説明

メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるための方法及びデバイス

【課題】メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるための方法及びデバイスを提供する。
【解決手段】メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるため、ノードの状態を送信状態と受信状態との間でランダムに選択し(ステップ32)、ノードの選択された状態が送信状態である場合に(36)、同期信号を隣接ノードに向けて送信し(ステップ38)、ノードの選択された状態が受信状態である場合に(40)、送信状態にある隣接ノードから送信される同期信号を受信し(ステップ42)、受信した同期信号から隣接ノードの同期時刻を抽出し(ステップ42)、ノードの同期時刻を隣接ノードの抽出された同期時刻と結合し(ステップ44)、ノードの同期時刻を結合結果に等しくなるように更新する(ステップ48)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるための方法、及びそのような方法を実施するためのデバイスに関する。
【0002】
より詳細には、本発明はホーム基地局(HeNB)の同期に関する。そのようなホーム基地局は、たとえば、住宅内、若しくは企業の建物内、モール内、駅舎内、或いはさらに一般的には任意の大きな建物内において、シームレス無線ネットワークを提供するために配備される。したがって、そのようなネットワークでは、HeNBの数が多い。
【背景技術】
【0003】
メッシュ無線ネットワークのノードを基準クロックに同期させるための幾つかの方法が存在する。たとえば、各ノードが最も近くの隣接ノードの信号をリスンし、受信した信号に自身の同期を合わせることができる。残念なことに、無線ネットワークの密度が高い場合、すなわち、各ノードが幾つかのノードによって囲まれる場合には、全ての隣接ノード間で同期時刻を交換するほうが好ましい。幾つかのノード間において伝搬遅延が観測されない場合に、それらのノードの同期を一緒に実行するために、幾つかの集中型、又は部分集中型のアルゴリズムが存在する。
【0004】
たとえば、最新技術では、各ノードが、自身に専用の同期時刻に合わせられた(aligned)同期信号を自身の隣接ノードに送信し、各ノードはその同期信号に基づいて自らの同期時刻を決定する。
【0005】
最新技術において、2つのノード間で伝搬遅延が観測される場合には、最新技術の同期アルゴリズムを適用するためには、それらのノードは或る特定のデータを交換する必要がある。
【0006】
しかしながら、伝搬遅延はノードにおいては分からない。そのため、多くの場合にノード間の伝搬遅延を想定しないか、或いはノード伝送のために或るスケジューリングを伴う、最新技術において知られているアルゴリズムを使用するのは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それゆえ、本発明は、同期すべきノード群内に完全に分布しているメッシュ無線ネットワークのための同期方法を提案することによって、上記の問題に対する解決策を与える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるための方法に関する。
各ノードは、自身に専用の同期時刻に合わせられた同期信号を自身の隣接ノードに向けて送信し、
各ノードは、上記同期信号に基づいて自身の同期時刻を決定し、
当該方法は、各ノードについて実行されるステップ:
− ノードの状態を送信状態と受信状態との間でランダムに選択するステップと、
− ノードの選択された状態が送信状態である場合に、同期信号を隣接ノードに向けて送信するステップと、
− ノードの選択された状態が受信状態である場合に、
− 送信状態にある隣接ノードから送信される同期信号を受信するステップと、
− 受信した同期信号から隣接ノードの同期時刻を抽出するステップと、
− ノードの同期時刻を隣接ノードの抽出された同期時刻と結合するステップと、
− ノードの同期時刻を結合結果に等しくなるように更新するステップ(48)と
を含むことを特徴とする。
【0009】
特定の実施の形態によれば、ノードを同期させるための方法は、1つ又は複数の以下の特徴を含む。
− 上記結合することは、線形結合であり、上記方法は、ノードの同期時刻及び隣接ノードの同期時刻に重み係数を適用することを含む。
− 重み係数は、送信状態にある隣接ノードの数の関数である。
− 上記方法は、全てのノードの同期時刻をテーブルに格納するステップを含み、上記結合することは、隣接ノードの最後に格納された同期時刻を使用する。
− 上記結合することは、隣接ノードの最後に格納された同期時刻を加算し、加算結果を隣接ノードの数で割る。
− 上記方法は、各ノードについて実行されるステップであって、ノード間の伝搬遅延に起因する同期時刻ドリフトを低減するために、ノードの更新された同期時刻を補正するステップを含む。
− 上記補正するステップは、最小二乗平均適応アルゴリズムを使用する。
− 上記方法は、種々のクラスのノードを定義するステップを含み、各ノードについて送信状態又は受信状態を選択する確率は、そのノード自身のクラスに依存する。
− 各ノードは、同期信号と共に自身のクラスを送信し、各受信側ノードにおいて各送信側ノードの同期時刻に適用される重み係数は、その送信側ノードのクラスに依存する。
− ノードは、ホーム基地局である。
【0010】
また、本発明は、メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるためのデバイスにも関する。
各ノードは、自身に専用の同期時刻に合わせられた同期信号を送信し、
各ノードは、上記同期信号に基づいて自身の同期時刻を決定し、
当該デバイスは、各ノードに設けられる手段であって、
− ノードの状態を送信状態と受信状態との間でランダムに選択する手段と、
− ノードの選択された状態が送信状態である場合に、同期信号を隣接ノードに向けて送信する手段と、
− ノードの選択された状態が受信状態である場合に、
− 送信状態にある隣接ノードから送信される同期信号を受信する手段と、
− 受信した同期信号から隣接ノードの同期時刻を抽出する手段と、
− ノードの同期時刻を隣接ノードの抽出された同期時刻と結合する手段と、
− ノードの同期時刻を結合結果に等しくなるように更新する手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
図面を参照しながら以下の説明を読むことによって、本発明の理解をさらに深めるのが容易になるが、その説明は例示のためだけに与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による、ノードを同期させるための方法が実施されるメッシュ無線ネットワークの構成図である。
【図2】本発明による、ノードを同期させるための方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、メッシュ無線ネットワーク20の複数のノード1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13を示す。
【0014】
ノード1〜13は、たとえば、ホーム基地局(HeNB)内にある通信デバイスである。
【0015】
ネットワーク20は、基地局BS1 22、BS2 24も備えている。
【0016】
このメッシュネットワーク20において、各ノードは、ネットワークの他のノード又は基地局によって送信される信号をリスンすることができる。
【0017】
しかしながら、或るノードが受信状態にあるとき、そのノードは、自身と隣接ノードとの間のリンク品質が十分である場合にのみ、隣接ノードの信号を受信する。
【0018】
図1において、リンク品質が十分である場合には、たとえば、ノード1と2との間、或いはノード1と基地局BS1 22との間のように、線が引かれている。
【0019】
無線ネットワーク20において、ノード間には未知の伝搬遅延が存在する。したがって、ノードiによって送信される信号は、図1に示されるように遅延τij=τjiを伴って、ノードjによって受信される。
【0020】
同期を目的として、各ノード1〜13は、同期サブフレーム期間中に自身の隣接ノードに向けて同期信号を送信し、自身の隣接ノードがその同期時刻を決定できるようにする。各ノードは、たとえば、粗い同期時刻推定によって、同期サブフレームが現れるタイミングを知る。
【0021】
たとえば、ノード8は、自身の隣接ノード、すなわち、ノード3、4、12、11、及び9がその同期時刻を決定できるようにするために、それらのノードに向けて、ノード8に専用の同期時刻に合わせられた同期信号を送信する。
【0022】
しかしながら、或るノードの隣接ノードにおいて受信される信号は、付加雑音によって影響を及ぼされると共に未知の伝搬遅延だけ遅延するので、隣接ノードによって行われるその或るノードの同期時刻推定は正確ではない。
【0023】
接続されている2つのノードiとノードjとの間の伝搬遅延に起因して、ノードiは、以下のように、所与の時刻nにおいて、隣接ノードjの先行する時刻(n−1)における同期時刻を観測する。
【0024】
【数1】

【0025】
ノード8の例の場合、隣接ノード3、4、12、11、及び9に向けて送信される同期信号は、それぞれ伝播遅延τ38、τ48、τ812、τ811、及びτ89だけ遅延する。
【0026】
図2のフローチャートは、本発明による、メッシュネットワーク20のノードを同期させるための方法のステップを示す。
【0027】
図2において示される方法のステップは、メッシュネットワーク20の各ノードk(kは1〜13から選択される)について繰返し実行される。
【0028】
ステップ30において、ノードkは同期サブフレームを検出する。
【0029】
ステップ32において、当該ノードは、送信状態と受信状態との間で自身の状態をランダムに選択する。
【0030】
ステップ34は、ノードkが送信状態にあるか否かの検査を示す。
【0031】
選択された状態が送信状態である場合、ノードkは、ステップ38において、自身の同期信号を隣接ノードに向けて送信し、同期サブフレームの検出のステップ30に戻る。
【0032】
選択された状態が受信状態にある場合(40)、ノードkは、ステップ42において、送信状態にある隣接ノードから送信される同期信号を受信し、受信した同期信号から、自身の同期時刻に対するそれら送信隣接ノードの相対的な同期時刻を抽出する。
【0033】
ステップ44において、ノードkは、自身の同期時刻を隣接ノードの抽出された同期時刻と結合する。
【0034】
本発明の特定の実施形態では、ステップ46において、ノードkは、ノード間の伝搬遅延に起因する同期時刻ドリフトを低減するために、結合結果を補正する。ステップ46におけるこの補正については後に詳述する。
【0035】
ステップ48において、ノードkは、自身の同期時刻を結合結果に等しくなるように更新する。
【0036】
その後、ノードkは、同期サブフレームの検出のステップ30に戻る。
【0037】
本発明の好ましい実施形態では、ステップ44において実行される結合は、線形結合である。したがって、ノードkは、ステップ48において、以下の関係式を適用することによって、本方法の第n回目の繰返し時における新たな同期時刻φk(n)を得る。
【0038】
【数2】

【0039】
ただし、
【0040】
【数3】

【0041】
は、第n回目の繰返し時において受信状態にあるノードの集合であり、Ωnは、第n回目の繰返し時において送信状態にあるノードの集合であり、Ajは、送信状態にある隣接ノードの抽出された同期時刻に適用される重み係数である。
【0042】
定義により、ノードkはNk個の隣接ノードを有する。本方法の第n回目の繰返し時に、ノードkの|Ωn,k|個の隣接ノードは送信状態にあり、
【0043】
【数4】

【0044】
個の隣接ノードは受信状態にある。ただし、
【0045】
【数5】

【0046】
である。本発明は、本方法の各繰り返し時において、各ノードが自身の状態「送信」又は「受信」をランダムに、たとえば等確率で選択し、全てのノードが完全に同期する状況に収束するのを確実にするために、係数Ajの選択においてネットワークのこのランダムな挙動を考慮に入れるという点で特に新規である。係数の選択については、後の説明において検討される。
【0047】
本発明の第1の実施形態によれば、本方法の第n回目の繰返し時において受信状態にあるノードkの新たな同期時刻φk(n)は、ステップ48において以下の規則によって更新される。
【0048】
【数6】

【0049】
ただし、α(Ωn,k)は、着目しているノードkの実際の同期時刻に関連付けられる重み係数であり、βj(Ωn,k)は、ノードkによって受信されるノードjの同期時刻に関連付けられる重み係数である。これらの重みは、システムの収束を保証するために選択される。
【0050】
たとえば、1つの可能な選択は以下の通りである。
【0051】
【数7】

【0052】
この場合、システムは、平均値に不一致(mismatch)を加えた値に収束する。不一致はノード毎に異なり、主としてノードkに到達する無線リンクの伝搬遅延に依存する。したがって、考量値(ponderation value)は、第n回目の繰返し時に送信状態にあり、着目しているノードによって受信されるノードの数の関数である。
【0053】
所与のノードについて、不一致は、着目しているノードkと隣接ノードとの間の通信リンク上における伝搬遅延の平均値の関数である。したがって、不一致は、隣接ノードの数が増加するほど、または、全てのノードについて伝搬遅延の分布が等しくなるほど、減少する。さらに、2つの隣接ノードは同様の無線環境を有するので、それらのノードはかなりの確率で同一の同期時刻を有する傾向がある。それゆえ、システムの全ノードが互いに完全には同期しない場合であっても、それらのノードは所与の地域においては同期しているように見える。
【0054】
係数α(Ωn,k)は、伝搬遅延とは無関係に1より小さくなるように選択することができる。α(Ωn,k)の選択は、アルゴリズムの収束速度に影響を与える。オプションとして、βj(Ωn,k)は、ノードjとノードkとの間の経路利得の関数である。
【0055】
本発明の第2の実施形態によれば、本方法は、全てのノードの同期時刻をテーブルに格納するステップを含み、結合するステップ44は、全ての隣接ノードの最後に格納された同期時刻を使用する。
【0056】
そのようにすることにより、アルゴリズムはより迅速に収束する。隣接ノードの同期時刻のテーブルは、各隣接ノードの新しいVjの値と古いVjの値とを含む。テーブルは、そのノード自身の同期時刻Vkも含む。
【0057】
この場合、受信モードにある第kのノードの同期時刻φk(n)を更新するための規則は、たとえば、以下の通りである。
【0058】
【数8】

【0059】
第1の実施形態を参照しながら上述したように、ノード間で信号を送信する際にいかなる遅延拡散も生じなければ、線形結合における重みは、隣接ノード数の関数として、または、所与の時刻における送信側ノード数の関数として、システム収束を確実にするように選択される。しかしながら、実際のシステムでは、2つのノード間で信号が伝搬する場合に遅延拡散が観測される。伝搬遅延拡散があると、新たな時刻同期値は、以下の通りとなる。
【0060】
【数9】

【0061】
したがって、本方法が繰り返される度に正の不一致が加えられ、不一致はノード間の推測によって伝搬する。遅延拡散値が十分に大きい場合には、ノードの全ての(そして、全てのノードに共通の)同期値の線形ドリフトが観測される。これは、ノードが全て同期した状態にあっても、時間クロック周波数が事実上減少することを意味している。
【0062】
この問題を緩和するために、補正ステップ46の間に、着目しているノードkが線形ドリフトの勾配を学習し、その推定された同期時刻を値Mk(n)によって補正する。
【0063】
最後に、以下の式によって、新たな同期時刻が得られる。
【0064】
【数10】

【0065】
ただし、Mk(n)係数は適応化される。たとえば、
【0066】
【数11】

【0067】
を、或いは統計的アプローチとして
【0068】
【数12】

【0069】
を、古典的な最小二乗平均適応アルゴリズムを用いて最小化することによって計算される。
【0070】
さらに、この追跡は、安価なハードウエアの劣化に起因するクロックドリフトを協調して追跡するという利点も有しており、これはノードがホーム基地局であるときに特に有用である。
【0071】
第4の実施形態は、幾つかのノードが、たとえば光ファイバーネットワークのような他の同期手段を有する場合に特に適しており、これらの基準同期情報を他のノードに伝搬することを目的とする。
【0072】
したがって、この第4の実施形態では、本方法は、外部同期手段のタイプ:無し、光、GPS...に応じて種々のクラスのノードを定義すること、および、これらのクラスをそのノードに専用の同期信号と共にブロードキャストすることを含む。
【0073】
ノードは、自身のクラスに従って、送信状態になるか受信状態になるかの確率を変更してもよい。たとえば、ノードが非常に正確なクロック(たとえば、GPS)に同期している場合、そのノードは受信モードに切り替わるべきではなく、メッシュ無線ネットワークにクロックを注入することのみを行うべきである。
【0074】
各ノードは、受信した同期時刻がノードのクラスの1つに属するか否かを検出し、それに応じて上記隣接ノードの推定される同期時刻を重み付けする。たとえば、図1の例を考えると、基地局BS1 22及びBS2 24はGPSによって同期しており、ノードは、基地局からノードへの送信の経路利得が大きい場合には大きな重み係数を考え、基地局からノードへの送信の経路利得が小さい場合には低い重み係数を考える。したがって、基地局に近いノード(たとえば、図1におけるノード1及び2)は基地局に同期し、同期時刻のためのアンカーとしてノードネットワーク全体に影響を与える。最終的に、ノードがマクロセルのカバレッジから外れている場合であっても、ネットワーク全体がマクロネットワークに同期する。
【0075】
本発明の方法は、上記の方法を実施できるようにする手段を含む、ノードを同期させるためのデバイスにおいて実施される。
【0076】
本発明による方法及びデバイスは、ノード間で伝搬遅延が観測されるときに特に有用であり、より詳細には、ホーム基地局に適用するのに適している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュ無線ネットワーク(20)のノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
各ノードは、自身に専用の同期時刻に合わせられた同期信号を自身の隣接ノードに向けて送信し、
各ノードは、前記同期信号に基づいて自身の同期時刻を決定し、
該方法は、各ノードについて実行される以下のステップ:
− 前記ノードの状態を送信状態と受信状態との間でランダムに選択するステップ(32)と、
− 前記ノードの前記選択された状態が送信状態である場合に(36)、前記同期信号を前記隣接ノードに向けて送信するステップ(38)と、
− 前記ノードの前記選択された状態が受信状態である場合に(40)、
− 送信状態にある前記隣接ノードから送信される前記同期信号を受信するステップ(42)と、
− 前記受信した同期信号から前記隣接ノードの前記同期時刻を抽出するステップ(42)と、
− 前記ノードの前記同期時刻を前記隣接ノードの前記抽出された同期時刻と結合するステップ(44)と、
− 前記ノードの前記同期時刻を前記結合結果に等しくなるように更新するステップ(48)と
を含むことを特徴とする、メッシュ無線ネットワークのノードを同期させるための方法。
【請求項2】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記結合すること(44)は、線形結合であることを特徴とし、
前記方法は、前記ノードの前記同期時刻及び前記隣接ノードの前記同期時刻に重み係数を適用することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記重み係数は、送信状態にある前記隣接ノードの数の関数であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記方法は、全てのノードの前記同期時刻をテーブルに格納するステップを含むことを特徴とし、
前記結合すること(44)は、前記隣接ノードの最後に格納された同期時刻を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記結合することは、前記隣接ノードの前記最後に格納された同期時刻を加算し、該加算結果を前記隣接ノードの数で割ることを含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記方法は、各ノードについて実行されるステップであって、ノード間の伝搬遅延に起因する同期時刻ドリフトを低減するために、前記ノードの前記更新された同期時刻を補正するステップ(46)を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記補正するステップは、最小二乗平均適応アルゴリズムを使用することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記方法は、種々のクラスのノードを定義するステップを含み、各ノードについて送信状態又は受信状態を選択する確率は、そのノード自身のクラスに依存することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
各ノードは、前記同期信号と共に自身のクラスを送信することを特徴とし、
各受信側ノードにおいて各送信側ノードの前記同期時刻に適用される前記重み係数は、該送信側ノードの前記クラスに依存することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるための方法であって、
前記ノードは、ホーム基地局であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
メッシュ無線ネットワーク(20)のノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるためのデバイスであって、
各ノードは、自身に専用の同期時刻に合わせられた同期信号を自身の隣接ノードに向けて送信し、
各ノードは、前記同期信号に基づいて自身の同期時刻を決定し、
該デバイスは、各ノードに設けられる手段であって、
− 前記ノードの状態を送信状態と受信状態との間でランダムに選択する手段と、
− 前記ノードの前記選択された状態が送信状態である場合に、前記同期信号を前記隣接ノードに向けて送信する手段と、
− 前記ノードの前記選択された状態が受信状態である場合に、
− 送信状態にある前記隣接ノードから送信される前記同期信号を受信する手段と、
− 前記受信した同期信号から前記隣接ノードの前記同期時刻を抽出する手段と、
− 前記ノードの前記同期時刻を前記隣接ノードの前記抽出された同期時刻と結合する手段と、
前記ノードの前記同期時刻を前記結合結果に等しくなるように更新する手段と
を備えることを特徴とする、メッシュ無線ネットワーク(20)のノード(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13)を同期させるためのデバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−199864(P2011−199864A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−55505(P2011−55505)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】