説明

リラックス装置

【課題】身体の揺動動作に効果的なゆらぎを付与しつつ、より効果的なリラックス効果を付与することができるリラックス装置を提供する。
【解決手段】コントローラ24により、リラックス揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅の両方に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数が減少されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量も減少されるように揺動駆動装置を構成するモータが制御される。また、コントローラ24によりリフレッシュ揺動時に、揺動動作の周波数に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数が増加されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量が減少されるように揺動駆動装置を構成するモータが制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者にリラックス効果を付与することができるリラックス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、椅子型の身体支持部材に腰掛けた使用者の身体を揺動させることでリラックス効果を付与するリラックス装置が例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1のリラックス装置では、揺動動作を1Hz以下で行いつつ、その揺動動作を0.2Hz以下の変動幅で漸次変化させて揺動動作の周波数にゆらぎを付与することで、リラックス効果を高めている。
【特許文献1】特開2000−42112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のリラックス装置では、揺動動作の周波数にゆらぎを付与することで使用者に対してリラックス効果を付与しているが、周波数に対してゆらぎを付与するだけでは使用者に付与できるリラックス効果に限界があるため、更なる改善が望まれている。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、身体の揺動動作に効果的なゆらぎを付与しつつ、より効果的なリラックス効果を付与することができるリラックス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、使用者の身体を支持する身体支持手段と、該身体支持手段を前後方向に揺動動作させる揺動駆動手段と、該揺動駆動手段を制御して前記身体支持手段をリラックス揺動させる制御手段とを備えたリラックス装置であって、前記制御手段は、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を増減させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を変化させるべく前記揺動駆動手段を制御することをその要旨とする。
【0006】
この発明では、制御手段により、揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方が増減されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量を変化させるべく揺動駆動手段が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅のいずれか一方の減少変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることが可能となるため、前記減少変化とゆらぎの量の変化とを連動させて連動感を増すことができる。また、前記減少変化とゆらぎの量を連動させて減少させることで、使用者に与える作用(刺激)を徐々に小さくして、効果的にリラックス効果を付与することが可能となる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリラックス装置において、前記制御手段は、前記リラックス揺動時に、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を減少させつつ、その変化と同期して前記ゆらぎ量を減少させるように前記揺動駆動手段を制御することをその要旨とする。
【0008】
この発明では、制御手段により、リラックス揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方が減少されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量も減少されるように揺動駆動手段が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅のいずれか一方の減少変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることができ、前記減少変化とゆらぎの量の変化とを連動させて連動感を増すことができる。また、前記減少変化とゆらぎの量を連動させて減少させることで、使用者に与える作用(刺激)を徐々に小さくして、効果的にリラックス効果を付与することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のリラックス装置において、前記制御手段は、前記リラックス揺動から切り替わって、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方を増加させるリフレッシュ揺動を行うように前記揺動駆動手段を制御し、リラックス状態にあった前記使用者をリフレッシュさせるリフレッシュ制御手段を備え、前記リフレッシュ制御手段は、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を増加させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるように前記揺動駆動手段を制御することをその要旨とする。
【0010】
この発明では、制御手段には、リラックス揺動から切り替わって、揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方を増加させるリフレッシュ揺動を行うように揺動駆動手段が制御されるとともに、リラックス状態にあった使用者をリフレッシュさせるリフレッシュ制御手段が備えられる。そして、リフレッシュ制御手段により、揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方が増加されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量が減少されるように揺動駆動手段が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅のいずれか一方の増加変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることができ、前記増加変化とゆらぎの量の変化とを連増させて連動感を増すことができる。また、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方が増加されることで使用者に与える作用(刺激)が増加され、更にゆらぎ量を減らすことで使用者に与える作用(刺激)が際立ち、使用者に対して効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のリラックス装置において、前記リフレッシュ制御手段は、前記リフレッシュ揺動時のゆらぎ量をリラックス揺動時よりも小さくなるように前記揺動駆動手段を制御することをその要旨とする。
【0012】
この発明では、リフレッシュ制御手段により、リフレッシュ揺動時のゆらぎ量がリラックス揺動時よりも小さくなるように揺動駆動手段が制御される。そのため、リフレッシュ揺動時に平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方が増加される動作(リフレッシュ揺動)を使用者が体感し易くなり、より効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のリラックス装置において、前記制御手段は、前記リラックス揺動時に、前記揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を減少させつつ、その変化と同期してゆらぎ量も減少させように前記揺動駆動手段を制御し、前記リフレッシュ制御手段は、前記リフレッシュ揺動時に、前記揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を増加させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるとともに、前記リフレッシュ揺動時のゆらぎ量をリラックス揺動時よりも小さくなるように前記揺動駆動手段を制御することをその要旨とする。
【0014】
この発明では、制御手段により、リラックス揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅が減少されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量も減少されるように揺動駆動手段が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の減少変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることが可能となるため、前記減少変化とゆらぎの量の変化とを連動させてより連動感を増すことができる。また、前記減少変化とゆらぎの量を連動させて減少させることで、使用者に与える作用(刺激)を徐々に小さくして、効果的にリラックス効果を付与することができる。また、リフレッシュ制御手段により、揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅が増加されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量が減少され、更にリフレッシュ揺動時のゆらぎ量がリラックス揺動時よりも小さくなるように揺動駆動手段が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅のいずれか一方の増加変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることができ、前記増加変化とゆらぎの量の変化とを連増させてより連動感を増すことができる。また、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅が増加されることで使用者に与える作用(刺激)が増加され、更にゆらぎ量を減らすことで使用者に与える作用(刺激)が際立ち、使用者に対して効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。更に、リフレッシュ揺動時に平均周波数及び平均振幅が増加される動作(リフレッシュ揺動)を使用者が体感し易くなり、より効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、身体の揺動動作に効果的なゆらぎを付与しつつ、より効果的なリラックス効果を付与することができるリラックス装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のリラックス装置の概略構成図を示す。図1に示すように、リラックス装置10は、その基台11の底部11aが図示しない床面に載置されるとともに、基台11に設けられた揺動駆動手段としての揺動駆動装置12と該揺動駆動装置12により揺動される身体支持手段としての身体支持部材13とを備えている。
【0017】
揺動駆動装置12は、モータ20と、減速機21と、クランク機構22と、リンク部材23とから構成されている。
モータ20は、基台11の底部11a上面に設けられるとともに、前記底部11a上面に設けられる制御手段及びリフレッシュ制御手段としてのコントローラ24によりその駆動が制御されている。減速機21は、基台11の底部11a上面に設けられるとともに、前記モータ20と駆動連結され、モータ20の駆動力を減速出力するものである。
【0018】
クランク機構22は、2つの接続部材22a,22bから構成されるとともに、減速機21の回転駆動を半径の極めて大きな円弧運動に変換するものである。接続部材22aは、その基端が減速機21の出力軸と一体回転可能に接続されるとともに、その先端が接続部材22bの基端と回転可能に接続されている。接続部材22bの先端は、身体支持部材13が固定される四角枠状のベース部25の下部と接続されている。
【0019】
前記基台11には、その底部11aから上方向に突設される支持枠11bが備えられており、2つのリンク部材23はそれらの基端が各支持枠11b上部に所定間隔を有して回転可能に連結されるとともに、各先端がベース部25の下部と回転可能に連結されている。つまり、この2本のリンク部材23は、基端を中心として回動するようになっており、クランク機構22からの駆動力を基に、ベース部25に固定される身体支持部材13をロッキングチェア等のように前後方向に揺動させている。尚、本実施形態では、身体支持部材13が後方から前方へ移動する際の経路を往路とし、前方から後方へ移動する際の経路を復路としている。
【0020】
ベース部25の上部には、椅子型の身体支持部材13を構成する座面30がベース部25と一体移動可能に固定されており、座面30の後部に傾動可能に固定された背もたれ部31と、座面30の前部に固定されたオットマン32と、座面30の左右両側に固定された肘掛け部33とが設けられている。
【0021】
背もたれ部31は、図2に示すように、該背もたれ部31を傾動させるリクライニング機構34がコントローラ24により制御され、背もたれ部31を適宜傾動させるようになっている。
【0022】
また、背もたれ部31には、上段両側に左右一対のエアバッグ40,41が使用者の左右肩部に対応して内装されるとともに、中段に背中用エアバッグとしてのエアバッグ42,43,44が使用者の背部(背中上段、背中中段及び背中下段)に対応して内装され、下段両側にエアバッグ45,46が使用者の左右腰部に対応して内装されている。座面30左右には、2つのエアバッグ47,48が使用者の臀部及び大腿部に対応して内装されている。使用者の各部位に対応して設けられたエアバッグ40〜48は、図示しない接続ホースを介し、座面30の下部に設けられたエアポンプ49に向けて取り回されている。エアポンプ49は、前記コントローラ24によりその駆動が制御され、各エアバッグ40〜48の膨縮動作が可能となっている。
【0023】
次に、上記の様に構成されたリラックス装置10の動作について図1〜図4を用いて説明する。
コントローラ24は、揺動駆動装置12を駆動して身体支持部材13のリラックス揺動を実施するモード単独、若しくはそのリラックス揺動と各エアバッグ40〜48及び背もたれ部31とを連動するモード等、各種の作動モードが設定されている。その中で、リフレッシュ機能を有するリラックス揺動モードがある。この作動モードでは、先ず使用者に対してリラックス効果を付与する[リラックス揺動]が実施され、所定時間経過すると[リラックス揺動]から[リフレッシュ揺動]へと切り替わって作動モードが終了するようになっている。尚、図3は、その作動モードにおける身体支持部材13が揺動駆動装置12により揺動される際の振幅及び周波数の変化について示している。
【0024】
[リラックス揺動]
先ず、コントローラ24は、座面30と背もたれ部31との間のリクライニング角度θを起立状態(例えばリクライニング角度θ=120度)からリクライニング状態(例えばリクライニング角度θ=150度)となるように、リクライニング機構34を制御して背もたれ部31を所定角度(例えば30度)傾動させる。この時、背もたれ部31の作動速度は漸減するように制御される。
【0025】
そして、コントローラ24は、使用者を覚醒状態からリラックス状態に導くように、時間経過に伴って身体支持部材13の揺動動作の揺動間隔(周波数)にゆらぎを付与しつつ、所定時間あたりの揺動間隔(平均周波数)を例えば0.35Hzから開始し、所定時間Aまでの間で0.2Hzまで0.05Hz刻みで平均周波数を漸減させるようにモータ20を制御する。この時、コントローラ24は、図4に示すように揺動動作の平均周波数が変化されるタイミングに合わせて周波数のゆらぎ量を減らすようにモータ20を制御する。そして、コントローラ24は、揺動動作の揺れ幅(振幅)にランダムなゆらぎを付与するようにモータ20を制御し、前述したモータ20制御を組み合わせてリラックス揺動を行うようになっている。さらに、コントローラ24は、所定時間Aまでエアポンプ49を駆動させて、背もたれ部31や座面30に設けた複数のエアバッグ40〜48を、適宜、膨脹収縮動作させて使用者の身体をさすったり、伸ばしたりして筋肉を弛緩させるようなマッサージ効果を付与するようにしている。
【0026】
所定時間A経過後、所定時間Bまで、コントローラ24は、前記の最終動作、つまり身体支持部材13を本実施形態の平均周波数の下限値である平均周波数0.2Hzで、振幅及び周波数にゆらぎが生じるようにモータ20を制御し、使用者を更にリラックス状態から睡眠状態となるように揺動を続ける。また、所定時間A,B間では、コントローラ24はエアポンプ49の駆動を停止させてエアバッグ40〜48の動作を停止させるようになっている。
【0027】
[リフレッシュ揺動]
所定時間B経過後、コントローラ24は、使用者を睡眠状態(リラックス状態)から覚醒状態へと誘うように、揺動動作の揺動間隔(周波数)にゆらぎを付与しつつ、所定時間あたりの揺動間隔(平均周波数)を0.2Hzから0.3Hz、0.3Hzから0.4Hz、0.4Hzから0.6Hzとなるように段階的に変化させるべくモータ20を制御する。この時、周波数の変化のタイミングは、身体支持部材13の揺動動作が例えば10往復した後に変化するようにコントローラ24にて制御されており、更にコントローラ24は、図4に示すように、揺動動作の平均周波数が変化されるタイミングに合わせて周波数のゆらぎ量を減らすようにモータ20を制御する。また、コントローラ24は、周波数の変化のタイミングと同期させて振幅の大きさを段階的に増加するようにモータ20を制御する。
【0028】
またリフレッシュ揺動時では上記の一連の動作中にコントローラ24は、停止させていたエアポンプ49を駆動させ、例えば左肩部用のエアバッグ40と左腰部用のエアバッグ45とを同時に膨脹させる。そして、その膨脹状態を例えば5秒維持した後に、エアバッグ40とエアバッグ45の収縮を同時に行った後、右肩部用のエアバッグ41と左腰部用のエアバッグ46とを同時に膨脹し例えば5秒維持させる。つまり、コントローラ24は、使用者の左半身と右半身の押し上げの時間差を有して交互に繰り返して使用者にひねり動作を付与して使用者をより覚醒状態に導くようにエアポンプ49を制御するようになっている。このエアバッグ動作終了後、コントローラ24は、エアポンプ49を制御してエアバッグ42,43,44に空気を供給して背中を持ち上げるようにし、背中伸ばしを行うようになっている。
【0029】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)コントローラ24により、リラックス揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅の両方に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数が減少されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量も減少されるように揺動駆動装置12を構成するモータ20が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数の減少変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることが可能となるため、前記減少変化とゆらぎの量の変化とを連動させて連動感を増すことができる。また、前記減少変化とゆらぎの量を連動させて減少させることで、使用者に与える作用(刺激)を徐々に小さくして、効果的にリラックス効果を付与することができる。
【0030】
(2)コントローラ24には、リラックス揺動から切り替わって、揺動動作の周波数及び振幅の両方を増加させるリフレッシュ揺動を行うように揺動駆動装置12を構成するモータ20が制御されるとともに、リラックス状態にあった使用者をリフレッシュさせる機能が備えられる。そして、コントローラ24により、揺動動作の周波数に対してゆらぎが付与され、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数が増加されるとともに、その変化と同期してゆらぎ量が減少されるように揺動駆動装置12を構成するモータ20が制御される。これにより、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数の増加変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることが可能となるため、前記増加変化とゆらぎの量の変化とを連動させて連動感を増すことができる。また、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数が増加されることで使用者に与える作用(刺激)が増加され、更にゆらぎ量を減らすことで使用者に与える作用(刺激)が際立ち、使用者に対して効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0031】
(3)コントローラ24により、リフレッシュ揺動時のゆらぎ量がリラックス揺動時よりも小さくなるように揺動駆動装置12を構成するモータ20が制御される。そのため、平均周波数が増加される動作を使用者が体感し易くなり、より効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0032】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、リラックス揺動後にリフレッシュ揺動を行ったが、リフレッシュ揺動を行わずにリラックス揺動のみを行ってもよい。
【0033】
・上記実施形態では、揺動動作の周波数及び振幅の両方にゆらぎを付与しているが、周波数及び振幅の一方のみにゆらぎを付与する構成としてもよい。
・上記実施形態では、リラックス揺動時に揺動動作の所定時間あたりの平均周波数の減少変化に合わせて、ゆらぎの量を減少させる構成としたが、これに限らない。例えば、揺動動作の所定時間あたりの平均振幅を減少させ、その変化と同期させてゆらぎの量を減少させる構成としてもよい。
【0034】
また、リフレッシュ揺動時に揺動動作の所定時間あたりの平均周波数の増加変化に合わせて、ゆらぎの量を減少させる構成としたが、これに限らない。例えば、リフレッシュ揺動時に、揺動動作の振幅に対してゆらぎを付与させつつ、揺動動作の所定時間あたりの平均振幅を増加させ、その増加変化と同期して振幅に対して付与されるゆらぎの量を減らす構成としてもよい。
【0035】
その他、コントローラ24により、リラックス揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を減少させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるように揺動駆動手段としての揺動駆動装置12を制御し、更にリフレッシュ揺動時に、揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を増加させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるとともに、リフレッシュ揺動時のゆらぎ量をリラックス揺動時よりも小さくなるように揺動駆動装置12を制御する構成としてもよい。これにより、リラックス揺動時には揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の減少変化と、ゆらぎの量の変化とを同期させることが可能となるため、前記減少変化とゆらぎの量の変化とを連動させてより連動感を増すことができる。また、前記減少変化とゆらぎの量を連動させて減少させることで、使用者に与える作用(刺激)を徐々に小さくして、効果的にリラックス効果を付与することができる。また、リフレッシュ揺動時には、揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅が増加されることで使用者に与える作用(刺激)が増加され、更にゆらぎ量を減らすことで使用者に与える作用(刺激)が際立ち、使用者に対して効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。更に、リフレッシュ揺動時に平均周波数及び平均振幅が増加される動作(リフレッシュ揺動)を使用者が体感し易くなり、より効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0036】
・上記実施形態では、特に言及していないが、例えば、リラックス揺動時に揺動動作の振幅及び周波数に対して付与されるゆらぎを1/fゆらぎとなるように構成してもよい。このような構成とすることで、自然なゆらぎを付与することができ、効果的なリラックス効果を使用者に付与することが可能となる。
【0037】
・上記実施形態では、リフレッシュ揺動時に揺動動作の周波数にゆらぎが付与される構成としたが、これに限らず、ゆらぎを付与しない構成としてもよい。このような構成とすることで、リフレッシュ揺動時に揺動動作の周波数の増加を使用者が体感しやすくなるため、より効果的なリフレッシュ効果を付与することができる。
【0038】
・上記実施形態では、リラックス揺動時に、身体支持部材13(ベース部25)の揺動動作の周波数を0.35Hzから0.2Hzの間になるようにコントローラ24によりモータ20を制御しているが、リラックスさせるその他の周波数帯域でモータ20を制御してもよい。
【0039】
・上記実施形態では、リフレッシュ揺動時に、身体支持部材13(ベース部25)の揺動動作の周波数を0.2Hzから段階的に0.6Hzまで変化するようにコントローラ24にてモータ20を制御しているが、リフレッシュさせるその他の周波数帯域を利用してもよい。
【0040】
・上記実施形態では、コントローラ24により所定時間B経過後の揺動動作の振幅及び周波数を同期させて増加させるようにモータ20を制御しているが、同期させなくてもよい。また、振幅及び周波数の両方を増加させるのではなく、一方のみを増加させるようにしてもよい。
【0041】
・上記実施形態では、所定時間Aや所定時間Bとでコントローラ24による各部の制御が切り替わるように構成されているが、これに限らず、例えば使用者がコントローラ24による各部の制御を切り替え可能なスイッチを設けて、使用者の所望のタイミングで切り替えをおこなってもよい。
【0042】
・上記実施形態では、身体支持部材13を椅子型に構成したが、これに限らず、例えばベッド型やその他の形状に構成してもよい。
・上記実施形態では、特に言及していないが、リラックス揺動やリフレッシュ揺動に対応した音楽や振動を付与する構成を追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態におけるリラックス装置の概略構成図である。
【図2】身体支持部材の斜視図である。
【図3】揺動動作の振幅及び周波数について説明するための説明図である。
【図4】揺動動作の平均周波数と周波数に付与されるゆらぎ量について説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10…リラックス装置、12…揺動駆動装置(揺動駆動手段)、13…身体支持部材(身体支持手段)、24…コントローラ(制御手段及びリフレッシュ制御手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体を支持する身体支持手段と、該身体支持手段を前後方向に揺動動作させる揺動駆動手段と、該揺動駆動手段を制御して前記身体支持手段をリラックス揺動させる制御手段とを備えたリラックス装置であって、
前記制御手段は、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を増減させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を変化させるべく前記揺動駆動手段を制御することを特徴とするリラックス装置。
【請求項2】
請求項1に記載のリラックス装置において、
前記制御手段は、前記リラックス揺動時に、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を減少させつつ、その変化と同期して前記ゆらぎ量を減少させるように前記揺動駆動手段を制御することを特徴とするリラックス装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のリラックス装置において、
前記制御手段は、前記リラックス揺動から切り替わって、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方を増加させるリフレッシュ揺動を行うように前記揺動駆動手段を制御し、リラックス状態にあった前記使用者をリフレッシュさせるリフレッシュ制御手段を備え、
前記リフレッシュ制御手段は、前記揺動動作の周波数及び振幅の少なくとも一方に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅の少なくとも一方を増加させつつ、その変化と同期して前記ゆらぎ量を減少させるように前記揺動駆動手段を制御することを特徴とするリラックス装置。
【請求項4】
請求項3に記載のリラックス装置において、
前記リフレッシュ制御手段は、前記リフレッシュ揺動時のゆらぎ量をリラックス揺動時よりも小さくなるように前記揺動駆動手段を制御することを特徴とするリラックス装置。
【請求項5】
請求項3に記載のリラックス装置において、
前記制御手段は、前記リラックス揺動時に、前記揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を減少させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるように前記揺動駆動手段を制御し、
前記リフレッシュ制御手段は、前記リフレッシュ揺動時に、前記揺動動作の周波数及び振幅に対してゆらぎを付与し、前記揺動動作の所定時間あたりの平均周波数及び平均振幅を増加させつつ、その変化と同期してゆらぎ量を減少させるとともに、前記リフレッシュ揺動時のゆらぎ量をリラックス揺動時よりも小さくなるように前記揺動駆動手段を制御することを特徴とするリラックス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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