説明

モーションセンシティブ画像取込装置を安定的に支持するためのウエイト付き取付装置

【課題】携帯電話に組み込まれたモーションセンシティブ画像取込装置を安定的に支持する。
【解決手段】ウエイト付き取付装置は、基台150およびハンドル接続部で基台150に接続されたハンドルを有する手持ちの均衡構造体132と、画像取込中に画像取込装置12を保持するための基台150上の取付具100と、保持された画像取込装置12とともに取付具100にアッセンブリーとして取り付けられたバラストウエイトとを含む。アッセンブリーおよび均衡構造体132の一体とした重心Pは、画像取込中に取付装置のバランスを取るためにハンドル接続部の下方であってハンドル接続部に近接して位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超軽量カメラ、ウェブカメラ、カムコーダーなど独立型の画像取込装置、および、携帯電話、携帯情報端末、メディアプレーヤー、ゲームコントローラー、画像取り込み機能が組み込まれた装置などの多使用装置のようなモーションセンシティブ画像取込装置を確実に支持するためのウエイト付き取付装置に関し、特に、上記のすべての装置を画像取込中の不要な動きから絶つことに関する。
【背景技術】
【0002】
静止画および動画(ビデオ)カメラは使用中のあるときには人間オペレーターによって操作され、その先天的な不安定さによりぼやけた静止画および動画が生じがちである。近年、1ポンド以下のウェブカメラといった超軽量カメラが開発され、現代の超軽量カメラは、非常にコンパクトで軽量になり、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant)、メディアプレーヤー、ゲームコントローラー、携帯端末(handheld device、携帯用デバイス、手動操作装置)のような、多使用装置(multiple use device)に組み込まれている。手持ちカメラの従来の不安性に加え、これらの携帯端末はアマチュアのカメラマンにより操作されていたことで、とりわけ歩行中には、不安定でときに許容できない静止画および動画になっていた。
【0003】
静止画および動画取込機能内蔵の手持ち携帯電話の人気の増加に伴って、上記の携帯端末を堅く支持し、取り込む画像が安定し、取り込んでいる間の不要な動きまたは振動から解放されるようにすることがますます望まれている。しかし、周知の携帯端末は、三脚および/または均衡支持部材(equipoising support)のような業界基準(industry standard、業界標準、工業規格)のカメラおよびビデオ装備取付台(equipment mounting platforms)の上に取付ける機能を直接一体化していなかった。それゆえに、この容易に利用できる業界装備は、携帯端末を安定化および/または操作を支援するのに用いることはできない。
【0004】
上記の携帯端末を保持/取付ける方法は、非画像取込機能に適応するものであった。例えば、グローバル・ポシショニング・システムを備えた携帯端末があり、これらは、乗り物またはその他の形態の輸送手段の中に/上に、ユーザーにとって便利な操作のために取付台に対する一以上の軸に沿って、すなわちユーザーに向かい合う方向に望ましく位置決めできる調節機構(adjustable mechanism)により取り付けられる。これらの調節機構は、位置決め可能な三脚(positionable tripod)、半剛体の可撓性のあるグースネックの取付具(gooseneck mount)、ボールエンドスイベル取付具(ball end swivel mount)、携帯端末および取付台の間で接続される他のタイプのマルチジョイント(multi-jointed、多関節)または調節機構を組み込んでいた。
【0005】
上記の調節機構は非画像取込機能に望ましいだけで、これらは画像取込機能にあまり適していない。例えば、周知の調節機構は、取付台に対して垂直に携帯端末の受像面を堅く固定し、正しい方向に位置させる機能に欠けている。受像面が取付台に対して垂直でない場合、真っ直ぐな、すなわち基準画像(level image)を得るために、均衡支持部材を望ましくない軸外の方向に操作する必要があるだろう。三脚に関しては、レベル指示器(level indicator、レベル標識)は取込む画像の方向に関して正確とはいえないだろう。既存のマルチジョイントまたは調節機構は、多部品構造(multi-part construction)の曲げやすく、移動可能な性質に起因して、動きやすく、振動しやすい。上記のような装置の方向の潜在的な振動または移動は、特に装置が移動しているときや、風のような外力を受けているときには、安定した画像取込の弊害となる。
【0006】
このように、周知の調節機構は、開発されたこれまでにない軽量でデジタルの静止画および動画カメラの操作に関連して出くわす不安定性という問題を、効率よくそして満足いくように排除することはできなかった。ゆえに、超軽量で手持ちのデジタル装置、とりわけ消費者が操作するビデオカメラなど、例えば携帯電話、携帯情報端末、メディアプレーヤー、ゲームコントローラー、画像取込機能が組み込まれた携帯端末に組み込まれた装置の特別な要求に十分に適した安定取付装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
この発明の一態様において、モーションセンシティブ画像取込装置(motion sensitive, image capture device)を支持部材(support)上で、好ましくは手持ちの均衡構造体上で、確実にそして安定的に支持する取付装置(mounting arrangement)が挙げられる。画像取込装置は、受像面に対して垂直な光軸に沿った視野に渡る画像を取り込む機能がある。画像取込装置は、例えば超軽量カメラ、ウェブカメラ、カムコーダー等の独立型(stand-alone, 単独型、スタンドアローン)画像取込装置、または、携帯電話、携帯情報端末、メディアプレーヤー、ゲームコントローラー、そして画像取込み機能が組み込まれた装置のような多使用装置である。
【0008】
取付装置は、画像取込中に画像取込装置を保持するためのホルダーと、ホルダーと一体化したまたはホルダーに取り付けられた固定ベース(fixed base)とを有する取付具(mount)を備える。ベースは、ホルダーに対して固定され、そして支持部材によって支持方向(supported orientation)に支持されているときに、受像面に対して垂直な基礎平面(base plain、基底面)に位置する底面を有する。ベースは、ホルダーおよび画像取込装置を、画像取込中に支持部材上で支持方向に確実に位置決めするように機能する。支持部材に対する携帯端末の方向をすなわち受像面を堅く固定する機能によって、ぼやけた画像の取込みを回避する。
【0009】
好ましくは、ホルダーは、画像取込装置の周面を着脱可能に把持するため複数のアームを備える。より好ましくは、アームは、合成プラスチックまたは金属のような弾性力のある材質からなる。アームは視野から離れて配置され、視野を妨害することはなく、また例えばボタン、接続ポート、電池交換といった装置のあらゆる機能に干渉しない。ホルダーを、1つまたは複数の同様の物理的モデルの画像取込装置を保持するようにカスタマイズしてもよく、複数の異なる画像取込装置を保持するように構成してもよい。
【0010】
ベースには、好ましくは、画像取込中に支持部材から離間するように支持方向にのびる外面ねじ切りボルト(externally threaded stud)を用いたネジ係合(threaded engagement)のために内面ねじ切り通路(internally threaded passage、内部螺合通路)を有する挿入部が設けられる。ボルトは、より好ましくは業界基準の1/4 inch -20のねじ切り取付ボルト(threaded mounting stud)であり、これにより取付具を三脚及び/または手持ちの均衡支持部材のような業界基準のカメラおよびビデオ装備取付台の上に簡単に取り付けることを可能とする。
【0011】
ベースには、好ましくは、画像取込中に支持部材から離間するように支持方向にのびる位置決めピン(index pin、インデックスピン)を受けるための回転防止位置決め孔(anti-rotation index hole、回転防止インデックス孔)も設けられる。この特性により、携帯端末が回転することなくカメラ取付装備に対して正しい方向に取り付けられて維持されることを保証する。装備の不意の移動または再配置の間に、携帯端末の不要な回転および移動が防止される。ホルダーおよびベースは、中心平面に対して鏡面対象にしてもよく、そうでなくてもよい。ホルダーがベースに対して軸外になるように設計され、特別な取付け要求に適応するように、すなわち画像取込装置の光学的中心線を取付具の幾何学的中心線と揃えるようにしてもよい。
【0012】
ホルダーには、1つまたは複数のバランスを取るための内臓の(integral、付属の)ウエイトが設けられる。上での述べたように、バラストウエイトは、保持された画像取込装置とともに取付具に通常取り付けられる。バラストウエイト、取付具および保持された画像取込装置が共にアッセンブリーを構成し、アッセンブリーは好ましくは取付具の幾何学的中心からオフセットされた重心において総アッセンブリー重量を有する。アセンブリーが、画像取込中に、ハンドル接続部で基台(platform、プラットホーム)に接続されたハンドルを有する手持ちの均衡構造体(handheld equipoising structure)の基台上に取り付けられているとき、アッセンブリーおよび均衡構造体の一体とした重心(combined center of gravity)は、画像取込中に取付装置のバランスをとるためにハンドル接続部の下方においてハンドル接続部に近接したところに位置している。より好ましくは、ハンドルは回転軸で回転可能に基台に接続され、そして一体とした重心は回転軸の真下約16分の1インチ以内に位置する。
【0013】
バランスのとれた取付装置は、低質量でコンパクトな取付け態様で画像取込装置を支持する。この機能がなければ、環境カメラエンクロージャー(environmental camera enclosure)、一眼レフタイプのカメラのフラッシュブラケットのような既存のカメラの取付装備とともに用いた場合、画像取込装置の取付けは難しいことが分かる。丈のある取付具でも均衡支持構造体上で適切にバランスをとることはできない。
【0014】
このように、携帯端末がバランスよく堅く支持されて、取り込む画像が安定し、取り込んでいる間の不要な動きまたは振動から解放される。容易に利用できる業界装備を、携帯端末を安定化および/または操作を支援するのに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、多使用装置が保持された安定取付具の実施形態の正面斜視図である。
【図2】図2は、装置が保持された図1の安定取付具の背面斜視図である。
【図3】図3は、装置を除いた図1の安定取付具の正面斜視図である。
【図4】図4は、装置を除いた図1の安定取付具の直立状態の側面図である。
【図5】図5は、三脚上の図1の装置の安定取付具の縮尺切り抜き正面図である。
【図6】図6は、図5の詳細を示す正面図である。
【図7】図7は、均衡支持構造体上にある図1の安定取付具の縮尺正面図である。
【図8】図8は、本発明による多使用装置がアッセンブリー内に保持されたウエイト付き安定取付具の他の実施形態の組立分解斜視図である。
【図9】図9は、図8の細部を示す拡大断面図である
【図10】図10は、本発明によるウエイト付き安定取付具のさらに他の実施形態の組立分解斜視図である。
【図11】図11は、図8のアッセンブリーの正面図であり、アッセンブリーの重心位置を示す図である。
【図12】図12は、図11の平面図である。
【図13】図13は、図11の右側面図である。
【図14】図8のアッセンブリーが均衡支持構造体上に取り付けられたウエイト付き安定取付装置の左側面図であって、取付装置全体の一体とした重心を示す図である。
【図15】図15は、図14の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照すると、符号10は、支持部材14(図4−図7参照)上に、モーションセンシティブ画像取込装置12を確実にそして安定的に支持するための取付装置の安定取付具(stabilized mount)を示す。装置12は、受像面に対して垂直な光軸に沿った視野に渡る画像を取り込む機能がある。装置12は、例えば超軽量カメラ、ウェブカメラ、カムコーダー等の独立型の画像取込装置、または、携帯電話、携帯情報端末、メディアプレーヤー、ゲームコントローラー、そして画像取込み機能が組み込まれた装置のような多使用装置である。支持部材14は、好ましくは、手持ちの均衡構造体(図7、図14および図15)であるが、三脚(図5)またはテーブルすなわちカウンター(図4)でもよい。
【0017】
図1、図2に示すように、装置12は、iPhone(登録商標)であって、アップル社により市場に提供されているマルチメディアスマートフォンである。この装置12は、受像面に配置された2次元配列のセルすなわちフォトセンサー有する内部固体撮像素子(internal solid-state imager)を備える。フォトセンサーは、撮像装置の視野内の画素すなわちピクセルに対応する。撮像装置は、電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)素子であり、関連するバンドパススペクトルフィルターと、視野に関するピクセル情報の2次元配列に対応する電気信号を生じさせるための電子回路とが組み合わされている。この装置12は、受像面に対して平行なビューファインダーディスプレイ20および光が撮像装置まで通過するためのアパーチャー22(aperture、開口部)(図2参照)を備える。
【0018】
取付具10は、画像取込中に装置12を保持するためのホルダー16と、ホルダー16と一体化したまたはホルダー16に取り付けられた固定ベース18とを備える。ベース18は、ホルダー16に対して固定され、そして支持部材14によって支持方向に支持されているときに、受像面に対して垂直な基礎平面に位置する底面を有する。ベース18は、ホルダー16および装置12を、画像取り込み中に支持部材14上で支持方向に確実に位置決めするように機能する。支持部材14に対する携帯端末12の方向をすなわち受像面を堅く固定する機能によって、ぼやけた画像の取込みを回避する。
【0019】
好ましくは、ホルダー16は、装置12の周面を着脱可能に把持するため4つのアーム24を備える。アーム24は、装置12の上下および両端を把持して、装置12を定位置に挟持する。より好ましくは、アーム24は端部で曲げられており、合成プラスチックまたは金属のような弾性力のある材質からなり、これにより装置12がホルダー16にスナップフィット(snapped-fitted)できるように撓む。アーム24は、アパーチャー22から距離を空けて配置されており視野を妨害しまたは遮ることはなく、また例えばボタン、接続ポート、電池交換といった装置12のあらゆる機能に干渉しない。ホルダー16を1つまたは複数の同様の物理的モデルの装置12を保持するようにカスタマイズしてもよく、複数の異なる装置12を保持するように構成してもよい。カスタマイズされた取付具10を、特別なモデルの装置12と別々に、または併せて販売することができる。ホルダー16には、以下で図8―図15と関連して記載する通り、1つまたは複数のバランスを取るための内臓のウエイトを設けてもよい。
【0020】
ベース18には、好ましくは、画像取込中に支持部材14から離間するように支持方向にのびる外面ねじ切りボルト28(図6参照)を用いたネジ係合のために内面ねじ切り通路を有する挿入部26が設けられている。ボルト28は、より好ましくは業界基準の1/4 inch -20のねじ切り取付ボルトであり、これにより取付具10を三脚30(図5参照)及び/または均衡支持構造体32(図7、図14および図15参照)のような業界基準のカメラおよびビデオ装備取付台の上に簡単に取り付けることを可能とする。
【0021】
ベース18にはまた、好ましくは、画像取込中に支持部材14から離間するように支持方向にのびる位置決めピン36(図6参照)を受けるための回転防止位置決め孔34が設けられる。この特性により、携帯端末12が回転することなくカメラ取付装備30、32に対して正しい方向に取り付けられて維持されることを保証する。装備30、32の不意の移動または再配置の間に、携帯端末12の不要な回転および移動が防止される。ホルダー16およびベース18は、中心面に対して鏡面対称なものが例示されているが必ずしもそうでなくてもよく、そしてより好ましくは、挿入部26および位置決め穴34は中心面にある。挿入部26および位置決め穴34は互いに、ボルト28および位置決めピン36の関係に一致する関係で配置される。ホルダー16がベース18に対して軸外になるように設計され、特別な取付け要求に適応するように、すなわち装置12の光学的中心線と取付具10の中心線と揃えるようにしてもよい。
【0022】
取付具10は、低質量でコンパクトな取付け態様で装置12をアッセンブリーとして支持する。この機能がなければ、環境カメラエンクロージャー(environmental camera enclosure)、一眼レフタイプのカメラのフラッシュブラケットのような既存のカメラの取付装備とともに用いた場合、装置12の取付けは難しいことが分かる。丈のある取付具でも均衡支持構造体上で適切にバランスをとることはできない。
【0023】
図8は、画像取込中に装置12をアッセンブリーとして保持するためのホルダー116と、ホルダー116と一体化したまたはホルダー116に取り付けられた固定ベース18とを含む、取付具10と同様の安定取付具100の他の実施形態を示す。好ましくは、ホルダー116は、装置12の周面を着脱可能に把持するため5つのアーム124を備える。アーム124は、装置12の上下および両端を把持して、装置12を定位置に挟持する。より好ましくは、アーム124は、端部で曲げられており、合成プラスチックまたは金属のような弾性力のある材質からなり、これにより装置12をスナップ操作によってホルダー116にスナップフィットできるように撓む。アーム124は、視野を妨害しまたは遮ることはなく、また例えばボタン、接続ポート、電池交換といった装置12のあらゆる機能に干渉しない。ベース118には、好ましくは、内面ねじ切り通路を有する挿入部26と同様の挿入部と、回転防止位置決め孔34と同様の回転防止位置決め孔とが設けられる。
【0024】
図8に最もよく示されるように、ホルダー116には、少なくとも1つのバラストウエイト140を収容するキャビティ138が形成される。カバー142はバラストウエイト140に覆い重なり、そして図9に最もよく示されるように、カバー142は領域146においてホルダー116に超音波溶接され、または、スナップ操作によって若しくは締結具(fastener)によってキャビティ138内に取り付けられる。より好ましくは、キャビティ138およびバラストウエイト140は、相補的な外形を有する。追加のバラストウエイトを用いてもよい。好ましくは、カバー142は、装置12をホルダー116に対して適切に調整して位置決めする方法をユーザーに指示するグラフィック144を有する。ホルダー116は、単一の物理的モデルの装置12を保持するようにカスタマイズされている。
【0025】
図10に最もよく示されるように、単一の物理的モデルの異なる画像取込装置をアッセンブリーとして保持するようにカスタマイズされたホルダー216を含む、取付具10と同様の安定取付具のさらに他の実施例を示す。ホルダー216には、少なくとも一つのバラストウエイト240を収容するキャビティ238が形成される。ウエイト240は、キャビティ238内の取付ポスト(mounting post、取付支柱)に合致する一対の取付孔を有する。カバーはウエイト240に覆い重なる。
【0026】
スマートフォンのような異なる画像取込装置12は、異なる形状と、異なる重量および重量分布とを有する。このような装置12がそれぞれの異なるホルダーに保持されると、総アッセンブリー重量および重量分布も異なり、これらは異なる重心(質量中心)を有する。このように様々に保持された装置を、図14および図15に示す手持ちの均衡支持構造体132のような同じ支持部材上に交換可能に取り付けたいなら、上記のように様々に保持された装置の重心を適切に配置して、取付装置全体の一体とした重心を適切なバランスのための特定の位置に適切に位置させなければならない。以下で説明する通り、この特定の位置は、ハンドルが均衡支持構造体132の基台に接続されるハンドル接続部の下方でハンドル接続部に近接したところにある。好ましくは、ハンドルは回転軸で基台に回転可能に接続され、一体とした重心が回転軸の真下で約16分の1インチ以内に位置する。図8および図10のバラストウエイト140、240を異なる重さおよび配置にすることは、上記のように様々に保持された装置の重心を位置決めする一つの方法を示すものである。また、カバー142上のグラフィック144は、装置12がホルダーに常に同じ向きで配置されることを保証することで重量分布を制御する他の方法を示すものである。
【0027】
図11から図13は、ホルダー116に保持された装置12のアッセンブリーを示す。X、Y、Z座標軸が各図面に示されている。参照しやすいように、アッセンブリーの最底部で最後部の中心点を基準点Rとする。アッセンブリーの重心CGが基準点Rに関連して各図面に示されている。基準点Rに対するX軸に沿った変位Xと、Y軸に沿った変位Yと、Z軸に沿った変位Zとが別々に示されている。アセンブリーの重心CGが、取付具の幾何学的中心に位置してないことに気づくであろう。このように、アセンブリーの重心CGの位置は一定で既知の位置であり、そして上記のとおり、重心CGにおけるアッセブリーの総重量もまた一定で既知である。
【0028】
図14、図15は、基台150と、大きな曲率半径を有する湾曲アーム152と、ボトムカウンタウエイト154と、ハンドルコネクター156とを備えた前述の手持ちの均衡支持構造体132を示す。ユーザーが把持するためのハンドルは、図面を単純化するために図示していないが、ハンドルが回転軸にてコネクター156を介して基台150に回転可能に接続されることは理解できるであろう。X、Y、Z座標軸は各図面に示される。均衡支持構造体132自体の重心は、基台150のはるか下にあり、例えば、およそ基台150とボトムカウンタウエイト154の中間にある。アッセンブリーが均衡支持部材132上に取り付けられると、アッセンブリーおよび均衡支持構造体132の一体とした重心Pは基台150に向かって上がる。アッセンブリーの既知の重心位置と、既知の重量および重量分布とを選択して、一体とした重心Pを図示される通りハンドル接続部すなわち回転軸の下方でハンドル接続部に近接したところに位置決めするようにする。好ましくは、一体とした重心Pが回転軸の真下、すなわち取付装置の垂直の平衡点(vertical balance point)で約16分の1インチ以内に位置する。一体とした重心Pは、適切なバランスのために、Y軸に沿って位置し、すなわちY軸に一致し、そしてX軸またはZ軸に沿って変位しない。約16分の1インチよりも大きい距離であれば、ボトムカウンタウエイト154は、オペレーターによる素早い手の動きの間に取付装置を振り子として揺らそうとする。異なるアッセンブリー、例えば図10の取付具に保持された異なる画像取込装置を均衡支持構造体132上に取り付けても、進んだ重心CGの既知の位置決めおよび既知の重量分布により適切なバランスが再び保障される。
【0029】
新規なものとしてクレームされ、特許証によって保護されるべきものは、添付の特許請求の範囲に規定されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーションセンシティブ画像取込装置を安定的に支持するためのウエイト付き取付装置であって、
基台と、ハンドル接続部で前記基台に接続されたハンドルとを有する手持ちの均衡構造体と、
画像取込中に前記画像取込装置を保持するための前記基台上の取付具と、
保持された前記画像取込装置とともに前記取付具にアッセンブリーとして取り付けられたバラストウエイトとを備え、
前記アッセンブリーおよび前記均衡構造体の一体とした重心は、画像取込中に前記取付装置のバランスをとるために前記ハンドル接続部の下方において前記ハンドル接続部に近接して位置することを特徴とするウエイト付き取付装置。
【請求項2】
前記取付具は、前記画像取込装置の周面を着脱可能に把持するための複数のアームを有するホルダーと、前記均衡構造体によって支持されるベースとを含むことを特徴とする請求項1に記載のウエイト付き取付装置。
【請求項3】
前記取付具は、前記バラストウエイトを受容するキャビティを有するホルダーを含むことを特徴とする請求項1に記載のウエイト付き取付装置。
【請求項4】
前記取付具は、前記バラストウエイトに覆い重なり、かつ前記ホルダーに取り付けられるカバーを含むことを特徴とする請求項3に記載のウエイト付き取付装置。
【請求項5】
前記ホルダーは、単一の物理的モデルの前記画像取込装置を保持するようにカスタマイズされていることを特徴とする請求項1に記載のウエイト付き取付装置。
【請求項6】
前記アッセンブリーの重心は、前記取付具の幾何学的中心からオフセットされていることを特徴とする請求項1に記載のウエイト付き取付装置。
【請求項7】
異なるモデルのモーションセンシティブ画像取込装置を安定的に支持するためのウエイト付き取付装置であって、
基台と、ハンドル接続部で前記基台に接続されたハンドルとを有する手持ちの均衡構造体と、
画像取込中に第1のモデルの前記画像取込装置を保持するための第1の取付具と、
保持された前記第1のモデルとともに前記第1の取付具に第1のアッセンブリーとして取り付けられた第1のバラストウエイトと、
前記第1の取付具と異なり、画像取込中に第2のモデルの前記画像取込装置を保持するための第2の取付具と、
前記第1のバラストウエイトと異なり、保持された前記第2のモデルとともに前記第2の取付具に第2のアッセンブリーとして取り付けられた第2のバラストウエイトとを備え、
前記アッセンブリーのいずれか一方が前記均衡構造体上に取り付けられ、取り付けられた1つの前記アッセンブリーおよび前記均衡構造体の一体とした重心は、画像取込中に前記取付装置のバランスを取るために前記ハンドル接続部の下方において前記ハンドル接続部に近接して位置することを特徴とするウエイト付き取付装置。
【請求項8】
前記各取付具は、前記各バラストウエイトを受容するキャビティを有するホルダーを含むことを特徴とする請求項7に記載のウエイト付き取付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−120166(P2012−120166A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−255789(P2011−255789)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(504039100)ザ ティフェン カンパニー リミテッド ライアビリティー カンパニー (3)
【氏名又は名称原語表記】The Tiffen Company, LLC
【Fターム(参考)】