説明

ラベル連続体およびその発行方法

【課題】 本発明は、第1のラベル片を簡単且つ確実に商品に貼付することができると共に、第1のラベル片と同時に発行した第2のラベル片を紛失することなく管理することができるラベル連続体およびその発行方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 帯状の連続ラベル2には、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込み21を形成しておくと共に、第1のラベル片2aと第2のラベル片2bとに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込み22を形成しておき、連続ラベル2が仮着された帯状台紙3には、第1のラベル破断用切り込み21と同一の箇所に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込み31を形成しておくと共に、第1の台紙片3aと第2の台紙片3bとに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込み32を第1のラベル片2aの下側に形成しておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状台紙に帯状の連続ラベルが仮着されたラベル連続体およびその発行方法に関し、特に、小売流通業界において、客寄せ等の目的で行われる商品の値下げの際に用いる価格変更用ラベルや、商品を各仕分け先店の注文に応じて仕分けるに際に用いる検品用ラベルの発行に用いるラベル連続体およびその発行方法に関に関する。
【背景技術】
【0002】
商品の値下げをアナウンスしたにも拘わらず、値下げが実施されずに信用を落とすことを防止する手段の一つとして、値下げ表示の外、商品の値下げ前の価格情報を含んだバーコード(以下、値下げ前価格バーコードと称す)が、誤ってレジで読み込まれないようにするために、値下げ前価格バーコードの少なくとも一部を目隠しして、値下げ前価格バーコードを読み込もうとしたときには、エラーを発して、値下げ後の価格情報を含んだバーコード(値下げ価格バーコードと称す)を読み取らなければならないことを気づかせるように仕向けることが行われている。
【0003】
値下げ前価格バーコードの少なくとも一部を目隠しする目隠し片は、値下げ前価格バーコードに貼り付けることができるものであれば、どのようなものを用いても良いが、目隠し片を効率的に用意するために、値下げ価格バーコード片として印字発行された価格変更用ラベルの周囲の一部において脆く繋がった部分の先に、値下げ前価格バーコードの上に貼り付けて値下げ前価格バーコードを読み取りエラーとさせることができる目隠し片を一体に形成し、当該目隠し片を脆く繋がった部分でちぎることで、値下げ前価格バーコード上に貼り付けることができる値下げ価格バーコードラベルおよびその貼付方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、物流センターに納入された商品を各仕分け先店の注文に応じて仕分けるに際し、商品情報と仕分け先情報とが印字され、商品に貼付される商品貼付片と、商品情報と仕分け先情報とが印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片からなる検品用ラベルが用いられる。商品貼付片と検品作業片とは、分離可能に発行され、商品を各仕分けゾーンに仕分けるときには、商品のために発行された商品貼付片を貼付すると共に、商品貼付片を貼付した商品を仕分けゾーンに仕分けたとき、検品作業片を商品に貼り付けている商品貼付片から切り離して当該仕分けゾーンのラベル入れに投入しておき、仕分け終了時に、当該仕分けゾーンのラベル入れに投入された検品作業片に印字された商品情報と仕分け先情報をバーコードリーダ等で読み取ることで検品を行っていた(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかしながら、従来の価格変更用ラベルでは、値下げ価格バーコード片と目隠し片との全部が台紙に仮着された状態で1枚ずつ発行されるため、目隠し片をちぎることを忘れて値下げ価格バーコード片を先に値下げ対象商品に貼付してしまい、目隠し片によって値下げ前価格バーコードが目隠しされない恐れがあると共に、発行された値下げ価格バーコード片を紛失してしまう恐れがあるという問題点があった。
【0006】
さらに、従来の検品用ラベルでは、商品貼付片と検品作業片との全部が台紙に仮着された状態で1枚ずつ発行されるため、商品貼付片を商品に貼付する際に、台紙から剥がす手間が必要になり、貼付作業が繁雑になると共に、発行された検品作業片を紛失してしまう恐れがあるという問題点があった。
【特許文献1】特開2000−344218号公報
【特許文献2】特開2003−341811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、目隠し片や商品貼付片として発行した第1のラベル片を簡単且つ確実に商品に貼付することができると共に、値下げ価格バーコード片や検品作業片として第1のラベル片と同時に発行した第2のラベル片を紛失することなく管理することができるラベル連続体およびその発行方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、帯状台紙に帯状の連続ラベルが仮着されたラベル連続体であって、前記連続ラベルには、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込みが形成されていると共に、第1のラベル片と第2のラベル片とに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込みが形成されており、前記帯状台紙には、第1のラベル破断用切り込みと同一の箇所に、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込みが形成されていると共に、第1の台紙片と第2の台紙片とに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込みが第1のラベル片の下側に形成されていることを特徴とするラベル連続体に存する。
また請求項2記載の発明の要旨は、請求項1記載のラベル連続体を用いて、値下げ前の価格情報を含んだバーコードを目隠しする目隠し片および値下げ後の価格情報を含んだバーコードが印字された値下げ価格バーコード片からなる価格変更用ラベルを発行する発行方法であって、剥離機構を有するプリンタを使用し、前記目隠し片として用いる前記第1のラベル片の全部もしくは一部を前記帯状台紙から剥離した状態で発行すると共に、前記値下げ価格バーコード片として用いる前記第2のラベル片に前記バーコードを印字し、前記第2のラベル片の全部を前記帯状台紙に仮着された状態で発行することを特徴とする発行方法に存する。
また請求項3記載の発明の要旨は、請求項1記載のラベル連続体を用いて、商品情報と仕分け先情報とが印字され、商品に貼付される商品貼付片および前記商品情報と前記仕分け先情報とが印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片からなる検品用ラベルを発行する発行方法であって、剥離機構を有するプリンタを使用し、前記商品貼付片として用いる前記第1のラベル片に前記商品情報および前記仕分け先情報を印字し、前記第1のラベル片の全部もしくは一部を前記帯状台紙から剥離した状態で発行すると共に、前記値下げ価格バーコード片として用いる前記第2のラベル片に前記商品情報および前記仕分け先情報を印字し、前記第2のラベル片の全部を前記帯状台紙に仮着された状態で発行することを特徴とする発行方法に存する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のラベル連続体およびその発行方法は、帯状の連続ラベルには、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込みを形成しておくと共に、目隠し片として用いる第1のラベル片と値下げ価格バーコード片として用いる第2のラベル片とに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込みを形成しておき、連続ラベルが仮着された帯状台紙には、第1のラベル破断用切り込みと同一の箇所に、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込みを形成しておくと共に、第1の台紙片と第2の台紙片とに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込みを第1のラベル片の下側に形成しておくことにより、値下げ前の価格情報を含んだバーコードを目隠しする目隠し片の一部もしくは全部を台紙から剥離した状態で、値下げ後の価格情報を含んだバーコードが印字された値下げ価格バーコード片の全部を帯状台紙に仮着された状態でそれぞれ発行することができるため、目隠し片が値下げ価格バーコード片より先に取り扱いやすい状態で発行され、目隠し片を簡単且つ確実に値下げ前価格バーコード上に貼付することができると共に、目隠し片と同時に発行された値下げ価格バーコード片を紛失することなく管理することができるという効果を奏する。
【0010】
さらに、本発明のラベル連続体およびその発行方法は、帯状の連続ラベルには、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込みを形成しておくと共に、商品貼付片として用いる第1のラベル片と検品作業片として用いる第2のラベル片とに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込みを形成しておき、連続ラベルが仮着された帯状台紙には、第1のラベル破断用切り込みと同一の箇所に、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込みを形成しておくと共に、第1の台紙片と第2の台紙片とに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込みを第1のラベル片の下側に形成しておくことにより、商品情報と仕分け先情報とが印字され、商品に貼付される商品貼付片の一部もしくは全部を台紙から剥離した状態で、商品情報と仕分け先情報とが印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片の全部を帯状台紙に仮着された状態でそれぞれ発行することができるため、商品貼付片が検品作業片より先に取り扱いやすい状態で発行され、商品貼付片を簡単且つ確実に商品に貼付することができると共に、商品貼付片と同時に発行された検品作業片を紛失することなく管理することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明にかかるラベル連続体の実施の形態の構成を示す平面図である。
【0013】
本実施の形態のラベル連続体1は、商品を値下げした際に用いる、値下げ前の価格情報を含んだバーコード(以下、値下げ前価格バーコードと称す)を目隠しする目隠し片と、値下げ後の価格情報を含んだバーコード(以下、値下げ価格バーコードと称す)が印字された値下げ価格バーコード片とからなる価格変更用ラベルや、商品情報および仕分け先情報が印字され、商品に貼付される商品貼付片と、商品情報および仕分け先情報が印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片からなる検品用ラベルの発行に用いられ、図1を参照すると、帯状の連続ラベル2と、連続ラベル2が仮着されている帯状台紙3とからなる。なお、図1において、(a)は、ラベル連続体1を連続ラベル2側から見た図であり、(a)は、ラベル連続体1を帯状台紙3側から見た図である。
【0014】
連続ラベル2は、印字面を有する表面基材と、表面基材の下面に形成された粘着剤層とからなり、粘着剤層によって帯状台紙3に仮着されている。連続ラベル2には、図1(a)を参照すると、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込み21が形成されていると共に、連続ラベル2を左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込み22が形成されている。なお、第1のラベル破断用切り込み21および第2のラベル破断用切り込み22は、等間隔、周期的もしくはランダムに、連続ラベル2の厚みの全部もしくは一部に施されている切り込みであり、第1のラベル破断用切り込み21、第2のラベル破断用切り込み22を挟んだラベル片に対してそれぞれ異なる方向に力が加わると簡単に破断されるようになっている。なお、実施の形態では、第2のラベル破断用切り込み22を中央に形成し、左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとを同一の大きさに分離できるように構成したが、第2のラベル破断用切り込み22を形成する位置は、任意であり、左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとが異なる大きさに分離されるように構成しても良い。
【0015】
帯状台紙3は、連続ラベル2の粘着剤層が仮着される面にシリコーン加工処理が施された剥離紙であり、図1(b)を参照すると、連続ラベル2の第1のラベル破断用切り込み21と同一の箇所に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込み31が形成されていると共に、連続ラベル2の第2のラベル破断用切り込み22と異なる箇所である左側ラベル片2aの下側に、帯状台紙3を左側台紙片3aと右側台紙片3bとに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込み32が形成されている。なお、第1の台紙破断用切り込み31および第2の台紙破断用切り込み32は、等間隔、周期的もしくはランダムに、帯状台紙3の厚みの全部もしくは一部に施されている切り込みであり、第1の台紙破断用切り込み31、第2の台紙破断用切り込み32を挟んだ台紙片に対してそれぞれ異なる方向に力が加わると簡単に破断されるようになっている。さらに、図1(b)に示す符号33は、印字タイミングを検出するために帯状台紙3の裏面側に印字されたアイマークと称されるタイミングマークである。
【0016】
次に、本実施の形態のラベル連続体1をプリンタによって発行する発行方法について図2および図3を参照して詳細に説明する。
図2は、図1に示すラベル連続体を価格変更用ラベルとして発行する第1の発行方法を説明するための説明図であり、図3は、図1に示すラベル連続体を価格変更用ラベルとして発行する第2の発行方法を説明するための説明図である。
【0017】
ラベル連続体1を用いた価格変更用ラベルや検品用ラベルの発行には、連続ラベル2の印字面に印字を施す印字機構と、連続ラベル2を帯状台紙3から剥離する剥離機構とを備えたプリンタ40を使用する。
【0018】
プリンタ40は、図2および図3を参照すると、印字機構として、プラテンローラ41と発熱体がプラテンローラ41に対向する面に形成されているサーマルヘッド42とを有し、ラベル連続体1をプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間に挟持搬送し、サーマルヘッド42の発熱体を選択的に発熱させることにより、連続ラベル2を感熱発色させて所望の文字、バーコード等の印字を施すように構成されている。なお、熱転写リボンとラベル連続体1とをプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間に挟持搬送して印字を行う熱転写方式で印字を行っても良く、インクを霧状にして吹き付けて印字を行うインクジェット方式で印字を行うようにしても良い。
【0019】
また、プリンタ40は、剥離機構として、帯状台紙3を連続ラベル2から離間する方向に折り返す剥離板43と、剥離板43で折り返された帯状台紙3にテンションを付与するテンション付与手段として機能する第1搬送ローラ44および第2搬送ローラ45とを有する。
【0020】
(第1の発行方法)
ラベル連続体1を用いて価格変更用ラベルを発行する第1の発行方法は、図2を参照すると、ラベル連続体1をプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間にセットすると共に、剥離板43から突出する部分の連続ラベル2を第2のラベル破断用切り込み22で左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとに分離させて、分離させた右側ラベル片2bおよび帯状台紙3を剥離板43で折り返し、折り返した右側ラベル片2bおよび帯状台紙3をテンション機構にセット、すなわち第1搬送ローラ44と第2搬送ローラ45との間に挟持させる。
【0021】
これにより、印字機構によって値下げ価格バーコードを右側ラベル片2bに印字すると共に、印字機構によって印字が施されたラベル連続体1は、右側ラベル片2bおよび帯状台紙3が剥離板43で折り返され、折り返された右側ラベル片2bおよび帯状台紙3にテンションが付与されながら搬送されることになる。剥離板43では、左側ラベル片2aは、その搬送方向前方側から順次剥離されると共に、右側ラベル片2bは、折り返されるため、左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとは、第2のラベル破断用切り込み22で破断されて分離される。従って、帯状台紙3から剥離された左側ラベル片2aは、目隠し片として帯状台紙3から突出した状態で発行され、値下げ価格バーコードが印字された右側ラベル片2bは、値下げ価格バーコード片として帯状台紙3に仮着された状態で発行される。
【0022】
左側ラベル片2aは、帯状台紙3から剥離された状態で発行されるため、帯状台紙3から突出した状態の左側ラベル片2aを第1のラベル破断用切り込み21で切り取り、値下げ前価格バーコードを目隠しする目隠し片として用いて、発行された直後に値下げ前価格バーコード上に貼付することができ、値下げした商品が値下げ前の価格で販売されることを確実に防止することができる。
【0023】
(第2の発行方法)
ラベル連続体1を用いて価格変更用ラベルを発行する第2の発行方法は、図3を参照すると、ラベル連続体1をプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間にセットすると共に、剥離板43から突出する部分の帯状台紙3を第2の台紙破断用切り込み32で左側台紙片3aと右側台紙片3bとに分離させて、分離させた左側台紙片3aをテンション機構にセット、すなわち第1搬送ローラ44と第2搬送ローラ45との間に挟持させる。
【0024】
これにより、印字機構によって値下げ価格バーコードを右側ラベル片2bに印字すると共に、印字機構によって印字が施されたラベル連続体1は、左側台紙片3aが剥離板43で折り返され、折り返された左側台紙片3aにテンションが付与されながら搬送されることになる。剥離板43では、左側台紙片3aは、左側ラベル片2aから順次剥離されると共に、右側台紙片3bは、左側ラベル片2aおよび右側ラベル片2bが仮着された状態で発行されるため、左側台紙片3aと右側台紙片3bとは、第2の台紙破断用切り込み32で破断されて分離される。従って、左側ラベル片2aは、目隠し片として一部が右側台紙片3bに仮着された状態で発行されると共に、値下げ価格バーコードが印字された右側ラベル片2bは、値下げ価格バーコード片として全部が右側台紙片3bに仮着された状態で発行される。
【0025】
左側ラベル片2aは、一部が右側台紙片3bに仮着された状態で発行されるため、簡単に右側台紙片3bから剥離し、値下げ前価格バーコードを目隠しする目隠し片として用いて、発行された直後に値下げ前価格バーコード上に貼付することができ、値下げした商品が値下げ前の価格で販売されることを確実に防止することができる。
【0026】
なお、値下げ前価格バーコードを目隠しする目隠し片として用いる左側ラベル片2aには、図2および図3に示すように、左側ラベル片2aに値下げしたことや値下げ後の価格を視認可能な表記を印字することにより、ユーザに値下げ商品であることを通知できると共に、値下げ価格バーコードが印字された値下げ価格バーコード片の貼付を忘れた場合にでも、レジにて値下げ後の価格を手入力することが可能になる。
【0027】
また、第1のラベル破断用切り込み21で破断させた左側ラベル片2a(目隠し片)の大きさとして、商品に貼り付けられている商品ラベルにおける値下げ前価格バーコードの大きさと略同一か、若干大きい程度のものを用いると、商品ラベルに印字されている値下げ前価格以外の情報を隠すことなく、値下げ前価格の目隠しを行うことができるので好適である。
【0028】
(第3の発行方法)
ラベル連続体1を用いて検品用ラベルを発行する第3の発行方法は、図2に基づいて説明した第1の発行方法と同様に、ラベル連続体1をプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間にセットすると共に、剥離板43から突出する部分の連続ラベル2を第2のラベル破断用切り込み22で左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとに分離させて、分離させた右側ラベル片2bおよび帯状台紙3を剥離板43で折り返し、折り返した右側ラベル片2bおよび帯状台紙3をテンション機構にセット、すなわち第1搬送ローラ44と第2搬送ローラ45との間に挟持させる。
【0029】
これにより、印字機構によって商品情報および仕分け先情報を左側ラベル片2aおよび右側ラベル片2bにそれぞれ印字すると共に、印字機構によって印字が施されたラベル連続体1は、右側ラベル片2bおよび帯状台紙3が剥離板43で折り返され、折り返された右側ラベル片2bおよび帯状台紙3にテンションが付与されながら搬送されることになる。剥離板43では、左側ラベル片2aは、その搬送方向前方側から順次剥離されると共に、右側ラベル片2bは、折り返されるため、左側ラベル片2aと右側ラベル片2bとは、第2のラベル破断用切り込み22で破断されて分離される。従って、商品情報および仕分け先情報が印字され、帯状台紙3から剥離された左側ラベル片2aは、商品貼付片として帯状台紙3から突出した状態で発行され、商品情報および仕分け先情報が印字された右側ラベル片2bは、検品作業片として帯状台紙3に仮着された状態で発行される。
【0030】
(第4の発行方法)
ラベル連続体1を用いて検品用ラベルを発行する第4の発行方法は、図3に基づいて説明した第2の発行方法と同様に、ラベル連続体1をプラテンローラ41とサーマルヘッド42との間にセットすると共に、剥離板43から突出する部分の帯状台紙3を第2の台紙破断用切り込み32で左側台紙片3aと右側台紙片3bとに分離させて、分離させた左側台紙片3aをテンション機構にセット、すなわち第1搬送ローラ44と第2搬送ローラ45との間に挟持させる。
【0031】
これにより、印字機構によって商品情報および仕分け先情報を左側ラベル片2aおよび右側ラベル片2bにそれぞれ印字すると共に、印字機構によって印字が施されたラベル連続体1は、左側台紙片3aが剥離板43で折り返され、折り返された左側台紙片3aにテンションが付与されながら搬送されることになる。剥離板43では、左側台紙片3aは、左側ラベル片2aから順次剥離されると共に、右側台紙片3bは、左側ラベル片2aおよび右側ラベル片2bが仮着された状態で発行されるため、左側台紙片3aと右側台紙片3bとは、第2の台紙破断用切り込み32で破断されて分離される。従って、左側ラベル片2aは、商品貼付片として一部が右側台紙片3bに仮着された状態で発行されると共に、値下げ価格バーコードが印字された右側ラベル片2bは、検品作業片として全部が右側台紙片3bに仮着された状態で発行される。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態によれば、帯状の連続ラベル2に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込み21を形成しておくと共に、目隠し片として用いる第1のラベル片2aと値下げ価格バーコード片として用いる第2のラベル片2bとに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込み22を形成しておき、連続ラベル2が仮着された帯状台紙3に、第1のラベル破断用切り込み21と同一の箇所に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込み31を形成しておくと共に、第1の台紙片3aと第2の台紙片3bとに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込み32を第1のラベル片2aの下側に形成しておくことにより、値下げ前の価格情報を含んだバーコードを目隠しする目隠し片の一部もしくは全部を帯状台紙3から剥離した状態で、値下げ後の価格情報を含んだバーコードが印字された値下げ価格バーコード片の全部を帯状台紙3に仮着された状態でそれぞれ発行することができるため、目隠し片が値下げ価格バーコード片より先に取り扱いやすい状態で発行され、目隠し片を簡単且つ確実に値下げ前価格バーコード上に貼付することができると共に、目隠し片と同時に発行された値下げ価格バーコード片を紛失することなく管理することができるという効果を奏する。
【0033】
さらに、本実施の形態によれば、帯状の連続ラベル2に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込み21を形成しておくと共に、商品貼付片として用いる第1のラベル片2aと検品作業片として用いる第2のラベル片2bとに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込み22を形成しておき、連続ラベル2が仮着された帯状台紙3に、第1のラベル破断用切り込み21と同一の箇所に、ラベルピッチPの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込み31を形成しておくと共に、第1の台紙片3aと第2の台紙片3bとに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込み32を第1のラベル片2aの下側に形成しておくことにより、商品情報と仕分け先情報とが印字され、商品に貼付される商品貼付片の一部もしくは全部を帯状台紙3から剥離した状態で、商品情報と仕分け先情報とが印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片の全部を帯状台紙3に仮着された状態でそれぞれ発行することができるため、商品貼付片が検品作業片より先に取り扱いやすい状態で発行され、商品貼付片を簡単且つ確実に商品に貼付することができると共に、商品貼付片と同時に発行された検品作業片を紛失することなく管理することができるという効果を奏する。
【0034】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明にかかるラベル連続体の実施の形態の構成を示す平面図である。
【図2】図1に示すラベル連続体を価格変更用ラベルとして発行する第1の発行方法を説明するための説明図である。
【図3】図1に示すラベル連続体を価格変更用ラベルとして発行する第2の発行方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0036】
1 ラベル連続体
2 連続ラベル
2a 左側ラベル片(第1のラベル片)
2b 右側ラベル片(第2のラベル片)
3 帯状台紙
3a 左側台紙片(第1の台紙片)
3b 右側台紙片(第2の台紙片)
21 第1のラベル破断用切り込み
22 第2のラベル破断用切り込み
31 第1の台紙破断用切り込み
32 第2の台紙破断用切り込み
33 タイミングマーク。
40 プリンタ
41 プラテンローラ
42 サーマルヘッド
43 剥離板
44 第1搬送ローラ
45 第2搬送ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状台紙に帯状の連続ラベルが仮着されたラベル連続体であって、
前記連続ラベルには、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1のラベル破断用切り込みが形成されていると共に、第1のラベル片と第2のラベル片とに左右に分離可能な第2のラベル破断用切り込みが形成されており、
前記帯状台紙には、第1のラベル破断用切り込みと同一の箇所に、ラベルピッチの間隔で幅方向に第1の台紙破断用切り込みが形成されていると共に、第1の台紙片と第2の台紙片とに左右に分離可能な第2の台紙破断用切り込みが第1のラベル片の下側に形成されていることを特徴とするラベル連続体。
【請求項2】
請求項1記載のラベル連続体を用いて、値下げ前の価格情報を含んだバーコードを目隠しする目隠し片および値下げ後の価格情報を含んだバーコードが印字された値下げ価格バーコード片からなる価格変更用ラベルを発行する発行方法であって、
剥離機構を有するプリンタを使用し、前記目隠し片として用いる前記第1のラベル片の全部もしくは一部を前記帯状台紙から剥離した状態で発行すると共に、前記値下げ価格バーコード片として用いる前記第2のラベル片に前記バーコードを印字し、前記第2のラベル片の全部を前記帯状台紙に仮着された状態で発行することを特徴とする発行方法。
【請求項3】
請求項1記載のラベル連続体を用いて、商品情報と仕分け先情報とが印字され、商品に貼付される商品貼付片および前記商品情報と前記仕分け先情報とが印字され、仕分け後の検品作業に用いる検品作業片からなる検品用ラベルを発行する発行方法であって、
剥離機構を有するプリンタを使用し、前記商品貼付片として用いる前記第1のラベル片に前記商品情報および前記仕分け先情報を印字し、前記第1のラベル片の全部もしくは一部を前記帯状台紙から剥離した状態で発行すると共に、前記値下げ価格バーコード片として用いる前記第2のラベル片に前記商品情報および前記仕分け先情報を印字し、前記第2のラベル片の全部を前記帯状台紙に仮着された状態で発行することを特徴とする発行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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