説明

ラベルストックのロールの状態を判断するシステム及び方法

【課題】
【解決手段】ラベルストックのロールにおける複数のラベルの最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する方法及びシステムである。該方法は、ラベルストックのロールの前縁を感知するステップと、ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置を感知するステップと、複数のインジケータ標識の第二のものの位置を感知するステップと、ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置を感知するステップとを備えている。該方法は、ラベルストックのロールの前縁、複数のインジケータ標識の最初のものの位置、複数のインジケータ標識の第二のものの位置、複数のフォームの頂部標識の1つのものの位置に基づいて、複数のラベルの最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断するステップを更に備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報をある材料に印刷すること、特に、ラベルの状況を判断し、ラベルを位置決めし、ラベルがラベルストックのロールに取り付けられたとき、ラベルに情報を印刷することに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルストックのロールの開始部分に多数のラベルがあること、また、望ましくない部分的ラベルが存在することは、ラベル製造過程にとって人為的欠陥である。ラベルストックを製造する間、製造機械を通ったラベルストックの長さは、ラベルストックの1つのロールの終了点とその後のラベルストックのロールの開始点を決定するパラメータである。製造装置の位置決め精度は、ラベルロール間の境界画定点が無作為であり、連続的なラベルキャリアにおけるダイカットしたラベルに対し何らの位置的関係を有しない程度である。このため、それ以前に使用しなかったラベルストックのロールの最初のラベルが部分的ラベルにて開始する可能性が極めて大きい。
【0003】
他方、ダイモ(DYMO)ラベル書き込みプリンタのようなラベルプリンタの通常の使用中、ユーザは、典型的に、印刷作業の完了後にプリンタの出口箇所にて個々の完全に印刷したラベルを分離させる。このため、それ以前に使用したラベルストックのロールにおける最初のラベルは、典型的に、常に、完全ラベルにて開始する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンタが新たに装填したラベルストックのロールに最初に印刷するとき、部分的ラベルに印刷する可能性を解消するため、現在、ラベルプリンタが使用する方法は、ラベルストックのロールの装填過程中、フォームトップ(TOF)標識がTOFセンサによって検出される迄、ラベルストックを前方に前進させることである。このことは、ラベルプリンタが常に完全ラベルに印刷することを保証する一方にて、この過程は、常に、ラベルの全体又はラベルの一部を無駄にする。それ以前に装填したラベルストックロールは、常に、完全ラベルに対して開始するため、このことは、ユーザがラベルストックを交換することを妨げ、また、全体的なラベルの使用量に影響を与える可能性がある。
【0005】
この問題点を解決するための初期の努力は、最初のラベルをプラテン/プリントヘッドの境界点を経て且つこの移動により生じた角度だけ完全に前進させることを必要とするため、失敗であった。このことは、ダイカットしたラベルはプラテン/プリントヘッドの遷移角度を通して逆に供給されるとき、ラベルストックキャリアから剥ぎ取られる可能性があるため、ラベルプリンタの故障の原因となることが多い。
【0006】
セイコーインスツルメンツ(Seiko Instruments)USA,インク(以下、「セイコー」)は、ラベルプリンタ及びラベルストックを製造している。セイコーが製造するラベルストックの一部は、ラベルストックの裏面に印刷された一連の標識を含むと考えられる。これら標識の各々は、ラベルストックの表面に接着させたラベルと相応するものと考えられる。標識の各々は、標準的な距離だけ相応するラベルの前縁からずれると考えられる。どの型式のラベルがラベルストックの表面に接着されるかを問わず、標識の各々は、標準的な距離だけ相応するラベルの前縁からずれると考えられる。このため、セイコーラベルプリンタは、ラベルストックロールにおける最初のラベルが完全ラベルか又は部分的ラベルであるかを判断することはできないと考えられ、また、セイコーラベルプリンタは、ラベルストックと関係した他の任意のパラメータを判断することはできないとも考えられる。
【0007】
従って、ラベルストックのロールにおける最初のラベルが完全ラベルであるかどうかを判断し且つ、その最初のラベルをプリンタ内にて適正に位置決めする必要性が存する。
【0008】
本発明の1つの目的は、ラベルストックのロール内の最初のラベルが部分的ラベルか又は完全ラベルであるかを判断するシステム及び方法を提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、ラベルストックのロールに接着させたラベルの幅及び長さに関する情報をコンピュータシステムに提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的、及び以下の説明を参照することにより明らかになるであろう他の目的を実現するため、本発明の一例としての実施の形態において、ラベルロールが提供される。ラベルロールは、表面と裏面とを有する基板を備え、少なくとも1つのインジケータ標識が基板の裏面に印刷され、少なくとも1つのインジケータ標識の1つのものは特定の幅を有している。ラベルロールは、また、少なくとも1つのラベルを有し、少なくとも1つのラベルの1つのものは、基板の前側に接着され、少なくとも1つのラベルの1つのものは、特定の幅を有し、少なくとも1つのインジケータ標識の1つのものの特定の幅は、該少なくとも1つのラベルの1つのものの特定の幅を表示する。
【0011】
本発明の別の一例としての実施の形態において、ラベルロールが提供される。ラベルロールは、表面と裏面を有する基板を備え、複数のインジケータ標識が基板の裏面に印刷されている。ラベルロールは、また、複数のラベルを有し、該複数のラベルの各々は、複数のインジケータ標識の少なくとも1つのものと関係しており、複数のラベルの1つのものは、特定の幅を有し、複数のラベルの1つのものと関係付けた隣接する対の複数のインジケータ標識間の距離は、複数のラベルの1つのものの長さを表示する。
【0012】
本発明の更に別の一例としての別の実施の形態において、ラベルストックの複数のロールにおける最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する方法が提供される。該方法は、ラベルストックのロールの前縁を感知するステップと、ラベルストックのロールにおける裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置を感知するステップと、複数のインジケータの標識の第二のものの位置を感知するステップと、ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置を感知するステップとを備えている。該方法は、ラベルストックのロールの前縁、複数のインジケータ標識の最初のものの位置、複数のインジケータ標識の第二のものの位置、複数のフォームトップ標識の1つのものの位置に基づいて、複数のラベルの最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断するステップを更に備えている。
【0013】
本発明の更に別の一例としての実施の形態において、ラベルストックのロールに印刷するラベル印刷装置であって、上記ラベルストックのロールの前縁を感知すると共に、上記ラベルストックのロールの上記裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置を感知する第一のセンサと、上記ラベルストックロールの裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置を感知すると共に、上記複数のインジケータ標識の第二のものの位置を感知する第二のセンサと、上記ラベルストックのロールの上記前縁、上記複数のインジケータ標識の上記最初のものの上記位置、上記複数のインジケータ標識の上記第二のものの上記位置、上記複数のフォームトップ標識の上記1つのものの上記位置に基づいて、上記第一及び第二のセンサに応答して、上記複数のラベルの上記最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する判断手段とを備える、上記ラベル印刷装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書に組み込まれ且つ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の好ましい実施の形態を示し且つ、本発明の原理を説明する作用を果たすものである。
【0015】
図面の全体を通じて、別段の記載がない限り、好ましい実施の形態の同様の造作構造部、要素、構成要素又は部分を示すため同一の参照番号及び特徴が使用されている。更に、本発明は、図面に関して以下に詳細に説明するが、これは、一例としての実施の形態に関して記述するものである。
【0016】
図1ないし図6を参照しつつ、本発明の一例としての実施の形態について説明する。図1には、ラベル印刷システム10の論理図が示されている。該ラベル印刷システム10は、ラベルプリンタ100と、コンピュータシステム120とを有している。該ラベルプリンタ100は、ラベルストック102を受け入れ且つ、情報をラベルストック102のラベルに印刷する。該ラベルストック102は、ラベルと、ストック支持材料とを有している。ラベルは、全体として当該技術分野にて既知の要領にてストック支持材料に接着させる。
【0017】
ラベルプリンタ100は、フォームトップ(以下、「TOF」)センサ104と、ラベル寸法インジケータ(以下、「LSI」)センサ106と、プラテン108と、モータ109と、プリントヘッド110と、出口箇所112と、プロセッサ116を有している。該プロセッサ116は、プリンタ100が収集するデータを含む情報を記憶する記憶装置モジュール118を有している。該TOFセンサ104は、TOF標識252(図2Bに図示)を検出し且つ、ラベルストック102の存在又は不存在を検出する。LSIセンサ106は、LSI標識254(図2Bに図示)を検出し且つ、ラベルストック102の存在又は不存在を検出する。モータ109は、プラテン108を駆動し、プラテン108は時計回り方向又は反時計回り方向に回転する。プラテン108の回転により、プラテン108が反時計回り方向に回転するならば、ラベルストック102は前方に前進し、また、プラテン108が時計回り方向に回転するならば、逆方向に前進する。プリントヘッド110は、ラベルストック102のラベルに情報を印刷する。該プリントヘッド110は、情報がプラテン108及びプリントヘッド110のピンチポイント114に印刷されるように配置されている。
【0018】
1つの実施の形態において、記憶装置モジュール118は、揮発性及び不揮発性記憶装置を有している。別の実施の形態において、揮発性記憶装置は、ランダムアクセスメモリである。更に別の実施の形態において、不揮発性記憶装置は、フラッシュメモリを有することができる。
【0019】
コンピュータシステム120は、ラベルプリンタ100に対し印刷リクエストを送る。ラベルプリンタ100は、ラベルストック102上に保持されたラベルの型式を説明し且つ、ラベルプリンタ100が印刷可能であるかどうか等を説明する情報をコンピュータシステム120に送る。この情報は、コンピュータシステム120がラベルプリンタ100に対し書式印刷リクエストを発することを許容する。
【0020】
1つの実施の形態において、ラベルストック102は、カートリッジ又はケース内に収容することができる。ラベルストック102を保持するカートリッジ又はケースを使用することは、ユーザがラベルを挿入し且つ(又は)ラベルプリンタ100から容易に除去することを許容する。カートリッジ又はケースがラベルプリンタ100内に挿入されたならば、ラベルプリンタ100はカートリッジ又はケースからのラベルストックの処理を開始する。ラベルストック102は、ラベルストック102がカートリッジ又はケース内に保持されている場合と実質的に同一の要領にてラベルプリンタ100を通じて処理される。
【0021】
図2Aには、ラベルストック102の表面200すなわちラベル側部が示されている。ラベルストック102の表面200は、完全ラベル202及び部分的ラベル204を見ることのできるラベルストック102の側部である。完全ラベル202の各々は、任意の幅又は長さとすることができる。完全ラベル202は、適当な幅及び長さの仕様値にて製造されたラベルである。完全ラベル202の長さは、完全ラベル202の前縁208と完全ラベル202の後縁210との間の距離である。完全ラベル202の幅は、図2AにWで示した完全ラベル202を横切る距離である。好ましくは、完全ラベル202の各々は、同一の幅及び長さを有するものとする。部分的ラベル204も示されている。部分的ラベル204は、適当な幅及び(又は)長さの仕様値に製造されていないラベルである。製造過程中、ラベルストックロールの開始部又は終端にて不可避的に部分的ラベル204が形成される。製造装置の位置精度は、ラベルロール間の境界画定箇所が無作為であり、連続的なラベル支持体におけるダイカットしたラベルに対し何らの位置的関係を有しないようなものである。この不正確さのため、それ以前に使用しなかったラベルストックロールの最初のラベルは部分的ラベル204にて開始する可能性がある。完全ラベル202の各々及び部分的ラベル204の各々は、境界部256により互いに分離される。境界部256は、孔、線、一連の傷又は同様のものとすることができる。境界部256は、ユーザがラベルストック102を引裂く機構として作用し、1つのラベルをラベルストック102の残りの部分から分離することを可能にする。
【0022】
1つの実施の形態において、完全ラベル202の前縁208及び完全ラベル202の後縁210は、後続の境界部256と一致するようにすることができる。
【0023】
図2Bには、ラベルストック102の裏面250すなわちストック支持側が示されている。ラベルストック102の裏面250は、ラベル202、204を見ることができないラベルストック102の側部である。TOF標識252の群及びLSI標識254の群は、ラベルストック102の裏面250に印刷される。境界部256は、また、ラベルストック102の裏面250で見ることができる。TOFセンサ104は、TOF標識252の前縁260を読み取り、プリンタ100はその位置を記録する。プリンタ100は、TOF標識252を利用することにより、印刷サイクルの最初の位置にラベル202の前縁206を配置することができる。ラベル202を印刷サイクルの最初の位置に配置することは、印刷リクエストが到着したとき、プリンタ100が直ちにラベル202の印刷を開始することを可能にする。
【0024】
1つの実施の形態において、TOFセンサ104は、TOF標識252の後縁262も読み取る。
【0025】
LSI標識254は、LSIセンサ106によって読み取られ、該センサは、プリンタ100に情報を伝達する。プリンタ100により受け取られた情報は、記録され且つ、LSI標識254に関する位置データを有する。LSI標識254は、前縁256と、後端258とを有している。LSI標識254の前縁256及び後縁258は、LSIセンサ106により読み取り且つ、プリンタ100により記録することができる。LSI標識254の前縁256と後縁258との間の距離、すなわち、LSI標識254の長さは、ラベルストック102のラベルの幅を表示する。LSI標識254の後縁258と次のLSI標識254の前縁256との間の距離の平均値、すなわち、LSIと標識254間の距離の平均値は、ラベル202の長さを表示する。
【0026】
1つの好ましい実施の形態において、ラベルストック102のラベル260の幅は変化する。別の好ましい実施の形態において、ラベルストック102のラベル260の長さは変化する。更に別の好ましい実施の形態において、TOF標識252の各々は単一のラベルに相応する。別の好ましい実施の形態において、特定のラベルに相応するTOF標識252は該特定のラベルと整合している。別の好ましい実施の形態において、特定のラベルに相応するTOF標識252は別の特定のラベルから変位されている。別の好ましい実施の形態において、2つ以上のLSI標識254が単一のラベルへと相応する。更に別の好ましい実施の形態において、該単一のラベルと相応する2つ以上のLSI標識254は単一のラベルと整合している。更に別の好ましい実施の形態において、単一のラベルと相応する2つ以上のLSI標識254の少なくとも1つは、単一のラベルから変位されている。更に好ましい実施の形態において、境界部256は、ラベルストック102の裏面250にて見ることはできない。
【0027】
1つの好ましい実施の形態において、LSI標識254の後縁258と次のLSI標識254の前縁256との間の距離の平均値はラベルの長さに比例する。別の好ましい実施の形態において、特定のLSI標識254の前縁256と後縁258との間の距離は、ラベル202の幅及び長さを表示する。更に好ましい実施の形態において、特定のLSI標識254の前縁256と後縁258との間の距離は、ラベル202の長さを表示する。
【0028】
図3Aないし図3Cには、ラベルストックのロールを装填し、ラベルストックのロールの最初のラベルが部分的ラベルであるかどうかを判断し且つ、ラベルストックのロール102の各々を位置決めする過程300が示されている。プリンタ100は、次の4つの条件の1つを与えたときに、図3Aに示したステップ302にて過程300を開始する。すなわち、プリンタ100の起動、プリンタ100の再設定、ラベルストック102のプリンタ100内への再装填、又はラベルストック102の新たなラベルをプリンタ100内に配置する必要性の有無である。ステップ302において、プロセッサ116は、TOFセンサ104がLSIセンサ106と共に、ラベルストック102の存在又は不存在を感知するかどうかを判断する。ラベルストックの存在がTOFセンサ104及びLSIセンサ106の双方により検出されたならば、ラベルストック102が装填され且つ印刷サイクルに対し正確に準備されているものとみなされ、過程300は停止し、プリンタ100はそれ自体を不作動状態におく。不作動状態におかれたならば、プリンタ100は、印刷作業を受け取るまで不作動状態に留まる。ラベルストック102の位置は、印刷サイクルの最初の位置と称される。印刷サイクルの最初の位置は、プリンタ100が印刷を開始するためラベルストック102を動かす必要がない位置である。ラベルストックの存在がTOFセンサ104又はLSIセンサ106の何れかにより検出されないならば、過程300はステップ304へ進む。
【0029】
ステップ304にて、プリンタ100は装填状態に置かれる。ラベルプリンタ100が装填状態にある間、ラベルプリンタ100は、ラベルストック102がプリンタ内に装填されるのを待ち、TOFセンサ104はラベルストック102の存在を検出する。
【0030】
ステップ306において、プリンタ100は、TOFセンサ104がラベルストックの存在を検出するかどうかを判断する。TOFセンサ104がラベルストックの存在を検出するならば、プリンタ100は装填サイクルを開始する。その他の場合、過程300はステップ304へ進む。
【0031】
ステップ308において、装填サイクルが開始され、モータ109は、プラテン108を反時計回り方向に駆動し、ラベルストック102を前方に前進させる。ラベルストック102の前進により、ラベルストック102の前縁はプラテン108とプリントヘッド110とのピンチポイント114内に供給される。LSIセンサ106は、プリンタ100に対しラベルストック102の存在がステップ310にて感知されるかどうかを知らせる。LSIセンサ106がラベルストック102の存在を感知したならば、過程300はステップ312へ進む。ラベルストック102の存在が感知されないならば、過程300はステップ308へ進む。LSIセンサ106がラベルストック102の存在を感知するならば、プロセッサ116は、記憶装置モジュール118に位置を記録する。ラベルストック102の前縁の位置を記録することは、追加的な情報が収集されたならば、ラベルストック102の前縁が印刷サイクルの最初の位置及びTOFセンサ104から離れる距離をプリンタ100が計算することを可能にする。
【0032】
ステップ312において、プリンタ100により、モータ109はプラテン108を反時計回り方向に駆動し、ラベルストック102を前方に前進させる。LSIセンサ106は、プリンタ100に対しLSI整合標識254の前縁256がステップ314にてLSIセンサ106により検出されるかどうかを知らせる。LSIセンサ106がLSI整合標識254の前縁256を感知するならば、過程300は、ステップ316へ進む。他方、LSIセンサ106が前縁256を感知しないならば、過程300はステップ312へ進む。
【0033】
ステップ316において、プロセッサ116は、LSI整合標識254の前縁256の位置を記憶装置モジュール118に記憶する。プロセッサ116は、ラベルストック102の前縁に基づいて、例えば、ステッパモータのステップ、プリントカラム(column)の漸増量、及び同様のものような相対的な語にて前縁256の位置を記憶する。
【0034】
ステップ318において、プリンタ100は、ラベルストック102を前方に前進させる。LSIセンサ106は、プロセッサ116に対しLSI整合標識254の後縁258がステップ320にてLSIセンサ106により検知されたかどうかを知らせる。LSIセンサ106がLSI整合標識254の後縁258を感知したならば、過程300はステップ322へ進む。LSIセンサ106が後縁258を感知しないならば、過程300はステップ319へ進む。
【0035】
ステップ319において、TOFセンサ104は、プロセッサ116に対しTOF標識252がTOFセンサ104により検出されたかどうかを知らせる。TOFセンサ104がTOF標識252を感知するならば、過程300はステップ336へ前進し(図3Bに図示)、ラベルストック102のラベルに関する特定の特性を判断する。ステップ336において、プリンタ100は、TOF標識252の位置を記憶装置に記憶する。TOFセンサ104がTOF標識252を感知しないならば、過程300はステップ318へ進む。
【0036】
ステップ322において、プロセッサ116は、LSI整合標識254の後縁258の位置を記憶装置モジュール118に記憶する。プロセッサ116は、ラベルストック102の前縁に基づいて相対的な語にて後縁258の位置を記憶する。プロセッサ116は、ステップ324にてLSI整合標識254の長さを計算する。LSI整合標識254の長さ、すなわち、LSI整合標識254の前縁256と後縁258との間の距離は、ラベルストックの幅に比例する。この値は、テンプレート及び書式設定目的のため、コンピュータシステム120に送ることができる。コンピュータがLSI整合標識254の長さを計算したならば、過程300は図3Bに示すようにステップ325へ進む。
【0037】
ステップ325において、TOFセンサ104は、プロセッサ116に対しTOF標識252がTOFセンサ104により検出されたかどうかを知らせる。TOFセンサ104がTOF標識252を感知したならば、過程300は、ステップ336へ進み、ラベルストック102のラベルに関する特定の特性を判断する。ステップ336により、プロセッサ116は、TOF標識252の位置を記憶装置モジュール118に記憶する。TOFセンサ104がTOF標識252を感知しないならば、過程300はステップ326へ進む。
【0038】
ステップ326において、プリンタ100によりモータ109はプラテン108を反時計回り方向に回転させ、ラベルストックを前方に前進させる。LSIセンサ106は、プロセッサ116に対しLSI整合標識254の前縁256がステップ328にてLSIセンサ106により検出されたかどうかを知らせる。LSIセンサ106がLSI整合標識254の前縁256を感知するならば、過程300は、ステップ330へ前進する。ステップ330において、プロセッサ116は、LSI整合標識254の前縁256の位置を記憶する。しかし、LSIセンサ106が前縁256を感知しないならば、過程300は、ステップ329へ進み、TOFセンサ104がTOF標識252を感知するかどうかを判断する。
【0039】
ステップ329において、TOFセンサ104は、プロセッサ116に対しTOF標識252がTOFセンサ104により検出されたかどうかを知らせる。TOFセンサ104がTOF標識252を感知するならば、過程300はステップ336へ進み、ラベルストック102のラベルに関する特定の特性を判断する。ステップ336において、プロセッサ116は、TOF標識252の位置を記憶装置モジュール118に記憶する。TOFセンサ104がTOF標識252を感知しないならば、過程300はステップ326へ進む。
【0040】
ステップ334において、TOFセンサ104は、プロセッサ116に対しTOF標識252がTOFセンサ104により検出されたかどうかを知らせる。TOFセンサ104がTOF標識252を感知するならば、過程300は、ステップ336へ進み、ラベルストック102のラベルに関する特定の特性を判断する。ステップ336において、プロセッサ116は、TOF標識252の前縁の位置を記憶装置モジュール118に記憶する。TOFセンサ104がTOF標識252を感知しないならば、過程300は、ステップ318へ進み、LSIセンサ106がLSI整合標識254の後縁258を感知するかどうかを判断する。
【0041】
LSI整合標識254の間の距離、すなわちステップ320にて感知されたLSI整合標識254の後縁258とステップ328にて感知されたLSI整合標識254の前縁256との間の距離、及び後続のLSI整合標識254の長さは、プロセッサ116により記憶装置モジュール118に記憶させた情報に基づいて計算される。LSI整合標識254の間の連続的な距離は、エラーチェックアルゴリズムを通じて動いて、無関係なデータの有無を検査し且つ、その無関係なデータを除去する。連続的な距離の平均値は、ラベルの長さ、すなわち連続的なTOF標識252の間の距離に比例し且つ、テンプレート及び書式設定目的のため、コンピュータシステム120に戻される。プロセッサ116は、ステップ340にて求められたラベルの長さを計算し且つ、記憶装置モジュール118に記憶する。求められたラベルの長さは、連続的な距離の平均値と比例ファクタとを乗算することにより計算される。比例ファクタは、プリンタ100の記憶装置モジュール118に記憶させる。
【0042】
プロセッサ116は、ステップ342にて実験的なラベル長さを計算し且つ記憶する。実験的なラベル長さは、ステップ310にてラベルストックの前縁がLSIセンサ106により検出された時点から最初のTOF標識252が検出された時点まで移動した距離を判断し且つ、その距離をLSIセンサ106とTOFセンサ104との間の既知の一定の距離に加算することにより、計算される。LSIセンサ106とTOFセンサ104との間の一定の距離は、記憶装置モジュール118に記憶させる。実験的なラベルの長さ計算されたならば、その値は、プリンタ100の記憶装置モジュール118に記憶させる。
【0043】
この時点にて、完全ラベルがピンチポイント114を超えて進んだ箇所までラベルストックは前方に前進していない。ラベル長さの誘導値と実験値は1つのラベル長さ以下であると判断されるから、最初にダイカットしたラベル後縁は、ピンチポイント114を超えず、これによりラベルプリンタ100の誤作動の可能性を減少させる。
【0044】
ステップ344にて、プロセッサ116は、ラベルストック102の最初のラベルが部分的ラベルであるかどうかを判断する。プロセッサ116は、ラベル長さの誘導値をラベル長さの実験値と比較し、合理的な確率の範囲内で、ラベルストック102の最初のラベルが完全ラベルか又は部分的ラベルであるかどうかを判断する。ラベルストック102の最初のラベルが部分的ラベルであるならば、過程300はステップ348へ進む。そうでないならば、過程300は、ステップ354へ進む。
【0045】
ステップ348において、プロセッサ116によりモータ109はプラテン108を反時計回り方向に回転させ、ラベルストックを前方に前進させる。LSIセンサ106は、プロセッサ116に対しステップ350にてLSI整合標識254の前縁256がLSIセンサ106により検出されたかどうかを知らせる。
【0046】
LSIセンサ106がLSI整合標識254の前縁256を感知するならば、過程300はステップ352へ進む。プリンタ100は、ステップ352にてラベルストック102の前進を停止させ、ラベルストック102は、プリンタラベル出口箇所112から突き出したままとされ、部分的ラベルを除去することを可能にする。しかし、LSIセンサ106がLSI整合標識254の前縁256を感知しないならば、過程300はステップ348へ進む。
【0047】
ステップ354にて、モータ109は、プラテン180を時計回り方向に駆動し、ラベルストック102を逆方向に前進させる。LSIセンサ106は、プロセッサ116に対しラベルストック102の存在がステップ356にて感知されたかどうかを知らせる。LSIセンサ106がラベルストック102、すなわち、ラベルストック102の前縁の不存在を感知するならば、過程300はステップ358へ進む。さもなければ、過程300はステップ354へ進む。
【0048】
ステップ358にて、プリンタ100によりモータ109はプラテン108を反時計回り方向に駆動し、ラベルストック102を前方に前進させる。LSIセンサ106は、プリンタ100に対しLSI整合標識254の前縁256がステップ360にてLSIセンサ106により検出されたかどうかを知らせる。LSIセンサ106がLSI整合標識254の前縁256を感知するならば、過程300はステップ362へ進む。他方、LSIセンサ106が前縁256を感知しないならば、過程300はステップ358へ進む。
【0049】
ステップ362にて、プリンタ100は、ラベルストックを印刷サイクルの最初の位置に配置し、それ自体を不作動状態に置く。LSI整合標識254の知った位置情報及びラベルの知った長さ及び幅に基づいて、プリンタ100は、ラベルストックのラベルを印刷サイクルの最初の位置に配置する。ラベルストックが正確に配置されたならば、プリンタは、それ自体を不作動状態に置く。プリンタ100は不作動状態にて印刷サイクルの開始を待つ。
【0050】
図4を参照しつつ、本発明の1つの代替的な実施の形態について説明する。図4には、ラベルプリンタ400の概略図が示されている。ラベルプリンタ400は、ラベルを印刷するためラベルプリンタ400をコンピュータシステム120に接続する必要がない点にて図1に示したラベル印刷システム10と相違する。ラベルプリンタ400及びラベル印刷システム10の同様の要素は、同様の参照番号で示されている。ラベルプリンタ400は、ラベルストック402を受け入れ且つ、ラベルストック402のラベルに情報を印刷する。ラベルストック402は、ラベルと、ストック支持材料とを有している。ラベルは、全体として当該技術分野にて既知の要領にてストック支持材料に接着させる。
【0051】
ラベルプリンタ400は、フォームトップ(以下「TOF」)センサ404と、ラベル寸法インジケータ(以下「LSI」)センサ406と、プラテン408と、モータ409と、プリントヘッド410と、出口箇所412と、プロセッサ416とを有している。プロセッサ416は、ラベルプリンタ400が収集したデータを含む情報を記憶する記憶装置モジュール418を有している。TOFセンサ404は、TOF標識252(図2Bに図示)を検出し且つ、ラベルストック402の存在又は不存在を検出する。LSIセンサ406は、LSI標識254(図2Bに図示)を検出し且つ、ラベルストック402の存在又は不存在を検出する。モータ409は、プラテン408を駆動し、プラテン408が時計回り方向又は反時計回り方向に回転するようにする。プラテン408の回転により、プラテン408が反時計回り方向に回転するならば、ラベルストック402は前方に前進し、又はプラテン408が時計回り方向に回転するならば、逆方向に前進する。プリントヘッド410は、ラベルストック402のラベルに情報を印刷する。プリントヘッド410は、情報がプラテン408及びプリントヘッド410のピンチポイント414に印刷されるよう配置される。
【0052】
1つの実施の形態において、記憶装置モジュール418は、揮発性及び(又は)不揮発性記憶装置を有している。別の実施の形態において、揮発性記憶装置は、ランダムアクセスメモリである。更に別の実施の形態において、不揮発性記憶装置は、フラッシュメモリを含むことができる。
【0053】
ラベルプリンタ400は、ディスプレイ駆動装置422と、ディスプレイ424と、キーボード又は同様のユーザインターフェース426とを更に備えている。ディスプレイ424は、ディスプレイ駆動装置422に接続される一方、該ディスプレイ駆動装置は、プロセッサ416に接続される。キーボード426は、プロセッサ416にも接続される。
【0054】
プロセッサ416は、ラベルストック402に保持されたラベルの型式を説明し且つ、ラベルプリンタ400が印刷する用意が整っているかどうか、また、同様のことを説明する情報を処理する。プロセッサ416は、ディスプレイ424に表示され且つ、ユーザがキーボード426を介して相互作用することを許容する図形的ユーザインターフェースを更に備えている。例えば、このようにユーザが特定のラベルを生成し得るよう文書及び書式設定情報をラベルプリンタ400に入力することができる。その特定のラベルは、上記ラベルプリンタ400により印刷し且つ出力することができる。
【0055】
図5及び図6に関して説明したように、ラベルストック402は、カートリッジ又はケース内に保持することができる。ラベルストック402を保持するカートリッジ又はケースを使用することは、ユーザがラベルを挿入し且つ(又は)ラベルをラベルプリンタ400から容易に除去することを許容する。カートリッジ又はケースがラベルプリンタ400内に挿入されたならば、ラベルプリンタ400はラベルストックをカートリッジ又はケースから処理することを開始する。ラベルストック402は、ラベルストック104がカートリッジ又はケース内に保持されていない場合と実質的に同一の要領にてラベルプリンタ400を通じて処理される。
【0056】
図5には、その内部に配置された2つのカセットを有する本発明を具体化するテープ印刷装置1の平面図が示されている。かかるカセットシステムは、D2システムとして既知であろう。上側カセット2は、第一のカセット受け入れ部分26内に配置され且つ、ダイカットしたラベルの供給分4を支持部分に保持し、該支持部分は、テープ印刷装置1の印刷領域3を通ってテープ印刷装置1の出口5まで進む。供給テープ4は、その表面の1つに印刷した像を受け入れる上方層を備え且つ、その他方の面は接着剤にて被覆されており、該接着層には、解放可能な支持層が固定されている。上側カセット2は、テープ印刷装置1のプラテン8を受け入れる凹所と、テープを印刷領域3を通じて案内する案内部分22、24とを有している。プラテン8は、ケージ成形品10内に回転可能に取り付けられている。これと代替的に、プラテンはピンに回転可能に取り付けてもよい。
【0057】
下側カセット11は、第二のカセット受け入れ部分28内に配置され且つ、供給スプール30からカセット11内の巻取りスプール32まで伸びる熱転写リボン12を保持している。熱転写リボン12は、供給テープ4と重なった状態にて印刷領域3を通って伸びている。カセット11は、テープ印刷装置1のプリントヘッド16を受け入れる凹所14と、熱転写リボン12を印刷領域3を通じて案内する案内部分34、36とを有している。プリントヘッド16は、該プリントヘッドがプラテン8と接触し且つ、熱転写リボン12及び供給テープ4をプリントヘッド16とプラテン8との間にて重なり合った状態にて保持する位置である、図1に示した作動可能な位置と、プリントヘッドがプラテン8から離れるように動いて熱転写リボン12及び供給テープ4を解放する位置である不作動位置との間にて可動である。作動可能な位置にあるとき、プラテン8は、回転され像受け入れテープ12がプリントヘッド16を経て駆動されるようにし、また、プリントヘッド16はリボン12からのインクの熱転写により像を供給テープ4に印刷するよう制御される。
【0058】
テープ印刷装置1は、カセット受け入れ部分26、28の後部に沿ってヒンジ止めされ且つ、所要位置にあるとき、双方のカセットを覆う蓋(図示せず)を有している。蓋は、勿論、任意のその他の適宜な要領にてテープ印刷装置にヒンジ止めしてもよい。本発明の代替的な実施の形態において、蓋は、ヒンジ止めしなくてもよいが、必要とされたとき、任意のその他の適宜な要領にてテーププリンタに取り付けることもできる。
【0059】
直流モータがプラテン8を連続的に駆動する。プラテンは、供給テープ4をそれ自体の回転の作動力により印刷領域3を通じて駆動し得るよう配置されている。
【0060】
像は、プリントヘッド16によりカラム毎の形態にて像受け入れテープに印刷され、カラムはテープ4の動く方向に向けて互いに隣接している。
【0061】
テープ印刷装置1は、ラベルを図1に示すように印刷し得るようPCに接続しなければならないラベルプリンタ(例えば、ラベルプリンタ100)とすることができ、又はこれと代替的に、印刷装置1は、図4に示すように、ラベルを印刷するためコンピュータシステムに接続する必要のない、ラベルプリンタ400のような独立型プリンタとしてもよい。
【0062】
図6には、1つのカセットシステムを使用する、本発明を具体化する1つの代替的な印刷装置1´のカセットベイの平面図が示されている。かかるカセットシステムは、D1システムとして既知であろう。図5にも示した部品に対し同様の参照番号を使用する。カセットベイは点線40で示されている。カセットベイ40は、協働して印刷領域3を画成する熱印刷ヘッド16と、プラテン8とを有している。熱印刷ヘッド16は、図2に関して説明したものと同一である。
【0063】
プリントヘッド16は、回動点の周りを回動し、該プリントヘッドはプラテン8と接触し印刷し且つ、プラテン8から離れるように動いてカセットを第一の実施の形態におけるように除去し且つ交換することを可能にする。カセットベイ40内に挿入されたカセットは、全体として、参照番号44により示されている。カセット44は、供給テープ4の供給スプール46を保持している。供給テープ4は、案内機構(図示せず)によりカセット44を通じて出口Oを通ってカセット44外に印刷領域3を経て裁断位置Cまで案内される。当該カセット44は、また、インクリボン供給スプール48と、インクリボン巻取りスプール50とを有している。インクリボン12は、インクリボン供給スプール48から印刷領域3を通じて案内され且つ、インクリボン巻取りスプール50に巻き取られる。印刷装置1の場合と同様に、供給テープ4は、インクリボン12と重なり合った状態で印刷領域3を通って進み、その像受け入れ層は、インクリボン12と接触している。印刷装置1´のプラテンは、またモータ7によって駆動される。該モータは、印刷する間、回転して像受け入れテープを印刷領域3を通じて連続的に駆動する。印刷装置1又は1´の何れにおいても、テープをステッパモータによりステップ状の要領にて駆動することが可能である。その他の実施の形態において、異なる型式のモータを使用することができる。
【0064】
像は、印刷領域3に近いカセット44の壁の一部分の位置に提供される選択可能な裁断位置Cまで印刷領域から供給されるテープに印刷される。裁断位置Cが画成されるカセット44の壁の部分は参照番号52で示されている。スロット54が壁部分52に画成され、供給テープ4は、印刷領域3を経て裁断位置Cに供給され、この裁断位置にて供給テープはスロット54の側部における対向する壁部分により支持されている。カッターは、選択可能であり、支持層を裁断し得るよう配置することができる。
【0065】
代替的なテープ印刷装置1´は、ブレード60を支持するカッターの支持部材58を有する裁断機構56を備えるものとして図6に示されている。ブレード60は、供給テープ4を裁断し、その後にスロット54に入る。テープ印刷装置1は、選択可能に裁断機構を有することができる。
【0066】
像受け入れテープが感熱性材料である特定の実施の形態にてインクリボンを廃止することができる。この場合、像は、熱プリントヘッドにより感熱性の像受け入れテープに直接印刷される。
【0067】
代替的な印刷装置1´は、図1に示すように、ラベルに印刷するためPCに接続しなければならないラベルプリンタ(例えば、ラベルプリンタ100)とすることができる。又はこれと代替的に、代替的な印刷装置1´は、図4に示すように、ラベルを印刷するため、コンピュータシステムに接続する必要はないラベルプリンタ400のような独立的プリンタとしてもよい。
【0068】
従って、本発明は、次の装置の任意の1つ、すなわち
図6に関して上述したように、D1型カセットシステムを備えるラベルプリンタ400のような独立的ラベルプリンタと、
図5に関して上述したように、D2型カセットシステムを備えるラベルプリンタ400のような独立的ラベルプリンタと、
図6に関して上述したように、D1型カセットシステムを備えるラベルプリンタ100におけるPCラベルプリンタと、
図5に関して上述したように、D2型カセットシステムを備えるラベルプリンタ100におけるPCラベルプリンタにて具体化することができる。
【0069】
上記の説明は、単に本発明の原理を説明するものに過ぎない。本明細書の教示に鑑みて、当該技術分野の当業者には説明した実施の形態に対する色々な形態変更及び変更例が明らかであろう。例えば、ラベルは、ラベルストックの全体を通じて異なる寸法のものとすることができる。このように、当該技術分野の当業者には、本明細書に明示的に記載されてはいないが、本発明の原理を具体化し、従って本発明の精神及び範囲に属する多数の技術を案出することが可能であることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に従ったラベルストックのロールのラベルに情報を印刷するラベル印刷システムのブロック図。
【図2】2Aは、本発明に従ったラベルストックのロールの正面図である。2Bは、本発明に従ったラベルストックのロールの背面図である。
【図3A】本発明に従ってラベルストックのロールを装填し、ラベルストックのロールの最初のラベルが部分的ラベルであるかどうかを判断し、ラベルストック102のロールを位置決めする過程のフローチャートである。
【図3B】本発明に従ってラベルストックのロールを装填し、ラベルストックのロールの最初のラベルが部分的ラベルであるかどうかを判断し、ラベルストック102のロールを位置決めする過程の別のフローチャートである。
【図3C】本発明に従ってラベルストックのロールを装填し、ラベルストックのロールの最初のラベルが部分的ラベルであるかどうかを判断し、ラベルストック102のロールを位置決めする過程の別のフローチャートである。
【図4】本発明に従ってラベルストックのロールに情報を印刷するラベル印刷装置のブロック図である。
【図5】2カセットシステムを使用して本発明を具体化するテープ印刷装置の平面図である。
【図6】1カセットシステムを使用して本発明を具体化する1つの代替的なテープ印刷装置の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルロールにおいて、
表面と、裏面とを有する基板であって、少なくとも1つのインジケータ標識が該基板の裏面に印刷され、前記少なくとも1つのインジケータ標識の1つが特定の長さを有する前記基板と、
複数のラベルとを備え、該複数のラベルは、前記基板の前記表面に取り付けられ、前記複数のラベルの1つのものは特定の寸法を有し、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものの前記特定の長さは、前記複数のラベルの前記1つのものの前記特定の長さを表示し、前記特定の寸法は、前記複数のラベルの前記1つのものの前記長さと、前記複数のラベルの前記1つのものの幅との一方である、ラベルロール。
【請求項2】
請求項1に記載のラベルロールにおいて、前記複数のラベルの各々は特定の幅を有する、ラベルロール。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、前記複数のラベルの1つのものと関係付けられる、ラベルロール。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の1つのものは、位置に基づいて前記複数のラベルの1つのものと関係付けられる、ラベルロール。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の1つのものは、前記基板の前記裏面に印刷され、少なくとも1つのラベルの1つのものは、隣接する位置にて前記基板の前記表面に接着される、ラベルロール。
【請求項6】
請求項1ないし請求項4の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、前記基板の前記裏面に印刷され、前記少なくとも1つのラベルの前記1つのものは、変位した位置にて前記基板の前記表面に接着される、ラベルロール。
【請求項7】
ラベルロールにおいて、
表面と、裏面とを有する基板であって、複数のインジケータ標識が該基板の前記裏面に印刷された、前記基板と、
複数のラベルとを備え、該複数のラベルの各々は、前記複数のインジケータ標識の少なくとも1つのものと関係付けられ、前記複数のラベルの1つのものは特定の幅を有し、前記複数のラベルの前記1つのものと関係付けられた隣接する対の複数のインジケータ標識間の距離は、複数のラベルの前記1つのものの前記特定の長さを表示する、ラベルロール。
【請求項8】
請求項7に記載のラベルロールにおいて、前記複数のラベルの各々は特定の幅を有する、ラベルロール。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、前記複数のラベルの前記1つのものと関係付けられる、ラベルロール。
【請求項10】
請求項7ないし請求項9の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、位置に基づいて前記複数のラベルの前記1つのものと関係付けられる、ラベルロール。
【請求項11】
請求項7ないし請求項10の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、前記基板の前記裏面に印刷され、前記複数のラベルの前記1つのものは、隣接する位置にて前記基板の前記表面に接着される、ラベルロール。
【請求項12】
請求項7ないし請求項10の何れか1つの項に記載のラベルロールにおいて、前記少なくとも1つのインジケータ標識の前記1つのものは、前記基板の前記裏面に印刷され、前記複数のラベルの前記1つのものは、変位した位置にて前記基板の前記表面に接着される、ラベルロール。
【請求項13】
ラベルストックのロールにおける複数のラベルの最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する方法において、
(a)前記ラベルストックのロール各々の前縁を感知するステップと、
(b)前記ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置を感知するステップと、
(c)前記複数のインジケータ標識の第二のものの位置を感知するステップと、
(d)前記ラベルストックのロールの前記裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置を感知するステップと、
(e)前記ラベルストックのロールの前記前縁、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記位置、前記複数のインジケータ標識の前記第二のものの前記位置、前記複数のフォームトップ標識の前記1つのものの前記位置に基づいて、前記複数のラベルの前記最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断するステップとを備える、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、前記ステップ(b)は、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの後縁の位置を感知するステップを含む、方法。
【請求項15】
請求項13又は請求項14に記載の方法において、前記ステップ(c)は、前記複数のインジケータ標識の前記第二のものの前縁の位置を感知するステップを含む、方法。
【請求項16】
請求項13ないし請求項15の何れか1つの項に記載の方法において、前記ステップ(a)の後に、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前縁の位置を感知するステップが行われる、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記前縁の前記位置と前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記後縁の位置との間の差が、前記複数のラベルの少なくとも前記最初のものの幅を表示する、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法において、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記前縁の前記位置と前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記後縁の位置との間の差が、前記複数のラベルの少なくとも前記最初のものの長さを表示する、方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法において、前記ラベルストックのロールの前記前縁、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記位置、前記複数のフォームトップ標識の前記1つのものの前記位置に基づいて、前記複数のラベルの前記最初のものが完全ラベルであるならば、前記複数のラベルの前記最初のものを印刷位置に配置するステップを更に備える、方法。
【請求項20】
請求項13ないし請求項19の何れか1つの項に記載の方法において、前記複数のインジケータ標識の第三のものの位置、前記複数のフォームトップ標識の更なるものの位置に基づいて、前記複数のラベルの前記最初のものが完全ラベルでないならば、前記複数のラベルの第二のものを印刷位置に配置するステップを更に備える、方法。
【請求項21】
ラベルストックのロールに印刷するラベル印刷装置において、
前記ラベルストックのロールの前縁を感知すると共に、前記ラベルストックのロールの前記裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置を感知する第一のセンサと、
前記ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置を感知すると共に、前記複数のインジケータ標識の第二のものの位置を感知する第二のセンサと、
前記ラベルストックのロールの前記前縁、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記位置、前記複数のインジケータ標識の前記第二のものの前記位置、前記複数のフォームトップ標識の前記1つのものの前記位置に基づいて、前記第一及び第二のセンサに応答して、前記複数のラベルの前記最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する判断手段とを備える、ラベル印刷装置。
【請求項22】
ラベルストックのロールに印刷するラベル印刷装置において、
ラベルストックの前記ロールの前縁、ラベルストックの前記ロールの前記裏面に印刷された複数のフォームトップ標識の1つのものの位置、前記ラベルストックのロールの裏面に印刷された複数のインジケータ標識の最初のものの位置、前記複数のインジケータ標識の第二のものの位置を感知する感知手段と、
前記ラベルストックのロールの前記前縁、前記複数のインジケータ標識の前記最初のものの前記位置、前記複数のインジケータ標識の前記第二のものの前記位置、前記複数のフォームトップ標識の前記1つのものの前記位置に基づいて、前記感知手段に応答して、前記複数のラベルの前記最初のものが完全ラベルであるかどうかを判断する判断手段とを備える、ラベル印刷装置。
【請求項23】
請求項21又は請求項22に記載のラベル印刷装置において、独立型プリンタである、ラベル印刷装置。
【請求項24】
請求項21又は請求項22に記載のラベル印刷装置において、パーソナルコンピュータに接続し得るよう配置される、ラベル印刷装置。
【請求項25】
請求項1ないし請求項12の何れか1つの項に記載のラベルロールを保持するカセット。
【請求項26】
請求項25に記載のカセットと請求項21ないし請求項24の何れか1つの項に記載の印刷装置との組み合わせ体。
【請求項27】
請求項1ないし請求項12の何れか1つの項に記載のラベルロールと請求項21ないし請求項24の何れか1つの項に記載の印刷装置との組み合わせ体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−521157(P2007−521157A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516593(P2006−516593)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002194
【国際公開番号】WO2004/114257
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505393511)ダイモ・コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】