説明

ランフラット中子

【課題】 摩擦熱による溶損、軟化が生じにくいランフラット中子の提供。
【解決手段】 (1)ホイール周方向に互いに連結されベルト40によりホイール2に締付けられた複数の中子ブロック11を有し、該複数の中子ブロックの各中子ブロックが、プラスチック製であり、かつ、上面と下面の何れか少なくとも一方の面が解放した箱14と該箱の中に補強のために設けられた格子板15とをもった形状を有している、中子ブロック連結体10と、
中子ブロックとは別ピースで各中子ブロックの上面に取付けられる天板50と、
を有するランフラット中子1。
(2)天板50が金属製である。
(3)中子ブロック11の格子板15および箱14の前後端の壁16がホイールの中心6に対して放射状に延びている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロス時(タイヤ空気圧減少時)やパンク時にもある程度の距離を走ることができる、いわゆる「ランフラットシステム」において、タイヤ内でかつホイールリムの外周に装着される、ランフラット中子に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人により出願された特開2003−341311号公報は、図35(従来例)に示すように、ホイール周方向に互いに連結されホイールに押しつけられた複数の中子ブロック101を有し、該複数の中子ブロックの各中子ブロックが、プラスチック製であり、かつ、上面102が閉じ下面103が解放した箱104と該箱105の中に補強のために設けられた格子板106とをもった形状を有している、中子ブロック連結体を開示している。格子板106および箱の前後端の壁107は、金型からの製品抜きを考慮して、互いに平行としてある。
【特許文献1】特開2003−341311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記の構造にも、以下の解決すべき課題があった。
(イ) 摩擦熱による溶損、軟化がある。
パンク時には、タイヤ110の接地部分が路面に沿って平坦になり、中子ブロック101の外周は円筒形のため、中子ブロック101とタイヤ110の接触部111は、狭い形となる。そして、タイヤ110と中子ブロック101との間には、直径差分の摺動が生じるので、狭い形状の接触部111に摩擦熱が発生し局部的温度上昇点)を作る。ヒートスポットの温度がプラスチック製中子ブロック101の耐熱温度(120℃〜160℃)に達すると、中子ブロック101は溶損、軟化を生じ、これが耐久限界となる。
(ロ) 中子ブロック間の隙間が大きいか、または庇付き構造となる。
中子ブロック101間の隙間108が開いてしまい、パンク時走行時の車両振動を悪くする。
また、 中子ブロック101間の隙間108を詰めるには、図36(比較例、ただし、従来例ではない)に示すように、中子ブロック101の前後端に庇109をつけることが有効であるが、この庇109は、「片持ち梁」構造になり、構造的に弱い。
(ハ) 垂直荷重を斜めの壁で受ける構造となる。
中子ブロック101の前後端では、荷重方向が壁107の方向と斜めになり、荷重を壁伸長方向に受けることができず、強度上不利になる。これは大荷重の時にはつらい構造である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、以下の本発明の手段によって解決される。
(1) ホイール周方向に互いに連結されベルトによりホイールに締付けられた複数の中子ブロックを有し、該複数の中子ブロックの各中子ブロックが、プラスチック製であり、かつ、上面と下面の何れか少なくとも一方の面が解放した箱と該箱の中に補強のために設けられた格子板とをもった形状を有している、中子ブロック連結体と、
前記中子ブロックとは別ピースで各中子ブロックの上面に取付けられる天板と、
を有するランフラット中子。
(2) 前記天板が金属製である(1)記載のランフラット中子。
(3) 前記天板が耐熱性樹脂である(1)記載のランフラット中子。
(4) 前記中子ブロックの格子板および前記箱の前後端の壁がホイールの中心に対して放射状に延びている(1)記載のランフラット中子。
(5) 前記中子ブロックが、ホイール周方向に延び上方に開放する中央溝を有しており、前記天板が前記中子ブロックの中央溝を覆っている(1)記載のランフラット中子。
(6) 前記天板が天板の一端を下方に曲げて形成した回転ストッパーを有し、該回転ストッパーは隣り合う2つの中子ブロックの間の隙間に挿入されて天板の中子ブロックに対する回転止めとなっている(1)記載のランフラット中子。
(7) 前記中子ブロックには突起が形成されており、前記天板には該突起に対してスライド可能でかつ該突起を抱き抱えるフックが形成されており、前記天板はスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる(1)記載のランフラット中子。
(8) 前記突起が前記中子ブロックの左右端に形成されており、前記フックが前記天板の左右端に形成されており、前記天板は前後方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる(7)記載のランフラット中子。
(9) 前記突起が前記中子ブロックに前記中央溝の内側に突出するように形成されており、前記フックが前記天板の中央部に形成されており、前記天板は前後方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる(7)記載のランフラット中子。
(10) 前記突起が前記中子ブロックの前後端に形成されており、前記フックが前記天板の前後端に形成されており、前記天板は左右方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられ、天板に設けた抜け止めストッパーで抜け止めされている(7)記載のランフラット中子。
(11) 前記中子ブロックには、その外周側から、端部に連結・締め付け機構を設けた中子固縛用ベルトが巻付けられ、ホイールリムに押しつけられる(1)記載のランフラット中子。
(12) 前記中子ブロックのホイールリムへの締め付け力は、(R1−R2)W/(nR2)以上である(1)記載のランフラット中子。ここで、R1は中子外径、R2はリム外径、Wは車輪軸重、nは中子ブロック数である。
(13) 車軸荷重が7KN以上の車にも装着される(1)記載のランフラット中子。
【発明の効果】
【0005】
上記(1)のランフラット中子によれば、ベルトによりホイールに締付けられた複数の中子ブロックを有する中子ブロック連結体と、中子ブロックとは別ピースで各中子ブロックの上面に取付けられる天板を有しているので、天板の材料を中子ブロックの材料とは異なる材料とすることができ、天板の材料を中子ブロックの材料より、熱で溶損しにくい材料とすることにより、パンク時のタイヤとの摩擦熱によるランフラット中子の溶損、軟化を防止または抑制することができる。これにより、課題(イ)が解決する。
上記(2)のランフラット中子によれば、天板が金属製であるので、中子ブロックのプラスチックに比べて、耐熱性、熱伝導性、放熱性が高く、パンク時のタイヤとの摩擦熱を受けても溶損、軟化しない。これにより、課題(イ)が解決する。
上記(3)のランフラット中子によれば、天板が耐熱性樹脂であるので、中子ブロックのプラスチックに比べて、耐熱性が高く、パンク時のタイヤとの摩擦熱を受けても溶損、軟化しにくい。これにより、課題(イ)が解決する。
上記(4)のランフラット中子によれば、中子ブロックの格子板(のうちホイール周方向と直交する方向に延びている格子板)および中子ブロックの箱の前後端の壁がホイールの中心に対して放射状に延びているので、隣り合う2つの中子ブロックに装着した天板間の間隔が開かなくなる。これにより、課題(ロ)が解決する。
また、この構造では、ホイールがどの回転位置にあっても、中子ブロックの箱の前後端の壁、格子板の伸長方向が荷重方向になる。これにより、課題(ハ)が解決する。
中子ブロックの箱の前後端の壁、格子板が放射状に延びる構造では、金型を外周側に抜こうとすると(ただし、金型を側方にぬいてもよい)、中子ブロック自体に天板を一体形成することはできず、タイヤとの接触面が小さくなって接触部が発熱しやすくなる。しかし、本発明では、天板を中子ブロックと別ピースとしたので、中子ブロックの金型抜きとは無関係に、天板で中子ブロックの外周側を覆うことができ、天板面を広くとることができる。これによって、パンク時のタイヤとの接触部の発熱を抑制することができる。これにより、課題(イ)が効果的に解決する。
【0006】
上記(5)のランフラット中子によれば、中子ブロックが中央溝を有するので、そこにベルトを掛けて中子ブロックをホイールリムに締めつけることができる。これにより、中子ブロックとホイールリムとのすべりを防止でき、車のブレーキや駆動のトルクを、ホイールとタイヤ間に伝えることができる。
また、中子ブロックが、ホイール周方向に延び上方に開放する中央溝を有するが、天板が中央溝を覆うため、タイヤと中子との接触面積を広くとることができ、ヒートスポットが形成されにくい。
上記(6)のランフラット中子によれば、天板が天板の一端を下方に曲げて形成した回転ストッパーを有し、該回転ストッパーは隣り合う2つの中子ブロックの間の隙間に挿入されて天板の中子ブロックに対する回転止めとなっているので、パンク時走行時にタイヤとの摺動によって天板に回転トルクがかかっても、天板が中子ブロックに対して回転するのを止めることができ、車のブレーキや駆動のトルクを、ホイールとタイヤ間に伝えることができる。
【0007】
上記(7)のランフラット中子によれば、中子ブロックには突起が形成されており、前記天板には該突起に対してスライド可能でかつ該突起を抱き抱えるフックが形成されており、前記天板はスライドされて前記中子ブロックに組み付けられるので、「嵌めあい」により天板を中子ブロックに組み付け、固定することができる。
上記(8)、(9)、(10)のランフラット中子は、上記(7)のランフラット中子の種々の態様を示す。
上記(11)のランフラット中子によれば、中子ブロックには、端部に連結・締め付け機構を設けた中子固縛用ベルトが巻付けられるので、連結・締め付け機構部位でベルトを切り離すことができ、切り離した状態で、ベルトを中子ブロックの中央溝に通し、通し終えた後、ベルトの両端部を連結・締め付け機構で連結し、かつ、締めつける。これによって、天板を中子ブロックに装着後にベルトを中子ブロック連結体に通すことができる。
上記(12)のランフラット中子によれば、中子ブロックのホイールリムへの締め付け力を、(R1−R2)W/(nR2)以上としたので、パンク時にタイヤビードがリムフランジ部に固定されていない状態でも、タイヤ裏面と中子の間の摩擦による力の伝達で、駆動力、制動力、横力をタイヤ、中子、ホイール間に伝えることができる。
上記(13)のランフラット中子によれば、天板で中央溝に蓋をして広い面積の天板で大荷重を支えるようにしたので、車軸荷重が7KN以上の車にも装着されることができ、トラック、バス等の大型車にも本発明のランフラット中子を適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のランフラット中子の種々の実施例を図1〜図34を参照して説明する。
図中、図1〜図9は本発明の実施例1で、かつ、本発明のほぼ全ての実施例に共通な構造を示す。
図10、図11は本発明の実施例2を示し、図12、図13は本発明の実施例3を示し、図14、図15は本発明の実施例4を示し、図16は本発明の実施例5を示し、図17〜図21は本発明の実施例6を示し、図22、図23は本発明の実施例7を示し、図24、図25は本発明の実施例8を示し、図26〜図30は本発明の実施例9を示し、図31〜図33は本発明の実施例10を示し、図34は本発明の実施例11を示す。
本発明の全実施例に共通する構造部分には本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0009】
〔本発明の全実施例に共通する構成と作用・効果〕
まず、本発明の全実施例に共通する構造部分を、図1〜図9を参照して説明する。
本発明のランフラット中子1は、タイヤ横装填ホイール2のリム3の外周に装着される。装着時には、ホイール2の幅方向一端の着脱可能なフランジ4をリム3から外し、横方向から中子1およびタイヤをリム3に装着し、その後、一端の着脱可能なフランジ4をリム3に装着・固定する。
【0010】
本発明のランフラット中子1は、中子ブロック連結体10と、天板50とを有する。
中子ブロック連結体10は、ホイール周方向に互いに連結されベルト40によりホイール2に締付けられた複数の中子ブロック11を有している。複数の中子ブロック11の各中子ブロック11は、射出成形ができ、リサイクルが容易な材料であるプラスチック製(合成樹脂製)としてある。各中子ブロック11は、ホイール2の周方向に弧状に延び、ホイール幅方向にはほぼ直線状に延びる。中子ブロック11を複数直列に連結した中子ブロック連結体10は、ホイールリム3外周に1周延びる長さを有し、各ブロック11は中子ブロック連結体10をホイール周方向に複数分割した長さを有する。各中子ブロック11は、上面12と下面13の何れか少なくとも一方の面が解放した箱14と、箱14の中に補強のために設けられた格子板15とをもった形状を有している。壁が板状で、材料がプラスチックのため、各中子ブロック11は、軽量、かつ、強度が高い。
【0011】
天板50は、中子ブロック11とは別ピースで、各中子ブロック11の上面12に取付けられる。
天板50は、中子ブロック11とは別ピースのため、中子ブロック11の材料と異なる材料で製作することが可能である。天板50は耐熱性を要求されるので、中子ブロック11の材料よりは耐熱性の高い材料で製作されている。
たとえば、天板50は、金属製である。軽量化の観点から、天板50は、アルミニウム、またはマグネシウム、またはそれらの合金から製作されることが望ましい。ただし、天板50の金属は、アルミニウム、マグネシウムに限定されるものではなく、スチールであってもよい。アルミニウムおよびその合金の場合は、熱伝導性、熱放射性がよいので、パンク時走行時に、タイヤ5と接触・摺動しても、ヒートスポットを形成しにくく、ランフラット中子1およびタイヤ5の熱耐久性上望ましい。
また、天板50は、耐熱性樹脂から製作されてもよい。耐熱性樹脂の場合は、金属に比べて、天板50を成形で製作でき、生産性が高いという利点がある。
【0012】
中子ブロック11の格子板15(格子板15には、中央溝17の下方の縦脚15Aは含まれない)および箱14の前後端の壁16は、、ホイールの中心6に対して放射状に延びている。中央溝17の下方の縦脚15A形成用の金型は下方に抜かれるので、中央溝17の下方の縦脚15Aは互いに平行となっている。
中子ブロック11製作時には、中子ブロック11が上壁をもたない場合は金型は中子ブロック11の上方(ホイール半径方向外方)に抜かれる。中子ブロック11が上壁をもつ場合は金型は中子ブロック11の下方に抜かれる。
【0013】
また、中子ブロック11は、ホイール周方向に延び上方に開放する中央溝17を有している。天板50は、中子ブロック11の中央溝17を覆っている。
天板50は、天板50の一端を下方に曲げて形成した回転ストッパー51を有する。回転ストッパー51は、隣り合う2つの中子ブロック11の間の隙間に挿入されて、天板50の中子ブロック11に対する回転止めとなっている。
中子ブロック11には、中子ブロック11の幅方向に突出する突起18が形成されており、天板50には突起18に対してスライド可能でかつ突起18を抱き抱えるフック52が形成されている。天板50はスライドされて中子ブロック11に組み付けられる。組み付け時には、突起18とフック52がスライドする。
【0014】
中子ブロック11には、その外周側から、端部に連結・締め付け機構41を設けた中子固縛用ベルト40が巻付けられる。ベルト40は連結・締め付け機構41を切り離した1本ものの状態で、中子ブロック11の中央溝17と天板50とで形成される孔に通される。ベルト40に張力をかけることにより、中子ブロック11はホイールリム3にホイール半径方向内側に締めつけられる。
中子ブロック11のホイールリム3への締め付け力は、(R1−R2)W/(nR2)以上とされる。ここで、R1は中子外径、R2はリム外径、Wは車輪軸重、nは中子ブロック数である。
本発明のランフラット中子1がホイールに取り付けられる車は、車輪軸重は7KN以上のバス、トラック等の大型車であってもよい。これは、中央溝17を天板50で覆い、広い面積の天板50で荷重を分散して支えるようにしたため、大荷重に対応できるためである。ただし、本発明のランフラット中子1が取付けられる車は、車輪軸重が7KN未満の乗用車であってもよい。
【0015】
上記構成のランフラット中子の作用・効果を説明する。
ランフラット中子が、ベルト40によりホイール2に締付けられた複数の中子ブロック11を有する中子ブロック連結体10と、中子ブロック11とは別ピースで各中子ブロック11の上面に取付けられる天板50を有しているので、天板50の材料を中子ブロックの材料とは異なる材料とすることができる。天板50の材料を中子ブロック11の材料より、熱で溶損しにくい材料とすることにより、パンク時のタイヤとの摩擦熱によるランフラット中子1の溶損、軟化を防止または抑制することができる。これにより、課題(イ)が解決する。
【0016】
天板50が金属製である場合は、中子ブロック11のプラスチックに比べて、天板50は耐熱性、熱伝導性、放熱性が高く、パンク時のタイヤ5との摩擦熱を受けても天板50、したがって、中子1は溶損、軟化しない。これにより、課題(イ)が解決する。
天板50が耐熱性樹脂である場合は、天板50は中子ブロックのプラスチックに比べて、耐熱性が高く、パンク時のタイヤとの摩擦熱を受けても天板50は溶損、軟化しにくい。これにより、課題(イ)が解決する。
【0017】
中子ブロック11の格子板15のうちホイール周方向(中子の弧状伸長方向)と直交する方向(中子幅方向)に延びている格子板15および中子ブロック11の箱14の前後端の壁16がホイール2の中心6に対して放射状に延びている場合は、隣り合う2つの中子ブロック11に装着した天板50間の間隔が開かなくなる。これにより、課題(ロ)が解決する。
また、中子ブロック11の箱の前後端の壁16、格子板15が放射状に延びる構造では、ホイール2がどの回転位置にあっても、中子ブロック11の箱14の前後端の壁16、格子板15の伸長方向が荷重方向になる。これにより、前後端の壁16、格子板15が斜めに荷重を支えることがなくなり、課題(ハ)が解決する。
また、中子ブロック11の箱の前後端の壁16、格子板15が放射状に延びる構造では、金型を外周側に抜こうとすると、中子ブロック自体に天板を一体形成することはできず、タイヤとの接触面が小さくなって接触部が発熱しやすくなる。しかし、本発明では、天板50を中子ブロック11と別ピースとしたので、中子ブロックの金型抜きとは無関係に、天板50で中子ブロック11の外周側を覆うことができ、天板面を広くとることができる。これによって、パンク時のタイヤ5との接触部の発熱を抑制することができる。これにより、課題(イ)が効果的に解決する。
【0018】
中子ブロック11が中央溝17を有するので、そこにベルト17を掛けて中子ブロックをホイールリム3に十分な力で締めつけることができる。これにより、中子ブロック11とホイールリム3とのすべりを防止でき、車のブレーキや駆動のトルクを、ランフラット中子1を介して、ホイール2とタイヤ5間に伝えることができる。
また、中子ブロック11が、ホイール周方向に延び上方に開放する中央溝17を有し、中子ブロック11の上面の面積が小さくなるが、天板50が中央溝17を覆うため、ランフラット中子の天板50の面積を広く確保でき、タイヤ5と中子1との接触面積を広くとることができる。その結果、天板50にヒートスポットが形成されにくい。
【0019】
天板50が天板50の一端を下方に曲げて形成した回転ストッパー51を有し、回転ストッパー51は隣り合う2つの中子ブロック11の間の隙間に挿入されて天板50の中子ブロック11に対する回転止めとなっているので、パンク時走行時にタイヤ5との摺動によって天板50に回転トルクがかかっても、天板50が中子ブロック11に対して回転するのを止めることができる。その結果、車の制動や駆動のトルクを、ホイール2とタイヤ5間に伝えることができる。
【0020】
中子ブロック11には突起18が形成されており、天板50には突起18に対してスライド可能でかつ突起18を抱き抱えるフック52が形成されているので、天板50はスライドされて中子ブロック11に組み付けられ、「嵌めあい」により天板50を中子ブロック11に組み付け、固定することができる。
【0021】
中子固縛用ベルト40は、ベルト端部に連結・締め付け機構41を有するので、連結・締め付け機構41部位でベルト40を切り離すことができ、切り離した状態で、ベルト40を中子ブロック11の中央溝17に通し、通し終えた後、ベルト40の両端部を連結・締め付け機構41で連結し、かつ、締めつける。これによって、天板50を中子ブロック11に装着後にベルト40を中子ブロック連結体10に通すことができる。
【0022】
中子ブロック11のホイールリム3への締め付け力を、(R1−R2)W/(nR2)以上としたので、パンク時にタイヤビードがリムフランジ部4に固定されていない状態でも、タイヤ5の裏面と中子1の間の摩擦による力の伝達で、駆動力、制動力、横力をタイヤ、中子1、ホイール2間に伝えることができる。
ランフラット中子1は、車軸荷重が7KN以上の車にも装着されるので、トラック、バス等の大型車にも適用できる。
【0023】
つぎに、本発明の各実施例に特有な構造とその作用・効果を説明する。
〔実施例1−−−図1〜図9〕
本発明の実施例1の構造は、上記の、本発明の全実施例に共通する構造に準じる。
たとえば、中子ブロック11はプラスチック製、天板50はアルミ製である。
天板50の一端に形成された回転ストッパー51を隣り合う中子ブロック11の間に挟み込み、天板50が中子ブロック11に対して相対的に回転しないようにしてある。左右方向は、図4に示すように、フック52で突起18を抱え込むことにより、天板50の中子ブロック11に対する相対動が拘束される。
本発明の実施例1の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0024】
〔実施例2−−−図10、図11〕
本発明の実施例2では、中子ブロック11は、下壁20をもつが上壁をもたない。前後端の壁16と格子板15は放射状に延び、製作時には、金型は上方に抜かれる。
天板50はアルミ製で、一端に回転ストッパー51を有する。
突起18が中子ブロック11の左右端に形成されており、フック52が天板50の左右端に形成されている。天板50は前後方向にスライドされて中子ブロック11に組み付けられる。これによって、天板50の中子ブロック11に対する左右方向の相対動が拘束される。
中央溝17の下方の格子板15は、下方に抜かれ、中央溝17の下方の格子板15は互いに平行か、下方に向かって開く形となる。
本発明の実施例2の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0025】
〔実施例3−−−図12、図13〕
本発明の実施例3では、中子ブロック11は、上壁19をもつが下壁をもたない。前後端の壁16と格子板15は壁中心線が平行に延び、製作時には、金型は下方に抜かれる。前後端の壁16と格子板15は型の抜き勾配分上部が下部に比べて厚くなり、金型が下方に抜けるようにしてある。
天板50はアルミ製で、一端に回転ストッパー51を有する。
突起18が中子ブロック11の左右端に形成されており、フック52が天板50の左右端に形成されている。天板50は前後方向にスライドされて中子ブロック11に組み付けられる。これによって、天板50の中子ブロック11に対する左右方向の相対動が拘束される。
中央溝17の下方の格子板15は、下方に抜かれ、中央溝17の下方の格子板15は互いに平行か、下方に向かって開く形となる。
本発明の実施例3の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0026】
〔実施例4−−−図14、図15〕
本発明の実施例4では、中子ブロック11は、上壁も下壁ももたない。前後端の壁16と格子板15は放射状に延び、製作時には、金型は外周側に抜かれる。
天板50はアルミ製で、一端に回転ストッパー51を有する。
突起18が中子ブロック11の左右端に形成されており、フック52が天板50の左右端に形成されている。天板50は前後方向にスライドされて中子ブロック11に組み付けられる。これによって、天板50の中子ブロック11に対する左右方向の相対動が拘束される。
中央溝17の下方の格子板15Aは、型が下方に抜かれることができるように、中央溝互いに平行か、下方に向かって開く形となる。
本発明の実施例4の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0027】
〔実施例5−−−図16〕
本発明の実施例5では、中子ブロック11は、下壁20をもつが上壁をもたない。前後端の壁16と格子板15は放射状に延び、製作時には、金型は上方に抜かれる。
天板50はアルミ製である。
突起18は、中子ブロック11に、中央溝17の内側に突出するように形成されており、フック52は、天板50の左右方向中央部に形成されている。天板50は前後方向にスライドされて中子ブロック11に組み付けられる。
本発明の実施例5の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0028】
〔実施例6−−−図17〜図21〕
本発明の実施例6では、中子ブロック11は、下壁20をもつが上壁をもたない。
中子ブロック11の前後端(中子ブロック11のホイール周方向の前後端)に突起18が形成されており、天板50の前後端にフック52が形成されている。フック52は突起18を抱きかかえている。天板50は中子ブロック11の前後端で、突起18とフック52で拘束されるので、実施例6では、前後方向の回転ストッパーを設ける必要はない。
天板50は左右方向に(弧方向と直交する方向、ホイール幅方向)スライドされて中子ブロック11に組み付けられる。組み付け後、天板50は、天板50に固定した抜け止めストッパー53で左右方向に抜け止めされている。抜け止めストッパー53は、たとえば、リベットや、ネジや、ボルト・ナット等からなる。このリベットは2枚の板を固定するものではなく、1枚の天板50に固定されている。天板50の左右方向一端に形成された曲げ部54と天板50の左右方向他端に形成された抜け止めストッパー53とで、中子ブロック11の上端部を左右方向に挟むことにより、天板50は中子ブロック11に左右方向に抜け止め・固定される。
本発明の実施例6の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0029】
〔実施例7−−−図22、図23〕
本発明の実施例7では、中子ブロック11は、下壁20をもつが上壁をもたない。
図17〜図19は本発明の実施例7にも適用できる。突起18が中子ブロック11の前後端(中子ブロック11のホイール周方向の前後端)に形成されており、フック52が天板50の前後端に形成されている。フック52は突起18を抱きかかえている。天板50は中子ブロック11の前後端で、突起18とフック52で拘束されるので、実施例7では、前後方向の回転ストッパーを設ける必要はない。
図22、図23に示すように、天板50は左右方向に(弧方向と直交する方向、ホイール幅方向)スライドされて中子ブロック11に組み付けられる。スライド組み付け前に、天板50の左右方向一端に上側に天板端部を上側に曲げて折り返した折り返し部55を形成しておくとともに、天板50の左右方向他端に天板端部を下側に曲げた曲げ部54を形成しておく。天板50を折り返し部55側から中子ブロック11に挿入していき、装着する。パンク時タイヤ5に押されると、天板50の折り返し部55が下方に押されて天板50の上面の位置かそれより下方の位置まで曲げられ、図23に示すような抜け止めストッパー53となる。天板50の左右方向一端に形成された曲げ部54と天板50の左右方向他端の抜け止めストッパー53とで、中子ブロック11の上端部を左右方向に挟むことにより、天板50は中子ブロック11に左右方向に抜け止め・固定される。
本発明の実施例7の作用・効果は、上記の、本発明の全実施例に共通する作用・効果に準じる。
【0030】
〔実施例8−−−図24、図25〕
本発明の実施例8では、中子ブロック11には、その外周側から、端部に連結・締め付け機構41を設けた中子固縛用ベルト40(「ベルト」にはワイヤ等も含む)が巻付けられる。中子ブロック11は、ベルト40で締め付けられて、ホイールリム3に押しつけられる。
大荷重に対応するために、中央溝17を天板50で覆い、荷重を分散して受けるとともに、天板50を両端支持で中子ブロック11により受けるようにしたため、天板50を中子ブロック11に装着した状態で、ベルト40を中央溝17に巻きかけることが難しくなる。ベルト40を中央溝17に巻きかけることができるようにするために、ベルト40を連結・締め付け機構41部位で切り離すことができるようにしてある。連結・締め付け機構41部位で切り離して1本ものとしたベルト40を図25に示すように、ベルト40を端から、中央溝17と天板50とで形成される孔に順次通していき、通し終えた段階で、ベルト40の両端を連結・締め付け機構41部位で連結し、かつ締めつける。
本発明の実施例8の作用・効果は、天板50を中子ブロック11に取付け、中子ブロック連結体10にした後で、ベルト40を装着することができることである。
【0031】
〔実施例9−−−図26〜図30〕
本発明の実施例9は、ベルト40の連結・締め付け機構41の一例として反転リンク方式の機構を提案している。
図26、図27に示すように、連結用ボルト42部位で分離した構造の反転式リンク43を1本ものの直線状ベルト40の両端に取付ける。当初はベルト40の両端が離れているので、中子ブロック11の中央溝17と天板50とで形成される孔に順送りにベルト40を送り込むことにより、ベルト40の中子への組み付けが可能となる。
所定数の中子ブロック11の孔にベルト40を通した後、図28、図29に示すように、連結用ボルト42を挿入して反転式リンク43を連結する。ボルト42は、反転式リンク43の一方のヒンジの役割を兼ねている。ボルト42挿入後に、スナップリング44によりボルト42が抜けないように固定する。
反転式リンク43は図30に示すように、中間リンク45を回転させて締め込む。締め込み後は、ベルト張力が締め込みトルクとなり、外れない。この方式は、小型、軽量で調整ストロークが大きい。
本発明の実施例9の作用・効果は、ベルト40がボルト42で分離・締結できること、そして締結後、締め込みができることである。
【0032】
〔実施例10−−−図31〜図33〕
本発明の実施例10は、ベルト40の連結・締め付け機構41の一例としてバックル方式の機構を提案している。
図31は連結前の状態を示す。この状態では、直線状ベルト40の一端にバックル46が取付けられており、直線状ベルト40の他端にバックル受け具47が取付けられている。ベルト40をバックル46部位で切り離した1本ものの状態で、中子1の孔にベルト40を順次通していく。
図32、図33は、直線状ベルト40の両端をバックル46部位で連結した状態を示す。バックル46をバックル受け具47に通して反転させ、ロック48をかけてバックルがゆるまないようにする。
本発明の実施例9の作用・効果は、バックル式連結機構は反転リンク式のように連結時にボルトを差し込む必要がないので、連結作業が容易であることである。
【0033】
〔実施例11−−−図34〕
本発明のランフラットシステムは、横装填型リム3と従来型タイヤ5を用いるので、パンク時にタイヤビードがリムフランジ4に密着されておらず、「ビード外れ」が起こりやすい。しかし、中子1がリム3にベルト40で確実に固定されているため、タイヤ裏面と中子1の間の摩擦による力の伝達で、タイヤ5とホイール2間に、駆動力、制動力、横力を伝えることができる。
そのためには、リム3と中子1の間の摩擦力が、タイヤ裏面と中子1の間の摩擦力より、大きくなければならない。中子数をnとすると、
リム×中子摩擦力=(W+nU)×μ2×R2
リム×タイヤ摩擦力=W×μ1×R1
ただし、
W:車輪荷重、U:中子締めつけ力、R1:中子外径、R2:リム外径、μ1、μ2:摩擦係数、
であるから、(W+nU)×μ2×R2>W×μ1×R1が、中子がすべらない必要条件となる。近似的に、μ1=μ2とすると、この式は簡単になり、
U>(R1−R2)W/(nR2)となる。
したがって、中子1に必要な最小締めつけ力は、(R1−R2)W/(nR2)となる。中子締めつけ力(U)がこの力以上になるように、ベルト40の張力を決める。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子とその近傍の断面図である。
【図2】図1のランフラット中子とその近傍の、図1と直交する方向の断面図である。
【図3】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の断面図である。
【図4】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の、図3と直交する方向の断面図である。
【図5】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の天板の断面図である。
【図6】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の天板の、図5と直交する方向の断面図である。
【図7】図5の天板の平面図である。
【図8】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の、天板を中子ブロックに装着している途中の状態での、断面図である。
【図9】本発明(および本発明の実施例1)のランフラット中子の、天板を中子ブロックに対して回転止めした状態の、断面図である。
【図10】本発明の実施例2のランフラット中子の断面図である。
【図11】図10のランフラット中子の、図10と直交する方向の断面図である。
【図12】本発明の実施例3のランフラット中子の断面図である。
【図13】図12のランフラット中子の、図12と直交する方向の断面図である。
【図14】本発明の実施例4のランフラット中子の断面図である。
【図15】図14のランフラット中子の、図14と直交する方向の断面図である。
【図16】本発明の実施例5のランフラット中子とその近傍の断面図である。
【図17】本発明の実施例6のランフラット中子の天板の正面図である。
【図18】図17の天板の平面図である。
【図19】本発明の実施例6のランフラット中子の断面図である。
【図20】図19のランフラット中子の、図19と直交する方向の断面図である。
【図21】本発明の実施例6のランフラット中子とその近傍の断面図である。
【図22】本発明の実施例7のランフラット中子とその近傍の、パンク前の断面図である。
【図23】本発明の実施例7のランフラット中子とその近傍の、パンク後の断面図である。
【図24】本発明の実施例8のベルトで締め付けたランフラット中子とその近傍の断面図である。
【図25】本発明の実施例8のランフラット中子にベルトを挿通する状態の断面図である。
【図26】本発明の実施例9のランフラット中子の、ベルトの連結・締め付け機構部の、連結前の側面図である。
【図27】図26のベルトの連結・締め付け機構部の平面図である。
【図28】本発明の実施例9のランフラット中子の、ベルトの連結・締め付け機構部の、連結後で締め付け前の側面図である。
【図29】図28のベルトの連結・締め付け機構部の平面図である。
【図30】本発明の実施例9のランフラット中子の、ベルトの連結・締め付け機構部の、連結後で締め付け後の側面図である。
【図31】本発明の実施例10のランフラット中子の、ベルトの連結・締め付け機構部の、連結前の側面図である。
【図32】本発明の実施例10のランフラット中子の、ベルトの連結・締め付け機構部の、連結後の側面図である。
【図33】図32のベルトの連結・締め付け機構部の平面図である。
【図34】本発明の実施例11のランフラット中子とそれを装着したタイヤ付ホイールの断面図である。
【図35】従来のランフラット中子とそれを装着したタイヤ付ホイールの1/4部分の断面図である。
【図36】比較例のランフラット中子とそれを装着したタイヤ付ホイールの、パンク状態での、1/2部分の断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ランフラット中子(単に中子ともいう)
2 ホイール
3 ホイールリム(単にリムともいう)
4 リムフランジ(単にフランジともいう)
5 タイヤ
6 ホイール中心
10 中子ブロック連結体
11 中子ブロック
12 上面
13 下面
14 箱
15 格子板
15A 中央溝17の下方の縦脚
16 箱の前後端の壁
17 中央溝
18 突起
19 上壁
20 下壁
40 ベルト
41 連結・締付け機構
43 反転式リンク
44 スナップリング
45 中間リンク
46 バックル
47 バックル受け具
48 ロック
50 天板
51 回転ストッパー
52 フック
53 抜け止めストッパー
54 曲げ部
55 折り返し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイール周方向に互いに連結されベルトによりホイールリムに締めつけられた複数の中子ブロックを有し、該複数の中子ブロックの各中子ブロックが、プラスチック製であり、かつ、上面と下面の何れか少なくとも一方の面が解放した箱と該箱の中に補強のために設けられた格子板とをもった形状を有している、中子ブロック連結体と、
前記中子ブロックとは別ピースで各中子ブロックの上面に取付けられる天板と、
を有するランフラット中子。
【請求項2】
前記天板が金属製である請求項1記載のランフラット中子。
【請求項3】
前記天板が耐熱性樹脂である請求項1記載のランフラット中子。
【請求項4】
前記中子ブロックの格子板および前記箱の前後端の壁がホイールの中心に対して放射状に延びている請求項1記載のランフラット中子。
【請求項5】
前記中子ブロックが、ホイール周方向に延びかつ上方に開放する中央溝を有しており、前記天板が前記中子ブロックの中央溝を覆っている請求項1記載のランフラット中子。
【請求項6】
前記天板が天板の一端を下方に曲げて形成した回転ストッパーを有し、該回転ストッパーは隣り合う2つの中子ブロックの間の隙間に挿入されて天板の中子ブロックに対する回転止めとなっている請求項1記載のランフラット中子。
【請求項7】
前記中子ブロックには突起が形成されており、前記天板には該突起に対してスライド可能でかつ該突起を抱き抱えるフックが形成されており、前記天板はスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる請求項1記載のランフラット中子。
【請求項8】
前記突起が前記中子ブロックの左右端に形成されており、前記フックが前記天板の左右端に形成されており、前記天板は前後方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる請求項7記載のランフラット中子。
【請求項9】
前記突起が前記中子ブロックに前記中央溝の内側に突出するように形成されており、前記フックが前記天板の中央部に形成されており、前記天板は前後方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられる請求項7記載のランフラット中子。
【請求項10】
前記突起が前記中子ブロックの前後端に形成されており、前記フックが前記天板の前後端に形成されており、前記天板は左右方向にスライドされて前記中子ブロックに組み付けられ、天板に設けた抜け止めストッパーにより抜け止めされている請求項7記載のランフラット中子。
【請求項11】
前記中子ブロックには、その外周側から、端部に連結・締め付け機構を設けた中子固縛用ベルトが巻付けられ、ホイールリムに押しつけられる請求項1記載のランフラット中子。
【請求項12】
前記中子ブロックのホイールリムへの締め付け力は、R1が中子外径、R2がリム外径、Wが車輪荷重、nが中子ブロック数とした場合に、(R1−R2)W/(nR2)以上である請求項1記載のランフラット中子。
【請求項13】
車軸荷重が7KN以上の車にも装着される請求項1記載のランフラット中子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2006−8063(P2006−8063A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191691(P2004−191691)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000110251)トピー工業株式会社 (255)
【出願人】(500272347)ディックプラスチック株式会社 (27)