説明

リモコン装置

【課題】他の機器の表示状態で、別の機器で危険な設定状態となった時に、この危険状態を、使用者の分かりやすいように表示したリモコン装置を提供する。
【解決手段】複数機器の運転状態や設定条件を表示する表示部4と、複数機器の内どの機器の運転状態や設定条件を表示するかを選択する選択スイッチ29や、各種の運転指示を行う各スイッチを備えた操作部5とを設けたリモコン装置1で、少なくとも一つの機器で危険な状態の設定が行われ、前記表示部4には他の機器の運転状態や設定条件が表示されている時には、危険な状態の設定が行われていることを、他の機器の表示状態で画面背景20を変化させることで表示したので、危険な設定状態であることが、違う機器の表示状態であっても、画面の背景の変化で離れた場所からでも知ることが出来、危険を未然に回避出来、常に安心して使用出来るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、給湯機等のリモコン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のリモコン装置では、給湯機の操作や表示の他に他の機器である浴室暖房機の制御も行うことで、使用者がわざわざ浴室まで行って操作する手間を省き、操作性の向上を図るものであり、給湯機使用状態では他の機器の表示状態でも、決められた位置にその旨を表示するものであった。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−163980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところでこの従来のものでは、画面の特定部分でメイン表示の妨げにならない位置に、給湯温度や高温注意の警告、給湯機の運転状態が文字により表示されているが、しかし、あくまでサブ的な文字による表示の為、リモコン装置を見ても直感的に状態を判断することが出来ず、リモコン装置の近くまで行かないと表示されている給湯機の表示内容を確認出来ないと言う不具合を有し、極めて使用勝手が悪いものであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明はこの点に着目し、上記欠点を解決する為、特にその構成を、複数機器の運転状態や設定条件を表示する表示部と、複数機器の内どの機器の運転状態や設定条件を表示するかを選択する選択スイッチや、各種の運転指示を行う各スイッチを備えた操作部とを設けたリモコン装置で、少なくとも一つの機器で危険な状態の設定が行われ、前記表示部には他の機器の運転状態や設定条件が表示されている時には、危険な状態の設定が行われていることを、他の機器の表示状態で画面背景を変化させることで表示したものであった。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、危険な設定状態であることが、違う機器の表示状態であっても、画面の背景の変化で離れた場所からでも知ることが出来、危険を未然に回避出来、常に安心して使用出来るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次にこの発明の一実施形態のリモコン装置を図面に基づき説明する。
1はヒートポンプ式の給湯機2及び3室の暖房負荷3を制御するリコモン装置で、液晶ディスプレーから成るタッチパネル方式の表示部4と、該表示部4の表示内容を変更する操作部5と、各種運転状態を表示する表示ランプ群6とから構成されている。
【0007】
前記表示部4には、操作部5の給湯スイッチ7の押圧で、残湯量表示8、給湯温度表示9や給湯温度を設定するアップ、ダウンスイッチ10、11、ふろ自動スイッチ12等の給湯画面13が表示され、アップ、ダウンスイッチ10、11の操作で給湯温度の変更を行うと共に、ふろ自動スイッチ12の押圧で給湯機にふろ自動運転を行わせるものである。
【0008】
又操作部5の暖房スイッチ14の押圧では、表示部2が暖房画面15に切り替わり、暖房可能な3室の状態を表示するもので、暖房室表示16の初期表示は「暖房A」、「暖房B」、「暖房C」の文字表示され、この表示の下方に現在状況表示17を「ON」、「OFF」でそれぞれ表示すると共に、最下方にはそれぞれの入切スイッチ18が表示され、更に右端にはこの全室の暖房を同時に切状態とする全切スイッチ19が表示されており、画面背景20は白色としている。
【0009】
更に操作部5の生活情報スイッチ21の押圧では、表示部4が情報画面22に切り替わり、ネットワーク23を介して決められたサーバ24から各種の情報を取り出し可能な画面となり、地域情報の回覧板を取り出すお知らせスイッチ25、最新のニユースを取り出すニユーススイッチ26、今日或いは一週間の天気を取り出す天気スイッチ27、色々な料理のレシピを取り出すレシピスイッチ28が表示されており、前記の給湯スイッチ7と暖房スイッチ14、生活情報スイッチ21で選択スイッチ29を構成している。
【0010】
30は押圧することで浴室リモコン(図示せず)との間でインターホン通話とした通話スイッチ、31は伝言の記憶及び再生及び消去用の伝言スイッチ、32は省電力のために表示部4を消灯状態とする表示消灯スイッチ、33は給湯機側で沸増し運転中を表示する沸増しランプ、34は使用者へのお知らせ事項があることを表示するお知らせランプ、表示部4が暖房画面15でなくとも暖房状態の確認ができるように、暖房室Aランプ35、暖房室Bランプ36、暖房室Cランプ37がそれぞれ備えられている。
【0011】
次にこの一実施形態を示すリモコン装置1では、給湯画面11の表示中に給湯設定を60℃に設定すると、直接給湯されることで火傷等の危険があり、「高温注意」の文字表示38を点滅させて注意を喚起するものであったが、これは給湯画面13の表示中のことであり、他の表示に切り替えた時にはこの注意の表示が出来ないものであった。
【0012】
そこで、この発明では、図3に示すように上記の危険状態で表示部4が暖房画面15に切り替えられた場合、画面背景20の色を白色から赤色に変化させて(Aの状態)、遠くから見ても危険な設定状態であることが分かるようにするものであり、又この赤色の画面背景20を点滅させてより目立たせて、注意を引くようにすれば、更に分かり易いものであり、又画面背景20の一部ここでは上部の帯部分39のみを赤色表示したり(Bの状態)、これを点滅表示することも考えられるものである。
【0013】
更にこの画面背景20に高温状態を連想させるような、絵やマーク、図形を表示しても良く、ここでは炎の絵を表示させたり(Cの状態)、この絵に上記の帯部分39の赤色表示を追加して表示しているものである(Dの状態)。
【0014】
次に図4に示すように危険な設定状態で表示部4が情報画面22に切り替えられた場合には、暖房画面15の時と同じく、画面背景20の色を白色から赤色に変化させて(Eの状態)、遠くから見ても危険な設定状態であることが分かるようにしたり、又この赤色の画面背景20を点滅させてより目立たせたり、又画面背景20の一部ここでは上部の帯部分39のみを赤色表示したり(Fの状態)、これを点滅表示したり、更にこの画面背景20に高温状態を連想させるような、絵やマーク、図形を表示しても良く、ここでは炎の絵を表示させたり(Gの状態)、この絵に上記の帯部分39の赤色表示を追加して表示しているものである(Hの状態)。
【0015】
従って、危険な設定状態であることが、違う機器の表示状態であっても、画面の背景の変化で離れた場所からでも知ることが出来、火傷等の怪我をすることなく危険を未然に回避出来、常に安心して使用出来るものである。
又赤色で表示することで、もともと赤色が有する、注意や過熱と言う色の感覚を十分利用して、色でも注意の喚起が確実に行われるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明一実施形態のリモコン装置を示すシステム図。
【図2】同リモコン装置の概略説明図。
【図3】同給湯及び暖房画面の通常表示と危険表示の画面説明図。
【図4】同情報画面の通常表示と危険表示の画面説明図。
【符号の説明】
【0017】
1 リモコン装置
4 表示部
5 操作部
20 画面背景
29 選択スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数機器の運転状態や設定条件を表示する表示部と、複数機器の内どの機器の運転状態や設定条件を表示するかを選択する選択スイッチや、各種の運転指示を行う各スイッチを備えた操作部とを設けたリモコン装置で、少なくとも一つの機器で危険な状態の設定が行われ、前記表示部には他の機器の運転状態や設定条件が表示されている時には、危険な状態の設定が行われていることを、他の機器の表示状態で画面背景を変化させることで表示した事を特徴とするリモコン装置。
【請求項2】
前記画面背景の変化は、画面背景を白色から赤色にしたり、これを点滅させる事を特徴とする請求項1記載のリモコン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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