説明

レシート発行装置

【課題】
顧客が自身の携帯端末から、レシート情報に基づきサービスポイント申請を行うと、拾ったレシート、あるいは、盗んだレシートを不正使用して、自分のポイントとして登録できてしまう恐れがある。
【解決手段】
バーコードリーダ付レジスタ300の印字手段310は、商品バーコードから読み取った商品情報に基づき精算金額を算出し、また、ユーザ端末200の画面表示された会員バーコードから読み取った会員ID、商品情報、さらには、店ID、精算日時情報、新規に生成したレシートIDに基づき二次元バーコードを作成し、レシート印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入者の代金支払に対してレシートを発行するレシート発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
購入によって得られるサービスポイントを管理する方法としては、サービスポイントを発行する店舗が、サービスポイントを管理するシステムを備え、購入者との取引が発生する度に、取引金額に対応するポイントを算出し、購入者の累積ポイントを更新するようにしているのが一般的な方法である。
【0003】
しかし、この方法では設備投資・ポイント管理処理といった点で店舗はおおきな負担を担うことになる。
【0004】
この負担を解決するための技術が既に特許文献で公開されている。この技術によれば、店舗はPOSレジ装置からレシートを発行するのみで、顧客がレシートに印字されるレシート番号および金額を顧客自身の携帯電話に入力し、ポイント管理サーバ装置に送信する。
【0005】
ポイント管理サーバ装置は、受信したレシート番号および金額に合致する売上データをPOSレジ装置に接続されたPOSサーバ装置から検索し、当該売上データに関するポイント数を算出し、該顧客のポイント数として登録する(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−298222
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、顧客自らがレシート情報を入力するため、顧客が提示した情報の正当性を検証しなければならない、という問題が生じる。
【0007】
正当性の検証のため、上記技術では、POSサーバ管理装置に記憶される売上データにアクセスさせ提示情報と照合させる。しかし、店舗がサービスポイント管理のみを、ポイント管理サービス会社に委託している場合、自社の重要情報である売上データを管理するPOSサーバ管理装置へ他企業からアクセスさせることは、セキュリティや情報機密の観点から、店舗にとっては大きな抵抗感がある。
【0008】
また、上記技術では、顧客が携帯端末からポイント管理サービスにログインする際に、アクセスIDとパスワードを入力することで、アクセス資格の有無をチェックしている。しかし、レシートに印字される購入情報の購入者がログインしてきた人物であるかは、証明できない。したがって、拾ったレシート、あるいは、盗んだレシートを不正使用して、自分のポイントとして登録できる余地がある。
【0009】
本発明の目的は、顧客自身が購入情報を入力する動作を省き、また、必ず実際に購入した者へサービスポイントが登録されるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、購入者の代金支払に対してレシートを発行するレシート発行装置であって、購入者の識別情報の入力を受け付ける受付手段と、前記購入者の支払った代金を算出する算出手段と、前記算出した代金および前記受け付けたユーザ識別情報に基づきコード情報を生成し、該コード情報を発行する発行手段を備えることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の前記受付手段は、購入者が所持する購入者端末が画面表示したバーコードを読み取ることでユーザの識別情報を受け付け、前記発行手段は前記コード情報として二次元バーコードを発行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の前記発行手段は、前記コード情報をレシートに印字することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、購入情報および顧客の識別情報に基づいてバーコードを生成し、レシートに印字するので、購入者が誰なのか明示されるため、不正なポイント申請を防止できる。
【0014】
また、顧客は、レシートに印字されたバーコードを顧客所有の携帯端末で読み取り、その情報を自動的にポイント管理装置に送信するので、顧客の入力操作が介在せず、顧客操作は簡易になり、また、改ざんを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明における実施形態を示す。尚、ここに示す実施例と同等の効果が生じる範囲であれば、本実施例にどのような変更を加えても構わない。
【0016】
本発明におけるシステム全体の構成を図1に示す。本発明は、管理装置100、ユーザ端末200、バーコードリーダ付レジスタ300、ネットワーク400、店舗端末500で構成される。
【0017】
管理装置100は、ユーザ端末200から送信される購入情報および会員IDに基づいてサービスポイントを管理する。管理装置100は、さらに、登録手段110、管理手段120、会員DB(データベース)130、加盟店DB140、ポイント定義DB150、ポイントDB160で構成される。
【0018】
登録手段110は、店舗端末500からの加盟店申請、あるいは、ユーザ端末200からの会員申請を受け付け、加盟店情報は加盟店DB140に、会員情報は会員DB130に登録する。
【0019】
管理手段120は、ユーザ端末200からのポイント申請を受け付け、ポイント定義DB150に基づき購入情報の金額から今回獲得ポイント数を算出し、ポイントDB160に記録される該当会員のサービスポイント点数を更新する。また、ユーザ端末200からのポイント利用申請に対しては、ポイント利用を可能とするバーコードをユーザ端末200に送信する。
【0020】
会員DB130には、ポイント管理サービスに登録した会員に関する情報が記録されている。会員DB130で管理される会員テーブル700には、図8に示すように、例えば、会員ID(識別情報)、会員の氏名、利用者の電子メール連絡先となる送信先、インターネット上で運営されるサービスポイント管理サービスにアクセスする時に必要なパスワード、が管理される。
【0021】
加盟店DB140には、ポイント管理サービスに加盟した加盟店に関する情報が記録されている。加盟店DB140で管理される加盟店テーブル800には、図9に示すように、例えば、加盟店の店ID、店名、加盟店の電子メール連絡先となる送信先、サービスポイント管理サービスへのアクセス時に必要なパスワード、が管理される。
【0022】
ポイント定義DB150には、購入金額に応じたポイント算出ルールが記録されている。ポイント定義DB150で管理されるポイント定義テーブル900には、図10に示すように、例えば、店ID、ポイントを発行する購入金額単位を示す金額単位、購入金額単位毎に発行されるポイント数を示す換算ポイント、が管理される。
【0023】
例えば、図10のポイント定義テーブル900の第1レコードについては、店IDがS01の加盟店は、購入金額1000円単位に100ポイント発行するというポイント算出ルールが記録されている。したがって、4000円の購入金額ならば400ポイントが発行される。
【0024】
ポイント定義テーブル900には、さらにきめ細かなポイント算出ルールとして、ポイント付与すべき商品分類や特定商品、あるいは、ポイント付与適用期間、等を定義づけることも可能である。
【0025】
ポイントDB160には、会員毎のポイント残高が記録されている。ポイントDB160で管理されるポイントテーブル1000は会員毎に設けられる。その構成データ項目は、加盟店を示す店ID、ポイント残高を示すポイント数である。
【0026】
本実施例では、商品を購入したポイントは、その購入店のみで使用できることを前提にしているため、店ID毎にポイント数が管理される。取得ポイントがいずれの加盟店でも使用できることとすれば、ポイントテーブル1000は、会員毎に設ける必要はなく、会員を示す会員IDに対応づけて、その会員が登録してきた全ポイント数、が管理されることになる。
【0027】
ユーザ端末200は、ネットワーク400を介して管理装置100と通信を行い、インターネットサイトとして提供される会員申請処理やポイント申請等、ポイント管理各種サービスを利用するための処理を行う。本実施例では、ユーザ端末200として、バーコードスキャナ内蔵型の携帯電話を想定しているが、同等の機能を果たせる情報機器であれば、それらの情報機器でも良い。
【0028】
ユーザ端末200は、表示手段210、読取手段220、ブラウズ手段230で構成される。
【0029】
表示手段210は、会員登録時に管理装置100から取得した会員IDを示すバーコードを、商品購入時にユーザ端末200の画面上に表示する。
【0030】
読取手段220は、加盟店が発行したレシートに印字される二次元バーコードを読み取り、二次元バーコード内のデータを解析し、解析データを管理装置100へ登録する。読取手段220は専用アプリケーションソフトであり、この専用アプリケーションソフトは、会員登録時に、ポイント管理サービスのインターネットサイトで、ユーザ端末200が取得する。
【0031】
ブラウズ手段230は、ネットワーク400を介して、管理装置100と通信を行い、ポイント管理サービスのインタネットサイトへアクセスし、サイトの情報を表示し、また管理装置100との間でインタラクティブに各種処理を行う。
【0032】
本実施例では、ブラウズ手段230は、一般的なインターネットブラウザを想定しているが、同等の機能を有するアプリケーションソフトがあれば、それを使用をしても良い。
【0033】
バーコードリーダ付レジスタ300は、加盟店に設置されており、ユーザ端末200が表示する会員バーコードや商品に添付される商品バーコードを読み取り、それらが示す情報に基づき、二次元バーコードを作成し、二次元バーコードを含むレシートを印字する。
【0034】
バーコードリーダ付レジスタ300は、印字手段310、読取手段320、で構成される。
【0035】
印字手段310は、従来のバーコードリーダ付レジスタと同等な商品精算処理およびレシート印字処理を行うが、さらに、精算情報および商品購入者の会員IDを含む二次元バーコードを作成し、これを通常のレシートに併せて印字する。
【0036】
印字手段310が印字するレシート1100の例を、図12に示す。文字で印字されている部分は従来のレシートと同一である。そのレシートに二次元バーコードが付されている。
【0037】
二次元バーコードは、バーコードスキャナで解析すると、文字印刷されている精算情報、店ID、会員ID、および、レシートを個別識別するためのレシートIDがデータとして読み取れるようになっている。
【0038】
読取手段320は、従来のバーコードリーダと同等の機能を有し、ユーザ端末200が表示する会員バーコードや商品に添付される商品バーコードを読み取り、バーコードが示すデータを解析する。
【0039】
ネットワーク400は、デジタル通信を可能とするのであれば、どのような通信回線でも構わない。また、有線回線か無線回線の区別も必要としない。また、有線回線と無線回線の混在であっても構わない。
【0040】
店舗端末500は、ネットワーク400を介して管理装置100と通信を行い、インターネットサイトとして提供される加盟店申請処理等を行う。
【0041】
ブラウズ手段510は、ネットワーク400を介して、管理装置100と通信を行い、ポイント管理サービスのインタネットサイトへアクセスし、サイトの情報を表示し、また管理装置100との間でインタラクティブに処理を行う。
【0042】
本実施例では、ブラウズ手段510は、一般的なインターネットブラウザを想定しているが、同等の機能を有するアプリケーションソフトがあれば、それを使用をしても良い。
【0043】
バーコードリーダ付レジスタ300および店舗端末500は、加盟店毎に複数存在し、ユーザ端末200は、ユーザ毎に複数存在する。また、加盟店が複数のバーコードリーダ付レジスタ300を備えている構成も考えられる。
【0044】
図2に、本実施例における管理装置100、ユーザ端末200、バーコードリーダ付レジスタ300および店舗端末500の間で行われる全体的な処理の概要を示す。
【0045】
S1で、店舗端末500のブラウズ手段510が、管理装置100が制御するポイント管理サービスのインターネットサイトへアクセスし、ポイント管理サービスに加盟するための加盟申請を行う。
【0046】
S2で、管理装置100の登録手段110は、店舗端末500からの加盟申請情報を受信し、加盟店としての登録処理を行う。
【0047】
なお、図3を示し、S2の詳細処理を後述する。
【0048】
S3で、ユーザ端末200のブラウズ手段230は、管理装置100が制御するポイント管理サービスのインターネットサイトへアクセスし、ポイント管理サービスを利用するための会員申請を行う。
【0049】
S4で、管理装置100の登録手段110は、ユーザ端末200からの会員申請情報を受信し、会員としての登録処理を行う。
【0050】
S5で、管理装置100の登録手段110は、新規登録した会員に対する会員IDを示す会員バーコードを送信する。また、ユーザ端末200の読取手段220に相当する専用アプリケーションソフトも送信する。
【0051】
なお、S4〜S5については、図4を示しながら、その詳細処理を後述する。
【0052】
S6で、ユーザ端末200のブラウズ手段230が、会員バーコードおよび専用アプリケーションソフトを、ポイント管理インターネットサイトからダウンロードする。
【0053】
以上のようなS1〜S6までの処理で、加盟店および会員が管理装置100が制御するポイント管理サービスを利用できる準備が整ったことになる。
【0054】
次に、加盟店で会員が実際に商品を購入した際の処理を説明する。
【0055】
S7で、会員が購入商品を精算する際、ユーザ端末200の表示手段210が、端末画面上に会員バーコードを表示する。
【0056】
S8で、バーコードリーダ付レジスタ300の読取手段320は、会員バーコードを読み取ることで会員IDを識別し、また、これと相前後して、商品に付与されたバーコードを読み取り商品名や商品識別番号、価格等の商品情報を識別する。
【0057】
S9で、バーコードリーダ付レジスタ300の印字手段310は、S8で識別した商品情報に基づき精算金額を算出し、また、S8で識別した会員ID、商品情報、さらには、店ID、精算日時情報、新規に生成したレシートIDに基づき二次元バーコードを作成し、この二次元バーコードを通常のレシート文字情報と併せて印字する。印字されたレシートは、ユーザ端末200を所持する会員に渡される。
【0058】
なお、S8〜S9については、図5を示しながら、その詳細処理を後述する。
【0059】
次に、会員がユーザ端末200から受け取ったレシートを利用して、管理装置100へポイント登録を行う処理を説明する。
【0060】
S10で、会員により起動されたユーザ端末200の読取手段220は、ユーザ端末200に内臓のバーコードリーダにより、レシートの二次元バーコードを読取り、データ内容を識別する。
【0061】
S11で、ユーザ端末200の読取手段220は、ポイント管理サービスのインターネットサイトへアクセスし、二次元バーコードから識別した商品情報および会員情報等のデータに基づきサービスポイントの登録申請を行う。
【0062】
S12で、管理装置100の管理手段120は、ポイント管理サービスのインターネットサイトを介してユーザ端末200から申請されてきた商品情報のデータに基づき、今回発生すべきポイント数を算出し、対応する会員IDのポイント残高を更新する。
【0063】
S13で、管理装置100の管理手段120は、更新したポイント残高情報をユーザ端末200に送信する。
【0064】
なお、S12〜S13については、図7を示しながら、その詳細処理を後述する。
【0065】
S14で、ユーザ端末200の読取手段220は、管理装置100からの更新ポイント残高情報を受信して端末画面に表示し、会員からの操作入力によって、終了処理を行う。
【0066】
なお、S10〜S11、および、S14については、図6に示しながら、その詳細処理を後述する。
【0067】
以上が、本実施例における全体的な処理の流れである。
【0068】
次に、本実施例に関する詳細な処理フローを、図3〜図7を用いて説明する。
【0069】
図3に、管理装置100の登録手段110が、店舗端末500からの加盟申請を受け付け、加盟店登録を行う加盟登録処理を示す。
【0070】
当該加盟登録処理は、管理装置100が制御するポイント管理サービスのインターネットサイトに店舗端末500がアクセスし、選択した加盟店登録画面上で処理が行われる。
【0071】
S21で、加盟店登録画面で必要記入事項が記入され、画面上の登録ボタンが押下されることで店舗端末500から送信されてきた加盟申請情報を、登録手段110が受信する。
【0072】
加盟申請情報には、少なくとも加盟店テーブル800、および、ポイント定義テーブル900で管理する情報が含まれる。
【0073】
図9の例に沿えば、店名、送信先、ログインパスワードを、さらに、図10の例に沿えば、金額単位、換算ポイントに関する情報が加盟申請情報に含まれる。
【0074】
S22で、登録手段110は、受信した加盟申請情報を加盟店テーブル800に登録する。
【0075】
すなわち、登録手段110は、加盟店テーブル800に新規レコードを追加し、新規に店IDを生成し該レコードに記録した上で、受信した加盟申請情報内の店名、送信先、ログインパスワードを登録する。
【0076】
S23で、登録手段110は、加盟申請情報の残りの、金額単位、換算ポイントをポイント定義テーブル900に登録する。
【0077】
S24で、登録手段110は、加盟店登録が終了した旨を通知する登録完了情報を生成し、店舗端末500に対して送信して、一連の加盟店登録処理を終了する。
【0078】
この登録完了情報には、店IDが含まれる。店舗端末500に表示された店IDに基づき、店舗管理者は、バーコードスキャナ付きレジスタ300に店IDを登録し、印字手段310が、レシートおよび二次元バーコードに店IDを記録できるようにする。
【0079】
次に図4を用いて、管理装置100の登録手段110が、ユーザ端末200からの会員申請情報を受け付けて会員登録する会員登録処理フローについて説明する。
【0080】
当該加盟登録処理は、管理装置100が制御するポイント管理サービスのインターネットサイトにユーザ端末200がアクセスし、選択した会員登録画面上で処理が行われる。
【0081】
S31で、登録手段110は、会員登録画面で必要記入事項が記入され、画面上の登録ボタンが押下されることでユーザ端末200から送信されてきた会員申請情報を、登録手段110が受信する。
【0082】
会員申請情報には、少なくとも会員テーブル700で管理される情報を含む必要がある。図8の例に沿えば、氏名、送信先、ログインパスワードに関する情報が加盟申請情報に含まれる。
【0083】
S32で、登録手段110は、受信した会員申請情報を会員テーブル700に登録する。
【0084】
すなわち、登録手段110は、会員テーブル700に新規レコードを追加し、新規に会員IDを生成し該レコードに記録した上で、受信した会員申請情報の各データを登録する。
【0085】
S33で、登録手段110は、先に生成した会員IDを示すバーコードを生成し、該会員バーコードをダウンロードするための会員バーコード取得画面を生成しユーザ端末200に送信する。
【0086】
そして、会員バーコード取得画面上のダウンロード実行ボタンが押下されることによって、ユーザ端末200からダウンロード要求情報が送信されると、生成したバーコード画像をユーザ端末200へ送信する。
【0087】
S34で、登録手段110は、ユーザ端末200へ、専用アプリケーションソフトを取得するための専用ソフト取得画面を送信する。この専用アプリケーションソフトは、ユーザ端末200内で起動し、加盟店発行の二次元バーコードをスキャンすると自動的にポイント管理サービスのインターネットサイトへログインし、ポイント申請処理を実施する。
【0088】
そして、専用ソフト取得画面上のダウンロード実行ボタンが押下されることによって、ユーザ端末200からダウンロード要求情報が送信されると、専用アプリケーションソフトをユーザ端末200へ送信して、データ送信が完了すると、会員登録処理の終了画面をユーザ端末200へ送信し、一連の会員登録処理を終了する。
【0089】
なお、専用アプリケーションソフトは、図6に示すポイント申請処理でその詳細内容を後述する。
【0090】
次に図5を用いて、会員が加盟店で購入商品を精算する際のバーコードリーダ付レジスタ300が行う、レシート印字処理について説明する。
【0091】
S41で、バーコードリーダ付レジスタ300の読取手段320は、商品に添付された商品バーコードを読み取り、バーコードが示すデータ内容を識別する。この商品バーコードには、商品名、商品識別番号、価格等の商品情報が含まれ、通常の商品バーコードと同等である。
【0092】
会員が複数の商品を精算する場合は、複数回、商品バーコードを読み取ることになる。
【0093】
S42で、読取手段320は、ユーザ端末200がその端末画面上に表示した会員バーコードを読み取り、そのバーコードが示す会員IDを識別する。
【0094】
S43で、バーコードリーダ付レジスタ300の印字手段310は、読取手段320が識別した商品情報から商品の精算処理を行う。この精算処理は、商品毎の価格を識別し、さらに税等その他必要な加減算処理をし合計金額を計算した上で、会員の支払価格と比較し、釣り銭を算出する。この処理は、従来のバーコードリーダ付レジスタが行う精算処理と同等である。
【0095】
S44で、印字手段310は、上記精算処理した情報、商品情報、会員ID、さらに、管理装置100から発行された店ID、精算処理日時、レシートを識別するためのレシートIDをデータ内容とする二次元バーコードを作成する。
【0096】
S45で、印字手段310は、二次元バーコードを印字した、図12に示すようなレシート1100を印字して、一連のレシート印字処理を終了する。レシート1100は、会員バーコードを表示したユーザ端末200を所持する会員に渡される。
【0097】
次に、図6を用いて、ユーザ端末200の読取手段220が、加盟店が発行した二次元バーコードを読み込み、管理装置100へポイントを申請するポイント申請処理を説明する。
【0098】
この読取手段220は、管理装置100からダウンロードされた専用アプリケーションソフトで、会員がユーザ端末220から操作入力することで起動して、一連のポイント申請処理を実行する。
【0099】
管理装置100と専用アプリケーションソフトとのデータのやりとりは、管理装置100の管理手段120が制御するポイント管理サービスのインターネットサイトを介して処理される。
【0100】
S51で、読取手段220は、レシート1100に印字された二次元バーコードを、ユーザ端末200に内臓されたバーコードスキャナを用い読み取り、S52で、読み取った二次元バーコードが示す金額情報、店ID,会員ID、レシートID、精算日時を識別する。
【0101】
S53で、読取手段220は、読取手段220内に予め設定されたポイント管理サービスのインターネットサイト内のあるポイント申請専用URLへアクセスする。このURLは、会員が通常アクセスするポイント管理サービスのメニュー画面からは移動できず、また、会員はこのURLを知らない。
【0102】
専用アプリケーションソフトのプログラムにこのURLが書き込まれているため該専用ソフトが自動的にアクセスする。あるいは、専用ソフトが、ポイント管理サービスのインターネットサイトの特定URLへアクセスするように予め設定されており、そこで、ポイント申請専用URLを取得するようにしてもよい。
【0103】
S54で、読取手段220は、ポイント申請専用URLへアクセスすると要求されるログイン認証に対して、専用アプリケーションソフトのプログラム内に設定されたログイン用の識別番号あるいはパスワードを利用して、ログインする。
【0104】
S55で、読取手段220は、S52で識別した会員ID、店ID、金額、レシートID、精算日時のデータを、ポイント申請専用URLを介して、管理装置100の管理手段120へ送信する。
【0105】
S56で、読取手段220は、管理装置100の管理手段120からのポイント更新結果情報を受信し、これをユーザ端末200の端末画面上に表示する。
【0106】
ポイント更新結果情報には、今回発生したポイント数、その結果更新された対象会員のポイント残高が含まれる。
【0107】
そして、会員からの操作入力によって、読取手段220は、ポイント申請専用URLからのログアウト処理を行うとともに、専用アプリケーションソフトの終了処理を行い、一連のポイント申請処理を終了する。
【0108】
以上のように、ポイント申請処理においては、ポイント申請専用URLを会員は知らないため、会員が自らの操作入力でポイント申請専用URLにアクセスすることはできない。また、二次元バーコード内の会員ID、購入金額もユーザ端末200の画面に表示されないため、改ざんすることも出来ない。したがって、他会員のレシートを使って自分のポイントとしてポイント申請することはできない。
【0109】
図7を用いて、管理装置100の管理手段120が実施するポイント登録処理を説明する。ポイント登録処理手段は、ユーザ端末200の読取手段220が、ポイント管理サービスのインターネットサイトのポイント申請専用URLにアクセスしてきたことを契機にして、その処理が始まる。
【0110】
S61で、管理手段120は、ユーザ端末200の読取手段220のログインを認証した上で、読取手段220が送信してくる店ID、会員ID、購入金額、レシートID、精算日時のデータを受信する。
【0111】
S62で、管理手段120は、受信したデータについて、図示していないポイント申請履歴データベースを参照し、同一のデータレコードが既に蓄積されていないかチェックする。新規のデータであれば、新規レコードを作成し今回受信したデータを記録し、既に蓄積されている場合は、ユーザ端末200の読取手段220に対して、既にポイント登録されているため今回のポイント申請は受け付けられない旨の登録拒否情報を送信する。
【0112】
今回受信したデータをポイント申請履歴DBに記録した場合、S63で、管理手段120は、ポイント定義テーブル900を参照し、今回受信した購入金額からポイント数を算出する。
【0113】
例えば、店IDがS01の店舗が発行した図12のようなレシートに基づいて、ポイントが申請された場合、ポイント定義テーブル900では、S01の店舗では、購入金額1000円単位について100ポイント発行と定義されている。したがって、購入金額1700円ならば、1000円分100ポイントのサービスポイントが発行される。
【0114】
S64で、管理手段120は、今回受信したデータから、会員IDを識別し、さらに、S65で、店IDを識別することで、今回ポイント残高の更新をすべきポイントテーブル1000のレコードを特定し、S66でポイントを更新する。
【0115】
例えば、図12のようなレシートに基づいてポイント申請された場合は、会員IDがP01に対して作成されているポイントテーブル1000について、店IDがS01のレコードが今回変更するべきレコードとして特定される。
【0116】
今回のポイント申請が初めての会員であれば、該当するポイントテーブル1000が存在しないので、該会員専用のポイントテーブル1000を新規に作成し、該ポイントテーブル1000へ、今回申請の店IDの新規レコードを作成し、今回算出したポイント数を合計ポイント数として記録する。
【0117】
また、対象となる会員のポイントテーブル1000は存在するものの、該当する店IDのレコードが存在しなければ、今回申請の店IDに対応する新規レコードを作成し、今回算出したポイント数を合計ポイントとして記録する。
【0118】
既に、対象会員のポイントテーブル1000および対象店IDのレコードが存在すれば、該レコードのポイント数に記録されている数値に、今回算出したポイント数を加算した数値へと変更する。
【0119】
そして、S67で、管理手段120は、ユーザ端末200の読取手段220に対して、ポイント更新結果情報を送信して、その後、読取手段220からのポイント申請専用URLからのログアウト要求を受け付けて、ログアウト処理を行い、一連のポイント登録処理を終了する。
【0120】
ポイント更新結果情報には、今回発生したポイント数、その結果更新された対象会員のポイント残高が含まれる。
【0121】
以上が、管理装置100の管理手段120が実行するポイント登録処理である。
【0122】
なお、本実施例では、ポイント登録が特徴であるため、詳しくは説明しないが、管理手段120は、ユーザ端末200からのポイント利用申請にも対応する。
【0123】
ユーザ端末200がポイント管理サービスのインターネットサイト内のポイント利用申請URLへアクセスしてくると、管理手段120は、会員がポイント利用を希望する対象店IDを取得する。そして、管理手段120は、該当店IDが提供するポイント利用可能サービスに関する一覧情報をユーザ端末200へ送信する。このポイント利用可能サービスには、割引サービスも含まれる。
【0124】
そして、ユーザ端末200から選択サービス情報を受信すると、該当するポイントテーブル1000の特定レコードについてポイント更新処理を行うとともに、該当するポイント利用サービスのバーコード情報およびポイント更新結果情報をユーザ端末200へ送信する。
【0125】
ユーザ端末200は、ポイント利用サービスを利用したい時点で、バーコードリーダ付レジスタ300に該サービスのバーコードをユーザ端末200の画面に表示して、バーコードリーダ付レジスタ300のバーコードスキャナに読み込ませる。
【0126】
また、本実施例には、さらに、ユーザ端末200や店舗端末500からの要求に対する登録情報変更処理、ポイント照会処理なども可能である。これらの処理は、既に一般的に実施されている仕組みを流用することで可能である。
(付記1)購入者の代金支払に対してレシートを発行するレシート発行装置であって、
購入者の識別情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記購入者の支払った代金を算出する算出手段と、
前記算出した代金および前記受け付けたユーザ識別情報に基づいてコード情報を生成し、該コード情報を発行する発行手段
を備えることを特徴とするレシート発行装置。
(付記2)付記1記載のレシート発行装置であって、
前記受付手段は、購入者が所持する購入者端末が画面表示したバーコードを読み取ることでユーザの識別情報を受け付け、
前記発行手段は、前記コード情報として二次元バーコードを発行する
ことを特徴とするレシート発行装置。
(付記3)付記1記載の決済装置であって、
前記発行手段は、前記コード情報をレシートに印字する
ことを特徴とするレシート発行装置。
(付記4)レシートを読み取ってサービスポイントを申請する申請装置であって
前記レシートに印字された、代金およびユーザ識別情報を併せた生成されたコード情報を読み取り、代金およびユーザ識別情報を識別する読取手段と、
前記識別した代金およびユーザ識別情報をサービスポイントを管理する管理装置に対して送信する送信手段
とを備えることを特徴とする申請装置。
(付記5)付記4記載の申請装置であって、
前記読取手段は、前記申請装置の画面に、識別した前記代金およびユーザ識別情報を表示せず、
前記送信手段は、前記申請装置の画面に、前記管理装置の所在情報を表示しない
ことを特徴とする申請装置。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明のシステム構成例を示す図である。
【図2】本発明の全体的な処理の流れを示す図である。
【図3】本発明の管理装置100における、加盟店登録処理フローを示す図である。
【図4】本発明の管理装置100における、会員登録処理フローを示す図である。
【図5】本発明のバーコードリーダ付レジスタ300における、レシート印字処理フローを示す図である。
【図6】本発明のユーザ端末200における、ポイント申請処理フローを示す図である。
【図7】本発明の管理装置100における、ポイント登録処理フローを示す図である。
【図8】本発明の会員テーブル700を示す図である。
【図9】本発明の加盟店テーブル800を示す図である。
【図10】本発明のポイント定義テーブル900を示す図である。
【図11】本発明のポイントテーブル1000を示す図である。
【図12】本発明のレシート1100を示す図である。
【符号の説明】
【0128】
100 管理装置
110 登録手段
120 管理手段
130 会員DB(データベース)
140 加盟店DB(データベース)
150 ポイント定義DB(データベース)
160 ポイントDB(データベース)
200 ユーザ端末
210 表示手段
220 読取手段
230 ブラウズ手段
300 バーコードリーダ付レジスタ
310 印字手段
320 読取手段
400 ネットワーク
500 店舗端末
510 ブラウズ手段
700 会員テーブル
800 加盟店テーブル
900 ポイント定義テーブル
1000 ポイントテーブル
1100 レシート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入者の代金支払に対してレシートを発行するレシート発行装置であって、
購入者の識別情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記購入者の支払った代金を算出する算出手段と、
前記算出した代金および前記受け付けたユーザ識別情報に基づいてコード情報を生成し、該コード情報を発行する発行手段
を備えることを特徴とするレシート発行装置。
【請求項2】
請求項1記載のレシート発行装置であって、
前記受付手段は、購入者が所持する購入者端末が画面表示したバーコードを読み取ることでユーザの識別情報を受け付け、
前記発行手段は、前記コード情報として二次元バーコードを発行する
ことを特徴とするレシート発行装置。
【請求項3】
請求項1記載の決済装置であって、
前記発行手段は、前記コード情報をレシートに印字する
ことを特徴とするレシート発行装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate