説明

ラベルプリンタおよびプログラム

【課題】ラベルに表示する商品情報の一部を簡単に変更することができるラベルプリンタおよびプログラムを提供する。
【解決手段】ラベルプリンタ1は、ラベルを発行した場合に発行する登録番号に対応付けて、ラベルに表示した商品情報などを履歴メモリ32に保存する。これによりラベルプリンタ1は、商品マスタ31が格納する商品情報を変更せずに、履歴メモリ32に格納された商品情報を変更することができる。また、ラベルプリンタ1は、同じ商品であっても登録番号ごとに商品情報を変えて保存しておくことができる。従って、ラベルプリンタ1は、ラベルに表示する商品情報の一部を簡単に変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルプリンタおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の店舗では、商品に貼付して商品名や価格等を表示したラベルを印刷するラベルプリンタが用いられている。ラベルプリンタは、商品マスタから商品名や価格などの商品情報を読み込んでラベルに印刷する印字データを生成し、生成した印字データに基づいてラベルを印刷する。また、ラベルプリンタは、同じ商品のラベルを効率よく発行できるように、過去に発行したラベルについてラベル発行履歴を保存している。
【0003】
特許文献1には、過去にラベルを発行した商品の商品番号をラベル発行履歴として記憶しておき、ラベル発行履歴の一覧表示から商品番号を選択して、再度同じラベルを発行するラベルプリンタに関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ラベル発行履歴は、ラベル発行した商品の商品番号を用いて管理されるため、商品の価格を一時的に値引して販売する際などには商品マスタ等に格納された大元の商品情報を変更してしまい、値引販売終了後に元の通常価格に戻さなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ラベルに表示する商品情報の一部を簡単に変更することができるラベルプリンタおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のラベルプリンタは、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面を、表示器に表示する表示制御手段と、前記登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報に対して、前記ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、商品マスタとは別の記憶手段である記憶手段に、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報と、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号とを、前記登録番号順に履歴として登録する履歴登録手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面を、表示器に表示する表示制御手段と、前記登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報に対して、前記ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、商品マスタとは別の記憶手段である記憶手段に、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報と、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号とを、前記登録番号順に履歴として登録する履歴登録手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラベル表示情報に対して新たな登録番号を発行して、商品マスタとは別の記憶手段に登録するので、ラベル表示情報の一部を変更した場合にも、新たな登録番号によって別の履歴として登録することが可能となり、ラベルに表示する商品情報の一部を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、第1プリンタが本体から引き出された状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、ラベルプリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、商品マスタを説明する図である。
【図5】図5は、履歴メモリを説明する図である。
【図6】図6は、ラベルプリンタの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図7】図7は、ラベル登録画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、履歴呼出画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、履歴呼出後のラベル登録画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、一部のラベル表示情報を変更したラベル登録画面を示す図である。
【図11】図11は、履歴更新後の履歴メモリを示す図である。
【図12】図12は、履歴更新後の履歴呼出画面を示す図である。
【図13】図13は、ラベルプリンタが行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態のラベルプリンタは、スーパーマーケットや食品加工工場などにおいて、商品の商品名や価格などの商品情報を印刷したラベルを発行するものである。
【0011】
図1は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタ1の外観を示す斜視図である。ラベルプリンタ1は、商品に関連する情報をラベルに印刷し、印刷したラベルを発行するものである。ラベルプリンタ1の本体2の上部には液晶ディスプレイ3などの表示器が設けられている。液晶ディスプレイ3は、ラベルに印刷する商品情報などを編集するラベル登録画面を表示する。また、液晶ディスプレイ3の表面にはタッチパネル4が設けられている。また、ラベルプリンタ1の本体2の上面にはキーボード5が設けられている。また、ラベルプリンタ1の本体2の正面下部には、商品を載置して商品の重量を秤量する計量秤8が設けられている。
【0012】
また、ラベルプリンタ1の本体2には、第1プリンタ6と、第2プリンタ7との2つのプリンタユニットが並設されて収容されている。第1プリンタ6および第2プリンタ7は同様の構成であるので、以下では第1プリンタ6について説明する。第1プリンタ6は、第1プリンタ6の前面パネル下部に設けられた溝部6aに指を掛けてA方向に引っ張ることで、図2に示すように本体2から引き出すことができる。
【0013】
図2は、第1プリンタ6が本体2から引き出された状態を示す斜視図である。第1プリンタ6の内部には、ラベルを台紙に貼付したロール状のラベル用紙Pが図示しない保持軸に着脱自在に保持されている。また、第1プリンタ6は、サーマルヘッド等のプリンタヘッド16を備えている。プリンタヘッド16はラベル用紙Pに文字や記号、バーコードや2次元コード等を印刷する。このように印刷されたラベルは、第1プリンタ6の前面パネル上部に設けられたラベル発行口6bから排出される。尚、第2プリンタ7も同様に、ラベル発行口7bと、プリンタヘッド17(図3参照)とを備えている。
【0014】
次に、ラベルプリンタ1のハードウェア構成について説明する。図3は、ラベルプリンタ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0015】
図3に示すように、ラベルプリンタ1は、CPU20と、ROM(Read Only Memory)11と、RAM(Random Access Memory)12と、HDD(Hard Disk Drive)30とを備えており、各部がバス13や各種インターフェースで接続されている。CPU20は、ROM11またはHDD30に格納されたプログラムをRAM12に展開して実行することで、ラベルプリンタ1のシステム全体を制御する制御部21(図6参照)として機能する。
【0016】
また、CPU20には、バス13やその他のインターフェースを介して、図1、2で示した液晶ディスプレイ3、タッチパネル4、キーボード5、計量秤8、第1プリンタ6および第2プリンタ7が接続されている。
【0017】
HDD30は、記憶手段として機能するものであり、図3に示すように商品マスタ31と、履歴メモリ32とを主に格納している。
【0018】
図4は、商品マスタ31を説明する図である。図4に示すように、商品マスタ31は、商品名や商品の単価などの商品情報を、商品の識別情報である商品コードに対応付けて記憶している。
【0019】
図5は、履歴メモリ32を説明する図である。履歴メモリ32は、ラベルに印刷するラベル表示情報をラベルの登録順を示す登録番号に対応付けて記憶するものである。
【0020】
より具体的には、履歴メモリ32はラベル表示情報として、図5に示すように、登録番号、商品コード、商品名、単価、内容量、値段、ラベルを登録した登録日時、ラベル発行枚数、販売促進用のPOP(Point of Purchase)表示などを格納する。また、登録番号は、1番目に発行されたラベルに対しては0001と付され、次に発行されたラベルに対しては0002と付され、以降、各商品に対して0003、0004…と1ずつ増加して発行される。
【0021】
次に、ラベルプリンタ1の機能的構成について説明する。図6は、ラベルプリンタ1の機能的構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように、ラベルプリンタ1の制御部21は、表示制御部22と、登録番号受付部23と、ラベル表示情報受付部24と、ラベル発行部25と、登録番号発行部26と、履歴登録部27とを備えている。
【0022】
表示制御部22は、ラベルプリンタ1の電源が投入された場合に、ラベル表示情報を登録する画面であるラベル登録画面33(図7参照)を液晶ディスプレイ3に表示する。
【0023】
図7は、ラベル登録画面33の一例を示す図である。図7に示すように、ラベル登録画面33では、商品コードや、商品名や、商品の内容量や100gあたりの単価、値段等の商品情報を入力してラベルに印刷するラベル表示情報として登録することができる。
【0024】
また、ラベル登録画面33の下部には、過去に発行したラベルの履歴を呼び出す履歴呼出ボタン33aや、商品コードや品名を用いて商品マスタ31から商品を検索する品名リストボタン33b、ラベルのイメージを表示するラベルイメージボタン33c、ラベル登録画面33で編集した情報を履歴メモリ32に登録して保存するための登録ボタン33d、ラベルを第1プリンタ6、第2プリンタ7により印刷して発行するラベル発行ボタン33eが設けられている。
【0025】
また、表示制御部22は、オペレータがタッチパネル4をタッチしてラベル登録画面33の履歴呼出ボタン33aを押した場合に、履歴メモリ32が格納するラベル表示情報を登録番号順に表示する履歴呼出画面34(図8参照)を液晶ディスプレイ3に表示する。
【0026】
図8は、履歴呼出画面34の一例を示す図である。図8に示すように履歴呼出画面34には、ラベルを登録した履歴として、過去に登録した各ラベルについてそれぞれのラベル表示情報が登録番号順、すなわち登録番号の大きい順に表示される。図8に示すように、履歴呼出画面34には、登録日時、登録番号、商品コード、商品名などがラベル表示情報として登録番号順に表示される。また、履歴呼出画面34の下部には、履歴呼出画面34を閉じてラベル登録画面33に戻るためのキャンセルボタン34aや、次頁の履歴を表示するための次頁ボタン34bや、ラベル発行履歴で選択された履歴の商品情報を呼び出してラベル登録画面33に表示するための呼び出しボタン34cが設けられている。
【0027】
尚、表示制御部22が履歴呼出画面34に表示する登録番号の順番は、上述に限定されるものではなく、ラベルの登録日時順やラベル発行日時順、或いは登録番号の古い順に商品情報を表示するとしてもよい。
【0028】
登録番号受付部23は、履歴呼出画面34において選択された登録番号の入力を受付ける。すなわち、図8に示すように、登録番号が0003の商品「牛肩ロース焼肉用」というラベル発行履歴がカーソルによって選択された状態で、呼出ボタン34cが押された場合に、登録番号受付部23は登録番号0003の入力を受付ける。
【0029】
表示制御部22は、登録番号受付部23が履歴呼出画面34から登録番号を受付けた場合に、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ32から読み込んで、ラベル登録画面33(図9参照)に表示する。
【0030】
次に、ラベルプリンタ1が、履歴呼出画面34からラベル発行履歴を呼び出す処理について図を用いて説明する。一例として、図8に示す履歴呼出画面34において登録番号0003が選択された状態で呼び出しボタン34cが押された場合について説明する。表示制御部22は、図5に示す履歴メモリ32から、登録番号0003に対応するラベル表示情報を読み込んで、各ラベル表示情報を図9に示すようにラベル登録画面33に表示する。すると、ラベル登録画面33には、図9に示すように選択された登録番号0003と、登録日時「10.3.3 15:20」が表示される。また、履歴メモリ32から読み込んだ登録番号0003に係るラベル表示情報が、それぞれ、商品コード00001、商品名「牛肩ロース焼肉用」、単価200円、内容量300g、値段600円などと表示される。
【0031】
また、オペレータは、タッチパネル4やキーボード5を操作することにより、ラベル登録画面33に表示された各ラベル表示情報を変更することができる。例えば、100gあたりの単価を100円に変更して値下げ販売をしたい場合、オペレータは、図10に示すように、商品の単価を変更して100円と入力する。すると、単価と内容量に基づいて商品の値段が計算されて、図10に示すように値段300円と表示される。また、単価や値段以外についても、例えば商品名「牛肩ロース焼肉用」(図7)に対してセール販売であることを示して、図10に示すように「牛肩ロース焼肉用『お買得品』」と追記したり、POP表示として「特価!」と追加表記するように設定したりすることもできる。
【0032】
ラベル表示情報受付部24は、ラベル登録画面33(図9参照)の登録ボタン33dまたはラベル発行ボタン33eが押された場合に、ラベル登録画面33に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける。
【0033】
ラベル発行部25は、ラベル登録画面33(図9参照)のラベル発行ボタン33eが押された場合に、ラベル表示情報受付部24がラベル登録画面33から入力を受付けたラベル表示情報に基づいてラベルの印字データを生成し、RAM12に格納する。そして、ラベル発行部25は、RAM12に格納した印字データを第1プリンタ6のプリンタヘッド16または第2プリンタ7のプリンタヘッド17に送出し、各プリンタヘッド16、17によってラベル用紙Pにラベルを印刷する。さらに、ラベル発行部25は、第1プリンタ6および第2プリンタ7を制御して、印刷したラベルをラベル発行口6b、7bから排出して、ラベルを発行する。
【0034】
登録番号発行部26は、ラベル登録画面33(図9参照)の登録ボタン33dまたはラベル発行ボタン33eが押された場合に、ラベル表示情報受付部24が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を発行する。すなわち、登録番号発行部26は、図8に示すように履歴メモリ32が格納する最大の登録番号が0003である場合に、0003より1だけ大きい登録番号0004を最新の登録番号として発行する。
【0035】
履歴登録部27は、ラベル表示情報受付部24が受付けたラベル表示情報に、登録番号発行部26が発行した最も新しい登録番号を対応付けて、登録番号順に履歴メモリ32に格納し、ラベル発行履歴として登録する。
【0036】
より具体的には、履歴登録部27は、上述のようにラベル表示情報を変更した場合に、変更後の商品名「牛肩ロース焼肉用『お買得品』」や、変更後の単価や値段などの各種ラベル表示情報を、最新の登録番号0004に対応付けて、図11に示すように、履歴メモリ32に格納する。
【0037】
図11は、履歴更新後の履歴メモリ32を示す図である。図11に示すように履歴メモリ32には、同じ商品コード00001の商品に対しても、登録番号0003では単価200円と設定しておき、登録番号0004では単価100円と設定することができる。つまり、履歴メモリ32は、ラベル発行履歴を登録番号で管理するので、同じ商品コード、同じ商品名の商品に対して発行したラベルについても、そのラベルに表示した一部のラベル表示情報が異なる場合には、異なる登録番号を付してラベル発行(登録)履歴を登録することができる。
【0038】
これにより、例えば、タイムセール時などに、商品価格を一時的に値下げしてラベルを発行したい場合には、履歴メモリ32に新たな登録番号を付して別のラベル発行履歴として登録することで、元のラベル表示情報はそのまま保存しておくことができ、また、商品マスタ31の商品情報も変更せずに済むという利点がある。
【0039】
なお、オペレータがこの時点においてラベル登録画面33(不図示)の履歴呼出ボタン33aを押した場合には、図12に示すような履歴呼出画面34が表示器に表示され、最新登録履歴として登録番号0004のラベル発行履歴が表示される。
【0040】
次に、ラベルプリンタ1が行うラベル発行処理の手順について説明する。図13は、ラベルプリンタ1が行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【0041】
まず、ラベルプリンタ1の電源が投入されると、表示制御部22はラベル登録画面33(図7参照)を液晶ディスプレイ3に表示する(ステップS1)。ラベルプリンタ1は、ラベル登録画面33において履歴呼出ボタン33aが押されたか判定する(ステップS2)。ステップS2において履歴呼出ボタン33aが押されていない場合(ステップS2:No)にはステップS8に移行する。履歴呼出ボタン33aが押された場合には(ステップS2:Yes)、ステップS3に移行する。
【0042】
表示制御部22は、履歴メモリ32が格納するラベル表示情報を用いて、過去に発行した各ラベルの表示情報を表示する履歴呼出画面34(図8参照)を液晶ディスプレイ3に表示する(ステップS3)。ラベルプリンタ1は、履歴呼出画面34においてキャンセルボタン34aが押されていないか判定する(ステップS4)。キャンセルボタン34aが押された場合(ステップS4:Yes)には表示制御部22は履歴呼出画面34を閉じてラベル登録画面33(図7参照)に戻りステップS8に移行する。
【0043】
キャンセルボタン34aが押されていない場合(ステップS4:No)にラベルプリンタ1は、呼出ボタン34c(図8参照)が押されたか判定する(ステップS5)。呼出ボタン34cが押されていない間(ステップS5:No)はステップS4に戻って入力待ちをする。一方、呼出ボタン34cが押された場合(ステップS5:Yes)に、登録番号受付部23は、履歴呼出画面34において選択された登録番号を受付ける(ステップS6)。表示制御部22は、履歴呼出画面34を閉じて、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ32から読み込んでラベル登録画面33(図9参照)に表示する(ステップS7)。
【0044】
一方、ラベルプリンタ1は、ラベル登録画面33(図9、図10参照)においてラベル発行ボタン33eが押されたか判定する(ステップS8)。ラベル発行ボタン33eが押されていない場合(ステップS8:No)は、ステップS8に戻って入力待ちをする。ラベル発行ボタン33eが押された場合(ステップS8:Yes)には、ラベル表示情報受付部24は、ラベル登録画面33(図9、図10参照)に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける(ステップS9)。ラベル発行部25は、ラベル表示情報受付部24が入力を受付けたラベル表示情報に基づいて、ラベルに印刷する印字データを生成し、生成した印字データをプリンタヘッド16、17に送出し、第1プリンタ6および第2プリンタ7の少なくともいずれか一方を制御してラベルを印刷し、ラベル発行口6bまたは7bからラベルを発行する(ステップS10)。
【0045】
そして、登録番号発行部26は、ステップ10で発行したラベルに対して最新の登録番号を発行する(ステップS11)。そして、履歴登録部27は、ラベル表示情報受付部24が受付けたラベル表示情報と、登録番号発行部26が発行した最新の登録番号とを対応付けて、ラベル発行履歴として履歴メモリ32に登録する(ステップS12)。
【0046】
なお、ステップS8でラベル発行ボタン33eではなく登録ボタン33dが押された場合には、ラベルプリンタ1は、上述と同様にステップS9の処理を行い、ステップS10でのラベル印刷はせずに、ステップS11で登録番号を発行して、ステップS12でラベル表示情報を履歴メモリ32に登録する。これにより、ラベルを発行せずにラベル表示情報を登録だけ行う場合についても同様に、登録番号に対応付けて履歴メモリ32にラベル表示情報を保存することができる。
【0047】
上述のように、本実施の形態にかかるラベルプリンタ1は、同じ商品についても異なる登録番号を発行し、異なるラベル発行履歴として履歴メモリ32に保存することができるので、商品マスタ31に格納されているおおもとの商品情報は変更せずに、ラベルに表示する商品情報の一部を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【0048】
尚、上述では、ラベルプリンタ1が商品マスタ31および履歴メモリ32を備えるとしたが、ラベルプリンタ1と接続されたストアサーバなどが商品マスタ31や履歴メモリ32を備えるとしてもよい。
【0049】
また、上述では、履歴登録部27は、ラベル表示情報受付部24が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を対応付けて履歴メモリ32に格納するとしたが、ラベル発行履歴の保存方法はこれに限定されるものではない。その他の例として、履歴登録部27は、過去に発行された登録番号に対して、変更後のラベル表示情報を格納して、ラベル発行履歴を上書き保存するとしてもよい。
【0050】
なお、本実施形態のラベルプリンタ1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のラベルプリンタ1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0051】
さらに、本実施形態のラベルプリンタ1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のラベルプリンタ1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0052】
本実施の形態のラベルプリンタ1で実行されるプログラムは、上述した各部(表示制御部22、登録番号受付部23、ラベル表示情報受付部24、ラベル発行部25、登録番号発行部26、履歴登録部27)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、表示制御部22、登録番号受付部23、ラベル表示情報受付部24、ラベル発行部25、登録番号発行部26、履歴登録部27が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上のように、本発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムは、スーパーマーケットや食品加工工場などで使用されるラベルプリンタに有用である。
【符号の説明】
【0054】
1 ラベルプリンタ
2 本体
6 第1プリンタ
7 第2プリンタ
16、17 プリンタヘッド
P ラベル用紙
31 商品マスタ
32 履歴メモリ
33 ラベル登録画面
34 履歴呼出画面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特許第2630256号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面を、表示器に表示する表示制御手段と、
前記登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報に対して、前記ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
商品マスタとは別の記憶手段である記憶手段に、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報と、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号とを、前記登録番号順に履歴として登録する履歴登録手段と、
を備えることを特徴とするラベルプリンタ。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記登録画面に前記登録番号を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載のラベルプリンタ。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記履歴を読み込み、前記履歴を前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示し、
前記受付手段は、前記履歴画面から前記登録番号を受付けて、
前記表示制御手段は、さらに、前記受付手段が受付けた前記登録番号に対する前記商品情報を前記記憶手段から読み込んで、前記登録画面に前記商品情報を表示すること、
を特徴とする請求項1または2に記載のラベルプリンタ。
【請求項4】
前記履歴登録手段は、前記ラベルを登録した登録日時を前記記憶手段に保存し、
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録日時を読み込んで、前記登録画面に前記登録日時を表示すること、
を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のラベルプリンタ。
【請求項5】
前記履歴登録手段は、前記ラベルを登録した登録日時を前記記憶手段に保存し、
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録日時を読み込んで、前記履歴画面に前記登録日時を表示すること、
を特徴とする請求項3または4に記載のラベルプリンタ。
【請求項6】
コンピュータを、
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面を、表示器に表示する表示制御手段と、
前記登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報に対して、前記ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
商品マスタとは別の記憶手段である記憶手段に、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報と、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号とを、前記登録番号順に履歴として登録する履歴登録手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−183609(P2011−183609A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49521(P2010−49521)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】