説明

モータ

【課題】真空環境下でもガスが漏れ出ることがないモータを提供する。
【解決手段】ロータ12の磁気部材22と、ステータ13との間には、隔壁部材15が配されている。第一隔壁部材16は、板状部16aと、この板状部16aの端部に一体に形成されたシール支持部16bとからなる。板状部16aは、シャフト21の軸方向に沿って広がり、ステータ13のロータ12側露出面を覆うように配されている。シール支持部16bは、板状部16aよりも厚みが厚くなるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関し、詳しくは構成部材から発生したガスの漏洩を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、マルチチャンバ型のCVD装置などの真空装置には、仕込・取出室や処理室などの間で被成膜物を搬送するための搬送装置が備えられている。こうした搬送装置は、例えば基板を支持して動かすローラや、このローラを回転させるモータなどから構成されている。従来、搬送装置に用いられるモータは、真空環境となるチャンバの外側、即ち外気に接するところに配置され、モータシャフト(回転軸)をチャンバの中に配されたローラに接続することによって、チャンバ内のローラを回転させていた。このため、モータシャフトがチャンバの壁面を突き抜ける部分には、チャンバ内の気密を保つための気密シールが設けられている。
【0003】
しかし、搬送装置のモータをチャンバ外に設置して、気密シールを介してモータシャフトをチャンバ内のローラに接続する構造では、搬送装置全体が大型化してしまい、真空装置の小型化の障害となっていた。また、モータシャフトとチャンバ壁面との間に気密シールが必要になるなど構造が複雑化するといった課題もあった。更に、こうした気密シールはモータシャフトの回転数が500rpm程度までしかチャンバ内の気密を保つことができず、モータの回転数を例えば2000〜3000rpm程度まで高めて被成膜物を高速搬送する際の障害となっていた。
【0004】
このため、搬送装置のモータをチャンバの内部に配置した搬送装置を備えた真空装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。モータをチャンバの内部に配置することによって、モータシャフトとチャンバ壁面との間の気密シールが不要になり、構成を簡単にして真空装置の小型化が可能になるとともに、チャンバ内部の気密を保ちつつモータの回転数を高めて被成膜物の高速搬送が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−277617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、チャンバ内に設置されたモータは、チャンバ内の減圧に伴って必然的に真空環境下に置かれることになる。モータの内部には、コイルや磁石などの磁気部材設けられており、こうしたコイルや磁石などは真空環境下に置かれるとガスが発生するという課題があった。即ち、磁石は一般的に多孔質材料であり、多数の空孔からガスが放出される。
また、コイルは巻回した金属線をモールドしている接着剤やその溶媒がガス化して放出される。こうしたモータを構成するコイルや磁石などから放出されたガスがチャンバ内に拡散すると、被成膜物が汚染される懸念があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、真空環境下でもガスが漏れ出ることがないモータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は次のようなモータを提供する。
即ち、本発明のモータは、ハウジングと、該ハウジングに回転可能に支持されたシャフトおよび該シャフトの周囲に設けられた磁気部材からなるロータと、該ロータを取り巻くように配されたステータと、を有し、前記ロータと前記ステータとの間に発生させた磁界によって前記ロータを回転させるモータであって、
前記磁気部材と前記ステータとの間に配された隔壁部材と、該隔壁部材を前記シャフトまたは前記ハウジングに対して気密に封止するシール部材と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0009】
前記隔壁部材は、第一隔壁部材および第二隔壁部材からなり、前記シール部材は第一シール部材および第二シール部材からなり、
前記第一隔壁部材は、前記磁気部材と前記ステータとの間に配されるとともに前記第一シール部材によって前記ハウジングに対して気密に封止され、前記第二隔壁部材は、前記第一シール部材と前記磁気部材との間に配されるとともに前記第二シール部材によって前記シャフトに対して気密に封止され、前記ステータとともに回転することを特徴とする。
【0010】
前記シール部材は弾性体からなることを特徴とする。
【0011】
前記隔壁部材は、板状部および該板状部の端部に形成されたシール支持部とからなり、前記板状部は前記シャフトの軸方向に沿って広がり、前記シール部材は前記シール支持部に形成されることを特徴とする。
【0012】
前記磁気部材および前記ステータは、磁石または電磁コイルから構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のモータによれば、真空環境下に設置したとしても、モータを構成するロータやステータから生じたガスが、ハウジングの外部に放出されることがない。即ち、ステータは、ハウジングの内壁面と隔壁部材によって覆われる。しかも隔壁部材はハウジングに対してシール部材によって気密に取り付けられる。これによって、ステータは、隔壁部材とハウジングによって囲まれた空間内に気密に封止された状態となる。
【0014】
従って、ステータが例えば電磁コイルなど金属細線を巻回させて樹脂材料でモールドした真空環境でガスが生じやすいものであっても、ステータ全体をシール部材を介して隔壁部材とハウジングで気密に覆うことによって、ステータから発生したガスがモータの外部に漏れ出ることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一実施形態におけるモータ(真空モータ)を示す断面図である。
【図2】本発明の第二実施形態におけるモータ(真空モータ)を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るモータについて、図面に基づき説明する。なお、本実施形態は発明の趣旨をより良く理解させるために、一例を挙げて説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0017】
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態におけるモータの一構成例を示す断面図である。
真空モータ(モータ)10は、ハウジング(外装体)11と、このハウジング11に収容されるロータ12、およびステータ13とを備えている。ロータ12は、シャフト21と、このシャフト21の周囲に形成された磁気部材22とを有している。
【0018】
ハウジングは、例えば、金属や樹脂等から構成され、シャフト21の軸方向Lに沿った2箇所に軸受14a,14bが形成される。軸受14a,14bは、例えばベアリングおよびベアリングを支持する受け部材などから構成されていればよい。
【0019】
シャフト21は、ハウジング11に取り付けられた軸受14a,14bによって回転軸方向に沿った2箇所で軸支される。これによってロータ12はハウジング11の内部で回転可能に支持される。
【0020】
シャフト21の周面に形成された磁気部材22は、例えば永久磁石から構成されている。具体的には、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石などが挙げられる。こうした永久磁石は、磁性体粒子を粉砕したものを成型し焼結することによって得られるものが多く、内部に微細な空洞があり、真空環境でガスが生じやすい。
【0021】
ステータ13はハウジング11に固着され、ロータ12に対して所定の間隔を開けてロータ12の周りを取り巻くように形成されている。ステータ13は、例えば電磁コイルから構成されている。電磁コイルは、例えば、銅などの細線を巻回させ、接着剤など樹脂材料でモールドしたものからなる。こうした接着剤など樹脂材料は、真空環境では樹脂の構成材料そのものや溶剤などが揮発してガス化し放出されやすい。
【0022】
ステータ13を構成する電磁コイルに外部から電力を供給することによって、ロータ12の磁気部材22と、ステータ13との間に磁界が生じ、シャフト21が磁気部材22とともに回転する。
【0023】
ロータ12の磁気部材22と、ステータ13との間には、隔壁部材15が配されている。本実施形態においては、隔壁部材15は、第一隔壁部材16と、第二隔壁部材17とから構成される。
第一隔壁部材16は、板状部16aと、この板状部16aの端部に一体に形成されたシール支持部16bとからなる。板状部16aは、シャフト21の軸方向Lに沿って広がり、ステータ13のロータ12側露出面を覆うように配されている。
シール支持部16bは、板状部16aよりも厚みが厚くなるように形成されている。
【0024】
こうした第一隔壁部材16はハウジング11に取り付けられるとともに、シール支持部16bに配された第一シール部材18によって、ハウジング11の内壁と第一隔壁部材16によって囲まれたステータ13が気密に封止される。第一隔壁部材16は、例えば、AlやSUSなど発塵やガス放出の少ない金属から構成される。
【0025】
第一シール部材18は、シール支持部16bとハウジング11の内壁との間を気密に封止するように形成されている。こうした第一シール部材18は、例えば、シャフト21の軸心周りに延びるOリングであり、真空環境においても弾性が保持される弾性部材からなる。第一シール部材18を構成する弾性部材の具体例としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ニトリル樹脂、アチレンプロピレンゴム、アクリルゴムなどが挙げられるが、真空環境中で構成材料のガスなどが発生しないものを選択することが好ましい。
【0026】
一方、第二隔壁部材17は、板状部17aと、この板状部17aの端部に一体に形成されたシール支持部17bとからなる。板状部17aは、シャフト21の軸方向に沿って広がり、磁気部材22のステータ13側露出面を覆うように配されている。シール支持部17bは、板状部17aの一端側が板状部17aと一体に形成され、また、板状部17aの他端側は板状部17aとは別体のシール支持部17bが形成されている。こうしたシール支持部17bは、板状部17aの厚みよりも厚くなるように形成されている。
【0027】
こうした第二隔壁部材17はシャフト21に取り付けられるとともに、シール支持部17bに配された第二シール部材19によって、シャフト21の周面と第二隔壁部材17によって囲まれた磁気部材22が気密に封止される。そして、シャフト21の回転によって、磁気部材22とともに第二隔壁部材17も一体に回転する。
【0028】
第二シール部材19は、シール支持部17bとシャフト21の周面との間を気密に封止するように形成されている。こうした第二シール部材19も、シャフト21の軸心周りに延びるOリングであり、真空環境においても弾性が保持される弾性部材からなる。第二シール部材19も、第一シール部材18と同様に、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ニトリル樹脂、アチレンプロピレンゴム、アクリルゴムなど、真空環境中で構成材料のガスなどが発生しないものから構成されることが好ましい。
【0029】
以上のような構成の本発明の一実施形態の真空モータ(モータ)10によれば、例えばこの真空モータ10を真空装置における被成膜物(基板)を搬送するための搬送モータとして用い、真空環境となるチャンバ内に設置したとしても、ロータ12の磁気部材22から生じたガスやステータ13から生じたガスが、ハウジング11の外部に放出されることがない。
【0030】
即ち、電磁コイルなどから構成されるステータ13は、ハウジング11の内壁面と第一隔壁部材16によって覆われる。しかも第一隔壁部材16はハウジング11に対して第一シール部材18によって気密に取り付けられている。これによって、ステータ13は、第一隔壁部材16とハウジング11によって囲まれた空間内に気密に封止された状態となる。
【0031】
ステータ13を構成する電磁コイルは、例えば、銅などの細線を巻回させ、接着剤などの樹脂材料でモールドしたものからなり、真空環境ではモールドした樹脂そのものや溶剤などが揮発してガス化しやすいが、ステータ13全体を第一シール部材18を介して第一隔壁部材16とハウジング11で気密に覆うことによって、ステータ13からガスが発生したとしても、真空モータ10の外部にこうしたガスが漏れ出ることを防止する。
【0032】
また、ロータ12の磁気部材22は、シャフト21の周面と第二隔壁部材17によって覆われる。しかも第二隔壁部材17はシャフト21に対して第二シール部材19によって気密に取り付けられている。これによって、磁気材料22は、シャフト21と第二隔壁部材17によって囲まれた空間内に気密に封止された状態となる。
【0033】
磁気部材22は、例えば、永久磁石から構成されており、こうした永久磁石のうち、特に焼結体は内部に微細な空洞があり、真空環境でガスが生じやすいが、磁気材料22全体を第二シール部材19を介して第二隔壁部材17とシャフト21の周面の間で気密に覆うことによって、磁気部材22からガスが発生したとしても、真空モータ10の外部にこうしたガスが漏れ出ることを防止する。
【0034】
従って、本実施形態の真空モータ10を真空装置のチャンバ内など真空環境になるところに設置しても、真空モータ10のロータ12やステータ13で生じたガスがチャンバ内に放出されることがなく、成膜不良や被成膜物(基板)の不純物汚染といった不具合を防止することが可能になる。
【0035】
また、第一隔壁部材16や第二隔壁部材17は、第一シール部材18や第二シール部材19が配される部分のみ、厚みの厚いシール支持部16b,17bを形成し、それ以外のステータ13や磁気部材22を覆う大部分はシール支持部16b,17bよりも厚みの薄い板状部16a,17aとしている。これによって、ハウジング11の内部に第一隔壁部材16や第二隔壁部材17を設けても、真空モータ10のサイズが大幅に大きくなることを防止し、不純物ガスを放出せず、かつコンパクトな真空モータ10を実現できる。
【0036】
上述した実施形態では、ロータ12の磁気部材22を永久磁石、ステータ13を電磁コイルから構成しているが、逆にロータの磁気部材を電磁コイル、ステータを永久磁石で構成してもよい。
【0037】
また、上述した実施形態では、ロータ12とステータ13との間に、第一隔壁部材16と第二隔壁部材17の2つの隔壁部材15を形成している。しかし、例えば一方の永久磁石に真空環境においてもガスの発生が少ないものを用いることによって、ロータの磁気材料、あるいはステータのいずれか一方だけを気密に封止する1つの隔壁部材およびシール部材から構成してもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、第一隔壁部材16の板状部16aとシール支持部16bは一体に形成されている。しかしながら、こうした板状部16aとシール支持部16bとを個別に形成し、これら板状部16aとシール支持部16bとの間に第一シール部材18とは別のシール部材によって気密に封止する構成であってもよい。例えば、板状部16aを軽量のAlによって形成し、シール支持部16bを強度の高いSUSによって構成するなどが考えられる。
【0039】
一方、第二隔壁部材17の一端側のシール支持部17bは板状部17aと一体に形成され、他端側のシール支持部17bは板状部17aとは別体に形成されている。しかしながら、こうした板状部17aの一端側と他端側の両方のシール支持部17bを、板状部17aとは別体に形成しても良い。例えば、板状部17aを軽量のAlによって形成し、シール支持部17bを強度の高いSUSによって構成するなどが考えられる。あるいは、板状部17aの一端側と他端側の両方のシール支持部17bを全て一体に形成する構成であってもよい。
【0040】
(第二実施形態)
図2は、本発明の第二実施形態におけるモータの一構成例を示す断面図である。
真空モータ(モータ)30は、ハウジング(外装体)31と、このハウジング31に収容されるロータ32、およびステータ33とを備え、ロータ32は、シャフト41と、このシャフト41の周囲に形成された磁気部材42とを有している。シャフト41の周面に形成された磁気部材42は、例えば永久磁石から構成されている。
【0041】
ステータ33はハウジング31に固着され、ロータ32に対して所定の間隔を開けてロータ32の周りを取り巻くように形成されている。ステータ33は、例えば電磁コイルから構成されている。
【0042】
ロータ32の磁気部材42と、ステータ33との間には、隔壁部材35が配されている。隔壁部材35は、板状部35aと、この板状部35aの端部に一体に形成されたシール支持部35bとからなる。板状部35aは、シャフト41の軸方向に沿って広がり、ステータ33のロータ32側露出面を覆うように配されている。シール支持部35bは、板状部35aよりも厚みが厚くなるように形成されている。
【0043】
こうした隔壁部材35はハウジング31に取り付けられるとともに、シール支持部35bに配されたシール部材38によって、ハウジング31の内壁と隔壁部材35によって囲まれたステータ33が気密に封止される。隔壁部材35は、例えば、AlやSUSなど発塵の少ない金属から構成される。また、隔壁部材35は、例えば全体がSUSから構成され、板状部35aとシール支持部35bとは一体に形成されている。
【0044】
シール部材38は、シール支持部35bとハウジング31の内壁との間を気密に封止するように形成されている。シール部材38は、例えば、シャフト41の軸心周りに延びるOリングであり、真空環境においても弾性が保持される弾性部材からなる。
【0045】
以上のような構成の本発明の第二実施形態の真空モータ(モータ)30によれば、例えばこの真空モータ30を真空装置における被成膜物(基板)を搬送するための搬送モータとして用い、取り付けフランジ51で真空環境となるチャンバの壁面52に設置したとしても、ステータ33から生じたガスが、ハウジング31の外部に放出されることがない。
【0046】
即ち、電磁コイルなどから構成されるステータ33は、ハウジング31の内壁面と隔壁部材35によって覆われ、この隔壁部材35はハウジング31に対してシール部材38によって気密に取り付けられている。これによって、ステータ33は、隔壁部材35とハウジング31によって囲まれた空間内に気密に封止された状態となる。
【0047】
これによって、例えばステータ33が電磁コイルから構成されていて、真空環境でコイルをモールドした樹脂そのものや溶剤などが揮発してガス化しても、ステータ33全体をシール部材38を介して隔壁部材35とハウジング31で気密に覆うことによって、真空モータ30の内部にこうしたガスが漏れ出ることを防止する。
【0048】
この実施形態では、ロータ32の磁気部材42は、発塵やガスの発生が少ない緻密な金属からなる永久磁石から構成しているので、ロータ32の磁気部材42側には隔壁部材を形成しない。これによって、ステータ33とロータ32との間の隔壁部材は1つだけで済み、真空環境下でガスが漏れ出ることが無く、かつ低コストで小型化が可能な真空モータ30を提供することができる。
【0049】
本発明のモータは、モータの種類に限定されず、各種方式のモータに適用可能である。 表1に、本発明の構成を適用可能なモータの種類、およびそのステータ、ロータの組み合わせを例示する。
【0050】
【表1】

【符号の説明】
【0051】
10 真空モータ(モータ)、11 ハウジング、12 ロータ、13 ステータ、15 隔壁部材、16a 板状部、16b シール支持部、18 第一シール部材、21 シャフト、22 磁気部材。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、該ハウジングに回転可能に支持されたシャフトおよび該シャフトの周囲に設けられた磁気部材からなるロータと、該ロータを取り巻くように配されたステータと、を有し、前記ロータと前記ステータとの間に発生させた磁界によって前記ロータを回転させるモータであって、
前記磁気部材と前記ステータとの間に配された隔壁部材と、該隔壁部材を前記シャフトまたは前記ハウジングに対して気密に封止するシール部材と、を少なくとも備えたことを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記隔壁部材は、第一隔壁部材および第二隔壁部材からなり、前記シール部材は第一シール部材および第二シール部材からなり、
前記第一隔壁部材は、前記磁気部材と前記ステータとの間に配されるとともに前記第一シール部材によって前記ハウジングに対して気密に封止され、
前記第二隔壁部材は、前記第一シール部材と前記磁気部材との間に配されるとともに前記第二シール部材によって前記シャフトに対して気密に封止され、前記ステータとともに回転することを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】
前記シール部材は弾性体からなることを特徴とする請求項1または2記載のモータ。
【請求項4】
前記隔壁部材は、板状部および該板状部の端部に形成されたシール支持部とからなり、前記板状部は前記シャフトの軸方向に沿って広がり、前記シール部材は前記シール支持部に形成されることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載のモータ。
【請求項5】
前記磁気部材および前記ステータは、磁石または電磁コイルから構成されていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のモータ。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−27097(P2013−27097A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157913(P2011−157913)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】