ラベル搬送装置及びラベルの搬送方法
【課題】ライナレスラベルテープロールから切断したラベルを、正しい向き(姿勢)で次工程(印字部、貼付部等)へ搬送することができるラベル搬送装置を提供する。
【解決手段】一側面が印字面で、他側面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープL’aを引き出し、カッター12により所定長さに切断し、その切断したラベルLを次工程に搬送するラベル搬送装置Bであって、前記搬送装置は、無端回動するベルト19a,20b同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密接するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルLを挟持して前記次工程に搬送する。
【解決手段】一側面が印字面で、他側面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープL’aを引き出し、カッター12により所定長さに切断し、その切断したラベルLを次工程に搬送するラベル搬送装置Bであって、前記搬送装置は、無端回動するベルト19a,20b同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密接するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルLを挟持して前記次工程に搬送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル用紙として用いられるライナレスラベル(台紙レスラベル)を搬送するラベル搬送装置に関し、更に詳しくはライナレスラベルテープのロールから所定長さのラベルを切断し、その切断したラベルを次工程(例えば、印字部、或いは予め所定事項が印字されたライナレスラベルであれば貼付部等)に搬送するラベル搬送装置及びラベルの搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラベル用紙として一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルを用い、そのライナレスラベルに印字を施すラベルプリンタにおける前記ラベルの搬送方法としては、例えば、ライナレスラベルの非粘着面(印字面)側から該ラベルにエアーを吹き付け搬送ベルトの搬送面に前記ラベルを押し付けて搬送する方法、又は、搬送ベルトの搬送面にエアーの負圧により前記ラベルを吸着させて搬送する方法、或いは、易剥離処理した搬送コンベアとローラ又は滑りプレート板を用いて前記ライナレスラベルを搬送する方法(例えば特許文献1参照)等が提案されている。
【0003】
しかしながら、搬送コンベアとローラ又は滑りプレート板を用いてラベルを搬送する場合、ラベル搬送中において、ローラ間の乗り移り時の衝突や、滑りプレート板との摩擦、或いは搬送時のラベル粘着面の圧着強さのばらつき等によってラベルの向き(姿勢)が搬送中に変化してしまい、例えば搬送後に行なわれるラベルへの印字や貼付に悪影響を生じさせる原因になっていた。
【0004】
又、一般的に前記ラベルを水平に支持して搬送する場合、その搬送されるラベルの縦横サイズによってはラベルの略中間部が下方に湾曲し垂れ下がり、該ラベル裏側の貼付面が搬送手段に接触し搬送不良となる問題点を有する。又、蓋付き商品の蓋をラベルで止める場合には、ラベルが縦長(短冊状)になるため、ラベルを縦長方向に搬送するとラベルロールのロール径が大きくなってしまい装置自体が大型化してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3619590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し切断したラベルを、正しい向き(姿勢)で次工程(印字部、貼付部等)へ搬送することができるラベル搬送装置及びラベルの搬送方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために本発明のラベル搬送装置は、一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベル搬送装置であって、前記搬送装置は、無端回動するベルト同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密接するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とする。
前記ライナレスラベルのもとになるライナレスラベルテープは、紙製、合成樹脂製等、或いは紙材と合成樹脂材の積層材など材質は問わないと共に、テープの幅も限定されない。
【0008】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、所定長さの枚葉状に切断されたラベルは、対向配置したベルトで挟まれるが、その両ベルトの挟持面が密接するように一対に組み付け配置形成されている為、前記ラベルは密接させた一対の挟持面間に挟まれ、しっかり挾着保持される。従って、搬送中の振動等でラベルの挾着状態が変化することもなく、ラベルを正しい向きとその姿勢を保ち次工程へ搬送することができる。
【0009】
前記無端回動する一対のベルトで構成されるラベル搬送装置は、挟持搬送するラベルを水平に支持して搬送する形態、或いはラベルを鉛直に支持して搬送する形態の何れでもよい。具体的には、例えば、前記対向配置した一対のベルトは、表面に突部を有し、該ベルト表面の突部同士が噛み合い密接する向きに対向させて組み付け構成し、該突部を有したラベル挟持面を鉛直方向に沿うよう配置して水平方向に無端回動させ、且つ一対のベルトのうち一方のベルトは搬送方向始端側を中心として他方のベルトのラベル挟持面に対して開閉接離自在とし、搬送方向終端側で挟持搬送するラベルを前記次工程に解放する構成とする。
前記ベルト表面の突部の形態としては、例えば、平面視円形等の突部を一定の間隔で形成する形態、或いは長手方向に沿って歯部が一定の間隔で形成された歯付ベルト(タイミングベルト)、更にベルト全面を梨地粗面とする形態等、何れでもよい。要は、ライナレスラベルテープから所定長さに切断した枚葉状のラベルを一対のベルトで挟んだ場合、該ラベルの挟持状態(ラベルの向き、姿勢等)を変えずに搬送できるものであればよい。
【0010】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、所定長さの枚葉状に切断されたラベルは、対向配置したベルトで挟まれるが、その両ベルトの挟持面には突部が噛み合うように配置形成されている為、前記ラベルは噛み合う突部間に挟まれ、しっかり挾着保持される。従って、ベルトと、ラベルの粘着剤塗布面との接触面積は少なく、ベルトからのラベル剥離はスムーズに行われ、また搬送中の振動等でラベルの挾着状態が変化することもなく、ラベルを正しい向きとその姿勢を保ち次工程へ搬送することができる。また、ラベル搬送装置を構成する一対のベルトは、突部を有したラベル挟持面が鉛直方向に沿うように配置されて水平方向に無端回動するため、ラベルは鉛直状態に支持されて搬送される。即ち、ラベルは垂下されて搬送される。従って、例えば、横幅に対して縦方向の長さが長い短冊状のラベルを搬送する場合、短い横幅部分を前記ベルトで挟持して搬送することで、搬送装置をライナレスラベルの接着面の影響が少なく、簡単且つコンパクトに構成することが可能となる。そして、ラベルを挾着するベルトの一方を、搬送方向始端側を中心として回動し、搬送方向終端側を他方のベルトより離すことで挟持搬送したラベルを容易に開放することができる。また、ラベルを扱う装置を大型化せずに済む。
【0011】
また、ラベル搬送装置を構成する一対のベルトは、それぞれ専用の駆動源を備え、両者が同期して駆動する構成、或いは一方のベルトが駆動し、他方のベルトは突部の噛み合いにより従動回転する構成の何れでもよい。例えば、ベルトの一方は駆動ベルト、他方は前記駆動ベルトとの押圧接により従動回転自在とし、その従動回転するベルトは前記駆動回転のベルトのベルト長より短く、且つラベル挟持面を駆動側のベルトのラベル挟持面に押圧する押圧ローラを備えた構成とする。尚、ベルト長が短い従動側のベルトは、駆動側のベルトに対して搬送方向終端側を揃えて対向配置、或いは駆動側のベルトの略中間部に対向配置する等、その配置は何れでもよい。前記押圧ローラの設置個数は1個、複数個の何れでもよく、従動側のベルト長に合わせて適宜決定される。
【0012】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープから切断された枚葉状のラベルは駆動側のベルトのラベル挟持面(突部面)にラベルの粘着剤によって仮着保持され、該駆動ベルトの回動で仮着保持されたラベルは従動側ベルトとの噛み合い部に向けて搬送される。そして、噛み合い部に搬送されたラベルは両ベルトの突部間に挟まれて終端側に向けて搬送されるが、従動側のベルトのラベル挟持面は押圧ローラによって駆動側のベルトのラベル挟持面側に押し付けられているため、ラベルは確実に挾着保持され、且つ従動側のベルトを安定して従動回転させることができる。
【0013】
前記駆動側のベルトは、搬送方向始端側及び終端側を支持するローラの外径は同径でもよいが、始端側のローラ径を終端側のローラ径より大径としてもよい。
駆動側ベルトの始端側のローラ径を大径としたことで、従動側ベルトとの噛み合いを素早く安定させることができる。
【0014】
そして、前記一対のベルトは、例えば一般的に使用されている汎用のタイミングベルト(歯付ベルト)で構成することができる。タイミングベルトで構成した場合、そのベルトの本数(組数)は、前記切断されたライナレスラベルの印字面とは反対側に形成される帯状の接着面と対応する位置に組み付け配置する。例えば、短冊状のラベルの裏面に帯状の接着面が長さ方向の両側部と中間部に形成されている場合、前記ベルトはラベルの一側部(鉛直状態の上側)と中間部の二本と対応するように二組配置する。
【0015】
上記構成により、市販のタイミングベルトの利用により手軽に調達でき、搬送装置を容易に構成することができる。そして、そのタイミングベルトよりなる搬送部は、ラベルの帯状接着面の本数、位置に応じて配置されているため、ラベルの挟持搬送をラベルの向きを変えずに安定して行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のラベル搬送装置は、印字面と反対側に接着用の粘着層を有するライナレスラベルを、初期の挾着支持した状態のまま、ラベルの向き、姿勢を変えずに所定の位置まで安定して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るラベル搬送装置を組み込んだラベル貼付装置の概略を示し、(a)は平面図、(b)は同正面図。
【図2】ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、枚葉状のラベルを切断する箇所を示し、(a)は平面図、(b)は背面図。
【図3】ラベル搬送装置を示し、(a)は平面図、(b)は同正面図。
【図4】駆動側ベルトが開動し、挟持搬送したラベルを開放した同平面図。
【図5】ラベル搬送装置を構成するベルトの凹凸形態を示し、(a)は突部が周方向に一定間隔で形成されたタイミングベルト(歯付ベルト)の平面図と正面図、(b)は平面視円形の突部が一定の間隔で形成されたベルトの平面図と正面図。
【図6】ラベルに印字を行なう印字部の構成を示し、(a)は縦断正面図、(b)は同側面図。
【図7】ラベル搬送装置の駆動側ベルトと、印字部のラベル押えの連係動作を示す説明図で、(a)は駆動側ベルトの閉じ状態を示し、(b)は駆動側ベルトの開動状態を示す。
【図8】下側のラベル押えの構成及び作用を示し、(a)は取り付け状態を示す正面図、(b),(c)はラベル押えを回動調整した後のラベルの繰出し状態を示す説明図。
【図9】ラベル搬送装置から印字手段のラベル搬送ベルトへの乗り移りを誘導する案内枠の作用を示す説明図で(a)は側面図、(b)は平面図。
【図10】印字部から排出されたラベルの貼付動作を示す説明図。
【図11】(a)は印字済みラベルの正面図、(b)はラベルの貼付状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るラベル搬送装置の実施の形態の一例を、印字部を備えたラベル貼付装置について図面に基づき説明する。
図1は、ラベル貼付装置Aの概略を示す全体模式図で、基台1の上面に商品Wを搬送する搬送手段A1が水平に設置され、その搬送手段A1の上方に、前記搬送手段A1で搬送される商品Wに貼付するライナレスラベルL(以下、単に「ラベル」という)に所定事項を印字する印字手段A2が配置されて構成されている。
商品Wは、容器本体の一側に蓋体が開閉可能に連接された蓋付きのトレイで、ラベルLは前記蓋付きトレイの蓋上面から容器側面を通って容器本体の底面に亘って略コの字状に貼付し得る縦長の短冊状をなしている。
【0019】
搬送手段A1は、商品Wをラベル貼付部に向けて搬送する第1コンベア2と、ラベル貼付部でラベルLが貼付された商品Wを前記ラベル貼付部から引き出し搬送する第2コンベア3とが直線状に配置されて構成されている。そして、第1コンベア2の終端部と第2コンベア3の始端部との間には、印字手段A2から繰り出されるラベルLが垂下挿入される開口部4と、商品Wの側面に当接されたラベルLの下半部を該商品Wの底面部に撫で貼りする撫で貼りローラ5が配置されている。
前記撫で貼りローラ5は、アーム6の一側に回転可能に支持され、アーム6は商品Wの搬送方向に揺動可能に支持され、第1コンベア2で搬送される商品Wが前記撫で貼りローラ5に当接することで該撫で貼りローラ5は商品Wの搬送方向に向けて傾動し、ラベルLの下半部を商品Wの底面部に貼付する。前記ラベルLの上半部は印字手段A2に垂下支持される押えブラシ7で商品Wの蓋体上面に撫で貼りされる。
【0020】
又、前記搬送手段A1を構成する第1コンベアから第2コンベアの始端部に至る幅方向の両側には、商品Wを貼付部に真っ直ぐに搬送するためのガイド8,8’が設置されている。前記ガイド8,8’は、無端回動するベルト、或いは単なる側板でもよい。
【0021】
商品Wの外周面に略コの字状に貼付するラベルLは、縦長の短冊状をしたライナレスラベルで構成され、印字面とは反対側の面には粘着剤を塗布した接着帯層9が、長手方向の両側部と中間部2箇所の合計4箇所に形成されている。
そして、前記ラベルLは縦長のラベル長のテープ幅を有するライナレスラベルテープの長手方向に沿いラベル一枚分の模様等が事前印刷によって一定間隔で並列形成され、該テープからカッターによって枚葉状に1枚ずつ切断形成され、その切断形成したラベルLを本発明に係るラベル搬送装置で印字手段A2に送り込み、印字手段A2で前記ラベルLに所定事項を印字して前記貼付部に送り出される。
【0022】
商品Wに貼付するラベルLを印字発行する印字手段A2は、ライナレスラベルテープロールL’を回転可能に支持するロール支持部10と、そのロール支持部10に支持されたライナレスラベルテープロールL’からライナレスラベルテープL’aを引き出すテープ引き出し部11と、引き出したライナレスラベルテープL’aから枚葉状のラベルLを切断形成するカッター12と、その切断されたラベルLを印字手段A2の搬送部に受け渡すラベル搬送装置Bと、ラベル搬送装置Bから受け取ったラベルLを印字部13に向けて搬送する搬送部14とを備える。
【0023】
前記ロール支持部10は、図2に示すように、ライナレスラベルテープロールL’のロール芯を支持する支持台10aと該支持台10aの上面に起立固定した芯軸10bとを備え、前記支持台10aは基台1上に回転可能に取り付けられている。また、前記支持台10aの外側にはライナレスラベルテープロールL’から引き出されるライナレスラベルテープL’aをロール周面から剥がしてラベル搬送装置B側に案内する剥離杆15が起立配置されている。
そして、支持台10aに回転可能に支持されたライナレスラベルテープロールL’に繋がるライナレスラベルテープL’aは、カッター12より上流側に配置したテープ引き出し部11の作動によって引き出され、カッター12に供給される。
前記テープ引き出し部11は、ライナレスラベルテープを挟む一対のローラで構成され、そのローラの駆動によって引き出されるように構成されている。尚、テープ引き出し部11は、図示のローラによる構成に限らず、例えば、グリッパで掴んで引き出す形態、或いは無端回動するベルトで挟んで引き出す形態等、何れでもよい。
【0024】
カッター12は、図3に示すように、ライナレスラベルテープL’aからラベルLを1枚ずつ枚葉状に切断分離するもので、固定刃12aと可動刃12bとによるせん断作用で枚葉状のラベルLが切断される。
また、前記可動刃12bには、該可動刃12bの作動でライナレスラベルテープL’aより切り離したラベルLをラベル搬送装置Bの駆動側ベルトに押し付け、駆動側ベルトに仮着させる押え板16が取り付けられている。
そして、前記カッター12の可動刃12bの作動は、ライナレスラベルテープL’aの印字面と反対側の接着帯層9が形成された面のテープ幅全幅に亘って一定間隔(ラベルの横幅と同じ幅)をおいて形成されたアイマーク(切断幅検出用目印)17が、テープの引き出し経路に配置したセンサ18で検出されることで作動し、一定寸法のラベルLが切断されるようになっている。従って、ライナレスラベルテープL’aから切断された縦長の短冊形状をしたラベルLは、長手方向を鉛直方向に向けた状態でラベル搬送装置Bに受け渡される。
【0025】
ラベル搬送装置Bは、図3に示すように、短冊形状のラベルLを垂直下方に垂れ下げた状態で搬送するもので、該搬送装置Bは無端回動するタイミングベルトで構成された駆動側ベルト19と、無端回動するタイミングベルトで構成された従動側ベルト20の歯部(突部)Sを噛み合うように対向配置した一対の搬送部bが二組、鉛直方向に間隔をおいて上下配置されて構成されている。
前記二組の搬送部bの間隔は、ラベルLの裏面に形成される接着帯層9の上側2本(上端側と中間部の1本)の間隔に対応しており、それにより前記カッター12で切断されるラベルLが駆動側ベルト19に仮着されるようになっている。
【0026】
前記二組の駆動側ベルト19(19a,19a’)は、支持フレーム21に所定間隔をおいて配置した駆動ローラ22とテールローラ23とに亘り、歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回して構成されている。そして、前記駆動ローラ22は搬送方向始端側に配置し、且つ該駆動ローラ22の外径は他方のテールローラ23の外径より大径に形成されている。
前記上側の駆動側ベルト19aと対向配置される上側の従動側ベルト20bは、固定の支持フレーム21’に前記駆動側ベルト19aの機長より短い間隔をおいて配置した一対のテールローラ24,25間に亘り歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回されて構成されている。そして、上側の駆動側ベルト19aと対向する上側の従動側ベルト20bの始端部は、前記駆動側ベルト19aの始端部(駆動ローラ22位置)より下流側にずらして配置され、終端部は駆動側ベルト19aの終端部より下流側に僅かずらして配置されている。
【0027】
また、下側の駆動側ベルト19a’と対向する下側の従動側ベルト20b’は、前記支持フレーム21’に、前記上側の従動側ベルト20bの機長の略半分の長さ(間隔)をおいて配置した一対のテールローラ24’、25’間に亘り、歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回されて構成されている。そして、該従動側ベルト20b’の始端部は、前記上側の従動側ベルト20bの始端部と同じ位置に配置し、終端部は駆動側ベルト19a’の機長の略中間位置に位置させる。下側の従動側ベルト20b’の機長を上側の従動側ベルト20bの機長に対して約半分の長さとした理由は、ラベル搬送装置Bの搬送方向に対し略直角に交叉させて垂直下方へ配置される印字部へのラベルLの受け渡しを安定してスムーズに行うことができるようにするためである。
【0028】
その為に、前記駆動側ベルト19(19a,19a’)は、支持フレーム21が搬送方向始端側の大径な駆動ローラ22の軸芯を中心として前後方向に開閉可能に構成され、該駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動して固定の従動側ベルト20(20b,20b’)から離間することでそれまで歯部間に挟持されていたラベルLが開放され、印字手段A2に受け渡される。
【0029】
また、前記従動側ベルト20(20b,20b’)のうち、機長の長い上側の従動側ベルト20bには、その機長のほぼ中程にタイミングベルトの歯部面(ラベル挟持面)を対向する駆動側ベルト19aの歯部面(ラベル挟持面)側に押し付ける押圧ローラ26が設けられている。押圧ローラ26の設置個数は図示例の1個に限らず、複数個でもよい。
そして、前記二組の駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)は、図3に示すように、タイミングベルトの歯部が噛み合うことで、従動側ベルト20(20b,20b’)は従動回転され、歯部間に挟持したラベルLを垂直下方に下げたまま搬送方向(水平方向)に向けて搬送することができる。また、両ベルト19(19a,19a’)、20(20b,20b’)の歯部間に挟まれたラベルLは歯部の噛み合いによってぎざぎざ波形に挟持される(図3(a)参照)。それにより、搬送中の振動、或いはベルト面に対する接触抵抗のバラツキ等があっても、挟持したラベルの向き、姿勢が変化せず、安定して次工程に送ることができる。尚、ラベル搬送装置Bで水平搬送される短冊形状のラベルLは、下側2本の接着帯層9を露出したまま搬送され、後述する印字手段A2のラベル搬送ベルト27に受け渡された時、該下側2本の接着帯層9がラベル搬送ベルトに接着されるようになっている。
【0030】
前記ラベル搬送装置Bを構成する駆動側ベルト19(19a,19a’)及び従動側ベルト20(20b,20b’)は、図5(a)に示すベルトの周方向に沿ってベルト幅全長の突条(突部)Sが一定間隔で平行に形成されたタイミングベルト(歯付ベルト)、或いは図5(b)に示すベルトの周方向に沿って円形の突部S’が一定間隔で斜め格子状に突出形成されたベルト等、何れでもよい。要は、突部S又はS’の噛み合いによって従動側ベルトが従動回転され、且つラベルLを駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)で挟持して搬送した時、ラベルLの向き、姿勢が変わらなければよい。
【0031】
印字手段A2は、図6に示すように、前記ラベル搬送装置Bから垂直下方に排出されたラベルLを、その排出方向に沿って搬送するラベル搬送ベルト27と、そのラベル搬送ベルト27の搬送区間中程に配置したプラテンローラ28と、該プラテンローラ28と対向して配置した印字ヘッド(サーマルヘッド)29と、前記ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端側と終端側にラベル押え30,31を配置して構成されている。
【0032】
具体的には、器枠内32に、ラベルLを接着搬送するラベル搬送ベルト27を2本、幅方向に間隔をおいて平行に配置し、そのラベル搬送ベルト27の搬送区間の中程は搬送面を後側方向へ略U字状に窪ませ、そのU字状の凹部33にプラテンローラ28が配置されている。該プラテンローラ28の表面はラベル搬送ベルト27の表面と略面一に支持され、ラベルLを安定して搬送し得るように構成されている。
そして、前記プラテンローラ28は前記ラベル搬送ベルト27と等速回転するよう、ラベル搬送ベルト27を駆動回転させる駆動軸34と該プラテンローラ28の軸28’とが、軸端部の等速歯車列35で連結されている。即ち、ラベル搬送ベルト27とプラテンローラ28は一つのモータで駆動するように構成されている。
前記駆動軸34は駆動モータ36の出力軸とベルト37で連結され、更に該ベルト37にはエンコーダ38が接触配置されて、ラベル搬送ベルト27の速度が測定されている。このベルト速度の測定によってラベルに対する印字タイミングを制御できるように構成されている。
【0033】
前記ラベル搬送ベルト27は、ラベルを接着保持する表面に歯部が周方向に沿い一定間隔で突出形成されたタイミングベルトで形成されている。それにより、ラベルの接着帯層9と適度に接着してラベルを搬送し、印字後、ラベル搬送ベルト27からの剥離もスムーズに行われる。
【0034】
前記プラテンローラ28は軸の外側にゴム筒等の弾性筒が一体的に嵌着固定されており、ラベル表面に当接される印字ヘッド29を弾性的に支持し得るようになっている。
【0035】
前記印字ヘッド29は、サーマルヘッドで構成され、前記ラベル搬送ベルト27のラベル搬送面と対向する位置に配置した揺動アームに取り付けられている。又、印字ヘッド(サーマルヘッド)29の前面(ラベルの印字面と対向する面)にはインクリボン39が該印字ヘッド29前面を経由して巻取り可能に配置されている。そして、前記印字ヘッド29はラベルLに印字する時のみ前記ラベルLの印字面に押圧接触され、印字時以外はラベルL表面から離間して保持される。尚、プラテンローラ28と印字ヘッドとの間には1mm〜1.5mmの隙間が設けられている。
【0036】
ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端部側(図面では上側)に配置されるラベル押え30は、前記ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開動により搬送方向終端部で開放され、搬送方向(水平方向)に対し略直角に交叉する垂直下方に排出されるラベルLの先端側(図面では下半部)を前記ラベル搬送ベルト27に接着帯層側を圧接して接着させるもので、該ラベル押え30はラベル搬送ベルト27と対応させて2個並列配置されている。そして、その2個のラベル押え30は前記ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作と連係作動するように構成されている。
即ち、駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動する時ラベル押え30はラベル搬送ベルト27側に圧接され、駆動側ベルト19(19a,19a’)が閉動されて従動側ベルト20(20b,20b’)との間にラベルLを挟持搬送している時、ラベル押え30はラベル搬送ベルト27の搬送面から離間している。尚、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作と、ラベル押え30の接離動作は略同じタイミングで行われるが、動作の内容から見れば、駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動してラベルを剥離開放した後、ラベル押え30がラベルLの先端側(図3(b)中のラベルLの下側)をラベル搬送ベルト27に圧接してラベルLを支え且つ印字部への搬送を可能とする。
【0037】
前記ラベル押え30の接離動作と駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作を行う駆動源としては、例えばエアーシリンダを用い、そのエアーシリンダの伸縮動作によってリンク機構を作動させて連係作動させることができる。
具体的には、図7に示すように、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)を取り付けた支持フレーム21と、ラベル押え30を連結保持した連結片48とをコ形連結部材45で連結し、そのコ形連結部材45の支持フレーム21との連結部材側に、略菱形に構成したリンク46の屈折部46aを連結し、該屈折部46aと対向する屈折部46cは固定部材に軸支し、更に屈折部46aと46cとの間の屈折部46bにエアーシリンダ(アクチュエータ)47のロッド47aを連結する。
そして、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)が従動側ベルト20(20b,20b’)とでラベルLを挟持搬送する閉じ位置(初期位置)では、図7(a)に示すようにエアーシリンダ47のロッド47aも原点位置にあり、ラベル押え30はラベルLの表面から離間した位置に位置する。ラベル搬送装置Bで搬送されるラベルLが搬送方向下流側の所定位置に搬送されると、該ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の駆動が停止されラベルLを待機状態にする。そして、トレイ搬送手段2にてトレイが搬送されセンサ(図示省略)によってトレイが検出されるとエアーシリンダ47が作動してロッド47aが突出される。それにより、ロッド47aに連結されたリンク46は屈折部46cを支点として扁平状(横長菱形)に変形し、駆動側ベルト19(19a,19a’)を取り付けた支持フレーム21と連結されたコ形連結部材45が後方(図面では左方向)に移動される。それに伴い、ラベル押え30がラベルL側に移動してラベルLの先端側(下部)をラベル搬送ベルト27側に押し付け、駆動側ベルト19(19a,19a’)をラベルLの接着帯層9面から引き離す方向に移動(開動)させる。尚、コ形連結部材45を前後方向に移動させる駆動源(アクチュエータ)としては、エアーシリンダに限らず電磁ソレノイドなどでもよい。
【0038】
また、前記ラベル押え30は、前記ラベル搬送装置によって垂下状態で搬送されるラベルLがラベル搬送ベルト27上に正確且つ確実に導入されるようにする為に、搬送されるラベル先端側部と対向する側縁にガイド片30’が上向きに傾斜させて連接形成されている。そして、このラベル押え30は前記ラベル搬送ベルト27表面との間隔(隙間)を広狭調整し得るように上下移動可能に構成されている
【0039】
また、ラベル搬送ベルト27の搬送方向終端側に配置されるラベル押え31は、図6及び図8に示すように、器枠32の下部に取り付けた取り付け枠40を介して始端側に配置したラベル押え30と同様、ラベル搬送ベルト27と対応させて2個並列配置され、取り付け枠40にボルト・ナットで左右回動調節可能に取り付けられている。尚、左右方向への回動調整の範囲(角度)は円弧溝とピンからなる規制手段51によって一定の範囲に規制されている。
このラベル押え31は、貼付部に送り出す印字済みラベルLの向き、姿勢を調整するもので、ラベル押え31を正対視鉛直状態から右方向に傾けると送り出されるラベルは左に斜行し(図8(b)参照)、ラベル押えを正対視鉛直状態から左方向に傾けると送り出されるラベルは右に斜行する(図8(c)参照)。従って、送り出されるラベルに斜行(蛇行)現象がある場合は、前記要領によりラベル押え31を回動して正しい姿勢に調整する。
前記終端側のラベル押え31を経由して垂直下方に送り出されるラベルLは、前記搬送手段A1の第1コンベア2の搬送方向終端側と、第2コンベア3の搬送方向始端側とで区画形成される開口内に配置した撫で貼りローラ5より手前(上流側)に挿入されるようになっている。
【0040】
また、図6に示すように、前記取り付け枠40のラベル押え31を取り付けた箇所の下流側(図面では下方)には、前記印字部で所定事項が印字された短冊状のラベルLの繰り出し位置より前方位置(図面では右側)に、該ラベルの略上半部を商品Wの蓋体上面に撫で貼りし且つ該商品Wを押えるブラシ41が着脱交換可能に垂下取り付けられている。
【0041】
更に、前記器枠32におけるラベル搬送装置Bによる搬送ラベルLと対向する側面には、前記ラベル搬送装置Bで垂下搬送されるラベルLの下端側を、印字手段A2のラベル搬送ベルト27上に誘導案内する案内枠42が取り付けられている。
この案内枠42は、図9に示すように、ライナレスラベルテープロールL’から引き出され切断される短冊状のラベルLはロール巻きによって幅方向が円弧状にカールし、しかも略上半部がラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)で挟持されて垂下搬送されるラベルLの下半部は開放されているため、前記カールした幅方向の側端部がラベル搬送ベルト27の幅方向側面或いは前記ラベル搬送ベルト27の掛け回し位置を規制する軸フランジ等に当たって、ラベル搬送ベルト27上に正しく載らないことがある。このようなことが起きるのを防止し、ラベルLの下端側を確実にラベル搬送ベルト27の上に案内するものである。
【0042】
また、前記ラベル搬送ベルト27によるラベル搬送領域の中程位置に凹部33を区画する上流側の案内ローラ43の外周面には、ラベル搬送ベルトを挟む両側に位置させて該ラベル搬送ベルトに接着されたラベルを該ベルト表面より浮き上がらせ、剥離用突縁44が形成されている。この剥離用突縁44は、案内ローラ43に掛け回されたラベル搬送ベルト27の外表面より突出する外径を有し、外周面には山型の突部が形成され、ラベルLの接着帯層9に対して接着しにくく形成されている。
図1中、49は液晶表示板等で構成された表示部、50はキーボードなどで構成された入力操作部で、印字情報の入力、ラベル貼付データの設定等を行なうものである。
【0043】
次に、上記の如く構成したラベル貼付装置のラベル貼付動作について簡単に説明する。
(1)ロール支持部10に保持したライナレスラベルテープロールL’からライナレスラベルテープL’aを所定長さ引き出し、ライナレスラベルテープL’aの長手方向に沿ってラベル一枚分の模様が並列形成(事前印字)されたラベルをカッターで一枚分を切断すると同時に、その切断された短冊状のラベルLは、図3に示すように、印字面と反対側に形成された接着帯層9が、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)に仮着され、該駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によって従動側ベルト20(20b,20b’)との挟持部に向けて垂下したまま水平搬送される。
(2)駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によってラベルLは、対向配置した従動側ベルト20(20b,20b’)とで挟持され、搬送方向終端側に向けて挟持搬送される。そして、ラベルLは終端部で、略直角に交叉配置した印字手段A2のラベル搬送ベルト27に受け渡される。
(3)ラベル搬送装置Bから印字手段A2のラベル搬送ベルト27への受け渡しは、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によって従動側ベルトとで挟持搬送されたラベルLの、開放された下半部が案内枠42を通って印字手段A2のラベル搬送ベルト27上に搬送されると、該ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端側(図面では上側)に配置されたラベル押え30が前記ラベルLをラベル搬送ベルト27表面側に押し付けて、ラベルL裏側の接着帯層9をラベル搬送ベルト27に接着させる。そして、前記ラベル押え30の移動に連係してラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)が従動側ベルト20(20b,20b’)から離間する方向に開動し、それにより、該駆動側ベルト19(19a,19a’)に接着され且つ従動側ベルト19bとで挟持されていたラベルLの上半部は開放され、印字手段A2のラベル搬送ベルト27による垂直下方へのラベル搬送が可能な状態となる。
【0044】
(4)印字手段A2の縦二列のラベル搬送ベルト27上に乗り移ったラベルLは、該ラベル搬送ベルト27の回動によって垂直下方に搬送され、その搬送途中に印字ヘッド29とプラテンローラ28によってラベルLに所定事項(例えば、製造年月日、賞味期限、値段、バーコード、内容物、添加物等)(図11(a)参照)が1箇所または2箇所印字される。図示例は2箇所印字の例を示す。ラベルLを接着搬送するラベル搬送ベルト27とプラテンローラ28は単一のモータ36の回転を歯車列35の組み合わせにより等速回転させ、綺麗な印字が確保される。
(5)所定事項が印字されたラベルLは、ラベル搬送ベルト27の回動で垂直下方に送り出され、印字手段A2の略真下に配置された搬送手段A1の第1コンベア2と撫で貼りローラ5との間の開口4に挿入される(図10(a)参照)。
(6)印字手段A2より送り出された印字済みのラベルLの略下半部が前記開口4に挿入された時点で、第1コンベア2で搬送された商品Wの搬送方向前側の周壁が前記ラベルLに当接し、更に第1コンベア2の回動で該商品Wが前方に搬送されるために、前記ラベルLは商品Wの周壁より上側の部分は商品Wの蓋体部分に、周壁より下方に垂れた部分は商品Wの底部に、略コの字に折り曲げられて貼着される(図10(b)参照)。前記ラベルの上半部はブラシで蓋体表面に撫で貼りされ、ラベルLの下半部は撫で貼りローラで商品Wの周壁から底部に亘って撫で貼りされる。
(7)ラベルLがコの字状に貼付された商品Wは搬送手段A1の第2コンベア3の回動で貼付部から搬送排出される(図10(c)参照)。ラベルLの貼付状態は図11(b)に示す通りである。
【0045】
本発明は図示した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜変更可能である。
(1)実施の形態では、突部を有したベルトとして片面歯付のタイミングベルトを示したがこれに限らず、例えば、両面歯付のタイミングベルトでもよい。また、駆動側ベルトと従動側ベルトを平ベルトの一側表面に円柱状の突部を格子状に配置したベルトで構成し、それぞれのベルトの円柱状の突部が互い違いに噛み合うようにしてもよい。
(2)実施の形態では、印字部を備えたラベル貼付装置について説明したがこれに限らず、印字部を備えないラベル貼付装置のラベル搬送装置として使用してもよい。
(3)実施の形態では、ラベルを挟持搬送する一対のベルトを二組配置した例を示したがこれに限らず、挟持搬送するベルトの組数は一組でも、三組以上でもよい。
【符号の説明】
【0046】
B…ラベル搬送装置
L…ラベル(ライナレスラベル)
L’…ライナレスラベルテープロール
L’a…ライナレスラベルテープ
19…駆動側ベルト(タイミングベルト)
20…従動側ベルト(タイミングベルト)
21…駆動側ベルトの支持フレーム
21’…従動側ベルトの支持フレーム
22…駆動ローラ
S…駆動側ベルト及び従動側ベルトの突部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル用紙として用いられるライナレスラベル(台紙レスラベル)を搬送するラベル搬送装置に関し、更に詳しくはライナレスラベルテープのロールから所定長さのラベルを切断し、その切断したラベルを次工程(例えば、印字部、或いは予め所定事項が印字されたライナレスラベルであれば貼付部等)に搬送するラベル搬送装置及びラベルの搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラベル用紙として一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルを用い、そのライナレスラベルに印字を施すラベルプリンタにおける前記ラベルの搬送方法としては、例えば、ライナレスラベルの非粘着面(印字面)側から該ラベルにエアーを吹き付け搬送ベルトの搬送面に前記ラベルを押し付けて搬送する方法、又は、搬送ベルトの搬送面にエアーの負圧により前記ラベルを吸着させて搬送する方法、或いは、易剥離処理した搬送コンベアとローラ又は滑りプレート板を用いて前記ライナレスラベルを搬送する方法(例えば特許文献1参照)等が提案されている。
【0003】
しかしながら、搬送コンベアとローラ又は滑りプレート板を用いてラベルを搬送する場合、ラベル搬送中において、ローラ間の乗り移り時の衝突や、滑りプレート板との摩擦、或いは搬送時のラベル粘着面の圧着強さのばらつき等によってラベルの向き(姿勢)が搬送中に変化してしまい、例えば搬送後に行なわれるラベルへの印字や貼付に悪影響を生じさせる原因になっていた。
【0004】
又、一般的に前記ラベルを水平に支持して搬送する場合、その搬送されるラベルの縦横サイズによってはラベルの略中間部が下方に湾曲し垂れ下がり、該ラベル裏側の貼付面が搬送手段に接触し搬送不良となる問題点を有する。又、蓋付き商品の蓋をラベルで止める場合には、ラベルが縦長(短冊状)になるため、ラベルを縦長方向に搬送するとラベルロールのロール径が大きくなってしまい装置自体が大型化してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3619590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し切断したラベルを、正しい向き(姿勢)で次工程(印字部、貼付部等)へ搬送することができるラベル搬送装置及びラベルの搬送方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために本発明のラベル搬送装置は、一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベル搬送装置であって、前記搬送装置は、無端回動するベルト同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密接するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とする。
前記ライナレスラベルのもとになるライナレスラベルテープは、紙製、合成樹脂製等、或いは紙材と合成樹脂材の積層材など材質は問わないと共に、テープの幅も限定されない。
【0008】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、所定長さの枚葉状に切断されたラベルは、対向配置したベルトで挟まれるが、その両ベルトの挟持面が密接するように一対に組み付け配置形成されている為、前記ラベルは密接させた一対の挟持面間に挟まれ、しっかり挾着保持される。従って、搬送中の振動等でラベルの挾着状態が変化することもなく、ラベルを正しい向きとその姿勢を保ち次工程へ搬送することができる。
【0009】
前記無端回動する一対のベルトで構成されるラベル搬送装置は、挟持搬送するラベルを水平に支持して搬送する形態、或いはラベルを鉛直に支持して搬送する形態の何れでもよい。具体的には、例えば、前記対向配置した一対のベルトは、表面に突部を有し、該ベルト表面の突部同士が噛み合い密接する向きに対向させて組み付け構成し、該突部を有したラベル挟持面を鉛直方向に沿うよう配置して水平方向に無端回動させ、且つ一対のベルトのうち一方のベルトは搬送方向始端側を中心として他方のベルトのラベル挟持面に対して開閉接離自在とし、搬送方向終端側で挟持搬送するラベルを前記次工程に解放する構成とする。
前記ベルト表面の突部の形態としては、例えば、平面視円形等の突部を一定の間隔で形成する形態、或いは長手方向に沿って歯部が一定の間隔で形成された歯付ベルト(タイミングベルト)、更にベルト全面を梨地粗面とする形態等、何れでもよい。要は、ライナレスラベルテープから所定長さに切断した枚葉状のラベルを一対のベルトで挟んだ場合、該ラベルの挟持状態(ラベルの向き、姿勢等)を変えずに搬送できるものであればよい。
【0010】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、所定長さの枚葉状に切断されたラベルは、対向配置したベルトで挟まれるが、その両ベルトの挟持面には突部が噛み合うように配置形成されている為、前記ラベルは噛み合う突部間に挟まれ、しっかり挾着保持される。従って、ベルトと、ラベルの粘着剤塗布面との接触面積は少なく、ベルトからのラベル剥離はスムーズに行われ、また搬送中の振動等でラベルの挾着状態が変化することもなく、ラベルを正しい向きとその姿勢を保ち次工程へ搬送することができる。また、ラベル搬送装置を構成する一対のベルトは、突部を有したラベル挟持面が鉛直方向に沿うように配置されて水平方向に無端回動するため、ラベルは鉛直状態に支持されて搬送される。即ち、ラベルは垂下されて搬送される。従って、例えば、横幅に対して縦方向の長さが長い短冊状のラベルを搬送する場合、短い横幅部分を前記ベルトで挟持して搬送することで、搬送装置をライナレスラベルの接着面の影響が少なく、簡単且つコンパクトに構成することが可能となる。そして、ラベルを挾着するベルトの一方を、搬送方向始端側を中心として回動し、搬送方向終端側を他方のベルトより離すことで挟持搬送したラベルを容易に開放することができる。また、ラベルを扱う装置を大型化せずに済む。
【0011】
また、ラベル搬送装置を構成する一対のベルトは、それぞれ専用の駆動源を備え、両者が同期して駆動する構成、或いは一方のベルトが駆動し、他方のベルトは突部の噛み合いにより従動回転する構成の何れでもよい。例えば、ベルトの一方は駆動ベルト、他方は前記駆動ベルトとの押圧接により従動回転自在とし、その従動回転するベルトは前記駆動回転のベルトのベルト長より短く、且つラベル挟持面を駆動側のベルトのラベル挟持面に押圧する押圧ローラを備えた構成とする。尚、ベルト長が短い従動側のベルトは、駆動側のベルトに対して搬送方向終端側を揃えて対向配置、或いは駆動側のベルトの略中間部に対向配置する等、その配置は何れでもよい。前記押圧ローラの設置個数は1個、複数個の何れでもよく、従動側のベルト長に合わせて適宜決定される。
【0012】
上記手段によれば、ライナレスラベルテープから切断された枚葉状のラベルは駆動側のベルトのラベル挟持面(突部面)にラベルの粘着剤によって仮着保持され、該駆動ベルトの回動で仮着保持されたラベルは従動側ベルトとの噛み合い部に向けて搬送される。そして、噛み合い部に搬送されたラベルは両ベルトの突部間に挟まれて終端側に向けて搬送されるが、従動側のベルトのラベル挟持面は押圧ローラによって駆動側のベルトのラベル挟持面側に押し付けられているため、ラベルは確実に挾着保持され、且つ従動側のベルトを安定して従動回転させることができる。
【0013】
前記駆動側のベルトは、搬送方向始端側及び終端側を支持するローラの外径は同径でもよいが、始端側のローラ径を終端側のローラ径より大径としてもよい。
駆動側ベルトの始端側のローラ径を大径としたことで、従動側ベルトとの噛み合いを素早く安定させることができる。
【0014】
そして、前記一対のベルトは、例えば一般的に使用されている汎用のタイミングベルト(歯付ベルト)で構成することができる。タイミングベルトで構成した場合、そのベルトの本数(組数)は、前記切断されたライナレスラベルの印字面とは反対側に形成される帯状の接着面と対応する位置に組み付け配置する。例えば、短冊状のラベルの裏面に帯状の接着面が長さ方向の両側部と中間部に形成されている場合、前記ベルトはラベルの一側部(鉛直状態の上側)と中間部の二本と対応するように二組配置する。
【0015】
上記構成により、市販のタイミングベルトの利用により手軽に調達でき、搬送装置を容易に構成することができる。そして、そのタイミングベルトよりなる搬送部は、ラベルの帯状接着面の本数、位置に応じて配置されているため、ラベルの挟持搬送をラベルの向きを変えずに安定して行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のラベル搬送装置は、印字面と反対側に接着用の粘着層を有するライナレスラベルを、初期の挾着支持した状態のまま、ラベルの向き、姿勢を変えずに所定の位置まで安定して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るラベル搬送装置を組み込んだラベル貼付装置の概略を示し、(a)は平面図、(b)は同正面図。
【図2】ライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、枚葉状のラベルを切断する箇所を示し、(a)は平面図、(b)は背面図。
【図3】ラベル搬送装置を示し、(a)は平面図、(b)は同正面図。
【図4】駆動側ベルトが開動し、挟持搬送したラベルを開放した同平面図。
【図5】ラベル搬送装置を構成するベルトの凹凸形態を示し、(a)は突部が周方向に一定間隔で形成されたタイミングベルト(歯付ベルト)の平面図と正面図、(b)は平面視円形の突部が一定の間隔で形成されたベルトの平面図と正面図。
【図6】ラベルに印字を行なう印字部の構成を示し、(a)は縦断正面図、(b)は同側面図。
【図7】ラベル搬送装置の駆動側ベルトと、印字部のラベル押えの連係動作を示す説明図で、(a)は駆動側ベルトの閉じ状態を示し、(b)は駆動側ベルトの開動状態を示す。
【図8】下側のラベル押えの構成及び作用を示し、(a)は取り付け状態を示す正面図、(b),(c)はラベル押えを回動調整した後のラベルの繰出し状態を示す説明図。
【図9】ラベル搬送装置から印字手段のラベル搬送ベルトへの乗り移りを誘導する案内枠の作用を示す説明図で(a)は側面図、(b)は平面図。
【図10】印字部から排出されたラベルの貼付動作を示す説明図。
【図11】(a)は印字済みラベルの正面図、(b)はラベルの貼付状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るラベル搬送装置の実施の形態の一例を、印字部を備えたラベル貼付装置について図面に基づき説明する。
図1は、ラベル貼付装置Aの概略を示す全体模式図で、基台1の上面に商品Wを搬送する搬送手段A1が水平に設置され、その搬送手段A1の上方に、前記搬送手段A1で搬送される商品Wに貼付するライナレスラベルL(以下、単に「ラベル」という)に所定事項を印字する印字手段A2が配置されて構成されている。
商品Wは、容器本体の一側に蓋体が開閉可能に連接された蓋付きのトレイで、ラベルLは前記蓋付きトレイの蓋上面から容器側面を通って容器本体の底面に亘って略コの字状に貼付し得る縦長の短冊状をなしている。
【0019】
搬送手段A1は、商品Wをラベル貼付部に向けて搬送する第1コンベア2と、ラベル貼付部でラベルLが貼付された商品Wを前記ラベル貼付部から引き出し搬送する第2コンベア3とが直線状に配置されて構成されている。そして、第1コンベア2の終端部と第2コンベア3の始端部との間には、印字手段A2から繰り出されるラベルLが垂下挿入される開口部4と、商品Wの側面に当接されたラベルLの下半部を該商品Wの底面部に撫で貼りする撫で貼りローラ5が配置されている。
前記撫で貼りローラ5は、アーム6の一側に回転可能に支持され、アーム6は商品Wの搬送方向に揺動可能に支持され、第1コンベア2で搬送される商品Wが前記撫で貼りローラ5に当接することで該撫で貼りローラ5は商品Wの搬送方向に向けて傾動し、ラベルLの下半部を商品Wの底面部に貼付する。前記ラベルLの上半部は印字手段A2に垂下支持される押えブラシ7で商品Wの蓋体上面に撫で貼りされる。
【0020】
又、前記搬送手段A1を構成する第1コンベアから第2コンベアの始端部に至る幅方向の両側には、商品Wを貼付部に真っ直ぐに搬送するためのガイド8,8’が設置されている。前記ガイド8,8’は、無端回動するベルト、或いは単なる側板でもよい。
【0021】
商品Wの外周面に略コの字状に貼付するラベルLは、縦長の短冊状をしたライナレスラベルで構成され、印字面とは反対側の面には粘着剤を塗布した接着帯層9が、長手方向の両側部と中間部2箇所の合計4箇所に形成されている。
そして、前記ラベルLは縦長のラベル長のテープ幅を有するライナレスラベルテープの長手方向に沿いラベル一枚分の模様等が事前印刷によって一定間隔で並列形成され、該テープからカッターによって枚葉状に1枚ずつ切断形成され、その切断形成したラベルLを本発明に係るラベル搬送装置で印字手段A2に送り込み、印字手段A2で前記ラベルLに所定事項を印字して前記貼付部に送り出される。
【0022】
商品Wに貼付するラベルLを印字発行する印字手段A2は、ライナレスラベルテープロールL’を回転可能に支持するロール支持部10と、そのロール支持部10に支持されたライナレスラベルテープロールL’からライナレスラベルテープL’aを引き出すテープ引き出し部11と、引き出したライナレスラベルテープL’aから枚葉状のラベルLを切断形成するカッター12と、その切断されたラベルLを印字手段A2の搬送部に受け渡すラベル搬送装置Bと、ラベル搬送装置Bから受け取ったラベルLを印字部13に向けて搬送する搬送部14とを備える。
【0023】
前記ロール支持部10は、図2に示すように、ライナレスラベルテープロールL’のロール芯を支持する支持台10aと該支持台10aの上面に起立固定した芯軸10bとを備え、前記支持台10aは基台1上に回転可能に取り付けられている。また、前記支持台10aの外側にはライナレスラベルテープロールL’から引き出されるライナレスラベルテープL’aをロール周面から剥がしてラベル搬送装置B側に案内する剥離杆15が起立配置されている。
そして、支持台10aに回転可能に支持されたライナレスラベルテープロールL’に繋がるライナレスラベルテープL’aは、カッター12より上流側に配置したテープ引き出し部11の作動によって引き出され、カッター12に供給される。
前記テープ引き出し部11は、ライナレスラベルテープを挟む一対のローラで構成され、そのローラの駆動によって引き出されるように構成されている。尚、テープ引き出し部11は、図示のローラによる構成に限らず、例えば、グリッパで掴んで引き出す形態、或いは無端回動するベルトで挟んで引き出す形態等、何れでもよい。
【0024】
カッター12は、図3に示すように、ライナレスラベルテープL’aからラベルLを1枚ずつ枚葉状に切断分離するもので、固定刃12aと可動刃12bとによるせん断作用で枚葉状のラベルLが切断される。
また、前記可動刃12bには、該可動刃12bの作動でライナレスラベルテープL’aより切り離したラベルLをラベル搬送装置Bの駆動側ベルトに押し付け、駆動側ベルトに仮着させる押え板16が取り付けられている。
そして、前記カッター12の可動刃12bの作動は、ライナレスラベルテープL’aの印字面と反対側の接着帯層9が形成された面のテープ幅全幅に亘って一定間隔(ラベルの横幅と同じ幅)をおいて形成されたアイマーク(切断幅検出用目印)17が、テープの引き出し経路に配置したセンサ18で検出されることで作動し、一定寸法のラベルLが切断されるようになっている。従って、ライナレスラベルテープL’aから切断された縦長の短冊形状をしたラベルLは、長手方向を鉛直方向に向けた状態でラベル搬送装置Bに受け渡される。
【0025】
ラベル搬送装置Bは、図3に示すように、短冊形状のラベルLを垂直下方に垂れ下げた状態で搬送するもので、該搬送装置Bは無端回動するタイミングベルトで構成された駆動側ベルト19と、無端回動するタイミングベルトで構成された従動側ベルト20の歯部(突部)Sを噛み合うように対向配置した一対の搬送部bが二組、鉛直方向に間隔をおいて上下配置されて構成されている。
前記二組の搬送部bの間隔は、ラベルLの裏面に形成される接着帯層9の上側2本(上端側と中間部の1本)の間隔に対応しており、それにより前記カッター12で切断されるラベルLが駆動側ベルト19に仮着されるようになっている。
【0026】
前記二組の駆動側ベルト19(19a,19a’)は、支持フレーム21に所定間隔をおいて配置した駆動ローラ22とテールローラ23とに亘り、歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回して構成されている。そして、前記駆動ローラ22は搬送方向始端側に配置し、且つ該駆動ローラ22の外径は他方のテールローラ23の外径より大径に形成されている。
前記上側の駆動側ベルト19aと対向配置される上側の従動側ベルト20bは、固定の支持フレーム21’に前記駆動側ベルト19aの機長より短い間隔をおいて配置した一対のテールローラ24,25間に亘り歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回されて構成されている。そして、上側の駆動側ベルト19aと対向する上側の従動側ベルト20bの始端部は、前記駆動側ベルト19aの始端部(駆動ローラ22位置)より下流側にずらして配置され、終端部は駆動側ベルト19aの終端部より下流側に僅かずらして配置されている。
【0027】
また、下側の駆動側ベルト19a’と対向する下側の従動側ベルト20b’は、前記支持フレーム21’に、前記上側の従動側ベルト20bの機長の略半分の長さ(間隔)をおいて配置した一対のテールローラ24’、25’間に亘り、歯部を外側に向けてタイミングベルトが掛け回されて構成されている。そして、該従動側ベルト20b’の始端部は、前記上側の従動側ベルト20bの始端部と同じ位置に配置し、終端部は駆動側ベルト19a’の機長の略中間位置に位置させる。下側の従動側ベルト20b’の機長を上側の従動側ベルト20bの機長に対して約半分の長さとした理由は、ラベル搬送装置Bの搬送方向に対し略直角に交叉させて垂直下方へ配置される印字部へのラベルLの受け渡しを安定してスムーズに行うことができるようにするためである。
【0028】
その為に、前記駆動側ベルト19(19a,19a’)は、支持フレーム21が搬送方向始端側の大径な駆動ローラ22の軸芯を中心として前後方向に開閉可能に構成され、該駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動して固定の従動側ベルト20(20b,20b’)から離間することでそれまで歯部間に挟持されていたラベルLが開放され、印字手段A2に受け渡される。
【0029】
また、前記従動側ベルト20(20b,20b’)のうち、機長の長い上側の従動側ベルト20bには、その機長のほぼ中程にタイミングベルトの歯部面(ラベル挟持面)を対向する駆動側ベルト19aの歯部面(ラベル挟持面)側に押し付ける押圧ローラ26が設けられている。押圧ローラ26の設置個数は図示例の1個に限らず、複数個でもよい。
そして、前記二組の駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)は、図3に示すように、タイミングベルトの歯部が噛み合うことで、従動側ベルト20(20b,20b’)は従動回転され、歯部間に挟持したラベルLを垂直下方に下げたまま搬送方向(水平方向)に向けて搬送することができる。また、両ベルト19(19a,19a’)、20(20b,20b’)の歯部間に挟まれたラベルLは歯部の噛み合いによってぎざぎざ波形に挟持される(図3(a)参照)。それにより、搬送中の振動、或いはベルト面に対する接触抵抗のバラツキ等があっても、挟持したラベルの向き、姿勢が変化せず、安定して次工程に送ることができる。尚、ラベル搬送装置Bで水平搬送される短冊形状のラベルLは、下側2本の接着帯層9を露出したまま搬送され、後述する印字手段A2のラベル搬送ベルト27に受け渡された時、該下側2本の接着帯層9がラベル搬送ベルトに接着されるようになっている。
【0030】
前記ラベル搬送装置Bを構成する駆動側ベルト19(19a,19a’)及び従動側ベルト20(20b,20b’)は、図5(a)に示すベルトの周方向に沿ってベルト幅全長の突条(突部)Sが一定間隔で平行に形成されたタイミングベルト(歯付ベルト)、或いは図5(b)に示すベルトの周方向に沿って円形の突部S’が一定間隔で斜め格子状に突出形成されたベルト等、何れでもよい。要は、突部S又はS’の噛み合いによって従動側ベルトが従動回転され、且つラベルLを駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)で挟持して搬送した時、ラベルLの向き、姿勢が変わらなければよい。
【0031】
印字手段A2は、図6に示すように、前記ラベル搬送装置Bから垂直下方に排出されたラベルLを、その排出方向に沿って搬送するラベル搬送ベルト27と、そのラベル搬送ベルト27の搬送区間中程に配置したプラテンローラ28と、該プラテンローラ28と対向して配置した印字ヘッド(サーマルヘッド)29と、前記ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端側と終端側にラベル押え30,31を配置して構成されている。
【0032】
具体的には、器枠内32に、ラベルLを接着搬送するラベル搬送ベルト27を2本、幅方向に間隔をおいて平行に配置し、そのラベル搬送ベルト27の搬送区間の中程は搬送面を後側方向へ略U字状に窪ませ、そのU字状の凹部33にプラテンローラ28が配置されている。該プラテンローラ28の表面はラベル搬送ベルト27の表面と略面一に支持され、ラベルLを安定して搬送し得るように構成されている。
そして、前記プラテンローラ28は前記ラベル搬送ベルト27と等速回転するよう、ラベル搬送ベルト27を駆動回転させる駆動軸34と該プラテンローラ28の軸28’とが、軸端部の等速歯車列35で連結されている。即ち、ラベル搬送ベルト27とプラテンローラ28は一つのモータで駆動するように構成されている。
前記駆動軸34は駆動モータ36の出力軸とベルト37で連結され、更に該ベルト37にはエンコーダ38が接触配置されて、ラベル搬送ベルト27の速度が測定されている。このベルト速度の測定によってラベルに対する印字タイミングを制御できるように構成されている。
【0033】
前記ラベル搬送ベルト27は、ラベルを接着保持する表面に歯部が周方向に沿い一定間隔で突出形成されたタイミングベルトで形成されている。それにより、ラベルの接着帯層9と適度に接着してラベルを搬送し、印字後、ラベル搬送ベルト27からの剥離もスムーズに行われる。
【0034】
前記プラテンローラ28は軸の外側にゴム筒等の弾性筒が一体的に嵌着固定されており、ラベル表面に当接される印字ヘッド29を弾性的に支持し得るようになっている。
【0035】
前記印字ヘッド29は、サーマルヘッドで構成され、前記ラベル搬送ベルト27のラベル搬送面と対向する位置に配置した揺動アームに取り付けられている。又、印字ヘッド(サーマルヘッド)29の前面(ラベルの印字面と対向する面)にはインクリボン39が該印字ヘッド29前面を経由して巻取り可能に配置されている。そして、前記印字ヘッド29はラベルLに印字する時のみ前記ラベルLの印字面に押圧接触され、印字時以外はラベルL表面から離間して保持される。尚、プラテンローラ28と印字ヘッドとの間には1mm〜1.5mmの隙間が設けられている。
【0036】
ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端部側(図面では上側)に配置されるラベル押え30は、前記ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開動により搬送方向終端部で開放され、搬送方向(水平方向)に対し略直角に交叉する垂直下方に排出されるラベルLの先端側(図面では下半部)を前記ラベル搬送ベルト27に接着帯層側を圧接して接着させるもので、該ラベル押え30はラベル搬送ベルト27と対応させて2個並列配置されている。そして、その2個のラベル押え30は前記ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作と連係作動するように構成されている。
即ち、駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動する時ラベル押え30はラベル搬送ベルト27側に圧接され、駆動側ベルト19(19a,19a’)が閉動されて従動側ベルト20(20b,20b’)との間にラベルLを挟持搬送している時、ラベル押え30はラベル搬送ベルト27の搬送面から離間している。尚、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作と、ラベル押え30の接離動作は略同じタイミングで行われるが、動作の内容から見れば、駆動側ベルト19(19a,19a’)が開動してラベルを剥離開放した後、ラベル押え30がラベルLの先端側(図3(b)中のラベルLの下側)をラベル搬送ベルト27に圧接してラベルLを支え且つ印字部への搬送を可能とする。
【0037】
前記ラベル押え30の接離動作と駆動側ベルト19(19a,19a’)の開閉動作を行う駆動源としては、例えばエアーシリンダを用い、そのエアーシリンダの伸縮動作によってリンク機構を作動させて連係作動させることができる。
具体的には、図7に示すように、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)を取り付けた支持フレーム21と、ラベル押え30を連結保持した連結片48とをコ形連結部材45で連結し、そのコ形連結部材45の支持フレーム21との連結部材側に、略菱形に構成したリンク46の屈折部46aを連結し、該屈折部46aと対向する屈折部46cは固定部材に軸支し、更に屈折部46aと46cとの間の屈折部46bにエアーシリンダ(アクチュエータ)47のロッド47aを連結する。
そして、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)が従動側ベルト20(20b,20b’)とでラベルLを挟持搬送する閉じ位置(初期位置)では、図7(a)に示すようにエアーシリンダ47のロッド47aも原点位置にあり、ラベル押え30はラベルLの表面から離間した位置に位置する。ラベル搬送装置Bで搬送されるラベルLが搬送方向下流側の所定位置に搬送されると、該ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の駆動が停止されラベルLを待機状態にする。そして、トレイ搬送手段2にてトレイが搬送されセンサ(図示省略)によってトレイが検出されるとエアーシリンダ47が作動してロッド47aが突出される。それにより、ロッド47aに連結されたリンク46は屈折部46cを支点として扁平状(横長菱形)に変形し、駆動側ベルト19(19a,19a’)を取り付けた支持フレーム21と連結されたコ形連結部材45が後方(図面では左方向)に移動される。それに伴い、ラベル押え30がラベルL側に移動してラベルLの先端側(下部)をラベル搬送ベルト27側に押し付け、駆動側ベルト19(19a,19a’)をラベルLの接着帯層9面から引き離す方向に移動(開動)させる。尚、コ形連結部材45を前後方向に移動させる駆動源(アクチュエータ)としては、エアーシリンダに限らず電磁ソレノイドなどでもよい。
【0038】
また、前記ラベル押え30は、前記ラベル搬送装置によって垂下状態で搬送されるラベルLがラベル搬送ベルト27上に正確且つ確実に導入されるようにする為に、搬送されるラベル先端側部と対向する側縁にガイド片30’が上向きに傾斜させて連接形成されている。そして、このラベル押え30は前記ラベル搬送ベルト27表面との間隔(隙間)を広狭調整し得るように上下移動可能に構成されている
【0039】
また、ラベル搬送ベルト27の搬送方向終端側に配置されるラベル押え31は、図6及び図8に示すように、器枠32の下部に取り付けた取り付け枠40を介して始端側に配置したラベル押え30と同様、ラベル搬送ベルト27と対応させて2個並列配置され、取り付け枠40にボルト・ナットで左右回動調節可能に取り付けられている。尚、左右方向への回動調整の範囲(角度)は円弧溝とピンからなる規制手段51によって一定の範囲に規制されている。
このラベル押え31は、貼付部に送り出す印字済みラベルLの向き、姿勢を調整するもので、ラベル押え31を正対視鉛直状態から右方向に傾けると送り出されるラベルは左に斜行し(図8(b)参照)、ラベル押えを正対視鉛直状態から左方向に傾けると送り出されるラベルは右に斜行する(図8(c)参照)。従って、送り出されるラベルに斜行(蛇行)現象がある場合は、前記要領によりラベル押え31を回動して正しい姿勢に調整する。
前記終端側のラベル押え31を経由して垂直下方に送り出されるラベルLは、前記搬送手段A1の第1コンベア2の搬送方向終端側と、第2コンベア3の搬送方向始端側とで区画形成される開口内に配置した撫で貼りローラ5より手前(上流側)に挿入されるようになっている。
【0040】
また、図6に示すように、前記取り付け枠40のラベル押え31を取り付けた箇所の下流側(図面では下方)には、前記印字部で所定事項が印字された短冊状のラベルLの繰り出し位置より前方位置(図面では右側)に、該ラベルの略上半部を商品Wの蓋体上面に撫で貼りし且つ該商品Wを押えるブラシ41が着脱交換可能に垂下取り付けられている。
【0041】
更に、前記器枠32におけるラベル搬送装置Bによる搬送ラベルLと対向する側面には、前記ラベル搬送装置Bで垂下搬送されるラベルLの下端側を、印字手段A2のラベル搬送ベルト27上に誘導案内する案内枠42が取り付けられている。
この案内枠42は、図9に示すように、ライナレスラベルテープロールL’から引き出され切断される短冊状のラベルLはロール巻きによって幅方向が円弧状にカールし、しかも略上半部がラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)と従動側ベルト20(20b,20b’)で挟持されて垂下搬送されるラベルLの下半部は開放されているため、前記カールした幅方向の側端部がラベル搬送ベルト27の幅方向側面或いは前記ラベル搬送ベルト27の掛け回し位置を規制する軸フランジ等に当たって、ラベル搬送ベルト27上に正しく載らないことがある。このようなことが起きるのを防止し、ラベルLの下端側を確実にラベル搬送ベルト27の上に案内するものである。
【0042】
また、前記ラベル搬送ベルト27によるラベル搬送領域の中程位置に凹部33を区画する上流側の案内ローラ43の外周面には、ラベル搬送ベルトを挟む両側に位置させて該ラベル搬送ベルトに接着されたラベルを該ベルト表面より浮き上がらせ、剥離用突縁44が形成されている。この剥離用突縁44は、案内ローラ43に掛け回されたラベル搬送ベルト27の外表面より突出する外径を有し、外周面には山型の突部が形成され、ラベルLの接着帯層9に対して接着しにくく形成されている。
図1中、49は液晶表示板等で構成された表示部、50はキーボードなどで構成された入力操作部で、印字情報の入力、ラベル貼付データの設定等を行なうものである。
【0043】
次に、上記の如く構成したラベル貼付装置のラベル貼付動作について簡単に説明する。
(1)ロール支持部10に保持したライナレスラベルテープロールL’からライナレスラベルテープL’aを所定長さ引き出し、ライナレスラベルテープL’aの長手方向に沿ってラベル一枚分の模様が並列形成(事前印字)されたラベルをカッターで一枚分を切断すると同時に、その切断された短冊状のラベルLは、図3に示すように、印字面と反対側に形成された接着帯層9が、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)に仮着され、該駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によって従動側ベルト20(20b,20b’)との挟持部に向けて垂下したまま水平搬送される。
(2)駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によってラベルLは、対向配置した従動側ベルト20(20b,20b’)とで挟持され、搬送方向終端側に向けて挟持搬送される。そして、ラベルLは終端部で、略直角に交叉配置した印字手段A2のラベル搬送ベルト27に受け渡される。
(3)ラベル搬送装置Bから印字手段A2のラベル搬送ベルト27への受け渡しは、ラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)の回動によって従動側ベルトとで挟持搬送されたラベルLの、開放された下半部が案内枠42を通って印字手段A2のラベル搬送ベルト27上に搬送されると、該ラベル搬送ベルト27の搬送方向始端側(図面では上側)に配置されたラベル押え30が前記ラベルLをラベル搬送ベルト27表面側に押し付けて、ラベルL裏側の接着帯層9をラベル搬送ベルト27に接着させる。そして、前記ラベル押え30の移動に連係してラベル搬送装置Bの駆動側ベルト19(19a,19a’)が従動側ベルト20(20b,20b’)から離間する方向に開動し、それにより、該駆動側ベルト19(19a,19a’)に接着され且つ従動側ベルト19bとで挟持されていたラベルLの上半部は開放され、印字手段A2のラベル搬送ベルト27による垂直下方へのラベル搬送が可能な状態となる。
【0044】
(4)印字手段A2の縦二列のラベル搬送ベルト27上に乗り移ったラベルLは、該ラベル搬送ベルト27の回動によって垂直下方に搬送され、その搬送途中に印字ヘッド29とプラテンローラ28によってラベルLに所定事項(例えば、製造年月日、賞味期限、値段、バーコード、内容物、添加物等)(図11(a)参照)が1箇所または2箇所印字される。図示例は2箇所印字の例を示す。ラベルLを接着搬送するラベル搬送ベルト27とプラテンローラ28は単一のモータ36の回転を歯車列35の組み合わせにより等速回転させ、綺麗な印字が確保される。
(5)所定事項が印字されたラベルLは、ラベル搬送ベルト27の回動で垂直下方に送り出され、印字手段A2の略真下に配置された搬送手段A1の第1コンベア2と撫で貼りローラ5との間の開口4に挿入される(図10(a)参照)。
(6)印字手段A2より送り出された印字済みのラベルLの略下半部が前記開口4に挿入された時点で、第1コンベア2で搬送された商品Wの搬送方向前側の周壁が前記ラベルLに当接し、更に第1コンベア2の回動で該商品Wが前方に搬送されるために、前記ラベルLは商品Wの周壁より上側の部分は商品Wの蓋体部分に、周壁より下方に垂れた部分は商品Wの底部に、略コの字に折り曲げられて貼着される(図10(b)参照)。前記ラベルの上半部はブラシで蓋体表面に撫で貼りされ、ラベルLの下半部は撫で貼りローラで商品Wの周壁から底部に亘って撫で貼りされる。
(7)ラベルLがコの字状に貼付された商品Wは搬送手段A1の第2コンベア3の回動で貼付部から搬送排出される(図10(c)参照)。ラベルLの貼付状態は図11(b)に示す通りである。
【0045】
本発明は図示した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜変更可能である。
(1)実施の形態では、突部を有したベルトとして片面歯付のタイミングベルトを示したがこれに限らず、例えば、両面歯付のタイミングベルトでもよい。また、駆動側ベルトと従動側ベルトを平ベルトの一側表面に円柱状の突部を格子状に配置したベルトで構成し、それぞれのベルトの円柱状の突部が互い違いに噛み合うようにしてもよい。
(2)実施の形態では、印字部を備えたラベル貼付装置について説明したがこれに限らず、印字部を備えないラベル貼付装置のラベル搬送装置として使用してもよい。
(3)実施の形態では、ラベルを挟持搬送する一対のベルトを二組配置した例を示したがこれに限らず、挟持搬送するベルトの組数は一組でも、三組以上でもよい。
【符号の説明】
【0046】
B…ラベル搬送装置
L…ラベル(ライナレスラベル)
L’…ライナレスラベルテープロール
L’a…ライナレスラベルテープ
19…駆動側ベルト(タイミングベルト)
20…従動側ベルト(タイミングベルト)
21…駆動側ベルトの支持フレーム
21’…従動側ベルトの支持フレーム
22…駆動ローラ
S…駆動側ベルト及び従動側ベルトの突部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベル搬送装置であって、
前記搬送装置は、無端回動するベルト同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密着するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とするラベル搬送装置。
【請求項2】
前記対向配置した一対のベルトは、ラベル挟持面を鉛直方向に沿うよう配置して水平方向に無端回動させ、且つ一対のベルトのうち一方のベルトは他方のベルトのラベル挟持面に対して開閉接離自在とし、搬送方向終端側で挟持搬送するラベルを前記次工程に解放することを特徴とする請求項1記載のラベル搬送装置。
【請求項3】
前記対向配置した一対のベルトは、表面に突部を有し、該ベルト表面の突部同士が噛み合い密接する向きに対向させて組み付け構成し、前記一対のベルトのうち一方は駆動ベルト、他方は前記駆動ベルトとの押圧接により従動回転自在とし、その従動回転するベルトは前記駆動回転のベルトのベルト長より短く、且つラベル挟持面を駆動側のベルトのラベル挟持面に押圧する押圧ローラを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のラベル搬送装置。
【請求項4】
前記無端回動する駆動側のベルトを巻回保持する始端側のローラ径を、終端側のローラ径より大径としたことを特徴とする請求項3記載のラベル搬送装置。
【請求項5】
前記一対のベルトは、タイミングベルトで、該タイミングベルトの歯部間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のラベル搬送装置。
【請求項6】
前記一対のタイミングベルトからなるベルトコンベアが、前記切断されたライナレスラベルの他側面に形成された帯状の接着面と対応する位置に組み付け配置されていることを特徴とする請求項5記載のラベル搬送装置。
【請求項7】
一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベルの搬送方法であって、
前記ライナレスラベルテープロールを、ライナレスラベルテープ面が鉛直方向に沿うように支持し、そのライナレスラベルテープロールから引き出したライナレスラベルテープを所定幅毎のラベルに切断し、その切断したラベルを鉛直姿勢のまま無端回動する挟持部材で挟持してラベルを垂下状態で前記次工程へ搬送することを特徴とするラベルの搬送方法。
【請求項1】
一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベル搬送装置であって、
前記搬送装置は、無端回動するベルト同士を対向配置させて両ベルトの面同士が密着するように一対に組み付け構成し、前記両ベルト間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とするラベル搬送装置。
【請求項2】
前記対向配置した一対のベルトは、ラベル挟持面を鉛直方向に沿うよう配置して水平方向に無端回動させ、且つ一対のベルトのうち一方のベルトは他方のベルトのラベル挟持面に対して開閉接離自在とし、搬送方向終端側で挟持搬送するラベルを前記次工程に解放することを特徴とする請求項1記載のラベル搬送装置。
【請求項3】
前記対向配置した一対のベルトは、表面に突部を有し、該ベルト表面の突部同士が噛み合い密接する向きに対向させて組み付け構成し、前記一対のベルトのうち一方は駆動ベルト、他方は前記駆動ベルトとの押圧接により従動回転自在とし、その従動回転するベルトは前記駆動回転のベルトのベルト長より短く、且つラベル挟持面を駆動側のベルトのラベル挟持面に押圧する押圧ローラを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のラベル搬送装置。
【請求項4】
前記無端回動する駆動側のベルトを巻回保持する始端側のローラ径を、終端側のローラ径より大径としたことを特徴とする請求項3記載のラベル搬送装置。
【請求項5】
前記一対のベルトは、タイミングベルトで、該タイミングベルトの歯部間に前記ラベルを挟持して前記次工程に搬送することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のラベル搬送装置。
【請求項6】
前記一対のタイミングベルトからなるベルトコンベアが、前記切断されたライナレスラベルの他側面に形成された帯状の接着面と対応する位置に組み付け配置されていることを特徴とする請求項5記載のラベル搬送装置。
【請求項7】
一方面が印字面で、他方面が粘着剤を塗布した接着面であるライナレスラベルテープロールからライナレスラベルテープを引き出し、カッターにより所定長さの一枚ラベルに切断し、その切断したラベルを次工程に搬送するラベルの搬送方法であって、
前記ライナレスラベルテープロールを、ライナレスラベルテープ面が鉛直方向に沿うように支持し、そのライナレスラベルテープロールから引き出したライナレスラベルテープを所定幅毎のラベルに切断し、その切断したラベルを鉛直姿勢のまま無端回動する挟持部材で挟持してラベルを垂下状態で前記次工程へ搬送することを特徴とするラベルの搬送方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−148782(P2012−148782A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6448(P2011−6448)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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