説明

レンズ鏡筒

【課題】さらなる小型化を実現できるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒は、ズーム光学系と光量調整機構とを、備えている。ズーム光学系は、被写体側から順に、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、第3のレンズ群とを、有している。光量調整機構は、第1のレンズ群と第2のレンズ群との間に配置される。このレンズ鏡筒は、撮影可能状態と沈胴状態とをとる。撮影可能状態では、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、第3のレンズ群とが、光軸の方向に並べて配置される。この状態では、ズーム動作時に第2のレンズ群と第3のレンズ群とが光軸の方向に一体に移動する。また、この状態では、ズーム動作時に光量調整機構と第2のレンズ群とが光軸の方向に互いに独立して移動する。沈胴状態では、光軸の方向から見たとき、第2のレンズ群が第1のレンズ群の光軸と直交する方向に退避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納状態での小型化を図ったデジタルカメラ等に用いられるレンズ鏡筒に、関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を用いて、光学像を電気信号に変換し、この電気信号をデジタル化して記録するデジタルカメラが、普及している。
このようなデジタルカメラにおいては、CCDやCMOSセンサに対する高画素化などだけでなく、それらの撮像素子に光学像を結像させるレンズ鏡筒に対しても高性能化が求められている。具体的には、より高倍率なズームレンズ系を搭載でき、かつ撮影時に像振れの補正ができる高性能なレンズ鏡筒が、求められている。更に、高品位な動画撮影が可能なレンズ鏡筒が、求められている。例えば、静かで長時間撮影が可能なレンズ鏡筒、すなわち静音性を有しかつ消費電力の小さいレンズ鏡筒が、求められている。
【0003】
一方、デジタルカメラの分野においては、携帯性能の向上のため、本体の小型化に対する要求がある。そこで、レンズ鏡筒が、本体の小型化に対して大きく貢献すると考えられるので、レンズ鏡筒を小型化するための様々な提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−46504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のレンズ鏡筒では、撮像素子ユニットをアクチュエータにより光軸と直交する方向に移動させることで、振れ補正を実現している。このタイプの振れ補正は、センサシフト式と呼ばれている。
しかし、センサシフト式の振れ補正を用いた場合、補正レンズを移動させて振れ補正を行う光学式に比べて、アクチュエータが大型化するおそれがある。例えば、撮像素子は補正レンズに比べて、約3倍の重量を有している。また、撮像素子は多くの信号線を必要とするので、その信号線を撓ませながら駆動する必要がある。特に、近年においては、連写性能向上のためにCMOSイメージセンサを用いるデジタルカメラが、普及してきている。CMOSイメージセンサに接続される回路配線の本数は、CCDイメージセンサに比べて多いので、その駆動負荷は、さらに大きくなってしまう。例えば、撮像素子を駆動する場合は補正レンズを駆動する場合に比べて、約5倍以上のエネルギーが必要となる。
【0006】
以上のように、センサシフト式の振れ補正の場合、アクチュエータが大型化してしまう。このため、センタシフト式の振れ補正の場合、レンズ鏡筒の小型化には限界があることが知られている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示されているレンズ鏡筒は、ズーム光学系と、光量調整機構とを、備えている。ズーム光学系は、被写体側から順に、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、第3のレンズ群とを、有している。第3のレンズ群は、第1のレンズ群の光軸と直交する方向に移動して、光学像を移動可能である。光量調整機構は、第1のレンズ群と第2のレンズ群との間に配置され、ズーム光学系を通る光量を調整する。このレンズ鏡筒は、撮影可能状態と沈胴状態とをとる。撮影可能状態では、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、第3のレンズ群とが、光軸の方向に並べて配置される。この状態では、ズーム動作時に第2のレンズ群と第3のレンズ群とが光軸の方向に一体に移動する。また、この状態では、ズーム動作時に光量調整機構と第2のレンズ群とが光軸の方向に互いに独立して移動する。沈胴状態では、光軸の方向から見たとき、第2のレンズ群が第1のレンズ群の光軸と直交する方向に退避する。
【0008】
このレンズ鏡筒では、第3のレンズ群が光軸と直交する方向に移動して光学像を移動することによって、振れ補正を行うことができる。特に、撮像素子を移動させて振れ補正を行う場合に比べて小型化が可能となり、レンズ鏡筒の小型化を図りやすい。さらに、光量調整機構は、第1のレンズ群と第2のレンズ群との間に配置され、ズーム動作時に第2のレンズ群と独立して光軸方向に移動する。これにより、光量調整機構の開口径、およびレンズ群の径を小さくすることができ、レンズ鏡筒の小径化を図ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のレンズ鏡筒では、さらなる小径化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】デジタルカメラの概略斜視図
【図2】デジタルカメラの概略斜視図
【図3】(A)レンズ鏡筒の概略斜視図(沈胴位置)、(B)レンズ鏡筒の概略斜視図(広角端)
【図4】レンズ鏡筒の分解斜視図
【図5】レンズ鏡筒の分解斜視図
【図6】レンズ鏡筒の分解斜視図
【図7】レンズ鏡筒の分解斜視図
【図8】レンズ鏡筒の概略断面図(沈胴位置)
【図9】レンズ鏡筒の概略断面図(広角端)
【図10】レンズ鏡筒の概略断面図(望遠端)
【図11】退避レンズ枠および直進枠の斜視図
【図12】(A)第3レンズ枠の平面図(退避状態)、(B)第3レンズ枠の平面図(撮影状態)
【図13】第3レンズ枠の分解斜視図
【図14】絞りユニットの平面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して、詳細に説明する。
〔1:デジタルカメラの概要〕
ここでは、図1〜図2を用いて、デジタルカメラ1の説明が行われる。図1および図2は、デジタルカメラ1の概略斜視図を示す。図1は、レンズ鏡筒3が撮影状態(広角端)である場合を、示している。
ここで、広角端とは、光学系O(後述)の焦点距離が最短となる状態(画角が最大となる状態)を示しており、望遠端とは、光学系Oの焦点距離が最長となる状態(画角が最小となる状態)を示している。電源ON時の状態を撮影状態と定義し、電源OFF時でのレンズ鏡筒1の長さが最短となる状態を沈胴状態と定義する。また、撮影状態のレンズ鏡筒3の姿勢を、撮影可能姿勢と定義し、沈胴状態のレンズ鏡筒3の姿勢を、沈胴姿勢と定義する。
【0012】
デジタルカメラ1は、被写体の画像を取得するための装置である。デジタルカメラ1には、高倍率化および小型化のために、多段沈胴式のレンズ鏡筒3が、搭載されている。
以下の説明では、デジタルカメラ1の6面を以下のように定義する。デジタルカメラ1による撮影時に被写体側を向く面を前面、その反対側の面を背面とする。被写体の鉛直方向の上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像(一般には、アスペクト比(長辺対短辺の比)が3:2、4:3、16:9など)の短辺方向の上下とが一致するように撮影を行う場合に、鉛直方向上側に向く面を上面、その反対側の面を底面とする。さらに、被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、被写体側から見て左側にくる面を左側面、その反対側の面を右側面とする。なお、以上の定義は、デジタルカメラ1の使用姿勢を限定するものではない。
【0013】
なお、ここに示したデジタルカメラ1の6面の定義は、デジタルカメラ1に配置される各構成部材に対しても適用される。すなわち、デジタルカメラ1に配置された状態の各構成部材に対して、上述の6面の定義が適用される。
また、図1に示すように、Y軸が光学系O(後述)の光軸Aに平行となるような3次元直交座標系が、定義される。この定義によれば、光軸Aに沿って背面側から前面側に向かう方向が、Y軸方向の正側である。また、光軸Aに直交し右側面側から左側面側に向かう方向が、X軸方向の正側である。さらに、X軸およびY軸に直交し底面側から上面側に向かう方向が、Z軸方向の正側である。
〔2:デジタルカメラの全体構成〕
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は、主に、各ユニットを収容する外装部2と、被写体の光学像を形成する光学系Oと、光学系Oを移動可能に支持するレンズ鏡筒3とを、備えている。
【0014】
光学系Oは、複数のレンズ群から構成されている。光学系Oでは、複数のレンズ群が、Y軸方向に並んだ状態で、配置されている。レンズ鏡筒3は、多段沈胴式の鏡筒である。具体的には、レンズ鏡筒3は、外装部2に支持されている。レンズ鏡筒3は、3段沈胴式の鏡筒である。このレンズ鏡筒3は、固定枠20(後述)を基準として、3種類の枠がY軸方向に繰り出される。レンズ鏡筒3は、複数のレンズ群がY軸方向に相対的に移動可能なように、複数のレンズ群を支持している。光学系Oおよびレンズ鏡筒3の構成の詳細については、後述する。
外装部2には、CCDイメージセンサ141(撮像素子の一例、図4参照)と、画像記録部(図示せず)とが、内蔵されている。CCDイメージセンサ141は、光学像に対して光電変換を行う。画像記録部(図示せず)は、CCDイメージセンサ141により取得された画像を記録する。図2に示すように、外装部2の背面には、液晶モニタ8が設けられている。液晶モニタ8は、CCDイメージセンサ141により取得された画像を表示する。
【0015】
外装部2の上面には、レリーズボタン4と、操作ダイアル5と、ズーム調節レバー7とが、設けられている。外装部2の背面には、電源スイッチ6が設けられている。レリーズボタン4は、ユーザーが露光のタイミングを操作するためのボタンである。操作ダイアル5は、ユーザーが撮影動作に関する各種設定を行うためのダイアルである。電源スイッチ6は、ユーザーがデジタルカメラ1のONおよびOFFを操作するためのスイッチである。ズーム調節レバー7は、ユーザーがズーム倍率を調節するためのレバーであり、レリーズボタン4を中心として所定の角度の範囲内で回転可能である。
外装部2の内部には、センサ9が内蔵されている。センサ9は、像振れを補正するためのデジタルカメラ1のピッチ方向(X軸回りの回転)、およびヨー方向(Z軸回りの回転)の振れを検出する。
【0016】
〔3:光学系およびレンズ鏡筒の構成〕
ここでは、図3〜図10を用いて、レンズ鏡筒3の全体構成ついての説明が、行われる。図3(A)および(B)は、レンズ鏡筒3の概略斜視図を示す。図4〜図7は、レンズ鏡筒3の分解斜視図を示す。図3(A)は、沈胴時(収納時)におけるレンズ鏡筒3の概略斜視図を示す。図3(B)は、撮影時におけるレンズ鏡筒3の概略斜視図を示す。図8〜図10は、レンズ鏡筒3の概略断面図を示す。図8は、沈胴位置の断面図を示す。図9は、広角端における断面図を示す。図10は、望遠端における断面図を示す。
図8〜図10に示すように、光学系Oは、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、退避レンズ群G3aと補正レンズ群G3bとを有する第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4とを、備えている。
【0017】
第1レンズ群G1は、例えば全体として正のパワーを持つレンズ群であり、被写体からの光を取り込む。第2レンズ群G2は、例えば全体として負のパワーを持つレンズ群である。退避レンズ群G3aは、沈胴状態において、第2レンズ群G2の光軸と直交する方向に退避するレンズ群である。補正レンズ群G3bは、第2レンズ群G2の光軸と直交する方向に移動して、光学像を移動可能である。これにより、補正レンズ群G3bは、例えばデジタルカメラ1の動きに起因する、CCDイメージセンサ141における光学像の動きを、抑制することができる。退避レンズ群G3aと補正レンズ群G3bとは、光軸の方向に一体に移動可能である。第4レンズ群G4は、例えば焦点を調節するためのレンズ群である。これらレンズ群を備える光学系Oは、レンズ鏡筒3によりY軸方向へ相対移動可能に支持されている。
【0018】
図3および図4に示すように、レンズ鏡筒3は、主に、固定枠20と、ズームモータユニット110と、マスターフランジ10と、駆動枠30と、カメラカム枠40と、回転カム枠70と、直進枠80とを、備えている。
固定枠20は、外装部2に固定される。ズームモータユニット110は、固定枠20に固定され、駆動源として動作する。マスターフランジ10は、固定枠20との間において、各枠体を収容する。駆動枠30には、ズームモータユニット110の駆動力が、入力される。カメラカム枠40は、固定枠20により、Y軸方向に移動可能に支持される。回転カム枠70は、駆動枠30とともに回転する。直進枠80は、固定枠20に対して回転不能な状態で、Y軸方向に移動する。
駆動枠30および回転カム枠70は、固定枠20に対して回転可能かつY軸方向に移動可能である。その他の部材は、固定枠20に対して回転することなく、Y軸方向に移動する。マスターフランジ10には、CCDイメージセンサ141が、取り付けられている。ズームモータユニット110としては、例えば、DCモータと減速ギアからなるユニットが、挙げられる。
【0019】
レンズ鏡筒3は、第1レンズ枠60と、第2レンズ枠190と、退避レンズ枠250と、補正レンズ枠240と、第3レンズ枠200と、第4レンズ枠90とを、さらに備えている。
第1レンズ枠60は、第1レンズ群G1を支持する。第2レンズ枠190は、第2レンズ群G2を支持する。退避レンズ枠250は、退避レンズ群G3aを支持する。詳細には、退避レンズ枠250は、退避レンズ群G3aを退避位置へ退避可能なように、退避レンズ群G3aを支持する。補正レンズ枠240は、像振れ補正レンズ群G3bを支持する。第3レンズ枠200は、退避レンズ枠250と補正レンズ枠240を支持する。第4レンズ枠90は、第4レンズ群G4を支持する。
(3.1:固定枠)
図4および図5に示すように、固定枠20は、駆動枠30を光軸A回りに回転可能かつY軸方向へ直進可能に支持するための部材である。固定枠20は、マスターフランジ10とともに、レンズ鏡筒3において静止部材となっている。固定枠20は、例えば、マスターフランジ10に、ねじにより固定されている。固定枠20は、駆動ギア22を備えている。駆動ギア22は、固定枠20に回転可能に支持されている。
【0020】
駆動ギア22は、ズームモータユニット110の駆動力を駆動枠30に伝達するための部材である。駆動ギア22は、ズームモータユニット110のギア(図示せず)と噛み合っている。
固定枠20の内周側には、円周方向に略等ピッチで配置された3本のカム溝23と、3本の直進溝27とが形成されている。カム溝23は、駆動枠30を案内するための溝である。カム溝23には、駆動枠30のカムピン34が挿入される。直進溝27は、カメラカム枠40をY軸方向に案内するための溝である。直進溝27には、直進突起47が挿入される。
(3.2:駆動枠)
図4および図5に示すように、駆動枠30は、カメラカム枠40を光軸A回りに回転可能かつY軸方向へ一体で移動可能に支持するための部材である。駆動枠30は、固定枠20の内周側に配置されている。
【0021】
駆動枠30は、主に、略筒状の駆動枠本体31と、ギア部32と、3本のカムピン34とを、有している。駆動枠本体31は、半径方向において、固定枠20とカメラカム枠40(後述)との間に配置されている。駆動枠本体31のY軸方向正側の端部には、化粧リング160が取り付けられている。化粧リング160と駆動枠本体31との間には、中空薄板円盤形状の遮光リング(図示せず)が挟み込まれている。ギア部32は、駆動枠本体31の外周面に形成されている。ギア部32は駆動ギア22と噛み合っており、ズームモータユニット110の駆動力が駆動ギア22を介して駆動枠30に伝達される。3本のカムピン34は、駆動枠本体31の外周面において円周方向に略等ピッチで配置されている。3本のカムピン34のそれぞれは、固定枠20のカム溝23に嵌め込まれている。これにより、駆動枠30は、固定枠20に対して光軸A回りに回転しながら、Y軸方向へ移動する。
【0022】
駆動枠本体31の内周側には、第1回転溝36と、第2回転溝37と、3本の直進溝38と、3本のカム溝39とが、形成されている。第1回転溝36は、カメラカム枠40の第1回転突起43を回転方向に案内するための溝である。第2回転溝37は、第2回転突起45を回転方向に案内するための溝である。直進溝38は、回転カム枠70のカムピン76(後述)を案内するための溝である。3本の直進溝38は、駆動枠本体31の内周面において円周方向に略等ピッチで配置されている。
(3.3:カメラカム枠)
図4に示すように、カメラカム枠40は、回転カム枠70(後述)を光軸方向に案内するための部材である。カメラカム枠40は、駆動枠30の内周側に配置されている。
図5に示すように、カメラカム枠40は、主に、主要部を構成する略筒状のカメラカム枠本体41と、カメラカム枠本体41に形成される3本の貫通カム溝42と、3本の貫通直進溝48と、3本の第1回転突起43と、3本の第2回転突起45と、3本の直進溝46と、3本の直進突起47と、フランジ44とを、有している。
【0023】
カメラカム枠本体41は、半径方向において、固定枠20と回転カム枠70との間に配置されている。3本の貫通カム溝42は、円周方向に等ピッチで配置されている。3本の貫通カム溝42には、回転カム枠70のカムピン76(後述)が、半径方向に貫通している。
3本の直進突起47は、円周方向に略等ピッチで配置されている。3本の直進突起47は、固定枠20の直進溝27に挿入され、Y軸方向に案内される。
第1回転突起43および第2回転突起45は、位置決め用の突起である。第1回転突起43および第2回転突起45は、駆動枠30の第1回転溝36および第2回転溝37により、回転方向に案内される。これにより、カメラカム枠40は、駆動枠30とともにY軸方向へ一体で移動しながら、必要に応じて駆動枠30に対して回転する。駆動枠30が固定枠20に対して回転すると、駆動枠30は固定枠20に対してY軸方向へ移動する。このとき、カメラカム枠40は、固定枠20に対して回転することなく(つまり、駆動枠30に対して相対的に回転しながら)、駆動枠30とともに固定枠20に対してY軸方向へ移動する。
【0024】
3本の直進溝46には、直進枠80(後述)の第2直進突起85が、挿入される。これにより、直進枠80はカメラカム枠40に対し回転方向に規制され、かつY軸方向には移動可能となっている。
3本の貫通直進溝48には、第3レンズ枠200(後述)の直進突起203が、挿入される。これにより、第3レンズ枠200は、カメラカム枠40に対して回転方向に規制され、かつY軸方向には移動可能となっている。
(3.4:回転カム枠)
図6に示すように、回転カム枠70は、第1レンズ枠60(後述)、第2レンズ枠190(後述)および絞りユニット230(後述)を、Y軸方向へ移動可能に支持するための部材である。回転カム枠70は、固定枠20の内周側かつ第1レンズ枠60の外周側に、配置されている。具体的には、回転カム枠70は、主に、略筒状のカム枠本体71と、3本のカムピン76と、3つの回転突起75とを、有している。
【0025】
3本のカムピン76は、カム枠本体71の外周側に設けられている。3本のカムピン76は、円周方向に等ピッチで配置されている。
3つの回転突起75は、カム枠本体71のY軸方向負側端部に形成されている。回転突起75は、カム枠本体71に一体成型されている。回転突起75は、回転溝77から半径方向内側に突出している。直進枠80の回転突起83は、回転突起75と回転溝77との間に挟み込まれることにより、回転カム枠70に対する直進枠80のY軸方向への移動が、規制される。
カムピン76の先端部76bは、駆動枠30の直進溝38(図5参照)に挿入されているため、回転カム枠70は、駆動枠30と一体で回転しながら駆動枠30に対してY軸方向へ移動可能である。また、カムピン76は、カメラカム枠40の貫通カム溝42を挿通しているため、駆動枠30とカメラカム枠40とが相対回転した場合、回転カム枠70とカメラカム枠40とが相対回転する。この場合、カムピン76は貫通カム溝42に沿って移動する。この結果、回転カム枠70は、駆動枠30とともに回転しながら、貫通カム溝42の形状に応じて、駆動枠30に対してY軸方向へ移動する。
【0026】
以上の構成により、回転カム枠70は、駆動枠30と一体に回転するとともに、駆動枠30に対してY軸方向に移動可能である。すなわち、回転カム枠70は、固定枠20に対して回転しながら、Y軸方向へ移動可能である。回転カム枠70のY軸方向への移動量は、固定枠20に対する駆動枠30のY軸方向への移動量と、駆動枠30に対する回転カム枠70のY軸方向への移動量との総和となる。
〈3.4.1:第1カム溝72、第2カム溝73の構成、第3カム溝74の構成〉
図6に示すように、カム枠本体71の内周側には、3本の第1カム溝72と、3本の第2カム溝73と、3本の第3カム溝74とが、形成されている。第1カム溝72には、第1レンズ枠60のカムピン68が挿入される。これにより、回転カム枠は、第1レンズ枠60を移動可能に支持する。これらの構成により、回転カム枠70が第1レンズ枠60に対して回転すると、カムピン68が第1カム溝72に案内される。その結果、第1レンズ枠60は回転カム枠70に対してY軸方向に移動する。
【0027】
また、第2カム溝73は、絞りユニット230のカムピン235(後述)が挿入されているので、回転カム枠70が絞りユニット230に対して回転すると、カムピン235が第2カム溝73に案内される。
さらに、第3カム溝74には、第2レンズ枠190のカムピン192(後述)が挿入されている。これにより、回転カム枠70が第2レンズ枠190に対して回転すると、カムピン192が第3カム溝74に案内される。その結果、第2レンズ枠190は、回転カム枠70に対してY軸方向に移動する。
(3.5:直進枠)
図6示すように、直進枠80は、主に、直進枠本体81と、フランジ87と、3つの第1直進突起82と、3つの第2直進突起85と、3つの直進溝84と、3つの直進溝88と、3つの回転突起83とを、有している。直進枠80は、第1レンズ枠60と第2レンズ枠190(後述)との半径方向間に、配置されている。
【0028】
フランジ87は、直進枠本体81のY軸方向負側において外周側に突出して、直進枠本体81に一体に形成されている。3つの第1直進突起82は、直進枠本体81の外周部に設けられており、直進枠本体81から半径方向外側に突出している。3つの第1直進突起82は、円周方向に等ピッチで配置されている。3つの第1直進突起82それぞれは、第1レンズ枠60の第1直進溝63(後述)に、挿入されている。第2直進突起85は、フランジ87のY軸負方向端部にフランジ87と一体に成型されており、フランジ87から半径方向外側に突出している。第2直進突起85は、カメラカム枠40の直進溝46(図5参照)に挿入される。これにより、直進枠80は、カメラカム枠40に対して回転せずに、Y軸方向に移動可能となっている。
直進溝84は、半径方向に貫通する貫通溝であり、Y軸方向に延びている。3つの直進溝84は、円周方向に略等ピッチで配置されている。直進溝84には、第2レンズ枠190(後述)の3つの直進突起191が、挿入される。
【0029】
直進溝88は、半径方向に貫通する貫通溝であり、Y軸方向に延びている。3つの直進溝88は、円周方向に略等ピッチで配置されている。直進溝88には、絞りユニット230の3つの直進突起234(後述)が挿入される。
第1レンズ枠60および第2レンズ枠190は、第1直進突起82および直進溝84により、直進枠80に対して回転せずに、直進枠80に対してY軸方向に移動可能となっている。すなわち、第1レンズ枠60および第2レンズ枠190は、固定枠20に対して回転することなく、Y軸方向に移動可能となっている。
3つの回転突起83は、回転カム枠70の回転溝77に挿入されている。回転カム枠70は、回転溝77および回転突起75により、直進枠80に対して回転可能、かつY軸方向に一体で移動可能となっている。
【0030】
傾斜突起89は、レンズバリア50の開閉レバー(図示せず)を回転方向へ押すための駆動突起として機能する。傾斜突起89は、レンズバリア50と直進枠80とがY軸方向に最も接近した沈胴位置において、開閉レバーが回転したときに、バリア羽根51(図3(A)参照)が閉じる。
図11は、退避レンズ枠250と直進枠80との斜視図である。図12(A)は、退避レンズ枠250の退避状態を示す平面図である。図12(B)は、退避レンズ枠250が撮影状態にある平面図である。図6および図11に示すように、直進枠80は、直進枠本体81を有している。直進枠本体81の内周側には、傾斜面86a、直進規制面86b、および端面86cが、設けられている。傾斜面86aは、退避レンズ枠250(後述)の駆動突起255を回転させるカム面である。直進規制面86bは、駆動突起255を更に回転させて、退避レンズ枠250の退避レンズ群G3aを退避位置(図12(A)参照)まで退避駆動させる。端面86cは駆動突起255をY軸方向負側に駆動する。
【0031】
(3.6:第1レンズ枠)
図4、図6、および図7に示すように、第1レンズ枠60は、第1レンズ群G1を支持するための部材である。第1レンズ枠60は、カメラカム枠40の内周側に配置されている。具体的には、第1レンズ枠60は、主に、第1レンズ枠本体61と、第1レンズ群G1が固定されるフランジ部62とを、有している。フランジ部62は、第1レンズ枠本体61のY軸方向正側の端部に設けられている。フランジ部62には、Y軸方向に貫通する、1つの第1開口部67aおよび6つの第2開口部67bが、形成されている。レンズバリア50の開閉レバー(図示せず)は、沈胴時に回転方向に移動可能なように、第1開口部67aに挿入されている。第1レンズ枠60のY軸方向正側には、レンズバリア50が固定されている。図7に示すように、レンズバリア50および第1レンズ枠60は、化粧リング180により覆われている。
【0032】
図6に示すように、第1レンズ枠本体61の内周側には、3本の第1直進溝63が設けられている。第1レンズ枠本体61の外周側には、3本のカムピン68が設けられている。
第1直進溝63は直進枠80の第1直進突起82に案内されている。これにより、第1レンズ枠60は直進枠80に対して回転することなくY軸方向へ移動する。すなわち、第1レンズ枠60は、直進枠80およびカメラカム枠40により固定枠20に対して回転することなくY軸方向へ移動可能に支持されている。
カムピン68は、回転カム枠70の第1カム溝72により案内される。これにより、第1レンズ枠60は、回転カム枠70に対して回転しながら、Y軸方向へ移動可能なように、回転カム枠70により支持されている。
【0033】
(3.7:第2レンズ枠)
第2レンズ枠190は、第2レンズ群G2をY軸方向に移動可能に支持するための部材である。第2レンズ枠190は、直進枠80の内周側に配置されている。具体的には、図6に示すように、第2レンズ枠190は、主に、第2レンズ群G2を支持する第2レンズ枠本体193と、第2レンズ枠本体193の外周部に形成された3つの直進突起191と、直進突起191の外周側に設けられた3つのカムピン192とを、有している。
直進突起191は、Y軸方向に延びる板状の突起であり、直進枠80の直進溝84に対応する位置に配置されている。3本の直進突起191は、円周方向に略等ピッチに配置されている。第2レンズ枠190は、直進溝84および直進突起191により、直進枠80に対して回転することなく、Y軸方向に移動可能となっている。
【0034】
カムピン192は、直進突起191の端部(より詳細には、Y軸方向負側の端部)から半径方向外側に突出している。カムピン192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。
以上の構成により、第2レンズ枠190は、固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じてY軸方向に移動可能である。
(3.8:絞りユニット)
絞りユニット230は、光量を調節するための機構である。絞りユニット230は、図9および図10に示すように、撮影状態では第2レンズ群G2と退避レンズ群G3aとの間に配置されている。撮影状態では、絞りユニット230と退避レンズ群G3aとは、光軸の方向に互いに独立して移動可能である。また、撮影状態では、絞りユニット230と第2レンズ群G2とは、光軸の方向に互いに独立して移動可能である。
【0035】
図14に示すように、絞りユニット230は、主に、絞り本体231と、3つの直進突起234と、3つのカムピン235と、絞り羽根(図示せず)を駆動する絞りモータ232と、シャッター羽根(図示せず)を駆動するシャッターモータ233とを、有している。
3つの直進突起234は、絞り本体231の外周部に形成されている。直進突起234は、直進枠80の直進溝88に案内される。これにより、絞りユニット230は直進枠80に対して回転することなくY軸方向へ移動可能となっている。
3つのカムピン235は、直進突起234の外周側に設けられている。カムピン235は、回転カム枠70の第2カム溝73に嵌め込まれる。
以上の構成により、絞りユニット230は、固定枠20に対して回転することなく、第2カム枠73の形状に沿ってY軸方向に移動可能である。これにより、絞りユニット230を、第2レンズ群G2と退避レンズ群G3aとの間で、絞り開口径およびレンズ群の径が小さくなるような最適位置に、配置することができるので、レンズ鏡筒3の小型化を図ることができる。
【0036】
絞りモータ232は、例えばステッピングモータである。絞りモータ232は、絞り羽根(図示せず)を開方向および閉方向に駆動することによって、光学系Oの絞り値を変更することができる。また、シャッターモータ233は、シャッター羽根(図示せず)を開状態から閉状態に駆動するタイミングを変えることによって、露光時間を変更することができる。
(3.9:第3レンズ枠)
図4に示すように、第3レンズ枠200は、振れ補正装置を構成しており、直進枠80の内周側に配置されている。ここに示す振れ補正装置は、外装部2の動きにより生じる、CCDイメージセンサ141に対する光学像の動きを、抑制するためのものである。第3レンズ枠200は、固定枠20に対して、Y軸方向に全体として移動可能となっており、第3レンズ群G3を光軸に直交する面内で移動可能に支持している。具体的には、図12および図13に示すように、第3レンズ枠200は、主に、ベース枠201と、退避レンズ群G3aを支持する退避レンズ枠250と、補正レンズ群G3bを支持する補正レンズ枠240と、退避主軸カバー270と、ねじり圧縮コイルばね258とを、有している。
【0037】
補正レンズ群G3bは、像振れ補正レンズ支持機構290、例えばベース枠201および補正レンズ枠240により、光軸Aに垂直な方向に移動可能に支持されている。
図13に示すように、ベース枠201は、略円筒形状のベース枠本体206と、3つの直進突起203と、3本のカムピン204と、回転シャフト211と、規制シャフト214と、第1支持シャフト212と、第2支持シャフト213とを、有している。3つの直進突起203は、ベース枠本体206の外周部から半径方向外側に延びている。また、直進突起203は、Y軸方向に延びる板状の突起である。この直進突起203は、カメラカム枠40の貫通直進溝48に挿入される。カムピン204は、直進突起203の外周部から半径方向外側に突出している。カムピン204は、駆動枠30のカム溝39に嵌め込まれる。
【0038】
回転シャフト211、規制シャフト214、第1支持シャフト212、および第2支持シャフト213は、ベース枠201に固定されている。回転シャフト211は、補正レンズ枠240を回転シャフト211の軸周りに回転可能に支持している。規制シャフト214は、ベース枠201に対する補正レンズ枠240の移動範囲(より詳細には、光軸Aに直交するX軸方向およびZ軸方向の移動範囲)を、規制している。規制シャフト214は、支持枠本体241に形成された規制部247(図12(B)参照)に、挿入される。
第1支持シャフト212および第2支持シャフト213は、補正レンズ枠240を光軸Aに直交する面内で移動可能に支持している。第1支持シャフト212および第2支持シャフト213は、ベース枠201に対する補正レンズ枠240のY軸方向への移動範囲を、規制している。第1支持シャフト212の両端は、ベース枠本体206に固定されている。第2支持シャフト213は、第1支持シャフト212よりも短く形成されており、第2支持シャフト213の一方の端部は、ベース枠本体206に固定されている。
【0039】
補正レンズ枠240は、ピッチング方向(例えば、X軸方向)およびヨーイング方向(例えば、Z軸方向)へ移動可能に、ベース枠201により支持されている。具体的には、補正レンズ枠240は、支持枠本体241と、第1案内部242と、1対の第2案内部245と、第3案内部246と、規制部247とを、有している。補正レンズ枠240には、補正レンズ群G3bが固定されている。
第1案内部242は、X軸方向に延びる細長い溝である。第1案内部242には、回転シャフト211が挿入される。補正レンズ枠240は、第1案内部242および回転シャフト211により、第3レンズ枠200に対して回転シャフト211の中心周りに回転可能かつX軸方向に移動可能となっている。
1対の第2案内部245は、第1支持シャフト212と摺動するL字型の部分である。1対の第2案内部245は、ベース枠201からX軸方向に突出している。1対の第2案内部245は、Z軸方向に間隔を空けて配置されている。支持枠本体241と第2案内部245との間には、第1支持シャフト212が挿入される。第2案内部245および第1支持シャフト212により、第3レンズ枠200に対する補正レンズ枠240のY軸方向の移動が、規制されている。
【0040】
第3案内部246は、第2支持シャフト213と摺動するL字型の部分である。支持枠本体241と第3案内部246との間には、第2支持シャフト213が挿入される。第3案内部246および第2支持シャフト213により、第3レンズ枠200に対する補正レンズ枠240のY軸方向の移動が規制されている。
また、補正レンズ群G3bを光軸Aに直交するピッチング方向(第1方向の一例)に移動させるために、第3レンズ枠200は、ピッチングコイル221と、ピッチングマグネット244と、ピッチング位置センサ223とを、さらに有している。本実施形態では、ピッチングコイル221が、ベース枠201に固定されている。ピッチングマグネット244は、補正レンズ枠240に、例えば接着固定されている。ピッチング位置センサ223は、ベース枠201に固定されている。
【0041】
また、補正レンズ群G3bを光軸Aに直交するヨーイング方向(Z軸方向、第2方向の一例)に移動させるために、第3レンズ枠200は、ヨーイングコイル220と、ヨーイングマグネット243と、ヨーイング位置センサ222とを、さらに有している。本実施形態では、ヨーイングコイル220が、ベース枠201に固定されている。ヨーイングマグネット243は、補正レンズ枠240に例えば接着固定されている。ヨーイング位置センサ222は、ベース枠201に固定されている。
第3レンズ枠200は、ベース枠201のY軸方向正側に突出する回転シャフト224と、略矩形の突起からなるストッパ205とを、さらに有している。回転シャフト224は、退避レンズ枠250(後述)のガイド穴253に挿入される。ストッパ205は、退避レンズ枠250の位置決めを行うために設けられている。ストッパ205が退避レンズ枠250の位置決め突起256(後述)に当接している状態では、退避レンズ群G3aの光軸Cが光軸Aと一致している。
【0042】
(3.9.1:退避レンズ枠)
退避レンズ枠250は、退避レンズ群G3aを、光学系Oの光路外に退避可能に支持している。具体的には、図12および図13に示すように、退避レンズ枠250は、レンズ枠本体251と、連結腕部254と、筒部252と、駆動突起255と、位置決め突起256とを、有している。
レンズ枠本体251は、退避レンズ群G3aを支持する。連結腕部254は、レンズ枠本体251から外側に延びている。筒部252は、連結腕部254の端部に設けられている。筒部252は、連結腕部254によりレンズ枠本体251と連結されている。筒部252は、ガイド穴253を有している。ガイド穴253には、ベース枠201の回転シャフト224が挿入されている。
【0043】
筒部252は、ねじり圧縮コイルばね258に挿入されている。このねじり圧縮コイルばね258により、退避レンズ枠250は、ベース枠201に対して常にR3側に押されている。また、退避レンズ枠250は、ベース枠201に対して常にY軸方向正側に押されている。
駆動突起255は、筒部252の外周部から連結腕部254と反対方向に延びている。位置決め突起256は、レンズ枠本体251の外周部から連結腕部254と略直交する方向に延びている。位置決め突起256は、ねじり圧縮コイルばね258によりストッパ205に押し付けられる。
退避主軸カバー270は、退避レンズ枠250の抜け止め用の部材である。退避主軸カバー270は、ねじ271によりベース枠201に固定されている。
【0044】
(3.10:第4レンズ枠)
図4に示すように、第4レンズ枠90は、第4レンズ群G4をY軸方向に移動可能に支持するための部材である。第4レンズ枠90は、マスターフランジ10に形成された2本のシャフト11aおよび11bにより、Y軸方向に移動可能に支持されている。第4レンズ枠90の駆動は、マスターフランジ10に固定されたフォーカスモータ120により行われる。フォーカスモータ120により第4レンズ枠90が駆動されると、第4レンズ枠90は、マスターフランジ10に対してY軸方向に移動する。これにより、光学系Oにおいて、フォーカスが調節される。
(3.11:撮像素子ユニット)
図4に示すように、撮像素子ユニット140は、IR吸収ガラス(図示せず)と、CCDイメージセンサ141と、CCD板金142とを、有している。
【0045】
マスターフランジ10は、固定枠20に固定されており、固定枠20のY軸方向負側に配置されている。マスターフランジ10には、矩形の開口12が形成されている。光学系Oにより形成される光学像は、開口12を通って、CCDイメージセンサ141の受光面に結像される。
IR吸収ガラス(図示せず)は、開口12よりも小さい矩形の板状部材であり、開口12内に配置されている。IR吸収ガラス(図示せず)は、開口12を通る光に対して赤外吸収処理(光学的な処理の一例)を施す。CCDイメージセンサ141は、IR吸収ガラス(図示せず)を透過した光を、電気信号に変換する。
〔4:デジタルカメラの動作〕
図1〜図3を用いて、デジタルカメラ1の動作について説明する。
【0046】
(4.1:電源OFF時の状態)
電源スイッチ6がOFFの状態では、レンズ鏡筒3が外装部2のY軸方向の外形寸法内に収まるように、レンズ鏡筒3は沈胴状態(レンズ鏡筒3のY軸方向の寸法が最も短い状態、図8に示す状態)で停止している。この状態では、レンズ鏡筒3のレンズバリア50は閉状態である。
また、この状態では、直進枠80の直進規制面86bが退避レンズ枠250の駆動突起255を、回転シャフト224の中心軸Bを中心にR4側に押している。このため、退避レンズ群G3aは、光軸Aから外れた退避位置(図11および図12(A)参照)で停止している。また、直進枠80の端面86cは、退避レンズ枠250の駆動突起255をY軸方向負側に押さえている。これにより、レンズ鏡筒3が撮影状態(図9参照)から沈胴状態(退避状態)へと変化した場合、退避レンズ枠250の駆動突起255が直進枠80の端面86cに位置決めされることによって、退避レンズ枠250とシャッターユニット230との距離が、撮影状態(図9参照)に比べて小さくなっている。
【0047】
(4.2:電源ON時の動作)
〈4.2.1:レンズ鏡筒の動作〉
電源スイッチ6がONに切り換えられると、各部に電源が供給され、レンズ鏡筒3が沈胴状態から撮影状態へと駆動される。具体的には、ズームモータユニット110により、駆動枠30が固定枠20に対して所定角度だけ駆動される。この結果、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、カム溝23に沿って固定枠20に対してY軸方向正側に移動する。
駆動枠30が固定枠20に対して回転しながらY軸方向へ移動すると、第1回転突起43および第2回転突起45により、カメラカム枠40が駆動枠30と一体となってY軸方向に移動する。このとき、カメラカム枠40の直進突起47が、固定枠20の直進溝27によりY軸方向に案内される。これにより、カメラカム枠40は、固定枠20に対して回転することなく、駆動枠30と一体でY軸方向へ移動する(図5参照)。
【0048】
また、駆動枠30の直進溝38には、回転カム枠70のカムピン76の先端部76bが嵌め込まれている。このため、回転カム枠70は、駆動枠30とともに、固定枠20に対して回転する。この結果、回転カム枠70とカメラカム枠40とが、相対回転する。また、回転カム枠70のカムピン76が、カメラカム枠40の貫通カム溝42を貫通している。このため、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転すると、回転カム枠70は、貫通カム溝42の形状に応じて、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転しながら、Y軸方向へ移動する(図5および図6参照)。
また、直進枠80は、回転カム枠70に対して回転可能かつY軸方向に一体移動可能に設けられている。直進枠80は、カメラカム枠40に対して回転することなく、Y軸方向に移動可能に設けられている。具体的には、直進枠80の回転突起83が回転カム枠70の回転溝77に挿入されており、かつ直進枠80の第2直進突起85がカメラカム枠40の直進溝46に挿入されている。これらの構成により、回転カム枠70が固定枠20に対して回転しながらY軸方向に移動すると、直進枠80は、固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく、回転カム枠70と一体でY軸方向に移動する(図5および図6参照)。
【0049】
さらに、回転カム枠70が固定枠20に対して回転すると、第1レンズ枠60のカムピン68が、回転カム枠70の第1カム溝72により、Y軸方向に案内される。このため、第1レンズ枠60は、回転カム枠70および直進枠80に対してY軸方向に移動する。ここでは、第1レンズ枠60の第1直進溝63が直進枠80の第1直進突起82に挿入されているため、第1レンズ枠60は、直進枠80に対して回転することなく、Y軸方向に移動する。したがって、第1レンズ枠60は、第1カム溝72の形状に応じて、固定枠20に対して回転することなく(回転カム枠70に対して回転しながら)、Y軸方向に移動する。
また、第2レンズ枠190のカムピン192は、回転カム枠70の第3カム溝74に嵌め込まれている。第2レンズ枠190の直進突起191が直進枠80の直進溝84に挿入されているため、第2レンズ枠190は、直進枠80に対して回転することなく、Y軸方向に移動する。これらの構成により、第2レンズ枠190は、直進枠80、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなく、第3カム溝74の形状に応じてY軸方向に移動する。
【0050】
また、絞りユニット230のカムピン235は、回転カム枠70の第2カム溝73に嵌め込まれている。絞りユニット230の直進突起234が直進枠80の直進溝88に挿入されている。これにより、絞りユニット230は、直進枠80に対して回転することなく、Y軸方向に移動する。これらの構成により、絞りユニット230は、直進枠80、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなく、第2カム溝73の形状に応じてY軸方向に移動する。
また、第3レンズ枠200の直進突起203がカメラカム枠40の貫通直進溝48に挿入されているため、第3レンズ枠200は、固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく、Y軸方向に移動可能である。さらに、カムピン204は、駆動枠30のカム溝39に嵌め込まれている。これらの構成により、第3レンズ枠200は、カメラカム枠40および固定枠20に対して回転することなく、カム溝39の形状に応じてY軸方向に移動する。図8および図9に示すように、沈胴状態から撮影状態までズームモータユニットによる駆動が行われると、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、Y軸方向正側に移動する。一方で、第3レンズ枠200は、駆動枠30に対してY軸方向負側に移動する。このため、第3レンズ枠200は、固定枠20に対してY軸方向正側に移動するものの、固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量は抑えられている。
【0051】
一方、直進枠80の第2直進突起85は、カメラカム枠40の直進溝46に挿入されている。このため、直進枠80は、固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく、Y軸方向に移動可能である。さらに、直進枠80の回転突起83は、回転カム枠70の回転突起75と噛み合っている。このため、直進枠80は、相対回転が許容されている状態で、回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。駆動枠30が固定枠20に対して回転すると、回転カム枠70がカメラカム枠40に対して回転し、回転カム枠70のカムピン76がカメラカム枠40の貫通カム溝42に案内される。これにより、貫通カム溝42の形状に応じて、直進枠80は、固定枠20およびカメラカム枠40に対して回転することなく、回転カム枠70とともにY軸方向に移動する。具体的には、直進枠80は、固定枠20に対して回転することなく、回転カム枠70とともにY軸方向正側に移動する。このときの固定枠20に対する直進枠80の移動量は、前述の固定枠20に対する第3レンズ枠200の移動量よりも大きい。このため、レンズ鏡筒3の状態が沈胴状態から撮影状態に切り替えられる過程において、直進枠80は、第3レンズ枠200からY軸方向正側に離れていく。
【0052】
このように直進枠80が第3レンズ枠200から離れていくと、直進枠80の端面86cに駆動突起255が押し付けられた状態で、退避レンズ枠250が直進枠80とともにY軸方向正側に移動する。このとき、退避レンズ枠250は、ベース枠201に対してY軸方向正側に移動する。退避レンズ枠250が退避主軸カバー270と当接すると、ベース枠201に対する退避レンズ枠250のY軸方向への移動が停止し、直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていく。
直進枠80が退避レンズ枠250からY軸方向正側に離れていくと、退避レンズ枠250の駆動突起255が、直進枠80の直進規制面86bと摺動しながら、傾斜面86aまで移動し、さらに傾斜面86aを摺動する。このとき、ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により駆動突起255は傾斜面86aに押し付けられているので、退避レンズ枠250は、傾斜面86aの形状に応じて退避位置から挿入位置までR3側に回転する。すると、ねじり圧縮コイルばね258のねじり力により位置決め突起256がストッパ205に当接する位置(つまり挿入位置)において、退避レンズ枠250が位置決めされる(図11および図12(B)参照)。挿入位置では、退避レンズ群G3aの光軸Cが、光学系Oの光軸Aと概ね一致している。ここで、「退避レンズ群G3aの光軸Cが光学系Oの光軸Aと概ね一致する」状態には、光軸Cが光軸Aと完全に一致している状態に加えて、光学設計上、許容される範囲内で、光軸Cが光軸Aとずれている状態も含まれる。
【0053】
以上に述べたように、沈胴動作時において駆動枠30に駆動力が入力されると、駆動枠30が固定枠20に対してY軸方向へ移動し、それに伴い、駆動枠30に支持される各部材が固定枠20に対してY軸方向へ移動する。駆動枠30が所定角度だけ回転すると、駆動枠30の回転が停止し、第1レンズ枠60、第2レンズ枠190および第3レンズ枠200は広角端で停止する。以上の動作により、レンズ鏡筒3は撮影状態(例えば、図9に示す状態)になり、デジタルカメラ1による撮影が可能となる。
(4.3:撮影時のズーム動作)
〈4.3.1:望遠側の動作〉
ズーム調節レバー7が望遠側に操作されると、ズーム調節レバー7の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対して駆動される。この結果、回転カム枠70が、駆動枠30とともに回転しながら駆動枠30に対してY軸方向正側へ移動する。このとき、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、カム溝23に沿ってY軸方向へ若干移動する。
【0054】
また、第1レンズ枠60は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向正側へ移動する。一方、第2レンズ枠190および絞りユニット230は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向負側へ移動する。さらに、第3レンズ枠200は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向正側へ移動する。このとき、退避レンズ枠250および補正レンズ支持機構290は、Y軸方向正側に一体で移動する。これらの動作により、光学系Oのズーム倍率が徐々に大きくなる。レンズ鏡筒3が望遠端に達すると、レンズ鏡筒3は図10に示す状態で停止する。
なお、以上の動作においては、直進枠80の傾斜面86aが駆動突起255と離れた状態が保たれているので、退避レンズ枠250は挿入位置で停止した状態となる。
〈4.3.2:広角側の動作〉
ズーム調節レバー7が広角側に操作されると、ズーム調節レバー7の回転角度および操作時間に応じて、ズームモータユニット110により駆動枠30が固定枠20に対してR1側へ駆動される。この結果、回転カム枠70が、駆動枠30とともに回転しながら、駆動枠30に対してY軸方向負側へ移動する。このとき、駆動枠30は、固定枠20に対して回転しながら、カム溝23に沿ってY軸方向へ若干移動する。
【0055】
また、第1レンズ枠60は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向負側へ移動する。一方、第2レンズ枠190および絞りユニット230は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向正側へ移動する。さらに、第3レンズ枠200は、固定枠20に対して回転することなく、主にY軸方向負側へ移動する。このとき、退避レンズ枠250、補正レンズ支持機構290および絞りユニット230は、Y軸方向負側に一体で移動する。これらの動作により、光学系Oのズーム倍率が徐々に小さくなる。レンズ鏡筒3が広角端に達すると、レンズ鏡筒3は図9に示す状態で停止する。
なお、望遠側の動作と同様に、以上の動作においては、直進枠80の傾斜面86aが駆動突起255と離れた状態が保たれているので、退避レンズ枠250は挿入位置で停止した状態となる。
【0056】
〔5:特徴〕
以上に説明したレンズ鏡筒3の特徴を以下にまとめる。
レンズ鏡筒3は、ズーム光学系Oと絞りユニット230(光量調整機構)とを、備えている。ズーム光学系Oは、被写体側から順に、第1のレンズ群G2と、第2のレンズ群G3aと、第3のレンズ群G3bとを、有している。第3のレンズ群G3bは、第1のレンズ群G2の光軸と直交する方向に移動して、光学像を移動可能である。絞りユニット230は、第1のレンズ群G2と第2のレンズ群G3aとの間に配置され、ズーム光学系Oを通る光量を調整する。このレンズ鏡筒3は、撮影可能状態と沈胴状態とをとる。撮影可能状態では、第1のレンズ群G2と、第2のレンズ群G3aと、第3のレンズ群G3bとが、光軸の方向に並べて配置される。この状態では、ズーム動作時に第2のレンズ群G3aと第3のレンズ群G3bとが光軸の方向に一体に移動する。また、この状態では、ズーム動作時に絞りユニット230と第2のレンズ群G3aとが光軸の方向に互いに独立して移動する。沈胴状態では、光軸の方向から見たとき、第2のレンズ群G3aが第1のレンズ群G2の光軸と直交する方向に退避する。
【0057】
本発明の実施形態では、振れ補正機構をレンズ鏡筒内に備えながら、第2のレンズ群G3aを退避させることができるので、レンズ鏡筒3の小型化を図ることができる。
さらに、ズーム動作時に絞りユニット230を、他のレンズ群と独立して移動させることができるので、絞りユニットおよび他のレンズ群の小径化を図ることができる。
〔6:他の実施形態〕
本発明の実施形態は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。なお、前述の実施形態の構成と実質的に同じ機能を有する構成については、前述の実施形態と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(6.1)
光学系Oの構成は前述の構成に限定されない。例えば、各レンズ群は、単一のレンズから構成されていてもよく、複数のレンズから構成されていてもよい。
【0058】
(6.2)
前述の実施形態では、直進枠80により退避レンズ枠250をY軸方向負側に移動させることで、沈胴状態での第2レンズ枠本体193と退避レンズ枠250との干渉を防いでいる。しかし、退避レンズ枠250をY軸方向に移動させない場合であっても、レンズ鏡筒3のさらなる小型化は可能である。
(6.3)
前述の実施形態では、絞りユニット230は、絞り機構およびシャッター機構を備えているが、シャッター機構は絞りユニット230と一体ではなく、別の場所に独立して配置されていてもよい。
(6.4)
絞りユニット230は、開口径を変更できる光彩絞りではなく、固定絞りであってもよい。或いは、薄膜のフィルムからなる減光用のND(Neutral Density)フィルタを挿入し、減光させるタイプであってもよい。
【0059】
(6.5)
前述の実施形態では、レンズ鏡筒3が搭載される装置として、デジタルスチルカメラを例に説明しているが、レンズ鏡筒3が搭載される装置は、光学像の形成が必要な装置であればよい。レンズ鏡筒3が搭載される装置としては、例えば、静止画のみを撮影可能な撮像装置、動画のみを撮影可能な撮像装置、および静止画および動画の両方を撮影可能な撮像装置であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明に係るレンズ鏡筒あれば小型化が可能となるため、本発明は光学機器の分野において有用である。
【符号の説明】
【0061】
1 デジタルカメラ
2 外装部
3 レンズ鏡筒
4 レリーズボタン
5 操作ダイアル
6 電源スイッチ
7 ズーム調節レバー
8 液晶モニタ
9 センサ
10 マスターフランジ
20 固定枠
22 駆動ギア(駆動部の一例)
30 駆動枠
40 カメラカム枠
50 レンズバリア
60 第1レンズ枠
70 回転カム枠(第2枠体の一例)
80 直進枠(退避駆動機構の一例、第1枠体の一例)
86a 傾斜面
86b 直進規制面
86c 端面
90 第4レンズ枠
110 ズームモータユニット(駆動部の一例)
141 CCDイメージセンサ
190 第2レンズ枠
191 直進案内突起
192 カムピン
193 第2レンズ枠本体
200 第3レンズ枠
201 ベース枠
203 直進突起
204 カムピン
205 ストッパ
206 ベース枠本体
211 回転シャフト
212 第1支持シャフト
213 第2支持シャフト
214 規制シャフト
220 ピッチングコイル
221 ヨーイングコイル
222 ピッチングセンサ
223 ヨーイングセンサ
224 回転シャフト
230 絞りユニット(光量調整機構の一例)
232 絞りモータ
233 シャッターモータ
240 補正レンズ枠
241 支持枠本体
242 第1案内部
243 ピッチングマグネット
244 ヨーイングマグネット
245 第2案内部
246 第3案内部
247 規制部
250 退避レンズ枠
251 レンズ枠本体
252 筒部
253 ガイド穴
254 連結腕部
255 駆動突起
256 位置決め突起
258 ねじり圧縮コイルばね
A 光軸
B 中心軸
C 光軸
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群(第1のレンズ群の一例)
G3 第3レンズ群
G3a 退避レンズ群(第2のレンズ群の一例)
G3b 補正レンズ群(第3のレンズ群の一例)
G4 第4レンズ群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体側から順に、第1のレンズ群と、第2のレンズ群と、前記第1のレンズ群の光軸と直交する方向に移動して光学像を移動可能である第3のレンズ群とを、有するズーム光 学系と、
前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との間に配置され、前記ズーム光学系を通る光量を調整する光量調整機構と、
を備え、
前記第1のレンズ群と、前記第2のレンズ群と、前記第3のレンズ群とが、前記光軸の方向に並び、ズーム動作時に前記第2のレンズ群と前記第3のレンズ群とが前記光軸の方向に一体に移動し、ズーム動作時に前記光量調整機構と前記第2のレンズ群とが前記光軸の方向に互いに独立して移動する撮影可能状態と、
前記光軸の方向から見たとき、前記第2のレンズ群が前記第1のレンズ群の前記光軸と直交する方向に退避する沈胴状態とをとる、
レンズ鏡筒。
【請求項2】
前記撮影可能状態では、ズーム動作時に前記光量調整機構と前記第1のレンズ群とが前記光軸の方向に互いに独立して移動する、
請求項1に記載のレンズ鏡筒。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−83710(P2012−83710A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171267(P2011−171267)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】