ロボティック・インデクシング・ステーション
タイヤTとホイールWとを含むタイヤ・ホイール組立体TWを処理するための単一セルワークステーション10が開示される。単一セルワークステーション10は、一つ以上の第1のタイヤ係合面32を有する第1の複数のタイヤ係合部20と、一つ以上の第2のタイヤ係合面40を有する第2の複数のタイヤ係合部22と、を含む取付及び割出サブステーション16,106を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ・ホイール組立体に関し、さらに、タイヤ・ホイール組立体を処理(製造;プロセス)するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ・ホイール組立体は幾つもの工程を経て処理されることが、当該技術分野において知られている。そのような複数の工程を実施する従来の方法は、通例、莫大な設備投資と人間による管理とを必要とする。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、タイヤ・ホイール組立体を処理するために使用される装置を提供することにより、従来技術に付随する欠点を克服するものである。
【0004】
本発明は、以下に、添付の図面を参照して例示的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図3】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図5】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図6】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図7】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図8】本発明の好適な一実施形態に係る、タイヤ及びホイールの上面図であると共に、図1−図7のサブステーションの部分俯瞰図である。
【図9】本発明の好適な一実施形態に係る、タイヤ及びホイールの上面図であると共に、図1−図7のサブステーションの部分俯瞰図である。
【図10】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図1−図9に示されたサブステーションを示す図である。
【図11】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームを示す図である。
【図12A】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図12B】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図12C】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図13】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームを示すもう一つの図である。
【図14】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示す部分断面図である。
【図15】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図16】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示す断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【図17】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図18】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示すもう一つの断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【図19】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図20】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示すもう一つの断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図は、本発明の一実施形態に係る、タイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法の好適な一態様を示す。上記に基づき、本明細書に用いられた用語は、単に便宜のためであると、そして発明を説明するために用いられた表現は、当該技術の分野に属する通常の知識を有する者によって最も広い意味を与えられるべきものと、概して理解される。
【0007】
ある実施形態において、図1−図4に概ね符号10で示された装置は、「単一セル」("single-cell")ワークステーションと呼ばれる。上記の開示において、「単一セル」という表現は、ワークステーション10が従来の組立ラインに配列され得る複数の連続的な個別のワークステーションを必要とせずにタイヤ・ホイール組立体TWを提供することを示唆するものと、理解される。むしろ、単一セルワークステーション10は、各々がタイヤ・ホイール組立体TWの処理における特定の仕事を実行する複数のサブステーション12−18を有する、一つのワークステーションを備える。このため、新規な単一セルワークステーション10は、比較的広大な面積の土地に設置される従来のタイヤ・ホイール組立ラインに付随する費用、投資、及びメンテナンスを著しく削減する。従って、タイヤ・ホイール組立体TWの処理に単一セルワークステーション10を採用することにより、設備投資と人間による管理とが著しく削減される。
【0008】
ある実施形態では、単一セルワークステーション10は、装置50を含む。作動中、装置50は、タイヤ・ホイール組立体TWを作成するために、ホイールWと結合する。装置50のホイールWと結合する能力は、ホイールW及びタイヤTの一つ以上を、従来の複数のワークステーションの中で次に続くワークステーションに「引き渡す」("hand-off")ことの必要性を排除する。
【0009】
ある実施形態では、単一セルワークステーション10に付随する装置50は、複数のサブステーションに対する中心位置に設置され得るロボットアーム52を含んでいてもよい。ある実施形態では、複数のサブステーションは、概ね符号12−18で示される。
【0010】
作動中、ホイールWは、ロボットアーム52に取り外し可能に取り付けられる。ある実施形態では、ロボットアーム52は、タイヤ・ホイール組立体TWの作成に付随する幾つかの又は全ての工程の間中、ホイールWと結合する。ある実施形態では、ロボットアーム52は、例えば、ベース部54と、ベース部54に連結されたボディ部56と、ボディ部56に連結されたアーム部58と、アーム部58に連結された爪部60と、を含んでいてもよい。
【0011】
ある実施形態では、ボディ部56は、ボディ部56がベース部54に対して360°旋回できるように、ベース部54に回転可能に連結されている。さらに、ある実施形態では、ボディ部56は、ボディ部56がベース部54に対して垂直上方又は下方に関節運動できるように、例えばヒンジで連結されたはさみ型アームを有するベース部54に、ヒンジで連結されていてもよい。
【0012】
ある実施形態では、アーム部58は、アーム部58がボディ部56に対して上方又は下方の任意の望まれる位置に関節動作できるように、ボディ部56に連結されていてもよい。ベース部54とボディ部56との回転可能な連結と同様に、爪部60は、爪部60がアーム部58に対して360°より大きく又は小さく回転、旋回、あるいはスピンできるように、アーム部58に回転可能に連結されていてもよい。ある実施形態では、部位54−60の動作は、ジョイスティック(図示せず)を用いて手動で、あるいはプロセッサを有する制御装置(図示せず)に記憶されたロジックを用いて自動的に、制御されてもよい。
【0013】
以下の説明において、ボディ部56のベース部54に対する所定の動作は、アーム部58及び/又は爪部60の動作の前、間、又は後に生じてよいと、理解される。例えば、ボディ部56は、アーム部及び爪部58,60を特定のサブステーションにおける又はこれに近接する望ましい位置に配置するために、回転や関節などの動作が既になされていてもよい。
【0014】
装置50のサブステーション12−18に対する通常の動作に関し、ある実施形態では、図2に示されるように、ロボットアーム52は、ホイール収容サブステーション12において、ホイールWを取得するように操作される。次に、ある実施形態では、図3に示されるように、ロボットアーム52は、石鹸付けサブステーション14において、ホイールWを潤滑させる/「石鹸付けする」ように関節動作がなされる。次に、ある実施形態では、図4−図9に示されるように、ロボットアーム52は、取付(マウンティング)及び割出(位置合わせ;インデクシング)サブステーション16において、石鹸付けされたホイールWをタイヤTに取り付け、未膨張タイヤ・ホイール組立体を定義するように関節動作がなされる。タイヤT及びホイールWの取付及び割出に続いて、ロボットアーム52は、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張させるために、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張サブステーション18に配置する;一度膨張すると、膨張済タイヤ・ホイール組立体TWが形成されたといってよい。膨張済タイヤ・ホイール組立体TWは、バランス調整(バランシング)サブステーションなどによる更なる処理のために、単一セルワークステーション10から取り外されてもよい。
【0015】
図5を参照すると、ある実施形態による、取付及び割出サブステーション16が示されている。通常、取付及び割出サブステーション16は、第1及び第2の複数の調節可能なタイヤ係合部を含み、これらは概ね符号20及び22で示されている。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、タイヤTの第1の側壁面TS1と軸方向に係合してもよい。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、タイヤTの第1の側壁面TS1と反対側の第2の側壁面TS2と軸方向に係合してもよい。
【0016】
第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、それぞれ、タイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2と係合すると説明されたが、本発明は、符号20,22で示された第1及び第2の複数のタイヤ係合部の形状・構造・配置(コンフィギュレーション)/方向(オリエンテーション)に限定されず、望まれるように、第1及び第2の複数のタイヤ係合部の任意の望ましい形状・構造・配置/方向を使用してもよいと、理解される。例えば、ある実施形態では、第1及び第2の複数の係合部20,22の一つ以上が、タイヤTの周面/トレッド面TTと半径方向に係合してもよいし、あるいは、ある実施形態では、第1及び第2の複数の係合部20,22の一つ以上が、タイヤTの周面/トレッド面TT及びタイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2の一つ以上と軸方向及び半径方向に係合してもよい。
【0017】
図5に示されるように、ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、軸線A−Aに対して調整可能である。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、矢印R/R’の方向に従って、軸線A−Aに対して半径方向に調整可能である。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、タイヤTを取付及び割出サブステーション16に配置する前に、半径方向に調整可能である(例えば図1−図2参照)。第1の複数のタイヤ係合部20の矢印R/R’の方向における半径方向の調整は、ある実施形態によれば、概ね符号TD(例えば図1参照)で示される任意の直径によって定義される任意の型のタイヤTを受け入れることができるように、実施されてもよい。
【0018】
ある実施形態では、取付及び割出サブステーション16は、タイヤTの直径TDを検出する一つ以上のセンサを含むか、あるいはこれに結合され、第1の複数のタイヤ係合部20が検出されたタイヤTの直径TDに応答して自動的に調整されるようにしてもよい。ある実施形態では、センサは、図1−図7において概ね符号Sで示されている。しかし、これに代わるある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20の半径方向の調整は、センサSを使用することなく、オペレータによって手動で実施されてもよい。
【0019】
ある実施形態では、図5に示されるように、第2のタイヤ係合部22は、矢印RAに従って、軸線A−Aに対して一つ以上の方向に調整可能に配置されている。ある実施形態では、矢印RAは、半径方向の切片RARと、軸方向の切片RAAと、概ね符号RARAで示される、半径方向成分及び軸方向成分を有する複合的な弓形の切片と、を含んでいてもよい。
【0020】
第1の複数のタイヤ係合部20の動作と同様に、第2の複数のタイヤ係合部22の矢印RAの方向における調整は、任意の直径TDによって定義される任意の型のタイヤTを受け入れることができるように、実施されてもよい。ある実施形態では、タイヤTの直径TDを検出するセンサSは、第2の複数のタイヤ係合部22を、検出されたタイヤTの直径TDに応答して自動的に調整されるようにしてもよい。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22の調整は、センサSを使用することなく、オペレータによって手動で実施されてもよい。
【0021】
図5−図7に示されるように、ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、プラットフォーム24に対して移動可能に調整可能である。ある実施形態では、プラットフォーム24は、半径方向に延在する複数の長尺状の開口部26を画定してもよい。さらに、ある実施形態では、プラットフォーム24は、一つ以上のアクチュエータ30をプラットフォーム24の下側に配置できるように、概ね符号28で示される複数の脚部によって支持されていてもよい。
【0022】
ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、各々が、一つ以上のアクチュエータ30に連結されている。ある実施形態では、タイヤ係合部20,22は、各々が、一つ以上のアクチュエータ30に連結されると共に、複数の長尺状の開口部26を通って延在する。ある実施形態では、一つ以上のアクチュエータ30は、一つ以上のセンサSと接続され、これにより、一つ以上のセンサSが、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の調整可能な動作を自動的に制御するために、一つ以上のアクチュエータ30に指示を与えるようにしてもよい。
【0023】
ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、プラットフォーム24に実質的に接して調整可能に配置されている。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、プラットフォーム24からある距離を置いて離間して調整可能に配置されている。
【0024】
ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、各係合部が、通常、概ね符号32(例えば図1−図2参照)で示される第1の係合面を画定する。ある実施形態では、第1の係合面32は、タイヤTが収容位置(例えば図1参照)から処理位置(例えば図3参照)に移動したときに、タイヤTの第1の側壁面TS1に接するように配置されている。
【0025】
ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、各係合部が、一つ以上のアクチュエータ30から延出するアーム部34と、アーム部34に連結されたヘッド部36と、ヘッド部36に連結された弓形の係合部38と、を含む。弓形の係合部38は、通常、概ね符号40で示される第2の係合面を画定する。
【0026】
ある実施形態では、第2の係合面40は、タイヤTが処理位置に移動すると、タイヤTの第2の側壁面TS2に接するように配置される。さらに、ある実施形態では、第1及び第2の係合面32,40は、第1及び第2の係合面32,40がそれぞれタイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2と係合したときに、実質的に対向する関係になるように配列されている(例えば図6参照)。
【0027】
図5−図9を参照すると、取付及び割出サブステーション16を操作する方法が記載されている。ある実施形態では、図1−図3に示されるように、ロボットアーム52が、ホイールWを取得し、続けて石鹸付けサブステーション14において潤滑/石鹸付けしてもよい。ホイールWの潤滑/石鹸付けの前、間、又は後に、ある実施形態では一つ以上のセンサSによって、タイヤTの形状/サイズに関する一つ以上の特徴が識別される。
【0028】
ある実施形態では、センサSがタイヤTの一つ以上の特徴を識別すると、センサSは、一つ以上のアクチュエータ30に付随するプロセッサに、タイヤTの一つ以上の特徴に関するデータを送信し、これにより、一つ以上のアクチュエータ30が、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上の位置を、識別されたタイヤTのサイズ/形状を受け入れるために、調整可能に操作することを許可されるようにしてもよい。
【0029】
あるいは、ある実施形態では、センサSを使用するよりもむしろ、オペレータ(例えば人間)が、例えばタイヤTを目視で確認することによって、タイヤTの一つ以上の特徴を手動で識別してもよい。ある実施形態では、オペレータは、タイヤTのサイズ/形状を識別すると共に、タイヤTのサイズ/形状に関するデータを、一つ以上のアクチュエータ30に付随するプロセッサに、データ入力キーパッド端末(図示せず)を用いて提供してもよい。上で説明されたのと同様に、プロセッサに手動で提供されるデータは、一つ以上のアクチュエータ30に、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上の位置を、識別されたタイヤTのサイズ/形状を受け入れるために、調整可能に操作することを許可する。
【0030】
ある実施形態では、識別工程において識別され得るタイヤTの特徴は、タイヤTの直径TDである。さらに、ある実施形態では、識別工程において識別され得るもう一つのタイヤTの特徴は、タイヤTの幅/厚さTW(例えば図1−図4参照)である;ある実施形態では、タイヤTの幅/厚さTWは、一つ以上のアクチュエータ30によって、第2の複数のタイヤ係合部22を調整するために利用されてもよい。
【0031】
タイヤTの直径TDの識別に続いて、第1の複数のタイヤ係合部20は、矢印Rの方向に従って移動され、これにより、第1の係合面32が、タイヤTの第1の側壁面TS1と支持するように係合するための位置に、配置されるようにしてもよい。次に、タイヤTは、処理位置(例えば図3参照)に移動され、これにより、タイヤTの第1の側壁面TS1が第1の係合面32に接して配置されるようにしてもよい。
【0032】
次に、図4−図5に示されるように、ロボットアーム52は、タイヤTがホイールWの周囲に配置されるように、ホイールWをタイヤTに画定される中央開口部の中に配置する。次に、図5及び図6に示されるように、第2の複数のタイヤ係合部22が、矢印RAの方向に従って移動され、これにより、第2のタイヤ係合面40がタイヤTの第2の側壁面TS2に接して配置される。
【0033】
図6を参照すると、第2のタイヤ係合面40がタイヤTの第2の側壁面TS2と接して配置されると、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22がタイヤTを機能的にクランプする。タイヤTをクランプすると、第1及び第2のタイヤ係合部20,22の間におけるタイヤTの軸線A−A周りの回転動作が、実質的に防止される。
【0034】
図7を参照すると、ロボットアーム52の爪部60は、ホイールWを、タイヤTが固定、クランプされた位置に対して、矢印RWの方向に従って回転させてもよい。ホイールWのタイヤTに対する回転は、タイヤ・ホイール組立体をバランス調整するためにタイヤ・ホイール組立体に付加されるウェイトの量を最小化するように、実施されてもよい。
【0035】
図8及び図9を参照すると、ある実施形態では、タイヤTには、概ね符号THPで示される重バランスポイント(heavy balance point)が印付けされてもよく、ホイールWには、概ね符号WHPで示される重バランスポイントが印付けされてもよい。従って、ある実施形態では、爪部60は、例えば、重バランスポイントTHP,WHPの両方を識別/検出する光学センサを含んでいてもよい。そして、重バランスポイントTHP,WHPの位置を識別すると、爪部60は、例えば図9に示されるように重バランスポイントTHP,WHPが約180°オフセットされるように、ホイールWを矢印RW(これは図7にも示される)の方向に従って回転させてもよい。
【0036】
図10に示されるように、重バランスポイントTHP,WHPを約180°オフセットすると、第2の複数のタイヤ係合部22は、実質的に矢印RAの方向と反対の、概ね符号RA’で示される方向に移動され、これにより、タイヤTは、もはや第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22にクランプされないようにしてもよい。爪部60が依然としてホイールWに取り付けられた状態で、ロボットアーム52は、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張させるために、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張サブステーション18に移動させてもよい。
【0037】
タイヤTが軸線A−A周りに回転することが防止され、その一方でホイールWが軸線A−A周りに回転することを許されると上で説明されたが、本発明は上で説明された方法に限定されないと理解される。例えば、これに代わるある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上がタイヤTをクランプすると共に軸線A−A周りに回転させ、その一方で、ホイールWが軸線A−A周りに回転することが防止されるように、ロボットアーム52がホイールWを固定された位置に維持してもよい。第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22がタイヤTを回転させることを許すために、取付及び割出サブステーション16の一つ以上のコンポーネントが軸線A−A周りに回転され、その一方でホイールWがロボットアーム52によって軸方向に固定された位置に維持されてもよい。さらに、ある実施形態では、重バランスポイントTHP,WHPが約180°オフセットされるように、タイヤT及びホイールWの両方が軸線A−A周りに互いに反対の方向に回転されてもよいと、理解される。従って、重バランスポイントTHP,WHPを約180°オフセットするために、タイヤTとホイールWとの何れか一方が軸線A−A周りに固定されると共にその他方が回転可能に調整されてもよいし、あるいは、タイヤTとホイールWの両方が互いに反対の方向に回転可能に調整されてもよいと、理解される。
【0038】
図11−図19を参照すると、ある実施形態による、タイヤT及びホイールWを含むタイヤ・ホイール組立体TWを処理するための単一セルワークステーションの、取付及び割出サブステーション106が示されている。ある実施形態では、ロボットアームは、概ね符号152で示されており、例えば、アーム部158と、爪部160と、を含む。ロボットアーム152は、上記のロボットアーム58と実質的に同様であり、従って、ロボットアーム152の特定の作業については更に詳細には説明しない。ある実施形態では、サブステーション106は、さらに、表面126を有するプラットフォーム124を含む。ある実施形態では、プラットフォーム124は、脚部128によって支持されていてもよい。
【0039】
ある実施形態では、複数のディンプル(突起)130が、表面126から軸方向に離間するように延出している。ある実施形態では、各ディンプル130は、符号132で示される上面によって画定されている。ある実施形態では、複数のディンプル130の一つ以上は、ゼロよりも大きい摩擦係数k(つまり、k>0)を有するように、画定されている。
【0040】
ある実施形態では、ゼロよりも大きい摩擦係数kは、ディンプル130をゼロよりも大きい摩擦係数を有する材料から形成することによって、提供されてもよい。従って、ある実施形態では、複数のディンプル130の一つ以上が、例えば、ゴム、プラスチック、金属、木材などから形成されていてもよい。
【0041】
摩擦係数kを定義する材料に加えて、あるいはこれに代えて、ある実施形態では、ゼロよりも大きい摩擦係数kは、複数のディンプル130の構造によって提供されてもよい。図12A−図12Cを参照すると、ディンプル130の拡大断面図が示されている。図12Aに示されるように、ある実施形態では、上面132が、実質的には平坦面134を含んでいてもよい。図12Bに示されるように、ある実施形態では、上面132が、概ね符号136で示される摩擦、粘着性材料のコーティングを含んでいてもよい。図12Cに示されるように、ある実施形態では、上面132が、例えばギザギザの鋸刃面などの、非平坦面138を含んでいてもよい。
【0042】
ある実施形態では、サブステーション106は、以下のように操作されてもよい。図11を参照すると、ある実施形態では、爪部160がホイールWを保持し、ホイールWが膨張されていないタイヤTを緩く固定する。図13−図14を参照すると、ロボットアーム152は、次に、ホイールW及びタイヤTを、タイヤTの第1の側壁面TS1が複数のディンプル130の各々の上面132に当接するまで、矢印Xの方向に従って移動させることにより、ホイールW及びタイヤTをプラットフォーム124に近接して配置する。
【0043】
図15に示されるように、タイヤTの第1の側壁面TS1を複数のディンプル130の各々の上面132に当接させると、ホイールWの第1の側壁面WS1は、プラットフォーム124の表面126から距離dを置いて離間する。さらに、図17に示されるように、ロボットアーム152が矢印Xの方向に従ってさらに移動し、距離dがさらに減少する。
【0044】
さらに、図15−図18に示されるように、ロボットアーム152はホイールW及びタイヤTを矢印Xの方向に従って移動し続け、ロボットアーム152はホイールW及びタイヤTの両方を矢印RW,RTの方向に従って回転させる。図示されるように、爪部160がホイールWに取り外し可能に取り付けられ、タイヤTのビードTBがホイールWの外周Wcと係合しているため、ロボットアーム152の回転は、ホイールWに矢印RWの方向に従って回転を伝達し、次にタイヤTに矢印RTの方向に従って回転を伝達する。
【0045】
図19及び図20を参照すると、ロボットアーム152を矢印Xの方向に従ってさらに移動させると、距離dはさらに減少し、ホイールWの第1の側壁面WS1がプラットフォーム124の表面126に実質的に接して、但し距離dを置いて配置される;従って、図19及び図20に示されるように位置すると、タイヤTのビードTBは、もはやホイールWの外周WCと係合しておらず、これにより、ロボットアーム152の回転は、依然としてホイールWには矢印RWの方向に従う回転を伝達する一方で、もはやタイヤTには矢印RTの方向に従う回転を伝達しない。従って、タイヤTは、もはやホイールWと係合しておらず、むしろ、複数のディンプル130の上面132上において回転が固定された位置に支持されている一方で、ホイールWは、ロボットアーム152によって回転可能に保持されていてもよい。しかし、ある実施形態では、摩擦係数kは、ホイールWが図15−図20に示されるように配置されたときに、タイヤTの回転を防止するか、あるいは実質的に減少させてもよい。
【0046】
一度図19−図20において上で説明されたように配置されると、サブステーション106の撮像システム175(例えば図11及び図13参照)が、タイヤに印付けされた概ね符号THPで示される重バランスポイントと、ホイールに印付けされた概ね符号WHPで示される重バランスポイントと、を識別するために使用されてもよい。タイヤTがもはや回転不能であるため、撮像システム175は、印付けされたポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされるときを識別するために、印付けされたポイントTHP,WHPの関係を監視してもよい。
【0047】
従って、ロボットアーム152が、ホイールWを、印付けされたポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされるときの位置(例えば図20参照)に、タイヤTの周りに回転させたときに、撮像システム175は、ロボットアーム152にホイールWの回転を停止するように指示するために、ロボットアーム152に信号を送信してもよい。一度ホイールWの回転が停止すると、ロボットアーム152は、矢印Xの方向と実質的に反対の矢印X’(例えば図19参照)の方向に従って移動され、これにより、ホイールWとタイヤTとが、タイヤTとホイールWとの重バランスポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされた状態で、プラットフォーム124から取り外されるようにしてもよい。
【0048】
上で説明されたサブステーション106の機能を許容するために、複数のディンプル130の配置は、望ましい態様で、軸線A−Aから離間すると理解される。例えば図19に図示されるように、複数のディンプル130の側壁面140がプラットフォームの表面126から延出する位置は、軸線A−Aから、ホイールWの半径よりも大きい距離を置いて、半径方向に離間すべきである;図示されるように、ホイールWが距離dに、実質的にプラットフォーム124の表面126に接して配置されることを許容するために、ホイールWは複数のディンプル130と係合すべきではない。従って、ディンプル130がタイヤTのホイールWに対する配置を軸方向にオフセットすることによってタイヤT及びホイールWの回転を止めるために機能するように、ディンプルがホイールWの軸方向の移動と干渉しないようにしてもよい。
【0049】
本発明は、特定の好適な実施形態を参照して説明された。しかし、上で説明された好適な実施形態以外の特定の形態によっても本発明を実施することができることは、当該技術の分野に精通する者にとって明らかであろう。これは、本発明の趣旨から逸脱することなく、実施され得るものである。好適な実施形態は、単に説明のための一例に過ぎず、本発明を如何様にも限定するものとみなされるべきではない。本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲及びこれと均等の範囲によって定められる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ・ホイール組立体に関し、さらに、タイヤ・ホイール組立体を処理(製造;プロセス)するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ・ホイール組立体は幾つもの工程を経て処理されることが、当該技術分野において知られている。そのような複数の工程を実施する従来の方法は、通例、莫大な設備投資と人間による管理とを必要とする。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、タイヤ・ホイール組立体を処理するために使用される装置を提供することにより、従来技術に付随する欠点を克服するものである。
【0004】
本発明は、以下に、添付の図面を参照して例示的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図3】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の好適な一実施形態に係るタイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法を示す斜視図である。
【図5】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図6】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図7】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図4の線5に示されたサブステーションを示す斜視図である。
【図8】本発明の好適な一実施形態に係る、タイヤ及びホイールの上面図であると共に、図1−図7のサブステーションの部分俯瞰図である。
【図9】本発明の好適な一実施形態に係る、タイヤ及びホイールの上面図であると共に、図1−図7のサブステーションの部分俯瞰図である。
【図10】本発明の好適な一実施形態に係る装置及び方法の、図1−図9に示されたサブステーションを示す図である。
【図11】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームを示す図である。
【図12A】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図12B】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図12C】本発明の好適な一実施形態に係る、図11に示された取付及び割出サブステーションのディンプルの一態様を示す図である。
【図13】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームを示すもう一つの図である。
【図14】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示す部分断面図である。
【図15】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図16】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示す断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【図17】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図18】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示すもう一つの断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【図19】本発明の好適な一実施形態に係る取付及び割出サブステーション並びにロボットアームに取り付けられたタイヤを示すもう一つの部分断面図である。
【図20】本発明の好適な一実施形態に係る、ロボットアームの一部を示すもう一つの断面図であると共に、タイヤ及びホイールを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図は、本発明の一実施形態に係る、タイヤ・ホイール組立体を処理するための装置及び方法の好適な一態様を示す。上記に基づき、本明細書に用いられた用語は、単に便宜のためであると、そして発明を説明するために用いられた表現は、当該技術の分野に属する通常の知識を有する者によって最も広い意味を与えられるべきものと、概して理解される。
【0007】
ある実施形態において、図1−図4に概ね符号10で示された装置は、「単一セル」("single-cell")ワークステーションと呼ばれる。上記の開示において、「単一セル」という表現は、ワークステーション10が従来の組立ラインに配列され得る複数の連続的な個別のワークステーションを必要とせずにタイヤ・ホイール組立体TWを提供することを示唆するものと、理解される。むしろ、単一セルワークステーション10は、各々がタイヤ・ホイール組立体TWの処理における特定の仕事を実行する複数のサブステーション12−18を有する、一つのワークステーションを備える。このため、新規な単一セルワークステーション10は、比較的広大な面積の土地に設置される従来のタイヤ・ホイール組立ラインに付随する費用、投資、及びメンテナンスを著しく削減する。従って、タイヤ・ホイール組立体TWの処理に単一セルワークステーション10を採用することにより、設備投資と人間による管理とが著しく削減される。
【0008】
ある実施形態では、単一セルワークステーション10は、装置50を含む。作動中、装置50は、タイヤ・ホイール組立体TWを作成するために、ホイールWと結合する。装置50のホイールWと結合する能力は、ホイールW及びタイヤTの一つ以上を、従来の複数のワークステーションの中で次に続くワークステーションに「引き渡す」("hand-off")ことの必要性を排除する。
【0009】
ある実施形態では、単一セルワークステーション10に付随する装置50は、複数のサブステーションに対する中心位置に設置され得るロボットアーム52を含んでいてもよい。ある実施形態では、複数のサブステーションは、概ね符号12−18で示される。
【0010】
作動中、ホイールWは、ロボットアーム52に取り外し可能に取り付けられる。ある実施形態では、ロボットアーム52は、タイヤ・ホイール組立体TWの作成に付随する幾つかの又は全ての工程の間中、ホイールWと結合する。ある実施形態では、ロボットアーム52は、例えば、ベース部54と、ベース部54に連結されたボディ部56と、ボディ部56に連結されたアーム部58と、アーム部58に連結された爪部60と、を含んでいてもよい。
【0011】
ある実施形態では、ボディ部56は、ボディ部56がベース部54に対して360°旋回できるように、ベース部54に回転可能に連結されている。さらに、ある実施形態では、ボディ部56は、ボディ部56がベース部54に対して垂直上方又は下方に関節運動できるように、例えばヒンジで連結されたはさみ型アームを有するベース部54に、ヒンジで連結されていてもよい。
【0012】
ある実施形態では、アーム部58は、アーム部58がボディ部56に対して上方又は下方の任意の望まれる位置に関節動作できるように、ボディ部56に連結されていてもよい。ベース部54とボディ部56との回転可能な連結と同様に、爪部60は、爪部60がアーム部58に対して360°より大きく又は小さく回転、旋回、あるいはスピンできるように、アーム部58に回転可能に連結されていてもよい。ある実施形態では、部位54−60の動作は、ジョイスティック(図示せず)を用いて手動で、あるいはプロセッサを有する制御装置(図示せず)に記憶されたロジックを用いて自動的に、制御されてもよい。
【0013】
以下の説明において、ボディ部56のベース部54に対する所定の動作は、アーム部58及び/又は爪部60の動作の前、間、又は後に生じてよいと、理解される。例えば、ボディ部56は、アーム部及び爪部58,60を特定のサブステーションにおける又はこれに近接する望ましい位置に配置するために、回転や関節などの動作が既になされていてもよい。
【0014】
装置50のサブステーション12−18に対する通常の動作に関し、ある実施形態では、図2に示されるように、ロボットアーム52は、ホイール収容サブステーション12において、ホイールWを取得するように操作される。次に、ある実施形態では、図3に示されるように、ロボットアーム52は、石鹸付けサブステーション14において、ホイールWを潤滑させる/「石鹸付けする」ように関節動作がなされる。次に、ある実施形態では、図4−図9に示されるように、ロボットアーム52は、取付(マウンティング)及び割出(位置合わせ;インデクシング)サブステーション16において、石鹸付けされたホイールWをタイヤTに取り付け、未膨張タイヤ・ホイール組立体を定義するように関節動作がなされる。タイヤT及びホイールWの取付及び割出に続いて、ロボットアーム52は、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張させるために、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張サブステーション18に配置する;一度膨張すると、膨張済タイヤ・ホイール組立体TWが形成されたといってよい。膨張済タイヤ・ホイール組立体TWは、バランス調整(バランシング)サブステーションなどによる更なる処理のために、単一セルワークステーション10から取り外されてもよい。
【0015】
図5を参照すると、ある実施形態による、取付及び割出サブステーション16が示されている。通常、取付及び割出サブステーション16は、第1及び第2の複数の調節可能なタイヤ係合部を含み、これらは概ね符号20及び22で示されている。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、タイヤTの第1の側壁面TS1と軸方向に係合してもよい。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、タイヤTの第1の側壁面TS1と反対側の第2の側壁面TS2と軸方向に係合してもよい。
【0016】
第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、それぞれ、タイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2と係合すると説明されたが、本発明は、符号20,22で示された第1及び第2の複数のタイヤ係合部の形状・構造・配置(コンフィギュレーション)/方向(オリエンテーション)に限定されず、望まれるように、第1及び第2の複数のタイヤ係合部の任意の望ましい形状・構造・配置/方向を使用してもよいと、理解される。例えば、ある実施形態では、第1及び第2の複数の係合部20,22の一つ以上が、タイヤTの周面/トレッド面TTと半径方向に係合してもよいし、あるいは、ある実施形態では、第1及び第2の複数の係合部20,22の一つ以上が、タイヤTの周面/トレッド面TT及びタイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2の一つ以上と軸方向及び半径方向に係合してもよい。
【0017】
図5に示されるように、ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、軸線A−Aに対して調整可能である。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、矢印R/R’の方向に従って、軸線A−Aに対して半径方向に調整可能である。ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、タイヤTを取付及び割出サブステーション16に配置する前に、半径方向に調整可能である(例えば図1−図2参照)。第1の複数のタイヤ係合部20の矢印R/R’の方向における半径方向の調整は、ある実施形態によれば、概ね符号TD(例えば図1参照)で示される任意の直径によって定義される任意の型のタイヤTを受け入れることができるように、実施されてもよい。
【0018】
ある実施形態では、取付及び割出サブステーション16は、タイヤTの直径TDを検出する一つ以上のセンサを含むか、あるいはこれに結合され、第1の複数のタイヤ係合部20が検出されたタイヤTの直径TDに応答して自動的に調整されるようにしてもよい。ある実施形態では、センサは、図1−図7において概ね符号Sで示されている。しかし、これに代わるある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20の半径方向の調整は、センサSを使用することなく、オペレータによって手動で実施されてもよい。
【0019】
ある実施形態では、図5に示されるように、第2のタイヤ係合部22は、矢印RAに従って、軸線A−Aに対して一つ以上の方向に調整可能に配置されている。ある実施形態では、矢印RAは、半径方向の切片RARと、軸方向の切片RAAと、概ね符号RARAで示される、半径方向成分及び軸方向成分を有する複合的な弓形の切片と、を含んでいてもよい。
【0020】
第1の複数のタイヤ係合部20の動作と同様に、第2の複数のタイヤ係合部22の矢印RAの方向における調整は、任意の直径TDによって定義される任意の型のタイヤTを受け入れることができるように、実施されてもよい。ある実施形態では、タイヤTの直径TDを検出するセンサSは、第2の複数のタイヤ係合部22を、検出されたタイヤTの直径TDに応答して自動的に調整されるようにしてもよい。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22の調整は、センサSを使用することなく、オペレータによって手動で実施されてもよい。
【0021】
図5−図7に示されるように、ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、プラットフォーム24に対して移動可能に調整可能である。ある実施形態では、プラットフォーム24は、半径方向に延在する複数の長尺状の開口部26を画定してもよい。さらに、ある実施形態では、プラットフォーム24は、一つ以上のアクチュエータ30をプラットフォーム24の下側に配置できるように、概ね符号28で示される複数の脚部によって支持されていてもよい。
【0022】
ある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22は、各々が、一つ以上のアクチュエータ30に連結されている。ある実施形態では、タイヤ係合部20,22は、各々が、一つ以上のアクチュエータ30に連結されると共に、複数の長尺状の開口部26を通って延在する。ある実施形態では、一つ以上のアクチュエータ30は、一つ以上のセンサSと接続され、これにより、一つ以上のセンサSが、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の調整可能な動作を自動的に制御するために、一つ以上のアクチュエータ30に指示を与えるようにしてもよい。
【0023】
ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、プラットフォーム24に実質的に接して調整可能に配置されている。ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、プラットフォーム24からある距離を置いて離間して調整可能に配置されている。
【0024】
ある実施形態では、第1の複数のタイヤ係合部20は、各係合部が、通常、概ね符号32(例えば図1−図2参照)で示される第1の係合面を画定する。ある実施形態では、第1の係合面32は、タイヤTが収容位置(例えば図1参照)から処理位置(例えば図3参照)に移動したときに、タイヤTの第1の側壁面TS1に接するように配置されている。
【0025】
ある実施形態では、第2の複数のタイヤ係合部22は、各係合部が、一つ以上のアクチュエータ30から延出するアーム部34と、アーム部34に連結されたヘッド部36と、ヘッド部36に連結された弓形の係合部38と、を含む。弓形の係合部38は、通常、概ね符号40で示される第2の係合面を画定する。
【0026】
ある実施形態では、第2の係合面40は、タイヤTが処理位置に移動すると、タイヤTの第2の側壁面TS2に接するように配置される。さらに、ある実施形態では、第1及び第2の係合面32,40は、第1及び第2の係合面32,40がそれぞれタイヤTの第1及び第2の側壁面TS1,TS2と係合したときに、実質的に対向する関係になるように配列されている(例えば図6参照)。
【0027】
図5−図9を参照すると、取付及び割出サブステーション16を操作する方法が記載されている。ある実施形態では、図1−図3に示されるように、ロボットアーム52が、ホイールWを取得し、続けて石鹸付けサブステーション14において潤滑/石鹸付けしてもよい。ホイールWの潤滑/石鹸付けの前、間、又は後に、ある実施形態では一つ以上のセンサSによって、タイヤTの形状/サイズに関する一つ以上の特徴が識別される。
【0028】
ある実施形態では、センサSがタイヤTの一つ以上の特徴を識別すると、センサSは、一つ以上のアクチュエータ30に付随するプロセッサに、タイヤTの一つ以上の特徴に関するデータを送信し、これにより、一つ以上のアクチュエータ30が、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上の位置を、識別されたタイヤTのサイズ/形状を受け入れるために、調整可能に操作することを許可されるようにしてもよい。
【0029】
あるいは、ある実施形態では、センサSを使用するよりもむしろ、オペレータ(例えば人間)が、例えばタイヤTを目視で確認することによって、タイヤTの一つ以上の特徴を手動で識別してもよい。ある実施形態では、オペレータは、タイヤTのサイズ/形状を識別すると共に、タイヤTのサイズ/形状に関するデータを、一つ以上のアクチュエータ30に付随するプロセッサに、データ入力キーパッド端末(図示せず)を用いて提供してもよい。上で説明されたのと同様に、プロセッサに手動で提供されるデータは、一つ以上のアクチュエータ30に、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上の位置を、識別されたタイヤTのサイズ/形状を受け入れるために、調整可能に操作することを許可する。
【0030】
ある実施形態では、識別工程において識別され得るタイヤTの特徴は、タイヤTの直径TDである。さらに、ある実施形態では、識別工程において識別され得るもう一つのタイヤTの特徴は、タイヤTの幅/厚さTW(例えば図1−図4参照)である;ある実施形態では、タイヤTの幅/厚さTWは、一つ以上のアクチュエータ30によって、第2の複数のタイヤ係合部22を調整するために利用されてもよい。
【0031】
タイヤTの直径TDの識別に続いて、第1の複数のタイヤ係合部20は、矢印Rの方向に従って移動され、これにより、第1の係合面32が、タイヤTの第1の側壁面TS1と支持するように係合するための位置に、配置されるようにしてもよい。次に、タイヤTは、処理位置(例えば図3参照)に移動され、これにより、タイヤTの第1の側壁面TS1が第1の係合面32に接して配置されるようにしてもよい。
【0032】
次に、図4−図5に示されるように、ロボットアーム52は、タイヤTがホイールWの周囲に配置されるように、ホイールWをタイヤTに画定される中央開口部の中に配置する。次に、図5及び図6に示されるように、第2の複数のタイヤ係合部22が、矢印RAの方向に従って移動され、これにより、第2のタイヤ係合面40がタイヤTの第2の側壁面TS2に接して配置される。
【0033】
図6を参照すると、第2のタイヤ係合面40がタイヤTの第2の側壁面TS2と接して配置されると、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22がタイヤTを機能的にクランプする。タイヤTをクランプすると、第1及び第2のタイヤ係合部20,22の間におけるタイヤTの軸線A−A周りの回転動作が、実質的に防止される。
【0034】
図7を参照すると、ロボットアーム52の爪部60は、ホイールWを、タイヤTが固定、クランプされた位置に対して、矢印RWの方向に従って回転させてもよい。ホイールWのタイヤTに対する回転は、タイヤ・ホイール組立体をバランス調整するためにタイヤ・ホイール組立体に付加されるウェイトの量を最小化するように、実施されてもよい。
【0035】
図8及び図9を参照すると、ある実施形態では、タイヤTには、概ね符号THPで示される重バランスポイント(heavy balance point)が印付けされてもよく、ホイールWには、概ね符号WHPで示される重バランスポイントが印付けされてもよい。従って、ある実施形態では、爪部60は、例えば、重バランスポイントTHP,WHPの両方を識別/検出する光学センサを含んでいてもよい。そして、重バランスポイントTHP,WHPの位置を識別すると、爪部60は、例えば図9に示されるように重バランスポイントTHP,WHPが約180°オフセットされるように、ホイールWを矢印RW(これは図7にも示される)の方向に従って回転させてもよい。
【0036】
図10に示されるように、重バランスポイントTHP,WHPを約180°オフセットすると、第2の複数のタイヤ係合部22は、実質的に矢印RAの方向と反対の、概ね符号RA’で示される方向に移動され、これにより、タイヤTは、もはや第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22にクランプされないようにしてもよい。爪部60が依然としてホイールWに取り付けられた状態で、ロボットアーム52は、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張させるために、未膨張タイヤ・ホイール組立体を膨張サブステーション18に移動させてもよい。
【0037】
タイヤTが軸線A−A周りに回転することが防止され、その一方でホイールWが軸線A−A周りに回転することを許されると上で説明されたが、本発明は上で説明された方法に限定されないと理解される。例えば、これに代わるある実施形態では、第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22の一つ以上がタイヤTをクランプすると共に軸線A−A周りに回転させ、その一方で、ホイールWが軸線A−A周りに回転することが防止されるように、ロボットアーム52がホイールWを固定された位置に維持してもよい。第1及び第2の複数のタイヤ係合部20,22がタイヤTを回転させることを許すために、取付及び割出サブステーション16の一つ以上のコンポーネントが軸線A−A周りに回転され、その一方でホイールWがロボットアーム52によって軸方向に固定された位置に維持されてもよい。さらに、ある実施形態では、重バランスポイントTHP,WHPが約180°オフセットされるように、タイヤT及びホイールWの両方が軸線A−A周りに互いに反対の方向に回転されてもよいと、理解される。従って、重バランスポイントTHP,WHPを約180°オフセットするために、タイヤTとホイールWとの何れか一方が軸線A−A周りに固定されると共にその他方が回転可能に調整されてもよいし、あるいは、タイヤTとホイールWの両方が互いに反対の方向に回転可能に調整されてもよいと、理解される。
【0038】
図11−図19を参照すると、ある実施形態による、タイヤT及びホイールWを含むタイヤ・ホイール組立体TWを処理するための単一セルワークステーションの、取付及び割出サブステーション106が示されている。ある実施形態では、ロボットアームは、概ね符号152で示されており、例えば、アーム部158と、爪部160と、を含む。ロボットアーム152は、上記のロボットアーム58と実質的に同様であり、従って、ロボットアーム152の特定の作業については更に詳細には説明しない。ある実施形態では、サブステーション106は、さらに、表面126を有するプラットフォーム124を含む。ある実施形態では、プラットフォーム124は、脚部128によって支持されていてもよい。
【0039】
ある実施形態では、複数のディンプル(突起)130が、表面126から軸方向に離間するように延出している。ある実施形態では、各ディンプル130は、符号132で示される上面によって画定されている。ある実施形態では、複数のディンプル130の一つ以上は、ゼロよりも大きい摩擦係数k(つまり、k>0)を有するように、画定されている。
【0040】
ある実施形態では、ゼロよりも大きい摩擦係数kは、ディンプル130をゼロよりも大きい摩擦係数を有する材料から形成することによって、提供されてもよい。従って、ある実施形態では、複数のディンプル130の一つ以上が、例えば、ゴム、プラスチック、金属、木材などから形成されていてもよい。
【0041】
摩擦係数kを定義する材料に加えて、あるいはこれに代えて、ある実施形態では、ゼロよりも大きい摩擦係数kは、複数のディンプル130の構造によって提供されてもよい。図12A−図12Cを参照すると、ディンプル130の拡大断面図が示されている。図12Aに示されるように、ある実施形態では、上面132が、実質的には平坦面134を含んでいてもよい。図12Bに示されるように、ある実施形態では、上面132が、概ね符号136で示される摩擦、粘着性材料のコーティングを含んでいてもよい。図12Cに示されるように、ある実施形態では、上面132が、例えばギザギザの鋸刃面などの、非平坦面138を含んでいてもよい。
【0042】
ある実施形態では、サブステーション106は、以下のように操作されてもよい。図11を参照すると、ある実施形態では、爪部160がホイールWを保持し、ホイールWが膨張されていないタイヤTを緩く固定する。図13−図14を参照すると、ロボットアーム152は、次に、ホイールW及びタイヤTを、タイヤTの第1の側壁面TS1が複数のディンプル130の各々の上面132に当接するまで、矢印Xの方向に従って移動させることにより、ホイールW及びタイヤTをプラットフォーム124に近接して配置する。
【0043】
図15に示されるように、タイヤTの第1の側壁面TS1を複数のディンプル130の各々の上面132に当接させると、ホイールWの第1の側壁面WS1は、プラットフォーム124の表面126から距離dを置いて離間する。さらに、図17に示されるように、ロボットアーム152が矢印Xの方向に従ってさらに移動し、距離dがさらに減少する。
【0044】
さらに、図15−図18に示されるように、ロボットアーム152はホイールW及びタイヤTを矢印Xの方向に従って移動し続け、ロボットアーム152はホイールW及びタイヤTの両方を矢印RW,RTの方向に従って回転させる。図示されるように、爪部160がホイールWに取り外し可能に取り付けられ、タイヤTのビードTBがホイールWの外周Wcと係合しているため、ロボットアーム152の回転は、ホイールWに矢印RWの方向に従って回転を伝達し、次にタイヤTに矢印RTの方向に従って回転を伝達する。
【0045】
図19及び図20を参照すると、ロボットアーム152を矢印Xの方向に従ってさらに移動させると、距離dはさらに減少し、ホイールWの第1の側壁面WS1がプラットフォーム124の表面126に実質的に接して、但し距離dを置いて配置される;従って、図19及び図20に示されるように位置すると、タイヤTのビードTBは、もはやホイールWの外周WCと係合しておらず、これにより、ロボットアーム152の回転は、依然としてホイールWには矢印RWの方向に従う回転を伝達する一方で、もはやタイヤTには矢印RTの方向に従う回転を伝達しない。従って、タイヤTは、もはやホイールWと係合しておらず、むしろ、複数のディンプル130の上面132上において回転が固定された位置に支持されている一方で、ホイールWは、ロボットアーム152によって回転可能に保持されていてもよい。しかし、ある実施形態では、摩擦係数kは、ホイールWが図15−図20に示されるように配置されたときに、タイヤTの回転を防止するか、あるいは実質的に減少させてもよい。
【0046】
一度図19−図20において上で説明されたように配置されると、サブステーション106の撮像システム175(例えば図11及び図13参照)が、タイヤに印付けされた概ね符号THPで示される重バランスポイントと、ホイールに印付けされた概ね符号WHPで示される重バランスポイントと、を識別するために使用されてもよい。タイヤTがもはや回転不能であるため、撮像システム175は、印付けされたポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされるときを識別するために、印付けされたポイントTHP,WHPの関係を監視してもよい。
【0047】
従って、ロボットアーム152が、ホイールWを、印付けされたポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされるときの位置(例えば図20参照)に、タイヤTの周りに回転させたときに、撮像システム175は、ロボットアーム152にホイールWの回転を停止するように指示するために、ロボットアーム152に信号を送信してもよい。一度ホイールWの回転が停止すると、ロボットアーム152は、矢印Xの方向と実質的に反対の矢印X’(例えば図19参照)の方向に従って移動され、これにより、ホイールWとタイヤTとが、タイヤTとホイールWとの重バランスポイントTHP,WHPが互いに約180°オフセットされた状態で、プラットフォーム124から取り外されるようにしてもよい。
【0048】
上で説明されたサブステーション106の機能を許容するために、複数のディンプル130の配置は、望ましい態様で、軸線A−Aから離間すると理解される。例えば図19に図示されるように、複数のディンプル130の側壁面140がプラットフォームの表面126から延出する位置は、軸線A−Aから、ホイールWの半径よりも大きい距離を置いて、半径方向に離間すべきである;図示されるように、ホイールWが距離dに、実質的にプラットフォーム124の表面126に接して配置されることを許容するために、ホイールWは複数のディンプル130と係合すべきではない。従って、ディンプル130がタイヤTのホイールWに対する配置を軸方向にオフセットすることによってタイヤT及びホイールWの回転を止めるために機能するように、ディンプルがホイールWの軸方向の移動と干渉しないようにしてもよい。
【0049】
本発明は、特定の好適な実施形態を参照して説明された。しかし、上で説明された好適な実施形態以外の特定の形態によっても本発明を実施することができることは、当該技術の分野に精通する者にとって明らかであろう。これは、本発明の趣旨から逸脱することなく、実施され得るものである。好適な実施形態は、単に説明のための一例に過ぎず、本発明を如何様にも限定するものとみなされるべきではない。本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲及びこれと均等の範囲によって定められる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
一つ以上の第1のタイヤ係合面(32)を有する第1の複数のタイヤ係合部(20)と、一つ以上の第2のタイヤ係合面(40)を有する第2の複数のタイヤ係合部(22)と、を含む取付及び割出サブステーション(16,106)を備える、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項2】
プラットフォーム(24)を更に備え、
前記プラットフォーム(24)は、一つ以上の放射状に延在するスロット(26)を画定し、
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)は、前記プラットフォーム(24)に対して調整可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項3】
前記第1の複数のタイヤ係合部(20)は、前記一つ以上の放射状に延在するスロット(26)に近接して、前記プラットフォーム(24)に実質的に接して調整可能に配置され、
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)は、前記プラットフォーム(24)から距離を置いて調整可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項4】
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)の各々は、
アーム部(34)と、
前記アーム部(34)に連結されたヘッド部(36)と、を含み、
各前記ヘッド部(36)は、前記一つ以上のタイヤ係合面(40)の一つを画定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項5】
前記第1の複数のタイヤ係合部(20)を半径方向に調整するための手段(30)と、
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)を、半径方向切片(RAR)、軸方向切片(RAA)、及び半径方向成分と軸方向成分とによって定義される複合方向切片(RARA)を含む、一つよりも多くの方向に調整するための手段(30)と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項6】
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)を調整するための手段(30)は、前記第1及び第2のタイヤ係合部(20,22)に連結された一つ以上のアクチュエータ(30)を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項7】
前記タイヤ(T)の一つ以上の特徴を識別するための手段(S)を更に備え、
前記識別するための手段(S)は、前記一つ以上のアクチュエータ(30)に接続された一つ以上のタイヤ特徴センサ(S)を含み、
前記一つ以上のタイヤ特徴センサ(S)は、前記一つ以上のアクチュエータ(30)に接続されたプロセッサにタイヤ特徴データを提供し、
前記データは、前記タイヤ(T)の一つ以上の特徴を含み、
前記一つ以上の特徴には、前記タイヤ(T)の直径及び前記タイヤ(T)の幅が含まれ、
前記第1の複数のタイヤ係合部を半径方向に調整するための手段(30)及び前記第2の複数のタイヤ係合部を一つよりも多くの方向に調整するための手段は、前記プロセッサに受け取られた前記タイヤ特徴データに応答する、
ことを特徴とする請求項6に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項8】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
取付及び割出サブステーション(16,106)と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)に近接して位置するロボットアーム(52)と、
タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段と、を備える、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項9】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する回転を防止するために、前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)をクランプし、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に対して回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項10】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記ホイール(W)の前記タイヤ(T)に対する回転を防止するために前記ロボットアーム(52)を利用し、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を前記ホイール(W)に対して回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項11】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を第1の方向に回転させ、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項12】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための方法であって、
タイヤ(T)の第1の側壁面(TS1)を取付及び割出サブステーション(16,106)に接して位置させる工程と、
ホイール(W)をロボットアーム(52)に固定する工程と、
前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に配置する工程と、
タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットする工程と、を備える、
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する回転を防止するために、前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)をクランプする工程と、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に対して回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記ホイール(W)の前記タイヤ(T)に対する回転を防止するために前記ロボットアーム(52)を利用する工程と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)の一つ以上のコンポーネントを用いて前記タイヤ(T)を前記ホイール(W)に対して回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を第1の方向に回転させる工程と、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記位置させる工程の前に、
前記タイヤ(T)の特徴を識別する工程と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)の第1の複数のタイヤ係合部(20)を半径方向に調整する工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記位置させる工程の後に、
第2の複数のタイヤ係合部(22)を、タイヤ(T)の前記第1の側壁面(TS1)と反対側の第2の側壁面(TS2)に接して位置させる工程と、
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)を用いて前記タイヤ(T)をクランプする工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
複数のタイヤ係合部(130)を有するプラットフォーム(124)を含む取付及び割出サブステーション(106)を備え、
前記複数のタイヤ係合部(130)は、前記プラットフォーム(124)の表面(126)から軸方向に離間するように延出し、
前記タイヤ係合部(130)は、ゼロよりも大きい摩擦係数(k)をもつ上面(132)を有する複数のディンプル(130)によって画定されている、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項19】
前記上面(132)は、粘着性材料のコーティング(136)を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項20】
前記上面(132)は、鋸刃(138)形状を有する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項21】
前記複数のディンプル(130)には、ゴム、プラスチック、金属、又は木材が含まれる、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項22】
前記上面(132)は、前記ホイール(W)が前記タイヤ(T)に対して回転されるときに前記タイヤ(T)の回転を防止するために、前記タイヤ(T)の側壁面(TS1)を支持するための手段を画定する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項23】
前記複数のディンプル(130)は、前記ホイール(W)による回転運動から前記タイヤ(T)に伝達される回転運動を止めるために、前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する位置を軸方向にオフセットするための手段を画定する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項24】
前記複数のディンプル(130)の側壁面は、軸線(A−A)から、前記ホイール(W)の半径よりも大きい距離を置いて、半径方向に離間している、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項25】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための方法であって、
前記ホイール(W)をロボットアーム(52)に固定する工程と、
前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に配置する工程と、
前記ロボットアーム(52)を利用して前記ホイール(W)を回転させる工程であって、前記ホイール(W)の回転が前記タイヤ(T)に回転を伝達するために利用される工程と、
前記タイヤ(T)の側壁面(TS1)を取付及び割出サブステーション(16,106)に接して位置させると共に、前記ホイール(W)から前記タイヤ(T)への回転運動の更なる伝達を防止するように前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する位置をオフセットするために、前記ロボットアーム(52)を前記取付及び割出サブステーションに向けて移動させる工程と、
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)と前記ホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするために、前記ロボットアーム(52)を利用して、前記ホイール(W)を、前記タイヤ(T)に回転を伝達することなく、更に回転させる工程と、を備える、
ことを特徴とする方法。
【請求項26】
前記位置させる工程は、前記タイヤ(T)の前記側壁面(TS1)を、前記取付及び割出サブステーション(106)のプラットフォーム(124)の表面(126)から軸方向に離間するように延出する、複数のディンプル(130)の上面(132)に隣接して配置する工程を含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項1】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
一つ以上の第1のタイヤ係合面(32)を有する第1の複数のタイヤ係合部(20)と、一つ以上の第2のタイヤ係合面(40)を有する第2の複数のタイヤ係合部(22)と、を含む取付及び割出サブステーション(16,106)を備える、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項2】
プラットフォーム(24)を更に備え、
前記プラットフォーム(24)は、一つ以上の放射状に延在するスロット(26)を画定し、
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)は、前記プラットフォーム(24)に対して調整可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項3】
前記第1の複数のタイヤ係合部(20)は、前記一つ以上の放射状に延在するスロット(26)に近接して、前記プラットフォーム(24)に実質的に接して調整可能に配置され、
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)は、前記プラットフォーム(24)から距離を置いて調整可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項4】
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)の各々は、
アーム部(34)と、
前記アーム部(34)に連結されたヘッド部(36)と、を含み、
各前記ヘッド部(36)は、前記一つ以上のタイヤ係合面(40)の一つを画定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項5】
前記第1の複数のタイヤ係合部(20)を半径方向に調整するための手段(30)と、
前記第2の複数のタイヤ係合部(22)を、半径方向切片(RAR)、軸方向切片(RAA)、及び半径方向成分と軸方向成分とによって定義される複合方向切片(RARA)を含む、一つよりも多くの方向に調整するための手段(30)と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項6】
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)を調整するための手段(30)は、前記第1及び第2のタイヤ係合部(20,22)に連結された一つ以上のアクチュエータ(30)を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項7】
前記タイヤ(T)の一つ以上の特徴を識別するための手段(S)を更に備え、
前記識別するための手段(S)は、前記一つ以上のアクチュエータ(30)に接続された一つ以上のタイヤ特徴センサ(S)を含み、
前記一つ以上のタイヤ特徴センサ(S)は、前記一つ以上のアクチュエータ(30)に接続されたプロセッサにタイヤ特徴データを提供し、
前記データは、前記タイヤ(T)の一つ以上の特徴を含み、
前記一つ以上の特徴には、前記タイヤ(T)の直径及び前記タイヤ(T)の幅が含まれ、
前記第1の複数のタイヤ係合部を半径方向に調整するための手段(30)及び前記第2の複数のタイヤ係合部を一つよりも多くの方向に調整するための手段は、前記プロセッサに受け取られた前記タイヤ特徴データに応答する、
ことを特徴とする請求項6に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項8】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
取付及び割出サブステーション(16,106)と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)に近接して位置するロボットアーム(52)と、
タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段と、を備える、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項9】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する回転を防止するために、前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)をクランプし、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に対して回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項10】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記ホイール(W)の前記タイヤ(T)に対する回転を防止するために前記ロボットアーム(52)を利用し、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を前記ホイール(W)に対して回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項11】
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするための手段は、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を第1の方向に回転させ、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項12】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための方法であって、
タイヤ(T)の第1の側壁面(TS1)を取付及び割出サブステーション(16,106)に接して位置させる工程と、
ホイール(W)をロボットアーム(52)に固定する工程と、
前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に配置する工程と、
タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)とホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットする工程と、を備える、
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する回転を防止するために、前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)をクランプする工程と、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に対して回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記ホイール(W)の前記タイヤ(T)に対する回転を防止するために前記ロボットアーム(52)を利用する工程と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)の一つ以上のコンポーネントを用いて前記タイヤ(T)を前記ホイール(W)に対して回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記配置する工程の後であって前記オフセットする工程の前に、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)を用いて前記タイヤ(T)を第1の方向に回転させる工程と、
前記ロボットアーム(52)を用いて前記ホイール(W)を前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させる工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記位置させる工程の前に、
前記タイヤ(T)の特徴を識別する工程と、
前記取付及び割出サブステーション(16,106)の第1の複数のタイヤ係合部(20)を半径方向に調整する工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記位置させる工程の後に、
第2の複数のタイヤ係合部(22)を、タイヤ(T)の前記第1の側壁面(TS1)と反対側の第2の側壁面(TS2)に接して位置させる工程と、
前記第1及び第2の複数のタイヤ係合部(20,22)を用いて前記タイヤ(T)をクランプする工程と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための単一セルワークステーション(10)であって、
複数のタイヤ係合部(130)を有するプラットフォーム(124)を含む取付及び割出サブステーション(106)を備え、
前記複数のタイヤ係合部(130)は、前記プラットフォーム(124)の表面(126)から軸方向に離間するように延出し、
前記タイヤ係合部(130)は、ゼロよりも大きい摩擦係数(k)をもつ上面(132)を有する複数のディンプル(130)によって画定されている、
ことを特徴とする単一セルワークステーション(10)。
【請求項19】
前記上面(132)は、粘着性材料のコーティング(136)を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項20】
前記上面(132)は、鋸刃(138)形状を有する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項21】
前記複数のディンプル(130)には、ゴム、プラスチック、金属、又は木材が含まれる、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項22】
前記上面(132)は、前記ホイール(W)が前記タイヤ(T)に対して回転されるときに前記タイヤ(T)の回転を防止するために、前記タイヤ(T)の側壁面(TS1)を支持するための手段を画定する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項23】
前記複数のディンプル(130)は、前記ホイール(W)による回転運動から前記タイヤ(T)に伝達される回転運動を止めるために、前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する位置を軸方向にオフセットするための手段を画定する、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項24】
前記複数のディンプル(130)の側壁面は、軸線(A−A)から、前記ホイール(W)の半径よりも大きい距離を置いて、半径方向に離間している、
ことを特徴とする請求項18に記載の単一セルワークステーション(10)。
【請求項25】
タイヤ(T)とホイール(W)とを含むタイヤ・ホイール組立体(TW)を処理するための方法であって、
前記ホイール(W)をロボットアーム(52)に固定する工程と、
前記ホイール(W)を前記タイヤ(T)に配置する工程と、
前記ロボットアーム(52)を利用して前記ホイール(W)を回転させる工程であって、前記ホイール(W)の回転が前記タイヤ(T)に回転を伝達するために利用される工程と、
前記タイヤ(T)の側壁面(TS1)を取付及び割出サブステーション(16,106)に接して位置させると共に、前記ホイール(W)から前記タイヤ(T)への回転運動の更なる伝達を防止するように前記タイヤ(T)の前記ホイール(W)に対する位置をオフセットするために、前記ロボットアーム(52)を前記取付及び割出サブステーションに向けて移動させる工程と、
前記タイヤ(T)の重バランスポイント(THP)と前記ホイール(W)の重バランスポイント(WHP)とをオフセットするために、前記ロボットアーム(52)を利用して、前記ホイール(W)を、前記タイヤ(T)に回転を伝達することなく、更に回転させる工程と、を備える、
ことを特徴とする方法。
【請求項26】
前記位置させる工程は、前記タイヤ(T)の前記側壁面(TS1)を、前記取付及び割出サブステーション(106)のプラットフォーム(124)の表面(126)から軸方向に離間するように延出する、複数のディンプル(130)の上面(132)に隣接して配置する工程を含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2012−501901(P2012−501901A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526224(P2011−526224)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/056021
【国際公開番号】WO2010/028233
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(507241012)アンドロイド インダストリーズ エルエルシー (10)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/056021
【国際公開番号】WO2010/028233
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(507241012)アンドロイド インダストリーズ エルエルシー (10)
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