説明

ユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システム

【課題】標準パッケージの更新内容について、各ユーザパッケージへの反映状況を正しく確認でき、標準パッケージの更新内容を、ユーザパッケージに安全に反映させることができるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムを提供する。
【解決手段】ホストシステム1−4と、複数のホスト端末1−5とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、ホストシステム1−4は、ホスト端末1−5から更新ファイルを取得し、更新管理台帳DB1−8や更新状況管理DB1−7、更新内容DB1−9、資源管理対象ファイル群1−3の更新処理を行う手段と、ホスト端末1−5から更新反映対象ユーザ情報および反映させる資源の資源更新番号を取得し、更新状況管理DB1−7や更新内容DB1−9、資源管理対象ファイル群1−3の更新処理を行う手段等を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バージョンが異なるユーザ個別のパッケージ製品の構成資源に対して、標準パッケージ製品の構成資源の更新内容を安全に反映させる機能を提供するためのユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザパッケージ製品において、標準パッケージ製品をベースとして提供するが、ユーザの独自要望に対応するため、標準パッケージの機能を部分的にカスタマイズして提供する場合がほとんどである。また、標準パッケージに対して定期的にエンハンスによるバージョン更新が行われるが、業務稼動後のユーザシステムに対して、特にそのユーザの運用上必要とされない更新については、リスク回避やコストの観点より見送られる場合が多いため、標準パッケージ製品とユーザパッケージ製品の構成資源について、おのおのバージョンに差異が生じることが一般的となっている。
なお、本発明に関連する公知技術文献としては下記の特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−318986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、標準パッケージにおいて、法律改正や致命的な不具合の発見等による更新が発生する場合があり、この更新はすべてのユーザシステムに対して反映させる必要があるが、時間の経過とともにユーザ数が増加し、また、納品済ユーザの標準パッケージとのバージョン差異は拡大してゆくため、標準パッケージの更新内容を各ユーザパッケージに反映させる作業に掛かるコストや作業ミスによる障害発生のリスクは日々増加傾向である。
【0005】
以上の現状に鑑み、本発明は、標準パッケージの更新内容について、各ユーザパッケージへの反映状況を正しく確認でき、標準パッケージの更新内容を、更新が必要なユーザパッケージに安全に反映させることができるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、システムの処理要求に基づき、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが「登録依頼要求のユーザID」である「USER1」と合致するデータを検索し、該当するデータが存在するか否かを判定する手段と、
データが存在する場合は、すでに登録済としてユーザ登録処理を終了する手段と、
データが存在しない場合、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが「標準パッケージのユーザID」である「STD」と合致するデータを検索し、該当するすべてのデータについて、ユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、前記更新状況管理データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群に備える「STD」のパッケージ資源フォルダより、「USER1」のユーザパッケージ資源フォルダにファイルをコピーする手段と、
前記初期登録時情報データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が前記コピーしたファイルとそれぞれ合致し、かつ登録時履歴番号が最大のデータを検索し、該当するデータのユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、前記初期登録時情報データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群にて管理されている「STD」のパッケージ資源フォルダに格納されているファイルの数だけ、該検索と、該登録の処理を繰り返す手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムを提供するものである。
【0007】
請求項2に係る発明は、初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新管理台帳データベースと更新内容データベースとを持つ更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、システムの処理要求に基づき、前記更新状況管理データベースより、資源更新番号が最大のデータを検索し、ユーザIDが「資源更新依頼要求のユーザID」である「STD」、資源更新番号が該当データの資源更新番号に1だけ加算した値である「更新番号X」のデータを、更新状況管理データベースに登録する手段と、
前記更新管理台帳データベースより、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルである「更新ファイルA」と合致し、かつ履歴番号が最大のデータを検索し、ユーザIDが「STD」、資源更新番号が「更新番号X」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号が該当データの履歴番号に1だけ加算した値である「履歴番号Y」のデータを、更新管理台帳データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群にて管理されている「STD」のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルと合致するファイルを取得し、取得したファイルと該更新ファイルとの差分情報を抽出し、差分情報を前記更新内容データベースに登録する手段と、
前記ホスト端末より取得した各更新ファイルついて、前記更新内容管理データベース群に対する処理を繰り返す手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムを提供するものである。
【0008】
請求項3に係る発明は、初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つ初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが登録依頼要求のユーザIDである「USER1」、資源更新番号が更新させる資源の資源更新番号である「Z」と合致するデータを検索し、該当するデータが存在するか否かを判定し、データが存在する場合は、すでに更新反映済として更新反映処理を終了する手段と、
データが存在しない場合、前記更新管理台帳データベースより、ユーザIDが「標準パッケージのユーザID」である「STD」、資源更新番号が「Z」と合致するデータを検索し、更新対象のファイルを特定する手段と、
前記初期登録時情報データベースより、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルである「ファイルA」と合致するデータを検索し、「USER1」ユーザの資源登録時のファイルのバージョン情報を取得する手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が更新対象のファイルの履歴番号である「履歴番号A」、更新区分が空白以外のデータを更新前行番号の昇順、更新後行番号の昇順で検索し、「ファイルA」の更新箇所を取得する手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「履歴番号A」より小さい範囲で最大の値、更新後行番号が更新前行番号である「更新前行番号SA1」、更新区分が「削除」以外のデータを検索し、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する手段と、
取得した行データの履歴番号である「履歴番号SA2」が「登録時履歴番号A」と合致する場合は、取得した行データの1つのデータである「データA」の繰り返し処理を終了し、取得した行データである「データB」の繰り返し処理を行う手段と、
取得した行データの更新区分である「更新区分SA2」が空白以外の場合、前記更新状況管理データベース、更新管理台帳データベースより、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新が「USER1」ユーザに更新反映されているか否かを判定する手段と、
更新反映されていない場合は、資源更新の前提として、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新を「USER1」ユーザに更新反映させる必要がある旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する手段と、
取得した前記更新箇所の各行データについて、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
更新反映されている場合は、「履歴番号SA2」、取得した行データの一連番号である「一連番号SA2」をメモリに保持し、処理を継続する手段と、
取得したデータAの更新前行番号を、「更新前行番号SA1」から「更新前行番号SA2」に、また履歴番号を「履歴番号A」から「履歴番号SA2」に置き換え、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理へ戻る手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「登録時履歴番号A」より大きい範囲で最小の値、更新前行番号が前記処理で置き換えた「更新前行番号SA2」のデータを検索し、次回のユーザパッケージ資源更新時の更新箇所を取得する手段と、
該当する行データが存在しない場合、データAの繰り返し処理を終了し、次のデータBの繰り返し処理を行う手段と、
該当するデータが複数存在する場合は、メモリに保持した履歴番号のリストに該当するデータの履歴番号である「履歴番号UA2」が存在するか否かを判定し、存在しない場合は「USER1」ユーザ個別の資源更新と更新箇所が重複しているため、更新反映処理を実行できない旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する手段と、
メモリに保持した履歴番号のリストより「履歴番号UA2」と合致するデータが存在する場合は、該当データのうち、一連番号がメモリに保持した履歴番号のリストの一連番号と合致するデータを対象データとし、処理を継続する手段と、
該当データより、データAの更新後行番号を該当データの「更新後行番号UA2」に、また、履歴番号を「登録時履歴番号A」から該当データの「履歴番号UA2」に置き換える手段と、
前記処理にて取得した各更新行データについて、次回のユーザパッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
「STD」の前記資源管理対象ファイル群のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く手段と、
「USER1」の前記パッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く手段と、
「USER1」の「更新ファイルA」の行番号が「更新後行番号UA2」の箇所に、「STD」の更新ファイルAの行番号が「更新後行番号SA1」の箇所の修正を行い、前記更新内容データベースに登録する手段と、
前記処理にて取得した各更新行データについて、該修正と該登録を行なう処理を繰り返す手段と、
ユーザIDが「USER1」、資源更新番号が「Z」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号に1だけ加算した値のデータを、更新管理台帳データベースに登録する手段と、
更新対象の各ファイルについて、ユーザの資源登録時のファイルのバージョン情報を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
ユーザIDが「USER1」、資源管理番号が「Z」のデータを更新状況管理データベースに登録する手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のユーザパッケージ資源管理システムによれば、次のような効果がある。
(1)標準パッケージ資源を含め、各ユーザパッケージ資源のバージョン管理機能を提供することができる。
(2)標準パッケージ資源の更新内容を、任意のユーザパッケージ資源へ機械的に反映させることで、更新反映作業時の作業コストの削減、作業ミスによる障害発生のリスクを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の初期登録時情報データベースに格納されているデータの構成図である。
【図3】本発明の更新状況管理データベースに格納されているデータの構成図である。
【図4】本発明の更新管理台帳データベースに格納されているデータの構成図である。
【図5】(a)本発明の更新内容データベースに格納されているデータの構成図である。(b)本発明の更新内容の説明図である。
【図6】本発明のホストシステムのユーザ登録処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】本発明のホストシステムの資源更新処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】本発明のホストシステムの更新反映処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
尚、上記ホストシステム、及び、ホスト端末はコンピュータであり、上記各手段は、コンピュータのCPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、そのフローチャート図が図6乃至図8である。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明を適用したユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムの一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図であり、本発明のユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムは、ユーザ別資源管理データベース(DB)群1−1、更新内容管理データベース群1−2、資源管理対象ファイル群1−3を備えたホストシステム1−4と、このホストシステム1−4に処理要求を行う複数のホスト端末1−5a,1−5b,1−5nとから構成されている。
【0013】
ホストシステム1−4のユーザ別資源管理データベース群1−1には、新規ユーザの資源管理登録時の情報を格納する初期登録時情報データベース1−6と、ユーザパッケージに対する標準パッケージ資源の更新内容反映状況を格納する更新状況管理データベース1−7が設けられている。
ホストシステム1−4の更新内容管理データベース群1−2には、資源の更新履歴情報を格納する更新管理台帳データベース1−8と、更新資源の差分内容を格納する更新内容データベース1−9が設けられている。
ホストシステム1−4の資源管理対象ファイル群1−3には、例えばプログラムファイル等、資源管理対象のファイルが登録されている。
【0014】
また、ホストシステム1−4は、端末装置1−5から新規登録するユーザ情報を取得し、初期登録時情報データベース1−6や更新状況管理データベース1−7、資源管理対象ファイル群1−3の更新処理を行うユーザ登録部1−10、端末装置1−5から更新ファイルを取得し、更新管理台帳データベース1−8や更新状況管理データベース1−7、更新内容データベース1−9、資源管理対象ファイル群1−3の更新処理を行う資源更新部1−11、端末装置1−5から更新反映対象ユーザ情報および反映させる資源の資源更新番号を取得し、更新状況管理データベース1−7や更新内容データベース1−9、資源管理対象ファイル群1−3の更新処理を行う更新反映部1−12、端末装置1−5に対して管理資源ファイルや更新履歴、更新内容等の情報を提供する資源提供部1−13を備えている。
【0015】
ユーザ別資源管理データベース群1−1の初期登録時情報データベース1−6に格納されるデータは、図2に示すように、ユーザID2−1、ファイル名2−2、登録時履歴番号2−3の各エリアデータから構成され、ユーザID、ファイル名別に、ユーザID2−1、ファイル名2−2、登録時履歴番号2−3が登録される。
初期登録時情報データベース1−6は、各ユーザパッケージ資源の各ファイルについて、いつの時点の標準パッケージ資源より複製作成したものであるかを管理する目的で使用される。
ここで例えば、標準パッケージの資源「ファイル1.txt」、「ファイル2.txt」、「ファイル3.txt」について資源更新回数がそれぞれ3回、5回、1回の状態で、ユーザIDが「USER1」のユーザを新規登録した場合、図2に示すように、ユーザID2−1が「USER1」、ファイル名2−2が「ファイル1.txt」、登録時履歴番号2−3が「3」のデータ2−4、ユーザID2−1が「USER1」、ファイル名2−2が「ファイル2.txt」、登録時履歴番号2−3が「5」のデータ2−5、ユーザID2−1が「USER1」、ファイル名2−2が「ファイル3.txt」、登録時履歴番号2−3が「1」のデータ2−6が登録される。
【0016】
ユーザ別資源管理データベース群1−1の更新状況管理データベース1−7に格納されるデータは、図3に示すように、ユーザID3−1、資源更新番号3−2の各エリアデータから構成され、ユーザID、資源更新番号別に、ユーザID3−1、資源更新番号3−2が登録される。
更新状況管理データベース1−7は、各ユーザパッケージ資源について、標準パッケージ更新分の反映状況を管理する目的で使用される。
ここで例えば、資源更新番号が「5」の標準パッケージ更新をユーザIDが「USER1」のユーザパッケージ資源に反映させた場合、図3に示すように、ユーザID3−1が「USER1」、資源更新番号3−2が「5」のデータ3−3が登録される。
【0017】
更新内容管理データベース群1−2の更新管理台帳データベース1−8に格納されるデータは、図4に示すように、ユーザID4−1、資源更新番号4−2、ファイル名4−3、履歴番号4−4の各エリアデータから構成され、ユーザID、資源更新番号、ファイル名別に、ユーザID4−1、資源更新番号4−2、ファイル名4−3、履歴番号4−4が登録される。
更新管理台帳データベース1−8は、標準または各ユーザパッケージ資源について、資源更新の履歴や、各資源更新時の更新対象ファイルを管理する目的で使用される。
ここで例えば、標準パッケージ資源について資源更新番号が5番まで採番済みであり、「ファイル1.txt」、「ファイル3.txt」について資源更新回数がそれぞれ3回、1回の状態で、「ファイル1.txt」、「ファイル3.txt」を更新し標準パッケージ資源更新登録を行った場合、図4に示すように、ユーザID4−1が「STD」(以降、標準パッケージのユーザIDを「STD」とする)、資源更新番号4−2が「6」、ファイル名4−3が「ファイル1.txt」、履歴番号4−4が「4」のデータ4−5、ユーザID4−1が「STD」、資源更新番号4−2が「6」、ファイル名4−3が「ファイル3.txt」、履歴番号4−4が「2」のデータ4−6が登録される。
【0018】
更新内容管理データベース群1−2の更新内容データベース1−9に格納されるデータは、図5に示すように、ユーザID5−1、ファイル名5−2、履歴番号5−3、更新前行番号5−4、更新後行番号5−5、更新区分5−6、一連番号5−7の各エリアデータから構成され、ユーザID、ファイル名、履歴番号、更新前行番号、更新後行番号別に、ユーザID5−1、ファイル名5−2、履歴番号5−3、更新前行番号5−4、更新後行番号5−5、更新区分5−6、一連番号5−7が登録される。
【0019】
更新内容データベース1−9は、標準または各ユーザパッケージ資源について、更新ファイル別に更新前後の差分情報を管理し、ユーザパッケージに資源更新を反映する際の編集元情報として使用する目的で使用される。
ここで例えば、標準パッケージ資源について「ファイル1.txt」の資源更新回数が3回の状態で、「ファイル1.txt」について図5の更新内容のとおりに更新した場合について説明する。更新箇所5−8と更新箇所5−9は追加行であり、更新箇所5−10は、更新箇所5−11からの変更行、更新箇所5−12と更新箇所5−13は削除行である。
【0020】
上記の状況で標準パッケージ資源更新登録を行った場合、図5に示すように、変更行5−23に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「1」、更新後行番号5−5が「1」、更新区分が空白、一連番号が空白のデータ5−14、変更行5−24に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「2」、更新後行番号5−5が「2」、更新区分が「追加」、一連番号が「0」のデータ5−15、変更行5−25に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「2」、更新後行番号5−5が「3」、更新区分が「追加」、一連番号が「1」のデータ5−16、変更行5−26に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「2」、更新後行番号5−5が「4」、更新区分が空白、一連番号が空白のデータ5−17、変更行5−27に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「3」、更新後行番号5−5が「5」、更新区分が「変更」、一連番号が「0」のデータ5−18、変更行5−28に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「4」、更新後行番号5−5が「6」、更新区分が空白、一連番号が空白のデータ5−19、変更行5−29に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「5」、更新後行番号5−5が「7」、更新区分が「削除」、一連番号が「0」のデータ5−20、変更行5−30に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「6」、更新後行番号5−5が「7」、更新区分が「削除」、一連番号が「1」のデータ5−21、変更行5−31に対して、ユーザID5−1が「STD」、ファイル名5−2が「ファイル1.txt」、履歴番号5−3が「4」、更新前行番号5−4が「7」、更新後行番号5−5が「7」、更新区分が空白、一連番号が空白のデータ5−22が登録される。
【0021】
資源管理対象ファイル群1−3には、登録ユーザ別にすべての管理対象ファイルが格納され管理される。
ホスト端末1−5a、1−5b、1−5nは、ホストシステム1−4に対して、ユーザ登録、標準/ユーザパッケージの資源更新、標準パッケージ資源更新内容のユーザパッケージ資源への更新、パッケージ資源取得の各操作を行う。
【0022】
以下、以上のように構成されたユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムの動作を説明する。
図6は、ホストシステム1−4のユーザ登録部1−10の処理概要を示すフローチャートである。ここで、標準パッケージのユーザIDを「STD」、登録依頼要求のユーザIDを「USER1」とする。
ホストシステム1−4は、まず、更新状況管理データベース1−7より、ユーザIDが「USER1」と合致するデータを検索し(ステップ6−1)、該当するデータが存在するか否かを判定し(ステップ6−2)、データが存在する場合は、すでに登録済としてユーザ登録処理を終了する。
データが存在しない場合、更新状況管理データベース1−7より、ユーザIDが「STD」と合致するデータを検索し(ステップ6−3)、該当するすべてのデータについて、ユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、更新状況管理データベース1−7に登録する(ステップ6−4)。
【0023】
次に、資源管理対象ファイル群1−3にて管理されている、「STD」のパッケージ資源フォルダに格納されているファイルの数だけ、ステップ6−7からステップ6−8までの処理を繰り返す(ステップ6−5)。
「STD」のパッケージ資源フォルダより、「USER1」のユーザパッケージ資源フォルダにファイルをコピーする(ステップ6−6)。
初期登録時情報データベース1−6より、ユーザIDが「STD」、ファイル名がステップ6−6にてコピーしたファイルとそれぞれ合致し、かつ登録時履歴番号が最大のデータを検索し(ステップ6−7)、該当するデータのユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、初期登録時情報データベース1−6に登録する(ステップ6−8)。
ホストシステム1−4は、以上の処理をユーザ登録部1−10の処理要求を受信する度に実行する。
【0024】
図7は、ホストシステム1−4の資源更新部1−11の処理概要を示すフローチャートである。ここで、例として資源更新依頼要求のユーザを標準(ユーザID「STD」)とする。標準以外のユーザの場合についても処理は同様である。
ホストシステム1−4は、まず、更新状況管理データベース1−7より、資源更新番号が最大のデータを検索し(ステップ7−1)、ユーザIDが「STD」、資源更新番号が該当データの資源更新番号に1だけ加算した値(以降、「更新番号X」とする)のデータを、更新状況管理データベース1−7に登録する(ステップ7−2)。
【0025】
次に、端末1−5より取得した各更新ファイル(更新ファイルA、B、n)ついて、ステップ7−4からステップ7−7までの処理を繰り返す。(ステップ7−3)。
更新管理台帳データベース1−8より、ファイル名が「更新ファイルA」(処理の繰り返しにより更新ファイルB、nと読み替える)と合致し、かつ履歴番号が最大のデータを検索し(ステップ7−4)、ユーザIDが「STD」、資源更新番号が「更新番号X」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号が該当データの履歴番号に1だけ加算した値(以降、「履歴番号Y」とする)のデータを、更新管理台帳データベース1−8に登録する(ステップ7−5)。
【0026】
次に、「STD」のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを取得し、「更新ファイルA」との差分情報を抽出し(ステップ7−6)、差分情報を更新内容データベース1−9に登録する(ステップ7−7)。
ホストシステム1−4は、以上の処理を資源更新部1−11の処理要求を受信する度に実行する。
【0027】
図8は、ホストシステム1−4の更新反映部1−12の処理概要を示すフローチャートである。ここで、登録依頼要求のユーザIDを「USER1」、標準パッケージのユーザIDを「STD」、更新させる資源の資源更新番号を「Z」とする。
ホストシステム1−4は、まず、更新状況管理データベース1−7より、ユーザIDが「USER1」、資源更新番号が「Z」と合致するデータを検索し、該当するデータが存在するか否かを判定し、データが存在する場合は、すでに更新反映済として更新反映処理を終了する(ステップ8−1)。
データが存在しない場合、更新管理台帳データベース1−8より、ユーザIDが「STD」、資源更新番号が「Z」と合致するデータを検索し、更新対象のファイルを特定する(ステップ8−2)。更新対象の各ファイル(ファイル名を「ファイルA」、「ファイルB」、「ファイルn」、履歴番号を「履歴番号A」、「履歴番号B」、「履歴番号n」とする)について、ステップ8−4からステップ8−25までの処理を繰り返す。(ステップ8−3)。
【0028】
初期登録時情報データベース1−6より、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が「ファイルA」(処理の繰り返しにより更新ファイルB、nと読み替える)と合致するデータを検索し、USER1ユーザの資源登録時のファイルのバージョン情報を取得する(ステップ8−4)。ここで、取得データの登録時履歴番号を「登録時履歴番号A」とする。
更新内容データベース1−9より、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「履歴番号A」、更新区分が空白以外のデータを更新前行番号の昇順、更新後行番号の昇順で検索し、「ファイルA」の更新箇所を取得する(ステップ8−5)。取得した更新箇所の各行データ(データAの更新前行番号を「更新前行番号SA1」、更新後行番号を「更新後行番号SA1」、更新区分を「更新区分SA1」、データBの更新前行番号を「更新前行番号SB1」、更新後行番号を「更新後行番号SB1」、更新区分を「更新区分SB1」、データnの更新前行番号を「更新前行番号Sn1」、更新後行番号を「更新後行番号Sn1」、更新区分を「更新区分Sn1」とする)について、ステップ8−7からステップ8−10までの処理を繰り返す。(ステップ8−6)。
【0029】
更新内容データベース1−9より、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「履歴番号A」より小さい範囲で最大の値、更新後行番号が「更新前行番号SA1」、更新区分が「削除」以外のデータを検索し、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する(ステップ8−7)。取得した各行データについて、履歴番号を「履歴番号SA2」、更新前行番号を「更新前行番号SA2」、更新後行番号を「更新後行番号SA2」、更新区分を「更新区分SA2」、一連番号を「一連番号SA2」とする。
取得した「履歴番号SA2」が「登録時履歴番号A」と合致する場合は、データAの繰り返し処理を終了し、次のデータBの繰り返し処理を行う(ステップ8−8)。
【0030】
取得した「更新区分SA2」が空白以外の場合、更新状況管理データベース1−7、更新管理台帳データベース1−8より、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新がUSER1ユーザに更新反映されているか否かを判定し(ステップ8−9)、更新反映されていない場合は、資源更新の前提として、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新をUSER1ユーザに更新反映させる必要がある旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する(ステップ8−10)。更新反映されている場合は、「履歴番号SA2」、「一連番号SA2」をメモリに保持し、処理を継続する(ステップ8−11)。
ステップ8−5で取得したデータAの更新前行番号を、「更新前行番号SA1」から「更新前行番号SA2」に、また履歴番号を「履歴番号A」から「履歴番号SA2」に置き換え、ステップ8−7へ戻る(ステップ8−12)。
【0031】
次に、ステップ8−5にて取得した各更新行データについて、ステップ8−14からステップ8−19までの処理を繰り返す。(ステップ8−13)。
更新内容データベース1−9より、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「登録時履歴番号A」より大きい範囲で最小の値、更新前行番号がステップ8−12で置き換えた「更新前行番号SAn」のデータを検索し、次回のユーザパッケージ資源更新時の更新箇所を取得する(ステップ8−14)。
該当する行データが存在しない場合、データAの繰り返し処理を終了し、次のデータBの繰り返し処理を行う(ステップ8−15)。
【0032】
該当するデータが複数存在する場合は、メモリに保持した履歴番号のリストに「履歴番号UA2」が存在するか否かを判定し(ステップ8−16)、存在しない場合はUSER1ユーザ個別の資源更新と更新箇所が重複しているため、更新反映処理を実行できない旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する(ステップ8−17)。
メモリに保持した履歴番号のリストより「履歴番号UA2」と合致するデータが存在する場合は、該当データのうち、一連番号がメモリに保持した履歴番号のリストの一連番号と合致するデータを対象データとし、処理を継続する(ステップ8−18)。
該当データ(履歴番号を「履歴番号UA2」、更新前行番号を「更新前行番号UA2」、更新後行番号を「更新後行番号UA2」、更新区分を「更新区分UA2」とする)より、データAの更新後行番号を「更新前行番号SAn」から「更新後行番号UA2」に、また、履歴番号を「登録時履歴番号A」から「履歴番号UA2」に置き換える(ステップ8−19)。
【0033】
次に、「STD」のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く(ステップ8−20)。
「USER1」のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く(ステップ8−21)。
ステップ8−5にて取得した各データについて、ステップ8−23からステップ8−24の処理を繰り返す。(ステップ8−22)。
「USER1」の更新ファイルAの行番号が「更新後行番号UA2」の箇所に、「STD」の更新ファイルAの行番号が「更新後行番号SA1」の箇所の修正を行い(ステップ8−23)、更新内容データベース1−9に登録する(ステップ8−24)。
【0034】
次に、ユーザIDが「USER1」、資源更新番号が「Z」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号が「履歴番号UAn」に1だけ加算した値のデータを、更新管理台帳データベース1−8に登録する(ステップ8−25)。
最後に、ユーザIDが「USER1」、資源管理番号が「Z」のデータを更新状況管理データベース1−7に登録する(8−26)。
【0035】
以上のように、本実施の形態のユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムによれば、次のような効果がある。
(1)標準パッケージ製品資源を含め、各ユーザパッケージ製品資源のバージョン管理機能を提供することができる。
(2)資源更新時の更新ファイル一覧やその差分情報を表示し、資源更新内容を容易に把握することができる。
(3)標準パッケージ製品資源の更新内容を、任意のユーザパッケージ製品資源へ安全に反映させることができる。
【符号の説明】
【0036】
1−1 ユーザ別資源管理データベース群
1−2 更新内容管理データベース群
1−3 資源管理対象ファイル群
1−4 ホストシステム
1−5 ホスト端末
1−6 初期登録時情報データベース
1−7 更新状況管理データベース
1−8 更新管理台帳データベース
1−9 更新内容データベース
2−1,3−1,4−1,5−1 ユーザID
2−2,4−3,5−2 ファイル名
2−3 登録時履歴番号
2−4〜2−6,3−3,4−5,4−6,5−14〜5−22 データ
3−2,4−2 資源更新番号
4−4,5−3 履歴番号
5−4 更新前行番号
5−5 更新後行番号
5−6 更新区分
5−7 一連番号
5−8〜5−13 更新箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、システムの処理要求に基づき、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが「登録依頼要求のユーザID」である「USER1」と合致するデータを検索し、該当するデータが存在するか否かを判定する手段と、
データが存在する場合は、すでに登録済としてユーザ登録処理を終了する手段と、
データが存在しない場合、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが「標準パッケージのユーザID」である「STD」と合致するデータを検索し、該当するすべてのデータについて、ユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、前記更新状況管理データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群に備える「STD」のパッケージ資源フォルダより、「USER1」のユーザパッケージ資源フォルダにファイルをコピーする手段と、
前記初期登録時情報データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が前記コピーしたファイルとそれぞれ合致し、かつ登録時履歴番号が最大のデータを検索し、該当するデータのユーザIDを「STD」より「USER1」に置き換え、前記初期登録時情報データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群にて管理されている「STD」のパッケージ資源フォルダに格納されているファイルの数だけ、該検索と、該登録の処理を繰り返す手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システム。
【請求項2】
初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新管理台帳データベースと更新内容データベースとを持つ更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、システムの処理要求に基づき、前記更新状況管理データベースより、資源更新番号が最大のデータを検索し、ユーザIDが「資源更新依頼要求のユーザID」である「STD」、資源更新番号が該当データの資源更新番号に1だけ加算した値である「更新番号X」のデータを、更新状況管理データベースに登録する手段と、
前記更新管理台帳データベースより、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルである「更新ファイルA」と合致し、かつ履歴番号が最大のデータを検索し、ユーザIDが「STD」、資源更新番号が「更新番号X」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号が該当データの履歴番号に1だけ加算した値である「履歴番号Y」のデータを、更新管理台帳データベースに登録する手段と、
前記資源管理対象ファイル群にて管理されている「STD」のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルと合致するファイルを取得し、取得したファイルと該更新ファイルとの差分情報を抽出し、差分情報を前記更新内容データベースに登録する手段と、
前記ホスト端末より取得した各更新ファイルついて、前記更新内容管理データベース群に対する処理を繰り返す手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システム。
【請求項3】
初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つ初期登録時情報データベースと更新状況管理データベースとを持つユーザ別資源管理データベース群、更新内容管理データベース群及び資源管理対象ファイル群を備えたホストシステムと、前記ホストシステムに処理要求を行う複数のホスト端末とから構成されるユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システムであって、
前記ホストシステムは、前記更新状況管理データベースより、ユーザIDが登録依頼要求のユーザIDである「USER1」、資源更新番号が更新させる資源の資源更新番号である「Z」と合致するデータを検索し、該当するデータが存在するか否かを判定し、データが存在する場合は、すでに更新反映済として更新反映処理を終了する手段と、
データが存在しない場合、前記更新管理台帳データベースより、ユーザIDが「標準パッケージのユーザID」である「STD」、資源更新番号が「Z」と合致するデータを検索し、更新対象のファイルを特定する手段と、
前記初期登録時情報データベースより、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が前記ホスト端末より取得した更新ファイルである「ファイルA」と合致するデータを検索し、「USER1」ユーザの資源登録時のファイルのバージョン情報を取得する手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が更新対象のファイルの履歴番号である「履歴番号A」、更新区分が空白以外のデータを更新前行番号の昇順、更新後行番号の昇順で検索し、「ファイルA」の更新箇所を取得する手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「STD」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「履歴番号A」より小さい範囲で最大の値、更新後行番号が更新前行番号である「更新前行番号SA1」、更新区分が「削除」以外のデータを検索し、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する手段と、
取得した行データの履歴番号である「履歴番号SA2」が「登録時履歴番号A」と合致する場合は、取得した行データの1つのデータである「データA」の繰り返し処理を終了し、取得した行データである「データB」の繰り返し処理を行う手段と、
取得した行データの更新区分である「更新区分SA2」が空白以外の場合、前記更新状況管理データベース、更新管理台帳データベースより、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新が「USER1」ユーザに更新反映されているか否かを判定する手段と、
更新反映されていない場合は、資源更新の前提として、「履歴番号SA2」更新時の資源更新番号と合致する資源更新を「USER1」ユーザに更新反映させる必要がある旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する手段と、
取得した前記更新箇所の各行データについて、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
更新反映されている場合は、「履歴番号SA2」、取得した行データの一連番号である「一連番号SA2」をメモリに保持し、処理を継続する手段と、
取得したデータAの更新前行番号を、「更新前行番号SA1」から「更新前行番号SA2」に、また履歴番号を「履歴番号A」から「履歴番号SA2」に置き換え、前回の標準パッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理へ戻る手段と、
前記更新内容データベースより、ユーザIDが「USER1」、ファイル名が「ファイルA」、履歴番号が「登録時履歴番号A」より大きい範囲で最小の値、更新前行番号が前記処理で置き換えた「更新前行番号SA2」のデータを検索し、次回のユーザパッケージ資源更新時の更新箇所を取得する手段と、
該当する行データが存在しない場合、データAの繰り返し処理を終了し、次のデータBの繰り返し処理を行う手段と、
該当するデータが複数存在する場合は、メモリに保持した履歴番号のリストに該当するデータの履歴番号である「履歴番号UA2」が存在するか否かを判定し、存在しない場合は「USER1」ユーザ個別の資源更新と更新箇所が重複しているため、更新反映処理を実行できない旨のメッセージを返却し、更新反映処理を終了する手段と、
メモリに保持した履歴番号のリストより「履歴番号UA2」と合致するデータが存在する場合は、該当データのうち、一連番号がメモリに保持した履歴番号のリストの一連番号と合致するデータを対象データとし、処理を継続する手段と、
該当データより、データAの更新後行番号を該当データの「更新後行番号UA2」に、また、履歴番号を「登録時履歴番号A」から該当データの「履歴番号UA2」に置き換える手段と、
前記処理にて取得した各更新行データについて、次回のユーザパッケージ資源更新時の更新箇所を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
「STD」の前記資源管理対象ファイル群のパッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く手段と、
「USER1」の前記パッケージ資源フォルダより、ファイル名が「更新ファイルA」と合致するファイルを開く手段と、
「USER1」の「更新ファイルA」の行番号が「更新後行番号UA2」の箇所に、「STD」の更新ファイルAの行番号が「更新後行番号SA1」の箇所の修正を行い、前記更新内容データベースに登録する手段と、
前記処理にて取得した各更新行データについて、該修正と該登録を行なう処理を繰り返す手段と、
ユーザIDが「USER1」、資源更新番号が「Z」、ファイル名が「更新ファイルA」、履歴番号に1だけ加算した値のデータを、更新管理台帳データベースに登録する手段と、
更新対象の各ファイルについて、ユーザの資源登録時のファイルのバージョン情報を取得する前記処理から以降の全ての処理を繰り返す手段と、
ユーザIDが「USER1」、資源管理番号が「Z」のデータを更新状況管理データベースに登録する手段とを備えることを特徴とするユーザカスタマイズ対応パッケージ製品資源管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−224721(P2010−224721A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69459(P2009−69459)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)
【Fターム(参考)】