説明

ロッカー装置及びその制御方法

【課題】サービス設備の利用率を高めることを課題とする。
【解決手段】サーバ装置40は、貸しロッカーのサービスを提供する貸しロッカー設備10および広告主が操作するクライアント装置30にネットワーク1を介して接続され、クライアント装置30から受け付けた広告主に関する広告情報(広告データやクーポンデータ)を貸しロッカー設備10に対して送信し、貸しロッカー設備10は、サーバ装置40から受信した広告情報(広告データやクーポンデータ)をロッカー利用者に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロッカー装置及びその制御方法に関し、特に、サービス設備の利用率を高めることができるロッカー装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サービス設備として貸しロッカー設備と呼ばれるものがある。かかる貸しロッカー設備は、商店街やショッピングセンタなどに設置され、基本的には、ロッカー利用者からロッカー代金を徴収して荷物を預かるものであるが、ロッカーの扉に広告を掲載することによって、広告塔としての機能をも発揮させるものもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来からある貸しロッカー設備においては、ロッカー代金を割安にするには自ずと限界があるため、ロッカー利用率を高めることができないという問題点があった。
【0004】
すなわち、一般的には、貸しロッカー設備のロッカー代金は割高と考えられており、広告塔としての機能をも発揮させる貸しロッカー設備であっても、ロッカーの扉に広告を掲載するだけでは効果的な広告ではないため、広告収入によってロッカー代金を割安にするには自ずと限界があり、ロッカー利用率を高めることができなかった。
【0005】
一方、商店街やショッピングセンタにおいては、荷物を携帯する者の入店を拒否する店舗や、荷物を携帯して歩き回るには不便な店舗などもあるところ、貸しロッカー設備を頻繁に利用したいと考える者も潜在的に存在するはずである。また、店舗にとっては、荷物を携帯する来店者によって、店内が混雑したり、万引きなどの不正行為が誘発されるなどの問題があった。
【0006】
このような従来の貸しロッカー設備の問題点は、商店街やショッピングセンタに設置される貸し駐車場設備など、他のサービス設備においても同様であり、貸しロッカー設備や貸し駐車場設備などのサービス設備の利用率を如何にして高めるかが極めて重要な課題になっている。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、サービス設備の利用率を高めることができるロッカー装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、物品を収納する複数の物品収納部と、前記物品収納部を開閉する物品収納部ごとに設けられた扉体と、前記扉体を施錠する施錠手段とを有し、物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御するとともに、前記暗証番号の入力により前記施錠手段の施錠を解錠制御するロッカー装置であって、前記物品収納部に設定された暗証番号と、外部から入力された広告主に関する広告情報とを所定の媒体に印刷制御する印刷制御手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記印刷制御手段は、前記物品収納部を一意に識別する識別情報、前記物品収納部に設定された暗証番号及び外部から入力された広告主に関する広告情報を所定の媒体に印刷制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記印刷制御手段により暗証番号が印刷された第1の媒体と、前記印刷制御手段により広告情報が印刷された第2の媒体とを発行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記広告情報がクーポンであることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記広告情報が宣伝広告であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、物品を収納する複数の物品収納部と、前記物品収納部を開閉する物品収納部ごとに設けられた扉体と、前記扉体を施錠する施錠手段とを有し、物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御するとともに、前記暗証番号の入力により前記施錠手段の施錠を解錠制御するロッカー装置の制御方法であって、物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御する施錠制御工程と、前記物品収納部に設定された暗証番号と、外部から入力された広告主に関する広告情報とを所定の媒体に印刷制御する印刷制御工程とを含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、物品収納部に設定された暗証番号と、外部から入力された広告主に関する広告情報とを所定の媒体に印刷制御するよう構成したので、利用者の暗証番号の記憶間違いを防止しつつ該利用者に広告情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本実施の形態に係る広告情報提供システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】図2は、図1に示した貸しロッカー設備の外観を示す外観図である。
【図3】図3は、図1に示した貸しロッカー設備の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図3に示した定型フォームDBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図5】図5は、図3に示した広告DBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図6】図6は、図3に示したクーポンDBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図7】図7は、図3に示した利用履歴DBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図8】図8は、図1に示したクライアント装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、図1に示したサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、図9に示したWebDBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図11】図11は、図9に示した広告DBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図12】図12は、図9に示したクーポンDBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図13】図13は、図9に示したロッカーDBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図14】図14は、図9に示した会員DBに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図15】図15は、図1に示した貸しロッカー設備による荷物預かりの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、貸しロッカー設備による荷物預かりの処理に際して、操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、貸しロッカー設備による荷物預かりの処理に際して、発行部から発行されるレシートおよびクーポンの一例を示す図である。
【図18】図18は、図1に示した貸しロッカー設備からサーバ装置へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】図19は、図1に示したサーバ装置から貸しロッカー設備へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図20は、図1に示したクライアント装置からサーバ装置へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】図21は、クライアント装置からサーバ装置へのアクセスにともなう処理に際して、クライアント装置の出力部に表示される画面の一例を示す図である。
【図22】図22は、本発明の適用が可能である他の貸しロッカー設備の外観を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るロッカー装置及びその制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(広告情報提供システムの概略)
まず最初に、本実施の形態に係る広告情報提供システムの概略を説明する。図1は、本実施の形態に係る広告情報提供システムの全体構成を示すシステム構成図である。同図に示すように、この広告情報提供システムは、貸しロッカー設備10と、クライアント装置30と、サーバ装置40とを、ネットワーク1を介して相互に通信可能に接続して構成される。
【0018】
この広告情報提供システムにおいて、貸しロッカー設備10は、商店街やショッピングセンタなどに設置され、本来的に、ロッカー利用者からロッカー代金を徴収して、ロッカー利用者の荷物を預かるものである。また、サーバ装置40は、貸しロッカー設備10の設置者などによって所有され、本来的には、貸しロッカー設備10からロッカーの利用履歴(例えば、徴収したロッカー代金の額など)を取得して、その利用履歴を管理するものである。
【0019】
そして、この広告情報提供システムは、貸しロッカー設備10によって荷物を預かるだけではなく、ロッカー利用者に対して宣伝広告やクーポンなどの広告情報を提供することによって、ロッカー利用率を向上させることができるようにしている点に特徴がある。すなわち、サーバ装置40は、商店街やショッピングセンタなどの広告主が所有するクライアント装置30から広告データやクーポンデータを受け付け、貸しロッカー設備10は、広告主の広告を出力表示するとともに、ロッカー利用者に対して広告主のクーポンを発行して、実質ロッカー利用料金を割り引いている。
【0020】
これによって、ロッカー利用者にとっては、安価なロッカー料金にて荷物を預けることができるとともに、広告主のクーポンを取得することができるため、ロッカー利用率を向上させることが可能になる。これに付随して、貸しロッカー設備10の設置者などは、広告主から広告収入を得ることができるとともに、ロッカー利用率の向上による収益増加を期待することができる。さらに、商店街やショッピングセンタなどの広告主は、効果的な宣伝やクーポンによる来店者の増加を期待することができるとともに、来店者が荷物を携帯しないことによって、店内の混雑緩和や万引きなどの不正防止を期待することができる。
【0021】
ここで、広告情報提供システムにおける貸しロッカー設備10、クライアント装置30およびサーバ装置40について、それぞれによって実行される処理の概要を説明する。
【0022】
貸しロッカー設備10は、(1)ロッカー利用者からロッカー代金を徴収して、ロッカー利用者の荷物を預かる処理、(2)サーバ装置40から広告主の広告データやクーポンデータを取得して、この広告データやクーポンデータを記憶する処理、(3)広告主の広告を出力表示する処理、(4)ロッカー利用者に対して広告主のクーポンを発行する処理、(5)ロッカーの利用状況(例えば、徴収したロッカー代金の額など)やクーポンの発行状況などの利用履歴を記憶して、この利用履歴をサーバ装置40に対して送信する処理、などを実行する。
【0023】
クライアント装置30は、(1)広告主から広告データやクーポンデータの設定内容を受け付け、受け付けた広告データやクーポンデータをサーバ装置40に対して送信する処理、(2)貸しロッカー設備10によるクーポンの発行状況やサーバ装置40の利用状況(例えば、広告主による広告データやクーポンデータの設定変更回数、契約に基づく課金状況など)をサーバ装置40から取得する処理、などを実行する。
【0024】
サーバ装置40は、(1)クライアント装置30から広告データやクーポンデータを取得して、この広告データやクーポンデータを記憶する処理、(2)広告データやクーポンデータを貸しロッカー設備10に対して送信する処理、(3)貸しロッカー設備10からロッカーの利用状況(例えば、徴収したロッカー代金の額など)やクーポンの発行状況などの利用履歴を取得して、この利用履歴を記憶する処理、(4)利用履歴に基づいて広告主の課金状況を算出する処理、(5)クライアント装置30からの要求に応じて、貸しロッカー設備10によるクーポンの発行状況やサーバ装置40の利用状況(例えば、広告主による広告データやクーポンデータの設定変更回数、契約に基づく課金状況など)を送信する処理、などを実行する。
【0025】
以下に、本実施の形態に係る広告情報提供システムについて、貸しロッカー設備10の構成、クライアント装置30の構成、サーバ装置40の構成、ネットワーク1の構成、貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理手順、貸しロッカー設備10およびサーバ装置40の間で実行される処理の手順、クライアント装置30およびサーバ装置40の間で実行される処理の手順を、順に説明する。
【0026】
(貸しロッカー設備10の構成)
まず、図1に示した貸しロッカー設備10の外観構成について説明する。図2は、図1に示した貸しロッカー設備10の外観を示す外観図である。この貸しロッカー設備10は、同図に示すように、外観的には、貸しロッカー設備10の制御を担う制御ユニット10aと、実際に荷物を預かるロッカーユニット10bとから構成される。
【0027】
そして、制御ユニット10aは、操作パネル15と、硬貨投入口16aと、紙幣投入口16bと、硬貨投出口16cと、発行部17とを前面に有し、また、ロッカーユニット10bは、ロッカー番号がそれぞれ表示された複数のロッカー21を前面に有し、さらに、各ロッカー21は、ランプ21aと、取手21bと、扉21cとを前面に有する。
【0028】
かかる外観構成を有する貸しロッカー設備10は、暗証番号の入力によって荷物を預かる集中制御タイプの貸しロッカーである。すなわち、ロッカー利用者が硬貨投入口16aまたは紙幣投入口16bからロッカー料金を投入するとともに、操作パネル15から任意の暗証番号(預けた荷物の引き取りに際して必要な番号)を入力すると、制御ユニット10aは、発行部17からレシートとクーポンを発行するとともに、預かり可能なロッカー21のランプ21aを点灯させる。
【0029】
これに続いて、ロッカー利用者がロッカーユニット10bのランプ21aが点灯しているロッカー21の扉21cを開き、ロッカー21の内部に荷物を入れて扉21cを閉めると、制御ユニット10aは、旋解錠用ソレノイド(図示せず)によって扉5を旋錠するとともに、ランプ21aを消灯させる。
【0030】
次に、図1に示した貸しロッカー設備10の内部構成について説明する。図3は、図1に示した貸しロッカー設備10の構成を示すブロック図である。この貸しロッカー設備10は、同図に示すように、ロッカーユニット10bと配線接続される制御ユニット10aの内部に、定型フォームDB(データベース)11と、広告DB12と、クーポンDB13と、利用履歴DB14と、操作パネル15と、貨幣処理部16と、発行部17と、通信制御IF(インタフェース)18と、クロック19と、制御部20とを、バスなどを介してデータ通信可能に接続して構成される。なお、この貸しロッカー設備10は、ルータなどの図示しない通信装置および専用線を介してネットワーク1に通信可能に接続される。
【0031】
このうち、定型フォームDB11は、操作パネル15に表示する定型的なフォームや発行部17から発行する定型的なフォームに関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、この定型フォームDB11に記憶される情報は、図4に示すように、「待機画面フォーム、暗証番号入力画面フォーム、クーポン選択画面フォーム、ロッカー番号指示画面フォーム、ロッカーレシートフォーム、ロッカークーポンフォーム、…」の如き定型フォーム名と、各定型フォーム内容とを相互に関連付けて構成される。
【0032】
なお、図4に示す例において、「クーポン選択画面フォーム」の空欄には、クーポンの発行が可能な商店名が付加表示され、「ロッカー番号指示画面フォーム」の空欄には、荷物の預かりが可能なロッカー21の番号が付加表示される。また、「ロッカーレシートフォーム」の空欄には、ロッカー21の利用開始日時、荷物の預かりが可能なロッカー21の番号およびロッカー利用者が入力した暗証番号がそれぞれ付加印字され、「ロッカークーポンフォーム」の空欄には、クーポンの発行日時、クーポンの適用が可能な商店名、クーポンの具体的内容およびクーポン上の印字情報を表すバーコードがそれぞれ付加印字される。
【0033】
広告DB12は、操作パネル15に表示される広告に関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、この広告DB12に記憶される情報は、図5に示すように、広告主(会員)を一意に識別するための会員IDと、広告主の店名と、操作パネル15に表示される広告データの内容と、広告データが操作パネル15に有効に表示される期間を示す広告期間とを相互に関連付けて構成される。
【0034】
クーポンDB13は、発行部17から発行されるクーポンに関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、このクーポンDB13に記憶される情報は、図6に示すように、広告主(会員)を一意に識別するための会員IDと、クーポンに印字される広告主の店名と、同じくクーポンに印字されるクーポンデータの内容と、クーポンが発行部17から有効に発行される期間を示す発行期間とを相互に関連付けて構成される。
【0035】
利用履歴DB14は、各ロッカー21の利用状況や発行部17によるクーポンの発行状況に関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、この利用履歴DB14に記憶される情報は、図7に示すように、各ロッカー21を一意に識別するためのロッカー番号と、ロッカー21の利用に際してロッカー利用者が入力した暗証番号と、ロッカー21の利用開始日時を示す開始時刻と、ロッカー21の利用終了日時を示す終了時刻と、ロッカー利用者に対して発行されたクーポンを一意に識別するための会員IDと、ロッカー21の利用に際して徴収したロッカー代金の集金額とを相互に関連付けて構成される。
【0036】
操作パネル15は、ロッカー利用者から制御ユニット10aに対する各種入力を受け付けるとともに、ロッカー利用者に対して各種の情報を表示出力する入出力手段(すなわち、ディスプレイとタッチパネルの機能を発揮するもの)である。具体的には、ロッカー利用者から暗証番号の入力やクーポンの選択を受け付け、また、ロッカー利用者に対して、広告データやロッカー21の利用に関するガイダンス情報を表示する(図16参照)。
【0037】
貨幣処理部16は、ロッカー21のロッカー代金を徴収する処理部である。具体的には、硬貨投入口16aまたは紙幣投入口16bからロッカー料金を受け入れて、このロッカー代金を貨幣収納部(図示せず)に収納するとともに、釣り銭がある場合には、硬貨投出口16cから釣り銭を投出する。
【0038】
発行部17は、ロッカーレシートおよびロッカークーポンを発行する処理部である。具体的には、図4に示した「ロッカーレシートフォーム」や「ロッカークーポンフォーム」に所定の情報を入力して構成される印字データを紙などの所定の媒体に印字し、これをレシートやクーポンとして投出する(図17参照)。
【0039】
通信制御IF18は、貸しロッカー設備10とネットワーク1との間における通信制御をおこなう処理部である。クロック19は、現在の日時を判断するためのシステムクロックを発生させる処理部である。
【0040】
制御部20は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、機能概念的に、表示制御部20aと、ロッカー制御部20bと、発行制御部20cと、DB処理部20dと、アクセス制御部20eとから構成される。
【0041】
このうち、表示制御部20aは、操作パネル15に表示される各種画面を作成するとともに、操作パネル15による画面表示の制御をおこなう処理部である。具体的には、ロッカー代金が投入される前の待機時においては、図4に示した定型フォームDB11の待機画面フォームおよび図5に示した広告DB12の広告データ(広告期間が有効なものに限る)を所定の順序にしたがって操作パネル15に表示させる(図16(a)および(b)参照)。
【0042】
そして、ロッカー代金が投入されると、図4に示した定型フォームDB11の暗証番号入力画面フォームを操作パネル15に表示させ(図16(c)参照)、任意の暗証番号を入力されると、図4に示した定型フォームDB11のクーポン選択画面フォームの空欄に、図6に示したクーポンDB13の店名(発行期間が有効なものに限る)を付加したものを操作パネル15に表示させる(図16(d)参照)。続いて、所定のクーポンが選択されると、図4に示した定型フォームDB11のロッカー番号指示画面フォームの空欄に、図7に示した利用履歴DB14に基づいて検索された荷物の預かりが可能なロッカー21の番号を付加したものを操作パネル15に表示させる(図16(e)参照)。
【0043】
ロッカー制御部20bは、ロッカーユニット10bの各ロッカー21の旋解錠制御およびロッカー代金の計算をおこなう処理部である。具体的には、ロッカー代金が投入されると、図7に示した利用履歴DB14に基づいて荷物の預かりが可能なロッカー21を検索し、荷物の預かりが可能なロッカー21のランプ21aを点灯させる。そして、ロッカー21の扉21cが開かれた後に、ロッカー21の内部に荷物が入れられて扉21cが閉められると、旋解錠用ソレノイド(図示せず)によって扉5を旋錠するとともに、ランプ21aを消灯させる。また、預かった荷物の引き出しに際しては、図7に示した利用履歴DB14の開始時刻および終了時刻を参照してロッカー代金の計算をおこなう。
【0044】
発行制御部20cは、発行部17から発行されるレシートおよびクーポンの印字データを作成するとともに、発行部17による発行の制御をおこなう処理部である。具体的には、図4に示した定型フォームDB11のロッカーレシートフォームの空欄に、クロック19が示す現在の日時、操作パネル15のロッカー番号指示画面で表示したロッカー番号および操作パネル15の暗証番号入力画面で入力された暗証番号を、それぞれ付加して印字したレシートを発行部17から発行させる。
【0045】
また、図4に示した定型フォームDB11のロッカークーポンフォームの空欄に、クロック19が示す現在の日時、操作パネル15のクーポン選択画面で選択された店名、図6に示したクーポンDB13のクーポンデータ(クーポン選択画面で選択されたもの)およびクーポン上の印字情報を表すバーコードを、それぞれ付加して印字したクーポンを発行部17から発行させる。
【0046】
DB処理部20dは、定型フォームDB11、広告DB12、クーポンDB13および利用履歴DB14に対する情報登録をおこなう処理部である。具体的には、サーバ装置40から新規あるいは変更された定型フォームに関する情報を取得した場合には、取得した定型フォームに関する情報を定型フォームDB11に新規あるいは更新登録する(図4参照)。
【0047】
また、サーバ装置40から新規あるいは変更された広告データに関する情報を取得した場合には、取得した広告データに関する情報を広告DB12に新規あるいは更新登録する一方、広告期間が経過している情報を広告DB12から削除する(図5参照)。これと同様に、サーバ装置40から新規あるいは変更されたクーポンデータに関する情報を取得した場合には、取得したクーポンデータに関する情報をクーポンDB13に新規あるいは更新登録する一方、発行期間が経過している情報をクーポンDB13から削除する(図6参照)。
【0048】
さらに、ロッカー21に荷物を預かって扉21cが旋錠されると、DB処理部20dは、利用履歴DB14の所定のロッカー番号(荷物を預かったロッカー21の番号)に関連付けて、ロッカー利用者が入力した暗証番号、クロック19が示す現在の時刻(開始時刻)、ロッカー利用者に対して発行されたクーポンを一意に識別するための会員IDおよびロッカーの利用に際して徴収したロッカー代金の集金額からなる利用履歴を新規に登録する(図7参照)。
【0049】
アクセス制御部20eは、貸しロッカー設備10およびサーバ装置40の間におけるアクセス処理を制御する処理部である。具体的には、利用履歴DB14に記憶された利用履歴をサーバ装置40に対して送信するタイミングを示す所定の設定時間を記憶し、クロック19が所定の設定時間を経過した場合に、サーバ装置40にアクセスすることによって、利用履歴を送信するとともに、広告データやクーポンデータに関する情報を受信するよう制御する。
【0050】
なお、貸しロッカー設備10からサーバ装置40にアクセスするのではなく、サーバ装置40から貸しロッカー設備10にアクセスすることによって、広告データやクーポンデータに関する情報を貸しロッカー設備10に送信するとともに、サーバ装置40が利用履歴を受信するよう制御することもできる。
【0051】
さて、これまでに貸しロッカー設備10の構成について説明したが、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、貸しロッカー設備10による各処理機能、特に制御部20による各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。
【0052】
さらに、貸しロッカー設備10の分散・統合の具合的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、利用履歴DB14は利用履歴装置として独立に構成してもよく、あるいは、広告DB12とクーポンDB13とを一つのDBとして一体構成してもよい。
【0053】
(クライアント装置30の構成)
次に、図1に示したクライアント装置30の構成について説明する。図8は、図1に示したクライアント装置30の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このクライアント装置30は、制御部31と、ROM32と、RAM33と、HD34と、入力部35と、出力部36と、入出力制御IF37と、通信制御IF38とを、バスなどを介してデータ通信可能に接続して構成される。
【0054】
このうち、制御部31は、機能概念的にWebブラウザ31aを有する。このWebブラウザ31aは、基本的には、サーバ装置40から提供されるWebデータを解釈して、後述するモニタに表示させる表示制御(ブラウズ処理)をおこなうものである(図21参照)。
【0055】
なお、この制御部31は、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができる。すなわち、ROM32またはHD34には、OS(Operating System)と協動してCPUに命令を与え、各種処理をおこなうためのコンピュータプログラムが記憶されている。このコンピュータプログラムは、RAM33にロードされることによって実行され、CPUと協動して制御部31を構成する。
【0056】
ただし、このコンピュータプログラムは、クライアント装置30に対して任意のネットワーク1を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能であり、あるいは、各制御部の全部または任意の一部を、ワイヤードロジックなどによるハードウェアとして実現することも可能である。
【0057】
入力部35は、クライアント装置30に対する各種入力、例えば、ログイン画面における会員IDおよびパスワードの入力、メニュー画面におけるサービスの選択、広告データ設定変更画面におけるデータ入力、クーポンデータ設定変更画面におけるデータ入力などを受け付ける処理部である。(図21(a)〜(d)参照)。なお、この入力部35としては、キーボード、マウスおよびマイクなどを用いることができ、後述するモニタも、マウスと協働してポインティングディバイス機能を実現する。
【0058】
出力部36は、サーバ装置40から受信したWebデータ、例えば、会員IDおよびパスワードを入力するためのログイン画面、サービスを選択するためのメニュー画面、広告データに関する情報を入力するための広告データ設定変更画面、クーポンデータに関する情報を入力するためのクーポンデータ設定変更画面、ロッカーの利用状況(例えば、徴収したロッカー代金の額など)やクーポンの発行状況などの利用履歴を報知するための利用・課金状況確認画面などを表示する処理部である(図21(a)〜(e)参照)。なお、この出力部36としては、モニタ(家庭用テレビを含む)を用いることができる。
【0059】
入出力制御IF37は、入力部35および出力部36と制御部31との間における入出力制御をおこなう処理部であり、通信制御IF38は、クライアント装置30とネットワーク1との間における通信制御をおこなう処理部である。
【0060】
このような構成を有するクライアント装置30は、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、家庭用ゲーム機、インターネットTV、PDA(Personal Digital Assistant)、あるいは携帯電話やPHS(Personal Handy Phone System)の如き移動体通信端末によって実現することができる。そして、このクライアント装置30は、モデム、TA、ルータなどの通信装置と電話回線を介して、あるいは専用線を介して、ネットワーク1に接続されており、所定の通信規約(例えば、TCP/IPインターネットプロトコル)にしたがってサーバ装置40にアクセスすることができる。
【0061】
(サーバ装置40の構成)
次に、図1に示したサーバ装置40の構成について説明する。図9は、図1に示したサーバ装置40の構成を示すブロック図である。このサーバ装置40は、同図に示すように、WebDB41と、広告DB42と、クーポンDB43と、ロッカーDB44と、会員DB45と、クロック46と、通信制御IF47と、制御部48とを、バスなどを介してデータ通信可能に接続して構成される。なお、このサーバ装置40は、ルータなどの図示しない通信装置および専用線を介してネットワーク1に通信可能に接続される。
【0062】
このうち、WebDB41は、クライアント装置30に対して送信するための各種のWebデータを記憶するデータベースである。具体的には、このWebDB41に記憶される情報は、図10に示すように、「ログイン画面、メニュー画面、広告データ設定変更画面、クーポンデータ設定変更画面、利用・課金状況確認画面、…」の如きWebデータ名と、各Webデータの内容とを相互に関連付けて構成される。
【0063】
広告DB42は、貸しロッカー設備10に対して送信される広告に関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、この広告DB42に記憶される情報は、図11に示すように、広告主(会員)を一意に識別するための会員IDと、広告主の店名と、貸しロッカー設備10の操作パネル15に表示される広告データの内容と、広告データが操作パネル15に有効に表示される期間を示す広告期間と、これらの情報が広告DB42に設定登録された日時を示す更新日時と、広告データの表示対象となる貸しロッカー設備60を一意に識別するための貸しロッカー設備IDとを相互に関連付けて構成される。なお、図11には図示していないが、広告DB42は、今後表示対象となる広告データ(予約広告データ)や既に表示されていた広告データ(旧広告データ)に関する情報を記憶することもできる。
【0064】
クーポンDB43は、貸しロッカー設備10に対して送信されるクーポンに関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、このクーポンDB43に記憶される情報は、図12に示すように、広告主(会員)を一意に識別するための会員IDと、貸しロッカー設備10の発行部17から発行されるクーポンに印字される広告主の店名と、同じくクーポンに印字されるクーポンデータの内容と、クーポンが発行部17から有効に発行される期間を示す発行期間と、これらの情報がクーポンDB43に設定登録された日時を示す更新日時と、クーポンの発行対象となる貸しロッカー設備60を一意に識別するための貸しロッカー設備IDとを相互に関連付けて構成される。なお、図12には図示していないが、クーポンDB43は、今後発行対象となるクーポンデータ(予約クーポンデータ)や既に発行されていたクーポンデータ(旧クーポンデータ)に関する情報を記憶することもできる。
【0065】
ロッカーDB44は、貸しロッカー設備10から取得した利用履歴に関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、このロッカーDB44に記憶される情報は、図13に示すように、貸しロッカー設備10を一意に識別するための貸しロッカー設備IDと、貸しロッカー設備10の広告DB12の情報が更新登録された日時を示す広告データ更新日時と、貸しロッカー設備10のクーポンDB13の情報が更新登録された日時を示すクーポンデータ更新日時と、貸しロッカー設備10から利用履歴に関する情報を所得した日時を示す利用履歴所得日時と、貸しロッカー設備10から取得した利用履歴に含まれ、ロッカー利用者に対して発行されたクーポンを一意に識別するための会員ID(これによって、会員ごとのクーポン発行枚数が算出される。)とを相互に関連付けて構成される。
【0066】
会員DB45は、広告主(会員)に関する情報を記憶するデータベースである。具体的には、この会員DB45は、図14に示すように、会員を一意に識別するための会員IDと、会員に付与されたパスワードと、クーポンに印字される会員の店名と、サーバ装置40の所有者である貸しロッカー設備10の設置者および会員の間で結ばれた契約形態(例えば、広告データの更新回数、クーポンデータの更新回数、クーポンの発行枚数などに応じた従量課金割引契約、これらに応じない固定課金契約など)と、会員の利用履歴(広告データの更新回数、クーポンデータの更新回数、クーポンの発行枚数)と、契約形態および利用履歴により計算された会員の課金状況とを相互に関連付けて構成される。
【0067】
クロック46は、現在の日時を判断するためのシステムクロックを発生させる処理部である。通信制御IF47は、サーバ装置40とネットワーク1との間における通信制御をおこなう処理部である。
【0068】
制御部48は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、機能概念的に、要求解釈部48aと、閲覧処理部48bと、認証処理部48cと、DB処理部48dと、課金処理部48eと、アクセス制御部48fとから構成される。
【0069】
このうち、要求解釈部48aは、クライアント装置30や貸しロッカー設備10からの要求内容を解釈し、その解釈結果に応じて制御部48の他の各部に処理を受け渡す処理部である。具体的には、クライアント装置30からの要求内容としては、接続要求、会員IDおよびパスワードの入力によるログイン要求、メニュー画面における選択による広告データ設定変更画面の送信要求、同じくメニュー画面における選択によるクーポンデータ設定変更画面の送信要求、同じくメニュー画面における選択による利用・課金状況確認画面の送信要求などがある。
【0070】
また、貸しロッカー設備10からの要求内容としては、利用履歴DB14に記憶された利用履歴のアップロード要求、広告DB42やクーポンDB43に記憶された広告データやクーポンデータに関する情報のダウンロード要求などがある。
【0071】
閲覧処理部48bは、クライアント装置30において表示される各種画面のWebデータの生成や送信をおこなう処理部である。具体的には、要求解釈部48aから接続要求を受けた場合には、WebDB41からログイン画面を取得し、認証処理部48cによる認証が成功した場合には、WebDB41からメニュー画面を取得する(図21(a)および(b)参照)。
【0072】
また、要求解釈部48aから広告データ設定変更画面の送信要求を受けた場合には、WebDB41の広告データ設定変更画面に、広告DB42における会員の広告データなどを入力してWebデータを作成し、要求解釈部48aからクーポンデータ設定変更画面の送信要求を受けた場合には、WebDB41のクーポンデータ設定変更画面に、クーポンDB43における会員のクーポンデータなどを入力してWebデータを作成し、要求解釈部48aから利用・課金状況確認画面の送信要求を受けた場合には、WebDB41の利用・課金状況確認画面に、会員DB45における会員の利用履歴などを入力してWebデータを作成する(図21(c)および(e)参照)。
【0073】
認証処理部48cは、サーバ装置40にアクセスするクライアント装置30の利用者認証をおこなう処理部である。具体的には、要求解釈部48aから会員IDおよびパスワードの入力によるログイン要求を受けた場合には、入力された会員IDおよびパスワードが会員DB45に記憶されたもとの一致するか否かを判定し、一致する場合に限り、メニュー画面を送信するよう閲覧処理部48bに指示を与える。
【0074】
DB処理部48dは、WebDB41、広告DB42、クーポンDB43、ロッカーDB44および会員DB45に対する情報登録をおこなう処理部である。具体的には、図示しない外部装置や入力部から新規あるいは変更されたWebデータに関する情報を取得した場合には、取得したWebデータに関する情報をWebDB41に新規あるいは更新登録する(図10参照)。
【0075】
また、クライアント装置30から新規あるいは変更された広告データに関する情報を取得した場合には、取得した広告データに関する情報を広告DB42に更新日時とともに新規あるいは更新登録する(図11参照)。これと同様に、クライアント装置30から新規あるいは変更されたクーポンデータに関する情報を取得した場合には、取得したクーポンデータに関する情報をクーポンDB43に更新日時とともに新規あるいは更新登録する(図12参照)。
【0076】
また、貸しロッカー設備10から利用履歴DB14に記憶された利用履歴に関する情報を取得した場合には、この取得した利用履歴に関する情報をロッカーDB44に更新日時とともに新規登録するとともに、貸しロッカー設備10に対して新規あるいは変更された広告データやクーポンデータに関する情報を送信した場合には、この送信した日時を広告データやクーポンデータの更新日時としてロッカーDB44に更新登録する(図13参照)。
【0077】
さらに、会員によって広告DB42の広告データに関する情報が更新された場合やクーポンDB43のクーポンデータに関する情報が更新された場合には、会員DB45の利用履歴における広告更新やクーポン更新の回数を更新登録し、ロッカーDB44の利用履歴に関する情報(クーポン発行会員IDおよび集金額)が更新された場合には、会員DB45の利用履歴におけるクーポン発行の枚数を更新登録し、課金処理部48eにより会員の課金状況が計算された場合には、計算された課金状況を会員DB45に更新登録する(図14参照)。
【0078】
課金処理部48eは、会員の課金状況を計算する処理部である。具体的には、会員DB45の利用履歴に関する情報(広告データの更新回数、クーポンデータの更新回数、クーポンの発行枚数)が更新された場合に、この更新された情報および会員の契約形態に基づいて会員の課金状況を計算する処理部である。
【0079】
アクセス制御部48fは、サーバ装置40および貸しロッカー設備10の間におけるアクセス処理を制御する処理部である。具体的には、貸しロッカー設備10からのアクセスによって、利用履歴DB14に記憶された利用履歴を受信した場合には、ロッカーDB44の広告データ更新日時、ロッカーDB44のクーポンデータ更新日時、広告DB42の更新日時およびクーポンDB43の更新日時に基づいて、先の更新時より後に更新された広告データやクーポンデータに関する情報があるか否かを判定し、更新された広告データやクーポンデータに関する情報がある場合には、この更新された広告データやクーポンデータに関する情報を貸しロッカー設備10に送信するよう制御する。
【0080】
なお、貸しロッカー設備10からサーバ装置40にアクセスするのではなく、広告DB42の広告データに関する情報やクーポンDB43のクーポンデータに関する情報が更新された場合に、サーバ装置40から貸しロッカー設備10にアクセスすることによって、更新された広告データやクーポンデータに関する情報を貸しロッカー設備10に送信するとともに、サーバ装置40が利用履歴を受信するよう制御することもできる。
【0081】
さて、これまでにサーバ装置40の構成について説明したが、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、サーバ装置40による各処理機能、特に制御部48による各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。なお、プログラムは、図示しない本記録媒体に記憶されており、必要に応じてサーバ装置40に機械的に読み取られる。
【0082】
さらに、サーバ装置40の分散・統合の具合的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、WeBDB41はWebサーバ装置として独立に構成してもよく、あるいは、ロッカーDB44と会員DB45とを一つのDBとして一体構成してもよい。なお、実際のサーバ装置40の構成機能としては、さらにファイアウォールサーバやDNS(Domain Name System)サーバの機能を付加することができるが、これらについては公知の構成を適用することができるので、その説明を省略する。
【0083】
(ネットワーク1の構成)
次に、図1に示したネットワーク1の構成について説明する。ネットワーク1は、貸しロッカー設備10とサーバ装置40とを相互に接続する機能およびクライアント装置30とサーバ装置40とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネットや、イントラネットや、LAN(有線/無線の双方を含む)や、VANや、パソコン通信網や、公衆電話網(アナログ/デジタルの双方を含む)や、専用回線網(アナログ/デジタルの双方を含む)や、CATV網や、IMT2000方式、GSM方式またはPDC/PDC―P方式などの携帯回線交換網/携帯パケット交換網や、無線呼出網や、Bluetoothなどの局所無線網や、PHS網や、CS、BSまたはISDB等の衛星通信網などのうちいずれかを含んでもよい。すなわち、本システムは、有線・無線を問わず任意のネットワークを介して、各種データを送受信することができる。
【0084】
(貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理)
次に、図1に示した貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理について説明する。図15は、図1に示した貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理手順を示すフローチャートであり、図16は、貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理に際して、操作パネル15に表示される画面の一例を示す図であり、貸しロッカー設備10による荷物預かりの処理に際して、発行部17から発行されるレシートおよびクーポンの一例を示す図である。
【0085】
図15に示すように、貸しロッカー設備10において、操作パネル15は、貨幣が投入されるまで、図16(a)に示すような広告データや同図(b)に示すような待機画面を表示する(ステップS1501)。そして、貨幣が投入されると(ステップS1502肯定)、操作パネル15は、図16(c)に示すような暗証番号入力画面を表示する(ステップS1503)。
【0086】
かかる暗証番号入力画面においてロッカー利用者が希望する暗証番号が入力されると(ステップS1504肯定)、操作パネル15は、図16(d)に示すような、定型フォームDB11のクーポン選択画面フォームの空欄に、クーポンDB13の店名(発行期間が有効なものに限る)を付加したクーポン選択画面を表示する(ステップS1505)。
【0087】
そして、クーポン選択画面においてクーポンが選択されると(ステップS1506肯定)、操作パネル15は、図16(e)に示すような、定型フォームDB11のロッカー番号指示画面フォームの空欄に、利用履歴DB14に基づいて検索された荷物の預かりが可能なロッカー21の番号を付加したロッカー番号指示画面を表示する(ステップS1507)。
【0088】
続いて、発行部17は、図17(a)に示すような、定型フォームDB11のロッカーレシートフォームの空欄に、クロック19が示す現在の日時、操作パネル15のロッカー番号指示画面で表示したロッカー番号および操作パネル15の暗証番号入力画面で入力された暗証番号を、それぞれ付加して印字したレシートを発行する(ステップS1508)。
【0089】
さらに、発行部17は、図17(b)に示すような、定型フォームDB11のロッカークーポンフォームの空欄に、クロック19が示す現在の日時、操作パネル15のクーポン選択画面で選択された店名、クーポンDB13のクーポンデータ(クーポン選択画面で選択されたもの)およびクーポン上の印字情報を表すバーコードを、それぞれ付加して印字したクーポンを発行する(ステップS1509)。
【0090】
続いて、ロッカー制御部20bは、荷物の預かりが可能なロッカー21のランプ21aを点灯させ(ステップS1510)、ロッカー21の扉21cが開かれた後に、ロッカー21の内部に荷物が入れられて扉21cが閉められると(ステップS1511肯定)、旋解錠用ソレノイド(図示せず)によって扉5を旋錠するとともに(ステップS1512)、ランプ21aを消灯させる(ステップS1513)。
【0091】
そして、DB処理部20dは、利用履歴DB14の所定のロッカー番号(荷物を預かったロッカー21の番号)に関連付けて、ロッカー利用者が入力した暗証番号、クロック19が示す現在の時刻(開始時刻)、ロッカー利用者に対して発行されたクーポンを一意に識別するための会員IDおよびロッカーの利用に際して徴収したロッカー代金の集金額からなる利用履歴を新規に登録する(ステップS1514)。
【0092】
上記した一連の処理によって、ロッカー利用者に対して貸しロッカー設備10から宣伝広告やクーポンなどの広告情報が提供されるところ、ロッカー利用者にとっては、実質安価なロッカー料金にて荷物を預けることができるとともに、広告主のクーポンを取得することができるため、ロッカー利用率を向上させることが可能になる。これに付随して、貸しロッカー設備10の設置者などは、広告主から広告収入を得ることができるとともに、ロッカー利用率の向上による収益増加を期待することができる。さらに、商店街やショッピングセンタなどの広告主は、効果的な宣伝やクーポンによる来店者の増加を期待することができるとともに、来店者が荷物を携帯しないことによって、店内の混雑緩和や万引きなどの不正防止を期待することができる。
【0093】
(貸しロッカー設備10からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理)
次に、図1に示した貸しロッカー設備10からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理について説明する。図18は、図1に示した貸しロッカー設備10からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートである。
【0094】
同図に示すように、貸しロッカー設備10において、アクセス制御部20eは、利用履歴DB14に記憶された利用履歴をサーバ装置40に対して送信するタイミングを示す所定の設定時間を記憶し、クロック19が所定の設定時間を経過した場合には(ステップS1801肯定)、サーバ装置40にアクセスすることによって、利用履歴DB14に記憶された利用履歴に関する情報を送信する(ステップS1802)。
【0095】
そして、サーバ装置40において、DB処理部48dは、貸しロッカー設備10から利用履歴DB14に記憶された利用履歴に関する情報を受信し(ステップS1803)、この利用履歴に関する情報をロッカーDB44に更新日時とともに新規登録する(ステップS1804)。
【0096】
続いて、アクセス制御部48fは、ロッカーDB44の広告データ更新日時、ロッカーDB44のクーポンデータ更新日時、広告DB42の更新日時およびクーポンDB43の更新日時に基づいて、先の更新時より後に更新された広告データやクーポンデータに関する情報があるか否かを判定し(ステップS1805)、更新された広告データやクーポンデータに関する情報がある場合には(ステップS1805肯定)、この更新された広告データやクーポンデータに関する情報を貸しロッカー設備10に送信する(ステップS1806)。
【0097】
そして、貸しロッカー設備10において、DB処理部20dは、サーバ装置40から広告データやクーポンデータに関する情報を受信し(ステップS1807)、受信した広告データやクーポンデータに関する情報を広告DB12やクーポンDB13に新規あるいは更新登録する(ステップS1808)。
【0098】
上記した一連の処理によって、貸しロッカー設備10には、最新の広告データやクーポンデータに関する情報が記憶されるので、広告主は、効果的な広告情報を提供することができる一方、ロッカー利用者は、利用価値の高い広告情報の提供を受けることができるため、ロッカー利用率を一層向上させることが可能になる。なお、貸しロッカー設備10からサーバ装置40へのアクセスによって貸しロッカー設備10に最新の広告情報が記憶されるため、サーバ装置40の処理負担を軽減することも可能である。
【0099】
(サーバ装置40から貸しロッカー設備10へのアクセスにともなう処理)
次に、図1に示したサーバ装置40から貸しロッカー設備10へのアクセスにともなう処理について説明する。図19は、図1に示したサーバ装置40から貸しロッカー設備10へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートである。
【0100】
同図に示すように、サーバ装置40において、アクセス制御部48fは、広告DB42の広告データに関する情報やクーポンDB43のクーポンデータに関する情報が更新された場合に(ステップS1901)、サーバ装置40から貸しロッカー設備10にアクセスすることによって、更新された広告データやクーポンデータに関する情報を貸しロッカー設備10に送信する(ステップS1902)。
【0101】
そして、貸しロッカー設備10において、DB処理部20dは、サーバ装置40から広告データやクーポンデータに関する情報を受信し(ステップS1903)、受信した広告データやクーポンデータに関する情報を広告DB12やクーポンDB13に新規あるいは更新登録する(ステップS1904)。続いて、アクセス制御部20eは、利用履歴DB14に記憶された利用履歴に関する情報を送信する(ステップS1905)。
【0102】
そして、サーバ装置40において、DB処理部48dは、貸しロッカー設備10から利用履歴DB14に記憶された利用履歴に関する情報を受信し(ステップS1906)、この利用履歴に関する情報をロッカーDB44に更新日時とともに新規登録する(ステップS1907)。
【0103】
上記した一連の処理によって、貸しロッカー設備10には、最新の広告データやクーポンデータに関する情報が記憶されるところ、広告主は、効果的な広告情報を提供することができる一方、ロッカー利用者は、利用価値の高い広告情報の提供を受けることができるため、ロッカー利用率を一層向上させることが可能になる。なお、サーバ装置40から貸しロッカー設備10へのアクセスによって貸しロッカー設備10に最新の広告情報が記憶されるため、例えば、タイムサービスなどのリアルタイム性が要求されるような広告情報を貸しロッカー設備10からリアルタイムで提供することができ、これによって、広告情報の利用価値を一層高めることも可能になる。
【0104】
(クライアント装置30からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理)
次に、図1に示したクライアント装置30からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理について説明する。図20は、図1に示したクライアント装置30からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理の手順を示すフローチャートであり、図21は、クライアント装置30からサーバ装置40へのアクセスにともなう処理に際して、クライアント装置30の出力部36に表示される画面の一例を示す図である。
【0105】
図20に示すように、クライアント装置30からサーバ装置40に対して接続要求を送信し(ステップS2001)、この接続要求をサーバ装置40が受信すると(ステップS2002)、閲覧処理部48bは、WebDB41のログイン画面をクライアント装置30に送信する(ステップS2003)。
【0106】
そして、クライアント装置30は、サーバ装置40からログイン画面を受信して、出力部36に、図21(a)に示すようなログイン画面を表示する(ステップS2004)。かかるログイン画面において、入力部35を介して会員IDおよびパスワードからなるログイン情報が入力されると、入力されたログイン情報をサーバ装置40に送信する(ステップS2005)。
【0107】
続いて、サーバ装置40は、クライアント装置30からログイン情報を受信して(ステップS2006)、認証処理部48cは、受信した会員IDおよびパスワードが会員DB45に記憶されたもとの一致するか否かによって認証をおこなう(ステップS2007)。この認証が成功した場合には(ステップS2007肯定)、閲覧処理部48bは、WebDB41のメニュー画面をクライアント装置30に送信する(ステップS2008)。
【0108】
そして、クライアント装置30は、サーバ装置40からメニュー画面を受信して、出力部36に、図22(b)に示すようなメニュー画面を表示する(ステップS2009)。
【0109】
かかるメニュー画面において、入力部35を介して広告データ設定変更が選択された場合には(ステップS2010肯定)、サーバ装置40は、かかる選択要求をクライアント装置30から受信して(ステップS2011)、閲覧処理部48bは、WebDB41の広告データ設定変更画面に、広告DB42における会員の広告データなどを入力して作成した広告データ設定変更画面をクライアント装置30に送信する(ステップS2012)。
【0110】
続いて、クライアント装置30は、サーバ装置40から広告データ設定変更画面を受信して、出力部36に、図21(c)に示すような広告データ設定変更画面を表示する(ステップS2013)。かかる広告データ設定変更画面において、入力部35を介して広告データに関する情報が設定されると、クライアント装置30は、設定された広告データに関する情報をサーバ装置40に送信する(ステップS2014)。
【0111】
そして、サーバ装置40は、クライアント装置30から広告データに関する情報を受信して、DB処理部48dは、受信した広告データに関する情報を広告DB42に更新日時とともに新規あるいは更新登録する(ステップS2015)。
【0112】
一方、メニュー画面において、入力部35を介してクーポンデータ設定変更が選択された場合には(ステップS2016肯定)、サーバ装置40は、かかる選択要求をクライアント装置30から受信して(ステップS2017)、閲覧処理部48bは、WebDB41のクーポンデータ設定変更画面に、クーポンDB43における会員の広告データなどを入力して作成したクーポンデータ設定変更画面をクライアント装置30に送信する(ステップS2018)。
【0113】
続いて、クライアント装置30は、サーバ装置40からクーポンデータ設定変更画面を受信して、出力部36に、図22(d)に示すようなクーポンデータ設定変更画面を表示する(ステップS2019)。かかるクーポンデータ設定変更画面において、入力部35を介してクーポンデータに関する情報が設定されると、クライアント装置30は、設定されたクーポンデータに関する情報をサーバ装置40に送信する(ステップS2020)。
【0114】
そして、サーバ装置40は、クライアント装置30からクーポンデータに関する情報を受信して、DB処理部48dは、受信したクーポンデータに関する情報をクーポンDB43に更新日時とともに新規あるいは更新登録する(ステップS2021)。
【0115】
一方、メニュー画面において、入力部35を介して利用・課金状況確認が選択された場合には(ステップS2022肯定)、サーバ装置40は、かかる選択要求をクライアント装置30から受信して(ステップS2023)、閲覧処理部48bは、WebDB41の利用・課金状況確認画面に、会員DB45における会員の利用履歴などを入力して作成した利用・課金状況確認画面をクライアント装置30に送信する(ステップS2024)。
【0116】
続いて、クライアント装置30は、サーバ装置40から利用・課金状況確認画面を受信して、出力部36に、図21(e)に示すような利用・課金状況確認画面を表示する(ステップS2025)。
【0117】
上記した一連の処理によって、広告主は、貸しロッカー設備10から提供される宣伝広告やクーポンなどの広告情報をクライアント装置30によって簡便に設定変更することができる。これによって、広告主は、貸しロッカー設備10から効果的な広告情報を提供することができる一方、ロッカー利用者は、利用価値の高い広告情報の提供を受けることができるため、ロッカー利用率を向上させることが可能になる。
【0118】
(他の実施の形態)
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0119】
例えば、本実施の形態では、貸しロッカー設備10によるクーポンの発行について、ロッカー利用者の選択したクーポンを発行する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロッカー利用者の選択によらず、貸しロッカー設備10が任意にランダム選択したクーポンを発行する場合にも同様に適用することができる。すなわち、例えば、各クーポンに実質的な価値の軽重を付けて、ランダムに選択したクーポンを発行するというゲーム性を持たせ、これによって、ロッカー利用率を一層向上させることも可能になる。
【0120】
また、本実施の形態では、貸しロッカー設備10による広告情報の提供について、操作パネル15に広告データを表示するとともに、発行部17からクーポンを発行する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、広告データをレシートやクーポンに印字したり、クーポン情報をロッカー利用者の携帯電話に転送するなど、広告主の広告情報をあらゆる態様で提供する場合にも同様に適用することができる。
【0121】
また、本実施の形態では、サーバ装置40の運用について、貸しロッカー設備10の設置者が運用する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、貸しロッカー設備10の設置者と広告主とを仲介する仲介業者や、いわゆるGCANセンタのようなデビットカードに関する処理をおこなう情報処理センタ、その他の情報サービスをおこなう情報サービス業者など、あらゆる者によってサーバ装置40が運用される場合にも同様に適用することができる。
【0122】
また、本実施の形態では、図18および図19に示したように、貸しロッカー設備10からサーバ装置40に利用履歴を送信する処理と、サーバ装置40から貸しロッカー設備10に広告データやクーポンデータに関する情報を送信する処理とを、一連の処理として実行する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの処理を別々に実行する場合にも同様に適用することができる。
【0123】
また、本実施の形態では、貸しロッカー設備10として、ロッカー代金の入金および暗証番号の入力によって荷物を預かるものに本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロッカー代金の入金によって荷物を預かる、あらゆる貸しロッカー設備にも同様に適用することができる。
【0124】
例えば、図22(a)に示す貸しロッカー設備50は、ロッカー利用者が制御ユニット50aからロッカー代金を入金し、ロッカーユニット50bにおける所定の空きロッカー51に荷物を入れ、鍵穴51aに挿入した鍵によって扉21cを旋錠すると、制御ユニット50aの発行部17からクーポンが発行されるというものである。
【0125】
また、同図(b)に示す貸しロッカー設備60は、ロッカー利用者がロッカーユニット60bにおける所定の空きロッカー61の硬貨投入口16aからロッカー代金を入金し、ロッカー61に荷物を入れ、鍵穴51aに挿入した鍵によって扉21cを旋錠し、発行ボタン61aを押下すると、制御ユニット50aの発行部17からクーポンが発行されるというものである。
【0126】
さらに、同図(c)に示す貸しロッカー設備70は、ロッカー利用者がロッカーユニット70bにおける所定の空きロッカー71の硬貨投入口16aからロッカー代金を入金し、ロッカー71に荷物を入れ、鍵穴51aに挿入した鍵によって扉21cを旋錠し、制御ユニット50aの鍵穴51aに鍵を挿入すると、発行部17からクーポンが発行されるというものである。
【0127】
このように、本発明は、図2に示した貸しロッカー設備10に限定されず、図22(a)〜(c)に示した貸しロッカー設備50〜70のように、ロッカー代金の入金によって荷物を預かる、あらゆる貸しロッカー設備にも同様に適用することができる。なお、本実施の形態では、各ロッカーの収納庫の大きさが均一である貸しロッカー設備を示したが、収納庫の大きさが異なる複数のロッカーから構成される貸しロッカー設備の場合には、ロッカー代金の投入後にロッカー利用者が希望するロッカー番号を選択することになり、この場合にも本実施の形態と同様に本発明を適用することができる。
【0128】
また、本実施の形態では、所定のサービスを提供するサービス設備として、貸しロッカー設備10に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、商店街やショッピングセンタに設置される貸し駐車場設備など、他のサービス設備においても同様に適用することができる。
【0129】
すなわち、駐車代金を受け付ける制御ユニットから宣伝広告やクーポンなどの広告情報を提供するという貸し駐車場設備である。かかる貸し駐車場設備に本発明を適用することによって、駐車場利用者にとっては、安価な駐車料金にて車を駐車することができるとともに、広告主のクーポンを取得することができるため、駐車場の利用率を向上させることが可能になる。これに付随して、貸し駐車場を運営する駐車場業者などは、広告主から広告収入を得ることができるとともに、駐車場の利用率の向上による収益増加を期待することができる。さらに、商店街やショッピングセンタなどの広告主は、効果的な宣伝やクーポンによる来店者の増加を期待することができるとともに、違法駐車の緩和を期待することができる。
【0130】
なお、貸し駐車場設備には、いわゆる後払い方式や先払い方式があるが、本発明はいずれの方式の貸し駐車場設備にも適用することができる。すなわち、後払い方式に適用する場合には、駐車終了時の駐車料金の徴収に際してクーポンを発行し、先払い方式に適用する場合には、駐車開始時の駐車料金の徴収に際してクーポンを発行することとなる。
【0131】
また、本実施の形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。
【0132】
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種の登録データや検索条件などのパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上のように、本発明に係るロッカー装置及びその制御方法は、サービス設備の利用率を高める場合に適している。
【符号の説明】
【0134】
1 ネットワーク
10 貸しロッカー設備
10a 制御ユニット
10b ロッカーユニット
11 定型フォームDB
12 広告DB
13 クーポンDB
14 利用履歴DB
15 操作パネル
16 貨幣処理部
17 発行部
18 通信制御IF
19 クロック
20 制御部
20a 表示制御部
20b ロッカー制御部
20c 発行制御部
20d DB処理部
20e アクセス制御部
21 ロッカー
30 クライアント装置
31 制御部
31a Webブラウザ
32 ROM
33 RAM
34 HD
35 入力部
36 出力部
37 入出力制御IF
38 通信制御IF
40 サーバ装置
41 WebDB
42 広告DB
43 クーポンDB
44 ロッカーDB
45 会員DB
46 クロック
47 通信制御IF
48 制御部
48a 要求解釈部
48b 閲覧処理部
48c 認証処理部
48d DB処理部
48e 課金処理部
48f アクセス制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する複数の物品収納部と、前記物品収納部を開閉する物品収納部ごとに設けられた扉体と、前記扉体を施錠する施錠手段とを有し、物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御するとともに、前記暗証番号の入力により前記施錠手段の施錠を解錠制御するロッカー装置であって、
前記物品収納部に設定された暗証番号と、外部から入力された広告主に関する広告情報とを所定の媒体に印刷制御する印刷制御手段
を備えたことを特徴とするロッカー装置。
【請求項2】
前記印刷制御手段は、前記物品収納部を一意に識別する識別情報、前記物品収納部に設定された暗証番号及び外部から入力された広告主に関する広告情報を所定の媒体に印刷制御することを特徴とする請求項1に記載のロッカー装置。
【請求項3】
前記印刷制御手段により暗証番号が印刷された第1の媒体と、前記印刷制御手段により広告情報が印刷された第2の媒体とを発行することを特徴とする請求項1又は2に記載のロッカー装置。
【請求項4】
前記広告情報がクーポンであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のロッカー装置。
【請求項5】
前記広告情報が宣伝広告であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のロッカー装置。
【請求項6】
物品を収納する複数の物品収納部と、前記物品収納部を開閉する物品収納部ごとに設けられた扉体と、前記扉体を施錠する施錠手段とを有し、物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御するとともに、前記暗証番号の入力により前記施錠手段の施錠を解錠制御するロッカー装置の制御方法であって、
物品収納部に暗証番号を設定して前記施錠手段を施錠制御する施錠制御工程と、
前記物品収納部に設定された暗証番号と、外部から入力された広告主に関する広告情報とを所定の媒体に印刷制御する印刷制御工程と
を含んだことを特徴とするロッカー装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−154714(P2011−154714A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85298(P2011−85298)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【分割の表示】特願2001−303949(P2001−303949)の分割
【原出願日】平成13年9月28日(2001.9.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】