説明

ワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマット

【課題】 ワイヤレスデータ入力システムにおけるデータ長を短縮し、通信速度の高速化を図る。
【解決手段】 ヘッダH、ステータスコードS、データD、チェックサムCの4ブロックからなるワイヤレスキーボードの送信データ中のデータDを、キーの種類を表わす7ビットのキーコードaと、キーのオンオフを判別するための1ビットのオンオフコードbとによって構成する。キーボード装置のキーの総数は最大で110キー程度であることから、7ビットのキーコードaで全てのキーに対応でき、オンオフコードbを付加した8ビットデータで全キーのオンオフ情報を表現する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤレスキーボード装置を使用するワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマットに関するものであり、特に、データ長を短縮したワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤレスキーボード装置からコンピュータへキーデータを無線送信するワイヤレスデータ入力システムが知られている。通常、此種のワイヤレスデータ入力システムの通信データ構造はヘッダ、ステータスコード、キーデータ、チェックサムからなり、キーデータは、1バイト程度のキーコードブロックにオンオフコードブロックが接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ワイヤレスデータ入力システムにおいては、通信データ長の関係でワイヤードキーボードを使用するシステムよりもデータ送信時間がかかり、単位時間当たりのデータ通信速度が低下する。そこで、通信データ構造を合理化して、データ送信時間を可及的に短縮し、単位時間当たりのデータ通信量を増加させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、ワイヤレスキーボード装置からコンピュータへキーデータを無線送信するワイヤレスデータ入力システムにおいて、キーデータを7ビットのキーコードとキーのオンオフを表現する1ビットコードとによる8ビットデータとしたことを特徴とするワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマットを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を図に従って説明する。図1はワイヤレスキーボード装置の送信データを示し、ヘッダH、ステータスコードS、データD、チェックサムCの4ブロックによって構成され、データDは、キーの種類を表わす7ビットのキーコードaと、キーのオンオフを判別するための1ビットのオンオフコードbとからなる8ビットデータである。ワイヤレスキーボード装置のキーの総数は、キーボードの設計仕様によって多少相違するものの、通常最大で110キー程度であることから、7ビット=128のキーコードaで全てのキーを表現することができる。
【0006】図2に示すワイヤレスキーボード装置1のキーボード制御部2のメモリ3には全キーのキーコードが格納されており、キーマトリックス回路4をスキャンして読み出した有効キーに該当する7ビットキーコードに、そのキーのオンオフ変化状態を示す1ビットコードを付加した8ビットコードをデータDとして通信制御部5へ出力する。
【0007】また、ポインティングデバイス制御部6は、内蔵ポインティングデバイス7の状態を監視して、内蔵ポインティングデバイス7の出力に応じたデータを通信制御部5へ出力する。
【0008】通信制御部5は、入力されたデータを通信インタフェース8により所定の通信フォーマットのシリアルデータに変換し、送信機9によって変調して送信する。送信機9はRF送信機或いは赤外線送信機が用いられる。ワイヤレスキーボード装置1からの送信信号はコンピュータに受信されて通信インタフェースにより復号され、8ビットの受信データ中のキーコード及びオンオフコードに応じたデータ入力処理が実行される。
【0009】また、ワイヤレスキーボード装置1とコンピュータとの間で双方向通信を行うシステムを構成する場合は、それぞれに送信機と受信機とを搭載する。この場合は、コンピュータからの送信信号はワイヤレスキーボード装置1の受信機によって受信されて復調され、通信制御部5へ入力されてキーボード制御部2及びポインティングデバイス制御部6の動作が制御される。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマットは、キーコードとオンオフコードを1バイトで表現するので、データ長が可及的に短縮され、単位時間当たりのデータ通信量が増加して通信速度が高速化する。また、通信時間の短縮によってワイヤレスキーボード装置の電流消費量が低下し、電池の耐用時間も延長される等種々の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、ワイヤレスキーボード装置の送信データフォーマットの解説図。
【図2】ワイヤレスキーボード装置の回路ブロック図。
【符号の説明】
H ヘッダ
S ステータスコード
D キーデータ
C チェックサム
a キーコード
b オンオフコード
1 ワイヤレスキーボード装置
2 キーボード制御部
3 メモリ
4 キーマトリックス回路
5 通信制御部
6 ポインティングデバイス制御部
7 内蔵ポインティングデバイス
8 通信インタフェース
9 送信機

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ワイヤレスキーボード装置からコンピュータへキーデータを無線送信するワイヤレスデータ入力システムにおいて、キーデータを7ビットのキーコードとキーのオンオフを表現する1ビットコードとによる8ビットデータとしたことを特徴とするワイヤレスデータ入力システムのキーデータフォーマット。

【図1】
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【図2】
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