説明

ロゴ付き二次元コード作成装置、ロゴ付き二次元コード作成方法、及びプログラム

【課題】意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができる。
【解決手段】CPUは、セルドットを直径6ピクセルの円形に変形した後(ステップS5)、画像データが示すロゴマークの画像のサイズを二次元コードの画像と同一サイズに変更する(ステップS6)。そして、CPUは、ステップS6の処理にてサイズが変更されたロゴマークの画像に、ステップS5の処理にてセルドットが円形に変形された二次元コードの画像などを合成することにより、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルを部分的に着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって、テキストデータが示す情報を表現する二次元コードとロゴマークとが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成する(ステップS7)。このようにして、CPUは、意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロゴ付き二次元コード作成装置、ロゴ付き二次元コード作成方法、及びプログラムに関し、意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができるロゴ付き二次元コード作成装置、ロゴ付き二次元コード作成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
二次元コードは、特定比率の正方形を組み合わせた3つの位置決めシンボルを有し、この位置決めシンボル間に、正方形の複数のセルを有しており、セルを白と黒とに塗り分ける(以下、塗り分けられたものをセルドットという)ことによって、情報を記録するものである(例えば特許文献1参照)。このような二次元コードは、バーコードに比較して多くの情報を記録できることから、頻繁に使用されるようになっている。上述の二次元コードは、例えば携帯電話に備えられた二次元コードリーダによって読み取ることができ、これによって、たとえば会社などの団体のURL(Uniform
Resource Locator)等の情報を取得できるようになっている。
【0003】
しかしながら、基本的にこのような二次元コードは、白と黒の組み合わせであり、パンフレットなどに表示されていても、人間には理解できない情報であり、二次元コードを見ただけでは、どのような会社あるいは団体であるのか理解できない。したがって、パンフレットなどに表示されている場合には、パンフレットのデザインなどを損ない、また、単に視覚として見る人にとっては、煩わしい存在であるという欠点がある。
【0004】
そこで、本出願人は、上記実状に鑑みてセルに塗り分けられたセルドットの分布パターンによって情報を表現する二次元コードと、ロゴマークを組み合わせることによって、デジタル情報と視覚情報を同時に表現可能なロゴ付き二次元コードを開発した(例えば特願2006−115345号及び特願2006−184020号参照)。
【特許文献1】特開平10−208001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなロゴ付き二次元コードは、種々の印刷装置や専用のソフトウェアなどを保有し、専門的な技術を有する印刷業者などに依頼せねば作成することはできず、一般ユーザがインターネットや、自己のパーソナルコンピュータ、携帯電話などを用いて容易に作成できるものではなかった。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができるロゴ付き二次元コード作成装置、ロゴ付き二次元コード作成方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るロゴ付き二次元コード作成装置は、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形手段と、所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更手段と、前記セルドット変形手段によってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更手段によってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成手段と、を備える。
【0008】
また、上記ロゴ付き二次元コード作成装置において、前記セルドット変形手段は、前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積の50%〜90%の大きさにする、ようにしてもよい。
【0009】
さらに、上記ロゴ付き二次元コード作成装置において、前記セルドット変形手段は、前記セルドットをセルの一辺の長さ以下の直径の円形に変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくする、ようにしてもよい。
【0010】
また、本発明の第2の観点に係るロゴ付き二次元コード作成方法は、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成ステップと、前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形ステップと、所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更ステップと、前記セルドット変形ステップによってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更ステップによってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成ステップと、を備える。
【0011】
さらに、本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータに、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成手順と、前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形手順と、所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更手順と、前記セルドット変形手順によってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更手順によってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができるロゴ付き二次元コード作成装置、ロゴ付き二次元コード作成方法、及びプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0014】
まず、本実施形態に係るロゴ付き二次元コード作成装置の構成について図面を参照しつつ説明する。ロゴ付き二次元コード作成装置1は、例えば汎用コンピュータなどから構成されており、図1に示すように、CPU(Central
Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、記憶部14と、操作部15と、表示部16と、を備え、これらはバスなどにより相互に接続されている。
【0015】
CPU11は、RAM13をワークメモリとして用いてROM12や記憶部14などに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、ロゴ付き二次元コード作成装置1各部の動作を制御する。本実施形態において、RAM13には、ユーザにより選択された画像データを一時的に保持する画像データバッファや、ユーザにより入力された、例えばURL(Uniform
Resource Locator)などの文字列を示すテキストデータを一時的に保持するテキストデータバッファなどが設けられている。
【0016】
記憶部14は、例えばハードディスクドライブなどから構成されており、OS(Operating System)や、各種アプリケーションプログラム、ロゴマークを示す画像データなどを記憶している。
【0017】
また、本実施形態では、アプリケーションプログラムとして、二次元コードと、ロゴマークと、が組み合わされたロゴ付き二次元コードを作成するためのロゴ付き二次元コード作成プログラムが記憶部14にインストールされている。
【0018】
図2は、二次元コードの一例を示す平面図である。二次元コードは、図2に示すように、特定比率の正方形を組み合わせた3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cを有し、この位置決めシンボル2a、2b、及び2c間に、4mm角の正方形の複数のセルが縦横21×21個ずつマトリクス状に配置された構造となっている。二次元コードは、セルを白と黒とに塗り分けることにより形成されるセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する。
【0019】
図3は、ロゴマークの一例を示す平面図である。図3に示すように、例えばロゴマーク3の団体名などを表すキャラクタCは、白抜きの円形部分(図形部分)31とその円形部分に表示された文字部分(図3に示す例では「M」)32とを有している。図3に示す例において、ロゴマーク3は、文字部分32及び円形部分31の外側の背景部分33が同色になっており、円形部分31が白抜きになっている。
【0020】
さらに、記憶部14には、ロゴ付き二次元コード作成プログラムを実行する際に用いられる各種指定データが記憶されている。具体的には、二次元コードをネガティブタイプにするかポジティブタイプにするかを指定するネガ・ポジ指定データや、二次元コードを構成するセルのサイズを指定するセルサイズ指定データ、セルを着色する円形のセルドットの直径を指定する直径指定データなどが記憶部14に記憶されている。
【0021】
本実施形態では、二次元コードを構成するセルのサイズとして8×8ピクセルを指定するセルサイズ指定データや、セルを着色する円形のセルドットの直径として6ピクセルを指定する直径指定データなどが記憶されている。なお、セルサイズ指定データが指定するセルのサイズは、4×4ピクセル以上であることが好ましく、また、直径指定データが指定する直径の円のサイズは、ロゴ付き二次元コードにおける二次元コードの読み取りやすさと、ロゴマークの視認性向上と、の調和の観点から、セルサイズ指定データが指定するセルのサイズの50%〜90%程度であることが好ましい。
【0022】
操作部15は、例えばマウスやキーボードなどから構成されており、ユーザによって操作される。
【0023】
表示部16は、例えば液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)などから構成されており、CPU11による制御の下、ロゴ付き二次元コード作成装置1による種々の動作を実行するための画像や、記憶部14に記憶されている画像データに基づくロゴマークの画像、作成されたロゴ付き二次元コードの画像等を表示する。
【0024】
次に、上記構成を備えるロゴ付き二次元コード作成装置1の具体的動作について図面を参照しつつ説明する。
【0025】
ロゴ付き二次元コード作成プログラムの起動後、ユーザが操作部15を操作して画像読込を入力したことに応答して、CPU11は、記憶部14に記憶されている画像データを一覧にして表示部16に表示する。次に、CPU11は、ユーザが操作部15を操作して表示部16に一覧にして表示された画像データのうちから選択した所望のロゴマーク、例えば図3に示すロゴマークを示す画像データを、RAM13に設けられた画像データバッファに展開して一時的に保持する。
【0026】
続いて、CPU11は、ユーザが操作部15を操作して入力した文字列(例えば「M」)を示すテキストデータを、RAM13に設けられたテキストデータバッファに展開して一時的に保持する。その後、ユーザが操作部15を操作してロゴ付き二次元コードの作成を指示したことに応答して、図4に示すロゴ付き二次元コード作成処理を開始する。
【0027】
このロゴ付き二次元コード作成処理を開始すると、CPU11は、まず、図4に示すように、テキストデータバッファに保持されているテキストデータに基づいて、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって、テキストデータが示す文字列を表現する、図2に示すような二次元コードを生成する(ステップS1)。
【0028】
次に、CPU11は、記憶部14に記憶されているネガ・ポジ指定データがネガティブタイプを指定するものであるか、ポジティブタイプを指定するものであるかを判別する(ステップS2)。ここで、ネガ・ポジ指定データがネガティブタイプを指定するものであれば(ステップS2;Yes)、CPU11は、3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cを除くセルを反転することにより、図5に示すようなネガティブタイプの二次元コードを生成する(ステップS3)これに対して、ネガ・ポジ指定データがポジティブタイプを指定するものである場合には(ステップS2;No)、ステップS3の処理をスキップする。
【0029】
続いて、CPU11は、記憶部14に記憶されているセルサイズ指定データが指定するセルのサイズに基づいて、二次元コードを構成するセルを分割して二次元コードのピクセル数を変換することにより、二次元コードの画像のサイズを変更する(ステップS4)。具体的に、ステップS4の処理では、記憶部14に記憶されているセルサイズ指定データが指定するセルのサイズが8×8ピクセルであることから、二次元コードを構成するセルが縦横8分割されて二次元コードのピクセル数が168ピクセル(21セル×8ピクセル)に変換されることにより、二次元コードの画像のサイズが168×168ピクセルに変更される。
【0030】
さらに、CPU11は、記憶部14に記憶されている直径指定データに基づいて、セルドットを円形に変形する(ステップS5)。具体的に、ステップS5の処理では、3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cのセルドットを除くセルドットが、記憶部14に記憶されている直径指定データが指定する直径6ピクセルの円形に変形されることにより、ポジティブタイプであれば図6(a)に示すような、ネガティブタイプであれば図6(b)に示すような、二次元コードが生成される。
【0031】
また、CPU11は、画像データバッファに保持されている画像データのピクセル数を変換することにより、画像データが示すロゴマークの画像のサイズを二次元コードの画像と同一のサイズに変更する(ステップS6)。具体的に、ステップS6の処理では、画像データのピクセル数が150ピクセルから168ピクセル(21セル×8ピクセル)に変換されることにより、画像データが示すロゴマークの画像のサイズが150×150ピクセルから168×168ピクセルに変更される。
【0032】
そして、CPU11は、ステップS6の処理にてサイズが変更されたロゴマークの画像に、ステップS5の処理にてセルドットが円形に変形された二次元コードの画像と、3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cの画像と、を合成することにより、例えば図7に示すような、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルを部分的に着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって、テキストデータが示す情報を表現する二次元コードとロゴマークとが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成して記憶部24に保存する(ステップS7)。また、表示部16には、ステップS7の処理にて生成されたロゴ付き二次元コードの画像が表示される。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のロゴ付き二次元コード作成装置1によれば、CPU11は、ステップS4の処理にて二次元コードを構成するセルを縦横8分割して二次元コードのピクセル数を168ピクセル(21セル×8ピクセル)に変換することにより、二次元コードの画像のサイズを168×168ピクセルに変更した後、ステップS5の処理にて3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cのセルドットを除くセルドットを直径6ピクセルの円形に変形する。
【0034】
また、CPU11は、ステップS6の処理にて画像データのピクセル数を150ピクセルから168ピクセル(21セル×8ピクセル)に変換することにより、画像データが示すロゴマークの画像のサイズを150×150ピクセルから、二次元コードの画像と同一サイズの168×168ピクセルに変更する。
【0035】
そして、CPU11は、ステップS7の処理にて、サイズが変更されたロゴマークの画像に、セルドットが円形に変形された二次元コードの画像と、3つの位置決めシンボル2a、2b、及び2cの画像と、を合成することにより、図7に示すような、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルを部分的に着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって、テキストデータが示す情報を表現する二次元コードとロゴマークとが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成する。
【0036】
このようにして、CPU11は、意匠性のあるロゴ付き二次元コードを容易に作成することができる。すなわち、二次元コードを構成するセルを着色するセルドットを変形したり、画像データが示すロゴマークの画像のサイズを二次元コードの画像のサイズに合致するよう変更してから、ロゴマークの画像に二次元コードの画像を合成させてロゴ付き二次元コードを生成することによって、ユーザに画像のサイズを調整したりセルドットを変形したりするなどといった煩雑な作業を強いる必要がなくなるため、意匠性のあるロゴ付き二次元コードの作成が容易になる。
【0037】
また、画像データが示すロゴマークの画像のサイズを二次元コードの画像と同一のサイズ、すなわち携帯電話などが備えるCCD(Charge Coupled
Device)カメラなどで構成される二次元コードリーダによって読取可能なサイズに変更することにより、二次元コードリーダによる二次元コードが示す情報の認識性を損なうことなく、背景となるロゴマークなどの絵柄の視認性を向上させることができる。
【0038】
さらに、二次元コードを構成するセルを縦横8分割して二次元コードのピクセル数を変換してから、セルドットを円形に変形してセルドットによる着色面積をセルの面積よりも小さくすることにより、二次元コードリーダによる二次元コードが示す情報の認識性を向上させることができるとともに、ロゴ付き二次元コードの意匠性を向上させることができる。
【0039】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記実施形態の変形態様について、説明する。
【0040】
上記実施形態では、ステップS4の処理にて二次元コードを構成するセルを縦横8分割するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、縦横4分割以上であればよく、最終的に必要な解像度まで分割されるものであればよい。
【0041】
また、上記実施形態では、ステップS5の処理にてセルドットを直径6ピクセルの円形に変形するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セルドットによる着色面積がセルの面積の50%〜90%のサイズになるような変形であれば、如何なる形状に変形してもよく、例えばセルと相似形の四角形や、三角形、六角形、ひし形、星形などに変形してもよく、さらには不定形のものに変形するものであっても構わない。
【0042】
さらに、上記実施形態において、ロゴマーク3は、文字部分32及び円形部分31の外側の背景部分が同色になっており、円形部分31が白抜きになっているものとして説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、本出願人が特願2006?115345号で開示したように、例えばロゴマーク3のキャラクタCの境界にアウトラインを設けてもよく、好適には、アウトラインが通過するセルが係るアウトラインの境界を境に塗り分けられているとよい。
【0043】
そして、情報パターンを形成する複数のセルは、三以上の色彩に着色されており、その内の一つを基準着色とし、係る基準着色のセルドットが情報パターンを表示するようになっていてもよく、好適には、情報パターンを示す基準着色が白色であるとよい。
【0044】
また、基準着色以外の色彩に塗られたセルに隣接する基準色彩に塗られたセルにシャドウを設けてもよい。
【0045】
さらに、情報パターンを形成するセルドットは、透明な赤外線吸収インキによって印刷されていてもよい。例えば文字部分32と円形部分31とが重なり合っているような場合には、文字部分32及び背景部分33のセルドットのみ、或いは文字部分32のみを赤外線吸収インキで印刷すればよい。
【0046】
また、上記実施形態において、CPU11が実行するプログラムは、予めROM12や記憶部14等に記憶されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述の処理を実行させるためのプログラムを、既存の汎用コンピュータに適用することで、上記実施形態に係るロゴ付き二次元コード作成装置1として機能させてもよい。
【0047】
このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えばコンピュータが読取可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital
Versatile Disc)−ROM等)に格納して配布してもよいし、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより提供してもよい。
【0048】
さらに、上記の処理をOSとアプリケーションプログラムとの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働によって実行する場合には、アプリケーションプログラムのみを記録媒体やストレージに格納してもよい。また、搬送波にプログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin
Board System)に上記プログラムを掲示し、ネットワークを介してプログラムを配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】ロゴ付き二次元コードの構成例を示すブロック図である。
【図2】二次元コードの一例を示す平面図である。
【図3】ロゴマークの一例を示す平面図である。
【図4】ロゴ付き二次元コード作成処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】ネガティブタイプの二次元コードの一例を示す平面図である。
【図6】(a)はポジティブタイプの二次元コードの一例を示す平面図であり、(b)はネガティブタイプの二次元コードの一例を示す平面図である。
【図7】ロゴ付き二次元コードの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ロゴ付き二次元コード作成装置
2a〜2c位置決めシンボル
3 ロゴマーク
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記憶部
15 操作部
16 表示部
31 円形部分
32 文字部分
33 背景部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、
前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形手段と、
所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更手段と、
前記セルドット変形手段によってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更手段によってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成手段と、
を備えるロゴ付き二次元コード作成装置。
【請求項2】
前記セルドット変形手段は、前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積の50%〜90%の大きさにする、
ことを特徴とする請求項1に記載のロゴ付き二次元コード作成装置。
【請求項3】
前記セルドット変形手段は、前記セルドットをセルの一辺の長さ以下の直径の円形に変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のロゴ付き二次元コード作成装置。
【請求項4】
マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成ステップと、
前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形ステップと、
所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更ステップと、
前記セルドット変形ステップによってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更ステップによってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成ステップと、
を備えるロゴ付き二次元コード作成方法。
【請求項5】
コンピュータに、
マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセル全体を着色して形成されたセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する二次元コードを生成する二次元コード生成手順と、
前記セルドットを変形することによって前記セルドットによる着色面積を前記セルの面積よりも小さくするセルドット変形手順と、
所定のロゴマークを示す画像データのサイズを変更して前記二次元コードのサイズに合致させるサイズ変更手順と、
前記セルドット変形手順によってセルドットが変形された前記二次元コードに、前記サイズ変更手順によってサイズが変更された前記画像データが示すロゴマークを合成することによって、前記二次元コードに前記所定のロゴマークが組み合わされたロゴ付き二次元コードを生成するロゴ付き二次元コード生成手順と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−75873(P2009−75873A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244309(P2007−244309)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(507092573)A・Tコミュニケーションズ株式会社 (15)
【Fターム(参考)】