レイヤ2処理および無線通信用のプロトコルデータユニット作成の方法および装置
【課題】Iub E−DCHデータフレームを生成する方法およびNode Bを提供する。
【解決手段】Node Bは、Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加し、各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加する。Node Bは、Iub E−DCHデータフレームをRNCに送信する。拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含む。
【解決手段】Node Bは、Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加し、各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加する。Node Bは、Iub E−DCHデータフレームをRNCに送信する。拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(ユニバーサル移動通信システム)技術に続く無線通信方式は、3G(第3世代)無線方式の一環として開発され、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって維持されている。現在の3GPP規格による典型的なUMTSシステムアーキテクチャが、図1に示されている。UMTSネットワークアーキテクチャは、Iuインターフェースを介してUTRAN(UMTS地上無線アクセスネットワーク)に相互接続されたコアネットワーク(CN)を含む。UTRANは、Uu無線インターフェースを介して、UE(ユーザ装置)と呼ばれるWTRU(無線送受信装置)によってユーザに無線通信サービスを提供するように構成される。UMTS規格に定義された、一般に使用されるエアインターフェースは、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)である。UTRANは、1つまたは複数のRNC(無線ネットワーク制御装置)と、Node Bと呼ばれる基地局とを有し、これらの基地局は集合的に、UEとの無線通信のための地理的なサービスエリアを提供する。アップリンク(UL)通信は、UEからNode Bへの送信を指し、ダウンリンク(DL)通信は、Node BからUEへの送信を指す。1つまたは複数のNode Bは、Iubインターフェースを介して各RNCに接続され、UTRAN内のRNCは、Iurインターフェースを介して通信する。
【0003】
高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)のための3GPP規格リリース6によれば、MAC層は、上位層データをMAC−e PDUへと多重化する。TTI(送信時間間隔)の間、MAC層は、E−DCH(拡張個別チャネル)専用物理データ制御チャネル(E−DPDCH)を介して送信するために1つのMAC−e PDUをPHY層に送る。リンク適応の一環として、MAC層は、RLC(無線リンク制御)論理チャネル優先度、RLCバッファ占有率、物理チャネル状態、サービンググラント、非サービンググラント、電力制限、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)プロファイルおよび論理チャネル多重化に基づいて、E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択を実施する。
【0004】
3GPP規格リリース6によれば、肯定応答モード(AM)のRLC(無線リンク制御)層は、固定のRLC PDU(プロトコルデータユニット)サイズを使用してのみ動作できる。さらに、Node B内の高速媒体アクセス制御(MAC−hs)エンティティおよびUE内のMAC−e/es(媒体アクセス制御)エンティティは、上位層からのSDU(サービスデータユニット)のセグメント化をサポートしない。これらの制約によって、特に高速パケットアクセス(HSPA)がより高いデータレートへと進化するにつれて、性能が制限されることがある。より高いデータレートに達し、またプロトコルオーバーヘッドおよびパディングを減少させるために、3GPPリリース7では、複数の新しい特徴が、L2(レイヤ2)プロトコルに導入されている。特に、ダウンリンクにおける柔軟なRLC PDUサイズおよびMACセグメント化が導入されている。しかし、3GPPリリース7のアップリンク動作については、対応するL2拡張が導入されていない。
【0005】
より最近では、アップリンクのL2動作に拡張を導入するために、改良型L2アップリンクのための新しい3GPP作業項目が提案されてきた。改良型L2アップリンクの目的の一部は、柔軟なRLC PDUサイズのサポート;MAC−dとMAC−c PDUを含む上位層PDUのMACセグメント化のサポート;古いプロトコル形式と新しいプロトコル形式の間の円滑な移行;CELL_FACHアップリンク伝送への潜在的拡張に依存した、CELL_DCH、CELL_FACH、CELL_PCHおよびURA_PCH状態間のシームレスな状態遷移のサポートを含む。
【0006】
3GPPリリース7によれば、2つのMAC副層、すなわち、MAC−eおよびMAC−esが、アップリンクで、E−DCH(拡張個別トランスポートチャネル)を扱う。MAC−esは、MAC−eの上に位置し、MAC−dエンティティから直接、個別MAC(MAC−d)PDUを受け取る。特定の論理チャネルから来る同じ大きさのMAC−es SDU(すなわちMAC−d PDU)は共に、単一のMAC−esペイロードへと多重化され、TTI(送信時間間隔)につき論理チャネル当たり1つのMAC−d PDUサイズしか許されないので、TTIにつき論理チャネル当たり1つのMAC−es PDUだけが存在する。MAC−esヘッダは、MAC−esペイロードの先頭に追加される。PDUの数 N、および論理チャネルを識別するDDI(データ記述インジケータ)値、MAC−dフローおよびMAC−es SDUサイズが、MAC−eヘッダの一部として含まれる。E−DCHトランスポートブロック内に十分な空間が残っている場合、あるいはSI(スケジューリング情報)を送信する必要がある場合、SIは、MAC−e PDUの終わりに含まれる。複数の論理チャネルからの複数のMAC−es PDUを含むことができるが、TTIの間、1つのMAC−e PDUしか送信できない。
【0007】
3GPPリリース7によれば、MAC−es PDUに含まれたすべてのMAC−d PDUは、事前構成されたPDUサイズに固定される。対照的に、改良型L2アップリンク作業項目によれば、MAC−es PDUは、上位層から受け取られた様々なサイズの、1つまたは複数のMAC−d PDU、MAC−c PDUまたはRLC PDU、あるいはそのセグメントを含むことができる。3GPPリリース7以前による既存のMAC−e/esヘッダおよびプロトコルは、MAC−es SDUサイズにおいてこうした柔軟性をサポートしていない。例えば、論理チャネルID、MAC−dフローIDおよびPDUサイズを示すデータ記述インジケータ(DDI)フィールドは、MAC−es PDUサイズが1組の固定サイズからのものではないので、もはや使用することができない。より一般には、MAC層のセグメント化を取り入れると、MAC−e/esヘッダの低オーバヘッドプロセスを設計する際に複雑さが増す。したがって、柔軟なRLC PDUサイズおよびMACセグメント化が許される場合に、MAC−es SDUの長さ、それが属する論理チャネル、およびそれがセグメント化されるやり方を指定する効率的な方法を有することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
レイヤ2処理および無線通信用のPDU(プロトコルデータユニット)の作成のための方法および装置が開示される。MAC(媒体アクセス制御)層の処理、およびPDUの作成によって、柔軟な上位層PDUサイズ、並びにアップリンク無線通信におけるMAC層のセグメント化がサポートされる。拡張MAC−es PDUは、上位層PDUおよびそのセグメントに基づいて拡張MAC−es SDU(サービスデータユニット)を連結することによって作成され、拡張MAC−esヘッダ内に、セグメント化情報が含まれる。拡張MAC−es PDUに関する情報について記述するために、それぞれの拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−eヘッダが生成される。拡張MAC−e PDUは、拡張MAC−es PDUと拡張MAC−eヘッダを連結することによって作成される。拡張MAC−esヘッダは、TSN(送信シーケンス番号:Transmit Sequence Number)フィールドと、SD(セグメント化記述)フィールドと、各拡張MAC−es SDUの長さを示すためのL(長さ)フィールドと、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドとを含んでよい。拡張MAC−eヘッダは、対応する拡張MAC−es PDUまたは拡張MAC−es SDUのための1つまたは複数のLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを含んでよい。さらに、拡張MAC−es SDUの長さを示すために、拡張MAC−eヘッダに、L(長さ)フィールドを追加することができる。拡張MAC−eヘッダの終わりを示すための様々な技術が開示されている。別の実施形態では、MACセグメント化および柔軟なRLC PDUサイズをサポートするために、Iubフレームプロトコルを介した効率的なシグナリングのための方法が提案される。E−DCH(拡張個別チャネル)Iubフレームフォーマット内に、複数の拡張MAC−es PDUが含まれてよい。さらに、拡張MAC−es PDUのLCH−ID、またはMAC−dフローIDが含まれてよい。それぞれのLCH−IDについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数および拡張MAC−es SDUの長さを知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて、例示するために示された下記の説明から得ることができる。
【図1】従来のUMTSネットワークのシステムアーキテクチャ概要を示す図である。
【図2】提案された改良型L2アップリンク作業項目によるWTRU内のレイヤ2(L2)の拡張MAC−e/esエンティティの概要を示す図である。
【図3】本発明の教示による拡張MAC−e/es PDU(プロトコルデータユニット)生成およびヘッダ構造のフレームワークを示す図である。
【図4】一実施形態による拡張MAC−esヘッダ構造を示す図である。
【図5】別の実施形態による、拡張MAC−es PDU当たり1つのLCH−ID(論理チャネル識別)フィールドを備えた拡張MAC−e PDUヘッダフォーマットを示す図である。
【図6】別の実施形態による、拡張MAC−es SDUまたはセグメントごとにLCH−IDフィールドが繰り返されている、拡張MAC−eヘッダフォーマットを示す図である。
【図7】別の実施形態による、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個の長さインジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示す図である。
【図8】別の実施形態による、LCH−ID、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個の長さインジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示す図である。
【図9】別の実施形態による、全長インジケータフィールドを備えた拡張MAC−e PDUフォーマットを示す図である。
【図10】別の実施形態による、SI(スケジューリング情報)の存在を示す1ビットヘッダフィールドを備えた拡張MAC−eヘッダを示す図である。
【図11】一実施形態による、拡張MAC−e PDUを生成するための手順のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、用語「WTRU(無線送受信装置)」には、それだけに限らないが、UE(ユーザ装置)、移動局、固定または移動加入者装置、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのユーザ装置が含まれる。また、用語「基地局」には、それだけに限らないが、Node B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのインターフェース装置が含まれる。
【0011】
本明細書では、拡張MAC−e、拡張MAC−esおよび拡張MAC−e/esは、それだけに限らないが、MAC−e、MAC−esおよびMAC−e/esを含めて、高速パケットアクセス(HSPA)における既存のMAC(媒体アクセス制御)プロトコルの拡張バージョンを表すために使用される。図3〜図10は、諸実施形態による、拡張MAC−eプロトコルデータユニット(PDU)およびヘッダ、並びに拡張MAC−es PDU、SDU(サービスデータユニット)およびヘッダを示しているが、しかし、スペースの制約により、MAC−eおよびMAC−esのラベルが使用されている。
【0012】
上位層PDUは、MAC−d PDU、MAC−c PDUまたはRLC PDUを参照し得る。MAC−d、MAC−cおよびRLC PDUは、本明細書に提案された諸実施形態において等しく扱われ得る。RLC PDUは、個別論理チャネルに属し、MAC−dエンティティに転送される。次いで、MAC−dエンティティは、データを拡張MAC−esエンティティに転送する。MAC−dの出力は、MAC−d PDUと呼ばれる。MAC−d PDUは、個別制御チャネル(DCCH)または個別トラフィックチャネル(DTCH)論理チャネルから受け取られたデータを含み、MAC−c PDUは、共通制御チャネル(CCCH)などの共通チャネルから受け取られたデータを含む。便宜上、本明細書では、諸実施形態の一部は、RLC PDUに関して述べられ得るが、しかし、諸実施形態は、MAC−dまたはMAC−c PDUに等しく適用可能であり、RLC、MAC−dおよびMAC−c PDUについて同じ機能性を有する。また、長さまたはサイズの尺度は、別段の定めがない限り、ビット数またはバイトを指す。
【0013】
図2は、本発明の教示による拡張MAC−e/esエンティティ200のブロック図を示す。拡張MAC−e/esエンティティ200は、MAC−d、MAC−cおよびRLC(無線リンク制御)エンティティを含めて、上位層エンティティからの論理チャネルデータを拡張MAC−e PDUへと多重化し、それをトランスポートブロック(TB)の形で物理的PHY層エンティティに提供する。拡張MAC−e/esエンティティ210は、以下のエンティティ:ハイブリッド自動再送要求(HARQ)エンティティ222と、セグメント化バッファ216を含み得るセグメント化エンティティ214と、マルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218と、スケジューリングエンティティ220と、E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択エンティティ212とを含んでよい。
【0014】
HARQエンティティ222は、拡張MAC−eペイロードの格納および再送を含めて、誤り訂正のためのHARQプロトコルに関するMAC層機能を扱うように構成することができる。セグメント化エンティティ214は、上位層PDUが大きすぎて拡張MAC−e PDUに収まらない場合、上位層PDUをセグメント化し、マルチプレクサ218にセグメントを送る。残りのセグメントは、セグメント化バッファ216に格納される。マルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218は、セグメント化された、または完全な上位層PDUを含む複数の拡張MAC−es SDUを連結して、拡張MAC−es PDUにする役割を担う。またマルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218は、多重化された論理チャネルからの複数の拡張MAC−es PDUを、E−TFC選択エンティティ212による指示通りに次の送信時間間隔(TTI)で送信するために、PHY層に提供される拡張MAC−e PDUへと多重化する。スケジューリングエンティティ220は、関連するアップリンクシグナリングをルーティングするように構成することができる。E−TFC選択エンティティ212は、スケジューリング情報、相対グラント(RG)、絶対グラント(AG)およびサービンググラント(SG)および使用可能な電力リソースに基づいて、TTI内にどれほどのデータを送信できるか決定し、またE−TFC制限を決定し、このE−TFC制限は、使用可能な電力に基づいてUEが送信できる最大使用可能データを決定するために使用される。E−TFC選択エンティティ212は、マルチプレクサ218をも制御する。
【0015】
図3は、本発明の教示による、拡張MAC−e/es PDU作成およびヘッダ構造のフレームワークを示している。本明細書に開示された諸実施形態は、このフレームワークと一致しており、要望に応じて、単独で使用することも、任意の組合せで使用することもできる。E−DCH(拡張個別トランスポートチャネル)用の拡張MAC−e PDU 300は、1つまたは複数の拡張MAC−eヘッダ305と、1つまたは複数の拡張MAC−es PDU 310とからなる。拡張MAC−esサブレイヤは、RLC、MAC−dおよびMAC−c PDUを含めて、上位層PDUまたはそのセグメントを受け取る。拡張MAC−esサブレイヤ内では、上位層PDUまたはそのセグメントは、拡張MAC−es SDU 315と呼ばれる。拡張MAC−esサブレイヤは、1つまたは複数の拡張MAC−es SDU 315と拡張MAC−esヘッダ320とからなる拡張MAC−es PDU 310を生成する。拡張MAC−es SDU 315は、それぞれ異なるサイズを有してよい。一般に、送信時間間隔(TTI)当たり、1つの拡張MAC−e PDU 300、および複数の論理チャネルからの複数の拡張MAC−es PDU 310を送信できる。
【0016】
一実施形態によれば、セグメント化は、拡張MAC−esサブレイヤで、論理チャネル単位に実施できる。セグメント化情報は、拡張MAC−esヘッダ内で知らせることができる。セグメント化情報は、2ビットフィールドであってよい。セグメント化情報は、拡張MAC−es PDUの第1および/または最後の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す。したがって、拡張MAC−esヘッダは、2つのフィールド、つまりTSN(送信シーケンス番号)フィールドと、SD(セグメント化記述)フィールドとを含んでよい。用語SDは、スケジューリング情報を転送するために使用される既存のレイヤ2 SI(スケジューリング情報)フィールドと混同されないように、セグメント化情報を示すために使用されるが、要望に応じて任意の用語を使用してよい。例えば、TSNフィールドが6ビットであり、SDフィールドが2ビットである場合、拡張MAC−esヘッダは、バイト揃えされる(byte aligned)ことになる。図4は、一実施形態による、拡張MAC−esヘッダ構造を示している。拡張MAC−es PDU 410は、K個の拡張MAC−es SDU 415と、拡張MAC−esヘッダ420とを含み、この拡張MAC−esヘッダ420は、TSNフィールド425とSDフィールド430とを含む。
【0017】
別の実施形態によれば、各拡張MAC−es PDUの論理チャネル識別を示すために、拡張MAC−e PDU内で多重化された拡張MAC−es PDUごとに、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドが、拡張MAC−eヘッダに追加されてよい。LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDUごとに一度存在してよい。あるいは、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDU内の各拡張MAC−es SDUごとに存在してもよい。拡張MAC−eヘッダ内のLCH−IDフィールドは、Node Bによって、RNC(無線ネットワーク制御装置)に送られる適切なフローへと拡張MAC−e PDUを逆多重化するために使用することができる。LCH−IDフィールドが拡張MAC−es SDU単位に使用される場合、Node Bは、次のLCH−IDフィールドの値が、以前に読み出されたLCH−IDフィールドとは異なる場合には新しい拡張MAC−es PDUが開始したと決定するように構成することができる。LCH−IDは各拡張MAC−e/esエンティティ内で一意であるので、LCH−IDとMAC−dフローの間のマッピングは、WTRUとネットワークの両方によって知られ得る。LCH−IDに基づいて、Node Bは、対応する拡張MAC−es PDUを適切なMAC−dフローにルーティングすることができる。さらに、拡張MAC−eヘッダに含まれた拡張MAC−es PDUの内の各拡張MAC−es SDUについて、個々のL(長さ)フィールドが、その拡張MAC−es SDUの長さを示すために含まれてよい。
【0018】
拡張MAC−es PDU当たり単一のLCH−IDが使用される場合に拡張MAC−eヘッダの終わり、またはLフィールドの存在を知らせるために、下記技術のいずれか1つまたは複数を単独に使用することも、組み合わせて使用することもできる。FL(終了長さフィールド)フラグは、論理チャネルまたは拡張MAC−es PDUについて、さらなるLフィールドが存在しないことを示すために使用することができる。FLフラグフィールドの後に続くフィールドは、別のLCH−IDであっても、拡張MAC−eヘッダの終わりであってもよい。一代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりは、Node Bによって暗黙的に検出することができる。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりまたはSIフィールドの存在を示すために、LCH−IDの特別の予約値を使用することができる。LCH−IDの特別の予約値は、拡張MAC−eヘッダの終わりに含まれてもよいし、拡張MAC−e PDU内に十分な空きスペースがある場合だけ存在してもよい。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、FH(終了ヘッダ)フラグを使用することができる。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダ内のF(終了)フラグが、下記のいずれか1つまたは複数を示し得る:LCH−IDまたは拡張MAC−es PDUについて、さらなるLフィールドが存在しないが、それは、拡張MAC−eヘッダの終わりではない;さらなるLフィールドが存在せず、それは、拡張MAC−eヘッダの終わりである;後に続くさらなるLCH−IDおよびLフィールドがある。任意選択により、Fフラグは、2ビットフィールドであってよい。
【0019】
図5は、別の実施形態による、拡張MAC−es PDU当たり1つのLCH−IDフィールドを備えた拡張MAC−e PDUヘッダフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 500は、N個の拡張MAC−es PDU 510と、N個のMAC−eヘッダ505とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ505は、上述されたように、拡張MAC−es PDU用の論理チャネルを示すLCH−IDフィールド532と、拡張MAC−es SDUの長さを示す1つまたは複数のLフィールド534と、ヘッダ内の位置を示すFフィールド536とを含む。
【0020】
拡張MAC−es SDU単位にLCH−IDが使用される場合のために拡張MAC−eヘッダの終わり、またはLフィールドの存在を知らせるために、下記技術のうちのいずれか1つまたは複数を単独に使用することも、組み合わせて使用することもできる。それぞれの拡張MAC−es SDUまたはセグメントのLCH−IDの後に、Lフィールドが続いてよい。同じ論理チャネルからの拡張MAC−es SDUは、ヘッダ内に同じLCH−IDを有しており、したがって、LCH−IDヘッダの変化は、対応する拡張MAC−es PDUの終わりを示し得る。任意で、ヘッダの終わりまたはSIの存在を示すために、LCH−IDフィールドの特別の予約値を使用することができる。LCH−IDの特別予約値は、ヘッダの終わりに含まれてもよいし、拡張MAC−e PDU内に十分な空きスペースがある場合だけ存在してもよい。あるいは、拡張MAC−eヘッダの終わりは、Node Bによって暗黙的に検出することができる。さらに、ヘッダの終わりを示すために、上述されたフラグフィールドFH、FLまたはFのいずれか1つを使用することができる。
【0021】
図6は、別の実施形態による、拡張MAC−es SDUごとにLCH−IDフィールドが繰り返されている、拡張MAC−eヘッダフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 600は、N個の拡張MAC−es PDU 610と、N個の拡張MAC−eヘッダ605とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ605は少なくとも、拡張MAC−es PDU内の各拡張MAC−es SDU用の論理チャネルを示すK個のLCH−IDフィールド632と、各拡張MAC−es SDUの長さを示すK個のLフィールド634と、拡張MAC−eヘッダ内にさらなるフィールドが存在するかどうか、またはそれが拡張MAC−eヘッダの終わりであるかどうかを示すK個のFフラグとを含む。
【0022】
別の実施形態によれば、改良型L2アップリンク作業項目に取り入れられた変更をサポートするために、lubフレームプロトコルを介した効率的なシグナリングのための方法が開示される。UTRAN側では、拡張MAC−esエンティティは、SRNC(サービング無線ネットワーク制御装置)内に存在し、拡張MAC−eエンティティは、Node B内に存在する。拡張MAC−esエンティティは一般に、拡張MAC−es SDU記述子、および拡張MAC−es PDUが属する論理チャネルを認識しない。この情報は一般に、拡張MAC−eヘッダ内だけに含まれるので、Node Bによって拡張MAC−es SDUと共にRNCに転送することができない。Iubフレームプロトコルは、有用などんな情報をもNode B内の拡張MAC−eエンティティからSRNC内の拡張MAC−esエンティティに送信できるように修正可能である。
【0023】
より具体的には、DDIおよびNフィールドは、SRNC内の拡張MAC−esエンティティに送る必要はない。上述されたように、Nフィールドは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUの数を示し、DDIフィールドは、MAC−dフロー、論理チャネルおよびPDU長さのインデックスを示す。しかし、E−DCH Iubフレームフォーマットでは、以下のフィールドのいずれか1つまたは複数が含まれ得る:拡張MAC−es PDUの数、LCH−ID、および拡張MAC−es SDUの長さ、ならびに/またはMAC−dフローID。さらに、各LCH−IDについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数が、拡張MAC−es SDUの長さと同様に提供されてよい。
【0024】
一代替実施形態によれば、特定の拡張MAC−es SDU記述子を、拡張MAC−esヘッダに直接組み込むことができる。拡張MAC−es SDUまたはセグメントの長さを示すために、Lフィールドを使用することができる。TSNおよびSDのフィールドの後、Lフィールドは、拡張MAC−es SDUごとに含まれてよい。拡張MAC−esヘッダの終わりは、受信側の拡張MAC−esエンティティによって暗黙的に検出することができ、あるいは、それは、F(終了)フラグの使用によって明示的に示すことができる。図7は、別の実施形態による、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個のL(長さ)インジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示している。拡張MAC−es PDU 710は、K個の拡張MAC−es SDU 715と、拡張MAC−esヘッダ720とを含む。拡張MAC−esヘッダ720は、TSNフィールド725と、SDフィールド730と、各拡張MAC−es SDU 715の長さを示すためのK個のLフィールド738とを含む。
【0025】
別の実施形態によれば、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−esヘッダ内に含まれ得る。LCH−IDは、TSNおよびSDフィールドと共に、拡張MAC−es PDUごとに一度だけ存在してよい。あるいは、LCH−IDは、拡張MAC−es SDUごとに繰り返されてよい。この代替案によって、逆多重化、および拡張MAC−esエンティティ内のパケットのルーティングが可能となる。図8は、別の実施形態による、LCH−ID、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個のL(長さ)インジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示している。拡張MAC−es PDU 810は、K個の拡張MAC−es SDU 815と、拡張MAC−esヘッダ820とを含む。拡張MAC−esヘッダ820は、TSNフィールド825と、SDフィールド830と、K個のLフィールド838と、LCH−IDフィールド840とを含む。
【0026】
拡張MAC−e PDUの逆多重化がNode Bによって実施される場合、方法は、Node Bが拡張MAC−e PDU内の拡張MAC−es PDUのサイズを知ることを可能にするように定義されてよい。したがって、拡張MAC−es PDUのサイズおよび論理チャネルを知らせるために、拡張MAC−eヘッダは、LCH−IDフィールドと、拡張MAC−es PDUごとに1つの長さインジケータフィールドとを含んでよい。長さインジケータフィールド、Lsumは、LCH−IDフィールドによって識別された論理チャネルに対応する総拡張MAC−es PDUのサイズに一致する。長さインジケータフィールド、Lsumのサイズは、最大の拡張MAC−es PDUサイズを占めるほど大きいことがある。例えば、Lsumフィールドは、拡張MAC−es PDUヘッダ内のすべてのLフィールドの和に、拡張MAC−es PDUヘッダの長さを足した値であってよい。拡張MAC−eヘッダの終わりは、特別の予約LCH−ID値、または上述されたF(終了)フラグによって暗黙的に検出することができる。図9は、別の実施形態による、全長インジケータフィールドを備えた拡張MAC−e PDUフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 900は、N個の拡張MAC−es PDU 910と、N個の拡張MAC−eヘッダ905と、任意で、拡張MAC−eヘッダ905の終わりを示すためのLCH−IDフィールド935とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ905は、LCH−IDフィールド932と、Lsumフィールド945とを含む。
【0027】
別の実施形態によれば、DDIフィールドを使用することができる。1組のDDIインデックスが、上位層によって構成されてよい。DDIフィールドに示されたサイズは、拡張MAC−es PDU内に含まれたすべての拡張MAC−es PDUのサイズを示す。論理チャネルは、DDIフィールドによって識別され、したがって、追加のLCH−IDを加える必要はない。あるいは、別個のLCH−IDを含むことができ、1組のサイズを示すためにDDIフィールドが使用され、したがって、1組のより大きいサイズを使用することが可能となる。別の代替案では、1組のより大きいサイズの使用を可能にするために、DDIフィールドをNフィールドと共に使用して、拡張MAC−es PDUのサイズを示すことができる。例えば、拡張MAC−es PDUのサイズの合計は、NをNフィールドの値として、DDI*Nビットの長さであってよい。
【0028】
あるいは、使用されている1組のサイズが拡張MAC−es PDUのサイズを示すのに十分でない場合、複数のDDIおよびNフィールドを使用して、1つの拡張MAC−es PDUのサイズを示すことができる。例えば、DDIのインデックスセットは、10ビットの倍数(例えば1、10、100、1000など)で構成することができる。拡張MAC−esサイズが、構成されたDDIのいずれかの倍数でない場合、複数のDDIフィールドを使用して、サイズを示すことができる。同じ論理チャネルに対応するすべてのDDI×Nフィールドの和によって、拡張MAC−es PDUの合計サイズが示される。例えば、PDUのサイズが23000ビットである場合、対応するDDIおよびNフィールドは、DDI1×N1=20000になるようにDDI1インデックス=10000、N1=2であり、またDDI2×N2=3000になるようにDDI2インデックス=1000、N2=3である。あるいは、逆多重化関数は、RNC内の拡張MAC−esサブレイヤに移してよい。この場合、図7に示されるものに類似の拡張MAC−esヘッダに、拡張MAC−eヘッダは必要ない。拡張MAC−e PDUは、図3に示された一般的な構造に従って、拡張MAC−eヘッダなしの複数の拡張MAC−es PDUを多重化することからなる。
【0029】
別の実施形態によれば、Iubフレームプロトコルは、以下の情報のいずれかを単独で知らせることも、組み合わせて知らせることもできる:
拡張MAC−es PDUの数、および各拡張MAC−es PDUのLCH−ID; 拡張MAC−es PDUの数、各拡張MAC−es PDUのLCH−ID、および各拡張MAC−es PDUの全長;
拡張MAC−es PDUの数、および各拡張MAC−es PDUのDDIおよびNフィールド;
DDIおよびNフィールドの数、およびDDIおよびNフィールド;
拡張MAC−es PDUの数、拡張MAC−es PDU当たりのDDIおよびNフィールドの数、
ならびに拡張MAC−es PDUごとのすべてのDDIおよびNフィールド。
【0030】
別の実施形態によれば、1つの共通ヘッダを使用することができる。シグナリングおよび記述子は、拡張MAC−eヘッダまたは拡張MAC−esヘッダであるヘッダのうちの1つだけに含まれてよい。拡張MAC−eヘッダが使用される場合、拡張MAC−eヘッダは、本明細書に述べられた拡張MAC−esヘッダと拡張MAC−eヘッダの任意の組合せを含むことができる。より具体的には、共通のMACヘッダは好ましくは、拡張MAC−es PDUごとに、以下の情報:TSNフィールドと、SDフィールドと、LCH−IDフィールドと、拡張MAC−es SDUの長さインジケータとを含む。
【0031】
拡張MAC−e PDUのためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理が完了し、拡張MAC−e PDUがうまく受け取られると、それは、完全なパケットとして、Iubを介してSRNCに送られる。Node Bで、対応するMAC−dフローへの逆多重化は実施されない。拡張MAC−e PDU内にSIが含まれる場合、Node Bは、SIを抽出し、恐らくパディングを取り除く役割を担い得る。SIの存在を示し、Node BがSIを抽出することを可能にするために、拡張MAC−eヘッダに、L(長さ)フィールドを含むことができる。この場合、Lフィールドは、拡張MAC−e PDUに含まれたデータの全長を示す。Node Bは、この情報を使用して、拡張MAC−e PDU、および存在する場合にはSIおよびパディングのデータ部分を抽出することができる。
【0032】
あるいは、Lフィールドは、拡張MAC−e PDU内にSIが含まれる場合には、ヘッダに含まれることがある。SIの存在は、1ビットのヘッダフィールドによって知らせることができる。SIが存在することを示すビットが設定される場合は、Lフィールドは、1ビットのヘッダフィールドの後に続いてよく、そうではなく、SIが存在しないと示される場合は、Lフィールドは省略してよい。あるいは、ヘッダ内に、Lフィールドが含まれないことがある。拡張MAC−e PDU内にSIが存在するかどうかを示す1ビットのインジケータフィールドが含まれる。パディングビットが追加される場合、パディングビットは、データの後に続き、SIは、パディングの後、拡張MAC−e PDUの終わりに連結される。最後の18ビットは、SI用に予約される。Node Bは、拡張MAC−esエンティティがパディングを削除できるように、SIに対応する最後の18ビットを抽出し、パディングを伴う残りのデータを拡張MAC−esエンティティに送ってよい。MAC−dフローごとに1つのIubフローではなく、それぞれのWTRUについて、RNCにデータを送る1つのIubフローだけが存在し得る。さらに、Iubフレームプロトコルは、拡張MAC−es PDUの数、DDIおよびNフィールドを示す必要はない。図10は、別の実施形態による、SIの存在を示す1ビットヘッダフィールドを伴う拡張MAC−eヘッダを示している。拡張MAC−e PDU 100は、MACペイロード105と、SIの存在を示す1ビットのヘッダ(H)フィールドを含む拡張MAC−eヘッダ110と、パディングビット115と、SIフィールド120とを含む。
【0033】
拡張MAC−e PDUを受け取ると、RNCは、下記のいずれか1つまたは複数を行う役割を担う:
拡張MAC−e PDUを逆多重化すること;
セグメント化情報を抽出すること;
セグメント化されている場合、パケットを再度組み立てること;
適切な論理チャネルに拡張MAC−es PDUを送ること;
任意で、Node Bで削除が実施されない場合、拡張MAC−e PDUからどんなパディングビットをも取り除くこと。
【0034】
別の実施形態によれば、拡張MAC−es SDUが類似のサイズのものである場合、拡張MAC−es SDUごとにLフィールドを繰り返すことによって、非効率的なシグナリング方法、およびオーバヘッドの増加がもたらされることがある。これを克服するために、拡張MAC−es SDUは、単一の長さインジケータ(L)フィールド、および同じサイズを有する拡張MAC−es SDUの数を示すNフィールドによって表すことができる。Nフィールドは、あらゆるLフィールドの後に存在してよく、あるいは同じサイズの2つ以上の拡張MAC−es SDUが存在する場合だけ存在してもよい。後者の場合では、Nフィールドの存在を示すために、Lフィールドの後に、Nフィールドの存在を示す追加のビットを追加することができる。
【0035】
あるいは、1つまたは複数の特別のLフィールド値を使用することができる。いくつかの値が、ネットワークによって予約され、1組の固定サイズを表すように構成されてよい。例えば、値のうちの1つは、使用されている最大RLC PDUサイズを表すことができる。このサイズの2つ以上の拡張MAC−es SDUが拡張MAC−es PDUに存在する場合、Nフィールドの後に続く特別のLフィールドを使用することができる。これらの値のうちの1つが使用される場合、Nフィールドの存在を暗黙的に知ることができる。Lフィールド値と長さの間のマッピングは好ましくは、WTRUとネットワークの両方によって知られている。
【0036】
別の実施形態によれば、TTI当たり1つの論理チャネルからの1つの拡張MAC−es PDUだけを有するという制約は取り除かれてよい。次いで、拡張MAC−esは、1つのTTI内に論理チャネルにつき1つまたは複数の拡張MAC−es PDUを作成することを許されてよい。1つの拡張MAC−es PDUは、同じサイズの拡張MAC−es SDUを運ぶことができる。論理チャネル内にそれぞれ異なるサイズを有する複数の拡張MAC−es SDUが存在する場合、サイズごとにそれぞれ異なる拡張MAC−es PDUが作成される。
【0037】
この実施形態では、セグメント化情報およびTSN番号を示すために、下記の手順のいずれか1つまたは複数を単独で使用することも、組み合わせて使用することもできる。ある手順によれば、各論理チャネルについて、1つのTSNフィールドおよびSDフィールドが、最初の拡張MAC−es PDU内に含まれることがあり、その論理チャネルの後続の拡張MAC−es PDUは、ヘッダ情報を含まない。セグメント化情報は、好ましくはSDフィールドによって、同じ論理チャネルの最初および/または最後の拡張MAC−es PDUがセグメントを含むかどうかが示されることを除いて、上記と同様に解釈される。別の手順では、TSNフィールドおよびSDフィールドは、各拡張MAC−es PDU内に含まれる。TSN番号は、論理チャネルのすべての拡張MAC−es PDUにわたって同じであってよく、あるいはそれは、作成された新しい各拡張MAC−es PDUごとに増分されてよい。SDフィールドは、各拡張MAC−es PDUに関する特定のセグメント化情報を含んでよい。任意選択で、TSNフィールドは、第1の拡張MAC−es PDU内に一度だけ存在することができ、SDフィールドは、拡張MAC−es PDUごとに繰り返すことができる。
【0038】
別の実施形態によれば、論理チャネルインジケータは、以下の形のいずれか1つまたは複数を単独で有することも、組合せで有することもできる。ある形では、LCH−IDフィールドは、それが同じ論理チャネルからのものであっても、拡張MAC−es PDUごとに存在する。別の式では、LCH−IDフィールドは、同じ論理チャネルに一致するすべての拡張MAC−es PDUについて一度だけ存在する。別の形では、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUごとに繰り返すことができる。
【0039】
長さインジケータは、以下の形のいずれか1つまたは複数を単独で有することも、組合せで有することもできる。ある形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDUごとに一度存在する。別の形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUごとに存在する。別の形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDU内の同じサイズの拡張MAC−es SDUの数を示すNフィールドを伴う拡張MAC−es PDUごとに一度だけ存在する。あるいは、DDIフィールドおよびNフィールドは、同じ論理チャネルの拡張MAC−es PDUごとに使用することができる。
【0040】
別の実施形態によれば、1つの論理チャネルだけが、パケットをセグメント化することを許され得る。この場合、他の論理チャネルは、残りのセグメントの送信を完了せずにセグメント化を実施することを許され得ない。セグメント化情報は、上述されたように論理チャネル単位に含まれてよく、あるいはそれは、拡張MAC−eヘッダの初めに一度だけ含まれてよい。セグメントは、最初の拡張MAC−es PDUの初めだけに存在させてもよいし、最後の拡張MAC−es PDUの終わりだけに存在させてもよい。したがって、セグメント化情報の解釈によって、最初の拡張MAC−es PDUの最初の拡張MAC−es SDU、および/または最後の拡張MAC−es PDUの最後の拡張MAC−es SDUがセグメントかどうかが示される。SIの表示は、Iubフレームプロトコルを介してNode BからRNCに運ぶことができ、このRNCで、再組立てが実施される。あるいは、再組立ては、Node B内の拡張MAC−eで実施されてよい。SI以外のヘッダ記述子は、上記に開示された諸方法のうちの1つまたは組合せを使用して知らせることができる。
【0041】
別の実施形態によれば、論理チャネルは、MAC−dフローへと多重化されることを許され得る。拡張MAC−es PDUは、論理チャネル単位ではなく、MAC−dフロー単位に構築される。したがって、多重化は、2つのレベル、拡張MAC−esレベルおよび拡張MAC−eレベルで行われる。セグメント情報およびTSNは、論理チャネルフローごとに含まれるのではなく、MAC−dフロー単位に一度だけ知らせることができる。あるいは、SI情報は、同じ論理チャネルに属する拡張MAC−es SDUの各グループごとに含まれてよい。あるいは、SIは、各拡張MAC−es SDUごとに含まれてよく、SIの解釈は、拡張MAC−es SDUのグループベースではなく、拡張MAC−es SDUベースで行われる。さらに、論理チャネル識別および長さインジケータは、上記に開示された諸方法のうちの1つまたは組合せを使用して行うことができる。さらに、拡張MAC−esのいずれのバージョンが使用されるかを示すために、バージョンフラグを拡張MAC−esヘッダに追加することができる。
【0042】
図11は、一実施形態による、拡張MAC−e PDUを生成するための手順150のフローチャートを示している。ステップ155で、拡張MAC−es SDUが、上位層PDUに基づいて生成され、拡張MAC−es SDUは、上位層PDUのセグメントを含み得る。ステップ160で、拡張MAC−es PDUが、拡張MAC−es SDUを連結することによって生成され、拡張MAC−esヘッダが、MAC−es PDUの一部として生成され、拡張MAC−esヘッダは、SD(セグメント化記述子)を含み、TSN(送信シーケンス番号)情報を送信する。ステップ165で、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダが生成され、この拡張MAC−eヘッダは、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)とL(長さ)フィールドとF(終了)フラグフィールドとを含む、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUについての情報を含む。ステップ170で、拡張MAC−e PDUが、複数の拡張MAC−es PDUと、対応するMAC−eヘッダを連結することによって生成される。さらに、上記および図3〜図10に述べられたヘッダフィールドのいずれか1つまたは複数が、手順150の一環として拡張MAC−e PDUのヘッダに追加されてよい。図11の手順150は、図2の拡張MAC−e/esエンティティ200によって実施することができる。
【0043】
実施形態
1.アップリンク無線通信用の拡張MAC−e PDU(プロトコルデータユニット)を作成するための方法。
2.上位層PDU(プロトコルデータユニット)に基づいて拡張MAC−es SDU(サービスデータユニット)を生成するステップをさらに含む実施形態1の方法。
3.拡張MAC−es SDUが上位層PDUのセグメントを含んでよい実施形態2の方法。
4.拡張MAC−es SDUを連結することによって拡張MAC−es PDUを生成するステップをさらに含む実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
5.拡張MAC−es PDUの一部として拡張MAC−esヘッダを生成するステップをさらに含む実施形態4の方法。
6.拡張MAC−esヘッダがSD(セグメント化記述子)フィールドを含む実施形態5の方法。
7.各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUの情報について記述する、対応する拡張MAC−eヘッダを生成するステップをさらに含む実施形態4〜6のいずれかに記載の方法。
8.複数の拡張MAC−es PDUと、対応する拡張MAC−eヘッダを連結することによって拡張MAC−e PDUを生成するステップをさらに含む実施形態7に記載の方法。
9.上位層PDUは、MAC−d PDU、MAC−c PDUおよびRLC(無線リンク制御)PDUのうちの少なくとも1つを含む実施形態1〜8のいずれかに記載の方法。
10.SDフィールドは、最初の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す実施形態6〜9のいずれかに記載の方法。
11.SDフィールドは、最後の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す実施形態6〜9のいずれかに記載の方法。
12.SDフィールドは2ビットである実施形態6〜11のいずれかに記載の方法。
13.拡張MAC−esヘッダは、TSN(送信シーケンス番号)フィールドをさらに含む実施形態5〜12のいずれかに記載の方法。
14.TSNフィールドは6ビットである実施形態13に記載の方法。
15.各拡張MAC−es PDUの論理チャネル識別を示すために、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1つのLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜14のいずれかに記載の方法。
16.各拡張MAC−es SDUの長さを示すために、各拡張MAC−es SDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダにL(長さ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜15のいずれかに記載の方法。
17.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1ビット終了フラグ(F)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜17のいずれかに記載の方法。
18.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態7〜17のいずれかに記載の方法。
19.SI(スケジューリング情報)の存在を示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態7〜18のいずれかに記載の方法。
20.さらなるLフィールドは存在しておらず、拡張MAC−eヘッダの終わりに達してないこと、さらなるLフィールドは存在しておらず、拡張MAC−eヘッダの終わりに達していること、およびさらなるLフィールドが存在することのうちの少なくとも1つを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダにF(終了)フラグを追加するステップをさらに含む実施形態7〜19のいずれかに記載の方法。
21.各拡張MAC−es SDUの論理チャネル識別を示すために、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1つのLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜14のいずれかに記載の方法。
22.各拡張MAC−es SDUの長さを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダ内の各LCH−IDフィールドの後にL(長さ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態21に記載の方法。
23.拡張MAC−eヘッダの終わり、または拡張MAC−eヘッダ内にさらなるフィールドが残っているかどうかを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダ内の各Lフィールドの後に終了フラグ(F)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態21〜22のいずれかに記載の方法。
24.LCH−ID値の変化は拡張MAC−es PDUの終わりを示す実施形態21〜23のいずれかに記載の方法。
25.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態21〜24のいずれかに記載の方法。
26.SI(スケジューリング情報)の存在を示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態21〜25のいずれかに記載の方法。
27.WTRU(無線送受信装置)によって実施される実施形態1〜26のいずれかに記載の方法。
28.基地局によって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
29.UE(ユーザ装置)によって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
30.Node Bによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
31.拡張MAC−e/es(媒体アクセス制御)エンティティによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
32.E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択エンティティによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
33.Node BからRNC(無線ネットワーク制御装置)に通信されるIubフレームを生成するための方法。
34.Iubフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するステップをさらに含む実施形態33に記載の方法。
35.各拡張MAC−es PDUについて、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態33〜34のいずれかに記載の方法。
36.各LCH−IDフィールドについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数、および各拡張MAC−es SDUの長さを追加するステップをさらに含む、実施形態33〜35のいずれかに記載の方法。
37.基地局によって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
38.Node Bによって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
39.RNC(無線ネットワーク制御装置)によって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
【0044】
特徴および要素について、特定の組合せで上記に述べられているが、それぞれの特徴または要素は、他の特徴および要素なしに単独に使用してもよいし、他の特徴および要素を伴うまたは伴わない様々な組合せで使用してもよい。本明細書に示された諸方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ読取り可能記憶媒体内に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能記憶媒体の例には、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体が含まれる。
【0045】
適切なプロセッサには、例えば、汎用プロセッサ、特別目的プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)および/またはステートマシンが含まれる。
【0046】
WTRU(無線送受信装置)、UE(ユーザ装置)、端末、基地局、RNC(無線ネットワーク制御装置)または任意のホストコンピュータで使用する無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連するプロセッサを使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動装置、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)または超広帯域(UWB)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されたモジュールと共に使用することができる。
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(ユニバーサル移動通信システム)技術に続く無線通信方式は、3G(第3世代)無線方式の一環として開発され、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって維持されている。現在の3GPP規格による典型的なUMTSシステムアーキテクチャが、図1に示されている。UMTSネットワークアーキテクチャは、Iuインターフェースを介してUTRAN(UMTS地上無線アクセスネットワーク)に相互接続されたコアネットワーク(CN)を含む。UTRANは、Uu無線インターフェースを介して、UE(ユーザ装置)と呼ばれるWTRU(無線送受信装置)によってユーザに無線通信サービスを提供するように構成される。UMTS規格に定義された、一般に使用されるエアインターフェースは、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)である。UTRANは、1つまたは複数のRNC(無線ネットワーク制御装置)と、Node Bと呼ばれる基地局とを有し、これらの基地局は集合的に、UEとの無線通信のための地理的なサービスエリアを提供する。アップリンク(UL)通信は、UEからNode Bへの送信を指し、ダウンリンク(DL)通信は、Node BからUEへの送信を指す。1つまたは複数のNode Bは、Iubインターフェースを介して各RNCに接続され、UTRAN内のRNCは、Iurインターフェースを介して通信する。
【0003】
高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)のための3GPP規格リリース6によれば、MAC層は、上位層データをMAC−e PDUへと多重化する。TTI(送信時間間隔)の間、MAC層は、E−DCH(拡張個別チャネル)専用物理データ制御チャネル(E−DPDCH)を介して送信するために1つのMAC−e PDUをPHY層に送る。リンク適応の一環として、MAC層は、RLC(無線リンク制御)論理チャネル優先度、RLCバッファ占有率、物理チャネル状態、サービンググラント、非サービンググラント、電力制限、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)プロファイルおよび論理チャネル多重化に基づいて、E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択を実施する。
【0004】
3GPP規格リリース6によれば、肯定応答モード(AM)のRLC(無線リンク制御)層は、固定のRLC PDU(プロトコルデータユニット)サイズを使用してのみ動作できる。さらに、Node B内の高速媒体アクセス制御(MAC−hs)エンティティおよびUE内のMAC−e/es(媒体アクセス制御)エンティティは、上位層からのSDU(サービスデータユニット)のセグメント化をサポートしない。これらの制約によって、特に高速パケットアクセス(HSPA)がより高いデータレートへと進化するにつれて、性能が制限されることがある。より高いデータレートに達し、またプロトコルオーバーヘッドおよびパディングを減少させるために、3GPPリリース7では、複数の新しい特徴が、L2(レイヤ2)プロトコルに導入されている。特に、ダウンリンクにおける柔軟なRLC PDUサイズおよびMACセグメント化が導入されている。しかし、3GPPリリース7のアップリンク動作については、対応するL2拡張が導入されていない。
【0005】
より最近では、アップリンクのL2動作に拡張を導入するために、改良型L2アップリンクのための新しい3GPP作業項目が提案されてきた。改良型L2アップリンクの目的の一部は、柔軟なRLC PDUサイズのサポート;MAC−dとMAC−c PDUを含む上位層PDUのMACセグメント化のサポート;古いプロトコル形式と新しいプロトコル形式の間の円滑な移行;CELL_FACHアップリンク伝送への潜在的拡張に依存した、CELL_DCH、CELL_FACH、CELL_PCHおよびURA_PCH状態間のシームレスな状態遷移のサポートを含む。
【0006】
3GPPリリース7によれば、2つのMAC副層、すなわち、MAC−eおよびMAC−esが、アップリンクで、E−DCH(拡張個別トランスポートチャネル)を扱う。MAC−esは、MAC−eの上に位置し、MAC−dエンティティから直接、個別MAC(MAC−d)PDUを受け取る。特定の論理チャネルから来る同じ大きさのMAC−es SDU(すなわちMAC−d PDU)は共に、単一のMAC−esペイロードへと多重化され、TTI(送信時間間隔)につき論理チャネル当たり1つのMAC−d PDUサイズしか許されないので、TTIにつき論理チャネル当たり1つのMAC−es PDUだけが存在する。MAC−esヘッダは、MAC−esペイロードの先頭に追加される。PDUの数 N、および論理チャネルを識別するDDI(データ記述インジケータ)値、MAC−dフローおよびMAC−es SDUサイズが、MAC−eヘッダの一部として含まれる。E−DCHトランスポートブロック内に十分な空間が残っている場合、あるいはSI(スケジューリング情報)を送信する必要がある場合、SIは、MAC−e PDUの終わりに含まれる。複数の論理チャネルからの複数のMAC−es PDUを含むことができるが、TTIの間、1つのMAC−e PDUしか送信できない。
【0007】
3GPPリリース7によれば、MAC−es PDUに含まれたすべてのMAC−d PDUは、事前構成されたPDUサイズに固定される。対照的に、改良型L2アップリンク作業項目によれば、MAC−es PDUは、上位層から受け取られた様々なサイズの、1つまたは複数のMAC−d PDU、MAC−c PDUまたはRLC PDU、あるいはそのセグメントを含むことができる。3GPPリリース7以前による既存のMAC−e/esヘッダおよびプロトコルは、MAC−es SDUサイズにおいてこうした柔軟性をサポートしていない。例えば、論理チャネルID、MAC−dフローIDおよびPDUサイズを示すデータ記述インジケータ(DDI)フィールドは、MAC−es PDUサイズが1組の固定サイズからのものではないので、もはや使用することができない。より一般には、MAC層のセグメント化を取り入れると、MAC−e/esヘッダの低オーバヘッドプロセスを設計する際に複雑さが増す。したがって、柔軟なRLC PDUサイズおよびMACセグメント化が許される場合に、MAC−es SDUの長さ、それが属する論理チャネル、およびそれがセグメント化されるやり方を指定する効率的な方法を有することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
レイヤ2処理および無線通信用のPDU(プロトコルデータユニット)の作成のための方法および装置が開示される。MAC(媒体アクセス制御)層の処理、およびPDUの作成によって、柔軟な上位層PDUサイズ、並びにアップリンク無線通信におけるMAC層のセグメント化がサポートされる。拡張MAC−es PDUは、上位層PDUおよびそのセグメントに基づいて拡張MAC−es SDU(サービスデータユニット)を連結することによって作成され、拡張MAC−esヘッダ内に、セグメント化情報が含まれる。拡張MAC−es PDUに関する情報について記述するために、それぞれの拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−eヘッダが生成される。拡張MAC−e PDUは、拡張MAC−es PDUと拡張MAC−eヘッダを連結することによって作成される。拡張MAC−esヘッダは、TSN(送信シーケンス番号:Transmit Sequence Number)フィールドと、SD(セグメント化記述)フィールドと、各拡張MAC−es SDUの長さを示すためのL(長さ)フィールドと、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドとを含んでよい。拡張MAC−eヘッダは、対応する拡張MAC−es PDUまたは拡張MAC−es SDUのための1つまたは複数のLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを含んでよい。さらに、拡張MAC−es SDUの長さを示すために、拡張MAC−eヘッダに、L(長さ)フィールドを追加することができる。拡張MAC−eヘッダの終わりを示すための様々な技術が開示されている。別の実施形態では、MACセグメント化および柔軟なRLC PDUサイズをサポートするために、Iubフレームプロトコルを介した効率的なシグナリングのための方法が提案される。E−DCH(拡張個別チャネル)Iubフレームフォーマット内に、複数の拡張MAC−es PDUが含まれてよい。さらに、拡張MAC−es PDUのLCH−ID、またはMAC−dフローIDが含まれてよい。それぞれのLCH−IDについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数および拡張MAC−es SDUの長さを知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて、例示するために示された下記の説明から得ることができる。
【図1】従来のUMTSネットワークのシステムアーキテクチャ概要を示す図である。
【図2】提案された改良型L2アップリンク作業項目によるWTRU内のレイヤ2(L2)の拡張MAC−e/esエンティティの概要を示す図である。
【図3】本発明の教示による拡張MAC−e/es PDU(プロトコルデータユニット)生成およびヘッダ構造のフレームワークを示す図である。
【図4】一実施形態による拡張MAC−esヘッダ構造を示す図である。
【図5】別の実施形態による、拡張MAC−es PDU当たり1つのLCH−ID(論理チャネル識別)フィールドを備えた拡張MAC−e PDUヘッダフォーマットを示す図である。
【図6】別の実施形態による、拡張MAC−es SDUまたはセグメントごとにLCH−IDフィールドが繰り返されている、拡張MAC−eヘッダフォーマットを示す図である。
【図7】別の実施形態による、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個の長さインジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示す図である。
【図8】別の実施形態による、LCH−ID、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個の長さインジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示す図である。
【図9】別の実施形態による、全長インジケータフィールドを備えた拡張MAC−e PDUフォーマットを示す図である。
【図10】別の実施形態による、SI(スケジューリング情報)の存在を示す1ビットヘッダフィールドを備えた拡張MAC−eヘッダを示す図である。
【図11】一実施形態による、拡張MAC−e PDUを生成するための手順のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、用語「WTRU(無線送受信装置)」には、それだけに限らないが、UE(ユーザ装置)、移動局、固定または移動加入者装置、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのユーザ装置が含まれる。また、用語「基地局」には、それだけに限らないが、Node B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのインターフェース装置が含まれる。
【0011】
本明細書では、拡張MAC−e、拡張MAC−esおよび拡張MAC−e/esは、それだけに限らないが、MAC−e、MAC−esおよびMAC−e/esを含めて、高速パケットアクセス(HSPA)における既存のMAC(媒体アクセス制御)プロトコルの拡張バージョンを表すために使用される。図3〜図10は、諸実施形態による、拡張MAC−eプロトコルデータユニット(PDU)およびヘッダ、並びに拡張MAC−es PDU、SDU(サービスデータユニット)およびヘッダを示しているが、しかし、スペースの制約により、MAC−eおよびMAC−esのラベルが使用されている。
【0012】
上位層PDUは、MAC−d PDU、MAC−c PDUまたはRLC PDUを参照し得る。MAC−d、MAC−cおよびRLC PDUは、本明細書に提案された諸実施形態において等しく扱われ得る。RLC PDUは、個別論理チャネルに属し、MAC−dエンティティに転送される。次いで、MAC−dエンティティは、データを拡張MAC−esエンティティに転送する。MAC−dの出力は、MAC−d PDUと呼ばれる。MAC−d PDUは、個別制御チャネル(DCCH)または個別トラフィックチャネル(DTCH)論理チャネルから受け取られたデータを含み、MAC−c PDUは、共通制御チャネル(CCCH)などの共通チャネルから受け取られたデータを含む。便宜上、本明細書では、諸実施形態の一部は、RLC PDUに関して述べられ得るが、しかし、諸実施形態は、MAC−dまたはMAC−c PDUに等しく適用可能であり、RLC、MAC−dおよびMAC−c PDUについて同じ機能性を有する。また、長さまたはサイズの尺度は、別段の定めがない限り、ビット数またはバイトを指す。
【0013】
図2は、本発明の教示による拡張MAC−e/esエンティティ200のブロック図を示す。拡張MAC−e/esエンティティ200は、MAC−d、MAC−cおよびRLC(無線リンク制御)エンティティを含めて、上位層エンティティからの論理チャネルデータを拡張MAC−e PDUへと多重化し、それをトランスポートブロック(TB)の形で物理的PHY層エンティティに提供する。拡張MAC−e/esエンティティ210は、以下のエンティティ:ハイブリッド自動再送要求(HARQ)エンティティ222と、セグメント化バッファ216を含み得るセグメント化エンティティ214と、マルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218と、スケジューリングエンティティ220と、E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択エンティティ212とを含んでよい。
【0014】
HARQエンティティ222は、拡張MAC−eペイロードの格納および再送を含めて、誤り訂正のためのHARQプロトコルに関するMAC層機能を扱うように構成することができる。セグメント化エンティティ214は、上位層PDUが大きすぎて拡張MAC−e PDUに収まらない場合、上位層PDUをセグメント化し、マルチプレクサ218にセグメントを送る。残りのセグメントは、セグメント化バッファ216に格納される。マルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218は、セグメント化された、または完全な上位層PDUを含む複数の拡張MAC−es SDUを連結して、拡張MAC−es PDUにする役割を担う。またマルチプレクサおよびTSN設定エンティティ218は、多重化された論理チャネルからの複数の拡張MAC−es PDUを、E−TFC選択エンティティ212による指示通りに次の送信時間間隔(TTI)で送信するために、PHY層に提供される拡張MAC−e PDUへと多重化する。スケジューリングエンティティ220は、関連するアップリンクシグナリングをルーティングするように構成することができる。E−TFC選択エンティティ212は、スケジューリング情報、相対グラント(RG)、絶対グラント(AG)およびサービンググラント(SG)および使用可能な電力リソースに基づいて、TTI内にどれほどのデータを送信できるか決定し、またE−TFC制限を決定し、このE−TFC制限は、使用可能な電力に基づいてUEが送信できる最大使用可能データを決定するために使用される。E−TFC選択エンティティ212は、マルチプレクサ218をも制御する。
【0015】
図3は、本発明の教示による、拡張MAC−e/es PDU作成およびヘッダ構造のフレームワークを示している。本明細書に開示された諸実施形態は、このフレームワークと一致しており、要望に応じて、単独で使用することも、任意の組合せで使用することもできる。E−DCH(拡張個別トランスポートチャネル)用の拡張MAC−e PDU 300は、1つまたは複数の拡張MAC−eヘッダ305と、1つまたは複数の拡張MAC−es PDU 310とからなる。拡張MAC−esサブレイヤは、RLC、MAC−dおよびMAC−c PDUを含めて、上位層PDUまたはそのセグメントを受け取る。拡張MAC−esサブレイヤ内では、上位層PDUまたはそのセグメントは、拡張MAC−es SDU 315と呼ばれる。拡張MAC−esサブレイヤは、1つまたは複数の拡張MAC−es SDU 315と拡張MAC−esヘッダ320とからなる拡張MAC−es PDU 310を生成する。拡張MAC−es SDU 315は、それぞれ異なるサイズを有してよい。一般に、送信時間間隔(TTI)当たり、1つの拡張MAC−e PDU 300、および複数の論理チャネルからの複数の拡張MAC−es PDU 310を送信できる。
【0016】
一実施形態によれば、セグメント化は、拡張MAC−esサブレイヤで、論理チャネル単位に実施できる。セグメント化情報は、拡張MAC−esヘッダ内で知らせることができる。セグメント化情報は、2ビットフィールドであってよい。セグメント化情報は、拡張MAC−es PDUの第1および/または最後の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す。したがって、拡張MAC−esヘッダは、2つのフィールド、つまりTSN(送信シーケンス番号)フィールドと、SD(セグメント化記述)フィールドとを含んでよい。用語SDは、スケジューリング情報を転送するために使用される既存のレイヤ2 SI(スケジューリング情報)フィールドと混同されないように、セグメント化情報を示すために使用されるが、要望に応じて任意の用語を使用してよい。例えば、TSNフィールドが6ビットであり、SDフィールドが2ビットである場合、拡張MAC−esヘッダは、バイト揃えされる(byte aligned)ことになる。図4は、一実施形態による、拡張MAC−esヘッダ構造を示している。拡張MAC−es PDU 410は、K個の拡張MAC−es SDU 415と、拡張MAC−esヘッダ420とを含み、この拡張MAC−esヘッダ420は、TSNフィールド425とSDフィールド430とを含む。
【0017】
別の実施形態によれば、各拡張MAC−es PDUの論理チャネル識別を示すために、拡張MAC−e PDU内で多重化された拡張MAC−es PDUごとに、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドが、拡張MAC−eヘッダに追加されてよい。LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDUごとに一度存在してよい。あるいは、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDU内の各拡張MAC−es SDUごとに存在してもよい。拡張MAC−eヘッダ内のLCH−IDフィールドは、Node Bによって、RNC(無線ネットワーク制御装置)に送られる適切なフローへと拡張MAC−e PDUを逆多重化するために使用することができる。LCH−IDフィールドが拡張MAC−es SDU単位に使用される場合、Node Bは、次のLCH−IDフィールドの値が、以前に読み出されたLCH−IDフィールドとは異なる場合には新しい拡張MAC−es PDUが開始したと決定するように構成することができる。LCH−IDは各拡張MAC−e/esエンティティ内で一意であるので、LCH−IDとMAC−dフローの間のマッピングは、WTRUとネットワークの両方によって知られ得る。LCH−IDに基づいて、Node Bは、対応する拡張MAC−es PDUを適切なMAC−dフローにルーティングすることができる。さらに、拡張MAC−eヘッダに含まれた拡張MAC−es PDUの内の各拡張MAC−es SDUについて、個々のL(長さ)フィールドが、その拡張MAC−es SDUの長さを示すために含まれてよい。
【0018】
拡張MAC−es PDU当たり単一のLCH−IDが使用される場合に拡張MAC−eヘッダの終わり、またはLフィールドの存在を知らせるために、下記技術のいずれか1つまたは複数を単独に使用することも、組み合わせて使用することもできる。FL(終了長さフィールド)フラグは、論理チャネルまたは拡張MAC−es PDUについて、さらなるLフィールドが存在しないことを示すために使用することができる。FLフラグフィールドの後に続くフィールドは、別のLCH−IDであっても、拡張MAC−eヘッダの終わりであってもよい。一代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりは、Node Bによって暗黙的に検出することができる。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりまたはSIフィールドの存在を示すために、LCH−IDの特別の予約値を使用することができる。LCH−IDの特別の予約値は、拡張MAC−eヘッダの終わりに含まれてもよいし、拡張MAC−e PDU内に十分な空きスペースがある場合だけ存在してもよい。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、FH(終了ヘッダ)フラグを使用することができる。別の代替案では、拡張MAC−eヘッダ内のF(終了)フラグが、下記のいずれか1つまたは複数を示し得る:LCH−IDまたは拡張MAC−es PDUについて、さらなるLフィールドが存在しないが、それは、拡張MAC−eヘッダの終わりではない;さらなるLフィールドが存在せず、それは、拡張MAC−eヘッダの終わりである;後に続くさらなるLCH−IDおよびLフィールドがある。任意選択により、Fフラグは、2ビットフィールドであってよい。
【0019】
図5は、別の実施形態による、拡張MAC−es PDU当たり1つのLCH−IDフィールドを備えた拡張MAC−e PDUヘッダフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 500は、N個の拡張MAC−es PDU 510と、N個のMAC−eヘッダ505とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ505は、上述されたように、拡張MAC−es PDU用の論理チャネルを示すLCH−IDフィールド532と、拡張MAC−es SDUの長さを示す1つまたは複数のLフィールド534と、ヘッダ内の位置を示すFフィールド536とを含む。
【0020】
拡張MAC−es SDU単位にLCH−IDが使用される場合のために拡張MAC−eヘッダの終わり、またはLフィールドの存在を知らせるために、下記技術のうちのいずれか1つまたは複数を単独に使用することも、組み合わせて使用することもできる。それぞれの拡張MAC−es SDUまたはセグメントのLCH−IDの後に、Lフィールドが続いてよい。同じ論理チャネルからの拡張MAC−es SDUは、ヘッダ内に同じLCH−IDを有しており、したがって、LCH−IDヘッダの変化は、対応する拡張MAC−es PDUの終わりを示し得る。任意で、ヘッダの終わりまたはSIの存在を示すために、LCH−IDフィールドの特別の予約値を使用することができる。LCH−IDの特別予約値は、ヘッダの終わりに含まれてもよいし、拡張MAC−e PDU内に十分な空きスペースがある場合だけ存在してもよい。あるいは、拡張MAC−eヘッダの終わりは、Node Bによって暗黙的に検出することができる。さらに、ヘッダの終わりを示すために、上述されたフラグフィールドFH、FLまたはFのいずれか1つを使用することができる。
【0021】
図6は、別の実施形態による、拡張MAC−es SDUごとにLCH−IDフィールドが繰り返されている、拡張MAC−eヘッダフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 600は、N個の拡張MAC−es PDU 610と、N個の拡張MAC−eヘッダ605とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ605は少なくとも、拡張MAC−es PDU内の各拡張MAC−es SDU用の論理チャネルを示すK個のLCH−IDフィールド632と、各拡張MAC−es SDUの長さを示すK個のLフィールド634と、拡張MAC−eヘッダ内にさらなるフィールドが存在するかどうか、またはそれが拡張MAC−eヘッダの終わりであるかどうかを示すK個のFフラグとを含む。
【0022】
別の実施形態によれば、改良型L2アップリンク作業項目に取り入れられた変更をサポートするために、lubフレームプロトコルを介した効率的なシグナリングのための方法が開示される。UTRAN側では、拡張MAC−esエンティティは、SRNC(サービング無線ネットワーク制御装置)内に存在し、拡張MAC−eエンティティは、Node B内に存在する。拡張MAC−esエンティティは一般に、拡張MAC−es SDU記述子、および拡張MAC−es PDUが属する論理チャネルを認識しない。この情報は一般に、拡張MAC−eヘッダ内だけに含まれるので、Node Bによって拡張MAC−es SDUと共にRNCに転送することができない。Iubフレームプロトコルは、有用などんな情報をもNode B内の拡張MAC−eエンティティからSRNC内の拡張MAC−esエンティティに送信できるように修正可能である。
【0023】
より具体的には、DDIおよびNフィールドは、SRNC内の拡張MAC−esエンティティに送る必要はない。上述されたように、Nフィールドは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUの数を示し、DDIフィールドは、MAC−dフロー、論理チャネルおよびPDU長さのインデックスを示す。しかし、E−DCH Iubフレームフォーマットでは、以下のフィールドのいずれか1つまたは複数が含まれ得る:拡張MAC−es PDUの数、LCH−ID、および拡張MAC−es SDUの長さ、ならびに/またはMAC−dフローID。さらに、各LCH−IDについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数が、拡張MAC−es SDUの長さと同様に提供されてよい。
【0024】
一代替実施形態によれば、特定の拡張MAC−es SDU記述子を、拡張MAC−esヘッダに直接組み込むことができる。拡張MAC−es SDUまたはセグメントの長さを示すために、Lフィールドを使用することができる。TSNおよびSDのフィールドの後、Lフィールドは、拡張MAC−es SDUごとに含まれてよい。拡張MAC−esヘッダの終わりは、受信側の拡張MAC−esエンティティによって暗黙的に検出することができ、あるいは、それは、F(終了)フラグの使用によって明示的に示すことができる。図7は、別の実施形態による、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個のL(長さ)インジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示している。拡張MAC−es PDU 710は、K個の拡張MAC−es SDU 715と、拡張MAC−esヘッダ720とを含む。拡張MAC−esヘッダ720は、TSNフィールド725と、SDフィールド730と、各拡張MAC−es SDU 715の長さを示すためのK個のLフィールド738とを含む。
【0025】
別の実施形態によれば、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−esヘッダ内に含まれ得る。LCH−IDは、TSNおよびSDフィールドと共に、拡張MAC−es PDUごとに一度だけ存在してよい。あるいは、LCH−IDは、拡張MAC−es SDUごとに繰り返されてよい。この代替案によって、逆多重化、および拡張MAC−esエンティティ内のパケットのルーティングが可能となる。図8は、別の実施形態による、LCH−ID、K個の拡張MAC−es SDUおよびK個のL(長さ)インジケータフィールドを備えた拡張MAC−es PDUフォーマットを示している。拡張MAC−es PDU 810は、K個の拡張MAC−es SDU 815と、拡張MAC−esヘッダ820とを含む。拡張MAC−esヘッダ820は、TSNフィールド825と、SDフィールド830と、K個のLフィールド838と、LCH−IDフィールド840とを含む。
【0026】
拡張MAC−e PDUの逆多重化がNode Bによって実施される場合、方法は、Node Bが拡張MAC−e PDU内の拡張MAC−es PDUのサイズを知ることを可能にするように定義されてよい。したがって、拡張MAC−es PDUのサイズおよび論理チャネルを知らせるために、拡張MAC−eヘッダは、LCH−IDフィールドと、拡張MAC−es PDUごとに1つの長さインジケータフィールドとを含んでよい。長さインジケータフィールド、Lsumは、LCH−IDフィールドによって識別された論理チャネルに対応する総拡張MAC−es PDUのサイズに一致する。長さインジケータフィールド、Lsumのサイズは、最大の拡張MAC−es PDUサイズを占めるほど大きいことがある。例えば、Lsumフィールドは、拡張MAC−es PDUヘッダ内のすべてのLフィールドの和に、拡張MAC−es PDUヘッダの長さを足した値であってよい。拡張MAC−eヘッダの終わりは、特別の予約LCH−ID値、または上述されたF(終了)フラグによって暗黙的に検出することができる。図9は、別の実施形態による、全長インジケータフィールドを備えた拡張MAC−e PDUフォーマットを示している。拡張MAC−e PDU 900は、N個の拡張MAC−es PDU 910と、N個の拡張MAC−eヘッダ905と、任意で、拡張MAC−eヘッダ905の終わりを示すためのLCH−IDフィールド935とを含む。それぞれの拡張MAC−eヘッダ905は、LCH−IDフィールド932と、Lsumフィールド945とを含む。
【0027】
別の実施形態によれば、DDIフィールドを使用することができる。1組のDDIインデックスが、上位層によって構成されてよい。DDIフィールドに示されたサイズは、拡張MAC−es PDU内に含まれたすべての拡張MAC−es PDUのサイズを示す。論理チャネルは、DDIフィールドによって識別され、したがって、追加のLCH−IDを加える必要はない。あるいは、別個のLCH−IDを含むことができ、1組のサイズを示すためにDDIフィールドが使用され、したがって、1組のより大きいサイズを使用することが可能となる。別の代替案では、1組のより大きいサイズの使用を可能にするために、DDIフィールドをNフィールドと共に使用して、拡張MAC−es PDUのサイズを示すことができる。例えば、拡張MAC−es PDUのサイズの合計は、NをNフィールドの値として、DDI*Nビットの長さであってよい。
【0028】
あるいは、使用されている1組のサイズが拡張MAC−es PDUのサイズを示すのに十分でない場合、複数のDDIおよびNフィールドを使用して、1つの拡張MAC−es PDUのサイズを示すことができる。例えば、DDIのインデックスセットは、10ビットの倍数(例えば1、10、100、1000など)で構成することができる。拡張MAC−esサイズが、構成されたDDIのいずれかの倍数でない場合、複数のDDIフィールドを使用して、サイズを示すことができる。同じ論理チャネルに対応するすべてのDDI×Nフィールドの和によって、拡張MAC−es PDUの合計サイズが示される。例えば、PDUのサイズが23000ビットである場合、対応するDDIおよびNフィールドは、DDI1×N1=20000になるようにDDI1インデックス=10000、N1=2であり、またDDI2×N2=3000になるようにDDI2インデックス=1000、N2=3である。あるいは、逆多重化関数は、RNC内の拡張MAC−esサブレイヤに移してよい。この場合、図7に示されるものに類似の拡張MAC−esヘッダに、拡張MAC−eヘッダは必要ない。拡張MAC−e PDUは、図3に示された一般的な構造に従って、拡張MAC−eヘッダなしの複数の拡張MAC−es PDUを多重化することからなる。
【0029】
別の実施形態によれば、Iubフレームプロトコルは、以下の情報のいずれかを単独で知らせることも、組み合わせて知らせることもできる:
拡張MAC−es PDUの数、および各拡張MAC−es PDUのLCH−ID; 拡張MAC−es PDUの数、各拡張MAC−es PDUのLCH−ID、および各拡張MAC−es PDUの全長;
拡張MAC−es PDUの数、および各拡張MAC−es PDUのDDIおよびNフィールド;
DDIおよびNフィールドの数、およびDDIおよびNフィールド;
拡張MAC−es PDUの数、拡張MAC−es PDU当たりのDDIおよびNフィールドの数、
ならびに拡張MAC−es PDUごとのすべてのDDIおよびNフィールド。
【0030】
別の実施形態によれば、1つの共通ヘッダを使用することができる。シグナリングおよび記述子は、拡張MAC−eヘッダまたは拡張MAC−esヘッダであるヘッダのうちの1つだけに含まれてよい。拡張MAC−eヘッダが使用される場合、拡張MAC−eヘッダは、本明細書に述べられた拡張MAC−esヘッダと拡張MAC−eヘッダの任意の組合せを含むことができる。より具体的には、共通のMACヘッダは好ましくは、拡張MAC−es PDUごとに、以下の情報:TSNフィールドと、SDフィールドと、LCH−IDフィールドと、拡張MAC−es SDUの長さインジケータとを含む。
【0031】
拡張MAC−e PDUのためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理が完了し、拡張MAC−e PDUがうまく受け取られると、それは、完全なパケットとして、Iubを介してSRNCに送られる。Node Bで、対応するMAC−dフローへの逆多重化は実施されない。拡張MAC−e PDU内にSIが含まれる場合、Node Bは、SIを抽出し、恐らくパディングを取り除く役割を担い得る。SIの存在を示し、Node BがSIを抽出することを可能にするために、拡張MAC−eヘッダに、L(長さ)フィールドを含むことができる。この場合、Lフィールドは、拡張MAC−e PDUに含まれたデータの全長を示す。Node Bは、この情報を使用して、拡張MAC−e PDU、および存在する場合にはSIおよびパディングのデータ部分を抽出することができる。
【0032】
あるいは、Lフィールドは、拡張MAC−e PDU内にSIが含まれる場合には、ヘッダに含まれることがある。SIの存在は、1ビットのヘッダフィールドによって知らせることができる。SIが存在することを示すビットが設定される場合は、Lフィールドは、1ビットのヘッダフィールドの後に続いてよく、そうではなく、SIが存在しないと示される場合は、Lフィールドは省略してよい。あるいは、ヘッダ内に、Lフィールドが含まれないことがある。拡張MAC−e PDU内にSIが存在するかどうかを示す1ビットのインジケータフィールドが含まれる。パディングビットが追加される場合、パディングビットは、データの後に続き、SIは、パディングの後、拡張MAC−e PDUの終わりに連結される。最後の18ビットは、SI用に予約される。Node Bは、拡張MAC−esエンティティがパディングを削除できるように、SIに対応する最後の18ビットを抽出し、パディングを伴う残りのデータを拡張MAC−esエンティティに送ってよい。MAC−dフローごとに1つのIubフローではなく、それぞれのWTRUについて、RNCにデータを送る1つのIubフローだけが存在し得る。さらに、Iubフレームプロトコルは、拡張MAC−es PDUの数、DDIおよびNフィールドを示す必要はない。図10は、別の実施形態による、SIの存在を示す1ビットヘッダフィールドを伴う拡張MAC−eヘッダを示している。拡張MAC−e PDU 100は、MACペイロード105と、SIの存在を示す1ビットのヘッダ(H)フィールドを含む拡張MAC−eヘッダ110と、パディングビット115と、SIフィールド120とを含む。
【0033】
拡張MAC−e PDUを受け取ると、RNCは、下記のいずれか1つまたは複数を行う役割を担う:
拡張MAC−e PDUを逆多重化すること;
セグメント化情報を抽出すること;
セグメント化されている場合、パケットを再度組み立てること;
適切な論理チャネルに拡張MAC−es PDUを送ること;
任意で、Node Bで削除が実施されない場合、拡張MAC−e PDUからどんなパディングビットをも取り除くこと。
【0034】
別の実施形態によれば、拡張MAC−es SDUが類似のサイズのものである場合、拡張MAC−es SDUごとにLフィールドを繰り返すことによって、非効率的なシグナリング方法、およびオーバヘッドの増加がもたらされることがある。これを克服するために、拡張MAC−es SDUは、単一の長さインジケータ(L)フィールド、および同じサイズを有する拡張MAC−es SDUの数を示すNフィールドによって表すことができる。Nフィールドは、あらゆるLフィールドの後に存在してよく、あるいは同じサイズの2つ以上の拡張MAC−es SDUが存在する場合だけ存在してもよい。後者の場合では、Nフィールドの存在を示すために、Lフィールドの後に、Nフィールドの存在を示す追加のビットを追加することができる。
【0035】
あるいは、1つまたは複数の特別のLフィールド値を使用することができる。いくつかの値が、ネットワークによって予約され、1組の固定サイズを表すように構成されてよい。例えば、値のうちの1つは、使用されている最大RLC PDUサイズを表すことができる。このサイズの2つ以上の拡張MAC−es SDUが拡張MAC−es PDUに存在する場合、Nフィールドの後に続く特別のLフィールドを使用することができる。これらの値のうちの1つが使用される場合、Nフィールドの存在を暗黙的に知ることができる。Lフィールド値と長さの間のマッピングは好ましくは、WTRUとネットワークの両方によって知られている。
【0036】
別の実施形態によれば、TTI当たり1つの論理チャネルからの1つの拡張MAC−es PDUだけを有するという制約は取り除かれてよい。次いで、拡張MAC−esは、1つのTTI内に論理チャネルにつき1つまたは複数の拡張MAC−es PDUを作成することを許されてよい。1つの拡張MAC−es PDUは、同じサイズの拡張MAC−es SDUを運ぶことができる。論理チャネル内にそれぞれ異なるサイズを有する複数の拡張MAC−es SDUが存在する場合、サイズごとにそれぞれ異なる拡張MAC−es PDUが作成される。
【0037】
この実施形態では、セグメント化情報およびTSN番号を示すために、下記の手順のいずれか1つまたは複数を単独で使用することも、組み合わせて使用することもできる。ある手順によれば、各論理チャネルについて、1つのTSNフィールドおよびSDフィールドが、最初の拡張MAC−es PDU内に含まれることがあり、その論理チャネルの後続の拡張MAC−es PDUは、ヘッダ情報を含まない。セグメント化情報は、好ましくはSDフィールドによって、同じ論理チャネルの最初および/または最後の拡張MAC−es PDUがセグメントを含むかどうかが示されることを除いて、上記と同様に解釈される。別の手順では、TSNフィールドおよびSDフィールドは、各拡張MAC−es PDU内に含まれる。TSN番号は、論理チャネルのすべての拡張MAC−es PDUにわたって同じであってよく、あるいはそれは、作成された新しい各拡張MAC−es PDUごとに増分されてよい。SDフィールドは、各拡張MAC−es PDUに関する特定のセグメント化情報を含んでよい。任意選択で、TSNフィールドは、第1の拡張MAC−es PDU内に一度だけ存在することができ、SDフィールドは、拡張MAC−es PDUごとに繰り返すことができる。
【0038】
別の実施形態によれば、論理チャネルインジケータは、以下の形のいずれか1つまたは複数を単独で有することも、組合せで有することもできる。ある形では、LCH−IDフィールドは、それが同じ論理チャネルからのものであっても、拡張MAC−es PDUごとに存在する。別の式では、LCH−IDフィールドは、同じ論理チャネルに一致するすべての拡張MAC−es PDUについて一度だけ存在する。別の形では、LCH−IDフィールドは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUごとに繰り返すことができる。
【0039】
長さインジケータは、以下の形のいずれか1つまたは複数を単独で有することも、組合せで有することもできる。ある形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDUごとに一度存在する。別の形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDU内の拡張MAC−es SDUごとに存在する。別の形では、長さインジケータは、拡張MAC−es PDU内の同じサイズの拡張MAC−es SDUの数を示すNフィールドを伴う拡張MAC−es PDUごとに一度だけ存在する。あるいは、DDIフィールドおよびNフィールドは、同じ論理チャネルの拡張MAC−es PDUごとに使用することができる。
【0040】
別の実施形態によれば、1つの論理チャネルだけが、パケットをセグメント化することを許され得る。この場合、他の論理チャネルは、残りのセグメントの送信を完了せずにセグメント化を実施することを許され得ない。セグメント化情報は、上述されたように論理チャネル単位に含まれてよく、あるいはそれは、拡張MAC−eヘッダの初めに一度だけ含まれてよい。セグメントは、最初の拡張MAC−es PDUの初めだけに存在させてもよいし、最後の拡張MAC−es PDUの終わりだけに存在させてもよい。したがって、セグメント化情報の解釈によって、最初の拡張MAC−es PDUの最初の拡張MAC−es SDU、および/または最後の拡張MAC−es PDUの最後の拡張MAC−es SDUがセグメントかどうかが示される。SIの表示は、Iubフレームプロトコルを介してNode BからRNCに運ぶことができ、このRNCで、再組立てが実施される。あるいは、再組立ては、Node B内の拡張MAC−eで実施されてよい。SI以外のヘッダ記述子は、上記に開示された諸方法のうちの1つまたは組合せを使用して知らせることができる。
【0041】
別の実施形態によれば、論理チャネルは、MAC−dフローへと多重化されることを許され得る。拡張MAC−es PDUは、論理チャネル単位ではなく、MAC−dフロー単位に構築される。したがって、多重化は、2つのレベル、拡張MAC−esレベルおよび拡張MAC−eレベルで行われる。セグメント情報およびTSNは、論理チャネルフローごとに含まれるのではなく、MAC−dフロー単位に一度だけ知らせることができる。あるいは、SI情報は、同じ論理チャネルに属する拡張MAC−es SDUの各グループごとに含まれてよい。あるいは、SIは、各拡張MAC−es SDUごとに含まれてよく、SIの解釈は、拡張MAC−es SDUのグループベースではなく、拡張MAC−es SDUベースで行われる。さらに、論理チャネル識別および長さインジケータは、上記に開示された諸方法のうちの1つまたは組合せを使用して行うことができる。さらに、拡張MAC−esのいずれのバージョンが使用されるかを示すために、バージョンフラグを拡張MAC−esヘッダに追加することができる。
【0042】
図11は、一実施形態による、拡張MAC−e PDUを生成するための手順150のフローチャートを示している。ステップ155で、拡張MAC−es SDUが、上位層PDUに基づいて生成され、拡張MAC−es SDUは、上位層PDUのセグメントを含み得る。ステップ160で、拡張MAC−es PDUが、拡張MAC−es SDUを連結することによって生成され、拡張MAC−esヘッダが、MAC−es PDUの一部として生成され、拡張MAC−esヘッダは、SD(セグメント化記述子)を含み、TSN(送信シーケンス番号)情報を送信する。ステップ165で、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダが生成され、この拡張MAC−eヘッダは、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)とL(長さ)フィールドとF(終了)フラグフィールドとを含む、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUについての情報を含む。ステップ170で、拡張MAC−e PDUが、複数の拡張MAC−es PDUと、対応するMAC−eヘッダを連結することによって生成される。さらに、上記および図3〜図10に述べられたヘッダフィールドのいずれか1つまたは複数が、手順150の一環として拡張MAC−e PDUのヘッダに追加されてよい。図11の手順150は、図2の拡張MAC−e/esエンティティ200によって実施することができる。
【0043】
実施形態
1.アップリンク無線通信用の拡張MAC−e PDU(プロトコルデータユニット)を作成するための方法。
2.上位層PDU(プロトコルデータユニット)に基づいて拡張MAC−es SDU(サービスデータユニット)を生成するステップをさらに含む実施形態1の方法。
3.拡張MAC−es SDUが上位層PDUのセグメントを含んでよい実施形態2の方法。
4.拡張MAC−es SDUを連結することによって拡張MAC−es PDUを生成するステップをさらに含む実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
5.拡張MAC−es PDUの一部として拡張MAC−esヘッダを生成するステップをさらに含む実施形態4の方法。
6.拡張MAC−esヘッダがSD(セグメント化記述子)フィールドを含む実施形態5の方法。
7.各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUの情報について記述する、対応する拡張MAC−eヘッダを生成するステップをさらに含む実施形態4〜6のいずれかに記載の方法。
8.複数の拡張MAC−es PDUと、対応する拡張MAC−eヘッダを連結することによって拡張MAC−e PDUを生成するステップをさらに含む実施形態7に記載の方法。
9.上位層PDUは、MAC−d PDU、MAC−c PDUおよびRLC(無線リンク制御)PDUのうちの少なくとも1つを含む実施形態1〜8のいずれかに記載の方法。
10.SDフィールドは、最初の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す実施形態6〜9のいずれかに記載の方法。
11.SDフィールドは、最後の拡張MAC−es SDUがセグメントか、それとも完全な上位層PDUかを示す実施形態6〜9のいずれかに記載の方法。
12.SDフィールドは2ビットである実施形態6〜11のいずれかに記載の方法。
13.拡張MAC−esヘッダは、TSN(送信シーケンス番号)フィールドをさらに含む実施形態5〜12のいずれかに記載の方法。
14.TSNフィールドは6ビットである実施形態13に記載の方法。
15.各拡張MAC−es PDUの論理チャネル識別を示すために、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1つのLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜14のいずれかに記載の方法。
16.各拡張MAC−es SDUの長さを示すために、各拡張MAC−es SDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダにL(長さ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜15のいずれかに記載の方法。
17.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、各拡張MAC−es PDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1ビット終了フラグ(F)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜17のいずれかに記載の方法。
18.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態7〜17のいずれかに記載の方法。
19.SI(スケジューリング情報)の存在を示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態7〜18のいずれかに記載の方法。
20.さらなるLフィールドは存在しておらず、拡張MAC−eヘッダの終わりに達してないこと、さらなるLフィールドは存在しておらず、拡張MAC−eヘッダの終わりに達していること、およびさらなるLフィールドが存在することのうちの少なくとも1つを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダにF(終了)フラグを追加するステップをさらに含む実施形態7〜19のいずれかに記載の方法。
21.各拡張MAC−es SDUの論理チャネル識別を示すために、拡張MAC−es PDU内で連結された各拡張MAC−es SDUについて、対応する拡張MAC−eヘッダに1つのLCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態7〜14のいずれかに記載の方法。
22.各拡張MAC−es SDUの長さを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダ内の各LCH−IDフィールドの後にL(長さ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態21に記載の方法。
23.拡張MAC−eヘッダの終わり、または拡張MAC−eヘッダ内にさらなるフィールドが残っているかどうかを示すために、対応する拡張MAC−eヘッダ内の各Lフィールドの後に終了フラグ(F)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態21〜22のいずれかに記載の方法。
24.LCH−ID値の変化は拡張MAC−es PDUの終わりを示す実施形態21〜23のいずれかに記載の方法。
25.拡張MAC−eヘッダの終わりを示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態21〜24のいずれかに記載の方法。
26.SI(スケジューリング情報)の存在を示すために、LCH−IDの予約値を使用するステップをさらに含む実施形態21〜25のいずれかに記載の方法。
27.WTRU(無線送受信装置)によって実施される実施形態1〜26のいずれかに記載の方法。
28.基地局によって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
29.UE(ユーザ装置)によって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
30.Node Bによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
31.拡張MAC−e/es(媒体アクセス制御)エンティティによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
32.E−TFC(拡張トランスポートフォーマット組合せ)選択エンティティによって実施される実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
33.Node BからRNC(無線ネットワーク制御装置)に通信されるIubフレームを生成するための方法。
34.Iubフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するステップをさらに含む実施形態33に記載の方法。
35.各拡張MAC−es PDUについて、LCH−ID(論理チャネルインジケータ)フィールドを追加するステップをさらに含む実施形態33〜34のいずれかに記載の方法。
36.各LCH−IDフィールドについて、拡張MAC−es PDU当たりの拡張MAC−es SDUの数、および各拡張MAC−es SDUの長さを追加するステップをさらに含む、実施形態33〜35のいずれかに記載の方法。
37.基地局によって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
38.Node Bによって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
39.RNC(無線ネットワーク制御装置)によって実施される実施形態33〜36のいずれかに記載の方法。
【0044】
特徴および要素について、特定の組合せで上記に述べられているが、それぞれの特徴または要素は、他の特徴および要素なしに単独に使用してもよいし、他の特徴および要素を伴うまたは伴わない様々な組合せで使用してもよい。本明細書に示された諸方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ読取り可能記憶媒体内に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能記憶媒体の例には、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体が含まれる。
【0045】
適切なプロセッサには、例えば、汎用プロセッサ、特別目的プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)および/またはステートマシンが含まれる。
【0046】
WTRU(無線送受信装置)、UE(ユーザ装置)、端末、基地局、RNC(無線ネットワーク制御装置)または任意のホストコンピュータで使用する無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連するプロセッサを使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動装置、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)または超広帯域(UWB)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されたモジュールと共に使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Node Bから無線ネットワークコントローラ(RNC)に通信されるIub E−DCH(拡張個別チャネル)データフレームを生成するための方法であって、
前記Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するステップと、
各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Iub E−DCHデータフレームを前記RNCに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
データ記述インジケータ(DDI)フィールドは、前記Iub E−DCHデータフレームと一緒に前記RNCに送信されないことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Iub E−DCH(拡張個別チャネル)データフレームを無線ネットワークコントローラ(RNC)に通信するように構成されるNode Bであって、
前記Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するように構成される前記Node Bと、
各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加するように構成される前記Node Bと
を備えることを特徴とするNode B。
【請求項6】
前記拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含むことを特徴とする請求項5に記載のNode B。
【請求項7】
前記Iub E−DCHデータフレームを前記RNCに送信するように構成されたトランスミッタをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のNode B。
【請求項8】
前記トランスミッタは、データ記述インジケータ(DDI)フィールドを前記Iub E−DCHデータフレームと一緒に前記RNCに送信しないようにさらに構成されることを特徴とする請求項7に記載のNode B。
【請求項1】
Node Bから無線ネットワークコントローラ(RNC)に通信されるIub E−DCH(拡張個別チャネル)データフレームを生成するための方法であって、
前記Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するステップと、
各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Iub E−DCHデータフレームを前記RNCに送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
データ記述インジケータ(DDI)フィールドは、前記Iub E−DCHデータフレームと一緒に前記RNCに送信されないことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Iub E−DCH(拡張個別チャネル)データフレームを無線ネットワークコントローラ(RNC)に通信するように構成されるNode Bであって、
前記Iub E−DCHデータフレームに複数の拡張MAC−es PDUを追加するように構成される前記Node Bと、
各拡張MAC−es PDUについて、拡張MAC−e PDUヘッダ記述子を追加するように構成される前記Node Bと
を備えることを特徴とするNode B。
【請求項6】
前記拡張MAC−e PDUヘッダ記述子は、少なくともLCH−ID、長さ(L)フィールドおよび終了(F)フラグを含むことを特徴とする請求項5に記載のNode B。
【請求項7】
前記Iub E−DCHデータフレームを前記RNCに送信するように構成されたトランスミッタをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のNode B。
【請求項8】
前記トランスミッタは、データ記述インジケータ(DDI)フィールドを前記Iub E−DCHデータフレームと一緒に前記RNCに送信しないようにさらに構成されることを特徴とする請求項7に記載のNode B。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−253812(P2012−253812A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−184245(P2012−184245)
【出願日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【分割の表示】特願2010−527181(P2010−527181)の分割
【原出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【分割の表示】特願2010−527181(P2010−527181)の分割
【原出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】
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