ孔にねじ込まれる取付ネジ44(枢軸)によって枢支部17に上下方向の軸心回り同心状に枢支連結されている。
【0033】
図7に示すように、前記被係止部39はロック本体37の左右方向内側面で且つ係合部40と被枢支部38との間の被枢支部38寄りに設けられ、左右方向内方X側に向けて突出状として形成されている。
前記構成のサングラス1にあっては、図7に示すように、ロックパーツ6の係合部40がリム4に嵌め込まれたレンズ3の左右方向外端側に係合した状態で被係止部39が係止部18に係止され、この被係止部39が係止部18に係止されることによりロックパーツ6の左右方向外方Y側への揺動が規制されている。
【0034】
ロックパーツ6のこの位置が、係合部40がレンズ3の左右方向外端側に係合してレンズ3の左右方向外方Y側への移動を規制する規制位置である。
また、テンプル8はヨロイ部7から後方に延びる展開状態で、展開規制部24がヨロイ部7の上下支持ブラケット15の後面15aに接当していて、該テンプル8の展開状態から左右方向外方Y側への揺動が規制されている。
【0035】
また、このテンプル8を展開した状態で、ロック本体37の後部内側面41にテンプル8の第1、第2の当り面27,28が接当し且つロック本体37の後面37aにテンプル8の第3、第4の当り面29,30が接当していて(すなわち、揺動規制部35がロックパーツ6に接当していて)、テンプル8がロックパーツ6の左右方向外方Y側への揺動を阻止している。このテンプル8を展開した状態でサングラス1は使用者の顔にかけられる。
【0036】
したがって、サングラス1の使用中はテンプル8が展開状態から左右方向内方X側(折畳み方向)に揺動することはなく、ロックパーツ6はレンズ3の左右方向外端側から外れることがなく、リム4からレンズ3が容易に外れることはない(リム4にレンズ3を嵌め込んだ状態で該レンズ3を確実にロックしておくことができる)。
また、図8に示すように、テンプル8を展開状態から折畳み方向へ揺動させると、ロック本体37の後部内側面41からテンプル8の第1、第2の当り面28が離反すると共にロック本体37の後面37aからテンプル8の第3、第4の当り面が離反し(すなわち、揺動規制部35がロックパーツ6から離反し)、ロックパーツ6の左右方向外方Y側への揺動が許容される。
【0037】
そして、テンプル8を折畳み方向へ揺動させた状態で、ロックパーツ6を強制的に左右外方Y側に揺動させると、被係止部39等が弾性変形することによって該被係止部39が係止部18から外れる。また、逆に、被係止部39が係止部18から外れた状態からロックパーツ6を左右方向内方X側に揺動させて押圧すると、被係止部39等が弾性変形することによって該被係止部39が係止部18に係合する。
【0038】
また、ロックパーツ6は、図8に示すテンプル8を折畳んだ状態で、フレーム2の左右方向外方Y側から、さらに後方側に揺動可能とされ、図8に仮想線で示す退避位置へと位置変更可能とされる。
このロックパーツ6を退避位置にした状態では、レンズ3をリム4に嵌め込まれた状態から左右方向外方Y側に移動させてもロックパーツ6にレンズ3が干渉することがなく、レンズ3をリム4から抜脱することができる。また、逆にレンズ3をリム4に挿入することができる。
【0039】
本実施形態のサングラス1にあっては、前記ロックパーツ6によってレンズ3の左右方向外方Y側への移動(レンズ3のリム4からの抜け方向)の規制を行っているので、リム4にはレンズ3を保持するための適度な保持力をもたせるだけでよく、また、従来のサングラス1のようにリム4のレンズ溝14に突起がないので、リム4に対するレンズ3の挿脱が容易に行える。
【0040】
また、前記ロックパーツ6をテンプル8と一体形成すると、テンプル8を折畳み状態としたときにロックパーツ6がヨロイ部7から左右方向外方Yに突出状となるが、本実施形態では、ロックパーツ6をテンプル8とは別体で形成しているので、テンプル8を折り畳んでもロックパーツ6は連れもって揺動することはなく、ロックパーツ6がヨロイ部7に略沿った状態にしておくことができる。
【0041】
また、ロックパーツ6の被係止部39をヨロイ部7の係止部18に係止させることにより、ロックパーツ6は規制位置で位置が保持されるので、テンプル8を折り畳んだときにロックパーツ6がぶらぶらすることがない。
また、フレーム2のヨロイ部7にテンプル8とロックパーツ6とを同心状に枢支することにより、フレーム2の構造の簡素化が図られている。
【符号の説明】
【0042】
2 フレーム
3 レンズ
4 リム
6 ロックパーツ
7 ヨロイ部
8 テンプル
18 係止部
35 揺動規制部
36 ロック手段
39 被係止部
40 係合部
X 左右方向内方
Y 左右方向外方

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(2)と該フレーム(2)に装着される左右一対のレンズ(3)とから構成され、前記フレーム(2)は左右のレンズ(3)が嵌め込まれる左右一対のリム(4)と、各リム(4)に対して展開・折畳み自在な左右一対のテンプル(8)とを有し、各レンズ(3)を各リム(4)の左右方向外方(Y)側から内方(X)側に向けて移動させることにより該レンズ(3)をリム(4)に嵌め込み可能としたメガネにおいて、
前記テンプル(8)を展開した状態でレンズ(3)の左右方向外方(Y)側への移動を規制するようにレンズ(3)の左右方向外端側に係合する係合部(40)を有し且つテンプル(8)を展開状態から折畳み方向に揺動させることによりレンズ(3)に対する前記係合部(40)の係合を解除可能としたロック手段(36)を設けたことを特徴とするメガネ。
【請求項2】
前記ロック手段(36)は、前記係合部(40)を有するロックパーツ(6)と、前記テンプル(8)に設けられた揺動規制部(35)とから構成され、
前記ロックパーツ(6)は、リム(4)に対して揺動させることにより、係合部(40)がレンズ(3)の左右方向外端側に係合する規制位置と、係合部(40)がレンズ(3)から離れて該レンズ(3)の左右方向外方(Y)側への移動を許容する退避位置とに位置変更自在とされ、
前記揺動規制部(35)は、ロックパーツ(6)を規制位置にした状態でテンプル(8)を展開状態にするとロックパーツ(6)に接当して該ロックパーツ(6)の退避位置への揺動を阻止し且つテンプル(8)を折畳み方向に揺動させることによりロックパーツ(6)から離反して該ロックパーツ(6)の退避位置への揺動を許容することを特徴とする請求項1に記載のメガネ。
【請求項3】
前記ロックパーツ(6)をフレーム(2)のヨロイ部(7)に揺動自在に枢支すると共に該ヨロイ部(7)に係止部(18)を設け、
前記ロックパーツ(6)に、該ロックパーツ(6)の規制位置における揺動が規制されるように前記係止部(18)に係止され且つ該規制位置からロックパーツ(6)を強制的に揺動させることにより前記係止部(18)から外れる被係止部(39)を設けたことを特徴とする請求項2に記載のメガネ。
【請求項4】
フレーム(2)のヨロイ部(7)にテンプル(8)とロックパーツ(6)とを同心状に枢支したことを特徴とする請求項2又は3に記載のメガネ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−97219(P2013−97219A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240757(P2011−240757)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(592244789)株式会社オージーケーカブト (5)