説明

ルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機

【課題】
エンジン駆動作業機の筐体内部への雨水の浸入防止と、筐体外部へのエンジン音等の騒音漏れ低減を図ること。
【解決手段】
通気口3のルーバー構造を、内外2重の対向するルーバー層30,40として対称的に対向配置した構造とし、外部ルーバーと内部ルーバーとの間にV字状の通気路を形成するとともに、前記互いに近接させた外部ルーバー下端と内部ルーバー下端との間に隙間を形成し、通気口3の外部から内部を透視できない構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバー構造を有する吸気・排気・換気用の通気口を備えたエンジン駆動作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン駆動作業機は、屋外に設置して使用されるため、駆動源であるエンジンのほか、発電機、コンプレッサ、溶接機等の作業機を筐体内に収容して全天候型として形成されている。このようなエンジン駆動作業機の筐体内部には、操作・制御用の電気機器等が収納されているため、筐体の吸気・排気・換気用の通気口には、雨天の際に雨水が浸入することを防止するルーバー構造が採られている。
【0003】
このような、従来のエンジン駆動作業機における雨水の浸入を防止するルーバー構造としては、例えば、図5に示すように、エンジン駆動作業機100の筐体101の側壁面に設けられた通気口110に筐体101の内部側から外部側に向かって先下がり傾斜で形成されたルーバー構造を備えるものが特許文献1に記載されている。このエンジン駆動作業機100の通気口110は、外部側に向かって先下がり傾斜としたルーバー構造により、雨水が通気口110に吹き付けても、先下がりの傾斜面によって雨水を筐体101の外部側に誘導し、エンジン駆動作業機100の筐体101内部に雨水が浸入するのを防止するように構成されている。
【0004】
また、例えば、図6に示すように、屋外に設置する電気機器等の制御に使用される制御盤に対する雨水の浸入を防止する構造として、通気口部200を筐体201の内部側から外部側に向かって先下がりに傾斜する複数の板で夫々横長の開口Aを形成するルーバー210と、このルーバー210と対照的に内側に向かって先下がりに傾斜する内側ルーバー220と、内側ルーバー220を覆い中央に換気用の開口Bを形成し下部に水抜き孔Cを形成したフィルターベース230と、フィルターベース230の換気用の開口Bを塞いで設けられたフィルター240とで構成し、大雨時や暴風やビル風等による横殴りや上向きに吹き上げる雨水の噴流でも、逆U字状の通気路を通過することにより下向きの水滴となり水抜き孔Cから下方へ排出されるようにした構造が特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−224892号公報(図7)
【特許文献2】特開2000−295721号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のルーバー構造においては、強風を伴わないような雨水が地上へ落下する程度の弱風時の風雨の場合は、エンジン駆動作業機100の筐体101内部に浸入する雨水を防止することには有効であるが、大雨時や暴風雨、ビル風による強風雨時のように、横殴りや吹き上げる風雨の場合は、筐体101内部に浸入する雨水を防止するには十分でないという問題が起きる。しかも、特許文献1に記載のルーバー構造の場合は、エンジン音等が通気口のルーバーの隙間を通じて外部に漏れるという騒音の問題も生じていた。
【0007】
また、特許文献2に記載の雨水浸入防止構造においては、逆U字状の通気路を通過することにより下向きの水滴となるが、上方のルーバー210から浸入した雨水が内側ルーバー220の下端から滴下するときや、直下の内部側ルーバー220の外側に付着した水滴が滴下の際に散乱して筐体内に吸い込まれたり、また、内側ルーバー220から落下する水滴を下方に排出する水抜き孔Cには、塵や埃が溜まり易く、それを取り除くために清掃が必要であるが、形状が袋状で複雑なため困難であるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、前記した問題を解決し、エンジン駆動作業機の筐体内部への雨水の浸入防止と、筐体外部へのエンジン音等の騒音漏れ低減を図るため、ルーバー層を2重の層構造として通気経路において風雨から雨水を効果的に分離するとともに、分離した雨水を集中収集し、併せて筐体の外部から内部を透視できない構造となるように工夫することで、雨水の浸入をより有効に防止するともに、収集した雨水の排水が良くて塵や埃が溜まることがなく、エンジン音等が外部に漏れないようにした新規なルーバー構造の通気口を備えるエンジン駆動作業機を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために講じた手段は、次のとおりである。
請求項1のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、エンジン、作業機等を内部に収容した筐体の側面にルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機であって、前記通気口は、上板と下板と両側の側板とからなる外枠を備え、前記ルーバー構造は、前記外枠の側板間に取り付けられ、間隔を置いて設けられる複数段のルーバーからなる外部ルーバー層と内部ルーバー層とが対称的に対向配置された内外2重のルーバー層の構造であって、前記対向配置されるルーバー層の各段のルーバーは、互いに対向して下方向きに傾斜配置される外部ルーバーの下端と内部ルーバーの下端とを互いに近接させて、隣接する上下の段における外部ルーバーと内部ルーバーとの間に前記筐体の外部から内部へ連通するV字状の通気路を形成するとともに、前記互いに近接させた外部ルーバー下端と内部ルーバー下端との間に隙間を形成し、前記隙間を形成する外部ルーバー下端と内部ルーバー下端のうち、少なくともいずれか一方の下端が下段の外部ルーバー上端よりも下方の位置に配置され、前記外枠の上板は、先端が最上段の外部ルーバー上端及び内部ルーバー上端よりも下方に位置する両ルーバーの中間位置まで屈曲された遮断片を有し、前記外枠の下板は、内部端において屈曲された立上りの先端が最下段の外部ルーバー下端又は内部ルーバー下端よりも上方に位置する下板内側縁を有する構成とした。
(作用)
この構成により、通気口のルーバー構造を内外2重の対向するルーバー層として対称的に対向配置した構造とし、内外のルーバー層の各段のルーバーを互いに対向して近接するように先下がり傾斜で配設し、かつ、内外のルーバー層の上方及び下方においても外枠における上板の遮断片と下板の下板内側縁とにより、筐体の外部から内部を透視できない構造としたことに加え、各ルーバー層内に形成されるV字状の通気路において、風雨に含まれる雨水成分が重力或いは遠心力によりルーバー面に付着し易い通気路の下方側に沿う通気流となり、したがって、風雨が導入された後、下降してからさらに反転して上昇する通気流が各ルーバーの面に水滴が十分に衝突又は接触をすることができるので、風雨から雨水を効果的に分離するとともに、通気路の最下部において分離した雨水を集中収集することで、雨水の浸入をより有効に防止することができ、収集した雨水の排水が良く、通気口に塵や埃が溜まることがなく、併せて筐体内のエンジン音等を低減して直接外部に漏れないようにした新規なルーバー構造を提供できる。
【0010】
請求項2のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、請求項1において、前記V字状の通気路は、その通気路中において外部ルーバー間の開口部における通気路断面積を少なくとも維持するように形成されていることを特徴とする。
(作用)
この構成により、外気を取り入れる外部ルーバー間の開口部における通気路断面積を通気路中においても略一様な断面積を確保して通気流の抵抗が大にならないようにすることで、十分な通気量を確保することができるとともに、少なくとも通気流の断面積が絞られて流速が増大しないようにすることで、雨水の分離作用をなすルーバー面との接触時間を十分にすることができる。
【0011】
請求項3のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、請求項1又は請求項2において、前記外部ルーバーは、外部側に屈曲頂部が位置する断面くの字状に形成され、前記内部ルーバーは、内部側に屈曲頂部が位置する断面逆くの字状に形成されている構成とした。
(作用)
この構成により、断面くの字状及び断面逆くの字状に形成された屈曲頂部の部分の通気路では、断面積の増大により風圧が低下して流速が部分的に遅くなり、風雨に含まれる水滴成分がルーバー面において十分な接触が図れるので、雨水の水滴の付着が進み分離効果が向上するとともに、断面くの字状及び断面逆くの字状の屈曲頂部においてルーバー面に沿う渦流が生じるので、渦流効果の遠心力による水滴成分の付着も図れるので、雨水の分離効果が一層向上する。
【0012】
請求項4のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、請求項1ないし請求項3において、前記隙間を形成する前記外部ルーバー下端と前記内部ルーバー下端のうち、いずれか一方の下端は、他方の下端よりも下方にずらした位置とする構成とした。
(作用)
この構成により、外部ルーバー層と内部ルーバー層の各々のルーバーの下端が両ルーバー層の中間部である通気口の中央部において雨水を集中収集することができるとともに、雨水を排水する際、水滴が散逸しないように、いずれか一方の下端に雨水を集めて排水を誘導することができる。この場合、内部ルーバー側の下端を下方にずらした位置として内部ルーバー側に雨水を集めるようにすると、最下段において筐体外へ向かう排水の流れを作りやすく、筐体外への自然な排水を容易にすることができるので望ましい。要は、両ルーバーの下端間に、雨水を自然に排水することができる程度の前記隙間が形成されればよいものである。
【0013】
請求項5のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、請求項1ないし請求項4において、前記内部ルーバーの上端部は、前記通気路に突出する邪魔板として屈曲して形成される構成とした。
(作用)
この構成により、外部ルーバー間の開口部よりV字状の通気路を経て筐体内へ供給される外気になお分離されずに含まれている水滴成分は、内部ルーバーの開口部に設けられた外部側に向けて屈曲形成した邪魔板が前記通気路に突出するようにして設けられるため、雨水の水滴成分がこの邪魔板により筐体内への浸入が妨げられるとともに、この邪魔板により生じる渦流で雨水の一層の分離効果が図られる。
【0014】
請求項6のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機では、請求項1ないし請求項5において、前記外部ルーバー層は、前記通気口の外枠に対して着脱可能に形成されている構成とした。
(作用)
この構成により、外部ルーバー層が通気口に対して着脱可能であるので、ルーバー構造がオープンな構造となるため、前記隙間で除去しきれないような異物の排除や随時の清掃など、ルーバー構造のメンテナンスを良好に行うことができ、外部ルーバー層が損傷した場合、外部ルーバー層を交換するだけで済むので、部品交換を簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本願の発明によれば、従来のルーバー構造における諸問題を克服し、対称的に対向配置した内外2重のルーバー層としたルーバー構造を備えた通気口において、筐体の内部へ侵入する風雨から雨水を効果的に分離するとともに、分離した雨水を集中収集し、筐体外への自然な排水を容易にすることができ、収集した雨水の排水が良好となり、塵や埃が溜まることがなく、筐体の外部から内部を透視できない構造としたことで、雨水の浸入をより有効に防止するともに、エンジン駆動作業機から発生する筐体内部のエンジン音等の騒音が外部に漏れないように低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態に係るルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機の概略図である。
【図2】第1実施形態に係るルーバー構造を有する通気口の斜視断面説明図である。
【図3】第1実施形態に係るルーバー構造の断面説明図である。(a)は、第1実施形態に係るルーバー構造全体の断面説明図である。(b)は、図(a)の丸枠部分のルーバー構造細部の断面拡大説明図である。
【図4】第2実施形態に係るルーバー構造の断面説明図である。(a)は、第2実施形態に係る分離形成したルーバー構造を示す断面説明図である。(b)は、図(a)の分離形成したルーバー構造を組み付けた状態を示す断面説明図である。
【図5】従来のルーバー構造を備えた通気口の説明図である。
【図6】従来の他のルーバー構造を備えた通気口の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
次に、本発明のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機の第1実施形態について図面を参照しつつ、詳しく説明する。
【0018】
(ルーバー構造を備えた通気口の概要)
図1に示すように、第1実施形態のルーバー構造Lを備えた通気口3は、発電機、コンプレッサ、溶接機等の作業機Wを筐体2内に収容したエンジン駆動作業機1に使用される。
通気口3は、エンジン駆動作業機1を収容した筐体2の側面等に設けられて、吸気・排気・換気用として使用される開口である。通気口3は、筐体2内に収容されたエンジンEのファンなどにより、強制的に吸気したり、排気したり、或いは交互に換気を行なわせるようにした外気の出入口である。
本実施形態の以下の説明においては、ルーバー構造Lを吸気用の通気口3に適用した場合について説明するが、ルーバー構造の用途を限定する趣旨ではない。
【0019】
(ルーバー構造)
図2に示すように、ルーバー構造は、筐体2の側面等に設けられた通気口3において、外観が横長矩形状の外枠10内に一体的に装着されるように構成されている。
本実施形態のルーバー構造Lは、外部ルーバー層30と、その内部側に間隔を置いて配設された内部ルーバー層40とから主として構成されている。図示のように、外部ルーバー層30と内部ルーバー層40とは、対称的に内外2重のルーバー層とした配置構造でルーバー構造Lが構成されている。内部ルーバー層40の上方には、カバー20が外枠10と一体的に設けられている。
横長矩形状の枠体で形成された外枠10の四周縁には、平板状のフランジ枠11が形成されている。この平板状のフランジ枠11は、本実施形態のルーバー構造Lを有する外枠10を筐体2の通気口3に装着する際、図示しないボルト等を使用することにより通気口3に取付けられるように設けられたものである。
【0020】
外枠10は、上下に対向して配置される上板12と下板14とを備え、この上板12と下板14の両端に互いに対向して配置される側板13,13とから主として横長矩形状の枠体として構成されている。
上板12は、奥行き幅の中央部から下方外部へ向かう傾斜状に屈曲された遮断片12a(図3(a),(b)参照)が形成されている。この上板12の奥行き幅を側板13の幅一杯にまで延長して形成してもよい。この場合は、傾斜状に屈曲される前記遮断片12aの下端は、外枠10の中央部の後記する延長線X(図3(b)参照)に沿う位置まで延びるように形成されるようにする。
一方、下板14は、外枠10が通気口3に装着された際、雨水を筐体2の外部に自然排水可能なように、全長を通じて外部に向けて下がり傾斜面となるように傾斜状に形成されている。
【0021】
側板13,13の間には、複数のルーバーが段状に間隔を置いて積み重ねられた状態で1層をなすように配設されており、奥行き幅方向の外部側に取付けられた段状のルーバーにより外部ルーバー層30が形成され、内部側に取付けられた段状のルーバーにより内部ルーバー層40が形成される。
カバー20は、図3(a),(b)に示すように、ルーバー構造Lにおける内部ルーバー層40の上部を覆うように一端を溶接、ねじ等により結合して上板12に重ねて外枠10に配設されている。カバー20の内部側端には、下方に折り曲げられた内側縁20aが形成されている。この内側縁20aは、側板13の内側端部13bと面一に形成されている。なお、カバー20は、前記したように外枠10の上板12を延長して、この上板12により内部ルーバー層40の上部を覆うように形成する場合は、省略することができる。
【0022】
図3(a)には、ルーバー構造Lの全体の断面が示されており、外部ルーバー層30と内部ルーバー層40とは、基本的に、断面くの字状及び断面逆くの字状に形成された外部ルーバー31と内部ルーバー41とを対称的に向かい合わせた形態で構成されるものである。
以下、具体的に説明すると、外部ルーバー層30は、外部ルーバー31,31,・・・が上下方向に間隔を置いて複数段に配置されて構成されている。本実施形態では、外部ルーバー層30は、図示のように7段(7枚)からなる外部ルーバー31,31,・・・で構成されている。
内部ルーバー層40は、外部ルーバー層30とは前記側板13の奥行き幅間に間隔を置いて配設され、外部ルーバー層30と同様に、内部ルーバー41,41,・・・が上下方向に間隔を置いて複数段に配置されて構成されており、7段(7枚)からなる内部ルーバー41,41,・・・で構成されている。
なお、本実施形態では、外部ルーバー層30の最下段に補助ルーバー32を付加してルーバー構造Lを構成している。側板13,13の間には、各層のルーバー及び補助ルーバー32の端部が溶接、ねじ等により取付けられている。
【0023】
図3(b)には、ルーバー構造Lの細部が示されている。本実施形態の説明において、図の左側を外部側といい、右側を内部側という。
外部ルーバー31の断面形態を説明すると、外部ルーバー31は、図示するように、上部が外部側の表面から内部側に向かって先上がり状に傾斜する先端を有し、その下部が内部側に向かって先下がりに傾斜する下端を有し、全体として、くの字状の形態の断面を有し、断面くの字の頂点が側板13の外側端部13aに位置するように形成されている。
図中のA点は、外部ルーバー31の先端の位置を示しており、図示するように、断面くの字状の断面形態における外部ルーバー31の先端として外部表面よりも若干内方に位置するように屈曲形成されている。図中のA点からB点(屈曲点)にかけては、先端から外部方向へ向かい所定の傾斜角度をもって直線状の下がり傾斜に屈曲された吸気用の導入開口部となる上端傾斜部31aが形成されている。次いで、連続してB点からC点(屈曲点)にかけては、B点において前記上端傾斜部31aから屈曲されて、筐体2の側面に沿って露出するように上下方向の平面を形成する外側表面部31bが形成されている。外側表面部31b下側のC点(屈曲点)から、さらに連続的に内部方向に屈曲して、中間のD点(屈曲点)を介して下端の位置を示すE点まで連続的に2段階に先下がりに傾斜する傾斜部が外部ルーバー31の下部として形成されている。
【0024】
外部ルーバー31の下部において、2段階に傾斜する図示のC−D間の中間傾斜部31cは、外側表面部31bに対してC点からの屈曲を前記上端傾斜部31aよりも若干大きく、したがって下方に対する屈曲角度が緩くなる傾斜面を有している。
前記C−D間の中間傾斜部31cに連続して、D点から緩く屈曲して、C点よりも下方に対する角度が中間傾斜部31cよりも急角度の傾斜とされた下端傾斜部31dがD−E間に形成されている。下端傾斜部31dは、分離された雨水をこの下端傾斜部31dの傾斜面で収集して下方へ滴下させるように形成されている。
【0025】
一方、内部ルーバー41は、全体として、外部ルーバー31の断面くの字状の形態とほぼ対称的に対向する逆くの字状の形態の断面を有し、断面逆くの字の頂点が側板13の内側端部13bに位置するように形成されている。この内部ルーバー41は、その上部が内部側の表面から外部側に向かって先端が先上がりの傾斜角度で屈曲された上端部41aが形成され、その下部が外部側に向かって先下がりに傾斜し、全体として、逆くの字状の形態の断面を有するように形成されている。
【0026】
図3(b)に示すように、本実施形態においては、内部ルーバー41の上端部41aは、内部表面に対して傾斜角が直角となる水平状に折り曲げられた例が示されている。本発明は、この水平状の例に限られるものではなく、上端部41aが直角より小さい角度の緩い傾斜状に屈曲されたものでも差し支えないものであるが、図示のように上端部41aが水平状に屈曲形成された本例の場合は、この水平状の上端部41aが、筐体2の内部に通気される外気を当該上端部41aが水平状に通気路に突出する邪魔板として形成され、あたかも通気路に対して設けられた堰のように作用して通気の流れを邪魔することになるので、雨水の水滴成分をこの水平状の上端部41aで筐体2内部への浸入を阻止しする効果が高く、好ましい。
【0027】
次に、内部ルーバー41の断面形態を説明すると、図3(b)において、図中のa点は、内部ルーバー41の先端の位置を示しており、図示するように、内部ルーバー41の先端は、側板13の内側端部13bの位置よりも若干内方に位置している。図中のa点からb点(屈曲点)にかけては、先端が外部方向へ向かって水平状に折り曲げられた吸気の導出開口部となる上端部41aが形成されている。次いで、連続するb点からc点(屈曲点)にかけては、b点において前記上端部41aから垂直に屈曲されて、筐体2の内部の側面に沿う上下方向の平面を形成する内側表面部41bが形成されている。さらに続いて、この内側表面部41b下側のc点(屈曲点)から外部方向に対して傾斜し、中間のd点(屈曲点)を介して下端のe点まで、外部ルーバー31と同様に、連続的に2段階に屈曲して先下がりに傾斜する内部ルーバー41の下部が形成されている。
【0028】
内部ルーバー41の下部において、図示のc〜e間は2段階に傾斜した傾斜部が形成されている。c−d間の上段の中間傾斜部41cは、筐体2の内側面に沿う内部表面に対してc点からd点への下方向へ向かう屈曲角度を緩くした傾斜面とし、d−e間の下段の下端傾斜部41dは、その屈曲角度を上段よりも若干大きくし、したがって下方に対する屈曲角度が中間傾斜部41cよりも急峻とされた傾斜面を有している。この下端傾斜部41dは、分離された雨水をこの下端傾斜部41dの傾斜面で収集して下方へ滴下させるように形成されている。
【0029】
以上に説明したように、本発明の第1実施形態において、外部ルーバー31の上部とは、図3(b)に示すように、上端傾斜部31aから外側表面部31bまでのA点〜C点の部分を意味し、同じく、内部ルーバー41の上部とは、上端部(先端)41aから内側表面部41bまでのa点〜c点の部分を意味する。
また、外部ルーバー31の下部とは、同様に、中間傾斜部31cから下端傾斜部31dまでのC点〜E点の部分を意味し、内部ルーバーの下部とは、中間傾斜部41cから下端傾斜部41dまでのc点〜e点の部分を意味する。
【0030】
次に、外部ルーバー層30と内部ルーバー層40とを離間して互いに対称的に対向させて配設する場合の外部ルーバー31と内部ルーバー41との対称配設関係について説明する。
本発明の第1実施形態においては、対向して配設された外部ルーバー層30及び内部ルーバー層40は、いずれも7枚の外部ルーバー31と内部ルーバー41とによって、前記したように7段で構成されており、同じ段に位置する外部ルーバー31と内部ルーバー41とが互いに対向するように配設されている。そして、各段において、外部ルーバー31の前記外側表面部31bが外枠10の側板13の外側端部13aと面一となるように設けられ、内部ルーバー41は、外部ルーバー31と離間して前記内側表面部41bが外枠10の反対側の側板13の内側端部13bと面一となるように設けられ、双方のルーバーの傾斜面が互いに対向するように配設されている。
【0031】
このような対向配置において、同じ段の外部ルーバー31の先端(A点)は、内部ルーバー41の先端(a点)よりも若干上方に位置させる一方、内部ルーバー41の下端(e点)は、外部ルーバー31の下端(E点)よりも若干下方に位置させるように配設する。また、対向して配設された内部ルーバー41の下端と外部ルーバー31の下端とを互いに近接させて配置する。
このように、内部ルーバー41の下端(e点)を外部ルーバー31の下端(E点)よりも下方に位置させることで、これにより、両者の下端E−e間に隙間が形成されるようになっている。なお、この隙間は、本例とは逆に、内部ルーバー41の下端(e点)を外部ルーバー31の下端(E点)よりも上方に位置させて形成するようにしてもよいことは勿論である。
また、両者の各段のルーバーの下端の先端位置(E,E,・・及びe,e,・・)が両ルーバー層の中間位置を便宜的に仮想した延長線Xに沿って、図3(b)に示すように、整列する状態となるように設けられている。なお、両者の下端は、延長線Xの位置に概略的に達する程度であればよく、厳密な意味において延長線Xの位置にまで達しなくてもよい。要は、両者の下端間に前記隙間が形成されればよいものである。
本発明の第1実施形態においは、風雨から分離された雨水の水滴を両ルーバーの下端傾斜部31d,41dの傾斜面により下方に誘導して、この隙間を通過させて排出させることができる。
【0032】
(透視遮断構造)
各段において、上段側の両ルーバーの下端(E,e点)が、下段側の両ルーバーの上端の先端(A,a点)の位置よりも下方に位置するように設けられる。このように両ルーバーを配設することで、上段側の両ルーバーの下端(E,e点)が下段側の両ルーバーの上端(A,a点)間に入り込む構造となり、これにより、ルーバー構造Lは、外部ルーバー層30を通して筐体2の外部から内部を透視できないV字型の透視遮断構造に形成されている。
【0033】
図3(a)に示すように、外部ルーバー層30の最下段の外部ルーバー31の下方には、風雨の吹き抜けを阻止する補助ルーバー32が配設されており、この補助ルーバー32の下端と下板14の傾斜面との間に、下板14の傾斜面に滴下する雨水の通過を許容する隙間が設けられている。下板14の内部端には、該内部端から垂直に屈曲させた下板内側縁14aが形成されている。この下板内側縁14aには、内側表面部としての立上りが形成されており、その先端は、図3(a)に示すように、水平状に屈曲されて内部ルーバー41の上端部と同様の先端部が形成されている。この下板内側縁14aを有する下板14の傾斜面と補助ルーバー32とにより、通気口3の下端部に下部通気路が形成される。
【0034】
前記外部ルーバー層30の下に配設される補助ルーバー32は、前記外部ルーバー31のA点(先端)〜D点(屈曲点)までの形状と同様の形状に形成された断面形状を有しており、これに続く下端部は、垂直状の断面形状を有する遮断部が形成されている。すなわち、補助ルーバー32の上半部は、外部ルーバー31の傾斜面の上端傾斜部31a、平面状の外側表面部31b及び中間傾斜部31cと同様の断面形状に形成されており、この中間傾斜部31cに続いて下端部が吹き抜けを遮断する遮断部として形成されている。この補助ルーバー32の下端部と前記下板14の傾斜面との間に、雨水を筐体2の外部へ流下させる隙間が形成されるものである。
【0035】
また、外部ルーバー層30の上端部には、外枠10の遮断片12aの下端が最上段の両ルーバーの上端間に入り込むように形成されており、外部ルーバー層30の下端部には、補助ルーバー32の上端傾斜部と下板14の水平状に屈曲された先端部との間に最下段の両ルーバーの下端の先端が入り込むように配設されている。これにより、外部ルーバー層30の上端部及び下端部においても、筐体2の外部から内部を透視できない透視遮断構造に形成されている。
【0036】
(ルーバー間の通気路について)
図3(b)に示すように、各段において対向配置された上段の外部ルーバー31、内部ルーバー41と、その下段の外部ルーバー31、内部ルーバー41との間で、仮想線の丸印で示すように筐体2の外部側から内部側へと連通する外気の通気路が複数形成される。この通気路は、外枠10の側板13,13と各ルーバーとの間によって画成され、ルーバーの長手方向に亘って均一な断面積を有するものである。
図示するように、上段の外部ルーバー31の下部と下段の外部ルーバー31の先端(A点の部分)との間ので形成される各ルーバー間のルーバー間隔によって形成される外気の導入開口部のサイズは、図3(b)の仮想線丸印の直径で示すように、少なくとも導出側の開口部までの通気路中を通じて通気路断面積の大きさが維持されるように通気路が形成されている。
【0037】
(ルーバー構造の雨水分離作用)
次に、図3(a),(b)を参照しつつ第1実施形態のルーバー構造Lの雨水の分離作用について説明する。本説明では、図3(b)に示す上から1段目と2段目の外部ルーバー31及び内部ルーバー41間に形成される通気路に導入される風雨からの雨水の分離作用を説明する。なお、図中においては、2段目、3段目の外部ルーバー31のA〜E点、及び内部ルーバー41のa〜e点の符号の記入は省略して図示されている。以下の説明では、2段目のルーバーを中心にして、1段目と2段目のルーバー間に形成される通気路の雨水の分離作用を説明する。
【0038】
外気が侵入する筐体2の外部側の導入開口部は、図中の2段目の外部ルーバー31の先端(A点)と1段目の外部ルーバー31の中間傾斜部31c(C−Dの部分)との間の間隔によって形成される通気路の入口として示されている。同じく、筐体2の内部側の導出開口部は、通気路の出口として内部ルーバー41の先端(a点)と1段目の内部ルーバー41の中間傾斜部41c(c−dの部分)との間の間隔によって示されている。図中の仮想線円の直径で示すように、前記導入開口部と前記導出開口部との通気路断面積は、ほぼ同等に形成されている。
【0039】
前記通気路内に導入された外気の風雨は、各ルーバー間において、図3(b)の図中の外部ルーバー31側のA−B−C−D−E間、及び内部ルーバー41側のe−d−c−b−a間において、各ルーバー間のルーバー間隔が、A−B−C−D間では前記導入開口部の間隔(仮想線円の直径相当)よりも大となり、その結果、外気の通気路断面積が大きくなるとともに、容積も大きくなるため、この通気路断面積が大きくなるように形成された外部ルーバー層30側の外気の通気路部分において、A点の導入開口部から通気路内へ侵入した外気は、前記A−B−C−D間において侵入時よりも容積が大となって一旦圧力が低下するとともに吸気した雨水を含む外気が膨張することで、風雨から雨水を効果的に分離することができるようになっている。この後、外部ルーバー31の中間傾斜部31cの下部(D点)と1段目の内部ルーバー41の下端(e点)との間の間隔(D−e)は、前記導入開口部と同程度の通気路断面積に戻されるが、前記下部(D点)を通過して、再び、内部ルーバー41側のd−c−b−a間の通気路部分に侵入すると、外気の通気路断面積と容積が大きくなり、これにより、少なくとも前記通気路の入口から出口にわたり、前記導入開口部における外気の通気路断面積が継続して維持されるように形成されていることで、内部ルーバー層40側においても、引き続いて風雨から雨水の水滴を効果的に分離することができるようになっている。
【0040】
(渦流について)
また、本実施形態では、前記外部ルーバー31の断面くの字状の屈曲部分であるA−B−C−D間、及び内部ルーバー41の断面逆くの字状の屈曲部分であるd−c−b−a間において、通気路断面積が大幅に拡大しているため、図中の矢印で示すように、ルーバー面に沿う渦流が生じるので、渦流効果の遠心力による水滴成分の付着も促進されるので、雨水の水滴の分離効果が一層向上する。
【0041】
一方、ルーバー構造Lの上端においては、上板12の遮断片12aの面と外部ルーバー31及び内部ルーバー41との間に、上部通気路が形成されており、また、ルーバー構造Lの下端においても、補助ルーバー32の下端と下板14の傾斜面との間に、下部通気路が形成されている。この上部通気路及び下部通気路においても、風雨から雨水の水滴を効果的に分離することができるようになっている。
【0042】
以上に説明したように、第1実施形態のルーバー構造Lは、外部ルーバー層30と内部ルーバー層40とに対向配置された各外部ルーバー31及び各内部ルーバー41のそれぞれの下部に設けた傾斜部によって、風雨から分離した雨水がルーバー構造Lの中央下部に集中するように収集することができ、しかも、収集した雨水をルーバーの長手方向に亘って形成される前記隙間から順次下方へ滴下して排出するので、この隙間にゴミ等が詰まって目詰りを起こすようなことがない。しかも、前記隙間が双方の前記傾斜部をずらして形成するスリット状の隙間であるため、従来は排出できなかったような大き目のゴミ等でも排出することができる。
また、第1実施形態のルーバー構造Lは、V字型の透視遮断構造とし、かつ下降経路から上昇経路へ通気方向を転換する通気路を形成するものであるため、風雨からの雨水の水滴の効果的な分離と、筐体外への高い騒音遮断効果を有する。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、図4(a),(b)に示すように、前記外部ルーバー層30を内枠側板15,15間に設けて、前記外枠10に対して着脱可能に分離形成したルーバー構造としたことを特徴とするものである。以下に、詳しく説明する。図中、第1実施形態と同一符号のものは、第1実施形態と同一部材又は同一構造を示す。
図4(a)に示すように、分離形成したルーバー構造において、前記外部ルーバー層30を構成する外部ルーバー31,31、・・を内枠側板15,15の間に溶接、ねじ等により取り付けることで、外部ルーバー層30を備える外部ルーバー枠体が構成されている。
一方、内部ルーバー層40を備える内部ルーバー枠体は、第1実施形態と同じ構成であり、外枠10の側板13,13間に内部ルーバー41,41、・・を溶接、ねじ等により取り付けることで構成されている。
図4(a)の白ぬき矢印に示すように、外部ルーバー枠体を前記外枠10に外部側から図4(b)に示すように嵌め込んで、第1実施形態と同様の外部ルーバー層30と内部ルーバー層40のルーバーが対称的に対向して配置された着脱可能なルーバー構造を形成するものである。
【0044】
前記外部ルーバー枠体を前記外枠10に対して取り付ける手段は、適宜の取付手段を採用すればよく、例えば、図示しない前記外枠10の枠部から表面側に張り出して取付片を形成し、この取付片のねじ穴に、外部ルーバー31、補助ルーバー32の外側表面部の両端部に形成したねじ穴を介して取付ねじ等によって、前記外枠10の内部側又は外部側からねじ止めすることにより着脱可能に取り付けるなどの取付手段を採用すればよい。
この第2実施形態による着脱可能な構成のルーバー構造を用いる場合も、前記第1実施形態と同様の仕方で雨水分離作用をなすことができる。
第2実施形態の構成によれば、外部ルーバー枠体を前記外枠10から取り外すことで、随時に行う清掃等のメンテナンスが容易であり、例えば、外部ルーバー31と内部ルーバー41との間の隙間に自然に排除できないような異物等が挟まったような場合においても、外部ルーバー枠体を前記外枠10から取り外すことで、簡単に異物等の除去を行うことができる。また、外部ルーバー層30が損傷した場合、外部ルーバー枠体を前記外枠10から取り外し、外部ルーバー層30を交換するだけで済むので、部品交換を簡単に行うことができる。
【0045】
本発明は、前記第1及び第2実施形態に説明した内容に限定されることなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、外部ルーバー31の断面形態を、図3(b)に示すA−B−C間及びC−D−E間を直線状となる傾斜面に形成してもよく、同じく、内部ルーバー41の断面形態を、図3(b)に示すa−b−c間及びc−d−e間を直線状となる傾斜面に形成してもよい。このようにすると、外部ルーバー及び内部ルーバーの形状を断面くの字状、断面逆くの字状の形態にした形状を有するものとすることができ、ルーバー構造Lの製作が容易となる。また、上板12の遮断片12aは、外枠10の上方部分から筐体2内へ風雨が吹き抜けるのを阻止する機能を有するようにしたものであるが、その屈曲部は、図示するような側板13の奥行き幅の中央に限られず、吹き抜け阻止の機能を有する位置でさえあれば、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 エンジン駆動作業機
2 筐体
3 通気口
10 外枠
11 フランジ枠
12 上板
12a 遮断片
13 側板
14 下板
15 内枠側板
20 カバー
30 外部ルーバー層
31 外部ルーバー
32 補助ルーバー
40 内部ルーバー層
41 内部ルーバー
L ルーバー構造
X 延長線
E エンジン
W 作業機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン、作業機等を内部に収容した筐体の側面にルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機であって、
前記通気口は、上板と下板と両側の側板とからなる外枠を備え、
前記ルーバー構造は、前記外枠の側板間に取り付けられ、間隔を置いて設けられる複数段のルーバーからなる外部ルーバー層と内部ルーバー層とが対称的に対向配置された内外2重のルーバー層の構造であって、
前記対向配置されるルーバー層の各段のルーバーは、互いに対向して下方向きに傾斜配置される外部ルーバーの下端と内部ルーバーの下端とを互いに近接させて、隣接する上下の段における外部ルーバーと内部ルーバーとの間に前記筐体の外部から内部へ連通するV字状の通気路を形成するとともに、
前記互いに近接させた外部ルーバー下端と内部ルーバー下端との間に隙間を形成し、
前記隙間を形成する外部ルーバー下端と内部ルーバー下端のうち、少なくともいずれか一方の下端が下段の外部ルーバー上端よりも下方の位置に配置され、
前記外枠の上板は、先端が最上段の外部ルーバー上端及び内部ルーバー上端よりも下方に位置する両ルーバーの中間位置まで屈曲された遮断片を有し、
前記外枠の下板は、内部端において屈曲された立上りの先端が最下段の外部ルーバー下端又は内部ルーバー下端よりも上方に位置する下板内側縁を有する
ことを特徴とするルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。
【請求項2】
前記V字状の通気路は、その通気路中において外部ルーバー間の開口部における通気路断面積を少なくとも維持するように形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。
【請求項3】
前記外部ルーバーは、外部側に屈曲頂部が位置する断面くの字状に形成され、前記内部ルーバーは、内部側に屈曲頂部が位置する断面逆くの字状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。
【請求項4】
前記隙間を形成する前記外部ルーバー下端と前記内部ルーバー下端のうち、いずれか一方の下端は、他方の下端よりも下方にずらした位置とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。
【請求項5】
前記内部ルーバーの上端部は、前記通気路に突出する邪魔板として屈曲して形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。
【請求項6】
前記外部ルーバー層は、前記通気口の外枠に対して着脱可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のルーバー構造の通気口を備えたエンジン駆動作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−241695(P2011−241695A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112286(P2010−112286)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000109819)デンヨー株式会社 (88)
【復代理人】
【識別番号】100111545
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 悦夫