説明

メッセージを伝送するための方法、遠隔通信端末、ショートメッセージサービスセンタおよび遠隔通信システム

【課題】回線電話網においてショートメッセージサービスを手本としたショートメッセージの伝送が可能な方法、遠隔通信端末、ショートメッセージサービスセンタおよび遠隔通信システムを提供すること。
【解決手段】メッセージがショートメッセージとして、第1の遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力され、前記ショートメッセージが、ショートメッセージフォーマットにもたらされ、接続が構築され、ショートメッセージがショートメッセージフォーマットでショートメッセージサービスセンタ(に転送され、さらにそこから第2の遠隔通信端末に転送され、前記ショートメッセージサービスセンタ及び/又は第2の遠隔通信端末へのショートメッセージフォーマットのショートメッセージの伝送が、DTMFまたはFSK−オフフックシグナリングを用いて音声帯域内で行われるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔通信端末が回線電話網に接続されている、メッセージを伝送するための方法、遠隔通信端末、ショートメッセージサービスセンタおよび遠隔通信システムに関している。
【背景技術】
【0002】
GSM規格に従って動作する移動体無線網では、大半を占めている音声通信の他にも特にコスト的な利点が大きいショートメッセージを用いた通信がこれに対する標準規格のベースで確立されている。このコスト的な利点の他にも、所定の適用ケースへのSMS(ショートメッセージサービス)毎のメッセージ伝送は、実用的な価値の意味でも利点がある。そのためSMSの送受信は、周辺に対する音響的な負担なしで実現可能であり、さらにショートメッセージの伝送は、音声通信に比べて付加的な表現や心理的強調が可能である。
【0003】
SMSは、ポイントツーポイント・ショートメッセージサービスである。これは、GSMプロトコルアーキテクチャの枠内で、シグナリング面において実現される。このサービスには、移動局から移動局へのパケット指向の有効データの転送が含まれている。このショートメッセージは、常にショートメッセージサービスセンタ(SMSC)を介してストア・アンド・フォワードモードにおいて転送される。このサービスセンタは、最大で160個の文字長さのショートメッセージを通信端末としての移動局から受取り、それを第2の通信端末、例えばさらなる移動局やファックス機器へ転送する。
【0004】
このサービスの実現のために、GSM規格では特殊なプロトコルアーキテクチャを定めている。これはETSI仕様において定められており、公知文献においても十分に開示されている(例えば"J. Eberspaecher, H. J. Voegel: GSM Global System for mobile communication, Stuttgart, 1997"参照)。そのためここでの詳細な説明は不要であり、付属の標準/ドキュメントリストが参照される。
【0005】
現下の公衆回線電話網においては、通常の遠隔通信端末(例えば電話)間においてこの種のショートメッセージの伝送は不可能である。
【0006】
英国特許出願 GB 2 298 339 A 明細書からは、固定局と移動局で構成されるショートメッセージサービスセンタとDECTコードレステレフォンの間のショートメッセージの伝送のための方法が開示されており、ここではショートメッセージが、サービスセンタから固定局に向けて別個のサービスセンタプロバイダ固有の接続、例えばX.25ネットワークとして実現され得る接続を介してSMS特有のプロトコルに従って伝送されている。
【0007】
米国特許出願 US 5, 815,506 明細書には、衛星通信システムが開示されており、この衛星通信システムを介して固定網加入者から形成されたショートメッセージがSMS固有のプロトコルに従って移動無線加入者に伝送されている。このショートメッセージは、それに対してまず固定網加入者からPSTN網を介してショートメッセージサーバーに伝送される。そこからショートメッセージは、ローカル衛星地球局、衛星、移動無線局を介して移動無線加入者へ届けられる。固定網加入者と移動無線加入者の間のショーメッセージ伝送に対しては、音声帯域外ないしは有効データ帯域外でのシグナリング、いわゆるアウトオブバンドシグナリングが使用されている。この種のショートメッセージ伝送のタイプでは、最大でも16Kバイトまでのメッセージ量しか伝送できない。PSTN網では、この種の伝送タイプに対して"ダイヤルアップ"モデム並びにDTMFトーン識別機能の使用が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】英国特許出願 GB 2 298 339 A 明細書
【特許文献2】米国特許出願 US 5, 815,506 明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】J. Eberspaecher, H. J. Voegel: GSM Global System for mobile communication, Stuttgart, 1997
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
それ故本発明の課題は、回線電話網(固定電話網)においてSMS(ショートメッセージサービス)を手本としたショートメッセージの伝送が可能な方法、遠隔通信端末、ショートメッセージサービスセンタおよび遠隔通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題は、請求項1の特徴部分に記載されている本発明の方法、請求項2の特徴部分に記載されている本発明の遠隔通信端末、請求項3の特徴部分に記載されている本発明のショートメッセージセンタおよび請求項4の特徴部分に記載されている本発明の遠隔通信システムによって解決される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明による遠隔通信システムの基本構成を示した図
【図2】図1によるコンフィグレーションの階層モデル(SIモデル)を示した図
【図3】本発明の実施に沿って遠隔通信用端末から開始された接続構築のフローチャートを示した図
【図4】本発明の実施に沿ってショートメッセージサービスセンタから開始された接続構築のフローチャートを示した図
【図5】接続管理層でのプロシージャ開始時のメッセージの構造を示した図
【図6】データリンク層でのメッセージフォーマットを示した図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、次のような基礎となる考察を含んでいる。すなわち一方での移動体無線網と、他方での公知回線網(固定電話網)との間の根本的なシステムの相違を考慮することなく、GSM規格の確かなSMSプロトコルアーキテクチャを固定網において所期のようにマッピングし拡張することである。
【0014】
本発明は以下に説明する仕様のもとで転送プロトコルを定義し、端末機とショートメッセージサービスセンタの間のショートメッセージ(SMS)フォーマットのショートメッセージの転送のための物理的およびメンテナンス的前提を定める。この場合転送プロトコルは、有利には、GSM規格のもとで定められるプロトコルに依存して定められる。これによって、次のような目標が追い続けられる。すなわち固定網に対する新たなサービスとして、僅かなコストで既存システムとの高い互換性のもとでショートメッセージの伝送を提供することである。ここではGSM網と固定網において統一的なSMSフォーマットが利用され、これによってGSM規格に従って構築され運営される移動体無線網と本発明に従って整えられる固定網との間で摩擦なしのショートメッセージの転送が保証される。さらに本発明の実施に伴ってとられる路線には実質的な大きな利点が伴う。すなわちSMSサービスの仕様において十分に認知され実際に試されている信頼性の高いGSM仕様を用いることができることである。
【0015】
物理層においては、端末機とサービスセンタとの間のデータ伝送がDTMFシグナリング方式、および/またはETS 300 659-1 及び ETS 300 659-2 に従った周波数変調FSK(Frequency Shift Keying)を介して音声帯域内(インバンドシグナリング)のオフフックシグナリングが行われる。この前記伝送方式は、任意の組合せの中で用いることが可能である。特に端末機は、DTMFを用いたシグナリングを行うことが可能である。またサービスセンタは、FSK変調を使用することが可能である。この場合はそのつどの受信側ユニットを、適用されている方式毎に適合化する必要がある。
【0016】
物理層の上では、データリンク層が特定化される。これは論理的なリンク構造と標準GSM−SMSへの上乗せを保証する。この標準は、特にETSI-Dokumneten GSM04.07(ETS 300 556)、GSM04.11 及びGSM03.40において定められる。これに対する互換性においてはデータリンク層は、具体的な要求への適合化において自由に定めることができる。
【0017】
本発明の有利な実施例によれば、新たに定められた物理層とデータリンク層がGSM−SMSプロトコルセットの既存の層(レイヤ)と組合せられる。この場合ショートメッセージ転送層(SM−TL)は、ETSI-Dokument GSM03.40に準拠し、接続管理層(CM)は、GSM04.11に準拠する。
【0018】
その他にも、新たに定められた物理層及びデータリンク層とGSM−SMSプロトコルセットの既存の層との組合わせにGSM03.40および04.11準拠のショートメッセージ中継層(SM-RL)が含まれていてもよい。
【0019】
接続管理層CMでは、接続状態(CP−コネクト)のシグナリングのための付加的なメッセージが特定的に定められており、そのフォーマットは、GSM04.07/Capital 11に準拠している。またデータリンク層DLのメッセージのフォーマットに関する特別な規格も存在する。これに関してはさらに以下で詳細に述べる。
【0020】
本発明の有利な適用例では、既に前述したように、遠隔通信用端末機器のうちの1つが例えばGSM規格または今後のUMTS規格に準拠して稼働する移動体無線網に接続される。この場合2つのネットワーク間の接続は、通常のように、ゲートウエイ移動体交換局によって構築される。
【0021】
本発明のさらなる有利な応用例によれば、遠隔通信端末のうちの少なくとも1つがコードレス電話であり、該コードレス電話からショートメッセージがDECT規格に従って稼働している固定局または構内交換機を介して固定網へ伝送され、あるいはこの固定網から前記コードレス電話へショートメッセージが例えばDECT規格に従って稼働している固定局または構内交換機を介して伝送される。最新のコードレス電話は、提案されているようなサービスの実行のための主要なハードウエア的条件を備えており、特にそれらのコードレス電話はショートメッセージの表示に適した表示ユニットとDTMFシグナリングおよび前述したようなFSKオフフックシグナリングの識別のための手段を備えている。
【実施例】
【0022】
次に本発明を図面に基づき以下の明細書で詳細に説明する。
【0023】
図1には、本発明による遠隔通信システム、詳細には公衆電話交換網(固定網)PSTN、並びに該交換網に接続されている遠隔通信用端末CDおよびショートメッセージサービスセンタSM−SCからなる、基本的な構成要素が概略的に示されている。これらの構成要素との相互作用も以下の明細書で詳細に説明する。
【0024】
図2には、物理層(ここでは図示していない)より上方の所属のSI階層モデルが示されている。この階層構造は、まず最も下方で精確に特定化されているデータリンク層DL(Data link layer)と、さらにそれ自体GSM−SMS規格から公知の接続管理層CM(Connection Manager)と、ショートメッセージ中継層SM−RL(SM Relay Layer)と、ショートメッセージ転送層SM−TL(SM Transfer Layer)、並びに端末サイドのアプリケーション層(Application)を含んでいる。
【0025】
これらの階層SM−TL、SM−RL、CMのプロトコル情報は、ETSI勧告のGSM03.40[1]およびGSM04.11[3]から得られる。これについては所属の規格/ドキュメント目録が参照される。
【0026】
固定網PSTNを介したショートメッセージの伝送のための基本的前提条件は、関与しているユニット(遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ)間の交換接続である。その際それらのユニットがISDNを介して接続されているのかまたはアナログのインターフェースを介して接続されているのかは重要ではない。
【0027】
図3には、遠隔通信端末から出発した接続の構造が概略的に示されており、図4には、ショートメッセージサービスセンタから出発した接続構造が概略的に示されている。これらのダイヤグラムは、当業者自体には明らかであり、それ故ここでのこれ以上の詳細な説明は省く。
【0028】
ISDNネットワークのケースでは、メッセージは機能的な形態でISDN−Dチャネルで伝送される。アナログネットワークの場合では呼出パルスと話中信号である。接続の構築された後では、ユニット間で全ての情報がFSKシグナリング毎に音声帯域で伝送される(ETSI勧告のETS 300 659-1 [4]およびETS 300 659-2[5]準拠)。
【0029】
図5には、付加的なメッセージCP CONNECTの構造が示されており、これは接続構築に関する被呼ユニット側の発呼ユニットの情報通知のために用いられている。この情報通知は、CM層においてシーケンスを開始させるのに必要である。メッセージタイプコーディングは、0×40 0100 0000Bであり、フォーマットは、GSM04.7/capital 11[2]に準拠する。
【0030】
データリンク層DLは、接続管理層(CM)にパートナーユニットとのメッセージの送受信を可能にさせる。パートナーユニットは、ビットエラー検出を準備し、接続管理層CMでのメッセージのためにマーク信号を実現する(Mark Signal)。
【0031】
図6は、データリンク層におけるメッセージのフォーマットを示している。
【0032】
フィールド"マーク信号(Mark Signal)"は、80ビット+/−25ビットのブロックからなっている。フィールド"メッセージタイプ(Message Type)"は、1オクテットを含んでおり、メッセージに対する二進符号化された識別数値を含んでいる。DL_SMS_ERROR Message Typeに対するコーディングは、012H 0001 0010 Bである。
【0033】
フィールド"メッセージ長(Message Length)"は、1オクテットを含みメッセージの二進符号化されたオクテット数を含む(メッセージタイプ、メッセージ長、チェックサムのオクテットを除いて)。総体的にメッセージ長は、255オクテットまで許容される。フィールド"チェックサム(Checksum)"は、1オクテットを含み、メッセージにおける全てのオクテットの和の2つの補数を含む("メッセージタイプ"オクテットから始まり"modulo 256"で終了するまで)。
【0034】
チェックサムのエラーの場合には、受信ユニットのデータリンク層は、タイプ"DL_SMS_ERROR"のメッセージを(初期の)送信側ユニットに送信する。このメッセージ内部では、データフィールドが空でメッセージ長(Message Length)は、ゼロにセットされる。送信側ユニットのデータリンク層は、それについて最後に送信されたメッセージを繰返す。
【0035】
物理層に対しては、さらに次のことを付しておきたい。すなわちFSKシグナリングのケースでは、半二重の1200ボーの変調が投入され得る。DTMFシグナリングのケースでは、データリンク層のメッセージの各オクテットが高め(上方)のニブルと低め(下方)のニブルに分割される。各ニブルは、DTMFビットで符号化される。まず上方のニブルが送信され、その後で下方のニブルが送信される。DTMFシグナリングのケースでは、DLメッセージのマーク信号が削除される。
【0036】
シグナリング手法に関しては、様々な組合せ手段が可能である。通常のケースでは、遠隔通信端末において固定的にインストールされ、その後では、ユーザーによってもはや変更できなくなる。
【符号の説明】
【0037】
CD 遠隔通信端末
PSTN 固定電話網
SM−SC ショートメッセージサービスセンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定電話網(PSTN)に接続されている遠隔通信用端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へと、ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信用端末(CD)へ、メッセージを伝送するための方法において、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、またはメッセージをショートメッセージとして遠隔通信端末(CD)に転送するためにショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に送信し、
前記ショートメッセージを、ショートメッセージフォーマットにもたらし、
適切に特定化された物理層と適切に特定化されたデータリンク層(DL)を介して前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間の接続構築を実現させ、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージをFSK−オフフックシグナリングを介して音声帯域内で、前記遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に、またはショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送し、
前記遠隔通信端末(CD)内で受取ったショートメッセージを、出力フォーマットに変換し、特に表示ユニットへ送出し、または前記ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)内で受取ったショートメッセージを、さらなる遠隔通信端末に転送するようにしたことを特徴とする方法。
【請求項2】
ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へメッセージを伝送するための遠隔通信端末(CD)であって、この場合遠隔通信端末(CD)が固定電話網(PSTN)に接続されている形式のものにおいて、
SMS伝送プロトコルを有し、該SMS伝送プロトコルではデータリンク層(DL)と物理層が適切に特定化されており、
前記SMS伝送プロトコルの実施とメッセージの入/出力のための手段が設けられており、この場合前記手段は、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、
前記ショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
適切に特定化された物理層と適切に特定化されたデータリンク層(DL)を介して前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間で接続構築を実現し、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージがFSK−オフフックシグナリングを介して音声帯域内で遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に転送され、該ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)は、当該ショートメッセージをさらなる遠隔通信端末に転送するように構成されていることを特徴とする遠隔通信端末。
【請求項3】
遠隔通信端末(CD)へメッセージを伝送するためのショートメッセージサービスセンタ(SMSC)であって、この場合遠隔通信端末(CD)が固定電話網(PSTN)に接続されている形式のものにおいて、
SMS伝送プロトコルを有し、該SMS伝送プロトコルではデータリンク層(DL)と物理層が適切に特定化されており、さらに、
前記SMS伝送プロトコルを実施するための手段が設けられており、この場合前記手段は、
遠隔通信端末への転送のために受信したショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
適切に特定化された物理層と適切に特定化されたデータリンク層(DL)を介して前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間で接続構築を実現し、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージがFSK−オフフックシグナリングを介して音声帯域内でショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送され、該遠隔通信端末(CD)は、当該ショートメッセージを出力フォーマットに変換して送出するように構成されていることを特徴とするショートメッセージサービスセンタ。
【請求項4】
請求項2による遠隔通信端末(CD)と請求項3によるショートメッセージサービスセンタ(SMSC)を有し、メッセージを伝送するための遠隔通信システムにおいて、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、またはメッセージをショートメッセージとして遠隔通信端末(CD)に転送するためにショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に送信し、
前記ショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
適切に特定化された物理層と適切に特定化されたデータリンク層(DL)を介して前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間の接続構築を実現させ、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージをFSK−オフフックシグナリングを介して音声帯域内で、前記遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に、またはショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送し、
前記遠隔通信端末(CD)内で受取ったショートメッセージを、出力フォーマットに変換し、特に表示ユニットへ送出し、または前記ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)内で受取ったショートメッセージをさらなる遠隔通信端末に転送するように構成されていることを特徴とする遠隔通信システム。
【請求項5】
前記遠隔通信用端末のうちの1つは、GSM標準又はUMTS標準に準拠した移動体無線網に接続されており、この場合回線接続網(PSTN)には、ゲートウエイ移動体交換局を介して移動体無線網が接続される、請求項4記載の遠隔通信システム。
【請求項6】
前記遠隔通信用端末のうちの1つは、DECT標準に準拠した固定局または構内交換機を介して回線接続電話網に接続されている、コードレス電話である、請求項4または5記載の遠隔通信システム。
【請求項7】
前記遠隔通信端末(CD)は、DECT標準に準拠した固定局または構内交換機を介して回線接続電話網に接続されている、コードレス電話である、請求項4記載の遠隔通信システム。
【請求項8】
データリンク層(DL)と物理層の他に、ETSIドキュメント勧告のGSM03.40に準拠したショートメッセージ転送層(SM−TL)と、勧告GSM03.40およびGSM04.11に準拠したショートメッセージ中継層(SM−RL)と、勧告GSM04.11に準拠した接続管理層(CM)を定める転送プロトコルが設けられている、請求項4から7いずれか1項記載の遠隔通信システム。
【請求項9】
前記SMS伝送プロトコルは、データリンク層(DL)と物理層の他に、ETSIドキュメント勧告のGSM03.40に準拠したショートメッセージ転送層(SM−TL)と、勧告GSM03.40およびGSM04.11に準拠したショートメッセージ中継層(SM−RL)と、勧告GSM04.11に準拠した接続管理層(CM)を定めている、請求項4記載の遠隔通信システム。
【請求項10】
接続管理層(CM)において、接続状態の特定シグナリングのための付加的なメッセージが発呼ユニットに対してGSM04.07/Capital 11 準拠のフォーマットで定められている、請求項8または9記載の遠隔通信システム。
【請求項11】
データリンク層(DL)におけるメッセージのフォーマットが、以下のフィールド、
"マーク信号" フィールド
"メッセージタイプ" フィールド
"メッセージ長" フィールド
"CM層メッセージCP_…" フィールド
"チェックサム" フィールド
で構成されており、これらのフィールドは当該フォーマットの中で前述した順番で配設されている、請求項4から6いずれか1項記載の遠隔通信システム。
【請求項12】
ショートメッセージフォーマットでショートメッセージを転送するショートメッセージサービスセンタ(SMSC)が、回線接続電話網(PSTN)に割当てられている、請求項4から6いずれか1項記載の遠隔通信システム。
【請求項13】
固定電話網(PSTN)に接続されている遠隔通信用端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へと、ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信用端末(CD)へ、メッセージを伝送するための方法において、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、またはメッセージをショートメッセージとして遠隔通信端末(CD)に転送するためにショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に送信し、
前記ショートメッセージを、ショートメッセージフォーマットにもたらし、
前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間の接続構築を実現させ、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージを、FSK−オフフックシグナリングを用いて音声帯域内で、前記遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に、またはショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送し、
前記遠隔通信端末(CD)内で受取ったショートメッセージを、出力フォーマットに変換し、特に表示ユニットへ送出し、または前記ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)内で受取ったショートメッセージを、さらなる遠隔通信端末に転送するようにしたことを特徴とする方法。
【請求項14】
ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へメッセージを伝送するための遠隔通信端末(CD)であって、この場合遠隔通信端末(CD)が固定電話網(PSTN)に接続されている形式のものにおいて、
前記SMS伝送プロトコルの実施とメッセージの入/出力のための手段が設けられており、この場合前記手段は、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、
前記ショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間で接続構築を実現し、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージがFSK−オフフックシグナリングを用いて音声帯域内で遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に転送され、該ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)は、当該ショートメッセージをさらなる遠隔通信端末に転送するように構成されていることを特徴とする遠隔通信端末。
【請求項15】
遠隔通信端末(CD)へメッセージを伝送するためのショートメッセージサービスセンタ(SMSC)であって、この場合遠隔通信端末(CD)が固定電話網(PSTN)に接続されている形式のものにおいて、
前記SMS伝送プロトコルを実施するための手段が設けられており、この場合前記手段は、
遠隔通信端末への転送のために受信したショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間で接続構築を実現し、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージがFSK−オフフックシグナリングを用いて音声帯域内でショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送され、該遠隔通信端末(CD)は、当該ショートメッセージを出力フォーマットに変換して送出するように構成されていることを特徴とする遠隔通信端末。
【請求項16】
請求項14による遠隔通信端末(CD)と請求項3によるショートメッセージサービスセンタ(SMSC)を有し、メッセージを伝送するための遠隔通信システムにおいて、
メッセージをショートメッセージとしてショートメッセージサービスセンタ(SMSC)へ転送するために遠隔通信用端末における特に入力キーボードまたはタッチスクリーンなどを介して入力し、またはメッセージをショートショートメッセージとして遠隔通信端末(CD)に転送するためにメッセージサービスセンタ(SMSC)に送信し、
前記ショートメッセージをショートメッセージフォーマットにもたらし、
前記遠隔通信端末とショートメッセージサービスセンタ(SMSC)との間の接続構築を実現させ、
ショートメッセージフォーマットのショートメッセージを、FSK−オフフックシグナリングを用いて音声帯域内で、前記遠隔通信端末(CD)からショートメッセージサービスセンタ(SMSC)に、またはショートメッセージサービスセンタ(SMSC)から遠隔通信端末(CD)に転送し、
前記遠隔通信端末(CD)内で受取ったショートメッセージを、出力フォーマットに変換し、特に表示ユニットへ送出し、または前記ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)内で受取ったショートメッセージをさらなる遠隔通信端末に転送するように構成されていることを特徴とする遠隔通信システム。
【請求項17】
前記遠隔通信用端末は、DECT標準に準拠した固定局または構内交換機を介して回線接続電話網(PSTN)に接続されている、コードレス電話である、請求項16記載の遠隔通信システム。
【請求項18】
データリンク層(DL)と物理層の他に、ETSIドキュメント勧告のGSM03.40に準拠したショートメッセージ転送層(SM−TL)と、勧告GSM03.40およびGSM04.11に準拠したショートメッセージ中継層(SM−RL)と、勧告GSM04.11に準拠した接続管理層(CM)を定める転送プロトコルが設けられている、請求項16または17記載の遠隔通信システム。
【請求項19】
接続管理層(CM)において、接続状態の特定シグナリングのための付加的なメッセージが発呼ユニットに対してGSM04.07/Capital 11 準拠のフォーマットで定められている、請求項18記載の遠隔通信システム。
【請求項20】
データリンク層(DL)におけるメッセージのフォーマットが、以下のフィールド、
"マーク信号" フィールド
"メッセージタイプ" フィールド
"メッセージ長" フィールド
"CM層メッセージCP_…" フィールド
"チェックサム" フィールド
で構成されており、これらのフィールドは当該フォーマットの中で前述した順番で配設されている、請求項18記載の遠隔通信システム。
【請求項21】
ショートメッセージフォーマットでショートメッセージを転送するショートメッセージサービスセンタ(SMSC)が、回線接続電話網(PSTN)に割当てられている、請求項16記載の遠隔通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−13099(P2013−13099A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−168751(P2012−168751)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2011−259346(P2011−259346)の分割
【原出願日】平成13年1月17日(2001.1.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】