説明

ローションを含む吸収性物品及び拭き取り用品

吸収性物品及び拭き取り用品を含む吸収性物品組み合わせ体。吸収性物品は、1種類以上のローションを含んでよく、拭き取り用品も1種類以上のローションを含んでよい。拭き取り用品を個別にパッケージ化し、個別にパッケージ化された吸収性物品に取付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、使い捨て吸収性物品及び拭き取り用品の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン、ライナー、タンポンなどの吸収性物品は、一般に、経血又は他の身体排出物を吸収するために、女性に用いられる。おむつ及び失禁用物品は、尿及び/又は糞便などの身体排出物を吸収及び収容するために、乳幼児又は他の失禁症状のある人に用いられる。これらの物品の使用及び交換は、面倒で不衛生である場合が多い。物品が排出物の収容に失敗したため、又は、物品を取り外した後、ユーザの体又は衣類に残った排出物のために、物品を交換する人の手や体が汚れる場合がある。更に、ユーザの体又は衣類の一部を清浄にすることが望ましい場合があり、これもまた物品を交換する人の手を汚す場合がある。従って、吸収性物品を使用又は交換の間、汚れた皮膚及び/又は衣類を清浄にする手段を有することが有益である。
【0003】
汚れた表面を清浄にする1つの手段は、拭き取り用品である。かかる拭き取り用品としては、例えば、湿潤拭き取り用品又は乾燥拭き取り用品を挙げることができる。清浄のために用いられる湿潤拭き取り用品は、不織布材料から製造され、液体清浄溶液を含む場合が多い。一部の拭き取り用品は、芳香剤及び/又はローションを含む。典型的には、かかる湿潤拭き取り用品は、色の点で概して均一であり、形状は矩形である。複数の拭き取り用品を共通のパッケージ内に共にパッケージ化する場合が多いが、拭き取り用品を個別にパッケージ化してもよい。
【0004】
月経用吸収性物品及び成人用失禁パッドは身体排出物を扱うために用いられるため、ユーザは、排出物に接触する身体領域の清浄さ及び健康について気遣いする場合がある。多くの吸収性物品は、物品の使用中、長期間にわたって、身体排出物が皮膚に接触した状態で保持する場合がある。このように皮膚との接触が増すことにより、爽快さ及び/若しくは清潔感を低下させる、並びに/又は、悪臭若しくは悪臭の知覚を増加させる可能性がある。更に、吸収性物品の使用により、未処理の身体排出物がユーザの皮膚及び毛髪に残る場合があり、これが皮膚衛生を低下させる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,346,486号
【特許文献2】米国特許第5,009,653号
【特許文献3】米国特許第4,950,264号
【特許文献4】米国特許第4,917,697号
【特許文献5】米国特許第4,687,478号
【特許文献6】米国特許第4,589,876号
【特許文献7】米国特許第4,285,343号
【特許文献8】米国特許第6,911,022号
【特許文献9】米国特許第4,556,146号
【特許文献10】米国特許第5,569,230号
【特許文献11】米国特許第4,738,676号
【特許文献12】米国特許第6,059,764号
【特許文献13】米国特許第5,951,536号
【特許文献14】米国特許第5,824,004号
【特許文献15】米国特許第5,702,382号
【特許文献16】米国特許第5,683,375号
【特許文献17】米国特許第5,658,269号
【特許文献18】米国特許第5,439,458号
【特許文献19】米国特許第5,304,161号
【特許文献20】米国特許第5,300,054号
【特許文献21】米国特許出願公開第2006/0135920号
【特許文献22】米国特許出願公開第2004/0064117号
【特許文献23】米国特許出願公開第2003/0206943号
【特許文献24】欧州特許第808151号
【特許文献25】欧州特許第763341号
【特許文献26】国際特許公開第00/57843号
【特許文献27】米国特許第5,059,282号
【特許文献28】米国特許第4,755,421号
【特許文献29】米国特許第4,481,243号
【特許文献30】国際特許公開第2005/115295号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「ISO9092:1988、布地−不織布の定義(Textiles-Nonwovens-Definition)」(国際標準化機構、1988年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体を提供することが望ましい。ユーザの皮膚衛生、皮膚の健康、皮膚感覚及び/又は皮膚の柔軟性を改善する、吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体を提供することもまた望ましい。更に、該組み合わせ体のユーザの皮膚及び/又は毛髪に残る身体排出物の量を低減する、吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体を提供することが望ましい。更に、清浄の容易さを改善させ、皮膚の快適さを向上させ、臭いを低減し、並びに/又はユーザに清潔感、乾いた感覚、又は爽快さをもたらす、吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1種類以上のローションを含む吸収性物品と、吸収性物品に接合するパウチと、からなり、パウチはその中に配置された拭き取り用品を有し、この拭き取り用品が1種類以上のローションを含む、吸収性物品組み合わせ体を提供する。拭き取り用品の1種類以上のローションは、吸収性物品の1種類以上のローションと関連し、補完的であり、相乗的であり、及び/又は同一であってよい。特定の実施形態では、拭き取り用品の1種類以上のローションと、吸収性物品の1種類以上のローションとが、同一の効果をもたらすことができる。拭き取り用品の1種類以上のローション及び/又は吸収性物品の1種類以上のローションは、それぞれ又は共同で、例えば、改善された皮膚の衛生、改善された皮膚の健康、ユーザの体への身体排出物付着の低減、改善された清浄の容易さ、向上した皮膚の快適さ、臭いの低減、例えば、清潔感、乾いた感覚、又は爽快さである、感情的効果、若しくはこれらの組み合わせのような、1つ以上の効果をもたらすことができる。拭き取り用品は、例えば、パウチのように、個別にパッケージ化してよい。特定の実施形態では、個別にパッケージ化された拭き取り用品を、個別にパッケージ化された吸収性物品に取り付けてよい。1種類以上のローションを含む吸収性物品と、1種類以上のローションを含む拭き取り用品とを含むパッケージも提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態の断面側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、1種類以上のローションを含んでよい、例えば湿潤拭き取り用品のような拭き取り用品に関する。拭き取り用品は、1種類以上のローションを含んでよい吸収性物品と併用することができる。特定の実施形態では、ローションは、例えば、ユーザの体への身体排出物付着の低減によるような、皮膚の衛生を改善し、清浄の容易さを改善し、皮膚の快適さを向上させ、臭いを低減し、並びに/又は、ユーザに対する清潔感、乾いた感覚、又は爽快さをもたらすことができる。ローションは、パンティ及び/又は他の衣類の汚れ、及び/又は漏れを低減することができる。1種類以上のローションを含む拭き取り用品は、個別にパッケージ化してよい。個別にパッケージ化された拭き取り用品を、個別にパッケージ化された吸収性物品に接合してよい。特定の実施形態では、吸収性物品は1種類以上のローションを含んでよい。
【0011】
吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体は、1つ以上の様々な利益をもたらすことができる。例えば、拭き取り用品は清浄のために提供することができ、これは物理的及び/又は感情的に着用者の快適性を向上させることができる。拭き取り用品の使用はまた、経血又は他の身体排出物に関連する臭い及び/又は知覚された臭いを低減することもできる。更に、拭き取り用品の使用は、爽快さ及び/又は清潔感をもたらすことにより、ユーザに感情的効果をもたらすことができる。拭き取り用品及び/又は吸収性物品に少なくとも1種類のローションの添加は、例えば、ユーザの皮膚及び毛髪への任意の身体排出物の付着の低減、皮膚の湿潤並びに/又は鎮静化、及び/又は臭い制御成分のローションへの組み込み、などにより清浄の容易さを改善させるような利益を強化できる。更に、特定の実施形態では、吸収性物品の1種類以上のローションは、通常の接触、ユーザの動作、及び/又は体温によりユーザの皮膚及び毛髪に移動可能であってよい。拭き取り用品の1種類以上のローションは、拭き取り用品を使用するときに、ユーザの皮膚及び毛髪へ移動可能であってよい。従って、吸収性物品から移動したローションは、拭き取り用品の1種類以上のローションと共に機能し、関連し、補完的であり、相乗的であり、及び/又は拡張された効果をもたらす。特定の実施形態では、皮膚のローションは、親水性バリアを作製することができる。ローションは、皮膚に留まる排出物を低減することができ、吸収性物品への排出物の移動を補助することができ、これらは漏れを低減できる。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「吸収性物品」は、例えば、身体排出物のような物質を吸収及び/又は収容するデバイスを指す。典型的な吸収性物品を、着用者の体に接触又は近接するように配置し、体から排出される様々な排出物を吸収及び収容することができる。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「個別にパッケージ化された」は、1個の単位体のみが特定のパッケージにパッケージ化されることを意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、「吸収性物品組み合わせ体」とは、それに接合した拭き取り用品を備える吸収性物品を指す。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「接合した」は、第1部材又は構成要素が、第2部材又は構成要素に直接的又は間接的に取付けられ、貼付され、又は別の方法で物理的に連結された状態を指す。間接的に接合された部材又は構成要素の例は、第1部材又は構成要素が、中間部材又は構成要素に貼付け又は連結されるところであってよく、中間部材又は構成要素は、貼付け又は連結されるところであってよい。第1部材又は構成要素と、第2部材又は構成要素との接合関係は、固定的又は解放可能であってよい。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「固定的に接合された」は、取付けられた構成要素類の1つを少なくとも部分的に破壊せずに取り外すことのできない連結を指す。本明細書で使用するとき、用語「解放可能に接合された」は、容易に解放されることを意図した連結を指す。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「拭き取り用品」は、ユーザの皮膚又は表面を清浄にするために用いることができる1体の材料を指す。拭き取り用品は、例えば、不織布材料、紙材料、織布材料、編物材料、房状材料、糸又は長繊維の結合を組み込むステッチボンド材料、又はウェットミリングによりフェルト化された材料のような任意の好適な材料で製造することができる。本明細書で使用するとき、不織布材料は「摩擦、及び/又は粘着、及び/又は接着により結合した、一方向又はランダムに配向された繊維の、加工されたシート、ウェブ、又はバット紙であり、織布材料、編物材料、房状材料、糸又は長繊維の結合を組み込むステッチボンド材料、又はウェットミリングによりフェルト化された紙や製造物を除いたもの」(「ISO9092:1988、布地−不織布の定義(Textiles-Nonwovens-Definition)」(国際標準化機構、1988年))である。このように、拭き取り用品は「不織布拭き取り用品」、即ち、不織布基材を含む拭き取り用品であってよい。拭き取り用品は、「紙拭き取り用品」、即ち、例えば、トイレットペーパー又はティッシュペーパーのような湿式基材のような紙基材を含む拭き取り用品であってもよい。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語「湿潤拭き取り用品」は、パッケージ化前に任意の流体で湿潤された基材を含む拭き取り用品を指す。
【0019】
本明細書で使用するとき、用語「ローション」は、例えば、ユーザの皮膚又は毛髪のような、それが適用される表面に効果をもたらすことを意図された、任意の様々な溶液、懸濁液、混合物、エマルション、クリーム、軟膏、膏薬、医薬品等を含んでよい局所用製剤である。ローションは、流体又は部分的に流体(即ち、半固体)である物質であってよい。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「ローションの有効量」は、吸収性物品及び/又は拭き取り用品を適用したとき、目的とする効果をもたらすのに有効である特定のローションの量を指す。
【0021】
印刷に関連して使用するとき、用語「画像」は、任意の種類のマーク、図、絵、識別コード、記号、像、模様、又は、例えば単語、専門用語、数、文章若しくは指示のような文を含む。画像はまた、直線、線分、曲線、帯、矢印、着色領域、又は、ユーザに合図若しくは指針を提供する目的を有する任意の他の印刷された印であってもよい。
【0022】
図1は、生理用ナプキン21とパウチ25内に存在する個別にパッケージ化された拭き取り用品23とを含む、吸収性製品組み合わせ体20を示す断面側面図である。この実施形態では、パウチ25は、接合手段27により生理用ナプキン21に接合されている。パウチ25は、生理用ナプキン21に解放可能に又は固定的に接合することができる。パウチ25を生理用ナプキン21に接合するために任意の好適な手段を使用することができる。好適な接合手段27の他の例は、例えば、感圧性接着剤のような接着剤である。特定の実施形態では、生理用ナプキン21とパウチ25は、例えば、ホットメルト糊のような糊付着を使用して解放可能に接合される。生理用ナプキン21は、生理用ナプキン21に解放可能に接合又は接合されていない解放式包装紙22を有してよい。解放式包装紙22は、生理用ナプキン21を部分的又は完全に取り囲んでよい。特定の実施形態では、パウチ25は、生理用ナプキンの解放式包装紙22に解放可能に接合することができる。別の方法として、又は追加で、パウチ25は固定的に接合することができる。
【0023】
図1に示した生理用ナプキン21は、身体面側面28と、対向する衣類面側面26とを有する。身体面側面28はトップシートを含んでよく、衣類面側面26はトップシートに接合する液体不透過性バックシートを含んでよい。生理用ナプキン21は、少なくとも部分的にトップシートとバックシートとの間に位置する吸収性コアを更に含んでよい。図示したパウチ25は、外向き面側面24と、対向する内向き面側面29とを有する。パウチ25の内向き面側面29は、生理用ナプキン21の衣類面側面26に接合してよい。図1は、衣類面側面26の中央で、生理用ナプキン21に接合するパウチ25を示す。パウチ25は、生理用ナプキン21、解放式包装紙22、又は生理用ナプキン21を封入するパッケージ上の、任意の好適な位置で生理用ナプキン21に接合することができる。特定の実施形態では、パウチ25は、ナプキン21の一方の端部30で生理用ナプキン21に接合する。或いは、パウチ25は、生理用ナプキン21の身体面側面28上に位置してよい。これらの位置により、拭き取り用品23を収容するパウチ25を、生理用ナプキン21を開封する前に又は開封することなく取り外し、使用することを可能にできる。
【0024】
特定の実施形態では、生理用ナプキン21は、それぞれが長手方向側縁部から延びる1対のフラップを含んでよい。好適な生理用ナプキンは、例えば、米国特許第5,346,486号、同第5,009,653号、同第4,950,264号、同第4,917,697号、同第4,687,478号、同第4,589,876号、及び同第4,285,343号に記載されている。かかる実施形態では、生理用ナプキン21のフラップは、トップシートに面する関係でトップシートに折り重なり、拭き取り用品23を収容するパウチ25は、トップシートに面する関係が維持されるようにフラップに解放可能に貼付される。かかる配置は、例えば、米国特許第6,911,022号に記載されている。
【0025】
拭き取り用品を保持するのに好適な任意のパウチを用いてよい。特定の実施形態では、パウチは、取付け前に吸収性物品から分離することができる。例えば、吸収性物品から分離されたパウチは、吸収性物品の構成要素を含まない場合がある。他の実施形態では、解放式包装紙22は拭き取り用品を収容するためにフラップ(又はパウチ)を含んでよい。好適なフラップ(又はパウチ)は、例えば、米国特許第4,556,146号及び同第5,569,230号に記載されている。吸収性物品は、吸収性物品を取り囲み個々のパッケージを形成する解放式包装紙22を含んでよく、パウチは、例えば、米国特許第5,569,230号に記載されているパウチのような、解放式包装紙22の一部を含む。
【0026】
図1に示した生理用ナプキン21に関して、生理用ナプキン21は、例えば、可撓性ポリ包装紙のようなものに個別にパッケージ化されてよい。特定の実施形態では、生理用ナプキン21の解放式包装紙22は、生理用ナプキン21を取り囲み、パッケージを形成することができる。個別に包装された生理用ナプキンは、例えば、箱又はポリバッグのような袋のような小売りパッケージにパッケージ化されてよい。
【0027】
図1は吸収性物品として生理用ナプキン21を示すが、パンティライナー、失禁用物品、陰唇間パッド、又は乳幼児用おむつのような、任意の好適な吸収性物品を使用することができる。好適なパンティライナーは、米国特許第4,738,676号に開示されている。他の吸収性物品は、例えば、米国特許第6,059,764号、同第5,951,536号、同第5,824,004号、同第5,702,382号、同第5,683,375号、同第5,658,269号、同第5,439,458号、同第5,304,161号、及び同第5,300,054号に記載されている。
【0028】
吸収性物品は、1種類以上のローションを更に含んでよい。吸収性物品に適用するのに好適な任意のローションを使用することができる。好適なローションとしては、例えば、ユーザの体への身体排出物付着の低減、改善された清浄の容易さ、向上した皮膚の快適さ、臭いの低減、及び/又は、ユーザに対する清潔感、乾いた感覚、又は爽快さをもたらすローションが挙げられる。特定の実施形態では、1種類以上のローションとしては、例えば、鎮静芳香又は他の成分を含むローションなど、生理痛を低減する及び/又はなくすことができるローションが挙げられる。
【0029】
ローションは、吸収性物品上の任意の好適な位置に適用することができる。例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、乳幼児用おむつ、陰唇間パッド、又は失禁用物品など、トップシートを含む吸収性物品の場合のような特定の実施形態では、1種類以上のローションを吸収性物品のトップシート上に配置してよい。ローションは、例えば、吸収性物品の表面全体又はその一部に、任意の好適な方式で吸収性物品に適用することができる。例えば、ローションは、吸収性物品の長手方向中心線に並んだ1本以上の縞で適用することができ、及び/又は、吸収性物品に対して不均一な方式で適用することができる。ローションを含む好適な吸収性物品は、例えば、米国特許出願公開第2006/0135920号、同第2004/0064117号、及び同第2003/0206943号に記載されている。任意の好適な量の1種類以上のローションを吸収性物品に適用することができる。特定の実施形態では、吸収性物品は、1種類以上のローションの有効量を収容することができる。
【0030】
特定の実施形態では、拭き取り用品23は1種類以上のローションを含む。例えば、水性又は非水性ローションなどの、拭き取り用品に適用するのに好適な任意のローションを用いてよい。好適なローションとしては、例えば、ユーザの体への身体排出物付着の低減、改善された清浄の容易さ、向上した皮膚の快適さ、臭いの低減、及び/又は、ユーザに対する清潔感、乾いた感覚、又は爽快さをもたらし、ユーザの衣類の汚れる確率を低減させ、並びに/又は漏れを低減するローションが挙げられる。特定の実施形態では、ローションは、皮膚からの汚れ除去を補助することにより、拭き取り用品の清浄能力を向上させることができる。ローションは、これに併せて或いは代わりの方法として、皮膚と拭き取り用品との間の摩擦を低減することにより、及び/又は、例えば、アロエ又はカモミールなどの皮膚を鎮静化できる物質を含有することにより、皮膚に効果をもたらすこともできる。好適なローションの例は、例えば、欧州特許第808151号、同第763341号、及び国際特許公開第00/57843号に開示されている。拭き取り用品23は、例えばシリコーンなど、ユーザの体への身体排出物付着の阻止を補助できる物質、例えばアロエ若しくはビタミンEなど、ハンドローションに用いられるものと類似した皮膚コンディショニング物質、例えばマンサクなど、皮膚に適用するための他の物質、及び/又は拭き取り用品に含むのに好適な任意の他の物質を収容することができる。
【0031】
ローションは、任意の好適な方法で、例えばユーザによって使用される前など、任意の好適なときに、拭き取り用品23に添加することができる。例えば、拭き取り用品23をローションに含浸してよく、及び/又は、拭き取り用品23の1側面に適用してもよい。特定の実施形態では、第1ローションを拭き取り用品23の第1側面に適用し、第2ローションを拭き取り用品23の第2側面に適用する。ローションはまた、例えば、任意の清浄溶液を添加できる前又は後に、拭き取り用品23にローションを適用することなどで存在し得る任意の清浄溶液とは別に、拭き取り用品23に含まれる場合もある。特定の実施形態では、1種類以上のローションを拭き取り用品23の少なくとも一部上に一緒に又は別々に配置してよい。
【0032】
特定の実施形態では、拭き取り用品23に含まれる1種類以上のローションは、吸収性物品上に収容される1種類以上のローションの1つ以上の効果に関連し、補完的であり、相乗的であり、又は同一である1つ以上の効果を有することができる。本明細書で使用するとき、用語「関連する」は、論理的に関連性のある特徴を有することを意味する。例えば、臭いの低減効果を付与する2種の異なるローションは、両方のローションが同じ効果を付与することができるため、関連する場合がある。
【0033】
本明細書で使用するとき、用語「補完的である」は、ユーザが同時に感知したとき、1つの要素を個別に用いる効果とは異なる所望の効果をもたらすことができる2種以上の要素を指す。例えば、臭いを低減する第1ローションと、拭き取り用品の清浄能力を強化する第2ローションと合わせて、爽快さ及び/又は清潔感をもたらすことができる。
【0034】
本明細書で使用するとき、用語「相乗的である」は、ユーザが同時に感知したとき、ユーザが個別に要素を感知するときの反応より、より強く、又はより望ましい反応をもたらす要素を指す。例えば、ユーザの体への身体排出物付着を低減するローションと、清浄の容易さを改善させるローションは、個別にいずれかのローションによりもたらされる効果と比較して、強化された効果及び/又は爽快さ及び/若しくは清潔感を与えることができる。
【0035】
特定の実施形態では、吸収性物品の1種類以上のローションと、拭き取り用品の1種類以上のローションは、同一及び/又は実質的に同一であってよい。例えば、拭き取り用品が第1ローションを含み、吸収性物品が不動化剤のような追加成分を更に含む第1ローションを含む場合、吸収性物品及び拭き取り用品は、同一又は実質的に同一であるローションを含むと考えることができる。特定の実施形態では、ローションが同一組成を有する場合、又は組成が異なる場合でも、吸収性物品の1種類以上のローションと、拭き取り用品の1種類以上のローションは同一であると考えることができ、それらは典型的なユーザが感知したとき、容易に認識可能である違いを有しない。
【0036】
特定の実施形態では、拭き取り用品23及び/又は吸収性物品上に1種類以上のローションを使用することは、延長された効果をもたらすことができる。即ち、ローションの効果は、拭き取り用品23又は吸収性物品のいずれかの上に個別にローションを使用するときと比較して、より長い期間持続することができる。拭き取り用品23上及び/又は吸収性物品上に1種類以上の同一ローションを使用することはまた、相乗的効果をもたらすことができる。例えば、拭き取り用品23上並びに吸収性物品上に、ユーザの皮膚及び毛髪への身体排出物の付着を低減する同一ローションを使用することは、拭き取り用品23上又は吸収性物品上のいずれかに個別にローションを使用するときよりも、より効果的である場合がある。
【0037】
拭き取り用品23及び/又は吸収性物品に含まれる1種類以上のローションは、拭き取り用品上及び/又は吸収性物品上に使用するのに好適な任意の成分を含んでよい。好適な成分としては、例えば、皮膚軟化剤、不動化剤、皮膚治療剤、鎮静剤若しくは保護剤、植物抽出物、花卉抽出物、水、粘度調整剤、芳香剤、除菌・抗菌活性物質、抗真菌剤、薬剤活性物質、皮膜形成剤、防臭剤、乳白剤、収れん剤、溶媒、及び/又は、例えば、セルロース誘導体、タンパク質、及びレシチンなどの安定剤が挙げられる。
【0038】
特定の実施形態では、ローションは少なくとも1種類の皮膚軟化剤を含んでよい。本明細書で使用するとき、「皮膚軟化剤」は、皮膚及び毛髪を軟化し、鎮静化し、柔軟化し、被覆し、滑らかにし、保湿し、及び/若しくは清潔にする物質である。例えば、鉱物油及び/若しくはワセリンのなどの石油系の皮膚軟化剤、例えば、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、乳酸ラウリル、及び/若しくは乳酸セチルなどの脂肪酸エステル型皮膚軟化剤、例えば、ラウリル、セチル及び/若しくはステアリルエトキシレートなどのアルキルエトキシレート型皮膚軟化剤、脂肪酸エステルエトキシレート型皮膚軟化剤、例えば、セチルアルコール及び/若しくはステアリルアルコールなどの脂肪族アルコール型皮膚軟化剤、例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)556コスメチック・グレード液、ポリフェニルメチルシロキサン、ダウ2502並びにダウ2503ポリシロキサン液などのセチル若しくはステアリル官能化(fictionalized)ジメチコン、及び/又は米国特許第5,059,282号に開示されている化合物のようなポリシロキサン型皮膚軟化剤、並びに/又はこれらの混合物のような、任意の好適な皮膚軟化剤を使用することができる。他の好適な皮膚軟化剤としては、例えば、鯨蝋若しくは他の蝋、脂肪酸、及びステアリン酸のような脂肪族アルコールエーテル、プロポキシル化脂肪族アルコール、多価アルコールの脂肪酸エステル、並びに/又はラノリン及びその誘導体を挙げることができる。
【0039】
特定の実施形態では、ローションは、少なくとも1種類の皮膚軟化剤と、少なくとも1種類の不動化剤を含んでよく、不動化剤は、ローション組成物が適用される吸収性物品上における皮膚軟化剤を不動化することができる好適な不動化剤としては、例えば、C14〜C22脂肪族アルコール、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物のようなC16〜C18脂肪族アルコール、C14〜C22脂肪酸、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、及びこれらの混合物のようなC16〜C18脂肪酸、C14〜C22脂肪族アルコールエトキシレート、例えば、パルミチン酸ソルビタン(例えば、スパン(SPAN)40)、ステアリン酸ソルビタン(例えば、スパン60)、ベヘン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリン、モノパルミチン酸グリセリン、モノベヘン酸グリセリン、モノステアリン酸スクロース及びジステアリン酸スクロース、並びにモノジラウリン酸スクロース及びジラウリン酸スクロースのようなポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、例えば、カルナウバ、蜜蝋、カンデリラ(catidelilla)、パラフィン、セレシン、エスパルト、オウリクリ(ouricuri)及びレゾワックス(rezowax)のような蝋、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
【0040】
特定の実施形態では、ローションは、例えば、紅斑、悪臭、及び細菌性皮膚疾患の治療及び予防に有益な剤のような、1種類以上の皮膚治療剤を含んでよい。好適な皮膚治療剤としては、例えば、ヘキサミジン、酸化亜鉛、及びナイアシンアミドが挙げられる。
【0041】
ローションは、任意の好適な方法で吸収性物品に適用することができる。特定の実施形態では、1種類以上のローションは、例えば、生理用ナプキンのトップシートのような吸収性物品の身体面表面に適用できる。任意の様々な適用方法を使用できる。好適な方法としては、噴霧、印刷(例えば、フレキソ印刷)、コーティング(例えば、グラビアコーティング)、押出成形、又は、例えば、カレンダーロールのような回転表面上にローション組成物を噴霧し、次いで生理用ナプキンのトップシートの外表面に組成物を移動させる等の、これらの適用技術の組み合わせが挙げられる。
【0042】
拭き取り用品23は、天然繊維、合成繊維、又は基材が紙であるとは考えられない天然繊維と合成繊維の混合の不織布ウェブを含む基材を有する不織布拭き取り用品であってよい。好適な天然繊維としては、例えば、木材パルプ繊維、木綿、及びレーヨンのようなセルロース繊維が挙げられる。好適な合成繊維としては、例えば、ポリエステル及びポリプロピレン繊維のようなポリオレフィンなど、一般的に布地で用いられる繊維が挙げられる。拭き取り用品は、ビスコースレーヨン及び/又は木材パルプを含む基材を有する不織布拭き取り用品であってよい。或いは、拭き取り用品23は、例えば、トイレットペーパー又はティッシュペーパーに類似する方法で湿式材料から製造される基材を含む拭き取り用品などの、紙拭き取り用品であってよい。特定の実施形態では、拭き取り用品は絹を含んでよい。
【0043】
拭き取り用品23は、「フラッシャブル」であってよい。即ち、トイレに流すとき、及び下水道に移送されるとき、下水道のあらゆる要素を塞がないように十分に小さい断片に崩壊し得る大きさである。例えば、パウチ材料などの拭き取り用品に関連する任意の包装材料も、フラッシャブルであることができる。そのような基準に適合する包装材料としては、例えば、シリコーン処理されたポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルアルコールでコーティングされたフィルム、及びポリビニルアルコールでコーティングされた又は含浸されたティッシュのような、水溶性材料を挙げることができる。好適な材料は、例えば、米国特許第4,755,421号に開示されている。
【0044】
拭き取り用品23は、吸収性物品の使用又は交換時、皮膚の清浄又は他の効果をもたらすのに好適な、任意の大きさであってよい。特定の実施形態では、拭き取り用品は矩形であってよい。拭き取り用品23は、約25平方センチメートル(約4平方インチ)以上、約50平方センチメートル(約9平方インチ)以上、約1,450平方センチメートル(約225平方インチ)以下、約100平方センチメートル(約16平方インチ)〜約320平方センチメートル(約50平方インチ)、又は約225平方センチメートル(約35平方インチ)の大きさであってよい。
【0045】
拭き取り用品23は、液体系の清浄溶液を含む湿潤拭き取り用品であってよい。拭き取り用品23はまた、或いはよい香りがしてもよい。特定の実施形態では、拭き取り用品23は、清浄溶液を含浸させた不織布を含んでよい。清浄溶液としては、例えば、界面活性剤、アルコール、芳香剤組成物、抗菌剤、pH緩衝剤、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。拭き取り用品23は、シリコーンのような、ユーザの体への身体排出物の付着を阻止できる物質を含有してよい。特定の実施形態では、清浄溶液は、例えば、アロエ並びにビタミンEのようなハンドローションに用いられるものに類似した皮膚コンディショニング物質、例えば、マンサクのような皮膚に適用するための他の物質、又は湿潤拭き取り用品に含むのに当該技術分野で既知である任意の他の物質を含有してよい。
【0046】
よい香りのする拭き取り用品を製造するために、1種類以上の芳香剤組成物を、清浄溶液に含んでよい。或いは、1種類以上の芳香剤組成物を、例えば、任意の清浄溶液の添加の前又は後に、拭き取り用品23に芳香剤組成物を適用することにより、任意の清浄溶液とは別に拭き取り用品23に含んでよい。別の例は、例えば、芳香剤組成物を含むキャリア物質のような別の成分を含む拭き取り用品23であってよい。更に、1種類以上の芳香剤組成物を、拭き取り用品23の少なくとも一部の上に一緒に又は別々に配置してよい。
【0047】
他の実施形態としては、例えば、鉱物油及び米国特許第4,481,243号に記載されている皮膚軟化剤のような非水性清浄溶液を含有する乾燥拭き取り用品又は拭き取り用品を挙げることができる。
【0048】
特定の実施形態では、例えば、拭き取り用品23が、拭き取り用品23の1側面のみに適用される1種類以上のローションを含む場合があるとき等である。拭き取り用品23は、拭き取り用品23のどちらの側を用いるべきか、ユーザへの情報を伝達するために印刷されてよい。例えば、拭き取り用品23の1側面が印刷され、拭き取り用品23の他の側面は印刷されていない、又は異なるデザインが印刷されていてよい。湿潤拭き取り用品23の印刷された1側面は、拭き取り用品23の他の側面と異なるため、ユーザは汚れた身体領域を清浄にするために、拭き取り用品23の適切な表面を使用するよう、拭き取り用品23を正しい方向に置くことができる。拭き取り用品23のどちらの側面が強化された効果を有するかということについての伝達がユーザに対して明白である限り、拭き取り用品23のいずれの側面に印刷してもよい。従って、特定の実施形態では、拭き取り用品23は、拭き取り用品23の強化された効果を有する側面上が印刷されていてよい。特定の実施形態では、拭き取り用品23は、拭き取り用品23の強化された効果を有する側面上の第1印刷と、拭き取り用品23の反対側面上の第2印刷を有する。例えば、拭き取り用品23は、第1ローションを有する拭き取り用品23の側面上には水玉又は花のような画像を印刷し、反対側上に一定のパターンの線を印刷してよく、逆もまた同様である。特定の実施形態では、拭き取り用品23の強化された効果を有する側面上に、使用法の指示が印刷される。特定の実施形態では、拭き取り用品23の指示された部分が、優れた保湿、流体除去、改善された清浄、殺菌、改善された柔軟性、又は拭き取り用品23の感情的応答又は適切な使用を促す他の合図のうちの1つである場合があることを、ユーザが知覚するよう拭き取り用品23に印刷してよい。
【0049】
特定の実施形態では、ユーザへ、1種類以上のローションを含む拭き取り用品23は、拭き取り用品23が協調的吸収性物品と共に使用されるべきであると情報伝達するために印刷されてよい。拭き取り用品23、吸収性物品、及び外部パッケージは、それぞれ、例えば、ユーザが吸収性物品上に収容されたローションの相乗的効果を経験できるなどの、拭き取り用品23及び吸収性物品が一緒に用いられるべきであることを伝達する協調的な様式で印刷されてよい。例えば、拭き取り用品23、吸収性物品、及び外部パッケージは、それぞれ、同じデザインが印刷されてよく、及び/又は、同じ色合いで印刷若しくは着色されてもよい。かかる配置では、印刷は、例えば、拭き取り用品23、パウチ25、吸収性物品、解放式包装紙22、吸収性物品を収容するパッケージ、及び/又は、例えば、複数の吸収性物品組み合わせ体がパッケージ化された袋若しくは箱のような、外部パッケージ上に配置されてよい。特定の実施形態では、拭き取り用品23、パウチ25、吸収性物品、及び/又はパッケージに、対応する吸収性物品及び/又は拭き取り用品23についての情報を印刷してよい。
【0050】
拭き取り用品23、パウチ25、又は拭き取り用品の外部パッケージはまた、別の方法として、拭き取り用品23が、取付けられている吸収性物品と協調することを伝達するデザインを印刷してよい。例えば、拭き取り用品23が接合している吸収性物品上又は吸収性物品のパッケージ上の印刷及び/又は着色と協調し、及び/又は対応するように、拭き取り用品23を印刷してよい。
【0051】
特定の実施形態では、拭き取り用品23は、個別にパッケージ化されてよく、吸収性物品に接合してもよい。1つの個別にパッケージ化された拭き取り用品23が1つのパッケージ化された吸収性物品に接合してよく、1つ以上の個別にパッケージ化された拭き取り用品23が1つの個別にパッケージ化された吸収性物品に接合してよく、1つの個別にパッケージ化された拭き取り用品23が1つ以上の個別にパッケージ化され得る吸収性物品に接合してよく、1つ以上の一緒にパッケージ化された拭き取り用品が1つ以上の個別にパッケージ化された吸収性物品に接合してよく、1つ以上の個別にパッケージ化された拭き取り用品が1つ以上の一緒にパッケージ化された吸収性物品に接合してよく、又は任意の好適な組み合わせでもよい。特定の実施形態では、拭き取り用品は個別にパッケージ化されてよいが、吸収性物品に接合しない。例えば、拭き取り用品は個別のパウチにパッケージ化されてよく、拭き取り用品を収容する複数の個々のパウチが同じ外部パッケージ内に吸収性物品と共にパッケージ化されてよく、又は複数の個々のパウチが吸収性物品の外部パッケージとは異なる外部パッケージにパッケージ化されてもよい。拭き取り用品及び吸収性物品は、例えば、一緒に販売及び/又は使用されるように設計する等、同じ目的のために、共同で販売されてよい。或いは、複数の拭き取り用品を共通のパッケージ内に一緒にパッケージ化し、次いで同じ外部パッケージ内に吸収性物品と共にパッケージ化してよく、又は、複数の拭き取り用品を、吸収性物品とは異なる共通のパッケージ内に一緒にパッケージ化してもよい。特定の実施形態では、複数の個別にパッケージ化された拭き取り用品は、複数の個別にパッケージ化された吸収性物品と共にパッケージ化され、吸収性物品又は拭き取り用品の一方又は両方の個々のパッケージは、例えば、国際特許公開第2005/115295号に記載されているような、拭き取り用品23の吸収性物品への取付けを可能にする取付手段を備える。
【0052】
特定の実施形態では、拭き取り用品23はパウチ25内にパッケージ化されてよい。拭き取り用品23を保持するための任意の好適なパウチ25を使用することができる。例えば、パウチは、紙及び/又は、ポリエチレンのような他の好適な材料で製造することができる。拭き取り用品23が湿潤拭き取り用品であるとき、拭き取り用品23の水分を維持するのに好適な任意のパウチ25を用いることができる。例えば、パウチ25は、使用することができる拭き取り用品23からの蒸発を防ぐのに好適な少なくとも1種類のバリア材料を含んでよい。好適なバリア材料としては、例えば、エチレンビニルアルコール(EVOH)、プロピレンビニルアルコール(PVOH)、又はLDPE(低密度ポリエチレン)のような高分子フィルム層の間に挟まれたアルミニウムの層を有する積層体、アルミニウム処理のような金属で被覆されたプラスチックフィルム、金属箔、配向ポリエチレンテレフタレート(PET)、PETG(グリコール変性PET)、配向ポリアミド、芳香族ポリアミド、又はポリエチレンフィルムのような高分子フィルムが挙げられる。特定の実施形態では、パウチ25は、紙及び/又は箔を含む。また、或いは、パウチ25は、ポリエチレン(PE)を含む内層、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)とのコポリマーを含む外層、及びポリプロピレン(PP)を含む下方中間層を含んでよい。
【0053】
特定の実施形態では、パウチ25の1つ以上の側面を封止し、製品が製造されたときから消費者によって使用されるときまで溶液の大量の蒸発を防ぐことができる。パウチ25は、各側面を封止してよい。例えば、熱及び/又は圧力封止、超音波封止、糊封止、ダウ社(Dow Company)の「ジップロック(ZIP LOCKS)」のようなチャック式軌道封止システム、又はこれらの組み合わせを含む、任意の数の封止機構を使用することができる。パウチ25は蒸気不透過性であってよい。特定の実施形態では、パウチ25を密封することができる。その上、パウチ25は、更に蒸発を低減するため、箔又は他の好適な材料で裏打ちすることができる。
【0054】
パウチ25は、その中に収容されている拭き取り用品23を利用するために、パウチ25の封を切る(又は開封する)ための手段を有してよい。例えば、パウチ25は、タブ、易剥離性ラベル、又は、例えば、掴握するための乾燥縁部(dry edge)を有するステッカーのような「乾燥縁部」ステッカー機構、解放式接着剤、解放式熱及び/若しくは圧力封止、穿孔、破裂封止、引裂封止、など任意の他の開封機構で容易に開封するためのミシン目若しくはダイカット脆弱線を有することができ、又は、パウチ25は、例えば、易引裂性(easy to tear)フィルムのような比較的易引裂性の材料で製造してもよい。
【0055】
任意の好適な接合手段は、吸収性物品組み合わせ体のパウチ25及び吸収性物品を取付けるために使用することができる。特定の実施形態では、拭き取り用品23のパッケージの外側上での接合手段は、吸収性物品のパッケージと拭き取り用品23のパッケージとの間に十分な程度の接合が生じるように、選択及び適用してよい。例えば、感圧性接着剤、ホットメルト接着剤、コールドメルト接着剤、又は溶媒系の接着剤のような、任意の好適な接着剤を用いて、吸収性物品と拭き取り用品23とを接合することができる。接着剤は、連続的コーティング領域として、又は、例えば、水玉、縞、らせん又はビーズのような模様として、吸収性物品及び/又は拭き取り用品23に適用することができる。特定の実施形態では、吸収性物品及び拭き取り用品23は、1つ以上の機械的締結具により接合することができる。好適な機械的締結具としては、例えば、フック・ループ式ファスナーが挙げられる。
【0056】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0057】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文書は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文書の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0058】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。従って、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体であって、
a.1種類以上のローションを含む吸収性物品と、
b.該吸収性物品に接合するパウチと、からなり、該パウチはその中に配置された拭き取り用品を有し、該拭き取り用品が1種類以上のローションを含むことを特徴とする、吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項2】
前記拭き取り用品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類が、前記吸収性物品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類に関連する、請求項1に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項3】
前記拭き取り用品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類が、前記吸収性物品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類に対して補完的である、請求項1に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項4】
前記拭き取り用品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類が、前記吸収性物品の前記1種類以上のローションのうちの少なくとも1種類に対して相乗的である、請求項1に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項5】
前記吸収性物品の前記1種類以上のローションと、前記拭き取り用品の前記1種類以上のローションとが、同一の効果をもたらす、請求項4に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項6】
前記同一の効果が、改善された皮膚の衛生、改善された皮膚の健康、ユーザの体への身体排出物付着の低減、改善された清浄の容易さ、向上した皮膚の快適さ、低減した衣服の汚れ、低減した漏れ、臭いの低減、感情的効果、若しくはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項7】
前記感情的効果が、ユーザに対する清潔感、乾いた感覚、又は爽快さである、請求項6に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項8】
前記吸収性物品の前記1種類以上のローションと、前記拭き取り用品の前記1種類以上のローションとが、拡張された効果を提供する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項9】
前記拭き取り用品が、湿潤拭き取り用品である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。
【請求項10】
パッケージを含み、前記吸収性物品の少なくとも一部と、前記拭き取り用品の少なくとも一部とが該パッケージ内に配置される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の吸収性物品と拭き取り用品との組み合わせ体。

【図1】
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【公表番号】特表2009−542402(P2009−542402A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519053(P2009−519053)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052891
【国際公開番号】WO2008/012742
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】