説明

ワイヤハーネス

【課題】電力系のワイヤハーネスにおいて、過剰な発熱を防止するために断面積の大きな導電部が採用された場合でも、柔軟性が確保されて取り扱い性能が損なわれず、かつ、表皮効果による電流の伝送ロスを回避できること。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、内側から外側へ重ねられた複数の筒状の送電部と、送電部ごとに設けられた端子とを備える。各送電部は、複数の導線が組み合わされて筒状に形成され柔軟性を有する編組線などで構成された筒状導電部2と、筒状導電部2の外周を覆う筒状に形成され柔軟性を有する筒状絶縁部3とを備える。複数の端子は、送電部ごとに設けられ、筒状導電部2に対して電気的に接続されている。最も内側の送電部2の一部の内側には、送電部2の形状を一定に保持する芯部材4が内包されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、車両に搭載される電力系の従来のワイヤハーネスは、三相交流の各相に対応する3本の絶縁電線又は単相交流に対応する2本の絶縁電線が束ねられた構造を備える。絶縁電線は、電流が流れる導電部とその導電部の周囲を覆う絶縁被覆とを備える。
【0003】
また、ハイブリッド自動車又は電気自動車などの電導車両に搭載される電力系のワイヤハーネスにおいては、大きな電流が流れたときの過剰な発熱を防止するために太い電線の採用が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−197037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、太い電線が採用されたワイヤハーネスは、柔軟性に欠けて取り扱い性能が悪いという問題点を有している。さらに、太い電線が採用されたワイヤハーネスは、表皮効果による電流の伝送ロスが大きくなりやすいという問題点も有している。
【0006】
本発明は、電力系のワイヤハーネスにおいて、過剰な発熱を防止するために断面積の大きな導電部が採用された場合でも、柔軟性が確保されて取り扱い性能が損なわれず、かつ、表皮効果による電流の伝送ロスを回避できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るワイヤハーネスは、内側から外側へ重ねられた複数の筒状の送電部を備え、さらに、以下に示す各構成要素を備える。
(1)第1の構成要素は、送電部各々を構成する導電部であり、複数の導線が組み合わされて筒状に形成され柔軟性を有する複数の筒状導電部である。
(2)第2の構成要素は、送電部各々を構成する絶縁部であり、筒状導電部の外周を覆う筒状に形成され柔軟性を有する複数の筒状絶縁部である。
(3)第3の構成要素は、送電部ごとに設けられ、筒状導電部に対して電気的に接続された複数の端子である。
【0008】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、さらに以下に示す構成要素を備えることも考えられる。
(4)第4の構成要素は、最も内側の送電部の一部の内側に内包され、送電部の形状を一定に保持する芯部材である。
【0009】
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、芯部材が、送電部の断面形状を扁平に保持する扁平な棒状に形成されていることが考えられる。
【0010】
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、外側の筒状導電部よりも内側の筒状導電部の方が断面における導線の総断面積が大きく形成されていることが考えられる。
【0011】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、さらに以下に示す構成要素を備えることも考えられる。
(5)第5の構成要素は、最も内側の送電部の内側に内包された絶縁電線である。
【0012】
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、筒状導電部が、複数の導線が編まれて筒状に形成され柔軟性を有する編組線からなることが考えられる。
【0013】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、さらに以下に示す構成要素を備えることも考えられる。
(6)第6の構成要素は、最も外側の送電部の外側を覆う筒状の編組線からなるシールド部材である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るワイヤハーネスにおいて、筒状導電部は、例えば編組線からなる部分であり、複数の導線が組み合わされて筒状に形成され柔軟性を有する。そのため、筒状導電部が、過剰な発熱を防止するために大きな断面積で形成された場合でも、柔軟性が確保されて取り扱い性能が損なわれない。また、筒状導電部は、中空の構造を有するため表皮効果による電流の伝送ロスが生じにくい。
【0015】
また、車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、一部分が予め定められた配線経路に沿う形状で保持され、他の部分が柔軟性を有することにより、ワイヤハーネスの敷設がより容易となる場合がある。そのような場合、本発明に係るワイヤハーネスが、送電部の形状を一定に保持する芯部材をさらに備えれば、敷設の取り扱い性能がより高まり好適である。
【0016】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、送電部の断面形状を扁平に保持する扁平な棒状の芯部材を備えれば、送電部を高さの低い隙間に敷設することが容易となる。
【0017】
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、外側の筒状導電部よりも内側の筒状導電部の方が放熱性が悪い。そのため、外側の筒状導電部よりも内側の筒状導電部の方が断面における導線の総断面積が大きく形成されていることが望ましい。これにより、複数の筒状導電部各々の熱バランスが均一化され、一部の筒状導電部のみが過剰に高温化することを防止できる。
【0018】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、送電部の内側に内包された絶縁電線を備えれば、その絶縁電線は、筒状導電部に印加される電圧よりも低い電圧が印加される信号系の電線として利用可能である。これにより、電力系の送電部と信号系の絶縁電線とを効率的に配線することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るワイヤハーネスが、送電部の外側を覆う筒状の編組線からなるシールド部材を備えれば、ワイヤハーネスの柔軟性を損なうことなく送電部のシールドが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の一部である第1ケーブル部の断面図を含む斜視図である。
【図2】ワイヤハーネス1の一部である第2ケーブル部の断面図を含む斜視図である。
【図3】ワイヤハーネス1の斜視図である。
【図4】ワイヤハーネス1が備える芯部材の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aの一部である第1ケーブル部の断面図を含む斜視図である。
【図6】ワイヤハーネス1Aの一部である第2ケーブル部の断面図を含む斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス1Bの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の各実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
【0022】
<第1実施形態>
まず、図1から図4を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の構成について説明する。図1に示されるように、ワイヤハーネス1は、ケーブル部10と、ケーブル部10の両端に設けられた接続部50とを備える。また、ケーブル部10は、予め定められた形状に保持された第1ケーブル部11と、一定形状に保持されず柔軟性を有する第2ケーブル部12とを含む。図1は、第1ケーブル部11の断面図を含む斜視図であり、図2は、第2ケーブル部12の断面図を含む斜視図である。
【0023】
<ケーブル部>
図1及び図2に示されるように、ケーブル部10は、内側から外側へ重ねられた3つの筒状の送電部を備える。各送電部は、筒状導電部2と筒状絶縁部3とにより構成されている。以下、筒状導電部2と筒状絶縁部3とを併せて送電部2・3と記載する。また、3つの筒状導電部2各々のことを、内側から外側へ順に第1筒状導電部21、第2筒状導電部22及び第3筒状導電部23と称する。同様に、3つの筒状絶縁部3各々のことを、内側から外側へ順に第1筒状絶縁部31、第2筒状絶縁部32及び第3筒状絶縁部33と称する。
【0024】
即ち、ケーブル部10において、第1筒状絶縁部31は第1筒状導電部21の外周を覆って形成され、第2筒状導電部22は第1筒状絶縁部31の外周を覆って形成され、第2筒状絶縁部32は第2筒状導電部22の外周を覆って形成され、第3筒状導電部23は第2筒状絶縁部32の外周を覆って形成され、第3筒状絶縁部33は第3筒状導電部23の外周を覆って形成されている。
【0025】
筒状導電部2は、送電部2・3各々の一部を構成し、複数の導線が組み合わされて筒状に形成された導電部である。筒状導電部2は、複数の導線が筒状に組み合わされた構造を有するため、柔軟性を有し、曲げること及び押し潰して扁平な形状へ変形させることが容易である。例えば、筒状導電部2は、軟銅の導線が編まれて筒状に形成された編組線などである。
【0026】
各筒状導電部2は、電動車両において三相モータとインバータ回路とを接続し、高い電圧が印加されることにより大きな電流が流れる電力線である。即ち、3つの筒状導電部2は、三相交流における各相の電流を伝送する。そのため、3つの筒状導電部2各々の断面における導線の総断面積は、過剰に発熱しない程度に十分に大きく形成されている。以下の説明において、筒状導電部2各々の断面における導線の総断面積のことを導線総断面積と称する。
【0027】
本実施形態においては、外側の筒状導電部2よりも内側の筒状導電部2の方が導線総断面積が大きく形成されている。即ち、第3筒状導電部23の導線総断面積が最も小さく、第2筒状導電部22の導線総断面積は、第3筒状導電部23の導線総断面積よりも大きく、第1筒状導電部21の導線総断面積は、第2筒状導電部22の導線総断面積よりも大きい。
【0028】
また、筒状絶縁部3は、送電部2・3各々の一部を構成し、筒状導電部2の外周を覆う筒状に形成され柔軟性を有する絶縁部である。筒状絶縁部3は、その内側の筒状導電部2とその外側に存在する物とを電気的に絶縁する部材である。例えば、筒状絶縁部3は、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどの樹脂の筒状部材である。
【0029】
また、図1に示されるように、ケーブル部10のうちの第1ケーブル部11は、最も内側の送電部2・3の内側に内包され、その送電部2・3の形状を一定に保持する芯部材4を備えている。
【0030】
図4に示される斜視図は、芯部材4の一例を示す。図4に示される芯部材4は、その断面が扁平に形成された棒状の部材であり、直線状に延びる棒状に形成された直線部41と、ねじれて形成されたねじれ部42と、湾曲して形成された湾曲部43とを有する。
【0031】
図4に示されるような芯部材4が、第1ケーブル部11における最も内側の送電部2・3の内側に配置されることにより、図3に示されるように、ケーブル部10の一部である第1ケーブル部11は、直線状の部分とねじれた部分と湾曲した部分とが連なった形状に保持される。さらに、芯部材4が扁平な棒状に形成されているため、図1に示されるように、第1ケーブル部11における3つの送電部2・3各々の断面形状は扁平に保持される。
【0032】
一方、ケーブル部10のうちの第2ケーブル部12は、芯部材4を備えておらず、最も内側の送電部2・3の内側は空洞である。そのため、柔軟性を有する3つの送電部2・3が重ねられた構造を有する第2ケーブル部12は、全体として柔軟性が確保され、図3に示されるように、曲げること及び扁平な状態へ変形させることが容易である。
【0033】
<接続部>
図1に示されるように、ケーブル部10の両端に設けられた各接続部50は、3つの送電部2・3ごとに設けられた3つの端子5と、絶縁性の材料で構成された端子固定部6とを含む。
【0034】
3つの端子5は、モータ又はインバータ回路などの電装部品に対してネジ止めされる部分である。3つの端子5は、端子固定部6内においてそれぞれ独立して3つの筒状導電部2各々に対して電気的に接続されている。即ち、3つの端子5には、第1筒状導電部21と電気的に接続された第1端子51と、第2筒状導電部22と電気的に接続された第2端子52と、第3筒状導電部23と電気的に接続された第3端子55とが含まれる。例えば、3つの端子5は、端子固定部6内において3つの筒状導電部2各々に対して圧着又は溶着されている。
【0035】
端子固定部6は、3つの端子5を予め定められた位置関係で保持する部材である。端子固定部6は、例えばポリアミド、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ABS樹脂又はポリエチレン又はそれらが混合された絶縁性の樹脂の成形部材である。
【0036】
<効果>
ワイヤハーネス1において、筒状導電部2は、複数の導線が組み合わされて筒状に形成され柔軟性を有する。そのため、筒状導電部2が、過剰な発熱を防止するために大きな断面積で形成された場合でも、柔軟性が確保されて取り扱い性能が損なわれない。また、筒状導電部2は、中空の構造を有するため表皮効果による電流の伝送ロスが生じにくい。
【0037】
また、ワイヤハーネス1において、第1ケーブル部11は、芯部材4によって予め定められた配線経路に沿う形状で保持され、第2ケーブル部12は、柔軟性を有する。これにより、ワイヤハーネス1の敷設の取り扱い性能がより高まる。
【0038】
また、ワイヤハーネス1の芯部材4は、送電部2・3の断面形状を扁平に保持する扁平な棒状であるため、第1ケーブル部11を高さの低い隙間に敷設することが容易となる。
【0039】
また、ワイヤハーネス1において、外側の第3筒状導電部23よりも内側の第2筒状導電部22の方が放熱性が悪い。これに対し、第2筒状導電部22が第3筒状導電部23よりも導線総断面積を大きく形成され、さらに、第1筒状導電部21が第2筒状導電部22よりも導線総断面積を大きく形成されている。その結果、3つの筒状導電部2各々の熱バランスが均一化され、一部の筒状導電部2のみが過剰に高温化することを防止できる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、図5及び図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aについて説明する。このワイヤハーネス1Aは、図1から図3に示されたワイヤハーネス1と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。図5及び図6において、図1から図4に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス1Aにおけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
【0041】
図5は、ワイヤハーネス1Aの一部である第1ケーブル部11の断面図を含む斜視図であり、図6は、ワイヤハーネス1Aの一部である第2ケーブル部12の断面図を含む斜視図である。ワイヤハーネス1Aは、第1ケーブル部11を一定の形状に保持する芯部材4Aを備えている。この芯部材4Aは、ワイヤハーネス1における芯部材4に相当する。
【0042】
ワイヤハーネス1Aは、ワイヤハーネス1Aが備える構成に加え、最も内側の送電部2・3の内側、即ち、第1筒状導電部21の内側に内包された複数の絶縁電線7を備えている。図5及び図6に示される例では、3本の絶縁電線7が第1筒状導電部21の内側に内包されているが、1本の絶縁電線7、2本の絶縁電線7又は4本以上の絶縁電線7が、第1筒状導電部21の内側に内包される例も考えられる。
【0043】
絶縁電線7は、軟銅の撚り線からなる芯線とその芯線の周囲を覆う筒状の絶縁被覆とを有する電線である。この絶縁電線7は、筒状導電部2に印加される電圧よりも低い電圧が印加され、筒状導電部2に流れる電流よりも十分小さな電流が流れる信号系の電線である。
【0044】
また、図5に示されるように、ワイヤハーネス1の芯部材4Aには、絶縁電線7が嵌め入れられる溝44が形成されている。これにより、絶縁電線7は、第1ケーブル部11内において一定の位置に保持される。
【0045】
<効果>
ワイヤハーネス1Aが採用されることにより、ワイヤハーネス1が採用される場合と同様の効果が得られる。さらに、ワイヤハーネス1Aは、送電部2・3の内側に内包された信号系の絶縁電線7を備える。そのため、電力系の送電部2・3と信号系の絶縁電線7とを効率的に配線することが可能となる。
【0046】
<第3実施形態>
次に、図7を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス1Bについて説明する。このワイヤハーネス1Bは、図1から図3に示されたワイヤハーネス1と比較して、芯部材4と形状が異なる芯部材4Aを備える点、及び端子固定部6と形状が異なる端子固定部6Aを備える点のみが異なる。図7において、図1から図4に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス1Bにおけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
【0047】
ワイヤハーネス1Bにおいて、第1ケーブル部11内に配置される芯部材4Aは、直線状に延びる棒状に形成された直線部41と、湾曲して形成された湾曲部43とを有する。しかしながら、芯部材4Aにはねじれ部42は形成されていない。このような形状の芯部材4Aも本発明に係るワイヤハーネスに採用される芯部材の一例である。
【0048】
また、ワイヤハーネス1Bの端部には接続部50Aが設けられている。接続部50Aを構成する端子固定部6Aは、複数の端子5をそれらが並列する状態で保持する。このような形状の端子固定部6Aも本発明に係るワイヤハーネスに採用される端子固定部の一例である。
【0049】
<その他>
以上に示されたワイヤハーネス1,1A,1Bが、電力線として機能する編組線などの筒状導電部2に加え、筒状の編組線からなるシールド部材を備えることも考えられる。この場合、シールド部材は、最も外側の送電部2・3の外側、即ち、第3筒状絶縁部33の外側を覆う筒状の編組線で構成される。ワイヤハーネス1,1A,1Bが、そのようなシールド部材を備えれば、ワイヤハーネス1,1A,1Bの柔軟性を損なうことなく送電部2・3のシールドが可能となる。
【0050】
シールド部材は、3つの筒状導電部2各々に対して電気的に絶縁された状態で、ワイヤハーネス1,1A,1Bの両端部において導電性のブラケット又は第4の端子などを介して接地される。
【0051】
また、ワイヤハーネス1,1A,1Bにおいて、最も外側の送電部2・3が省略されることも考えられる。この場合、第1筒状導電部21及び第2筒状導電部22は、第1端子51及び第2端子52各々を介して単相交流の2つの線各々に対して電気的に接続される。
【0052】
また、ワイヤハーネス1,1A,1Bが、内側から外側へ重ねられた4つ以上の送電部2・3を備えることも考えられる。また、ワイヤハーネス1,1A,1Bにおいて、端子固定部6,6Aが省略されることも考えられる。
【符号の説明】
【0053】
1,1A,1B ワイヤハーネス
2 筒状導電部(送電部)
3 筒状絶縁部(送電部)
4,4A 芯部材
5 端子
6,6A 端子固定部
7 絶縁電線
10 ケーブル部
11 第1ケーブル部
12 第2ケーブル部
21 第1筒状導電部
22 第2筒状導電部
23 第3筒状導電部
31 第1筒状絶縁部
32 第2筒状絶縁部
33 第3筒状絶縁部
41 直線部
42 ねじれ部
43 湾曲部
44 溝
50 接続部
51 第1端子
52 第2端子
55 第3端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側から外側へ重ねられた複数の筒状の送電部を備えるワイヤハーネスであって、
前記送電部各々を構成する導電部であり、複数の導線が組み合わされて筒状に形成され柔軟性を有する複数の筒状導電部と、
前記送電部各々を構成する絶縁部であり、前記筒状導電部の外周を覆う筒状に形成され柔軟性を有する複数の筒状絶縁部と、
前記送電部ごとに設けられ、前記筒状導電部に対して電気的に接続された複数の端子と、
を備えることを特徴とするワイヤハーネス。
【請求項2】
最も内側の前記送電部の一部の内側に内包され、前記送電部の形状を一定に保持する芯部材をさらに備える、請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記芯部材は前記送電部の断面形状を扁平に保持する扁平な棒状に形成されている、請求項2に記載のワイヤハーネス。
【請求項4】
外側の前記筒状導電部よりも内側の前記筒状導電部の方が断面における前記導線の総断面積が大きく形成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤハーネス。
【請求項5】
最も内側の前記送電部の内側に内包された絶縁電線をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載のワイヤハーネス。
【請求項6】
前記筒状導電部は、複数の導線が編まれて筒状に形成され柔軟性を有する編組線からなる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のワイヤハーネス。
【請求項7】
最も外側の前記送電部の外側を覆う筒状の編組線からなるシールド部材をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれかに記載のワイヤハーネス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−4275(P2013−4275A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133404(P2011−133404)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】