説明

リーダライタ、およびデータ処理方法

【課題】小型で持ち運びが容易にでき、かつコストを押さえたリーダライタを用いた情報処理システムを提供する。
【解決手段】リーダライタ100に、ICカード400との間でデータを送受信するためのリードライト部130と、主記憶装置110と、メモリカード300を装着可能なカードスロット150と、カードスロット150に装着されたメモリカード300に格納されているプログラムを読み出して、該読出したプログラムを主記憶装置110にロードする手段と、ロードしたプログラムにしたがい、リードライト部130を介してICカード400に格納されているデータを読み出す手段と、読み出したデータを用いた処理を行なう手段と、処理の結果をリードライト部130を介してICカード400に書き込む手段と、実行した処理の結果を画面表示する表示パネル180と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RF−ID(Radio Frequency−Identification)タグ或いはIC(Integrated Circuit)カードに対して情報の読出し処理および書込み処理を行なうリーダライタの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からICカードやRF−IDタグに対して、データの書込み処理や読出し処理を行なうリーダライタが知られている。リーダライタは、金融業界、流通業界、交通機関、医療機関等の種々な分野において利用されている。例えば、金融業界では、ICカードに対するデータの入出力処理を行なうリーダライタがキャッシュディスペンサの構成装置として利用されている。また、例えば、流通業界で利用されるPOS(Point Of Sale)システムにリーダライタが利用されている。キャッシュディスペンサやPOSシステムでは、リーダライタがICカードやRF−IDタグからデータの読出し処理および書込み処理を行い、リーダライタに接続された情報処理装置がICカードやRF−IDタグに書き込まれるデータの情報処理を行なっている。
【0003】
特許文献1には、リーダライタに情報処理装置を接続して、情報処理装置によりリーダライタを制御する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−48135号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、リーダライタは、銀行のキャッシュディスペンサのように、ある固定された場所で提供するサービスに利用される場合だけでなく、移動して行なう業務で使うシステムに利用される場合がある。例えば、健康審査機関により行なわれる派遣による健康審査にリーダライタを利用したシステムを用いることも考えられる。この場合、健康審査の受診者毎にICカードを持たせ、リーダライタを用いて、各検査装置が出力するデータをICカードに記憶させる。このように移動して行なう業務に用いられるシステムでは、システム自体を小型化することが望まれる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、リーダライタを移動して行なう業務のシステムに利用することについて特に考慮されていない。そして、上記特許文献1の技術を移動して行なわれる業務のシステムに利用しようとした場合、業務に必要なリーダライタ毎にパソコン等の情報処理装置を用意して、業務が行なわれる場所に運び設定する必要がある。特に複数のリーダライタが必要な場合、利用する情報処理装置が同数必要となり数が多くなるため、設置の手間に加えてシステムのコストを増加させてしまう。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、持ち運びが容易にでき、かつコストを押さえたリーダライタを用いた情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、リーダライタにRF−IDタグ或いはICカードに対するデータの読出し処理および書込み処理を行なう機能に加えて、RF−IDタグ或いはICカードから読み出したデータを用いた処理を行なう機能を設ける。
【0009】
例えば、本発明の一態様は、RF−ID(Radio Frequency−Identification)タグ或いはIC(Integrated Circuit)カードに対してデータの読出し処理および書込み処理を行なうリーダライタに適用される。
【0010】
そして、前記リーダライタは、RF−IDタグ或いはICカードとの間でデータを送受信するためのリードライト部と、前記リードライト部が受信したデータを用いて各種情報処理を行なう処理部と、を有する。また、前記処理部は、メモリと、記憶媒体または通信カードを装着可能なスロットと、前記スロットに装着された記憶媒体に格納されているプログラムを読み出して、該読出したプログラムを前記メモリに記憶する手段と、前記記憶したプログラムにしたがい、前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに格納されているデータを前記メモリに読み出す読出し手段と、前記読み出したデータを用いて各種情報処理を行なう処理手段と、前記処理手段による処理結果を前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに書き込む書込み手段と、前記処理結果を画面表示する表示手段と、前記処理結果を外部装置に通信する通信手段と、前記処理結果を音声で出力する音声出力手段と、利用者からのデータの入力を受付ける入力手段と、を有し、前記処理手段は、前記入力手段が受付けたデータを用いて情報処理を実行する。
【発明の効果】
【0011】
このように本発明では、リーダライタにRF−IDタグ或いはICカードから読み出したデータを用いた処理を行なう機能を設けている。したがって、本発明では、パソコン等の情報処理装置を設けることなく、RF−IDタグ或いはICカードからデータを読出し、その読み出したデータを用いた処理を行い、その結果をRF−IDタグ或いはICカードに書き込むことができるようになる。
【0012】
そのため、本発明によれば、業務に必要なリーダライタ毎に情報処理装置を設ける必要がなくなるため、持ち運びが容易にでき、かつコストを押さえたリーダライタを用いたシステムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態のリーダライタの構成を説明するためのブロック図である。
【0015】
なお、以下の説明では、非接触型のICカード400と通信を行なうリーダライタ100を例にして説明するが、本実施形態は、特にこれに限定されるものではない。例えば、非接触型のICカード400に代えてRF−IDタグと通信を行なう場合にも同様に本実施形態を適用することができる。また、同様に非接触型ICカードに代えて接触型のICカードまたは磁気カードと通信を行なう場合についても本実施形態を適用することができる。
【0016】
さて、図示するように、リーダライタ100は、主記憶装置110、CPU(Central Processing Unit)120、リードライト部130、IOインタフェース(以下「IOI/F」という)140、カードスロット150、液晶ディスプレイなどの表示パネル160、音声出力装置170、操作パネル180、およびEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)190を有する。なお、EEPROM190には、予め起動プログラム(例えばBIOSまたは/およびOS)が格納されている。
【0017】
主記憶装置110は、リーダライタ100に後述する処理を実行させるためのプログラムやその処理に必要なデータを記憶するためのメモリである。また、主記憶装置110は、CPU120がプログラムを実行するためのワークエリアとして機能する。主記憶装置110には、例えば、RAM(Random Access Memory)を用いることができる。
【0018】
CPU120は、EEPROM190に格納されている起動プログラムにしたがい、カードスロット150に挿入されているメモリカード300からリーダライタ100に情報処理を実行させるためのプログラムを主記憶装置110にロードする。また、CPU120は、主記憶装置110にロードしたプログラムを実行して、後述するリードライト部130を制御して、ICカード400に対するデータの読出し処理および書込み処理を行う。CPU120は、主記憶装置110にロードしたプログラムを実行して、ICカード400から読み出したデータを用いて処理を行なう。なお、CPU120が行う処理については、後段で詳細に説明する。
【0019】
リードライト部130は、ICカード400からのデータの読出しと、ICカード400へのデータの書込みを行なう。具体的には、リードライト部130は、変調回路131、復調回路132、およびアンテナ部133を有する。変調回路131は、CPU120の出力するデータを送信データに変調してアンテナ部133に出力する。アンテナ部133は、変調回路131からの送信データを電磁波を媒体としてICカード400に送信する。ICカード400は、アンテナ部133からの送信データを受信し、受信したデータを保持するメモリ(図示しない)に書き込む。また、アンテナ部133は、ICカード400から送信される返信データを電磁波を媒体として受信し復調回路132に出力する。復調回路132は、アンテナ部133からの受信信号を復調し、復調したデータとしてCPU120に出力する。
【0020】
IOI/F140は、リーダライタ100に有線或いは無線で接続されている外部装置200との間で行われるデータの送受信を制御する。なお、IOI/F140には、複数種のI/Fが設けられている。本実施形態では、複数種のI/Fの具体的な構成については特に限定しない。例えば、RS−232Cコネクタ、USBコネクタ、およびLANコネクタを設けるようにするとよい。
【0021】
カードスロット150は、コンパクトフラッシュカードやPCMCIA規格のPCカード等の記憶媒体であるメモリカード300を装着するためのカードスロットである。メモリカード300には、リーダライタ100を制御するためのプログラムが格納されている。このカードスロット150にはメモリカード300を装着するのみでなく、無線通信機能カードなど各種のカードを装着し機能を拡張して利用する事ができる。
【0022】
表示パネル160は、CPU120が生成した画像または文字データを表示する表示装置である。音声出力装置170は、CPU120が生成した音声データを出力する出力装置である。
【0023】
操作パネル180は、リーダライタ100の操作者からのデータの入力を受付ける入力装置であり、例えば、ハードスイッチ、表示パネル160の前面に設けられたタッチパネル等により構成される。
【0024】
続いて、本実施形態のリーダライタ100が行なう処理について図2を用いて説明する。
【0025】
図2は、本実施形態のリーダライタが行なう処理のフローを説明するための図である。なお、以下の説明では、カードスロット150にメモリカード300が挿入されていることとする。また、挿入されているメモリカード300に、複数種のプログラムが格納されていることとする。また、メモリカード300に格納されたプログラムには、ICカード400に対するデータの読出し処理および書込み処理をCPU120に実行させるプログラムと、ICカード400から読み出したデータを用いた処理をCPU120に実行させるプログラムとが含まれていることとする。
【0026】
さて、リーダライタ100は、電源の投入により起動プログラムによる処理を開始する。
【0027】
先ず、CPU120は、EEPROM190に格納されている起動プログラムにしたがい、カードスロット150を介して、メモリカード300に格納されているプログラムのプログラムリストを読み出して、主記憶装置110に記憶させる(S100)。
【0028】
続いて、CPU120は、起動プログラムにしたがい、プログラムリストを表示するための画像データを生成して、生成した画像データを表示パネル160に表示する。その後、CPU120は、操作パネル180を介して操作者が入力するプログラムの選択を受付けて(S110)、S120の処理に進む。
【0029】
S120では、CPU120は、起動プログラムにしたがい、カードスロット150を介して、受付けたプログラムをメモリカード300から読み出して、主記憶装置110の所定の領域に記憶させる。
【0030】
その後、CPU120は、主記憶装置110に記憶されたプログラムを実行して、各種の処理を行う(S130)。ここで、行なわれる各種の処理とは、主記憶装置110に記憶されたプログラムにより異なる。
【0031】
このように、本実施形態では、リーダライタ100に、ICカード400に対する読出し処理および書込み処理に加えて、ICカード400から読み出したデータを用いた処理を実行させるプログラムをロードするようにしている。そのため、リーダライタ100に情報処理を実行するためのコンピュータのような各種情報処理機器を接続する必要がなくなる。
【0032】
また、本実施形態によれば、リーダライタ100にカードスロット150を設けて、カードスロット150に挿入されたメモリカード300に格納されたプログラムの選択を受付けるようにしている。そして、リーダライタ100は、選択されたプログラムをロードして実行するようにしている。そのため、本実施形態のリーダライタ100は、ロードするプログラムを変更するだけで、種々の業務のシステムに利用することができる。
【0033】
なお、リーダライタ100は、メモリカード300からプログラム(アプリケーションプログラムともいう)を主記憶装置110にロードした場合、そのアプリケーションプログラムをEEPROM190の所定の領域(起動プログラムが格納されている領域と別の領域)に格納するようにしてもよい。リーダライタ100は、電源が投入された場合、起動プログラムにしたがいカードスロット150にプログラムのロードされたメモリカード300が装着されているか否かを判定する。リーダライタ100は、カードスロット150にメモリカード300が装着されていないと判定した場合、EEPROM190にアプリケーションプログラムが格納されているか否かを判断する。そして、リーダライタ100は、EEPROM190にアプリケーションプログラムが格納されている場合、格納されたアプリケーションプログラムを主記憶装置110にロードするようにする。なお、アプリケーションプログラムが格納されていない場合は処理を終了する。このように構成することで、最初の使用に際して、リーダライタ100にアプリケーションプログラムを設定し、メモリカード300をカードスロット150から外しておけば、その後は、上述のS100〜S110の処理を省略することができる。なお、アプリケーションプログラムを主記憶装置110にロードすることなくEEPROM190上のアプリケーションプログラムを直接利用する事も可能である。
【0034】
続いて、上述したリーダライタ100を、健康審査機関により行なわれる、派遣による健康審査の検査結果の管理に利用する場合について、図3〜6を用いて説明する。なお、以下の健康審査では、受診者の身体測定、血圧検査、視聴覚検査、胸部レントゲン等の種々の検査が行なわれるものとする。そして、受診者は、所定の順番にしたがって、それぞれの検査で用いられる検査装置が設置された部屋等の場所に移動して検査を受けることとする。
【0035】
図3は、本実施形態のリーダライタを健康審査の検査結果の管理に利用するシステムの一例を示した図である。
【0036】
図示するように、リーダライタ100a〜nには、それぞれ、検査装置700a〜nが接続されている。なお、ここに示す検査装置700a〜nは、図1で示した外部装置200に相当する。また、受診者には、受診者の「個人情報」および受診者が受けるべき「検査種別情報」を予め記憶しているICカード400が渡されている。「個人情報」の具体的な構成について特に限定しないが、個人情報には、少なくとも、受診者を識別する情報と、生年月日(または年齢)、性別等の健康審査に必要な情報とが含まれていることとする。以下では、個人情報が、受診者に一意に割り当てられた「受診者ID」、「受診者の氏名」、「性別」、および「生年月日」である場合を例にする。また、「検査種別情報」とは、健康審査の大項目例えば、身長・体重測定、視力測定、血圧測定、肺活量測定等を示す情報をいう。
【0037】
また、以下のリーダライタ100a〜nは、それぞれ、図2で示したS100〜S120の処理を行なっていて、ICカード400に対する読出し処理および書込み処理と、ICカード400から読み出したデータおよび自身に接続されている検査装置700a〜nから取得したデータを用いた処理と、を行なうためのプログラムが主記憶装置110にロードされていることとする。例えば、リーダライタ100aには、ICカード400に対する読出し処理および書込み処理と、身長測定を行なう検査装置700aからデータを取得して、その取得したデータおよびICカード400から読み出したデータを用いた処理と、を行なうプログラムがロードされている。また、リーダライタ100bには、ICカード400に対する読出し処理および書込み処理と、血圧測定を行なう検査装置700bからデータを取得して、その取得したデータおよびICカード400から読み出したデータを用いた処理と、を行なうプログラムがロードされている。リーダライタ100nには、ICカード400に対する読出し処理および書込み処理と、胸部X線を撮影する検査装置700nからデータを取得して、その取得したデータおよびICカード400から読み出したデータを用いた処理とを行なうプログラムがロードされている。
【0038】
また、リーダライタ100a〜nは、ICカード400のデータを読み書き可能な位置に少なくともアンテナ部133を含むICカード設置部(図示しない)が設けられていることとする。
【0039】
リーダライタ100a〜nは、受診者或いは検査者が渡されたICカード400をICカード設置部に置くかかざすと、アンテナ部133を経由してCPU120がICカード400に格納されている情報を読み出す。CPU120は、読み出した情報を用いて、検査装置700a〜nに検査を実施する指令を出し、検査装置700a〜nからの検査結果の受信待ち状態になる。
【0040】
検査結果の受信待ち状態において、受診者が検査装置700a〜nで検査を受けると、検査結果がリーダライタ100a〜nに送信される。リーダライタ100a〜nは、検査結果を受信すると、その検査結果を表示パネル160に表示し、検査官或いは受診者が検査結果を確認できるようにする。また、リーダライタ100a〜nは、ICカード400に上記の検査結果を記録する。記録が完了すると検査終了を示す画面を表示パネル160に表示する。検査者或いは受診者はICカード400を取り、受診者は、ICカード400を持ち次の検査を行なう場所へと移動する。
【0041】
続いて、上述したリーダライタ100a〜nが行なう情報処理について図4を用いて具体的に説明する。
【0042】
図4は、本実施形態のリーダライタを健康審査の検査結果の管理に利用する場合のリーダライタが行なう情報処理のフローを説明するための図である。
【0043】
さて、最初にリーダライタ100は、ICカード400に記憶されている個人情報、検査種別情報、および検査済み情報(検査結果)の読出し処理を行なう(S1301)。具体的には、リーダライタ100は、ICカード400が設置部に載置された場合(あるいはICカード400がかざされた場合)、ICカード400に記憶されている個人情報、検査種別情報、および検査済み情報を読み出して、主記憶装置110に記憶する。なお、受診者が健康審査の最初の検査を行なう場合(受診者が1つも検査を行なっていない場合)、ICカード400に検査済み情報が記憶されていない。このような場合、本処理ステップでは、個人情報および検査種別情報が読み出されることとなる。
【0044】
続いて、リーダライタ100は、S1301で取得した個人情報、検査種別情報、および検査済み情報を用いて自身に接続されている検査装置700の検査を受診者が受けられるか否かの判定を行う(S1302)。
【0045】
なお、リーダライタ100には、自身に接続されている検査装置700が行なう検査項目およびその検査に必要な情報の種類を示すデータが登録されていることとする(検査装置700毎に予め登録されている)。リーダライタ100は、上記の検査に必要な情報の種類を示すデータを用いて、S1301で読み出した情報の中に検査に必要な情報が含まれているか否かを判定する。また、上記の検査装置700が行なう検査項目および検査に必要な情報の種類を示すデータは、例えば、リーダライタ100の主記憶装置110にロードするプログラムの中に含ませておく。リーダライタ100は、判定の結果、検査可能と判定した場合にS1303の処理に進み、検査できないと判定した場合にS1310の処理に進む。
【0046】
本ステップで行なわれる判定の内容は、リーダライタ100a〜nに接続されている検査装置700により異なる。例えば、リーダライタ100に接続されている検査装置700が肺機能測定装置であったとする。肺機能測定を行なうためには、「年齢」、「性別」、および「体重」を示す情報が必要になる。この場合、リーダライタ100には、検査に必要な情報の種類として、「年齢」、「性別」、および「体重」が登録されている。リーダライタ100は、S1301で取得した情報に「年齢」、「性別」、および「体重」を示す情報が全て含まれているか否かを判定する。リーダライタ100は、S1301で取得した情報に「年齢」、「性別」、および「体重」を示す情報が全て含まれている場合、検査可能と判定してS1303に進む。一方、リーダライタ100は、「年齢」、「性別」、および「体重」のうちのひとつでも含まれていない情報をS1301で取得していた場合、検査ができないと判定してS1310の処理に進む。
【0047】
また、S1302の判定において、さらに、正しい順番で検査が行なわれているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、ICカード400に格納する「検査種別情報」に検査項目に対応付けて検査の順番を示す情報を付加しておく。そして、リーダライタ100は、自身に登録されている検査項目と、ICカード400から読込んだ検査済み情報および検査種別情報に含まれる検査の順番を示す情報とを用いて、正しい順番で検査が行なわれているか否かを判定する。そして、リーダライタ100は、正しい順番で検査が行なわれていると判定した場合にS1303に進み、正しい順番で検査が行なわれていないと判定した場合にS1310に進む。
【0048】
続いて、S1302において、検査ができないと判定した場合に進むS1310の処理について説明する。
【0049】
S1310では、リーダライタ100は、エラー画面を表示させるための画像データを生成して、表示パネル160に例えば図5に示すエラー画面を表示する。リーダライタ100は、エラー画面を表示した後、処理を終了する。なお、リーダライタ100は、エラー画面の表示と共に、或いは、エラー画面の表示に代えて、音声出力装置170からエラーメッセージ(または警告音)を出力するようにしてもよい。以下、エラー画面について説明する。
【0050】
図5に示すエラー画面500には、ICカード400から読み出した個人情報を表示するエリア510と、ICカード400から読み出した検査結果を示す情報を表示するエリア520と、未検査の検査項目を提示するエラーメッセージを表示するエリア530とが設けられている。そして、受診者或いは検査者は、画面500のエリア520に表示されている検査結果によりこれまでの検査の内容を確認することができる。また、エリア530に表示されているエラーメッセージにより受診者を正しい順番の検査に導くことができる。
【0051】
図4に戻り、S1302で検査可能と判定した場合に進むS1303の処理について説明する。
【0052】
S1303では、リーダライタ100a〜nは、予め登録されている検査に必要な情報の種類を示すデータを用いて、S1301で読み出した情報の中から検査に必要な情報を選択する。そして、リーダライタ100は、選択した検査に必要な情報を検査装置700に送信する。また、リーダライタ100は、検査装置700に対して検査の指示を行い、S1304の処理に進む。
【0053】
ここで、検査に必要な情報とは、リーダライタ100に接続されている検査装置700により異なる。例えば、リーダライタ100に接続されている検査装置700が肺機能測定装置の場合、リーダライタ100は、「年齢」、「性別」、および「体重」を示す情報を検査装置700に出力する。上述したように、肺機能測定には、これらの情報(「年齢」、「性別」、および「体重」)が必要だからである。このように構成することにより、従来、検査装置700のキーボード等から手作業で入力ミスを確認しながら行なっていた入力作業を無くすことができ、検査者の手間を軽減できる。
【0054】
続いて、S1304の処理を説明する。S1304では、リーダライタ100は、自身に接続されている検査装置700からの検査結果を受信するまで待機して、検査結果を受信した場合にS1305の処理に進む。なお、本ステップで受信する検査結果は、接続されている検査装置700により異なる。例えば、検査装置700が視力検査装置や血圧計等である場合には、検査結果は、「視力」や「血圧値」を示すデータとなる。また、検査装置700が画像撮影装置である場合には、検査結果とは撮影された画像データではなく、その検査装置700で行なわれる検査が終了したか否かを示す情報になる。検査結果として、検査が終了したか否かを示す情報を受信し、ICカード400に記憶させて管理することで、健康審査の漏れがないかが判断できるようになる。
【0055】
S1305では、リーダライタ100は、受信した審査結果を少なくとも含むデータを表示させるための画像データを生成して、表示パネル160に例えば図6に示す審査結果表示画面を表示してS1306の処理に進む。
【0056】
ここで、図6を用いて審査結果表示画面を説明する。
【0057】
図6に示す審査結果表示画面600には、ICカード400から読み出した個人情報を表示するエリア510と、ICカード400から読み出した検査結果を示す情報を表示するエリア520と、S1304で受信した検査結果を表示するエリア630と、表示した検査結果を受け入れるか否かを受付けるボタン640〜650と、付記情報の入力および検査結果の編集を受付けるボタン660とが設けられている。
【0058】
受診者或いは検査者は、画面600のエリア630に表示されている検査結果により受信した検査結果を確認する。受診者或いは検査者は、検査結果について確認できた場合、操作パネル180を介してボタン640を選択してリーダライタ100に確認情報を入力する。一方、受診者或いは検査者は、検査結果の値が異常値である場合、操作パネル180を介してボタン650を選択してリーダライタ100に再検査を指示する情報を入力する。また、受診者或いは検査者は、検査結果の値に付記情報を入力する必要がある場合や検査結果を手入力により入力したい場合、操作パネル180を介して、ボタン660を選択して付記情報或いは検査結果を入力する。付記情報とは、例えば、視力検査の場合における「裸眼」および「矯正」の区分を示す情報や、血圧検査等の場合における「体調不良」等を示す情報をいう。また、検査結果を手入力する場合とは、例えば、検査装置700は、正常に動作しているが、検査結果の送信ができない場合等に操作パネル180からの入力により対応できるようにしたものである。
【0059】
図4に戻り説明を続ける。S1306では、リーダライタ100は、受信した検査結果が正常であるか否かを判断する。具体的には、リーダライタ100は、操作パネル180を介して、受診者或いは検査者からの検査結果確認情報の入力を受付ける(図6のボタン640の選択を受付けた場合)とS1307の処理に進む。一方、リーダライタ100は、操作パネル180を介して、受診者或いは検査者からの再検査を指示する情報の入力を受付けると(図6のボタン650の選択を受付けた場合)S1303の処理に戻る。
【0060】
S1307では、リーダライタ100は、S1301において読み出した検査済み情報をS1304で受信した検査結果を用いて更新する。そして、リーダライタ100は、更新した検査済み情報をICカード400に書込み、S1308の処理に進む。なお、受診者が受けた検査が最初の検査の場合、S1304において検査済み情報を受信していない。この場合には、リーダライタ100は、受信した検査結果をICカード400に書込む。
【0061】
S1308では、リーダライタ100は、表示パネル160に検査終了画面(図示しない)を表示して、処理を終了する。なお、リーダライタ100は、検査終了画面の表示と共に、或いは、検査終了画面の表示に代えて、音声出力装置170から検査終了メッセージを出力するようにしてもよい。また、リーダライタ100は、検査終了画面(または検査終了メッセージ)において、次に行なわれる検査を案内するようにしてもよい。
【0062】
以上のようにしてICカード400上に収録した各種の健康審査結果データを、ICカード400用のリーダライタを介して健康審査情報蓄積システムに取りこむ。このことによって従来紙媒体にデータを記載し、人手によって入力していた作業をなくし自動化する事が出来る。
【0063】
また、上述したリーダライタ100の各部の機能に加えて、さらに、リーダライタ100に外部の装置と有線或いは無線で情報通信を行なう通信部を設けるようにしてもよい。外部の装置とは、例えば、健康審査の結果の分析や集計を行なう派遣先とは別の施設に設置された情報処理装置や派遣先に設けた健康審査の結果を集計するための情報処理装置のことをいう。そして、通信部は、S1307においてICカードに検査結果を書き込む前に、情報処理装置に受診者の個人情報および検査結果を送信する。このようにすることで、健康審査の結果の分析や集計を行なう情報処理装置や健康審査結果を集計するための情報処理装置は、受診者の受診結果を自動的に回収できるようになる。
【0064】
また、リーダライタ100と情報処理装置とを無線で通信する場合、リーダライタ100の設置場所によっては、電波状態が悪く情報処理装置と通信できない場合も考えられる。この点を考慮して、リーダライタ100に、検査結果が送信できたか否かを示すフラグを検査結果に対応付けた上で、ICカード400に書き込む機能を設けるようにしてもよい。そして、リーダライタ100は、検査結果を情報処理装置に送信する場合、読込んだ検査済み情報の中から送信できていないことを示すフラグが対応付けられている検査結果を共に送信する。このように構成することで、リーダライタ100の設置場所の中に電波状態の悪い処があっても、外部の装置において、漏れなく検査結果を収集することが可能となる。
【0065】
また、上述したS1304では、検査装置700が画像撮影装置である場合には、検査結果として画像データを取得しない場合を説明したが特にこれに限定するものではない。リーダライタ100は、検査装置700が画像撮影装置である場合に、検査装置700が撮影した画像データを取り込むようにしてもよい。さらに、画像データを取り込むようにした場合、リーダライタ100は、取り込んだ画像データを通信部を介して外部の装置に送信するようにしてもよい。このように構成することで、例えば、「胸部レントゲン」を見ながら診察する医師の処に設置されている装置に自動的に「胸部レントゲン」の画像データを送信することが可能になる。なお、画像データについては、IOI/F部140を介して接続した外部メモリを接続して、検査装置700が出力した画像データを外部メモリに記憶させるようにしてもよい。
【0066】
さらに、S1308において、接続されている検査装置700による検査が終了した場合、上記の通信部は、次に検査を行なう検査装置700に接続されたリーダライタ100にその受診者の個人情報を送信するようにしてもよい。そして、リーダライタ100は、他のリーダライタ100が送信した個人情報を受信した場合、表示パネル160に受診した受診者IDリストを表示させるとよい。このように構成することにより、検査者は、これから検査を受ける受診者の人数を確認できるため、検査の準備を事前に実施することができる。
【0067】
また、健康審査の派遣先に受付等を行なう管理端末を設けるようにしておいて、リーダライタ100の通信部が検査結果を管理端末に送信するようにしてもよい。このように構成することにより、管理端末側において、健康審査の進捗を把握することができる。
【0068】
さらに、ICカード400に受診者の過去の1回または複数回の健康審査の結果を格納するようにしてもよい。リーダライタ100は、S1301において、過去の健康審査の結果についても主記憶装置110に読出す。そして、リーダライタ100は、S1305において、S1304で取得した検査結果と過去の健康審査の結果を比較して、比較結果を検査者或いは受診者に告知するようにしてもよい。例えば、S1304で取得した検査結果と過去の検査結果とを目視比較できるように表示パネル160に表示する。また、S1304で取得した検査結果が過去の検査結果に対して所定の条件を超える場合(例えば、「体脂肪率」や「体重」が所定の割合以上に増加している場合等)、表示パネル160上に注意を促す画面表示をするようにしてもよい。また、S1304で取得した検査結果が過去の検査結果に比べて所定以上異なる場合には、再検査を促して、S1303の処理に戻るようにしてもよい。また、リーダライタ100が「身体測定」において「身長」および「体重」を検査装置700から受信した場合には、リーダライタ100自身でBMI値を計算して、表示パネル160に表示するようにしてもよい。
【0069】
また、リーダライタ100のICカード設置部(図示しない)に設置されたICカード400を固定するための機能(カード固定機能)を設けるようにしてもよい。この場合、受診者或いは検査者は、検査を受ける際にICカード400をICカード設置部に設置する。そして、ICカード設置部は、検査者からのカードの取り外しを許可する旨のデータを受付けるまで、設置されたICカード400を受信者或いは検査者が取り上げられない状態で固定する。このように構成することにより、検査が終了する前にICカード400が取り外されることを防ぐことができる。なお、カードの取り外しを許可する旨のデータは、検査結果を表示する検査終了画面の案内にしたがい操作パネル180から受付けるようするとよい。また、カード固定機能を利用する半自動モードと、利用しない自動モードとを設けるようにして、いずれのモードを使用するかを操作パネル180からの指定により設定できるようにしてもよい。
【0070】
また、上記の説明では(図3)、リーダライタ100を検査装置700に接続した場合を例にしたが、リーダライタ100を単なるデータ入力装置として用いるようにしてもよい。例えば、健康審査には、問診のような検査装置700を使わない検査もある。このような場合には、検査者が問診結果を操作パネル180を介してリーダライタ100に直接入力すればよい。そして、リーダライタ100は、操作パネル180から入力された問診結果をICカード400に書き込むようにする。なお、この場合、IOI/F140にキーボード等の入力装置を接続して、操作パネル180に代えて、キーボードを介してリーダライタ100に問診結果を入力するようにしてもよい。
【0071】
また、例えば、本実施形態のリーダライタ100に、ICカード400(またはRF−IDタグ)に対するリードライト機能に加え、ICカード400(またはRF−IDタグ)の表面に印字しその印字を書きかえる事のできるリライト印字機能を設けるようにしてもよい。このように構成すれば、そのICカード400(またはRF−IDタグ)の表面に、受診者の氏名、受診者ID、年齢、および受診コースや受診すべき健康審査の検査種別などをリライト印字する事ができる。それによって、受診者固有の情報が表面に表示され、ICカード400(またはRF−IDタグ)が他人のものと入れ違ったりする恐れが無くなり、また検査者や受診者が表面印字情報を見ながら健康審査を実施できるという安心感を持つことができる。
【0072】
以上説明したように、本実施形態では、リーダライタ毎にコンピュータを設ける必要がないため、簡単なシステム構成により健康審査の検査結果の自動収録を実現することができる。そして、派遣による健康審査は、1日に複数箇所の派遣先を訪問することが多いことから、本実施形態のリーダライタ100を利用することにより、複数回行なう必要がある派遣先における運搬、設置作業を軽減することができる。また、本実施形態では、利用者に大きな負担をかけないで、手入力で行なわれていた派遣による健康審査のデータ入力を自動化することができるため、大量のデータを人手で入力することにより生じる人件費を削減することができる。
【0073】
また、本実施形態のリーダライタ100を健康審査の検査結果の管理に利用した場合、検査装置700にリーダライタ100を接続するだけで検査に必要な情報を検査装置700に入力することができ、かつ検査結果をICカード400に書き込んで健康審査の結果を管理することができるため、検査者の検査業務の負担を軽減することができる。
【0074】
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0075】
例えば、本実施形態のよるリーダライタ100を分離可能な2つ筐体を有する構成としてもよい。ここで、リーダライタ100を分離可能な構成にした場合について図7を用いて説明する。
【0076】
図7は、本実施形態のリーダライタ100を分離可能に構成した場合の外観図である。
【0077】
図示するように、分離可能なリーダライタ100は、筐体1010と、筐体1020とを有する。この場合、筐体1020にアンテナ133を有するリードライト部130を収容して、筐体1010にリードライト部130以外の構成(主記憶装置110、CPU120、IOI/F140、カードスロット150、表示パネル160、音声出力装置170、操作パネル180、およびEEPROM190)を収容する。そして、筐体1010および筐体102のそれぞれに接続ケーブルのコネクタを設け、筐体1020に収容されたリードライト部130と、筐体1010に収容された他の構成とを接続ケーブル1030を介して電気的に接続する。このように構成することにより、ICカードに対するデータの送受信を行なう部分と、データの処理を行なう部分とを分離できるため、リーダライタ100の設置の自由度を高めることができる。通常は両者を結合して用いるが必要に応じて分離するものである。
【0078】
また、例えば、本実施形態によるリーダライタ100にICカード400に書き込んだ情報を予め定めた期間だけ保持させるようにしてもよい。このように構成することにより、例えば、リーダライタ100を上述の健康審査に利用した場合、受診中の受診者が万一カードを紛失、破損した際に健康審査の検査済みのデータを再取得できる。また、万一上位の健康審査のシステムでデータが失われた際にデータを再取得できるようなバックアップ機能として働く。なお、これらのデータは、所定の操作者により定められた操作方法によってのみ再取得ができるようにして、データ自体も暗号化などの機密性を持たせるようにするとよい。さらに、ICカード400に書き込むデータだけではなく、一連の操作をログ情報として持つようにしてもよい。これによって万一の機能障害等の発生時にその解析をより容易にすることができる。
【0079】
さらに、リーダライタ100に設けられたICカード設置部からICカード400を取り上げ易くするために、ICカード設置面の両端部にICカードの外縁より内側に食い込む角型または曲面形状等の切り欠きを設けるようにしてもよい。ここで、ICカード設置面の両端部に切り欠きを設けた場合の構成を図8および図9に示す。
【0080】
図8は、本実施形態のリーダライタ100のICカード設置面の上面から見た図である。図9は、本実施形態のリーダライタ100を図8に示すA−Aの断面で見た図である。図示する例では、ICカード設置面1200の両端部にICカード400の外縁より内側に食い込む角型の切り欠きを設けている。
【0081】
また、本実施形態のリーダライタ100に装着手段を設けるようにしてもよい。本実施形態のリーダライタ100は、小型軽量である。そのため、その特性を生かして、リーダライタ100に健康審査用の検査装置700等の他の装置に装着するための装着手段を設けるようにする。例えば、リーダライタ100の側面部にネジ穴を設けて、そのネジ穴を利用して結合金具をネジ止めする。また、検査装置700等の他の装置側にも結合金具を受け入れる形状を持った受け入れ金具を取り付ける。そして、リーダライタ100および他の装置の双方の金具同士を結合することによって他の装置とリーダライタ100を結合する。結合した後も保守等のため容易に取り外すことができる。このような装着手段によって検査装置700等の他の装置とリーダライタ100とが一体となり、他の装置を持ち運ぶことによって同時にリーダライタ100を持ち運べるという効果がある。
【0082】
さらに、上記のように他の装置とリーダライタ100とを結合する際に、両装置間のケーブルを予め装置に密着して整理された状態で接続しておくとよい。このように接続することで、派遣による健康審査等にリーダライタ100を利用する場合、大量の機械の運搬、装置・ケーブル接続作業を極めて簡略化させることができる。
【0083】
また、この装着手段のための結合金具とあわせて、電気的な結合が可能な雄型及び雌型コネクタをリーダライタ100及び他の装置に元々取り付けておくことにより、機械的な結合を行うと同時に電気的な結合も行える構造を取ることができる。この方法をとることにより信号ケーブルを用いて両装置間を接続することが不要となり、ケーブル等が見えず外観上の利点が得られる。また両装置間のケーブル接続という作業を省くことが可能となり、取り扱い上も利便性が極めて良くなる。特に、リーダライタ100を派遣による健康審査等にリーダライタ100を利用する場合、健康審査の設備設置という大変繁忙な作業の大きな部分を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施形態のリーダライタの構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の実施形態のリーダライタが行なう処理のフローを説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態のリーダライタを健康審査の検査結果の管理に利用するシステムの一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態のリーダライタを健康審査の検査結果の管理に利用する場合のリーダライタが行なう情報処理のフローを説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態のリーダライタが表示するエラー画面の一例を示した図である。
【図6】本発明の実施形態のリーダライタが表示する審査結果表示画面の一例を示した図である。
【図7】本発明の実施形態のリーダライタを分離可能に構成した場合の外観図である。
【図8】本発明の実施形態のリーダライタ100のICカード設置面の上面から見た図である。
【図9】本発明の実施形態のリーダライタ100を図8に示すA−Aの断面で見た図である。
【符号の説明】
【0085】
100…リーダライタ、110…主記憶装置、120…CPU、130…リードライト部、131…変調回路、132…復調回路、133…アンテナ、140…IOI/F、150…カードスロット、160…表示パネル、170…音声出力装置、180…操作パネル、190…EEPROM、200…外部装置、300…メモリカード、400…ICカード、700…検査装置、1010…筐体、1020…筐体、1030…接続ケーブル、1200…ICカード設置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RF−ID(Radio Frequency−Identification)タグ或いはIC(Integrated Circuit)カードに対してデータの読出し処理および書込み処理を行なうリーダライタであって、
RF−IDタグ或いはICカードとの間でデータを送受信するためのリードライト部と、
前記リードライト部が受信したデータを用いて各種情報処理を行なう処理部と、を有し、
前記処理部は、
メモリと、
記憶媒体または通信カードを装着可能なスロットと、
前記スロットに装着された記憶媒体に格納されているプログラムを読み出して、該読出したプログラムを前記メモリに記憶する手段と、
前記記憶したプログラムにしたがい、
前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに格納されているデータを前記メモリに読み出す読出し手段と、
前記読み出したデータを用いて各種情報処理を行なう処理手段と、
前記処理手段による処理結果を前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに書き込む書込み手段と、
前記処理結果を画面表示する表示手段と、
前記処理結果を外部装置に通信する通信手段と、
前記処理結果を音声で出力する音声出力手段と、
利用者からのデータの入力を受付ける入力手段と、を有し、
前記処理手段は、前記入力手段が受付けたデータを用いて情報処理を実行すること
を特徴とするリーダライタ。
【請求項2】
請求項1に記載のリーダライタであって、
前記処理部と、前記リードライト部とは別々の筐体に収容されていて、
前記処理部と、前記リードライト部とは、接続ケーブルにより電気的に接続されていること
を特徴とするリーダライタ。
【請求項3】
請求項1〜2のいずれか一項に記載のリーダライタであって、
前記リーダライタは、健康審査に用いる検査装置に接続されていて、
前記RF−IDタグ或いは前記ICカードには、健康審査の受診者を識別する識別情報と、少なくとも受診者の生年月日および性別を含む個人関連情報と、該受診者の健康審査の審査済みの検査結果を示す情報とを含む検査情報が格納されていて、
前記読出し手段は、前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに格納されている受診者の検査情報を前記メモリに読み出し、
前記処理手段は、前記読出し手段が読み出した検査情報の中から前記検査装置に検査を行わせるために必要な情報を選択し、前記選択した情報および検査の実行を指示する情報を前記検査装置に送信し、前記送信した指示に応答して前記検査装置が送信する検査結果を受信し、
前記表示手段は、前記処理手段が受信した検査結果を少なくとも含くむデータを画面表示し、
前記書き込み手段は、前記受信した検査結果を少なくとも含むデータを前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに書き込むこと
を特徴とするリーダライタ。
【請求項4】
健康審査に用いる検査装置に接続されていて、RF−ID(Radio Frequency−Identification)タグ或いはIC(Integrated Circuit)カードに対してデータの読出し処理および書込み処理を行なう計算機が行なうデータ処理方法であって、
前記計算機は、RF−IDタグ或いはICカードとの間でデータを送受信するためのリードライト部と、メモリと、記憶媒体または通信カードを装着可能なスロットと、を有し、
前記記憶媒体には、前記検査装置に検査処理を実行させるためのプログラムが格納されていて、
前記RF−IDタグ或いは前記ICカードには、健康審査の受診者を識別する識別情報と、少なくとも受診者の生年月日および性別を含む個人関連情報と、該受診者の健康審査の審査済みの検査結果を示す情報とを含む検査情報が格納されていて、
前記計算機は、
前記スロットに装着された記憶媒体に格納されているプログラムを読み出して前記メモリに記憶するステップと、
前記記憶したプログラムにしたがい所定の情報処理を実行するステップとを行い、
前記所定の情報処理を実行するステップは、
前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードから受診者の検査情報を前記メモリに読み出すステップと、
前記読み出した検査情報の中から前記検査装置に検査を行わせるために必要な情報を選択するステップと、
前記選択した情報および検査の実行を指示する情報を前記検査装置に送信するステップと、
前記送信した指示に応答して前記検査装置が送信する検査結果を受信するステップと、
前記受信した検査結果を少なくとも含むデータを前記リードライト部を介してRF−IDタグ或いはICカードに書き込むステップと、を有すること
を特徴とする計算機が行なうデータ処理方法。
【請求項5】
非接触ICカードリ−ドライト部のICカード設置部の端部にICカードの外縁より内側に食い込むように角型または曲面の切り欠きを持ったリーダライタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−146337(P2006−146337A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332079(P2004−332079)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(304002922)株式会社 アークテック (1)
【Fターム(参考)】