説明

ローラーコンベア

【課題】本発明は大きさの異なる複数の被搬送物を搬送するローラーコンベアに関し、適用される設備のコスト低減及び効率向上を図ることを課題とする。
【解決手段】大きさの異なる複数のパレット22A,22Bを搬送するローラーコンベアにおいて、フレーム23,24とステー25を設ける。フレーム23は、パレット22A,22Bを搬送するローラー26-1〜26-6と、各ローラー26-1〜26-6を個別に駆動するステッピングモーター28-1〜28-6とを有する。フレーム24は、前記ローラー26-1〜26-6と対向するよう配置されるローラー27-1〜27-6と、このローラー27-1〜27-6を個別に駆動するステッピングモーター29-1〜29-6とを有する。また、調整機構により、フレーム23とフレーム24との離間距離をパレット22A,22Bの大きさに対応させて調整可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はローラーコンベアに係り、特にローラーにより被搬送物を搬送するローラーコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ハードディスク装置等の電子装置の組立ラインは、組み立てられる電子装置を搬送するローラーコンベアを有している。組立処理が行われる電子装置は搬送パレットに搭載され、ローラーコンベアはこの搬送パレットを各種組立装置に搬送する。そして、組立装置において電子装置に対し所定の組立処理が実施されると、この電子装置は次の組立装置まで再びローラーコンベアにより搬送される。
【0003】
このローラーコンベアは、対向するよう配設された一対のフレームの夫々に、複数のローラーが配設されている。また、各フレームに設けられるローラーは、対向するよう配置される。そして、このローラーをモーターで駆動することにより、ローラー上に載置された搬送パレットを搬送する構成とされている。
【0004】
従来のローラーコンベアとしては、一方のフレームに配設されたローラーのみをモーターで駆動し、他方のフレームに配設されたローラーはモーターで駆動することなく自由に回転できる構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、一方のフレームに配設されたローラーのみを駆動した場合、他方のフレームに配設されたローラーには駆動力が作用しない。このため、搬送ローラーの左右位置で搬送力が異なってしまい、搬送時に搬送パレットが蛇行してしまう問題点が生じる。
【0005】
そこで、一方のフレームに配設されたモーターにより駆動されるローラー(駆動ローラ)と、他方のフレームに配設された自由回転するローラーを連結シャフトで連結し、これにより対向する一対のローラーが同期して回転するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。図1は、この種のローラーコンベアの一例を示している。同図では、4台のローラーコンベア1A〜1Dが一列に列設されている。このローラーコンベア1A〜1Dは、搬送パレット2(以下、単にパレット2という)を図中矢印X方向に搬送するものである。
【0006】
ローラーコンベア1A〜1Dは同一構成であるため、図中手前に位置するローラーコンベア1Dの構成についてのみ説明する。ローラーコンベア1Dは、対向するよう配置されたフレーム3,4を有している。このフレーム3,4はステー5に溶接等により固定されており、その離間距離L0はパレット2の幅寸法に対応した距離とされている。フレーム3,4には複数のローラー6,7が取り付けられており、また対向する一対のローラー6,7は連結シャフト8により連結されている。
【0007】
連結シャフト8は、フレーム4を貫通してローラー7の配設面と反対側の面に延出しており、この延出部分にはプーリー9が配設されている。更に、この反対側面にはステッピングモーター10及びタイミングベルト11が設けられており、ステッピングモーター10の回転軸に設けられた駆動プーリ(図に現れず)と各プーリー9はタイミングベルト11により接続されている。よって、ステッピングモーター10が駆動することにより、タイミングベルト11及びプーリー9を介して連結シャフト8が回転し、これによりローラー6,7が同期して回転する構成とされていた。
【特許文献1】特開2001−287819号公報
【特許文献2】特開平11−278622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで電子装置の組立ラインでは、組み立てられる電子装置が変更になった場合、パレット2の大きさが変化する場合がある。しかしながら、従来のローラーコンベアでは対向するローラー6,7が同期を取るために連結シャフト8で連結されていたため、フレーム3とフレーム4との距離L0を変更することができなかった。
【0009】
このため、組み立てられる電子装置が変更になった場合、これに対応するローラーコンベアを作製する必要が生じ、設備コストが上昇すると共に電子装置の組立効率が低下してしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、適用される設備のコスト低減及び搬送効率の向上を図りうるローラーコンベアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点によると、被搬送物を搬送するローラーコンベアであって、前記被搬送物を搬送する第1のローラーと、前記第1のローラーを個別に駆動する第1のモーターとを有する第1のフレームと、前記第1のローラーと対向するよう配置され前記被搬送物を搬送する第2のローラーと、前記第2のローラーを駆動する第2モーターとを有し、前記第1のフレームと対向するよう配置される第2のフレームと、前記被搬送物の大きさに対応するよう、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの離間距離を調整する調整機構とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上記のローラーコンベアによれば、各ローラーを独立して駆動させつつ、かつ大きさの異なる複数の被搬送物に対応することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
【0014】
図2乃至図5は、本発明の一実施形態であるローラーコンベア20を示している。図2は、4台のローラーコンベア20A〜20D(ローラーコンベアを総称する場合はローラーコンベア20と記す)を一列に配置したローラーコンベアユニット40を示しており、図3乃至図5は個々のローラーコンベア20を示している。このローラーコンベア20及びローラーコンベアユニット40は、大きさの異なる複数の搬送用パレット22A,22B(請求項に記載の被搬送物に相当する)の搬送を可能としたものである。またローラーコンベア20及びローラーコンベアユニット40は、例えば電子装置の組立ラインに適用され、組み立てられる電子装置が搭載された搬送用パレット22A,22Bを搬送するものである。
【0015】
尚、以下の説明においては、組み立てられる電子装置としてハードディスク装置を例に挙げ、ローラーコンベア20及びローラーコンベアユニット40が大きさの異なる2.5インチハードディスク装置と3.5インチハードディスク装置を搬送する例について説明するものとする。また、組み立てられる2.5インチハードディスク装置が搭載される搬送用パレットを2.5インチ用パレット22Aといい、組み立てられる3.5インチハードディスク装置が搭載される搬送用パレットを3.5インチ用パレット22Bというものとする。
【0016】
図2及び図3は、2.5インチ用パレット22Aを用いる時のローラーコンベア20及びローラーコンベアユニット40を示している。また、ローラーコンベアユニット40を構成する各ローラーコンベア20A〜20Dは同一構成であるため、図2においては図中手前に位置するローラーコンベア20Dについてのみ符号を付して説明する。
【0017】
ローラーコンベア20は、フレーム23(請求項に記載の第1の取り付け部に相当)、フレーム24(請求項に記載の第2の取り付け部に相当)、ステー25(請求項に記載の調整用部材に相当)、ローラー26-1〜26-6,27-1〜27-6、ステッピングモーター28-1〜28-6,29-1〜29-6、駆動回路ユニット30等を有している。
【0018】
フレーム23,24は板状の部材であり、外側面(2.5インチ用パレット22Aが搬送される側と反対側の面)の下部には取り付け台36,37が設けられている。フレーム23,24は、この取り付け台36,37がステー25に取り付けられることによりステー25上に立設した状態で固定される。
【0019】
また、この取り付け状態で、フレーム23,24は互いに平行に対向離間した状態となる。この一対のフレーム23,24の離間距離(矢印L1で示す)は、搬送される2.5インチ用パレット22Aの幅寸法に対応した離間距離(例えば、165mm)とされている。
【0020】
ステー25はローラーコンベアユニット40(ローラーコンベア20A〜20D)を据え付ける床面(図示せず)上に配設されている。このステー25は、各ローラーコンベア20A〜20Dに複数個(本実施例では2個)設けられている。またステー25は、フレーム23,24の両側に位置するように、パレット22Aの移動方向(矢印X方向)に離間して配置されている(図4,5参照)。
【0021】
尚、上記のフレーム23,24、ステー25、及び取り付け台36,37は、フレーム23,24の離間距離を調整する調整機構として機能するが、この調整機構については説明の便宜上、後に詳述するものとする。
【0022】
ローラー26-1〜26-6(請求項に記載の第1のローラーに相当)は、フレーム23のパレット22Aが搬送される側の面(以下、この面を内側面という)に配設されている。このローラー26-1〜26-6は、円筒状のローラー本体の表面にゴムを巻き付けた構造とされている。本実施例では、6個のローラー26-1〜26-6を50mm間隔で6個設けた例を示している。よって、ローラーコンベア20の搬送距離は300mmとなる。しかしながら、ローラーの配設個数は6個に限定されるものではない。
【0023】
また、ステッピングモーター28-1〜28-6(請求項に記載の第1のモーターに相当)は例えば2相のステッピングモーターであり、フレーム23外側面に配設されている。このステッピングモーター28-1〜28-6は、前記したローラー26-1〜26-6のそれぞれに個別に接続されており、ローラー26-1〜26-6を個別に駆動する。
【0024】
具体的には、ステッピングモーター28-1はローラー26-1を駆動し、ステッピングモーター28-2はローラー26-2を駆動する。他のステッピングモーター28-3とローラー26-3、ステッピングモーター28-4とローラー26-4、ステッピングモーター28-5とローラー26-5、ステッピングモーター28-6とローラー26-6との関係においても同様である。
【0025】
更に、各ステッピングモーター28-1〜28-6と各ローラー26-1〜26-6との間には、ステッピングモーター28-1〜28-6の回転速度を減速させる減速機構(図に現れず)が設けられている。この減速機構によりステッピングモーター28-1〜28-6は減速され、ローラー26-1〜26-6の回転速度を2.5インチ用パレット22Aの搬送に適した速度とする。
【0026】
一方、ローラー27-1〜27-6(請求項に記載の第2のローラーに相当)は、フレーム24のパレット22Aが搬送される側の面(以下、この面を内側面という)に配設されている。尚、各ローラー27-1〜27-6の構造、配設数、配設間隔等は、前記したステッピングモーター28-1〜28-6と同じである。
【0027】
このローラー27-1〜27-6の個数及び配設位置は、フレーム23に配設されたローラー26-1〜26-6と対応するよう設定されている。具体的には、ローラー27-1〜27-6はローラー26-1〜26-6と対応して6個数配設されており、かつその配設位置は、ローラー26-1〜26-6と対向する位置に設定されている。よって、ローラー26-1とローラー27-1は対向し、この各ローラー26-1,27-1の回転軸が一致するよう配置されている。
【0028】
また、ローラー26-2とローラー27-2は対向し、各ローラー26-2,27-2の回転軸が一致するよう配置されている。同様に他のローラーローラー26-3とローラー27-3、ローラーローラー26-4とローラー27-4、ローラーローラー26-5とローラー27-5、及びローラーローラー26-6とローラー27-6についても同様に配置されている。
【0029】
また、ステッピングモーター29-1〜29-6(請求項に記載の第2のモーターに相当)は例えば2相ステッピングモーターであり、フレーム24の外側面に配設されている。このステッピングモーター29-1〜29-6は、前記したローラー27-1〜27-6のそれぞれに個別に接続されており、ローラー27-1〜27-6を個別に駆動する。
【0030】
具体的には、ステッピングモーター29-1はローラー27-1を駆動し、ステッピングモーター29-2はローラー27-2を駆動する。他のステッピングモーター29-3とローラー27-3、ステッピングモーター29-4とローラー27-4、ステッピングモーター29-5とローラー27-5、ステッピングモーター29-6とローラー27-6との関係においても同様である。
【0031】
更に、各ステッピングモーター29-1〜29-6と各ローラー27-1〜27-6との間には、ステッピングモーター29-1〜29-6の回転速度を減速させる減速機構35が設けられている。この減速機構35によりステッピングモーター29-1〜29-6は減速され、ローラー27-1〜27-6の回転速度を2.5インチ用パレット22Aの搬送に適した速度とする。このフレーム24に配設された減速機構35の減速比は、フレーム23に配設された減速機構の減速比と同じ値とされている。尚、カバー33,34は各フレーム23,24を外側から覆うことにより、内設されたステッピングモーター28-1〜28-6,29-1〜29-6及び駆動回路ユニット30を保護する。
【0032】
上記のように、フレーム23の内側面にはステッピングモーター28-1〜28-6により駆動される複数のローラー26-1〜26-6が配設されており、フレーム24の内側面にはステッピングモーター29-1〜29-6により駆動される複数のローラー27-1〜27-6が配設されている。2.5インチ用パレット22Aは、このローラー26-1〜26-6及びローラー27-1〜27-6上に載置され、各ローラー26-1〜26-6及びローラー27-1〜27-6が回転駆動することにより、図中矢印Xで示す搬送方向に搬送される。
【0033】
また、フレーム24には、駆動回路ユニット30が配設されている。駆動回路ユニット30は、ステッピングモーター28-1〜28-6,29-1〜29-6を駆動制御するための各種回路が搭載されている。この駆動回路ユニット30は、大略するとステッピングモーター28-1〜28-6,29-1〜29-6を制御するための駆動信号を生成するコントロール基板51と、ステッピングモーター28-1〜28-6,29-1〜29-6を駆動させるためのドライブ基板52とにより構成されている(図6参照)。この駆動回路ユニット30の詳細については、説明の便宜上、後述するものとする。
【0034】
ところで、上記した本実施例に係るローラーコンベア20(ローラーコンベアユニット40)は、対向する一対のローラー26-1〜26-6とローラー27-1〜27-6との間にシャフトはなく、それぞれ分離独立している。このように、フレーム23に配設したローラー26-1〜26-6と、フレーム24に配設したローラー27-1〜27-6とを分離することにより、フレーム23とフレーム24とは分離され、その間に空間部を形成することができる。
【0035】
本実施例に係るローラーコンベア20(ローラーコンベアユニット40)は、このフレーム23とフレーム24との離間部分にロケーションユニット31及び位置決め天板32を配設している(図2参照)。ロケーションユニット31は搬送されたパレット22Aを昇降させる装置であり、また位置決め天板32はロケーションユニット31の上部に配設され、パレット22Aを各ローラー26-1〜26-6,27-1〜27-6から上昇した位置に位置決めするものである。
【0036】
パレット22Aがローラーコンベア20の所定位置(本実施例ではローラーコンベア20の中央位置。後述する停止位置に相当する)まで搬送されると、パレット22Aの搬送が停止されると共にロケーションユニット31に設けられた昇降ステージ31aが上昇する。昇降ステージ31aの上昇に伴いパレット22Aは上昇し、やがてパレット22Aは位置決め天板32と当接する。これにより、パレット22Aは位置決め天板32と昇降ステージ31aとの間で挟まれ、この挟持力によりパレット22Aの位置決めが行われる。磁気ディスク装置の組立処理は、この位置決めが行われた状態で実施される。
【0037】
尚、組立過程の磁気ディスク装置に対する組立処理は、ローラーコンベアユニット40の各ローラーコンベア20A〜20D毎に設置された組立装置を用いて行われるが、図3においては図示を省略している。
【0038】
上記のように本実施例に係るローラーコンベア20(ローラーコンベアユニット40)は、対向する一対のローラー26-1〜26-6とローラー27-1〜27-6が分離しているため、フレーム23とフレーム24との間にロケーションユニット31等を配設する空間部を形成することが可能となる。しかしながら、パレット22Aを蛇行することなく安定搬送するためには、対向配置された一対のローラー26-1〜26-6とローラー27-1〜27-6とを同期して回転させる必要がある。
【0039】
本実施例では、対向配置されたローラー26-1〜26-6とローラー27-1〜27-6とを同期して回転させる方法として、コントロール基板51で生成された駆動信号を分岐させ、この分岐された駆動信号の一方をステッピングモーター28-1〜28-6に供給すると共に、他方をこれと対向配置されたステッピングモーター29-1〜29-6に送る構成としている。
【0040】
図6は、駆動回路ユニット30を示す回路図である。この駆動回路ユニット30は、各ローラーコンベア20A〜20Dに夫々設けられている。各ローラーコンベア20A〜20Dに設けられた駆動回路ユニット30は同一構成であるため、ここではローラーコンベア20Aに設けられた駆動回路ユニット30を例に挙げて説明するものとする。
【0041】
駆動回路ユニット30は、図6に示すように、コントロール基板51とドライブ基板52とを有している。外部電源55からは、各基板51,52に対して12〜24Vの電源供給が行われる。先ず、コントロール基板51に配設された回路及び装置について説明する。
【0042】
外部電源55は、コントロール基板51においては電源コネクタ56を介してステップダウンコンバータ58に供給される。このステップダウンコンバータ58において、12〜24Vである外部電源55の電圧は、3.3Vに降圧される。この降圧された電源は、マイクロコントローラ59、クロック発振器60、モーションコントローラ63,64に供給される。
【0043】
マイクロコントローラ59は、例えば16ビット1チップマイクロコントローラーであり、クロック発振器60からクロック信号が供給されると共に、リセットIC61により電圧監視が行われている。このマイクロコントローラ59には、コネクタ73及びドライバ76を介して外部装置90(磁気ディスク装置の組立装置等)の状態を示す信号(外部装置信号という)が入力される。この外部装置信号は、外部装置90において磁気ディスク装置の組立処理の開始及び終了を知らせる信号が含まれる。
【0044】
コネクタ74,75は、他のローラーコンベア20B〜30Dと接続するためのコネクタである。このコネクタ74,75は、フォトカプラ77,78を介してCPLD62と接続されている。
【0045】
また、ローラーコンベア20Aには、3個のパレットセンサ68〜70が配設されている。このパレットセンサ68〜70は、ローラーコンベア20A上におけるパレット22Aの位置検出を行うセンサである。
【0046】
具体的には、パレットセンサ68はパレット22Aが後述する仮搬送位置Paoに位置していることを検知するものであり、パレットセンサ69はパレット22Aがローラーコンベア20A上の停止位置(本実施例では、ローラーコンベア20Aの中央位置)に位置していることを検知するものであり、更にパレットセンサ70はパレット22Aがローラー26-2,27-2(後述するローラーB2)を通過したことを検知するものである。この各パレットセンサ68〜70は、コネクタ71及びフォトカプラ72を介してCPLD62に接続されている。
【0047】
マイクロコントローラ59は後述する搬送制御処理を実行し、その結果をモーションコントローラ63,64に送信する。各モーションコントローラ63,64は4軸のモーションコントローラである。本実施例では、対向配置される一対のステッピングモーター対が6組あるため、2個のモーションコントローラ63,64を用いている。尚、6軸以上のものであれば、1個のモーションコントローラとすることも可能である。
【0048】
モーションコントローラ63,64は、マイクロコントローラ59及びCPLD62から送信される搬送制御処理の結果に基づき、各ステッピングモーター28-1〜28-6、29-1〜29-6を駆動制御する駆動信号SG1〜SG6を生成する。
【0049】
駆動信号SG1は、対向配置されたステッピングモーター28-1及びステッピングモーター29-1を駆動するための信号である。同様に、駆動信号SG2は、対向配置されたステッピングモーター28-2,29-2を駆動するための信号である。駆動信号SG3は、対向配置されたステッピングモーター28-3,29-3を駆動するための信号である。駆動信号SG4は、対向配置されたステッピングモーター28-4,29-4を駆動するための信号である。駆動信号SG5は、対向配置されたステッピングモーター28-5,29-5を駆動するための信号である。更に、駆動信号SG6は、対向配置されたステッピングモーター28-6.29-6を駆動するための信号である。
【0050】
本実施例では、ステッピングモーター28-1〜28-6及びステッピングモーター29-1〜29-6として、オープンループで速度制御が可能なステッピングモーターを用いている。よつて、フィードバック回路を設ける必要がなく、駆動信号SG1〜SG6のみで駆動制御が行えるため、制御系の構成の簡単化を図ることができる。
【0051】
この駆動信号SG1〜SG6は、フォトカプラ65-1〜65-4、66-1、66-2を介してコネクタ67-1〜67-6に送信される。また、このコネクタ67-1〜67-6は、フォトカプラ72に配設されたコネクタ80と接続されている。尚、上記した各フォトカプラは、基板外との信号送受信を絶縁して行うために設けられている。
【0052】
次に、ドライブ基板52の回路構成について説明する。前記した外部電源55は、ドライブ基板52においては電源コネクタ57を介してステップダウンコンバータ79に供給される。このステップダウンコンバータ79において、12〜24Vである外部電源55の電圧は、5.0Vに降圧される。
【0053】
ドライブ基板52は、ステッピングモーター28-1〜28-6を駆動するためのドライバ81-1〜81-6と、ステッピングモーター29-1〜29-6を駆動するためのドライバ82-1〜82-6が設けられている。ステップダウンコンバータ79で降圧された5Vの電圧は、各ドライバの動作を行うための定電圧として使用され、各ステッピングモーター28-1〜28-6、28-1〜28-6には降圧されない24Vが駆動電圧として供給される。
【0054】
ここで、コントロール基板51から出力された駆動信号SG1〜SG6が、各ドライバ81-1〜81-6,82-1〜82-6へ至る信号経路に注目する。先ず、駆動信号SG1に注目すると、駆動信号SG1はコネクタ80を介してドライブ基板52に送信されると、図中d1で示す位置で分岐され、その一方はステッピングモーター28-1を駆動するドライバ81-1に入力される。また、駆動信号SG1の分岐された他方は、ステッピングモーター28-1と対向配置されるステッピングモーター29-1を駆動するドライバ82-1に入力される。
【0055】
よって、対向配置されたステッピングモーター28-1とステッピングモーター29-1には共に駆動信号SG1が入力されることとなり、これによりステッピングモーター28-1とステッピングモーター29-1は同期した回転となる。従って、ステッピングモーター28-1とステッピングモーター29-1に接続されたローラー26-1とローラー27-1も同期した回転となる。
【0056】
同様に、駆動信号SG2〜SG6も図中d2〜d6で示す位置で分岐され、一方はステッピングモーター28-2〜28-6を駆動するドライバ81-2〜81-6に入力し、他方はステッピングモーター29-2〜29-6を駆動するドライバ82-2〜82-6に入力する。従って、対向配置されたローラー26-2とローラー27-2、ローラー26-3とローラー27-3、ローラー26-4とローラー27-4、ローラー26-5とローラー27-5、ローラー26-6とローラー27-6も同期した回転となる。
【0057】
よって本実施例では、各ローラー26-1〜26-6,ローラー27-1〜27-6上をパレット22Aが搬送される際、パレット22Aが蛇行することはなく、ローラーコンベア20上でパレット22Aを安定した状態で搬送することができる。
【0058】
また本実施例では、対向配置された6対のローラー(ローラー26-1とローラー27-1の対、ローラー26-2とローラー27-2の対、ローラー26-3とローラー27-3の対、ローラー26-4とローラー27-4の対、ローラー26-5とローラー27-5の対、ローラー26-6とローラー27-6の対)を駆動信号SG1〜SG6により独立して駆動することができる。よって、各ローラー対を選択的に駆動することが可能となり、パレット22Aの搬送制御の自由度を高めることができる。
【0059】
ここで、再び図2及び図3に戻り、ローラーコンベア20(ローラーコンベアユニット40)の構造説明を続ける。
【0060】
ローラー26-1〜26-6及びステッピングモーター28-1〜28-6が配設されたフレーム23、及びローラー27-1〜27-6及びステッピングモーター29-1〜29-6が配設されたフレーム24は、共にステー25に取り付けられる。この際、フレーム23は取り付け台36によりステー25に取り付けられ、フレーム24は取り付け台37によりステー25に取り付けられる。このフレーム23,24、ステー25、及び取り付け台36,37は、フレーム23とフレーム24との離間距離を調整する調整機構として機能する。以下、この調整機構について説明する。
【0061】
前記のように、対向配置された6対のローラー(ローラー26-1とローラー27-1の対、ローラー26-2とローラー27-2の対、ローラー26-3とローラー27-3の対、ローラー26-4とローラー27-4の対、ローラー26-5とローラー27-5の対、ローラー26-6とローラー27-6の対)は連結シャフト等で連列されることなく、電気的な制御により同期して回転するよう構成されている。従って、フレーム23及びフレーム24は、ステー25に対してその取り付け位置を可変することができる。
【0062】
図4及び図5は、フレーム23,24の離間距離L2を3.5インチ用パレット22Bに対応するよう調整したローラーコンベア20を示している。図5はローラーコンベア20を背面側から見た斜視図であるが、同図に示すように、各ステー25の一端近傍には複数の取り付け孔38A〜38Cが形成されると共に、他端近傍にも複数の取り付け孔38D〜38Fが形成されている(取り付け孔38A〜38Fは、請求項に記載の装着部に相当する)。
【0063】
フレーム23に設けられた取り付け台36及びフレーム24に設けられた取り付け台37は、この取り付け孔38A〜38Cに取り付けられる。具体的には、各取り付け孔38A〜38Cをネジ孔とすると共に、取り付け台36,37を固定ネジにより取り付け孔38A〜38Cに螺着する。このように、固定ネジを用いて取り付け台36,37をステー25に取り付けることにより、フレーム23,24はステー25に固定された状態となる。
【0064】
本実施例では、取り付け台36をステー25の取り付け孔38A,38Bに取り付け、取り付け台37をステー25の取り付け孔38E,38Fに取り付けた際、フレーム23とフレーム24との離間距離が3.5インチ用パレット22Bに対応した距離L2(207mm)となるよう設定されている。
【0065】
また、取り付け台36をステー25の取り付け孔38B,38Cに取り付け、取り付け台37をステー25の取り付け孔38D,38Eに取り付けた際、フレーム23とフレーム24との離間距離が2.5インチ用パレット22Aに対応した距離L1(165mm)となるよう設定されている。
【0066】
このように、本実施例に係るローラーコンベア20は、取り付け台36,37のステー25に形成された取り付け孔38A〜38Fへの取り付け位置を調整することにより、フレーム23とフレーム24との離間距離を搬送されるパレット22A,22Bの大きさに対応させることができる。よって、ローラーコンベア20は、簡単な調整処理で大きさの異なるパレット22A,22Bに対応することができる。
【0067】
これは、ローラー26-1〜26-6及びステッピングモーター28-1〜28-6をフレーム23に配設すると共に、ローラー27-1〜27-6及びステッピングモーター29-1〜29-6をフレーム24に配設したことによりフレーム24,25を分離して移動可能な構成としたこと、及び対向する各ローラー対を電気的な制御により同期して回転可能としたことによるものである。
【0068】
尚、上記した調整機構は、ステー25に取り付け孔38A〜38Fを形成し、これに対するフレーム23,24(取り付け台36,37)の取り付け位置を調整することにより、一対のフレーム23,24間の離間距離を調整する構成とした。しかしながら、ステー25にスライドレールを設けると共にフレーム23,24をこのスライドレールに案内されて図3に矢印Y1,Y2方向に移動可能な構成とし、更に所定の位置でフレーム23,24を係止しできるロック機構を設けた構成としてもよい。この構成によっても、一対のフレーム23,24の離間距離を調整することが可能となる。
【0069】
また、上記した調整機構は、ステー25に対してフレーム23及びフレーム24の双方を移動させる機構であったが、フレーム23,24のいずれか一方(例えば、フレーム23)をステー25に移動しないよう固定し、他方のフレーム24のみをステー25に対して移動可能に取り付ける構成としてもよい。
【0070】
次に、主に図7及び図8を用い、ローラーコンベアユニット40によるパレット搬送処理について説明する。図7はローラーコンベアユニット40のパレット搬送処理を搬送手順沿って示す図であり、図8はマイクロコントローラ59が実行する搬送処理のフローチャートである。
【0071】
ローラーコンベアユニット40は、複数のローラーコンベア20により構成されている。以下の説明においては、説明の便宜上、3台のローラーコンベア20A〜20Cを有したローラーコンベアユニット40を例に挙げて説明するものとする。
【0072】
また、各ローラーコンベア20A〜20Cにおいて、搬送されてきたパレットが停止する位置は各ローラーコンベア20A〜20Cの中央位置であるとする(以下、この位置を係止位置Pa,Pb,Pcという)。また、以下の説明では4個のパレットがローラーコンベアユニット40を搬送される様子について説明する(この4個のパレットをパレットA〜パレットDという)。
【0073】
更に、本実施例に係るローラーコンベア20A〜20Cは、同期して回転する6対のローラーを有している。以下の説明では、図示及び説明の便宜上、ローラーコンベア20A〜20Cに対向配置されたローラー26-1とローラー27-1の対をローラーA1,B1,C1と示し、ローラー26-2とローラー27-2の対をローラーA2,B2,C2と示し、ローラー26-3とローラー27-3の対をローラーA3,B2,C3と示し、ローラー26-4とローラー27-4の対をローラーA4,B4,C4と示し、ローラー26-5とローラー27-5の対をローラーA5,B5,C5と示し、ローラー26-6とローラー27-6の対をローラーA6,B6,C6と示して説明するものとする。尚、図7に図示しないが、ローラーコンベアユニット40を構成する各ローラーコンベア20A〜20Cには、図6を用いて説明した各パレットA〜Cの搬送状態を検知するパレットセンサ68〜70が配設されている。
【0074】
図7(A)は、パレットAがローラーコンベア20Aの停止位置Paに、パレットBがローラーコンベア20Bの停止位置Pbに、パレットCがローラーコンベア20Cの停止位置Pcにそれぞれ停止した状態(以下、この状態を基準状態という)を示している。この基準状態において、各パレットA〜Cに搭載された磁気ディスク装置に対して組立処理が行われる。
【0075】
尚、本実施例では、各パレットA〜CのX方向に対する中心位置と、各ローラーコンベア20A〜20Cの停止位置Pa〜Pcとが一致した位置が、ローラーコンベア20A〜20C上のパレットA〜Cの既定搬送位置としている。この既定搬送位置において、各パレットA〜Cに搭載された磁気ディスク装置は、各ローラーコンベア20A〜20Cに付設された図示しない組立装置により組立処理が行われる。
【0076】
更に、説明の便宜上、ローラーコンベア20Aに付設された組立装置による組立時間をTa、ローラーコンベア20B,20Cに付設説された組立装置による組立時間を共にTbとした場合、Tb>Taであるとする。即ち、ローラーコンベア20Aにおける組立時間Taは、他のローラーコンベア20B,20Cにおける組立時間Tbに比べて短いものとする。
【0077】
図8に示す搬送処理は、図5に示したマイクロコントローラ59(請求項に記載の制御装置に相当する)において実行される。この図8に示す搬送処理は、図7(A)に示す基準状態において起動する。
【0078】
図8に示す搬送処理が起動すると、ステップ10(図では、ステップをSと略している)において、パレットAに搭載されている磁気ディスク装置に対する組立処理(図8には、これをパレットAに対する処理と記載している)が終了したかどうかを判断する。組立装置は、図6に示した外部装置90の一つである。よって、組立処理が終了したかどうかの情報は、コネクタ73,ドライバ76を介してマイクロコントローラ59に送信される。
【0079】
このステップ10の処理は、パレットAに搭載されている磁気ディスク装置に対する組立処理が終了するまで実施される。この間、各ローラーコンベア20〜20Cに設けられたローラーA1〜A6,B1〜B6,C1〜C6は停止した状態を維持する。
【0080】
一方,ステップ10で組立処理が終了したと判断されると、処理はステップ12に進み、マイクロコントローラ59はローラーコンベア20AのローラーA1〜A5及びローラーコンベア20BのローラーB6を回転駆動する。これにより、パレットAは、停止位置Paより仮搬送位置Paoに向け搬送される(この搬送を、特に仮搬送という)。本実施例では、この仮搬送距離は100mmである。
【0081】
ここで、仮搬送位置Paoとは、ローラーコンベア20Aの停止位置Paよりも、次に搬送されるローラーコンベア20B(搬送方向Xに対し下流側に位置するローラーコンベア)の停止位置Pbに近い位置であり、かつ、ローラーコンベア20Bにおいて実施されるパレットBに搭載された磁気ディスク装置に対する組立処理に邪魔にならない位置をいう。
【0082】
マイクロコントローラ59は、パレットセンサ68から送られる信号に基づき、パレットAが仮搬送位置Paoまで搬送されたかを検出する(ステップ14)。そして、パレットAが仮搬送位置Paoまで搬送されたと判断されると、処理はステップ16に進み、マイクロコントローラ59は仮搬送に用いていたローラーA1〜A5,B6の回転を停止させる。これにより、パレットAは、仮搬送位置Paoに停止した状態となる。図7(B)は、パレットAが仮搬送位置Paoに搬送された状態を示している。
【0083】
前記したように、本実施例に係るローラーコンベアユニット40は、ローラーコンベア20Aに付設された組立装置の磁気ディスク装置に対する組立時間Taが、他のローラーコンベア20B,20Cに付設説された組立装置の磁気ディスク装置に対する組立時間をTbよりも短くなっている(Tb>Ta)。上記の仮搬送は、ローラーコンベア20Aに付設説された組立装置で組立処理が終了した後で、他のローラーコンベア20B,20Cに付設された組立装置で組立処理が行われている間の時間ΔT(=Tb−Ta)内に実施される。
【0084】
上記の仮搬送処理が終了すると、マイクロコントローラ59は他のローラーコンベア20B,20Cに付設された組立装置の組立処理が終了したかを判断する(ステップ18)。このステップ18の判断も、コネクタ73,ドライバ76を介して外部装置90からマイクロコントローラ59に送られる信号に基づき判断される。
【0085】
そして、ステップ18において、ローラーコンベア20B,20Cに付設された組立装置の組立処理が終了したと判断されると、マイクロコントローラ59はローラーコンベア20Aに設けられたローラーA1〜A3及びローラーコンベア20B,20Cに設けられた全てのローラーB1〜B6、ローラーC1〜C6を駆動し、全てのパレットA〜Cの矢印X方向に向けた搬送を同時に開始する(ステップ20)。この搬送処理に伴い、図7(C)に示すように、パレットCはローラーコンベア20Cから排出され、またローラーコンベア20Aには新たにパレットDが搬入される。
【0086】
続くステップ22では、マイクロコントローラ59はパレットBがローラーB2を通過したかを判断する。この判断は、前記したパレットセンサ70(パレットがローラー26-2,27-2を通過したことを検知するセンサ)からの信号に基づき行われる。そして、パレットBがローラーB2を通過したと判断されると、マイクロコントローラ59はローラーB2を駆動するステッピングモーター28-2,29-2を停止し、ローラーB2(ローラー26-2,27-2)を自由に回転できる状態とする(ステップ24)。
【0087】
ここで、パレットBがローラーB2を通過したと判断された際、ローラーB2を自由に回転できる状態とする理由について説明する。
【0088】
パレットA,Bの搬送を行うにあたって、ステップ12〜16の処理により、パレットAはローラーコンベア20Aにおいて先行で仮搬送を行っている(100mm先行搬送している)。よって、図7(B)に示す停止位置PaにあるパレットAをローラーコンベア20Bの停止位置Pbまで移動させるのに使用するローラーは、ローラーコンベア20AのローラーA1〜A3と、ローラーコンベア20BのローラーB2〜B6である。
【0089】
一方、ローラーコンベア20Bは停止位置Pbに位置していたパレットBをローラーコンベア20Cに搬送する処理も合わせて実施する。このパレットBをローラーコンベア20Cの停止位置Pcに搬送するのに使用するローラーは、ローラーコンベア20CのローラーC2〜C6と、ローラーコンベア20BのローラーB1〜B5である。
【0090】
よって、パレットA,Bの搬送を行う際、ローラーコンベア20BのローラーB2〜B5は2つのパレッA,Bでほぼ同時に使うこととなり制御が複雑となる。特に、ローラーB2は、パレットBの停止位置Pcへ向けた送り出しにおいては加速回転されるが、パレットBがローラーコンベア20Bを離れると、次にすぐにパレットAが搬送されてくるため、加速回転から急激に減速回転に移る必要がある。しかしながら、パレットAの搬送速度に合わせてローラーB2の回転速度を高精度に制御することは難しい。
【0091】
そこで本実施例では、パレットBがローラーB2を通過したと判断された時点でローラーB2を駆動するステッピングモーター28-2,29-2を停止し、パレットAの移動(搬送)に従動してローラーB2が回転するようにした。これにより、マイクロコントローラ59が実施する搬送制御の負担を軽減され、搬送制御プログラムの簡単化を図ることができる。
【0092】
尚、このようにパレットBがローラーB2を通過した時点でローラーB2を自由回転することとしても、ローラーB2を除くローラーコンベア20BのローラーB3〜B5は駆動制御されるため、パレットAを停止位置Pbに確実に搬送することができる。
【0093】
上記のステップフレーム24の処理が終了すると、マイクロコントローラ59は各ローラーコンベア20A〜20C毎に、パレットA,B,Dの停止処理を実施する。具体的には、ローラーコンベア20Aにおいては、パレットセンサ69(図6参照)の検出結果に基づき、パレットDが停止位置Paに到達したかを判断し(ステップ26)、到達したと判断されるとローラーコンベア20AのローラーA1〜A6を停止し、パレットDを停止位置Paに停止させる(ステップ28)。
【0094】
同様に、ローラーコンベア20Bにおいても、パレットセンサ69の検出結果に基づき、パレットAが停止位置Pbに到達したかを判断し(ステップ30)、到達したと判断されるとローラーコンベア20BのローラーB1〜B6を停止し、パレットAを停止位置Pbに停止させる(ステップ32)。また、ローラーコンベア20Cにおいても、パレットセンサ69の検出結果に基づき、パレットBが停止位置Pcに到達したかを判断し(ステップ34)、到達したと判断されるとローラーコンベア20CのローラーC1〜C6を停止し、パレットBを停止位置Pcに停止させる(ステップ36)。
【0095】
上記のステップ10〜36の処理を実施することにより、パレットA,B,Dは、図1(D)に示すように基準状態となる。以下、上記したステップ10〜36の処理を繰り返し実施することにより、パレットは順次矢印X方向に搬送される。
【0096】
上記した本実施例に係る搬送処理では、ローラーコンベア20Aに付設された組立装置による組立時間Taが、他のローラーコンベア20B,20Cに付設説された組立装置の磁気ディスク装置に対する組立時間をTbよりも短いことを利用し、パレットAの仮搬送を行っている。
【0097】
前記のようにローラーコンベアユニット40は、パレットを停止位置Paから停止位置Pb、及び停止位置Pbから停止位置Pcに搬送する時の搬送距離は300mmである。よって、パレットB,Dについては、停止位置Pa,Pcに搬送されるのに300mmの搬送を行う必要がある。
【0098】
これに対し、パレットBについては、既に100mm仮搬送が行われているため、仮搬送位置Paoから停止位置Pbには200mm搬送すれば足りる。従って、パレットAがローラーコンベア20Bの停止位置Pbに到達しても、他のパレットB,Dは停止位置Pa,Pcにまだ到達していない状態である(図7(C)参照)。
【0099】
このように、本実施例に係るローラーコンベアユニット40は、パレットAが停止位置Pbに到達するまでの搬送時間を、他のパレットB,Dに比べて100mmの仮搬送分だけ短縮することができる。よって、組立時間が短い組立装置に付設されるローラーコンベア20と、組立時間が長い組立装置に付設されるローラーコンベア20との間において上記した仮搬送処理を実行することにとより、ローラーコンベアユニット40を使用した磁気ディスク装置の搬送時間も含む全組立時間(タクトタイム)の短縮を図ることができる。
【0100】
以下、この全組立時間の短縮を図った具体例について、図9及び図10を用いて説明する。
【0101】
図9は、8台のステーションを有した組立ラインを例示している。図9(A)は比較のために仮搬送処理を実行しないローラーコンベアユニットを適用した組立ラインを示しており、図9(B)は仮搬送処理を実行する本実施例に係るローラーコンベアユニットを適用した組立ラインを示している。
【0102】
また、図9(A),(B)に示す各組立ラインの構成は、後述する仮搬送処理を実施するか否かのみが異なっており、ハードウェアについては同一構成とされている。またここで、ステーションとは、ローラーコンベア20と、これに付設される組立装置を合わせたものをいうものとする。
【0103】
図9において、搬送時間は、前のステーションから次のステーションにパレットが搬送されるのに要する時間を示している。例えば、図9(B)に矢印TA1で示す「3.5」は、ステーション1からステーション2にパレットを搬送するのに要する時間を示している。
【0104】
また、組立時間は、各ステーションにおいて、搬送されたパレットに組立装置が組立処理を行うのに要する時間である。例えば、図9(B)に矢印TB1で示す「10」は、ステーション2のローラーコンベア20に付設された組立装置で磁気ディスク装置に対して組立処理を行うのに要する時間を示している。
【0105】
また、トータル時間として示されているのは、搬送時間と組立時間とを合わせた時間である。例えば、図9(B)に矢印TC1で示す「13.5」は、上記した搬送時間TA1と組立時間TB1の合計時間である。尚、図9において、搬送時間、組立時間、及びタートル時間を示す各時間の単位は秒である。
【0106】
パレットは、各ステーションのローラーコンベアを用いてステーション1からステーション8に向け搬送される。この際、パレットの流れ方向(X方向)に対する上流側のステーションから下流側へのパレットの搬送処理のタイミングは、各ステーションで同一のタイミングで実施される。
【0107】
即ち、ステーション1からステーション2へのパレットの搬送処理、ステーション2からステーション3への搬送処理、・・・、ステーション7からステーション8への各パレットの各搬送処理は、仮搬送処理を除き、同時に行われる。その理由は、全てのステーションにおける組立装置において、パレットに対する組立処理が終了した後でなければパレットの搬送が行えないからである。
【0108】
ここで、図9(A)に示す仮搬送処理を行わない参考例に注目する。この参考例に係る組立ラインは、各ステーションにおいて仮搬送処理を行っていない。また、搬送時間は、各ステーションにおいて3.5秒と共通となっている。
【0109】
組立時間は、ステーション5における5.0秒(図中、矢印TB2で示す)が最も短く、ステーション6の10.3秒が最も長くなっている(図中、矢印TB3で示す)。よって、トータル時間もステーション5における8.5秒(図中、矢印TC2で示す)が最も短く、ステーション6の13,8秒が最も長くなっている(図中、矢印TC3で示す)。
【0110】
この仮搬送処理を実施しない参考例では、各ステーション1〜8に設けられた組立装置で組立処理が終了し、パレットを上流側のステーションに搬送するタイミングは、トータル時間が最も長いステーション6のトータル時間(13.8秒)が経過した時となる。従って、一のパレットがステーション1〜ステーション8の全てを通過するのに要する時間は、13.8秒×8で110.4秒となる。
【0111】
次に、図9(B)に示す仮搬送処理を行う本実施例の組立ラインについて説明する。本実施例に係る組立ラインでは、パレットをステーションからステーション6とに搬送する際に仮搬送を行う。
【0112】
本実施例における各ステーションにおける組立時間は、参考例と同様にステーション5における5.0秒(図中、矢印TB4で示す)が最も短く、ステーション6の10.3秒が最も長くなっている(図中、矢印TB5で示す)。
【0113】
これに対し、本実施例における搬送時間は、ステーション6を除く他のステーションでは参考例と同様に3.5秒であるのに対し、仮搬送を行うステーション6ではハードウェアが参考例と同一であるにも拘らず、搬送時間が3.2秒と短くなっている(図中、矢印TA2で示す)。
【0114】
ここで図10を参照し、ステーション5及びステーション6で実施される搬送処理及び組立処理について説明する。図10は、図9に示した組立ラインで実施される搬送処理及び組立処理のフローチャートである。
【0115】
尚、説明の便宜上、以下の説明においては各ステーションにおいて組立処理が実施されている状態以降の搬送処理及び組立処理について説明するものとする。また、図ではステーションをstnと略称している。
【0116】
ステップ40に示す組立処理の実行開始後、所定時間が経過すると各ステーションの組立処理は順次終了する。この際、先に述べたようにステーション5における組立時間(5秒)は、他のステーション1〜4,6〜8における組立時間(10秒及び10.3秒)より短い。このため、組立開始後5秒経過すると、ステーション5における組立処理のみが先ず組立処理を終了する(ステップ42)。しかしながら、この時点で、他のステーション(ステーション6を含む)における組立処理は続行されている。
【0117】
仮搬送処理は、ステーション5の組立処理が終了した後、ステーション6における組立処理が続行されている間に実行される。具体的にはステップ44に示すように、ステーション5で組立が終了したパレットは、ステーション5,6のローラーコンベアのローラーが選択的に回転駆動することにより、ステーション6上の仮搬送位置(図7に示す仮搬送位置Paoに相当する)に仮搬送される。本実施例においても、図7を用いて説明した同様に、100mmの仮搬送が行われる。
【0118】
仮搬送が終了すると、ステーション1〜4、7,8における組立処理(組立時間10秒)が終了し、続いてステーション6における組立処理(組立時間10.3秒)が完了する(ステップ46)。組立処理が終了すると、各ステーションのローラーコンベアが起動する。これにより各パレットの搬送が同時に開始される。よって、各パレットは、各ステーションの後工程を実施する上流側のステーションに向け搬送される(ステップ48)。尚、本実施例における下流側のローラーコンベアの停止位置から上流側の停止位置への搬送距離は、図7示した停止位置Pa〜Pbの距離と同様に300mmとされている。
【0119】
パレットをステーション5からステーション6に搬送する場合、ステップ44の仮搬送処理により、パレットは既に100mmだけ仮搬送されている。よって、他のステーションにおけるパレットでは300mm搬送しなければ次のステーションに到達しないのに対し、ステーション5からステーション6に搬送されるパレットは200mm搬送されることによりステーション6の停止位置に到達する(ステップ50)。
【0120】
具体的な搬送時間は、他のステーションにおけるパレットの搬送時間が3.5秒であるのに対し、ステーション5からステーション6に搬送されるパレットの搬送時間は3.2秒となる。よって、仮搬送を行うことにより、ステーション5からステーション6に搬送されるパレットの搬送時間を0.3秒短縮することが可能となる。
【0121】
これにより、ステーション6における組立装置は、他のステーションの組立装置よりも0.3秒だけ早く組立処理を開始することができる(ステップ52)。尚、他のステーションの組立装置は、ステーション6における組立装置の組立開始後、0.3秒経過した後に組立を開始する(ステップ54)。以後、上記したステップ40〜54の処理が繰り返し実施される。
【0122】
上記のように本実施例では、ステーション6の組立装置が他のステーションの組立装置よりも早く組立処理を開始できるため、その分だけ早く組立処理を終了することができる。図9(B)に矢印TB5で示すように、ステーション6の組立装置の組立時間は10,3秒と、他のステーションの組立装置の組立時間(10秒)よりも長い。
【0123】
しかしながら、本実施例では仮搬送を行うことにより搬送時間の短縮が図られているため、ステーション6としての搬送時間と組立時間を合計したトータル時間は、矢印TC4で示すように13.5秒(=3.5秒+10.3秒)となる。よって、ステーション6のトータル時間は、他のステーションのトータル時間(ステーション5を除く)と等しくなる。
【0124】
このように本実施例では、各ステーション1〜8に設けられた組立装置で組立処理が終了し(ステップ46)、パレットを下流側のステーションに搬送するタイミング(ステップ48を実行するタイミング)は、ステーション2〜4、6〜8のトータル時間である13.5秒が経過した時となる。従って、本実施例においてパレットがステーション1〜ステーション8の全てを通過するのに要する時間は13.5秒×8で108.0秒となる。このように仮搬送を行うことにより、仮搬送を行わない参考例に比べ、2.4秒の全組立時間(タクトタイム)の短縮を図ることができる。
【0125】
また、上記の仮搬送処理を行うことにより、各々のステーションの組立時間にバラツキがあったとしても、早く組立が完了するステーションで組立完了後、仮搬送処理を行うことで、組立ライン全体としてのタクトタイムの短縮を図ることができる。
【0126】
尚、図9(B)に示した例では、ステーション5,6間においてのみ仮搬送を行う例を示したが、各ステーションにおける組立時間に基づき、仮搬送処理を複数のステーション間において実施することとしてもよい。
【0127】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【0128】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
被搬送物を搬送するローラーコンベアであって、
前記被搬送物を搬送する第1のローラーと、前記第1のローラーを駆動する第1のモーターとを有する第1のフレームと、
前記第1のローラーと対向するよう配置され前記被搬送物を搬送する第2のローラーと、前記第2のローラーを駆動する第2モーターとを有し、前記第1のフレームと対向するよう配置される第2のフレームと、
前記被搬送物の大きさに対応するよう、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの離間距離を調整する調整機構と
を有するローラーコンベア。
(付記2)
前記調整機構は、
前記第1のフレームに設けられた第1の取り付け部と、
前記第2のフレームに設けられた第2の取り付け部と、
前記第1の取り付け部と前記第2の取り付け部が取り付けられる調整用部材と、
該調整用部材に設けられた複数の装着部とを有し、
前記複数の装着部に前記取り付け部を選択的に取り付け可能とした付記1記載のローラーコンベア。
(付記3)
前記第1及び第2のモーターに駆動信号を出力するコントローラを設け、
かつ、対向配置される前記第1及び第2のローラーに対応する前記第1及び第2のモーターに対し、前記コントローラから同一の駆動信号が入力される付記1または2に記載のローラーコンベア。
(付記4)
前記第1及び第2のモーターに駆動信号を出力するコントローラを設け、
かつ、対向配置される前記第1及び第2のローラーに対応する前記第1及び第2のモーターに対し、前記コントローラから出力される駆動信号を分岐して入力することにより、前記コントローラから同一の駆動信号が入力される付記1乃至3のいずれか一項に記載のローラーコンベア。
(付記5)
前記モーターは、オープンループで速度制御が可能なステッピングモーターである付記1乃至4のいずれか一項に記載のローラーコンベア。
(付記6)
前記第1及び第2のローラーと前記第1及び第2のモーターとの間に、減速機構を設けた付記1乃至5のいずれか一項に記載のローラーコンベア。
(付記7)
被搬送物の搬送方向に一列に配置された複数のローラーコンベアと、前記ローラーコンベアの制御を行う制御装置を有したローラーコンベアユニットにおいて、
前記ローラーコンベアは、モーターにより個別に駆動されることにより前記被搬送物を搬送する複数のローラーを有し、
前記制御装置は、一の前記ローラーコンベアに一の被搬送物が停止している時、前記モーターを駆動制御することにより、前記一または他の前記ローラーコンベアのローラーを選択的に駆動し、他の被搬送物を前記一の被搬送物に近接した位置まで搬送する仮搬送手段を有するローラーコンベアユニット。
(付記8)
前記一のローラーコンベアには、前記被搬送物に処理を行う一の処理装置が付設され、
前記他のローラーコンベアには、前記被搬送物に処理を行う他の処理装置が付設され、
前記仮搬送手段は、前記一の処理装置が前記一の被搬送物に対し処理を実施している間に、前記他の被搬送物を前記一の被搬送物に近接した位置に搬送する付記7記載のローラーコンベアユニット。
(付記9)
前記他の処理装置の前記被搬送物に対する処理時間は、前記一の処理装置の前記被搬送物に対する処理時間に比べて短い付記8記載のローラーコンベアユニット。
(付記10)
前記ローラーコンベアは、対向するよう配置される第1及び第2のフレームを有し、
前記ローラーは、前記第1のフレームに設けられる第1のローラーと、前記第2のフレームに前記第1のローラーと対向するよう配置される第2のローラーとを有し、
前記モーターは、前記第1のフレームに設けられると共に前記第1のローラーを個別に駆動する第1のモーターと、前記第2のフレームに設けられると共に前記第2のローラーを個別に駆動する第2のモーターとを有する付記7乃至9のいずれか一項に記載のローラーコンベアユニット。
(付記11)
前記第1及び第2のモーターに駆動信号を出力するコントローラを設け、
かつ、対向配置される前記第1及び第2のローラーに対応する前記第1及び第2のモーターに対し、前記コントローラから出力される駆動信号を分岐して入力することにより、前記コントローラから同一の駆動信号が入力される付記7乃至10のいずれか一項に記載のローラーコンベアユニット。
(付記12)
前記モーターは、オープンループで速度制御が可能なステッピングモーターである付記7乃至11のいずれか一項に記載のローラーコンベアユニット。
(付記13)
モーターにより個別に駆動されることにより被搬送物を搬送する複数のローラーを有したローラーコンベアを前記被搬送物の搬送方向に一列に複数配置したローラーコンベアユニットの制御方法であって、
複数の前記ローラーコンベアを駆動することにより、前記被搬送物を複数の前記ローラーコンベアの予め定められた停止位置に搬送する第1の搬送工程と、
該搬送工程終了後、前記モーターを駆動制御することにより、一の前記ローラーコンベアの停止位置に位置する前記被搬送物を、前記被搬送物の搬送方向に対し前記一のローラーコンベアよりも上流側に隣接して設けられた他の前記ローラーコンベアの停止位置の近傍位置に向け搬送する第2の搬送工程とを有するローラーコンベアユニットの制御方法。
(付記14)
前記一のローラーコンベアには、前記被搬送物に処理を行う一の処理装置が付設され、
前記他のローラーコンベアには、前記被搬送物に処理を行う他の処理装置が付設され、
前記第2の搬送工程では、前記一の処理装置が前記一の被搬送物に対し処理を実施している間に、前記他の被搬送物を前記一の被搬送物に近接した位置に搬送する付記13記載のローラーコンベアユニットの制御方法。
(付記15)
前記第1の搬送工程で、前記ローラーコンベアの複数の前記ローラーの内、前記被搬送物を搬出するのに用いると共に前記被搬送物を搬入するのにも用いるローラーは、前記被搬送物を搬出後に当該ローラーを駆動するモーターを停止させる付記13または14記載のローラーコンベアユニットの制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】図1は、従来の一例であるローラーコンベアを列設した状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例であるローラーコンベアを列設した状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、2.5インチパレットに対応させた本発明の一実施例であるローラーコンベアの分解斜視図である。
【図4】図4は、3.5インチパレットに対応させた本発明の一実施例であるローラーコンベアを上方から見た斜視図である。
【図5】図5は、3.5インチパレットに対応させた本発明の一実施例であるローラーコンベアを下方から見た斜視図である。
【図6】図6は、駆動回路ユニットの回路図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例であるローラーコンベアによるパレット搬送処理を説明するための図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例であるローラーコンベアによるパレット搬送処理のフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の一実施例であるローラーコンベアを適用した組立ラインを比較例と共に示す図である。
【図10】図10は、本発明の一実施例であるローラーコンベアを適用した組立ラインの搬送処理及び組立処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0130】
20,20A〜20D ローラーコンベア
22A 2.5インチ用パレット
22B 3.5インチ用パレット
23,24 フレーム
25 ステー
26-1〜26-6,27-1〜27-6 ローラー
28-1〜28-6,29-1〜29-6 ステッピングモーター
30 駆動回路ユニット
31 ロケーションユニット
32 位置決め天板
35 減速装置
36,37 取り付け台
38A〜38F 取り付け孔
51 コントロール基板
52 ドライブ基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送物を搬送するローラーコンベアであって、
前記被搬送物を搬送する第1のローラーと、前記第1のローラーを駆動する第1のモーターとを有する第1のフレームと、
前記第1のローラーと対向するよう配置され前記被搬送物を搬送する複数の第2のローラーと、前記第2のローラーを駆動する第2モーターとを有し、前記第1のフレームと対向するよう配置される第2のフレームと、
前記被搬送物の大きさに対応するよう、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの離間距離を調整する調整機構と
を有するローラーコンベア。
【請求項2】
前記調整機構は、
前記第1のフレームに設けられた第1の取り付け部と、
前記第2のフレームに設けられた第2の取り付け部と、
前記第1の取り付け部と前記第2の取り付け部が取り付けられる調整用部材と、
該調整用部材に設けられた複数の装着部とを有し、
前記取り付け部を前記複数の装着部に選択的に取り付け可能とした請求項1記載のローラーコンベア。
【請求項3】
前記第1及び第2のモーターに駆動信号を出力するコントローラを接続し、
前記コントローラから、対向配置される前記第1及び第2のローラーに対応した前記第1及び第2のモーターに対し、同一の駆動信号を入力する請求項1または2に記載のローラーコンベア。
【請求項4】
前記第1及び第2のモーターに対し駆動信号を出力するコントローラを接続し、
前記コントローラから、対向配置される前記第1及び第2のローラーに対応する前記第1及び第2のモーターに対し、出力される駆動信号を分岐して入力する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のローラーコンベア。
【請求項5】
前記モーターは、オープンループで速度制御が可能なステッピングモーターである請求項1乃至4のいずれか一項に記載のローラーコンベア。

【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−159105(P2010−159105A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1476(P2009−1476)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】