説明

リン酸アルミニウム上に吸着したポリサッカライド結合抗原を含むワクチン組成物

【課題】 多量あるいは複雑な投与の問題を解決した混合ワクチンの開発が望まれている。
【解決手段】 i)結合体がリン酸アルミニウム上に吸着されている点で特徴付けられる担体蛋白質に結合したヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライド;およびii)ジフテリア、破傷風および百日咳に対する保護を付与する他の抗原を含む、混合ワクチンにより、上述した課題が解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、担体蛋白質に結合したポリサッカライド結合抗原を含む新規なワクチン処方に関する。特に本発明は、ヘモフィルスインフルエンザ(Haemophilus Influenzae)B型(Hib)感染予防のための抗原がリン酸アルミニウム上へ吸着されているワクチン処方に関する。本発明はまた、多価ワクチン、すなわち1以上の病態の改善または治療のためのワクチンに関する。本発明はまた、医薬におけるかかるワクチンの製造および使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリサッカライドを利用するワクチンは、当該分野において公知である。例えば、ヘモフィルスインフルエンザb型(Hib)感染予防のためのワクチンは、担体蛋白質と結合した莢膜ポリサッカライド(PRP)を基礎とする。ポリサッカライドは、リボース、リビトールおよびリン酸塩のポリマーである。これらのワクチンは、典型的に単純な(すなわち、アジュバント処理しない)処方として提供される。しかしある場合において、水酸化アルミニウムを含む希釈剤(MerckによるPedvax Hib製品)を用いて凍結乾燥した結合体を復元する。典型的には、担体蛋白質は、ジフテリアまたは破傷風トキソイドあるいはナイセリア・メニギチディス(N.menigitidis)の外膜蛋白質である。かかる結合ワクチン抗原の例は、米国特許第4365170号、米国特許第4673574号、ヨーロッパ特許第208375号、ヨーロッパ特許第477508号およびヨーロッパ特許第161188号に開示されている。
かかる結合ワクチンを他の抗原またはワクチンと同時に投与することが望ましく、これは、複数回の注射を必要とし得る。複数回の注射に伴う問題として、より複雑な投与方法および多量の全注射容量が挙げられる。これは、ワクチンを幼児に適用する場合、特に深刻な問題である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それゆえ、混合ワクチンの製造が提唱されてきた。一のよく知られた混合ワクチンは、ジフテリア、破傷風およびボルデテラ・パーツシス(B.pertussis、百日咳菌)感染に対する保護を供給する。該ワクチンは、ある状況では、他のボルデテラ・パーツシス抗原も存在し得るが、典型的に、2または3個の抗原−(無毒化したPT、FHAおよびしばしば、限定はしないが69kDaであることが多い)からなる全細胞または非細胞百日咳成分、およびトキソイド化ジフテリアならびに破傷風毒を含む。かかるワクチンは、しばしば、DTPwまたはDTPaと称される。他の抗原をB型肝炎またはポリオなどの疾患予防用のかかる混合ワクチンに加えることが望ましいであろう。
【0004】
ポリサッカライド結合ワクチンをかかる混合に加えることが望ましいであろう。しかしながら、本発明者らは、成分の単純な混合がポリサッカライド成分に対する抗体力価の減少をもたらすことを見出した。
本発明者は、結合抗原をリン酸アルミニウムに吸着させると、この減少を抑えることができることを見出した。対照的に、抗原を水酸化アルミニウムに吸着させると、ポリサッカライド成分に対する抗体力価は完全に減少する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、本発明は、リン酸アルミニウム上に吸着したポリサッカライド結合抗原を含むワクチン組成物を提供する。好ましくは、抗原は、担体蛋白質と結合したHib由来の莢膜ポリサッカライド(PRP)である。
好ましくは、担体蛋白質は、ジフテリアかまたは破傷風トキソイド、ジフテリアCrm197蛋白質、またはナイセリア・メニギチディスのような細菌由来の外膜蛋白質である。
ポリサッカライド結合体は、いずれかの既知のカップリング技法によって調製できる。例えば、ポリサッカライドをチオエーテル結合を経て結合できる。該結合方法は、ポリサッカライドを1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート(CDAP)で活性化し、シアン酸エステルを形成することに依存する。従って、活性化されたポリサッカライドは、直接またはスペーサー基を介して、担体蛋白質上のアミノ基に結合し得る。好ましくは、シアン酸エステルは、ヘキサンジアミンと結合し、アミノ誘導ポリサッカライドは、チオエーテル結合の形成に関するヘテロライゲーション化学操作を用いて、担体蛋白質に結合する。かかる結合体は、PCT出願公開公報WO93/15760ユニホームド・サービス・ユニバーシティー(Uniformed Services University)に記載されている。
【0006】
結合体は、また、米国特許第4365170号(Jennings)および米国特許第4673574号(Anderson)に記載の直接還元的アミノ化法によって調製することもできる。他の方法は、ヨーロッパ特許第0161188号、ヨーロッパ特許第208375号およびヨーロッパ特許第0477508号に記載されている。
さらなる方法は、カルボジイミド縮合による、アジピン酸ヒドラジド(ADH)で誘導された臭化シアン活性化ポリサッカライドの蛋白質担体への結合に関する。かかる結合は、Chu C.ら、Infec Immunity, 1983 245 256 に記載されている。
本発明の好ましい具体例において、PRPポリサッカライド対担体蛋白質の比率は、典型的な1:3から1:0.3〜1:2へ減少する。そのような低比率の結合体は、アジュバント処理しない状態においてさえ、干渉問題を有さないので、有利である。
【0007】
本発明の好ましい具体例において、処方は、好ましくは、1またはそれ以上の:A型肝炎ウイルス(HAV)、ジフテリア、破傷風、百日咳、B型肝炎およびポリオに対する保護を提供する抗原から選択された少なくとも1つの他の成分を含有する。
本発明の範囲内の個々の混合ワクチンは、DTPa(ジフテリア−破傷風−非細胞百日咳)−Hib混合ワクチン処方、Hib−B型肝炎ワクチン処方、DTPa−Hib−B型肝炎ワクチン処方およびIPV(不活性化ポリオワクチン)−DTPa−Hib−B型肝炎ワクチン処方を包含する。
前記の混合物は、A型肝炎に対して保護的である成分を包含してもよい。
【0008】
かかるワクチンにおける使用に適当な成分は、既に商業上入手可能であり、詳細は、世界保健機関から得ることができる。例えば、IPV成分は、ソーク(Salk)不活性化ポリオワクチンであり得る。ジフテリア、破傷風および百日咳ワクチンは、Infanrix DTPa(SmithKline Beecham Biologicals)のような非細胞産物からなってもよい。A型肝炎に対する保護を提供する成分は、好ましくは、HAVのHM−175株由来の死菌弱毒化ワクチンである‘Havrix’(SmithKline Beecham Biologicals)として知られる製品である[F. E. Andre, A Hepburnおよび E. D’Hondtによる‘Inactivated Canadidate Vaccines for Hepatitis A’.Prog. Med. Virol. Vol37, pages 72-95(1990)およびSmithKline Beecham Biologicalsによって出版されたthe product monograph‘Havrix’(1991)を参照]。B型肝炎成分は、‘Engerix-B'におけるような‘S'抗原を含み得る。
有利には、本発明に係るヘモフィルスインフルエンザB型または混合ワクチンは、小児用ワクチンである。
【0009】
ワクチン製剤は、一般に、Vaccine Design−The Subunit and sdjuvant approach、PowellおよびNewman編;Pellum Pressに記載されている。リポソーム内でのカプセル化は、例えば、Fullertonによる米国特許第4235877号に記載されている。蛋白質の巨大分子への結合は、例えば、Likhiteによる米国特許第4372945号およびArmorらによる米国特許第4474757号に開示されている。
各々のワクチン投与量における結合抗原の量は、典型的なワクチンにおける有意な、不利な副作用がない免疫保護応答を誘導する量として選択される。かかる量は、どの特異的な免疫原を用いるかに依存して変化するであろう。一般に、各投与量は、1〜1000μgの全免疫原、好ましくは2〜100μg、最も好ましくは4〜40μgからなるであろうことが予想される。個々のワクチンについての最適量は、対象における抗体力価および他の応答の観察を含め、標準的な研究によって確かめることができる。最初のワクチン接種後、対象は、約4週間ごとに1または2回の追加免疫注射を受ける。
【0010】
本発明に係るさらなる態様において、結合抗原をリン酸アルミニウム上に吸着させることを特徴とするワクチンの製造方法を提供する。吸着は、好ましくはpH5〜6、好ましくは約5.4にて行われる。一の具体例において、ワクチンを、24時間以上静置後、凍結乾燥させる。別法として、本発明のワクチンを、液体型で他の抗原と組み合わせてもよい。
本発明はさらに、かかるワクチンの最初の医学的使用を提供する。
さらなる具体例において、本発明は、ヘモフィルスインフルエンザB型感染を予防または改善する方法であって、本発明のワクチンの無毒で、有効量を投与することを特徴とする方法を提供する。
【0011】
次に実施例を用いて、本発明を説明する。
実施例1
リン酸アルミニウム上へ吸着した破傷風トキソイド結合HiBポリサッカライドを含むワクチン処方
【0012】
ヘモフィルスインフルエンザB型莢膜ポリサッカライド(PRP)破傷風トキソイド(TT)結合体の合成
1.a 臭化シアン結合
PRPおよびTTの共有結合は、NIH(Chu C.ら(1983)、ヘモフィルスインフルエンザB型および肺炎双球菌6A型ポリサッカライド蛋白質結合体の免疫原性におけるさらなる研究、Infec.Immunity,245-256)で明らかにされた結合化学によって行われる。PRPを、制御条件下、臭化シアンで活性化し、アジピン酸ヒドラジドスペーサーで誘導化する。
誘導化後、活性化ポリサッカライド(PRP−AH)を透析濾過によって精製する。2つの精製成分(PRP−AHおよびTT)の結合は、カルボジイミド縮合によって行う。次いで、結合体を限外濾過およびゲル濾過によって精製して、試薬および結合していないPRPならびにTTを除去する。
【0013】
PRP−TT結合体の合成
1.b CDAP結合
30mgの天然HibPRPを6mlの2MNaCl中に溶解した。225mclのCDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノ−ピリジニウムテトラフルオロボレート)をポリサッカライド溶液(アセトニトリル中100mg/mlの保存溶液)へ加えた。90秒後に、450mclの0.2Mトリエチルアミンを加えた。活性化をpH10.0にて、氷上および室温で1分間行った。
90mgの破傷風トキソイド(1/3の初期PS/蛋白質比)を活性化ポリサッカライドに加え、結合反応を室温で1時間行った。次いで、反応物を3mlの1Mグリシン溶液(pH5.0)を用いて、室温で30分間および4℃で一晩クエンチした。
結合体を0.2MNaClで平衡化したsephacryl HR 500カラム上のゲル濾過によって精製した。炭水化物および蛋白質含量を各フラクション中で測定した。結合体をプールし、フィルター滅菌(Minisart+0.222γm膜)した。
【0014】
リン酸アルミニウム上への吸着
1.c 0.15mgのリン酸アルミニウムに、12.5mcgの実施例1(a)のポリサッカライド結合体を加えた。これを2時間攪拌して、pHを5.1に調整した。混合物を室温で1日静置し、次いで、吸着した結合体を2〜8℃でさらに9日間静置した。凍結乾燥産物を調製する場合、吸着した産物をラクトース(15.75mg)中で希釈して、25mcgポリサッカライド/mlおよび0.4mgのAl/mlの最終組成物を得、得られた組成物を0.5mlバイアル中に満たし、凍結乾燥した。
液体産物を調製する場合、吸着した結合体を150mMNaClおよび5mg/mlのフェノキシエタノールを含む注射用水で希釈し、20mcgポリサッカライド/mlおよび0.32mgAl/mlの最終組成物を得る。
【0015】
1.d B型肝炎を有するおよび有さないジフテリア破傷風および百日咳(非細胞)ワクチンの処方は、WO93/24148(SmithKline Beecham Biologicals)の方法に従って、行った。
【0016】
1.e 結合体を予め吸着させた「低比率」PRP−TTリン酸アルミニウムの調製
破傷風菌(30mcg、60mcg)使用量を減少させる以外は実施例1aに類似した方法で結合体を調製して、ポリサッカライド:蛋白質比が1:1または1:2で産物を得た。次いで、結合体を実施例1cの方法に従って、リン酸アルミニウムへ吸着させる。最終凍結乾燥調製物は、12.5μgの結合体、0.15mgのAlPO、15.75mgのラクトースを含有する。これを0.1+/−0.1のpHにて、使用前に0.5mlの注射用水中で復元する。
【0017】
実施例2:リン酸アルミニウムに予め吸着し、DTPaまたはDTPa−HBと混合したPRP−TT結合体の免疫原性
単純なまたはAlPO上に予め吸着した実施例1a)のHib結合体を(どちらのワクチンも凍結乾燥した)、注射前1時間以内にDTPaまたはDTPaHBと混合し、該混合物をヒトへの投与量(0.5μgのPRP)の1/20に相当する投与量で、皮下経路によって新生児ラット(1週齢)に注射した。ラットは、2週および4週後に追加免疫し、各免疫処置後に血清を集めて、抗PRP抗体を測定した。対照は、セーライン中で復元したHibワクチン(AlPOに吸着したまたは吸着していない)を包含する。
【0018】
一群10匹の無作為な新生児ラット(1週齢−OFA系統)の群を0、14、28日に、Hibワクチンのヒト投与量の1/20で、単独またはDTPaもしくはDTPaHB(ヒト投与量の1/20)と混合して、皮下注射で3回免疫した。凍結乾燥Hibワクチンのセーラインでの復元または混合(DTPaまたはDTPaBH)は、免疫処置前1時間以内に行った。
ラットを14、28、42および56日目に麻酔下で採血した。抗PRP抗体を個体血清においてELISAによって測定し、力価を測定対照標準を用いて、γ/mlで表わした。GMTを各グループについて、および各時点について計算した。95%の信頼限界を3回目の免疫後に得られた力価について計算した。
表1に示すように、Hib結合体のAlPOへの吸着は、その免疫原性を修飾しない:いくつかの抗PSは、2回目の投与後に生じ、良い追加免疫効果は、ヒト新生児において見られるように、3回目の投与後に示される。HibワクチンのDTPaまたはDTPaHBとの混合は、抗PRP応答を3〜8倍減じ、DTPa−HBの場合、この減少は有意である。対照的に、AlPOへ予め吸着したHibワクチンは、単純ワクチンで得られたレベルと少なくとも等価のレベルまで抗PRP応答を回復させる。
【0019】
結論:
Hib/リン酸アルミニウム処方は、従って、Hibを他の小児科用混合物と混合するとき生じる適合性問題を解決する可能性を有する。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)結合体がリン酸アルミニウム上に吸着されている点で特徴付けられる担体蛋白質に結合したヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライド;および
ii)ジフテリア、破傷風および百日咳に対する保護を付与する他の抗原
を含む、混合ワクチン。
【請求項2】
結合体が、A型肝炎、B型肝炎およびポリオからなる群より選択される疾患に対する保護を付与する1種または複数の他の抗原と混合されるところの、請求項1記載の混合ワクチン。
【請求項3】
担体蛋白質がジフテリアトキソイド、ジフテリアCRM197蛋白質および髄膜炎菌外膜蛋白質からなる群より選択されるところの、請求項1または2記載の混合ワクチン。
【請求項4】
ヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライドに結合された担体蛋白質が破傷風トキソイドであるところの、請求項1または2記載の混合ワクチン。
【請求項5】
ヘモフィルスインフルエンザB型ポリサッカライドの担体蛋白質に対する比率が1:0.3〜1:2(重量:重量)であるところの、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の混合ワクチン。
【請求項6】
吸着されている結合体が他の抗原と組み合わせる前に凍結乾燥されているところの、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の混合ワクチン。
【請求項7】
担体蛋白質に結合させ、リン酸アルミニウム上に吸着させるヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライドを含む凍結乾燥させたワクチンのコンテナと、ジフテリア、破傷風および百日咳に対する保護を付与するワクチンを含む別のコンテナとからなる、混合ワクチンの製造用キット。
【請求項8】
ヘモフィルスインフルエンザB型莢膜ポリサッカライド抗原を担体蛋白質に結合させ、その結合体をリン酸アルミニウム上に吸着させ、該他の抗原と混合することを含む、請求項1ないし6に記載のワクチンの製法。
【請求項9】
吸着工程が5と6の間のpHでなされるところの、請求項8記載の方法。
【請求項10】
該他の抗原が、A型肝炎、ジフテリア、破傷風、百日咳、B型肝炎およびポリオからなる群より選択される疾患に対する保護を付与するところの、請求項8または9記載の方法
【請求項11】
i)結合体がリン酸アルミニウム上に吸着されている点で特徴付けられる担体蛋白質に結合したヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライド;および
ii)A型肝炎、ジフテリア、破傷風、百日咳またはポリオの一つの疾患に対する保護を付与する一群の抗原より選択される、ヘモフィルスインフルエンザb型以外の病原体に対する保護を付与しうる他の成分
を含む、混合ワクチン。
【請求項12】
担体蛋白質がジフテリアトキソイド、ジフテリアCRM197蛋白質および髄膜炎菌外膜蛋白質からなる群より選択されるところの、請求項11記載の混合ワクチン。
【請求項13】
ヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライドに結合された担体蛋白質が破傷風トキソイドであるところの、請求項11記載の混合ワクチン。
【請求項14】
ヘモフィルスインフルエンザB型ポリサッカライドの担体蛋白質に対する比率が1:0.3〜1:2(重量:重量)であるところの、請求項11ないし13のいずれか1つに記載の混合ワクチン。
【請求項15】
吸着されている結合体が他の抗原と組み合わせる前に凍結乾燥されているところの、請求項11ないし14のいずれか1つに記載の混合ワクチン。
【請求項16】
ヘモフィルスインフルエンザB型莢膜ポリサッカライド抗原を担体蛋白質に結合させ、その結合体をリン酸アルミニウム上に吸着させ、ヘモフィルスインフルエンザb型以外の病原体に対する保護を付与しうる他の成分と混合することを含む、請求項11ないし15に記載のワクチンの製法。
【請求項17】
吸着工程が5と6の間のpHでなされるところの、請求項16記載の方法。
【請求項18】
該他の成分が、A型肝炎、ジフテリア、破傷風、百日咳またはポリオの一の疾患に対する保護を付与する一群の抗原より選択されるところの、請求項16または17記載の方法。
【請求項19】
医薬にて使用される、請求項1ないし6または請求項11ないし15のいずれか一項に記載のワクチン組成物。
【請求項20】
ヘモフィルスインフルエンザB型感染を患っているか、あるいは感染しやすい患者を治療するための医薬の製造における請求項1ないし6または請求項11ないし15のいずれか一項に記載のワクチン組成物の安全かつ効果的な量の使用。
【請求項21】
ヘモフィルスインフルエンザB型の莢膜ポリサッカライドが破傷風トキソイドに結合し、ワクチンが以下の成分:ジフテリアトキソイド、破傷風トキソイド、無細胞性百日咳抗原、B型肝炎表面抗原および不活化ポリオワクチンを含むところの、請求項1または11記載の混合ワクチン。

【公開番号】特開2008−120833(P2008−120833A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−33301(P2008−33301)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【分割の表示】特願平9−503581の分割
【原出願日】平成8年6月19日(1996.6.19)
【出願人】(595136380)グラクソスミスクライン・バイオロジカルス・ソシエテ・アノニム (10)
【氏名又は名称原語表記】GLAXOSMITHKLINE BIOLOGICALS S.A.
【Fターム(参考)】