説明

レシート用紙を利用した広告システム

【課題】商品およびサービスの代金支払い時に領収書または受領書として手渡されるレシート用紙の裏面を広告スペースとして活用し、レシート裏面に印刷した広告と他の広告とをリンクさせたり、業種の異なる複数のアライアンス企業の広告を印刷したり、さらには、レシートを受け取る顧客の属性、趣向等、個々の顧客の趣向に即したきめ細やかな広告の提供をすること。
【解決手段】一片のレシート用紙1における裏面広告情報印刷の長さが表面印刷の長さ以下に設定され、一片のレシート用紙1において少なくとも一単位の広告情報が印刷表示されていることを特徴とするレシート用紙。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシート用紙とレシート用紙を利用した広告システムに関し、特にレシート用紙の裏面に広告印刷を施したレシート用紙とレシート用紙の裏面を利用した広告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、店舗における商品およびサービスの代金支払い時に領収書または受領書として手渡されるレシート用紙の裏面に対して広告を印刷したレシート用紙に関する技術は種々ある。例えば、宣伝広告を裏面に印刷したレシート、受領証がある(特許文献1参照)。また、裏面に、広告情報が印刷されているレシート用紙において、レシート用紙の裏面の一部もしくは全部に、発泡インキで印刷されている発泡インキで印刷されている発泡インキ印刷部が設けられているレシート用紙がある(特許文献2参照)。さらには、レシート用紙に対する広告を申し込み受け付ける手段としては、フォームにしたがって広告を申し込みこれを受け付けてレシート等に出力する手段を備えてなるシステムがある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−32854号特許公報
【特許文献2】特開2006−289881号特許公報
【特許文献3】特開2003−91781号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された特許文献1に記載のレシートは単にレシートの裏面に広告を印刷したものであり、また特許文献2に記載のレシートはレシート裏面の広告印刷を発泡性インキにより施したものであって、レシートを受け取ったレシート受領者の視覚にその場で訴えようと試みたものの他の広告とリンクしたものではない。また、特許文献3に記載のシステムは、申込者の申し込みに応じて一律にレシートの広告印刷を行うとするものであって、レシート裏面に印刷した情報と他の広告とリンクさせたり、業種の異なる複数のアライアンス企業の広告を提供したり、さらには、レシートを受け取る顧客の属性、趣向等、個々の顧客の趣向に即したきめ細やかな広告の提供をすることができなかった。
【0004】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、商品およびサービスの代金支払い時に領収書または受領書として手渡されるレシート用紙の裏面を広告スペースとして活用し、レシート裏面に印刷した広告と他の広告とをリンクさせたり、業種の異なる複数のアライアンス企業の広告を印刷したり、さらには、レシートを受け取る顧客の属性、趣向等、個々の顧客の趣向に即したきめ細やかな広告の提供をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため本発明は、レシート用紙の裏面に広告情報が印刷されるレシート用紙であって、一片のレシート用紙における裏面広告情報印刷の長さが表面印刷の長さ以下に設定され、一片のレシート用紙において少なくとも一単位の広告情報が印刷表示されていることを特徴とするレシート用紙とした。
【0006】
広告情報の一部にマトリックス型二次元コードを含み、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する広告情報が表示されることを特徴とするレシート用紙とした。
【0007】
レシート用紙を利用した広告システムであって、管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報をレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0008】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記伝達手段により代金支払い信号が管理サーバーへ伝達されると、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0009】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報とレシート裏面広告情報とマトリックス型二次元コード情報とマトリックス型二次元コード情報を認証したときに読み取り表示端末への表示を希望する表示広告情報とを互いに関連づけて蓄積する手段を有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてマトリックス型二次元コードを含むレシート裏面広告情報をレシート裏面に印刷出力し、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する表示広告情報を前記読み取り表示端末に出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0010】
会員企業に備えられて会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーとの間で伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報と会員属性情報に対して設定された条件に基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択しレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0011】
会員企業に備えられ会員企業が会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り購買情報と互いに関連付けて管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに、あらかじめ入力された会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、前記会員企業より提供された前記購買情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記購買情報と前記会員顧客属性情報と前記購買情報と前記会員顧客属性情報に対して設定された条件とに基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0012】
複数の会員企業に備えられ会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、複数の会員企業が会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報とに基づいて前記会員顧客識別子ごとに購買先の会員企業とは異なる会員企業の裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする。
【0013】
会員顧客識別子を読み取る手段は、会員が保有する磁気カードに内蔵された所定の桁数の番号を磁気読み取りする手段であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
レシート用紙の裏面に広告情報が印刷されるレシート用紙であって、一片のレシート用紙における裏面広告情報印刷の長さが表面印刷の長さ以下に設定され、一片のレシート用紙において少なくとも一単位の広告情報が印刷表示されていることを特徴とするレシート用紙としたことにより代金支払い時に顧客に対して手渡されるレシート用紙裏面に途切れることなく完全な形で広告情報が印刷されていることで、領収書、受領証として多数配布されるレシートの裏面を有効な広告スペースとして活用することができる。また後述するマトリックス型二次元コードが完全な形で印刷されるので読み取り不能となることもない。
【0015】
広告情報の一部にマトリックス型二次元コードを含み、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する広告情報が表示されることを特徴とするレシート用紙としたことにより、読み取り表示端末によりマトリックス型二次元コードを認証すると印刷された広告情報を提供した企業のチラシ、オンラインストア、店舗情報等が表示され、レシート用紙裏面を有効な広告スペースとして利用ができるとともに、表示を希望する広告情報へリンクさせることができる。
【0016】
レシート用紙を利用した広告システムであって、管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報をレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることにより、レシート用紙裏面に対して企業名等のみならず企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を印刷出力し、効果的な広告宣伝活動を行うことができる。
【0017】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記伝達手段により代金支払い信号が管理サーバーへ伝達されると、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることにより、レシート用紙裏面に対してフレキシブルに種々の広告情報を印刷することができ、例えば地域、季節、日時等に応じてレシート用紙裏面の広告情報を変更させることができる。結果として、一律にレシート裏面に対して広告情報を印刷する場合に比べて効果的な広告宣伝活動を行うことができる。
【0018】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報とレシート裏面広告情報とマトリックス型二次元コード情報とマトリックス型二次元コード情報を認証したときに読み取り表示端末への表示を希望する表示広告情報とを互いに関連づけて蓄積する手段を有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてマトリックス型二次元コードを含むレシート裏面広告情報をレシート裏面に印刷出力し、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する表示広告情報を前記読み取り表示端末に出力する手段を備えてなることにより、レシート用紙裏面広告情報のみならず、とにより、読み取り表示端末によりマトリックス型二次元コードを認証すると印刷された広告情報を提供した企業のチラシ、オンラインストア、店舗情報等が表示され、レシート用紙裏面を有効な広告スペースとして利用ができるとともに、表示を希望する広告情報へリンクさせることができる。結果としてさらに効果的な広告宣伝活動を行うことができる。
【0019】
会員企業に備えられて会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーとの間で伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報と会員属性情報に対して設定された条件に基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択しレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることにより、購買した会員顧客の属性に応じたレシート用紙裏面の広告情報を印刷することができる。結果として、一律にレシート裏面に対して広告情報を印刷する場合に比べて個々顧客の属性に応じた効果的な広告宣伝活動を行うことができる。

【0020】
会員企業に備えられ会員企業が会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り購買情報と互いに関連付けて管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに、あらかじめ入力された会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、前記会員企業より提供された前記購買情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記購買情報と前記会員顧客属性情報と前記購買情報と前記会員顧客属性情報に対して設定された条件とに基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることにより、購買した会員顧客の属性および購買情報に応じたレシート用紙裏面の広告情報を印刷することができる。結果として、一律にレシート裏面に対して広告情報を印刷する場合に比べて個々の顧客の趣向に応じた効果的な宣伝広告活動を行うことができる。

【0021】
複数の会員企業に備えられ会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、複数の会員企業が会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報とに基づいて前記会員顧客識別子ごとに購買先の会員企業とは異なる会員企業の裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることにより、他社で発行されるレシート用紙の裏面に自社の広告情報を印刷することができる。結果として、アライアンス企業間を横断した広告宣伝活動を行うことができる。
【0022】
会員顧客識別子を読み取る手段は、会員が保有する磁気カードに内蔵された所定の桁数の番号を磁気読み取りする手段であることにより、例えばクレジット機能がついた接触式、非接触式カードをたとえばPOS端末等の読み取り端末に読み取らせるだけで会員顧客識別子を認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は本発明に係るレシート用紙であって、(A)はレシート領収書、受領証としての内容が印刷されたレシート用紙表面、(B)はレシート裏面広告が印刷されたレシート用紙裏面の模式図である。図2は、会員識別番号読み取り端末およびレシート出力装置としてのPOS端末の斜視図である。図3は、レシート用紙裏面にレシート裏面広告が印刷された状態のレシート用紙ロールの斜視図である。図4および図5は、本発明に係るレシートを活用した広告システムのシステムブロック図である。図6は、本発明のレシートを活用した広告システムにおいて用いられるセグメント一覧である。
【0024】
本発明のレシート用紙は、図1に示すレシート用紙である。図1に示すレシート用紙1の表面(A)には、従来通り領収書が印刷されていて、例えば本実施の形態においては、A店における領収額が印刷されている。一方、レシート用紙の裏面(B)には、レシート裏面広告表示が印刷されている。一片のレシート用紙における裏面印刷の長さが表面印刷の長さ以下に設定され、表面の領収書内容によって決まるレシート片の長さレシート表面印刷の長さL1よりもレシート裏面広告表示の一単位分の長さL2が短くなるように印刷設定される。例えば、レシート表面印刷の長さL1にかかわらずL2分送り出したところでレシート片が切り取られるようにしてもよいし、レシート表面印刷の長さL1に合わせてレシート裏面広告表示の大きさを随時調節するように設定してもよい。こうすることで、一片のレシート片のレシート用紙裏面には完全な状態のレシート裏面広告情報12が含まれることとなり、後述するマトリックス型二次元コード13が読み取り不能となることもない。
【0025】
本実施の形態のレシート用紙においてレシート裏面広告表示12は、レシート表面の企業A店とは異なる企業B店の広告が印刷されており、レシート裏面広告表示12の一部には、例えばQRコード(登録商標)と呼ばれるマトリックス型二次元コード13が印刷されていて、マトリックス型二次元コード13をカメラ付き携帯電話等の読み取り表示端末で撮影するとマトリックス型二次元コード13に対応する画面が表示されるようになっている。図3に示すようにレシート用紙1は、図3に示すようにあらかじめレシート用紙の裏面(B)に連続するレシート裏面広告表示を印刷したものであってもよいし、図2に示すPOS端末端末等のレシート出力端末においてその都度、レシート用紙表面(A)とレシート用紙裏面(B)の印刷を行ってもよい。
【0026】
本発明のレシート用紙を利用した広告システムは、図4および図5に示すようにレシート裏面印刷を統括する管理サーバー2、企業3に備えられる企業端末31、レシートを受け取る顧客4に手渡されるレシート用紙1とで構成されている。企業または各企業が統括する店舗に備えられ管理サーバ2と伝達可能な企業端末31は、少なくともレシート用紙を出力する機能を備えれば足りるものであるが、企業の店舗に直接設置される磁気ストライプ読み取り機能の付いたPOS端末で金銭登録機、レシート出力装置も兼ねていることが多い。管理サーバー2への通信回線はインターネット網であってもよいし、専用線によるサーバー間伝達回線を敷設してもよく、例えばHULFTやTCP/IP等の伝達方式を使用する。また、伝達機能には例えばセキュリティ確保装置、ネットワーク中継機器を介在させてもよい。
【0027】
管理サーバー2には、企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報をあらかじめ蓄積するデータベースが格納または接続されている。さらに蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいて抽出すべく演算装置により所定の演算を行う演算プログラムが構築されている。この演算プログラムにより抽出選択されたレシート裏面広告情報をレシート用紙裏面に印刷出力する指示手段が格納されている。尚、これらデータベースは、一つのサーバーマシンに格納してもよいし、データベース、演算装置はを別個に格納したサーバーマシンを回線によりリンクさせて論理付けてもよい。
【0028】
第一の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、あらかじめ企業は、自社がレシート裏面印刷を希望するレシート裏面広告情報を申し込み蓄積する。管理サーバー2は当該レシート裏面広告情報をプリンター等のレシート用紙裏面に印刷出力する手段に対して出力すべく指示を出すと、レシート用紙裏面印刷出力装置は当該レシート裏面広告情報を印刷出力する。印刷出力先は、図3に示すようにあらかじめレシート用紙の裏面(B)に連続するレシート裏面広告表示を印刷したものであってもよいし、図2に示すPOS端末端末等のレシート出力端末においてその都度、レシート用紙表面(A)とレシート用紙裏面(B)の印刷を行ってもよい。
【0029】
第二の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、あらかじめ企業は、自社がレシート裏面印刷を希望するレシート裏面広告情報を申し込み蓄積する。企業端末31より代金支払い信号が伝達されると、管理サーバー2は蓄積されているレシート裏面広告情報を代金支払い信号が伝達された、地域、季節、日時等一定の条件に基づいてレシート出力するように指示し、企業端末31には、その都度種類の異なるレシート裏面広告情報が印刷出力される。例えば、図1に示すレシートはCD・DVDレンタル店A店でCDやDVDのレンタルサービスを購入した領収書の裏に、近くA店近郊にオープンする衣料品店B店の広告情報が印刷される構成になっている。この場合、一定の条件は、A店より半径5km以内の店舗の広告情報を出力するというプログラムが構築されている。
【0030】
第三の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、あらかじめ企業は、自社がレシート裏面印刷を希望するレシート裏面広告情報と読み取り表示端末への表示を希望する、チラシ、オンラインショップ、店舗情報等の表示広告情報を申し込みデータベース化して蓄積する。企業または管理サーバーはさらに、レシート裏面広告情報と表示広告情報を関連づけるマトリックス型二次元コード情報を作成しこれをレシート裏面広告情報の一部に印刷させるべくデータベース化して蓄積する。企業端末31より代金支払い信号が伝達されると、管理サーバー2は蓄積されているマトリックス型二次元コード情報を含むレシート裏面広告情報を代金支払い信号が伝達された企業端末31にレシート出力するように指示し、企業端末31には、その都度種類の異なるレシート裏面広告情報が印刷出力される。このレシート裏面情報に含まれるマトリックス型二次元コード情報を顧客4の読み取り表示端末で読み取ると表示広告情報データベースに接続され、所定の広告情報が表示されるようになっている。
【0031】
第四の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、あらかじめ会員企業は、少なくとも自社がレシート裏面印刷を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する。また、会員識別子ごとに関連づけられて顧客4の情報が会員属性データベースに蓄積されている。具体的には図6に示すセグメントに整理されて保有カード種、性別、年齢、住所、年収、家族構成、勤務先住所、車保有、家保有、関心領域、また必要に応じて提供される顧客現在地情報などが蓄積されている。企業端末31により読みとられた会員識別子とともに代金支払い信号が伝達されると、管理サーバー2は会員識別子により当該会員顧客属性データベースのセグメント対して設定された一定の条件に基づいてレシート出力するように指示し、企業端末31には、その都度種類の異なるレシート裏面広告情報が印刷出力される。例えば、30代以下の男性に限定して出力するレシート裏面広告情報が設定されている場合、年齢セグメントと性別セグメントに対して条件を設定し、これらを掛け合わせて演算式が構成されている。伝達された会員識別子に対応する該当セグメントごとにAND、OR、NOR演算を行い条件と合致するレシート裏面広告を印刷する。このとき合致するレシート裏面広告情報が複数あるときには、一のレシート裏面広告を印刷出力すべく、レシート裏面広告情報ごと、セグメントごとに印刷出力優先順位をつけてデータベース化しておくことがのぞましい。
【0032】
第五の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、あらかじめ会員企業は、少なくとも自社がレシート裏面印刷を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する。また、会員識別子ごとに関連づけられて顧客4の情報が会員属性データベースに蓄積されている。さらに、会員企業端末31から随時送信される購買情報、具体的には利用企業、ジャンル、購入物の履歴とRFM、デシル、客単価の集計値とからなる購買実績、保有ポイント数と還元回数からなるポイント実績、クレジット利用業種、利用ブランドのクレジット履歴とRFM、利用単価からなるクレジット実績、利用カード種、エリアマーケティング情報、サイト利用情報などが購買情報データベースに更新蓄積されている。企業端末31により読みとられた会員識別子と購買情報ともに代金支払い信号が伝達されると、管理サーバー2は会員識別子により当該会員顧客属性データベースおよび会員顧客購買データベースのセグメント対して設定された一定の条件に基づいてレシート出力するように指示し、企業端末31には、その都度種類の異なるレシート裏面広告情報が印刷出力される。例えば、30代以下の男性であってパソコンを買った人に限定して出力するパソコンソフトに関するレシート裏面広告情報が設定されている場合、会員識別子の該当セグメントごとにAND、OR、NOR演算を行い条件と合致するレシート裏面広告を印刷する。このときレシート裏面広告情報が複数あるときには、一のレシート裏面広告を印刷出力すべく、レシート裏面広告情報ごと、セグメントごとに印刷出力優先順位をつけてデータベース化しておくことがのぞましい。
【0033】
第六の実施の形態によるレシートを利用した広告システムにおいて、会員企業、会員顧客は複数店舗存在し、企業端末31により読みとられた会員識別子と購買情報ともに代金支払い信号が伝達されると、管理サーバー2は会員識別子により当該会員顧客属性データベースおよび会員顧客購買データベースのセグメント対して設定された一定の条件に基づいてレシート出力するように指示し、企業端末31には、その都度種類の異なるレシート裏面広告情報が印刷出力される。このとき代金支払い信号を送信した会員企業のレシート裏面広告情報を排除するプログラムを構築し演算を行い条件と合致するレシート裏面広告を印刷すると必ず購買会員企業とは異なる会員企業のレシート裏面広告情報がレシート用紙裏面に印刷され、業種の異なる複数のアライアンス企業を横断したレシート裏面広告情報が出力される。
【0034】
尚、会員企業の数、会員顧客の数および会員企業端末およびサービスクーポン表示デバイスの種類、構成およびセグメントはこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るレシート用紙であって、(A)はレシート領収書、受領証としての内容が印刷されたレシート用紙表面、(B)はレシート裏面広告が印刷されたレシート用紙裏面の模式図である。
【図2】会員識別番号読み取り端末およびレシート出力装置としてのPOS端末の斜視図である。
【図3】レシート用紙裏面にレシート裏面広告が印刷された状態のレシート用紙ロールの斜視図である。
【図4】本発明に係るレシートを活用した広告システムのシステムブロック図である。
【図5】本発明に係るレシートを活用した広告システムのシステムブロック図である。
【図6】本発明のレシートを活用した広告システムにおいて用いられるセグメント一覧である。
【符号の説明】
【0036】
1 レシート用紙
(A)レシート用紙表面
(B)レシート用紙裏面
2 管理サーバー
3 企業
31企業端末
4 顧客

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシート用紙の裏面に広告情報が印刷されるレシート用紙であって、一片のレシート用紙における裏面広告情報印刷の長さが表面印刷の長さ以下に設定され、一片のレシート用紙において少なくとも一単位の広告情報が印刷表示されていることを特徴とするレシート用紙。
【請求項2】
広告情報の一部にマトリックス型二次元コードを含み、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する広告情報が表示されることを特徴とする請求項2記載のレシート用紙。
【請求項3】
レシート用紙を利用した広告システムであって、管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報をレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とするレシート用紙を利用した広告システム。
【請求項4】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記伝達手段により代金支払い信号が管理サーバーへ伝達されると、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする請求項3記載のレシート用紙を利用した広告システム。
【請求項5】
企業に備えられて代金支払い時に管理サーバーとの間で情報を伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報とレシート裏面広告情報とマトリックス型二次元コード情報とマトリックス型二次元コード情報を認証したときに読み取り表示端末への表示を希望する表示広告情報とを互いに関連づけて蓄積する手段を有し、前記蓄積されているレシート裏面広告情報を一定の条件に基づいてマトリックス型二次元コードを含むレシート裏面広告情報をレシート裏面に印刷出力し、前記マトリックス型二次元コードを読み取り表示端末により認証すると、前記読み取り表示端末には前記マトリックス型二次元コードに対応する表示広告情報を前記読み取り表示端末に出力する手段を備えてなることを特徴とする請求項3または4記載のレシート用紙を利用した広告システム。
【請求項6】
会員企業に備えられて会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーとの間で伝達する手段と、前記管理サーバーに接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報と会員属性情報に対して設定された条件に基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択しレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とするレシート用紙を利用した請求項3乃至5のいずれかに記載の広告システム。
【請求項7】
会員企業に備えられ会員企業が会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り購買情報と互いに関連付けて管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに、あらかじめ入力された会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、前記会員企業より提供された前記購買情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記購買情報と前記会員顧客属性情報と前記購買情報と前記会員顧客属性情報に対して設定された条件とに基づいて前記会員顧客識別子ごとにレシート裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のレシート用紙を利用した広告システム。
【請求項8】
複数の会員企業に備えられ会員顧客ごとに付与された会員顧客識別子を代金支払い時に読み取り管理サーバーに伝達する手段と、前記管理サーバーと接続されるとともに会員顧客属性情報を会員顧客識別子ごとに関連づけて蓄積する手段と、複数の会員企業が会員企業が広告表示を希望するレシート裏面広告情報を蓄積する手段とを有し、前記会員識別子と前記会員識別子に対応する前記会員顧客属性情報とに基づいて前記会員顧客識別子ごとに購買先の会員企業とは異なる会員企業の裏面広告情報を選択してレシート用紙裏面に印刷出力する手段を備えてなることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載のレシート用紙を利用した広告システム。
【請求項9】
会員顧客識別子を読み取る手段は、会員が保有する磁気カードに内蔵された所定の桁数の番号を磁気読み取りする手段であることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のレシート用紙を利用した広告システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−199014(P2009−199014A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43372(P2008−43372)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(503342764)カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 (13)
【Fターム(参考)】