説明

ラベラー

【課題】被着体の形状によらず、この被着体の所定位置にラベルを確実に貼着することができるラベラーを提供することである。
【解決手段】被着体にラベルを貼着するラベラーにおいて、離型紙から前記ラベルを剥離する剥離手段と、前記剥離手段によって前記離型紙から剥離したラベルを付着させて保持する保持手段と、前記被着体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記保持手段で保持しているラベルを前記被着体の所定位置に貼着する貼着手段と、前記姿勢検出手段で検出した被着体の姿勢に応じて、前記貼着手段による前記ラベルの前記被着体への貼着位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はラベラーに関し、詳しくは、物品に対してラベルを貼付するラベラーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、離型紙からラベルを剥離してこれを被着体に貼着するラベラーが知られている。
【0003】
特許文献1では、比較的薄いラベルでも確実に剥離でき、このラベルを被着体の所定位置に確実に貼着できるラベラーを提供することを目的とし、離型紙からラベルを剥離する構造を開示するとともに、被着体搬送ユニットの凹部に被着体を嵌め込んで固定することによって、ラベルを被着体の所定位置に確実に貼着する構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−1072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1にも記載のように、ラベラーにおいては、ラベルを被着体の所定位置に確実に貼着できることが望ましい。
【0006】
ところが、特許文献1に記載の発明では、被着体搬送ユニットに固定した被着体に対してはラベルを被着体の所定位置に貼着することができるものの、被着体が不定形であって被着体搬送ユニットに固定できず、被着体の向きがさまざまなようなものの場合には、ラベルを被着体の所定位置に貼着することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被着体の形状によらず、この被着体の所定位置にラベルを確実に貼着することができるラベラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、被着体にラベルを貼着するラベラーにおいて、離型紙から前記ラベルを剥離する剥離手段と、前記剥離手段によって前記離型紙から剥離したラベルを付着させて保持する保持手段と、前記被着体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記保持手段で保持しているラベルを前記被着体の所定位置に貼着する貼着手段と、前記姿勢検出手段で検出した被着体の姿勢に応じて、前記貼着手段による前記ラベルの前記被着体への貼着位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記調整手段が、前記保持手段で保持しているラベルの前記被着体への貼着位置が、前記被着体の中央位置となるように調整することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記調整手段が、前記保持手段で保持しているラベルを前記被着体へ貼着する際、該被着体の向きと該ラベルの向きとが一致するように調整することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記貼着手段によって前記被着体に貼着したラベルを押さえて該被着体と該ラベルとを密着させるラベル押さえ手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記ラベル押さえ手段が、前記被着体に貼着したラベルを押さえるローラーであることを特徴とする。
【0013】
また本発明は、前記ラベル押さえ手段が袋状部材であって、前記袋状部材は、気体又は液体を注入されて膨らみ、該膨らみによって前記被着体に貼着したラベルを押さえることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記ラベラーによって前記ラベルを貼着した前記被着体を把持する把持手段と、前記把持手段によって把持した前記被着体を所定箇所に移動するよう駆動する駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また本発明は、被着体にラベルを貼着するラベラーにおいて、離型紙から前記ラベルを剥離する剥離手段と、前記剥離手段によって前記離型紙から剥離したラベルに静電気を帯電し付着させて保持する保持手段と、前記保持手段で保持しているラベルの静電気を除電するとともに、該ラベルを前記被着体の所定位置に貼着する貼着手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、被着体の形状によらず、この被着体の所定位置にラベルを確実に貼着することができるラベラーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明によるラベラーでラベルを貼着する対象である被着体の一例を製造する被着体製造装置を示す概略側面図である。
【図2】図1に示した被着体製造装置で製造した被着体が搬送される様子を上方から見た概略平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるラベラーの構成を示す図であって、(a)は概略側面図であり、(b)は概略平面図である。
【図4】制御手段35で実施する被着体5へのラベル23の貼着位置調整の制御について説明する図であり、(a)は被着体5の向きがずれている場合を示す平面図であり、(b)は被着体5の中心位置を解析する手順を説明する平面図である。
【図5】ラベル押さえ手段の一例を示す図であり、(a)は被着体5のコンベアによる進行方向から見た被着体5の概略正面図であり、(b)は(a)の被着体5の概略側面図である。
【図6】ラベル押さえ手段の別の例を示す図であり、(a)は被着体5のコンベアによる進行方向とほぼ垂直な方向から見た被着体5の概略側面図であり、(b)は被着体5のコンベアによる進行方向から見た(a)の被着体5の概略平面図であり、(c)は(a)の状態からローラー部材51および52を転がした状態を示す概略側面図であり、(d)は(b)の状態からローラー部材51および52を転がした状態を示す概略平面図である。
【図7】ラベル押さえ手段のさらに別の例を示す図であり、(a)は被着体5の概略正面図であり、(b)は(a)のラベル23の表面を押し付け手いる状態を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明によるラベラーでラベルを貼着する対象である被着体の一例を製造する被着体製造装置を示す概略側面図である。
【0020】
図2は、図1に示した被着体製造装置で製造した被着体が搬送される様子を上方から見た概略平面図である。
【0021】
図3は、本発明の一実施の形態によるラベラーの構成を示す図であって、(a)は概略側面図であり、(b)は概略平面図である。
【0022】
本実施の形態で取り扱う被着体5は、例えば、液体や粘体などの流動体や複数の小さな固形物の集合などの流動性を有する内容物3を、OPP(biaxial oriented polypropylene)やポリエチレンフィルム等の袋2に充填して成る。従来、このように内容物3が流動性を有するものである場合、充填後の被着体5の搬送時に向きや位置が一定しないことや充填した袋が一定形状に安定しないことから、その被着体5にラベルを貼付することは非常に困難なものであった。
【0023】
図1に示す被着体製造装置では、自然落下式充填機1から落下した内容物3を袋2に充填し、シールカッター4にて例えば熱融着して袋2を閉じて内容物3を袋2内に密封する。
【0024】
袋2に内容物3を充填、密封して成る被着体5は、シュート6上に落下し、コンベア7へと導かれる。その後、被着体5はコンベア7によって搬送され、コンベア8へと引き渡される。
【0025】
本実施の形態では、重量選別機11が、載せられた被着体5の重量を測定し、所定重量範囲ではない場合にはその被着体5は不適合として排除するよう選別を行うが、一つの被着体5の重量を測定するため、重量選別機11には同時に複数の被着体5が載らないようにする必要がある。そこで、コンベア8では、被着体5同士を切り離すよう増速して搬送し、重量選別機11上の測定対象のコンベア9上に一つの被着体5が載るように調節する。
【0026】
このコンベア7の搬送速度とコンベア8の搬送速度との違いは、搬送する被着体5の姿勢の変動を生じる。すなわち、この搬送速度の差により、搬送される被着体5は、コンベア上で一定の姿勢を保つことは困難であり、例えば被着体5の流れ方向に対してずれることが多い。
【0027】
コンベア8によって搬送され、コンベア9へと引き渡された被着体5は、例えばロードセル型の重量選別機11によって重量を測定される。コンベア9には、重量選別機11によって測定した被着体5の重量が所定重量範囲にない場合には、その被着体5を外部にはじき出す腕(不図示)を備えてもよい。重量選別機11による測定結果、選別結果は、表示部12に表示するようにしてもよい。
【0028】
重量選別機11による測定の結果、適合(重量が所定重量範囲内である)とされた被着体5は、コンベア9によって搬送され、コンベア10へと引き渡される。コンベア9の搬送速度とコンベア10の搬送速度とはほぼ等しく、スムーズに搬送が引き継がれ、搬送する被着体5の姿勢は変化しない。
【0029】
図2を参照して分かるように、被着体5がコンベア7上にあるときは、その長さ方向の軸線は、搬送方向とほぼ平行に位置している。その後、コンベア7からコンベア8に移るときに被着体5の姿勢は変化し、被着体5の長さ方向の軸線と、搬送方向とは角度θだけずれている。その後、コンベア8、9、10と搬送される間、この角度θのずれは、ほぼそのまま維持される。被着体5にラベルを貼着するラベラーにおいては、この角度のずれが、どの被着体5でも一定であれば、その一定のずれに対応した構成にすればよいが、この角度のずれはその時々で定まらないものであるため、従来のラベラーでは対応不可能であった。
【0030】
被着体5の姿勢が乱れる原因としては、上述のコンベア間の搬送速度の違いのほか、シールカッター4にて密封された被着体5が落下してシュート6上に着地したとき姿勢乱れる場合もあるし、被着体5の内容物3が流動性を有するものであるが故に、被着体5内で内容物3が揺れ動くことによって姿勢が乱れる場合もある。
【0031】
本発明によれば、このような状況にも対応し、汎用的に用いることができるラベラーを提供する。
【0032】
図3(a)および図3(b)を参照してわかるよう、本実施の形態のラベラーによって被着体5に貼着する対象のラベル23は、帯状の離型紙22の長手方向にほぼ等間隔で貼付されて供給される。離型紙22は、その長手方向の向きで回転ドラム21に巻き上げてあり、ラベル23を使用する際に引き出される。ラベル23は、例えば粘着材が離型紙22との接触面に塗布してあり、この粘着材によって被着体5に貼着する。以下、ラベル23の粘着材を塗布した面を裏面と呼び、粘着材を塗布していない面を表面と呼ぶ。
【0033】
ドラム21から引き出された離型紙22は、剥離部24において進行方向を変更され、離型紙22に貼付されているラベル23はこの進行方向の変化に追随できず、離型紙22から剥離する。剥離部24はローラー状部材でもよいし、離型紙22と接触する部分を鋭角にし、ラベル23が剥離しやすくしてもよい。ラベル23が剥離した離型紙22はドラム25に巻き取られる。
【0034】
離型紙22から剥離したラベル23は表面をローラー部32に付着し、保持される。この付着は、例えば、静電気によって付着するものでもよいし、空気を吸引することによって付着するものでもよい。静電気により付着する場合には、ラベル23は、帯電用部材40aによって静電気を帯電し、後に被着体5に貼着後に除電用部材40bによって静電気を除電する。
【0035】
ローラー部32は所定角度に回転位置を調整可能であり、また、多関節のロボットアーム31の先端に取り付けられているので、保持しているラベル23の裏面(粘着面)をあらゆる位置、向きに配置することが可能である。
【0036】
被着体5がコンベア9上に達すると、上述のように重量選別機11によって重量を測定されるとともに、上方からカメラ13によってその姿勢を撮影される。この撮影は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。
【0037】
カメラ13による撮影結果は、CPUやRAM、ROMなどから成る制御手段35に伝達され、この制御手段35によって被着体5の姿勢や搬送速度などが解析され、被着体5がコンベア10に到達する時間や位置、向きなどを算出する。
【0038】
制御手段35は、さらに、被着体5がコンベア10に到達する時間や位置、向きなどの算出結果に基づいてローラー部32およびロボットアーム31を駆動し、被着体5の所定位置にラベル23の裏面(粘着面)を接触させて貼着する。このとき、ラベル23をローラー部32に付着していた空気吸引力は解除し、静電気は除電用部材40bによって除電する。ラベル23は粘着材の粘着量によって被着体5に貼着する。
【0039】
多関節のロボットアーム31を用いることで、ラベル23の被着体5への貼着位置や向きを正確に調節可能であるとともに、流動体である被着体5の内容物3に応じて貼り付ける際の強さ(押し付け圧)も適切に調節可能である。
【0040】
なお、重量選別機11によって、被着体5が不適合と選別されて排除された場合には、その被着体5はコンベア10に到達しないので、この重量選別機11による選別結果も制御手段35に伝達され、制御手段35は、被着体5が不適合の場合には、ロボットアーム31がラベル23の被着体5への貼着を行わないように駆動制御する。
【0041】
次に、制御手段35で実施する被着体5へのラベル23の貼着位置調整の制御についてさらに説明する。
【0042】
図4は、制御手段35で実施する被着体5へのラベル23の貼着位置調整の制御について説明する図であり、(a)は被着体5の向きがずれている場合を示す平面図であり、(b)は被着体5の中心位置を解析する手順を説明する平面図である。
【0043】
図4(a)を参照して説明すると、制御手段35は、例えば、被着体5の向きのずれとして、カメラ13による撮影結果を用いて、あらかじめ定めた軸線と、被着体5の輪郭における例えば長辺の線との角度を求め、ずれ角度θを算出する。制御手段35は、この算出したずれ角度θと一致するようにローラー部32およびロボットアーム31の角度をずらすよう駆動制御し、ラベル23の貼着を行う。
【0044】
図4(b)を参照して説明すると、制御手段35は、例えば、被着体5の中心位置の算出として、カメラ13による撮影結果を用いて、被着体5の輪郭における例えば長辺の線と短辺の線とを求め、長辺の線の長さLと短辺の線の長さWのそれぞれの中心により、中心点5bを算出する。制御手段35は、この算出した中心点5bとラベル23の中心とが一致するようにローラー部32およびロボットアーム31を駆動制御し、ラベル23の貼着を行う。
【0045】
なお、制御手段35による被着体5の姿勢や搬送速度などの解析は、既知のいかなる手法を用いてもかまわない。
【0046】
ところで、ローラー部32およびロボットアーム31によって被着体5にラベル23の貼着を行った後、ラベル23の貼着をさらに確実にするために、被着体5に貼着したラベル23を表面からさらに押さえ付けるラベル押さえ手段をさらに設けてもよい。
【0047】
図5は、ラベル押さえ手段の一例を示す図であり、(a)は被着体5のコンベアによる進行方向から見た被着体5の概略正面図であり、(b)は(a)の被着体5の概略側面図である。
【0048】
図5(a)および図5(b)を参照してわかるように、本例のラベル押さえ手段は、1つのローラー部材50を、ラベル23の表面に押し付けるとともに図5(a)の右から左に移動するように転がして、ラベル23の貼着をさらに確実にする。
【0049】
図6は、ラベル押さえ手段の別の例を示す図であり、(a)は被着体5のコンベアによる進行方向とほぼ垂直な方向から見た被着体5の概略側面図であり、(b)は被着体5のコンベアによる進行方向から見た(a)の被着体5の概略平面図であり、(c)は(a)の状態からローラー部材51および52を転がした状態を示す概略側面図であり、(d)は(b)の状態からローラー部材51および52を転がした状態を示す概略平面図である。
【0050】
図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)を参照してわかるように、本例のラベル押さえ手段は、2つのローラー部材51および52を、ラベル23の表面に押し付けるとともに被着体5の両側に開くように転がして、ラベル23の貼着をさらに確実にする。2つのローラー部材51および52の回転方向は、例えば、被着体5のコンベアによる進行方向とほぼ垂直な方向である。
【0051】
図7は、ラベル押さえ手段のさらに別の例を示す図であり、(a)は被着体5の概略正面図であり、(b)は(a)のラベル23の表面を押し付けている状態を示す概略正面図である。
【0052】
本例では、図7(a)および図7(b)を参照してわかるように、傘部材53内に風船状部材54を収納しており、この風船状部材54を膨らましてラベル23の表面を押し付け、ラベル23の貼着をさらに確実にする。
【0053】
なお、上述の実施の形態では、離型紙から剥離したラベルを、多関節のロボットアームで保持し、これを被着体5に貼り付けるようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、多関節のロボットアームで被着体5を保持し、これを離型紙から剥離したラベルに向けて運んでラベルを貼着するようにしてもよい。
【0054】
また、本発明は、ロボットアームによって被着体によってラベルを貼着した後にそのまま被着体をロボットアームで把持し、ロボットアームによって被着体を整列させたり、ロボットアームによって被着体を箱詰めしたりするものであってもよい。この被着体の把持は吸着やメカハンドによる把持など、いかなる手段であってもよい。
【0055】
すなわち、本発明は、ラベルを貼着した被着体を把持する把持手段と、把持手段によって把持した被着体を所定箇所に移動するよう駆動する駆動制御手段と、を備えた搬送装置であってもよい。
【0056】
なお、上述の実施の形態では、被着体の内容物が流動体である場合を例に説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、内容物が固形物であってもよい。例えば、チャーシューのようなブロック肉の塊を真空パック包装したものを被着体とし、これにラベルを貼着する場合にも本発明のラベラーは効果的である。すなわち、例えばブロック肉の塊は、固体ごとに形状が異なり、形状を揃えようとして切り落とすと無駄を生じてしまう。このため、さまざまな形状の被着体を対象としてラベルを貼着する必要があるが、従来は、このようなさまざまな形状に対応できずラベル貼着位置がずれてしまうことになる。これに対して本発明のラベラーによれば、被着体を撮影し、その位置や形状を解析するので、それぞれの被着体の所定位置(例えば中心位置)に正確にラベルを貼着することができる。
【0057】
また、上述の実施の形態では、多関節のロボットアームでラベルを保持し、カメラで撮影した被着体の姿勢に基づいて被着体の所定位置にラベルを貼着するようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、必ずしもロボットアームを必要とせず、また、被着体の姿勢の撮影も必要とせず、メカ(既知のいかなる機械的機構であってもよい)を用いて、上述のようにラベルに静電気を帯電し、このメカにラベルを付着させて保持し、上述のようにラベル貼着時に静電気を除電するものであってもよい。従来、静電気で付着させる構成において、その帯電によって周辺機械に悪影響を及ぼすという虞があったが、本発明によれば、ラベル貼着時に静電気を除電する構成を備えることによって周辺機械への悪影響を防ぐことができる。また、この発明によれば、例えば静電気の帯電用部材としての例えば帯電電極(電極棒)および除電用部材としての例えば除電電極(電極棒)を備えるだけでよく、空気の吸引による付着の場合に必要となるエアホース等が不要であり、構成が簡略、各部材の配置が容易であるという効果を有する。
【0058】
以上、本発明を説明したが、本発明は、この説明に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で数々の変形および組み合わせが出来ることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
1 自然落下式充填機
2 袋
3 内容物
4 シールカッター
5 被着体
6 シュート
7、8、9、10 コンベア
11 重量選別機
12 表示部
13 カメラ
21、25 ドラム
22 離型紙
23 ラベル
24 剥離部
31 ロボットアーム
32 ローラー部
35 制御手段
40a 帯電用部材
40b 除電用部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体にラベルを貼着するラベラーにおいて、
離型紙から前記ラベルを剥離する剥離手段と、
前記剥離手段によって前記離型紙から剥離したラベルを付着させて保持する保持手段と、
前記被着体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
前記保持手段で保持しているラベルを前記被着体の所定位置に貼着する貼着手段と、
前記姿勢検出手段で検出した被着体の姿勢に応じて、前記貼着手段による前記ラベルの前記被着体への貼着位置を調整する調整手段と、
を有することを特徴とするラベラー。
【請求項2】
前記調整手段が、前記保持手段で保持しているラベルの前記被着体への貼着位置が、前記被着体の中央位置となるように調整する
ことを特徴とする請求項1に記載のラベラー。
【請求項3】
前記調整手段が、前記保持手段で保持しているラベルを前記被着体へ貼着する際、該被着体の向きと該ラベルの向きとが一致するように調整する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のラベラー。
【請求項4】
前記貼着手段によって前記被着体に貼着したラベルを押さえて該被着体と該ラベルとを密着させるラベル押さえ手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載のラベラー。
【請求項5】
前記ラベル押さえ手段が、前記被着体に貼着したラベルを押さえるローラーである
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載のラベラー。
【請求項6】
前記ラベル押さえ手段が袋状部材であって、前記袋状部材は、気体又は液体を注入されて膨らみ、該膨らみによって前記被着体に貼着したラベルを押さえる
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載のラベラー。
【請求項7】
請求項1ないし6のうちのいずれか1項に記載のラベラーによって前記ラベルを貼着した前記被着体を把持する把持手段と、前記把持手段によって把持した前記被着体を所定箇所に移動するよう駆動する駆動制御手段と、
を備えたことを特徴とする搬送装置。
【請求項8】
被着体にラベルを貼着するラベラーにおいて、
離型紙から前記ラベルを剥離する剥離手段と、
前記剥離手段によって前記離型紙から剥離したラベルに静電気を帯電し付着させて保持する保持手段と、
前記保持手段で保持しているラベルの静電気を除電するとともに、該ラベルを前記被着体の所定位置に貼着する貼着手段と、
を有することを特徴とするラベラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−254811(P2012−254811A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128853(P2011−128853)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(511087372)アルトリスト株式会社 (4)
【Fターム(参考)】