説明

ラベル貼付け装置

【課題】 被着体の2つの側面にラベルの貼付けが可能なラベル貼付け装置を提供する。
【解決手段】 ラベル貼付け装置1は、吸着位置の吸着ヘッド31によるラベルの吸着と、このヘッド31の水平方向への移動とにより、ラベルを被着体aに貼り付ける。ヘッド31を、x方向駆動部35はx方向に、y方向駆動部37はy方向に直線移動可能である。アクチュエータ33は、ヘッド31及び吸着ヘッド移動部32を側面Xへの向きから側面Yへの向きに回転可能である。ヘッド31を、その回転前の移動部32はx方向に、回転後の移動部32はy方向に直線移動可能である。制御部40は、ラベルlx貼付け時に、ラベルlxを吸着したヘッド31を、移動部32に移動させ(矢印Ia)、ラベルly貼付け時に、ラベルlyを吸着したヘッド31を、駆動部37、アクチュエータ33、駆動部35及び移動部32等に移動させる(矢印IIa〜e)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被着体にラベルを貼り付けるラベル貼付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られたこの種のラベル貼付け装置の一つは、搬送路上を搬送されていく被着体の1つの側面に、1枚のラベルを貼り付けるようになっている(特許文献1)。即ち、ラベル貼付け装置が、搬送路の側方に設置され、ヘッドが、搬送路上を通過していく被着体の側面を向いている。ラベルは、このヘッドから被着体へと貼り付けられる。
【0003】
また、従来のラベル貼付けシステムの一つは、2台のラベルプリンタと、2台のラベル貼付け装置とを有し、各ラベル貼付け装置は、1つのヘッドを有する(特許文献2参照)。ここでは、第1ラベル貼付け装置が、先ず、第1ヘッドを移動させて、第1ヘッドの下面に、第1ラベルプリンタで印字された第1ラベルの表面を吸着させる。続いて、第1ラベル貼付け装置は、この第1ヘッドを、搬送路上の被着体の上方へと移動させた後に下降させ、これによって、被着体の上面に第1ラベルの裏側の糊面を接触させ、第1ラベルを貼り付ける。この間、第2ラベル貼付け装置は、第2ヘッドを同様に動作させ、第2ラベルプリンタで印字された第2ラベルを、同じ被着体の上面の他の位置に貼り付けるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−146220号公報(段落0005、図1,2等)
【特許文献2】特開2006−1583号公報(段落0024〜0026,0034〜0036、図1,2等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、被着体の2つの側面のそれぞれに、1枚のラベルを貼りたいといったニーズがあるが、上述したラベル貼付け装置等で、そのようなニーズに応えることは困難である。つまり、特許文献1のラベル貼付け装置では、被着体の側面にラベルが貼り付けられるものの、その貼付け面は、一つの面に限られている。特許文献2のラベル貼付けシステムでは、被着体に2枚のラベルが貼り付けられるが、貼付け面は、上面となる一つの面である。
【0006】
本発明の目的は、このような課題を解決することができるラベル貼付け装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るラベル貼付け装置は、吸着位置にある吸着ヘッドの吸着面にラベルを吸着させ、該吸着ヘッドを水平方向に移動させることによって、前記ラベルを被着体に貼り付けるラベル貼付け装置である。このラベル貼付け装置は、前記吸着ヘッドを、前記吸着面に平行な前記被着体の一の側面に垂直となったx方向に直線移動させることが可能なx方向移動手段と、前記吸着ヘッドを、前記被着体の前記一の側面と隣り合った他の側面に垂直となったy方向に直線移動させることが可能なy方向移動手段と、前記吸着ヘッドを、前記一の側面に向かうx方向の向きと、前記他の側面に向かうy方向の向きとの間で回転させることが可能な回転手段と、前記一の側面に一のラベルを貼り付ける際、該一のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記x方向移動手段により移動させる第1貼付け制御手段と、前記他の側面に他のラベルを貼り付ける際、該他のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記x方向移動手段、前記y方向移動手段及び前記回転手段により移動させる第2貼付け制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係るラベル貼付け装置は、請求項1に係るラベル貼付け装置において、前記第2貼付け制御手段は、前記他のラベルを吸着した前記吸着ヘッドを、順に、前記y方向移動手段により、前記他の側面に向かうy方向の向きと反対に直線移動させ、前記x方向移動手段により、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、前記y方向移動手段により、前記他の側面に向かうy方向の向きへと直線移動させるとともに、該y方向移動手段による該直線移動までに、前記吸着ヘッドを、前記回転手段により前記x方向の向きから前記y方向の向きへと回転させることを特徴とする。
請求項3に係るラベル貼付け装置は、請求項2に係るラベル貼付け装置において、前記回転手段により前記吸着ヘッドとともに回転され、該吸着ヘッドを直線移動させることが可能な吸着ヘッド移動手段を、前記x方向移動手段の一部及び前記y方向移動手段の一部として備え、前記x方向移動手段は、該吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段をx方向に直線移動させることが可能な第2x方向移動手段を含み、前記y方向移動手段は、該第2x方向移動手段を、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段とともに、y方向に直線移動させることが可能な第2y方向移動手段を含んでおり、前記第1貼付け制御手段は、前記吸着ヘッド移動手段により、前記一のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、前記第2貼付け制御手段は、前記吸着ヘッドが前記他のラベルを吸着した状態で、順に、前記第2y方向移動手段により、前記第2x方向移動手段、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段を、前記他の側面に向かうy方向の向きと反対に直線移動させ、前記第2x方向移動手段により、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段を、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、前記吸着ヘッド移動手段により、該吸着ヘッド移動手段とともに前記回転手段が回転させた前記吸着ヘッドを、前記他の側面に向かうy方向の向きへ直線移動させることを特徴とする。
請求項4に係るラベル貼付け装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に係るラベル貼付け装置において、前記被着体の搬送方向に並び、回転により該被着体を搬送する複数の搬送ローラと、前記被着体の搬送方向への長さよりも短い間隔で立直し、それぞれの先端側が2つの前記搬送ローラの隙間を通り昇降可能な2枚のプレート部材と、前記被着体に前記一のラベル又は他のラベルが貼り付けられておらず、前記被着体が2枚の前記プレート部材の上方に位置する状態で、2枚の該プレート部材を上昇させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上から上昇させるとともに、前記被着体に前記一のラベル及び前記他のラベルが貼り付けられた状態で、2枚の前記プレート部材を下降させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上へと下降させる昇降手段とを備えたことを特徴する。
請求項5に係るラベル貼付け装置は、被着体の搬送方向に並び、回転により該被着体を搬送する複数の搬送ローラを有するとともに、ラベルを吸着ヘッドに吸着させ、該吸着ヘッドを水平方向に移動させることによって、前記搬送ローラ上を搬送されてくる前記被着体に、前記ラベルを貼り付けるラベル貼付け装置である。このラベル貼付け装置は、前記被着体の搬送方向への長さよりも短い間隔で立直し、それぞれの先端側が2つの前記搬送ローラの隙間を通り昇降可能な2枚のプレート部材と、前記被着体に前記ラベルが貼り付けられておらず、前記被着体が2枚の前記プレート部材の上方に位置する状態で、2枚の該プレート部材を上昇させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上から上昇させるとともに、前記被着体に前記ラベルが貼り付けられた状態で、2枚の前記プレート部材を下降させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上へと下降させる昇降手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のラベル貼付け装置では、ラベルを保持した吸着ヘッドを水平面内のx方向及びy方向へ直線移動させる手段と、この吸着ヘッドをx方向からy方向に回転させる手段とを制御することにより、被着体の2つの側面のそれぞれにラベルを貼り付けることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(最良の実施の形態)
本発明の最良の実施の形態であるラベル貼付け装置について説明する。図1に示すように、このラベル貼付け装置1は、ラベル発行部10と、搬送部20と、貼付部30と、制御部40とを備えている。被着体aは、例えば、商品を梱包する直方体状の梱包箱であり、ラベル貼付け装置1の特徴の一つは、この被着体aの側面X、この側面Xに隣り合った側面Yに、それぞれ、ラベルlx、ラベルlyを貼り付けるようになっている点である。即ち、ラベル発行部10は、ラベルlに印字を行い、印字後のラベルlを、後述の剥離板13の下方に繰り出す。搬送部20は、被着体aをラベル発行部10の正面付近に搬送するとともに、被着体aの下方にラベルlx,lyを貼り付けるために、被着体aを上昇させる。貼付部30は、上記の繰り出されてくるラベルlを吸着ヘッド31に吸着させ、この吸着ヘッド31を水平方向に移動させることによって、被着体aの側面X,Yに、順次、ラベルlx,lyを貼り付けていく。
【0010】
より具体的に、ラベル発行部10は、図2の断面図に示すように、ラベル供給部11、印字部12、剥離板13、牽引ローラ14及び台紙巻取部15を有する。ラベル供給部11は、架台11aを有し、この架台11aは、巻回されたラベル用紙Lを送出し可能に保持している。印字部12は、ラベル用紙L上のラベルlに印字を行うようになっていて、プラテンローラ12a及び印字ヘッド12bを含む。ここでは、印字ヘッド12bが感熱式で印字を行い、ラベル用紙Lが感熱紙であるものとする。ラベル供給部11から巻き戻されてくるラベル用紙Lが、プラテンローラ12aに送られつつ、印字ヘッド12bが、制御部40から出力される所定の印字信号に基づいた印字をラベルl上に行う。
【0011】
このプラテンローラ12a(及び、後述の牽引ローラ14)によるラベル用紙Lの搬送に伴い、剥離板13は、印字後のラベルlをラベル用紙Lから剥離し下方に繰り出すようになっている。ラベルlが被着体aに貼り付けられる際、吸着ヘッド31は、その繰り出されるラベルlの背後となる吸着位置に先ず移動される。ラベルlは、剥離板13の下方へ繰り出されてくると同時に、この吸着位置の吸着ヘッド31の吸着面に吸着される。牽引ローラ14は、その回転によって、ラベルlが剥離された後のラベル用紙Lの台紙を牽引するようになっていて、台紙巻取部15が、このラベル用紙Lの台紙を巻き取っていく。この台紙巻取部15と牽引ローラ14とは、同期回転される。ラベル供給部11から台紙巻取部15へのラベル用紙Lの進行をガイドするガイドローラが適宜設けられている。
【0012】
ラベル貼付け装置1の制御部40は、これら周知のラベル発行部10の動作を制御しつつ、搬送部20の動作及び貼付部30の動作を制御するようになっている。以下、(1)搬送部20、(2)貼付部30及び(3)制御部40について、順に説明する。
(1)搬送部20は、前図1及び図3のように、搬送台21、搬送ガイド22、搬送ストッパ23、昇降台24及び貼付ストッパ25を有する。搬送台21は、被着体aの搬送方向(y方向の正の向き)に延びていて、この搬送台21上に、複数の搬送ローラ21aが並んでいる。搬送ローラ21aは、図示しないモータにより回転され、このモータは、制御部40により制御されるようになっている。搬送ローラ21aの回転によって、被着体aが搬送方向へと搬送される。
搬送ガイド22は、線状ガイド部材22a及び帯状ガイド部材22bを有し、被着体aの搬送をガイドする。即ち、線状ガイド部材22aは、線状に形成されており、被着体aの搬送方向に向かい左側(被着体aの側面X側)で、搬送方向に延び、搬送台21上に支持されている。帯状ガイド部材22bは、帯状に形成されており、搬送方向の右側(側面Xと反対の側面側)で、線状ガイド部材22aとの間に被着体aを挟むように搬送方向に延び、搬送台21に支持されている。
【0013】
この搬送ガイド22には、そのガイドとしての機能以外に、被着体aへのラベルlxの貼付けを補助する機能がある。即ち、後述のように、ラベルlx(及びラベルly)の貼付け時に、被着体aは、昇降台24により搬送ローラ21a上から上昇されている。この被着体aの上昇位置で、吸着ヘッド31が、ラベルlxの貼付けのため被着体aに左側から力を及ぼす際に、帯状ガイド部材22bは、被着体aが右側に動かないように押さえるようになっている。被着体aが軽量でプレート部材24a,24bの先端面(上面)から受ける摩擦力が小さかったとしても、被着体aが右側に動いて、貼付位置がずれ、また被着体aが搬送路上から離脱することが、この帯状ガイド部材22bによって防がれている。そして、線状ガイド部材22aは、吸着ヘッド31の移動を妨げないように、吸着ヘッド31(及び後述の貼付け基台34)よりも下方に配設されている。
【0014】
搬送ストッパ23は、ラベル発行部10の正面よりも前方下流側の、搬送台21の下方に設けられており、搬送されてくる被着体aを、ラベル発行部10に対し位置決めするようになっている。より詳細に、搬送ストッパ23は、プレート部材23a、ロッド23b及び昇降シリンダ23cを含んでいる。プレート部材23aは、立直して設けられ、搬送方向と垂直な方向への幅(x方向への長さ)は、搬送ローラ21aよりもやや短く、その厚さ(y方向への長さ)は、隣り合う2本の搬送ローラ21aの間隔よりも薄いものである。ロッド23bは、上下に延びており、その上端がプレート部材23aの下端側に固着されている。昇降シリンダ23cは、エアシリンダであり、制御部40の制御に基づき、ロッド23bを介して、プレート部材23aを昇降可能である。この昇降に際して、プレート部材23aの先端側は、2本の搬送ローラ21aの隙間を通り、搬送ローラ21aの上方に出没自在である。
【0015】
搬送ストッパ23の動作を具体的にいうと、昇降シリンダ23cが、上記プレート部材23aを上昇させ、その先端側を搬送ローラ21aよりも上方に位置させた状態で、被着体aの搬送方向への進行が止められる。ここで停止した被着体aは、ラベル発行部10に対し、搬送方向に位置決めされている。(図3(b)で、プレート部材23aは、上昇した状態である。)また、プレート部材23aを下降させて、先端側を搬送ローラ21aよりも下方に位置させた状態で、ラベルlx,lyの貼付けが完了した被着体aを、その下流側へと通過させることが可能である。
【0016】
昇降台24は、ラベルlx,lyをそれぞれ被着体aの側面X,Yの下部に貼り付けるために、被着体aを搬送台21上から上昇させるようになっている。即ち、昇降台24は、2枚のプレート部材24a,24b、保持部材24c、ロッド24d及び昇降シリンダ24eを有する。2枚のプレート部材24a,24bは、被着体aの搬送方向への長さよりも短い間隔で立直して設けられる。このプレート部材24a,24bのそれぞれは、上述した搬送ストッパ23のプレート部材23aと同様に、その幅が、搬送ローラ21aよりもやや短く、その厚さが、隣り合う2本の搬送ローラ21aの隙間を通るほどである。保持部材24cは、その上面の前後両端がプレート部材24a,24bの下端に固着されていて、その下面の中央付近がロッド24dの上端に固着されている。このロッド24d及び昇降シリンダ24eは、それぞれ、上述したロッド23b及び昇降シリンダ23cと同様であり、プレート部材24a,24bは、制御部40の制御に基づき昇降可能となっている。
【0017】
つまり、被着体aにラベルlx,lyが貼り付けられておらず、上述した搬送ストッパ23により、被着体aがプレート部材24a,24bの上方に停止した状態で、昇降シリンダ24eが、プレート部材24a,24bを上昇させる。プレート部材24a,24bの上端面に接触する被着体aは、プレート部材24a,24bとともに搬送ローラ21a上から上昇する。(図3(a)、(b)の実線は、プレート部材24a,24bによる上昇後の被着体aが位置する上方位置を示している。)そして、後述の貼付部30によって、被着体aの側面X,Yの下部にラベルlx,lyが貼り付けられた状態で、昇降シリンダ24eが、プレート部材24a,24bを下降させ、被着体aを搬送ローラ21a上へと下降させる。搬送ローラ21上へ下降した被着体aは、下流へと搬送可能になる。(同図3(a)、(b)の二点鎖線は、上昇前及び下降後の被着体aの下方位置を示している。)
【0018】
貼付ストッパ25は、コの字状に形成され、この貼付ストッパ25には、被着体aへのラベルlyの貼付けを補助する機能がある。即ち、貼付ストッパ25は、搬送時の被着体aが通過可能に設けられており、ラベルlyの貼付け時に前方への移動を阻むように搬送台21に跨っている。より詳細には、上述のように、ラベルly(及びラベルlx)の貼付け時に、被着体aは、昇降台24により上方位置にある。被着体aの前側(被着体aの側面Yと反対の側面側)にある貼付ストッパ25の中央部分は、その被着体aに後ろ側(側面Y側)からラベルlyを貼り付ける吸着ヘッド31側から見て、被着体aの裏側となる位置にくるように配置される。吸着ヘッド31が、ラベルlyの貼付けのため後ろ側から被着体aに力を及ぼす際、貼付ストッパ25は、被着体aが前側に動かないようにしているのである。被着体aが軽量でプレート部材24a,24bの先端面から受ける摩擦力が小さかったとしても、この貼付ストッパ25によって、被着体aが前方に動いて貼付位置がずれるといったことが防がれている。
【0019】
(2)貼付部30は、図1及び図4のように、吸着ヘッド31、吸着ヘッド移動部32、ロータリアクチュエータ33、貼付け基台34、x方向駆動部35、基台36及びy方向駆動部37を有する。ここで、吸着ヘッド31の吸着位置は、図4の二点鎖線の位置である。ラベルlをこの吸着位置で吸着した吸着ヘッド31を、制御部40が、矢印Iaのように、吸着ヘッド移動部32に移動させることによって、被着体aの側面Xにラベルlxが貼り付けられる。その後、再び、ラベルlを吸着位置で吸着した吸着ヘッド31を、制御部40が、同図4の矢印IIa〜eのように、順に、y方向駆動部37、ロータリアクチュエータ33、x方向駆動部35及び吸着ヘッド移動部32に移動させることによって、被着体aの側面Yにラベルlyが貼り付けられる。
【0020】
先述のように、吸着ヘッド31は、ラベル発行部10から印字後に繰り出されてくるラベルlを吸着位置で吸着して保持するようになっている。より詳細には、吸着ヘッド31は、中空状になっていて、その吸着面に、内部から外部へと連通する多数の孔が設けられている(図示省略)。その内部の中空部は、エアチューブを介し接続されるエアポンプにより負圧に保たれている。そのため、吸着ヘッド31は、その吸着面をラベルlの表面に接触させることによって、吸着面にラベルlを吸引して保持することができる。これらの吸着ヘッドによるラベルの吸着については、例えば、特開2000−85735号公報に詳細に記載されている。
【0021】
吸着ヘッド移動部32は、この吸着ヘッド31を、x方向(被着体aの側面Xに垂直な方向、搬送方向に向かい左右方向)に直線移動させるようになっており、図1のように、ロッド32a及び貼付けシリンダ32bを有する。ロッド32aの先端に、吸着ヘッド31が固着されていて、貼付けシリンダ32b(エアシリンダ、以下同様)が、ロッド32aを介して、吸着ヘッド31を直線往復移動させることが可能である。
【0022】
ロータリアクチュエータ33は、その上面側で、吸着ヘッド移動部32の上記貼付けシリンダ32bを保持するとともに、その下面が、貼付け基台34上に固定されている。このロータリアクチュエータ33は、上面側の貼付けシリンダ32bを、ロッド31の先端の吸着ヘッド31の吸着面が被着体aの側面Xに向かうx方向の向きと、その吸着面が側面Yに向かうy方向の向きとの間で回転可能になっている。貼付けシリンダ32bが回転されると、吸着ヘッド31がともに回転することになる。
x方向駆動部35は、基台36上に固定されており、貼付け基台34を、基台36の台座部36aの上面に摺接させながら、x方向に直線移動させるようになっている。即ち、x方向駆動部35は、ロッド35a及びx軸シリンダ35bを有し、ロッド35aの先端が、貼付け基台34の側面に固着されている。x軸シリンダ35bは、このロッド35aを介して、貼付け基台34をx方向に往復移動させることが可能である。貼付け基台34が移動されると、貼付け基台34上のロータリアクチュエータ33及び吸着ヘッド移動部32(吸着ヘッド31)が移動することになる。
【0023】
y方向駆動部37は、同図1のように、基台36をy方向(被着体aの側面Yに垂直な方向、搬送方向の前後方向)に直線移動させるようになっている。即ち、このy方向駆動部37は、ロッド37a、レール37b,37c及びy軸シリンダ37dを有しており、ロッド37aの先端が基台36の側面に固着されている。また、基台36の下面には、図5のように、4つの車輪36b〜eが取り付けられており、左側の前後の車輪36b,cが左側のレール37b上を走行し、右側の前後の車輪36d,eが右側のレール37c上を走行するようになっている。y軸シリンダ37d(図1)は、ロッド37aを介して、基台36に、レール37b,37c上をy方向に往復移動させることが可能である。基台36が移動されると、基台36上のx方向移動部35が、さらにこのx方向移動部35に保持されたロータリアクチュエータ33及び吸着ヘッド移動部32とともに移動することになる。
【0024】
(3)制御部40は、シーケンス制御を行う制御装置により構成されている。この制御部40は、上述のように、吸着ヘッド31が、吸着位置(図4の二点鎖線の位置)にある状態で、ラベル発行部10にラベルlを剥離板13の下方へと繰り出させ、ラベルlを吸着ヘッド31に吸着させる。(図1及び図4では、吸着ヘッド31が基準位置にある状態を示している。この状態から、y方向駆動部37に基台36をy方向の正の向きに移動させることにより、吸着ヘッド31が吸着位置へと移動する。)被着体aは、昇降台24により上方位置に上昇されていて、被着体aがこの上方位置にある状態で、ラベルlx,lyが貼り付けられる側面X,Yの下部が、水平方向に移動される吸着ヘッド31と同程度の鉛直方向の高さに位置することになる。
【0025】
被着体aの側面Xにラベルlxを貼り付ける場合、吸着ヘッド移動部32により、ラベルlを吸着位置で吸着した吸着ヘッド31を、x方向の正の向きに直線移動させる(図4の矢印Ia)。ここでは、吸着ヘッド31の吸着面と被着体aの側面Xとが平行になっているから、吸着ヘッド31の上記移動により、被着体aの側面Xにラベルlの裏面が接触して、ラベルlxの貼付けが完了する。この後、吸着ヘッド移動部32により、吸着ヘッド31をx方向の負の向きに直線移動させることによって、吸着ヘッド31は、吸着位置に戻される。
被着体aの側面Yにラベルlyを貼り付ける場合、先ず、吸着ヘッド移動部32により、ラベルlを吸着位置で吸着した吸着ヘッド31を、吸着位置からx方向の正の向きへ僅かに移動させる(図4の矢印IIa)。吸着ヘッド31のこの移動は、吸着ヘッド31の吸着面へのラベルlの吸着を確かなものにして、ラベルlの位置が吸着面上で上下左右にずれないようにするためである。仮にx方向へのこの移動がないまま吸着ヘッド31がy方向に移動したとすると、吸着面上でラベルlの位置がずれてしまうことがある。
【0026】
続いて、y方向駆動部37により、基台36を、y方向の負の向きに直線移動させ(同図4の矢印IIb)、ロータリアクチュエータ33により、吸着ヘッド31がx方向の正の向きからy方向の正の向きを向くように、x方向駆動部35を、回転させる(矢印IIc)。そうして、x方向駆動部35により、貼付け基台34を、x方向の正の向きに直線移動させ(矢印IId)、吸着ヘッド移動部32により、吸着ヘッド31を、y方向の正の向きに移動させる(同図4の矢印IIe、及び、図6)。これらのように吸着ヘッド31の吸着面の向きを変えつつ吸着ヘッド31を移動させていくことによって、その吸着面に吸着されたラベルlの裏面を被着体aの側面Yに接触させることが可能であり、この接触により、ラベルlyの貼付けが完了する。その後、吸着ヘッド移動部32、x方向駆動部35、ロータリアクチュエータ33を、貼付け時とは逆の順序で制御し、さらにy方向駆動部37を制御することによって、吸着ヘッド31が図1又は図4の基準位置に戻される。
【0027】
制御部40による制御の手順を、図7のフローチャートを用いて説明する。先ず、搬送ローラ21a(図1)が起動され(図7のS1)、搬送ストッパ23のプレート部材23aが上昇される(S2)。続くS3では、被着体aが検出されたか否かが判定される。つまり、搬送ローラ21aの起動により、被着体aが、搬送台21上を下流側から搬送されてくるが、その前面が、上昇されたプレート部材23aに接触することによって、被着体aの進行が停止する。赤外線センサ等の被着体センサ(不図示)が、貼付ストッパ25の後方上流側に設けられていて、被着体aがその停止位置(上記下方位置と同じ位置)に達したことが、この被着体センサにより検出され、その信号が制御部40に出力されるようになっている。
【0028】
被着体aが停止位置に達したことが検出されると(S3にてYES)、搬送ローラ21aが停止され(S4)、昇降台24のプレート部材24a,24bが上昇される(S5、図3)。S6では、先ず、貼付部30に、基準位置にある吸着ヘッド31を吸着位置まで移動させ、この後に、ラベル発行部10でラベルlxへの印字が行われる。そうして、ラベル発行部10に、この印字後のラベルlxを繰り出させて(剥離して)吸着ヘッド31に吸着させる。次のS7では、貼付部30に、この吸着ヘッド31を移動させる(図4の矢印Ia)ことにより、被着体aの側面Xの下部にラベルlxが貼り付けられる。制御部40は、ラベルlxの貼付け後の吸着ヘッド31を、再び、吸着位置まで移動させていく。
続いて、ラベル発行部10で、ラベルlyへの印字が行われた後、このラベルlyが剥離されて吸着ヘッド31に吸着される(S8)。次のS9では、貼付部30による吸着ヘッド31の移動(図4の矢印IIa〜e)により、側面Yの下部にラベルlyが貼り付けられる。ラベルlyの貼付け後の吸着ヘッド31は、基準位置に戻されていく。
【0029】
その後、昇降台24のプレート部材24a,24bが下降されることにより、被着体aがその下方位置へと戻され(S10)、そうして、搬送ストッパ23のプレート部材23aが下降され(S11)、本ルーチンは終了する。この状態で、搬送台21(搬送ローラ21a)は、ラベルlx,lyの貼付けが完了した被着体aを、貼付ストッパ25を潜らせて搬送することが可能である。次にラベル貼付け処理の対象になる被着体aのために搬送ローラ21aが起動されると、ラベルlx,lyの貼付けが完了した被着体aは、貼付ストッパ25の下流側へと搬送されていく。
【0030】
以上のように、ラベル貼付け装置1は、ラベルlを保持した吸着ヘッド31をx方向及びy方向へ直線移動させる手段として、吸着ヘッド移動部32、x方向駆動部35及びy方向駆動部37を有する。また、吸着ヘッド31をx方向からy方向に回転させる手段として、ロータリアクチュエータ33を有する。ラベル貼付け装置1は、被着体aに直線移動及び回転を行わせるこれら各部32,33,35,37を制御することによって、被着体aの2つの側面X,Yのそれぞれにラベルlx,lyを貼り付けることが可能である。ここでは、2枚のラベルlx,lyの貼付けに1台の吸着ヘッド31が用いられているため、2台の吸着ヘッドを用いるものに比べ、装置全体の構造及びその制御が、より簡素なものとなっている。
【0031】
(他の実施の形態等)
以上、具体的な実施の形態により本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施の形態を変更して実施することができる。
a. 例えば、被着体aの側面Xにラベルlxを貼り付け、その後に側面Yにラベルlyを貼り付けた。側面Yにラベルlyを貼り付けた後に、側面Xにラベルlxを貼り付けてもよい。
【0032】
b. 吸着位置でラベルlxを吸着した吸着ヘッド31を、吸着ヘッド移動部32によりx方向に移動させることによって、被着体aの側面Xにラベルlxを貼り付けるものとした。吸着ヘッド移動部32ではなく、x方向駆動部35により、吸着ヘッド31を移動させて、ラベルlxを貼り付けてもよい。
c. 吸着位置でラベルlyを吸着した吸着ヘッド31を、その直後に、吸着ヘッド移動部32によって僅かにx方向の正の向きに移動させるものとした。この移動は、吸着ヘッド移動部32に代えて、x方向駆動部35によって行うようにしてもよい。
【0033】
d. ラベルlxの貼付けは、吸着ヘッド移動部32を制御することにより行い、ラベルlyの貼付けは、y方向駆動部37、ロータリアクチュエータ33、x方向駆動部35、及び、吸着ヘッド移動部32を順に制御することにより行うものとした。ここで、吸着ヘッド移動部32を設けないことも可能である。この場合、ラベルlxの貼付けは、x方向駆動部35を制御するにより行い、ラベルlyの貼付けは、y方向駆動部37、ロータリアクチュエータ33、x方向駆動部35、及び、y方向駆動部37を順に制御することにより行う。ここでは、ラベル貼付け装置が、より簡単な構成になる。
e. 被着体aの後ろ側となる側面Yにラベルlyを貼り付けるものとした。後ろ側ではなく前側にラベルlを貼り付けるように、各部10,25,30等を構成してもよい。
【0034】
f. 被着体aと接触するプレート部材24a,24bの先端面に滑り止めを設けてもよい。この滑り止めによって、ラベルlx,lyの貼付けの際に、搬送ガイド22の帯状ガイド部材22bや貼付ストッパ25が受ける力を小さくすることができる。
g. 被着体aの2つの側面X,Yの下部に、それぞれ、ラベルlx,lyを貼り付けるものとした。被着体aの1つの側面Xの下部のみに、ラベルlxを貼り付けるようにしてもよい。この場合のラベル貼付け装置には、昇降台24及び搬送ガイド22等は必要であるが、貼付ストッパ25及びy方向駆動部37等は不要になる。
即ち、従来、ラベルの貼付けに伴い被着体を搬送装置で搬送する場合、通常、搬送ガイドが、搬送路の両側に、被着体の搬送方向に沿って設けられていた。そのため、この搬送ガイドが妨げとなって、被着体の側面の低い位置(底面側の位置)にラベルを貼り付けることができなかった。本発明のラベル貼付け装置1では、昇降台24が、被着体aを搬送ローラ21a上から上昇させるとともに、搬送ガイド22(帯状ガイド部材22b)が、ラベルlxの貼付け時における被着体aの移動を阻止するので、搬送ガイドが設けられる場合であっても、被着体の側面の低い位置へのラベルの貼付けが可能である。
【0035】
h. 昇降台24及び貼付ストッパ25を用いることなく、被着体aの側面X,Yの双方又はその一方における上部から中央部に、ラベルlを貼り付けるようにしてもよい。この場合、ラベルlxが貼り付けられる際に被着体aに働くx方向の力を、搬送ガイド22の帯状ガイド部材22bで受け止めるようにし、ラベルlyの貼付け時に被着体aに働くy方向の力を、搬送ストッパ23で受けるようにする。
i. ラベル発行部10での印字は、感熱方式でなく、熱転写方式、インクジェット方式、レーザー方式等の他の方式であってもよい。また、ラベル発行部10は、印字を行うとともに、ラベルlに埋め込まれたICタグにデータの書き込みを行えるもの等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】ラベル貼付け装置の概略構成を示す斜視図
【図2】ラベル発行部の構成及び動作を説明するための模式的断面図
【図3】昇降台の構成及び動作を説明するための後面図(a)及び右側面図(b)
【図4】ラベルlx,lyの貼付けに伴う吸着ヘッドの移動を説明するための上面図
【図5】貼付部の基台の下部の構成を説明するための側面図
【図6】ラベルlyの貼付けに伴う各部の動作状態を示す上面図
【図7】ラベル貼付け処理の手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0037】
1……………………ラベル貼付け装置
10…………………ラベル発行部
11…………………ラベル供給部
11a………………架台
12…………………印字部
12a………………プラテンローラ
12b………………印字ヘッド
13…………………剥離板
14…………………牽引ローラ
15…………………台紙巻取部
20…………………搬送部
21…………………搬送台
21a………………搬送ローラ
22…………………搬送ガイド
22a………………線状ガイド部材
22b………………帯状ガイド部材
23…………………搬送ストッパ
23a………………プレート部材
23b………………ロッド
23c………………昇降シリンダ
24…………………昇降台(昇降手段)
24a,24b……プレート部材
24c………………保持部材
24d………………ロッド
24e………………昇降シリンダ
25…………………貼付ストッパ
30…………………貼付部
31…………………吸着ヘッド
32…………………吸着ヘッド移動部(x方向移動手段の一部及びy方向移動手段の一部、また、吸着ヘッド移動手段)
32a………………ロッド
32b………………貼付けシリンダ
33…………………ロータリアクチュエータ(回転手段)
34…………………貼付け基台
35…………………x方向駆動部(x方向移動手段の一部、また、第2x方向移動手段)
35a………………ロッド
35b………………x軸シリンダ
36…………………基台
36a………………台座部
36b,36c……搬送方向に向かって左側の車輪
36d,36e……搬送方向に向かって右側の車輪
37…………………y方向駆動部(y方向移動手段の一部、また、第2y方向移動手段)
37a………………ロッド
37b,37c……レール
37d………………y軸シリンダ
40…………………制御部(第1貼付け制御手段及び第2貼付け制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着位置にある吸着ヘッドの吸着面にラベルを吸着させ、該吸着ヘッドを水平方向に移動させることによって、前記ラベルを被着体に貼り付けるラベル貼付け装置であって、
前記吸着ヘッドを、前記吸着面に平行な前記被着体の一の側面に垂直となったx方向に直線移動させることが可能なx方向移動手段と、
前記吸着ヘッドを、前記被着体の前記一の側面と隣り合った他の側面に垂直となったy方向に直線移動させることが可能なy方向移動手段と、
前記吸着ヘッドを、前記一の側面に向かうx方向の向きと、前記他の側面に向かうy方向の向きとの間で回転させることが可能な回転手段と、
前記一の側面に一のラベルを貼り付ける際、該一のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記x方向移動手段により移動させる第1貼付け制御手段と、
前記他の側面に他のラベルを貼り付ける際、該他のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記x方向移動手段、前記y方向移動手段及び前記回転手段により移動させる第2貼付け制御手段と
を備えたことを特徴とするラベル貼付け装置。
【請求項2】
前記第2貼付け制御手段は、前記他のラベルを吸着した前記吸着ヘッドを、順に、前記y方向移動手段により、前記他の側面に向かうy方向の向きと反対に直線移動させ、前記x方向移動手段により、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、前記y方向移動手段により、前記他の側面に向かうy方向の向きへと直線移動させるとともに、該y方向移動手段による該直線移動までに、前記吸着ヘッドを、前記回転手段により前記x方向の向きから前記y方向の向きへと回転させることを特徴とする請求項1に記載のラベル貼付け装置。
【請求項3】
前記回転手段により前記吸着ヘッドとともに回転され、該吸着ヘッドを直線移動させることが可能な吸着ヘッド移動手段を、前記x方向移動手段の一部及び前記y方向移動手段の一部として備え、
前記x方向移動手段は、該吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段をx方向に直線移動させることが可能な第2x方向移動手段を含み、
前記y方向移動手段は、該第2x方向移動手段を、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段とともに、y方向に直線移動させることが可能な第2y方向移動手段を含んでおり、
前記第1貼付け制御手段は、前記吸着ヘッド移動手段により、前記一のラベルを前記吸着位置で吸着した前記吸着ヘッドを、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、
前記第2貼付け制御手段は、前記吸着ヘッドが前記他のラベルを吸着した状態で、順に、前記第2y方向移動手段により、前記第2x方向移動手段、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段を、前記他の側面に向かうy方向の向きと反対に直線移動させ、前記第2x方向移動手段により、前記吸着ヘッド移動手段及び前記回転手段を、前記一の側面に向かうx方向の向きへ直線移動させ、前記吸着ヘッド移動手段により、該吸着ヘッド移動手段とともに前記回転手段が回転させた前記吸着ヘッドを、前記他の側面に向かうy方向の向きへ直線移動させることを特徴とする請求項2に記載のラベル貼付け装置。
【請求項4】
前記被着体の搬送方向に並び、回転により該被着体を搬送する複数の搬送ローラと、
前記被着体の搬送方向への長さよりも短い間隔で立直し、それぞれの先端側が2つの前記搬送ローラの隙間を通り昇降可能な2枚のプレート部材と、
前記被着体に前記一のラベル又は他のラベルが貼り付けられておらず、前記被着体が2枚の前記プレート部材の上方に位置する状態で、2枚の該プレート部材を上昇させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上から上昇させるとともに、前記被着体に前記一のラベル及び前記他のラベルが貼り付けられた状態で、2枚の前記プレート部材を下降させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上へと下降させる昇降手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のラベル貼付け装置。
【請求項5】
被着体の搬送方向に並び、回転により該被着体を搬送する複数の搬送ローラを有するとともに、ラベルを吸着ヘッドに吸着させ、該吸着ヘッドを水平方向に移動させることによって、前記搬送ローラ上を搬送されてくる前記被着体に、前記ラベルを貼り付けるラベル貼付け装置であって、
前記被着体の搬送方向への長さよりも短い間隔で立直し、それぞれの先端側が2つの前記搬送ローラの隙間を通り昇降可能な2枚のプレート部材と、
前記被着体に前記ラベルが貼り付けられておらず、前記被着体が2枚の前記プレート部材の上方に位置する状態で、2枚の該プレート部材を上昇させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上から上昇させるとともに、前記被着体に前記ラベルが貼り付けられた状態で、2枚の前記プレート部材を下降させることにより、前記被着体を前記搬送ローラ上へと下降させる昇降手段と
を備えたことを特徴とするラベル貼付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−262948(P2009−262948A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112954(P2008−112954)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】