説明

ワイヤレス通信システムにおけるセッション情報の管理

ある実施形態では、ネットワーク通信エンティティ(NCE)が、アクセスネットワークのサービングエリアにアクセス端末が入り直したと判断し、サービングエリア内のアクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了しているかどうかも判定する。NCEが、満了していないと判断した場合、NCEは、以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化し、これは、サービングエリア内でアクセス端末を一意に識別する識別子の再活動化を含む。アクセス端末が、サービングエリアに入り直す前に別のサービングエリア内でセッションをもっていた場合、NCEは、その別のサービングエリアでのアクセス端末のセッション情報を、セッション情報がその別のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示す期間と関連付けて記憶する。NCEは、アクセス端末またはアクセスネットワークの一部分のいずれかに対応し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システムにおけるセッション情報の管理を対象とする。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、ならびに第3世代(3G)高速データ/インターネット対応ワイヤレスサービスを含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーシステムとパーソナルコミュニケーションズサービス(PCS)システムとを含む、多くの様々なタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例には、セルラーAnalog Advanced Mobile Phone System(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのGlobal System for Mobile接続(GSM(登録商標))変形に基づくデジタルセルラーシステム、およびTDMA技術とCDMA技術の両方を使用するより新しいハイブリッドデジタル通信システムがある。
【0003】
CDMAモバイル通信を提供するための方法は、本明細書ではIS-95と呼ぶ、「Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System」と題するTIA/EIA/IS-95-Aにおいて、米国電気通信工業会/米国電子工業会によって米国で規格化された。複合AMPS&CDMAシステムはTIA/EIA規格IS-98に記載されている。他の通信システムは、広帯域CDMA(WCDMA)、CDMA2000(たとえば、CDMA2000 1xEV-DO規格など)またはTD-SCDMAと呼ばれるものをカバーする規格である、IMT-2000/UM、すなわちInternational Mobile Telecommunications System 2000/Universal Mobile Telecommunications Systemに記載されている。
【0004】
ワイヤレス通信システムでは、移動局、ハンドセット、またはアクセス端末(AT)が、基地局に隣接するかまたはこれを囲む特定の地理的領域内での通信リンクまたはサービスをサポートする、固定位置の基地局(セルサイトまたはセルとも呼ばれる)からの信号を受信する。基地局は、一般に、サービス品質(QoS)要件に基づいてトラフィックを区別するための方法をサポートする標準Internet Engineering Task Force(IETF)ベースのプロトコルを使用するパケットデータネットワークである、アクセスネットワーク(AN)/無線アクセスネットワーク(RAN)にエントリポイントを与える。したがって、基地局は、一般に、無線インターフェースによってATと対話し、インターネットプロトコル(IP)ネットワークデータパケットによってANと対話する。
【0005】
ワイヤレス電気通信システムでは、プッシュツートーク(PTT)機能がサービスセクタおよび消費者に普及している。PTTは、CDMA、FDMA、TDMA、GSM(登録商標)などのような標準商用ワイヤレスインフラストラクチャを介して動作する「ディスパッチ」ボイスサービスをサポートし得る。ディスパッチモデルでは、エンドポイント(AT)の間の通信は、仮想グループ内で起こり、1人の「話者」の声が、1人または複数の「受話者」に送信される。このタイプの通信の単一のインスタンスは、通常、ディスパッチ呼、または単にPTT呼と呼ばれる。PTT呼は、呼の特性を定義する、グループのインスタンシエーションである。グループは、本質的に、グループ名またはグループ識別情報など、メンバーリストおよび関連情報によって定義される。
【0006】
従来、ワイヤレス通信ネットワーク内のデータパケットは、単一の宛先またはアクセス端末に送信されるように構成された。単一の宛先へのデータの送信は「ユニキャスト」と呼ばれる。モバイル通信が増加するにつれて、所与のデータを複数のアクセス端末に同時に送信する能力がより重要になった。したがって、複数の宛先またはターゲットアクセス端末への同じパケットまたはメッセージの同時データ送信をサポートするためにプロトコルが採用された。「ブロードキャスト」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)すべての宛先またはアクセス端末へのデータパケットの送信を指し、「マルチキャスト」は、宛先またはアクセス端末の所与のグループへのデータパケットの送信を指す。一例では、宛先の所与のグループまたは「マルチキャストグループ」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)可能な宛先またはアクセス端末のうちの2つ以上およびすべてよりも少ない数を含むことができる。ただし、少なくともいくつかの状況においては、マルチキャストグループが、ユニキャストと同様に、ただ1つのアクセス端末を含むこと、あるいは代替的に、マルチキャストグループが、ブロードキャストと同様に、(たとえば、所与のセル内などの)すべてのアクセス端末を含むことが可能である。
【0007】
ブロードキャストおよび/またはマルチキャストは、マルチキャストグループに対応するために複数の連続ユニキャスト動作を実行する、複数のデータ送信を同時に処理するための一意のブロードキャスト/マルチキャストチャネル(BCH)を割り当てるなど、いくつかの方法でワイヤレス通信システム内で実行できる。プッシュツートーク通信のためのブロードキャストチャネルを使用する従来のシステムが、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Push-To-Talk Group Call System Using CDMA 1x-EVDO Cellular Network」と題する、2007年3月1日付けの米国特許出願公開第2007/0049314号に記載されている。公開第2007/0049314号に記載されているように、従来のシグナリング技法を使用するプッシュツートーク呼のためにブロードキャストチャネルを使用することができる。ブロードキャストチャネルの使用は従来のユニキャスト技法よりも帯域幅要件を改善することができるが、ブロードキャストチャネルの従来のシグナリングは、依然として追加のオーバヘッドおよび/または遅延を生じる可能性があり、システムパフォーマンスを劣化させることがある。
【0008】
3rd Generation Partnership Project 2(「3GPP2」)は、CDMA2000ネットワークにおけるマルチキャスト通信をサポートするためのブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)規格を定義する。したがって、「CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification」と題する、2006年2月14日付けの3GPP2のBCMCS規格のバージョンである、バージョン1.0 C.S0054-Aは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
ある実施形態では、ネットワーク通信エンティティ(NCE)が、アクセスネットワークのサービングエリアにアクセス端末が入り直したと判断し、サービングエリア内のアクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了しているかどうかも判定する。NCEが、満了していないと判断した場合、NCEは、以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化し、これは、サービングエリア内でアクセス端末を一意に識別する識別子の再活動化を含む。アクセス端末が、サービングエリアに入り直す前に別のサービングエリア内でセッションをもっていた場合、NCEは、その別のサービングエリアでのアクセス端末のセッション情報を、セッション情報がその別のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示す期間と関連付けて記憶する。NCEは、アクセス端末またはアクセスネットワークの一部分のいずれかに対応し得る。
【0010】
本発明の実施形態およびその付随する利点の多くのより完全な諒解は、以下の発明を実施するための形態を参照し、本発明を限定するためではなく単に例示するために提示する添付の図面とともに考察することによってより良く理解されれば、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末とアクセスネットワークとをサポートするワイヤレスネットワークアーキテクチャの図である。
【図2A】本発明の一実施形態によるキャリアネットワークを示す図である。
【図2B】本発明の少なくとも1つの実施形態による、図1のワイヤレス通信の例をより詳しく示す図である。
【図3】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末の図である。
【図4A】アクセス端末がワイヤレス通信システムの様々なサービングエリアをナビゲートする間、アクセス端末のセッション情報を更新する従来のプロセスを示す図である。
【図4B】ワイヤレス通信システムの様々なサービングエリアをナビゲートするアクセス端末を示す図である。
【図4C】図4Aのプロセスの一部分のより詳細な例を示す図である。
【図4D】図4Aのプロセスの一部分の代替例を示す図である。
【図5A】本発明の実施形態による、アクセス端末がワイヤレス通信システムの様々なサービングエリアをナビゲートする間、アクセス端末のセッション情報を選択的に維持するプロセスを示す図である。
【図5B】本発明の一実施形態による、図5Aのプロセスのより詳細な実装を示す図である。
【図5C】本発明の実施形態による、図5Aのプロセスの一部分のより詳細な実装を示す図である。
【図5D】本発明の実施形態による、図5Aのプロセスの一部分の別のより詳細な実装を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で本発明の態様を開示する。本発明の範囲から逸脱することなく代替実施形態を考案することができる。さらに、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素については詳細に説明しないか、または省略する。
【0013】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈すべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0014】
さらに、多くの実施形態については、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行すべき一連のアクションに関して説明する。本明細書で説明する様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実行できることを認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらの一連のアクションは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施すべきものと見なすことができる。したがって、本発明の様々な態様は、すべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形式で実施できる。さらに、本明細書で説明する実施形態ごとに、そのような実施形態の対応する形式を、たとえば、記載のアクションを実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明することがある。
【0015】
本明細書でアクセス端末(AT)と呼ぶ高データレート(HDR)加入者局は、移動でも固定でもよく、本明細書でモデムプールトランシーバ(MPT)または基地局(BS)と呼ぶ1つまたは複数のHDR基地局と通信することができる。アクセス端末は、1つまたは複数のモデムプールトランシーバを介して、モデムプールコントローラ(MPC)、基地局コントローラ(BSC)および/またはパケット制御機能(PCF)と呼ばれるHDR基地局コントローラとの間でデータパケットを送信および受信する。モデムプールトランシーバおよびモデムプールコントローラは、アクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは複数のアクセス端末間でデータパケットをトランスポートする。
【0016】
アクセスネットワークは、企業イントラネットまたはインターネットなど、アクセスネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続され得、各アクセス端末とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットをトランスポートし得る。1つまたは複数のモデムプールトランシーバとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立したアクセス端末は、アクティブアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つまたは複数のモデムプールトランシーバとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立中であるアクセス端末は、接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、ワイヤレスチャネルを介して、または、たとえば、光ファイバまたは同軸ケーブルを使用するワイヤードチャネルを介して通信する任意のデータデバイスであり得る。アクセス端末はさらに、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいはワイヤレス電話または有線電話を含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかであり得る。アクセス端末が信号をモデムプールトランシーバに送信するための通信リンクは、逆方向リンクまたは逆方向トラフィックチャネルと呼ばれる。モデムプールトランシーバが信号をアクセス端末に送信するための通信リンクは、順方向リンクまたは順方向トラフィックチャネルと呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネルという用語は、順方向トラフィックチャネルまたは逆方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0017】
図1に、本発明の少なくとも1つの実施形態によるワイヤレスシステム100の例示的な一実施形態のブロック図を示す。システム100は、アクセス端末102をネットワーク機器に接続して、パケット交換データネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネット、および/またはキャリアネットワーク126)とアクセス端末102、108、110、112との間にデータ接続性を与えることができるエアインターフェース104を介してアクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)120と通信している、セルラー電話102などのアクセス端末を含むことができる。本明細書に示すように、アクセス端末は、セルラー電話102、携帯情報端末108、本明細書に双方向テキストページャとして示すページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する別個のコンピュータプラットフォーム112であり得る。したがって、本発明の実施形態は、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくは部分的な組合せを限定なしに含む、ワイヤレス通信ポータルを含むか、またはワイヤレス通信機能を有する任意の形態のアクセス端末上で実現され得る。さらに、本明細書で使用する「アクセス端末」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」という用語およびそれらの変形体は、互換的に使用され得る。
【0018】
再び図1を参照すると、ワイヤレスネットワーク100の構成要素および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例示的なものにすぎず、ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス102、108、110、112などのリモートアクセス端末が、互いに、および/またはキャリアネットワーク126、インターネットおよび/または他のリモートサーバを限定なしに含む、エアインターフェース104およびRAN120を介して接続された構成要素との間で無線で通信することを可能にする任意のシステムを含むことができる。
【0019】
RAN120は、基地局コントローラ/パケット制御機能(BSC/PCF)122に送信される(一般に、データパケットとして送信される)メッセージを制御する。BSC/PCF122は、パケットデータサービスノード101(「PDSN」)とアクセス端末102/108/110/112との間でのベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立およびティアダウンを担当する。リンクレイヤ暗号化が使用可能である場合、BSC/PCF122はまた、エアインターフェース104を介してコンテンツを転送する前にそのコンテンツを暗号化する。BSC/PCF122の機能は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに論じない。キャリアネットワーク126は、ネットワーク、インターネットおよび/または公衆交換電話網(PSTN)によってBSC/PCF122と通信することができる。代替的に、BSC/PCF122はインターネットまたは外部ネットワークに直接接続することができる。一般に、キャリアネットワーク126とBSC/PCF122との間のネットワークまたはインターネット接続はデータを転送し、PSTNはボイス情報を転送する。BSC/PCF122は複数の基地局(BS)またはモデムプールトランシーバ(MPT)124に接続され得る。キャリアネットワークと同様の方法で、BSC/PCF122は一般に、データ転送および/またはボイス情報のために、ネットワーク、インターネットおよび/またはPSTNによってMPT/BS124に接続される。MPT/BS124は、セルラー電話102などのアクセス端末にデータメッセージをワイヤレスにブロードキャストすることができる。MPT/BS124、BSC/PCF122および他の構成要素は、当技術分野で知られているように、RAN120を形成することができる。ただし、代替構成も使用でき、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、BSC/PCF122の機能とMPT/BS124の1つまたは複数とを、BSC/PCF122とMPT/BS124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに縮小することができる。
【0020】
図2Aに、本発明の一実施形態によるキャリアネットワーク126を示す。図2Aの実施形態では、キャリアネットワーク126は、パケットデータサービングノード(PDSN)160と、ブロードキャストサービングノード(BSN)165と、アプリケーションサーバ170と、インターネット175とを含む。ただし、代替実施形態では、アプリケーションサーバ170および他の構成要素はキャリアネットワークの外部に位置することがある。PDSN160は、たとえば、cdma2000の無線アクセスネットワーク(RAN)(たとえば、図1のRAN120)を利用して、インターネット175、イントラネットおよび/またはリモートサーバ(たとえば、アプリケーションサーバ170)へのアクセスを移動局(たとえば、図1の102、108、110、112などのアクセス端末)に与える。アクセスゲートウェイとして働くので、PDSN160は、単純IPおよびモバイルIPアクセス、外部エージェントサポート、およびパケットトランスポートを与えることができる。PDSN160は、認証、認可、および課金(AAA)サーバおよび他のサポートインフラストラクチャのクライアントとして働くことができ、当技術分野で知られているように、IPネットワークへのゲートウェイを移動局に与える。図2Aに示すように、PDSN160は、従来のA10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と通信し得る。A10接続は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに説明しない。
【0021】
図2Aを参照すると、ブロードキャストサービングノード(BSN)165は、マルチキャストおよびブロードキャストサービスをサポートするように構成され得る。BSN165について、以下でより詳細に説明する。BSN165は、ブロードキャスト(BC)A10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と通信し、インターネット175を介してアプリケーションサーバ170と通信する。BCA10接続は、マルチキャストおよび/またはブロードキャストメッセージングを転送するために使用される。したがって、アプリケーションサーバ170は、インターネット175を介してユニキャストメッセージングをPDSN160に送信し、インターネット175を介してマルチキャストメッセージングをBSN165に送信する。
【0022】
一般に、以下でより詳細に説明するように、RAN120は、BCA10接続を介してBSN165から受信されたマルチキャストメッセージを、エアインターフェース104のブロードキャストチャネル(BCH)を介して1つまたは複数のアクセス端末200に送信する。
【0023】
図2Bに、図1のワイヤレス通信の例100をより詳細に示す。特に、図2Bを参照すると、AT1...Nは、異なるパケットデータネットワークエンドポイントによってサービスされるロケーションにおいてRAN120に接続するものとして示されている。したがって、AT1およびAT3は、(たとえば、PDSN160、BSN165、ホームエージェント(HA)、外部エージェント(FA)などに対応し得る)第1のパケットデータネットワークエンドポイント162によってサービスされる部分においてRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162は、今度はルーティングユニット188を介して、インターネット175に、ならびに/あるいは認証、認可および課金(AAA)サーバ182、プロビジョニングサーバ184、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)/セッション開始プロトコル(SIP)登録サーバ186および/またはアプリケーションサーバ170のうちの1つまたは複数に接続する。AT2およびAT5...Nは、(たとえば、PDSN160、BSN165、HA、FAなどに対応し得る)第2のパケットデータネットワークエンドポイント164によってサービスされる部分においてRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162と同様に、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164は、今度はルーティングユニット188を介して、インターネット175に、ならびに/あるいはAAAサーバ182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186および/またはアプリケーションサーバ170のうちの1つまたは複数に接続する。AT4は、インターネット175に直接接続し、次いで、インターネット175を通して、上記で説明したシステム構成要素のうちのいずれかに接続することができる。
【0024】
図2Bを参照すると、AT1、AT3およびAT5...Nはワイヤレスセルフォンとして示され、AT2はワイヤレスタブレットPCとして示され、AT4はワイヤードデスクトップ局として示されている。ただし、他の実施形態では、ワイヤレス通信システム100は任意のタイプのATに接続することができ、図2Bに示す例は、システム内に実装され得るATのタイプを限定するものではないことが諒解されよう。また、AAA182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186およびアプリケーションサーバ170は、それぞれ構造的に個別のサーバとして示されているが、これらのサーバのうちの1つまたは複数は、本発明の少なくとも1つの実施形態に統合され得る。
【0025】
さらに、図2Bを参照すると、アプリケーションサーバ170は、複数のメディア制御コンプレックス(MCC)1...N170Bと複数の地域ディスパッチャ1...N170Aとを含むものとして示されている。集合的に、地域ディスパッチャ170AおよびMCC170Bは、少なくとも1つの実施形態では、ワイヤレス通信システム100内の通信セッション(たとえば、IPユニキャストプロトコルおよび/またはIPマルチキャストプロトコルを介した半二重グループ通信セッション)を調停するように集合的に機能するサーバの分散型ネットワークに対応することができるアプリケーションサーバ170内に含まれる。たとえば、アプリケーションサーバ170によって調停される通信セッションは、理論的には、システム100内のどこかに位置するAT間で行われ得るので、調停される通信セッションのレイテンシを低減するために(たとえば、北米のMCCが、中国にいるセッション参加者間でメディアをあちこちに中継していないように)複数の地域ディスパッチャ170AおよびMCCが分散される。したがって、アプリケーションサーバ170に言及する場合、関連する機能が地域ディスパッチャ170Aのうちの1つまたは複数ならびに/あるいはMCC170Bのうちの1つまたは複数によって執行され得ることを諒解されよう。地域ディスパッチャ170Aは、概して、(たとえば、AT間のシグナリングメッセージを処理すること、告知メッセージをスケジュールおよび/または送信することなど)通信セッションを確立することに関係する機能を担当し、MCC170Bは、調停された通信セッション中に呼中シグナリングおよびメディアの実際の交換を行うことを含む、呼インスタンスの持続時間の間に通信セッションをホスティングすることを担当する。
【0026】
図3を参照すると、セルラー電話などのアクセス端末200(本明細書ではワイヤレスデバイス)は、キャリアネットワーク126、インターネットおよび/または他のリモートサーバおよびネットワークから最終的に発生することがある、RAN120から送信されたソフトウェアアプリケーション、データおよび/またはコマンドを受信および実行することができるプラットフォーム202を有する。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(「ASIC」208)または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合されたトランシーバ206を含むことができる。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212中の任意の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)210レイヤを実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータプラットフォームに共通の任意のメモリから構成され得る。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214を含むこともできる。ローカルデータベース214は、一般にフラッシュメモリセルであるが、磁気メディア、EEPROM、光メディア、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスとすることができる。内部プラットフォーム202の構成要素は、当技術分野で知られていているように、構成要素の中でもアンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226などの外部デバイスに動作可能に結合することもできる。
【0027】
したがって、本発明の一実施形態は、本明細書で説明する機能を実行するための能力を含むアクセス端末を含むことができる。当業者なら諒解するように、本明細書で開示する機能を達成するために、様々な論理要素を、個別要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで実施することができる。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカルデータベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示する様々な機能をロード、記憶および実行することができ、したがってこれらの機能を実行する論理を様々な要素に分散することができる。代替的に、機能を1つの個別構成要素に組み込むことができる。したがって、図3中のアクセス端末の特徴は例示的なものにすぎないと見なすべきであり、本発明は図示の特徴または構成に限定されない。
【0028】
アクセス端末102とRAN120との間のワイヤレス通信は、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、またはワイヤレス通信ネットワークまたはデータ通信ネットワークにおいて使用できる他のプロトコルなど、様々な技術に基づくことができる。データ通信は、一般に、クライアントデバイス102とMPT/BS124とBSC/PCF122との間で行われる。BSC/PCF122は、キャリアネットワーク126、PSTN、インターネット、バーチャルプライベートネットワークなどの複数のデータネットワークに接続でき、したがって、アクセス端末102はより広範囲の通信ネットワークにアクセスできるようになる。前述のように、および当技術分野で知られているように、様々なネットワークおよび構成を使用して、ボイス送信および/またはデータをRANからアクセス端末に送信することができる。したがって、本明細書で提供する例は、本発明の実施形態を限定するものではなく、本発明の実施形態の態様の説明を助けるものにすぎない。
【0029】
さらに、当業者には諒解されるように、所与のアクセス端末は一般に、アクセスネットワークが所与のアクセス端末にリソース(たとえば、トラフィックチャネル(TCH)、QoSなど)をプロビジョニングする前に、その端末自体をアクセスネットワークに対して識別することが必要とされる。たとえば、EV-DO 1xでは、所与のアクセス端末は、アクセスネットワークに対して、ユニキャストアクセス端末識別子(UATI)でそれ自体を識別することができる。したがって、所与のアクセス端末は、アクセスネットワークが送信者の識別に気づくように、そのUATIを逆方向リンクメッセージ通信にアタッチする。同様に、UATIは、ダウンリンクメッセージ通信において、指定受信者またはアクセス端末を識別するのに使われ得る。
【0030】
UATIは、ある特定のサービングエリア(たとえば、ある特定のサブネット、セクタ、セルなど)内でのみATを一意に識別するように機能する。したがって、ATが、サービングエリアの外に動いた(たとえば、ATが、別のセル、別のサブネットなどにハンドオフした)場合、新たなUATIがATに割り当てられる。ATが、正しいUATIを使わずに(たとえば、古いサービングエリアからのUATIなどを使って)サービングエリア内のアクセスネットワークに対してリソース(たとえば、QoSリソース、TCHなど)を要求することを試みた場合、アクセスネットワークは、(たとえば、少なくとも、要求が正しいUATIに関連付けられ得るまでは)要求側ATに対して、要求されたリソースを認めない。
【0031】
したがって、図4A〜4Dを参照して後で説明するように、所与のATは通常、所与のATによって所与のサービングエリア内でデータを送り、かつ/または受信するのに使うことができるセッション情報(たとえば、UATI、ならびに/または交渉されたプロトコルおよび/もしくはQoSプロファイルのリストなど、所与のサービングエリアに固有の取得した他のセッションパラメータ)を獲得することによって、所与のサービングエリア内でのセッションをセットアップする(たとえば、所与のATが逆方向リンクデータを送ることを望む場合、またはRAN120がダウンリンクでATに送るべきデータをもっている場合)。
【0032】
図4Aを参照すると、400Aで、所与のATが、第1のサービングエリア(たとえば、サブネット)に位置し、所与のATは、TCHをもたず、通信セッションに今のところ参加しておらず、所与のATは、第1のサービングエリア内で確立されたセッションをもっていると考える。上述したように、確立されたセッション(たとえば、PPPセッション)をもっているということは、所与のATが、第1のサービングエリア内の所与のATとRAN120との間でデータを送る/受信するのに使うことができるセッション情報(たとえば、UATI#1、交渉されたプロトコル、QoSプロファイルなどのリスト)を取得していることを意味する。図4Bを参照すると、図4Aの400Aで、所与のATは、第1のサービングエリア内の位置#1に位置し得る。
【0033】
図4Aに戻ると、404Aで、所与のATは、第1のサービングエリアを離れ、第2のサービングエリアに入ると考える。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第1のサービングエリア内の位置#1から第2のサービングエリア内の位置#2に移動し得る。
【0034】
第1のサービングエリアから第2のサービングエリアへの所与のATのハンドオフを円滑にするために、所与のATは、第2のサービングエリアとのセッションを確立しなければならない(たとえば、所与のATが第2のサービングエリア内で接触され得るように、所与のATが、第2のサービングエリア内でデータを送り、認識され得るように、RAN120が、所与のATがもはや第1のサービングエリア内にないことに気づくように、など)。したがって、所与のATは、408Aで、第2のサービングエリア内で使うことができるUATIを要求するためのUATI要求を、逆方向リンクアクセスチャネルに載せてRAN120に送る。
【0035】
RAN120がUATI要求を受信した後、RAN120は、412Aで、ダウンリンク制御チャネル(CC)上でACAckメッセージを所与のATに送ることによって、所与のATからのUATI要求の受信に肯定応答する。ただし、412AでRAN120がUATI要求に肯定応答する間、RAN120は、第2のサービングエリア向けのUATIを所与のATにまだ割り当てていない。
【0036】
RAN120がUATI要求を受信した後、412AでのようにUATI要求にACKするのとは別に、この場合はハンドオフの「目標」サービングエリアである第2のサービングエリア(たとえば、ある特定のサブネットを制御するRNC)は、416Aで、この場合、ハンドオフの「ソース」サービングエリアである第1のサービングエリア(たとえば、繰返しになるが、所与のサブネットを制御するRNCに対応し得る)にA13セッション情報要求を送る。A13セッション情報要求は、第1のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションに関連付けられたセッション情報を要求する。第1のサービングエリアは、420Aで、要求されたセッション情報を提供するA13セッション情報応答で、A13セッション情報要求に応答する。第2のサービングエリアは、424Aで、第1のサービングエリアにA13セッション情報確認メッセージを返送することによって、A13セッション情報応答にACKする。
【0037】
第1および第2のサービングエリアが、416A〜424Aで、第1のサービングエリアから第2のサービングエリアへの所与のATのハンドオフを調整した後、第2のサービングエリアは、428Aで、ダウンリンクCC上でUATI割当てを送ることによって、第2のサービングエリア内で使うためのUATI(すなわち、UATI#2)を所与のATに割り当てる。UATI割当てを受信した後、所与のATは、432Aで、第1のサービングエリアからの、ATのUATI(すなわち、UATI#1)を記憶する1つまたは複数のレジスタを、第2のサービングエリアの新たに割り当てられたUATI(すなわち、UATI#2)で更新する。同様に、424Aで、セッション情報確認メッセージを受信すると、第1のサービングエリアは、436Aで、所与のATの以前のセッションに関連付けられていたセッション情報も削除する。所与のATは、440Aで、逆方向リンクアクセスチャネル上で、UATI完了メッセージをRAN120に送信する。
【0038】
したがって、444Aで、所与のATは今では、第2のサービングエリアに(たとえば、図4Bに示すように位置#2に)位置し、所与のATは、TCHをもたず、通信セッションに今のところ参加しておらず、所与のATは、第2のサービングエリア内で確立されたセッションをもっている。以降のどこかの時点において、所与のATは、448Aで、第2のサービングエリアを離れ、第2のサービングエリアに入り直すと考える。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第2のサービングエリア内の位置#2から第1のサービングエリア内の位置#3に移動し得る。
【0039】
第2のサービングエリアから第1のサービングエリアへの所与のATのハンドオフを円滑にするために、所与のATは、第1のサービングエリアとのセッションを確立し直さなければならない(たとえば、所与のATが、第1のサービングエリア内で再度接触され得るように、所与のATが、再度データを送り、第1のサービングエリア内で認識され得るように、RAN120が、所与のATがもはや第2のサービングエリア内にないと気づくように、など)。したがって、ブロック452A〜488Aが、どのように所与のATがハンドオフして第1のサービングエリアに戻り、UATI#3を取得するかを示し、ブロック408A〜444Aが、どのように所与のATが第2のサービングエリアにハンドオフし、UATI#2を取得したかを示すことを除いて、ブロック452A〜488Aは概して、上述したブロック408A〜444Aに対応する。したがって、ブロック452Aから488Aのさらなる説明は簡潔のために省略する。諒解されるように、エリア内のATそれぞれに対する独自の一意のセッション情報をもつ新たな(または以前訪れた)どのサービングエリアに入っても、新たな(または以前訪れた)サービングエリア内でTCHが確立され得る前に、所与のATは、セッションをセットアップする(たとえば、サービングエリア用のUATIを取得し、かつ/または他のセッションパラメータを確立する)ことが必要とされる。
【0040】
所与のATがアイドルのままである(たとえば、実際の通信セッションに参加しない)ことにより、図4Aを説明しているが、図4Aのプロセス中のどの時点でも、RAN120が、所与のATに送るべきデータをもっている場合があり、または所与のATが、RAN120に送るべきデータをもっている場合がある(たとえば、所与のATのユーザが呼開始を要求する場合など)。したがって、図4C、4Dはそれぞれ、448Aで、所与のATが、第2のサービングエリアから第1のサービングエリアに戻った後、RAN120に逆方向リンクデータをどのようにして送ることができるかの例を示す。
【0041】
図4Cを参照すると、所与のATは、448Aで、第2のサービングエリアを離れ、第1のサービングエリアに入る。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第2のサービングエリア内の位置#2から第1のサービングエリア内の位置#3に移動し得る。所与のATは、452Aで、第1のサービングエリア内で使うことができるUATIを要求するためのUATI要求を、逆方向リンクアクセスチャネル上でRAN120に送り、RAN120は、456Aで、ダウンリンク制御チャネル(CC)上でACAckメッセージを所与のATに送ることによって、所与のATからのUATI要求の受信に肯定応答する。
【0042】
この時点で、所与のATがアイドルのままである図4Aとは異なり、400Cで、所与のATは、RAN120にデータを送ると決定すると考える。たとえば、所与のATのユーザが、プッシュツートーク(PTT)ボタンを押して、PTTセッションの開始を要求する場合があり、ユーザが、テキストメッセージを送ること、ボイスメールをチェックすることなどを要求する場合がある。404Cで、所与のATは、実際には第2のサービングエリアに関連付けられたUATI#2である、その現UATIを使って、第1のサービングエリア内でTCH要求を送る。したがって、所与のATには、その現サービングエリア内で使うためのUATIがまだ割り当てられていないので、所与のATは、この時点では間違ったUATIを使っている。したがって、第1のサービングエリアは、408Cで、TCH要求を無視する。
【0043】
RAN120がUATI要求を受信した後、456AでのようにUATI要求にACKするのとは別に、第1のサービングエリアは、460Aで、第2のサービングエリアにA13セッション情報要求を送り、464Aで、要求セッション情報を提供するA13セッション情報応答を受信し、468Aで、第2のサービングエリアにA13セッション情報確認メッセージを送る。
【0044】
第1および第2のサービングエリアが、460A〜468Aで、第2のサービングエリアから第1のサービングエリアに戻る所与のATのハンドオフを調整した後、第1のサービングエリアは、472Aで、ダウンリンクCC上でUATI割当てを送ることによって、所与のATが第1のサービングエリア内で使うためのUATI(すなわち、UATI#3)を割り当てる。UATI割当てを受信した後、所与のATは、476Aで、第2のサービングエリアからのATのUATI(すなわち、UATI#2)を記憶する1つまたは複数のレジスタを、第1のサービングエリアの新たに割り当てられたUATI(すなわち、UATI#1)で更新する。同様に、468Aで、セッション情報確認メッセージを受信すると、第2のサービングエリアは、480Aで、所与のATの以前のセッションに関連付けられていたセッション情報も削除する。所与のATは、484Aで、逆方向リンクアクセスチャネル上で、UATI完了メッセージをRAN120に送信する。この時点で、所与のATは、第1のサービングエリア内で使用するための有効なUATIをもっているので、所与のATは、412Cで、そのTCH要求を、有効なUATI(すなわち、UATI#3)を用いて第1のサービングエリア内で送り直すことができる。
【0045】
図4Dを参照すると、所与のATは、448Aで、第2のサービングエリアを離れ、第1のサービングエリアに入る。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第2のサービングエリア内の位置#2から第1のサービングエリア内の位置#3に移動し得る。所与のATは、452Aで、第1のサービングエリア内で使うことができるUATIを要求するためのUATI要求を、逆方向リンクアクセスチャネル上でRAN120に送り、RAN120は、456Aで、ダウンリンク制御チャネル(CC)上でACAckメッセージを所与のATに送ることによって、所与のATからのUATI要求の受信に肯定応答する。
【0046】
この時点で、所与のATがアイドルのままである図4Aとは異なり、所与のATは、400Dで、RAN120にデータを送ると決定すると考える。たとえば、所与のATのユーザが、プッシュツートーク(PTT)ボタンを押してPTTセッションの開始を要求する場合があり、ユーザは、テキストメッセージを送ること、ボイスメールをチェックすることなどを要求する場合がある。404Dで、間違ったUATI(すなわち、第2のサービングエリアからの古いUATI)を用いてプリエンプティブTCH要求を送るのではなく、所与のATは、404Dで、どのTCH要求も送る前に、第1のサービングエリア用のUATIを受信するのを待つ。
【0047】
次に、460A〜484Aが、図4Aおよび/または図4Cを参照して上述したように実行されるが、そのさらなる説明は、簡潔にするために省いてある。第1のサービングエリア内で使用するための有効なUATIを取得した後、所与のATは、408Dで、第1のサービングエリア内でのそのTCH要求を、有効なUATI(すなわち、UATI#3)を用いて送る。
【0048】
当業者には諒解されるように、図4C、4Dは、新たな(または以前訪れた)サービングエリア(たとえば、サブネット)に入ると、ATは、新たな(または以前訪れた)サービングエリア内でTCHを取得する前に、その新たな(または以前訪れた)サービングエリア用のUATIを受信するのを待たなければならないことを示す。所与のATが、サービングエリアを以前訪れ、そのサービングエリア向けに確立されたセッションをもっていたことがあるケースであっても、このセッション情報は、所与のATが別のサービングエリアにハンドオフすると、記憶されない。したがって、所与のATが、異なるサービングエリアの間の境界領域に近い場合、所与のATは、異なるサービングエリアの間を「ピンポンする」、すなわち素早く交互に切り換えることができる。この場合、所与のATはしばしば、それ自体が、頻繁なサービングエリアハンドオフ中にUATIおよび/または他のセッションパラメータを待っている状態にあることを発見する。したがって、所与のATは、サービングエリアを切り換えるたびに新規セッションを確立しなければならなくなるので、所与のATのユーザは、通信セッション用のTCHをセットアップする際に遅延を経験する場合もある。
【0049】
したがって、本発明の実施形態は、所与のATがワイヤレス通信システムの異なるサービングエリアの間を動くとき、少なくとも閾値期間の間、以前入ったサービングエリアを制御するRAN120の一部分(たとえば、所与のATが出たサブネットを制御するRNCなど)と、所与のATとの両方において、「古い」セッション情報を維持することに関する。以下でより詳細に説明するように、所与のATが、閾値期間が経過する前に、以前入ったサービングエリアに戻った場合は、所与のATは、その記憶UATIを再活動化し、以前入ったサービングエリア内での新たなUATI割当てを待たずに、その再活動化されたUATIを使ってデータを送ることができ、実際にそうする。
【0050】
図5Aを参照すると、500Aで、所与のATは、第1のサービングエリア(たとえば、サブネット)に位置し、所与のATは、TCHをもたず、通信セッションに今のところ参加しておらず、所与のATは、第1のサービングエリア内で確立されたセッションをもっていると考える。上述したように、確立されたセッションをもっていることは、所与のATが、第1のサービングエリア内の所与のATとRAN120との間でデータを送る/受信するのに使うことができるセッション情報(たとえば、UATI#1など)を取得済みであることを意味する。図4Bを参照すると、図5Aの500Aで、所与のATは、ある例では、第1のサービングエリア内の位置#1に位置し得る。
【0051】
図5Aに戻ると、504Aで、所与のATは、第1のサービングエリアを離れ、第2のサービングエリアに入ると考える。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第1のサービングエリア内の位置#1から第2のサービングエリア内の位置#2に移動し得る。図5Aの例において、これは、所与のATが第2のサービングエリアに初めて入ったときであり、あるいは所与のATが第2のサービングエリアに最後に入ったときから比較的長時間がたっているとさらに考えることもできる。以下でより詳細に説明するように、この場合の「比較的長時間」は、第2のサービングエリアが、第2のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションからのセッション情報を維持することが予想される期間より長い期間に相当する。
【0052】
したがって、所与のATは、第2のサービングエリア内で使うことができるセッション情報をまだもっていないので(たとえば、第2のサービングエリアに行ったことがないか、または古いセッションを「再生させる」、第2のサービングエリア内で使用可能な、有効なセッション情報をもはやもっていないので)、所与のATは、第2のサービングエリア内でセッションを確立し、UATI#2および/または他のセッションパラメータなどのセッション情報を獲得するための手順を開始する。
【0053】
したがって、所与のATは、508Aで、第2のサービングエリア内で使うことができるUATIを要求するためのUATI要求を、逆方向リンクアクセスチャネルに載せてRAN120に送る。RAN120がUATI要求を受信した後、RAN120は、512Aで、ダウンリンク制御チャネル(CC)上でACAckメッセージを所与のATに送ることによって、所与のATからのUATI要求の受信に肯定応答する。ただし、512AでRAN120がUATI要求に肯定応答する間、RAN120は、第2のサービングエリア向けのUATIを所与のATにまだ割り当てていない。
【0054】
RAN120がUATI要求を受信した後、512AでのようにUATI要求にACKするのとは別に、この場合はハンドオフの「目標」サービングエリアである第2のサービングエリア(たとえば、ある特定のサブネットを制御するRNC)は、516Aで、この場合、ハンドオフの「ソース」サービングエリアである第1のサービングエリア(たとえば、繰返しになるが、所与のサブネットを制御するRNCに対応し得る)にA13セッション情報要求を送る。第1のサービングエリアは、520Aで、要求されたセッション情報を提供するA13セッション情報応答で、A13セッション情報要求に応答する。第2のサービングエリアは、524Aで、第1のサービングエリアにA13セッション情報確認メッセージを返送することによって、A13セッション情報応答にACKする。
【0055】
第1および第2のサービングエリアが、516A〜524Aで、第1のサービングエリアから第2のサービングエリアへの所与のATのハンドオフを調整した後、第2のサービングエリアは、528Aで、ダウンリンクCC上でUATI割当てを送ることによって、第2のサービングエリア内で使うためのUATI(すなわち、UATI#2)を所与のATに割り当てる。本発明の少なくとも1つの実施形態では、528AでのUATI割当てメッセージは、所与のATに対して、所与のATが第1のサービングエリアに戻った場合、第1のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションに関する、所与のATの「古い」セッション情報が有効なままである所与の期間を示すようにさらに構成され得る。この実施形態については、図5C、5Dを参照して以下でより詳細に説明する。
【0056】
当然ながら、UATI割当てメッセージは、所与のATに対して所与の期間が示され得る唯一の方法である必要はない。代替例では、期間は、初回セッション確立中にATとRAN120との間で交換されるセッション情報の一部でよい。代替例では、所与のATの以前のセッション情報が有効である所与の期間を所与のATに知らせるための固有メッセージが、所与のATとRAN120との間で交換され得る。別の代替例では、所与のATは、RAN120からの期間の明示的指示なしで、第2のサービングエリアへのハンドオフからのデフォルトの期間の間、古いセッション情報が有効なままであると考えることができる。したがって、古いセッション情報が保持される持続時間について所与のATおよびRAN120が交渉するための異なるやり方を考慮して、図5Aはここでは、いずれにしても、RAN120と所与のATの両方が、所与のATの以前のセッションについてのセッション情報が記憶される有効性持続時間、または所与の期間に気づいているという仮定で記載されている。
【0057】
UATI割当てを受信した後、所与のATは、532Aで、第1のサービングエリアからの、ATのUATI(すなわち、UATI#1)を記憶する1つまたは複数のレジスタを、第2のサービングエリアの新たに割り当てられたUATI(すなわち、UATI#2)で更新する。また、第1のサービングエリアおよび/または他のセッションパラメータからUATIを削除するのではなく、所与のATは、第1のサービングエリア内でのその以前のセッションについてのセッション情報を、所与のATが第1のサービングエリアに戻る場合にセッション情報が使用に応じられるままであると予想される所与の期間と関連付けて記憶し、またはキャッシュする。同様に、524Aで、セッション情報確認メッセージを受信すると、第1のサービングエリアは、536Aで、所与のATの以前のセッションに関連付けられていたセッション情報も、同じ所与の期間とともに記憶し、またはキャッシュする。所与のATは、540Aで、逆方向リンクアクセスチャネル上で、UATI完了メッセージをRAN120に送信する。
【0058】
したがって、544Aで、所与のATは今では、第2のサービングエリアに(たとえば、図4Bに示すように位置#2に)位置し、所与のATは、TCHをもたず、通信セッションに今のところ参加しておらず、所与のATは、第2のサービングエリア内で確立されたセッションをもっている。さらに、所与のATは、第1のサービングエリア内で確立されたアクティブセッションはもたないが、所与のATは、第1のサービングエリアのセッション情報を保持しており、この情報は、所与のATが第1のサービングエリアに戻った場合、所与の期間の間使うことができる。
【0059】
この時点で、図5Aのプロセス中に、所与のATとRAN120の両方が、所与の期間を監視して、所与の期間が経過したかどうか判定し、所与のATが第1のサービングエリアに戻らずに所与の期間が経過している場合、所与のATと第1のサービングエリア(たとえば、または第1のサービングエリアを制御するRNC)の両方が、548A、552Aで、第1のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションに関連したセッション情報を削除する。したがって、548A、552Aはそれぞれ、第1のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションからのセッション情報が「満了」した場合に起こる条件ステップに対応する。
【0060】
以降のどこかの時点において、所与のATは、556Aで、第2のサービングエリアを離れ、第1のサービングエリアに入り直すと考える。たとえば、図4Bを参照すると、所与のATは、第2のサービングエリア内の位置#2から第1のサービングエリア内の位置#3に移動し得る。
【0061】
所与のATが第1のサービングエリアに入り直したと判断すると、所与のATは、560Aで、セッション情報が第1のサービングエリア内での使用に有効であると予想される所与の期間が満了し、または経過しているかどうか判定する。所与の期間が満了していると判定された場合、プロセスは568Aに進み、これについては以下でより詳細に説明する。
【0062】
あるいは、所与の期間が満了していないと判定された場合、所与のATは、564Aで、第1のサービングエリアの記憶されたセッション情報を「再活動化」する。言い換えると、所与のATは、第2のサービングエリアからのそのUATI(すなわち、UATI#2)を記憶する1つまたは複数のレジスタを、第1のサービングエリアの記憶されたUATI(すなわち、UATI#1)で更新する。したがって、この時点で、図5Aには明示的に示さないが、所与のATは、その以前のセッションからの、その古い記憶されたUATIを使うことができると知っているので、UATI割当てメッセージを待たずに、第1のサービングエリア内でRAN120に逆方向リンクでデータを(たとえば、TCHなどを要求するために)送ることが可能である。したがって、図5Bを参照して以下で詳細に説明するように、所与のATが、UATI割当ての後まで待ってから、その現サービングエリアによって肯定応答され認識されたデータ送信を送る、従来の図4C、4Dと比較して、所与のATは、より素早くRAN120にデータを送ることが可能である。
【0063】
568Aで、所与のATは、第1のサービングエリア内でRAN120にロケーション更新を送って、第1のサービングエリアに、所与のATが存在することを通知する。ある例では、568Aが、560Aでの所与の期間が経過したという評価の後に起こる場合、ロケーション更新は、所与のATからのどのデータ送信成功の前にも送られるUATI要求メッセージに対応する。言い換えると、所与のATの第1のサービングエリアのセッション情報に対する所与の期間の満了は、所与のATが、データを送る前に有効なUATIおよび/または他のセッションパラメータを最初に獲得しなければならないことを意味する。ただし、568Aが、560Aでの所与の期間が経過していないという評価の後に起こる場合、568Aのロケーション更新は、データ送信の後に起こり得る。言い換えると、所与の期間が満了する前にロケーション更新が送られる限り、第1のサービングエリアは、所与のATが第1のサービングエリアに入り直したとき、ロケーション更新が直ちに送られる必要がないように、所与のATのセッション情報を確保し続ける。
【0064】
図5Aの例ではUATI要求メッセージに対応するロケーション更新を受信すると、RAN120は、第1のサービングエリア内でのATの以前のセッションからの記憶されたセッション情報を、所与の期間が満了していない限り、570Aで再活動化する。第1のサービングエリアを制御するRAN120の部分は、572Aで、ダウンリンク制御チャネル(CC)上でACAckメッセージを所与のATに送ることによって、所与のATからのUATI要求の受信にも肯定応答し、576Aで、第2のサービングエリアにA13セッション情報要求を送り、580Aで、要求されたセッション情報を提供するA13セッション情報応答を受信し、584Aで、第2のサービングエリアにA13セッション情報確認メッセージを返送することによって、A13セッション情報応答にACKする。この時点で、第1のサービングエリア内のRAN120は、588Aで、そのUATI(すなわち、UATI#1)が依然として、第1のサービングエリア内での使用に有効であることを確認するためのUATI割当てメッセージを所与のATに送る。また、図5C、5Dを参照して以下でより詳細に説明するように、UATI割当てメッセージは、所与のATが第2のサービングエリアに戻った場合に第2のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションに関するセッション情報が有効なままである所与の期間を、所与のATに対して示すように構成してもよい。
【0065】
したがって、590Aで、第2のサービングエリアおよび/または他のセッションパラメータからUATIを削除するのではなく、所与のATは、第2のサービングエリア内でのその以前のセッションにおけるセッション情報を、所与のATが第2のサービングエリアに戻った場合にセッション情報が使用に応じられるままであると予想される所与の期間と関連付けて記憶する。同様に、584Aで、セッション情報確認メッセージを受信すると、第2のサービングエリア内のRAN120は、592Aで、所与のATの以前のセッションに関連付けられていたセッション情報も、同じ所与の期間とともに記憶する。所与のATは、594Aで、逆方向リンクアクセスチャネル上で、UATI完了メッセージをRAN120に送信する。
【0066】
代替実施形態では、図5Aには明示的に示さないが、所与のATが、564Aで、第1のサービングエリア内での以前のセッションからの記憶されたセッション情報を再活動化した場合、所与のATが、568Aでロケーション更新(またはUATI要求)が送られる前に、「再活動化された」セッション情報を使ってデータを送り得ることが可能である。この場合、所与のATは、そのデータを送信するのに新たなUATIを必ずしも必要としないので、568AのUATI要求は送られる必要がないことが諒解されよう。そうではなく、所与のATからのデータ送信は、ロケーション更新として機能してよく、この更新は、RAN120によって、568AのUATI要求が送られたかのように解釈される。したがって、本代替実施形態では、UATI要求として示される568Aのロケーション更新は、ロケーション更新がUATI要求に対応していたときのように570A〜592Aが実施されるデータ送信で置き換えることができる。さらに別の代替実施形態では、564Aと568Aの間にデータが送られるとしても、UATI要求は依然として、568Aで送ればよい。逆方向リンクワイヤレスチャネルを経由するトラフィックが増える可能性があるが、UATI要求としてのロケーション更新の自動送付の結果、「より分かりやすい」またはより簡単な実装となり得る。そうすることによって、特定の実装は、ある特定のベンダの好みに基づいて変わり得る。
【0067】
所与のATがアイドルのままである(たとえば、実際の通信セッションに参加しない)ことにより、図5Aを説明しているが、図5Aのプロセス中のどの時点でも、RAN120が、所与のATに送るべきデータをもっている場合があり、または所与のATが、RAN120に送るべきデータをもっている場合がある(たとえば、所与のATのユーザが呼開始を要求する場合など)。したがって、図5Bは、所与のATが、556Aで、第2のサービングエリアから第1のサービングエリアに戻った後、RAN120に逆方向リンクデータをどのように送り得るかという例を示す。
【0068】
図5Bを参照すると、556A〜564Aは、図5Aにある同様の番号のブロックに対応するので、図5Bでは、560Aで所与の期間が経過していないと考えられることを除いて、簡潔にするためにさらには説明しない。したがって、564Aの後、所与のATは、図4Bに示すように、第1のサービングエリア内の位置#3にあり、そのセッション情報(たとえば、UATI#1)を、第1のサービングエリア内で使用するために再活動化済みである。564Aで所与のATがアイドルのままである図5Aとは異なり、所与のATは、500Bで、RAN120にデータを送ると決定すると考える。たとえば、所与のATのユーザは、プッシュツートーク(PTT)ボタンを押してPTTセッションの開始を要求する場合があり、ユーザは、テキストメッセージを送り、ボイスメールをチェックすることなどを要求する場合がある。504Bで、所与のATは、その再活動化されたUATI(すなわち、UATI#1)を使って、第1のサービングエリア内でTCH要求を送る。第1のサービングエリア内のRAN120は、TCH要求を受信し、506Bで、(たとえば、図5Aの570Aと同様に)第1のサービングエリア内での所与のATの以前のセッションからの記憶されたセッション情報を再活動化する。UATI#1がアタッチされたTCH要求は、ロケーション更新の前に受信されるので、図5Bの506Bは、図5Aの570Aでのようなロケーション更新ではなく、TCH要求に応答するものであることが諒解されよう。
【0069】
次に、RAN120は、所与のATを識別するアタッチUATIが第1のサービングエリア内で有効であると判断し、そうすることによって、508Bで、TCH要求を認める。したがって、所与のATは、そのTCHを、UATI割当てメッセージを待つ必要なく取得し、または実際には、そのTCH要求(たとえば、もしくは他のデータ送信)を送る前にそのUATI要求を送るのを待つ必要もない。図示していないが、所与のATはその後、アクティブ通信セッション中の508Bで取得されたTCHを介して通信することができる。
【0070】
以降のどこかの時点において、所与のATは、568Aで、第1のサービングエリア内でRAN120にロケーション更新を送って、第1および第2のサービングエリアの間でのセッション転送をトリガする。諒解されるように、568Aのロケーション更新は厳密には、すべての実装形態において必要なわけではない。たとえば、図5Bの504Bと568Aの間のデータパケット送信は、所与のATのロケーションを更新するように機能してよく、図5Bのブロック576A〜594Aをトリガし得る。ただし、図5Aの568Aに示すような別個のロケーション更新の送付により、ブロック504Bの後でデータが送られたかどうかの評価が実施される必要がないという意味では、実装用の「より分かりやすい」またはより簡単なプロトコルが円滑になり得る。ブロック568A〜594Aは図5Aにある同様の番号のブロックに対応し、したがって、それらについては簡潔のためにさらに説明しない。
【0071】
図5Cおよび図5Dは、所与のATが古いサービングエリアに入り直すと、どの程度の間、古いサービングエリア内での以前のセッションに関するセッション情報が有効であるか、または使用に応じられるかに関連した期間を、RAN120の所与のATおよび異なるサービングエリアがどのように調整し得るかについての特定の一例を示す。諒解されるように、特定のサービングエリアを制御する所与のATとRAN120の両方が、所与のATが記憶され、またはキャッシュされたそのセッション情報を使うことができるかどうかわかるように、また、RAN120がセッション情報の確保を維持し、所与のATを依然として認識し得るように、この期間に気づくべきである。
【0072】
図5Cを参照すると、500A〜524Aは、図5Aで上述したように実行されると考える。500Cで、RAN120は、第1のサービングエリアが第1のサービングエリア内で所与のATのセッション情報を記憶する予定である所与の期間を決定する。ある例では、所与の期間は、所与の時点(たとえば、524AでA13セッション情報確認メッセージが送信または受信されたとき、508AでUATI要求が受信されたときなど)で始まる、固定された、所定の期間(たとえば、30分など)に相当し得る。あるいは、所与の期間は、適合型であり、所与のATに関連付けられた挙動の履歴に基づき得る。たとえば、所与のATが、所与のATの通常の使用場所から遠く離れたサービングエリアを離れつつあり、所与のATが、出ていくサービングエリアに行ったことがない場合、所与の期間は、比較的短くなり得る(たとえば、所与のATが、サービングエリアの境界領域をうろついていない限り、このケースでは、所与のATが短い期間でサービングエリアに戻ることになるので、所与のATは、サービングエリアにあまり戻りそうにないと見なされ、そのセッション情報の無期限の記憶は有用でないであろう)。別の例では、所与のATが、出ていくサービングエリアに何度も行ったことがある(たとえば、サービングエリアが、所与のATのユーザの職場、自宅、ジムなどをカバーする)場合、所与の期間は、比較的長くなり得る。ある例では、所与の期間が無期限または無限であることも可能である。したがって、所与のATのセッション情報は効果的には、本発明の少なくとも1つの実施形態では、永続的であってもよい。たとえば、所与のATが、自宅の電話として使われるだけであり、所与のATのユーザの家から取り除かれることがない場合、所与のATのセッション情報またはどのサービングエリアは、電源投入されると、UATI要求およびUATI割当てが最初に送られずに、直ちにデータが送られ得るように、永続的にしてもよいであろう。
【0073】
500Cで所与の期間を決定した後、第2のサービングエリア内のRAN120は、第2のサービングエリア内で使用するためのUATI(たとえば、UATI#2)を割り当てるためのUATI割当てメッセージを構成し、504Cで、500Cで決定された所与の期間を示すためのUATI割当てメッセージも構成し、この期間は、第1のサービングエリア内での所与のATの古いセッション用のUATI#1および/または他のシステムパラメータが有効なままである持続時間を示す。RAN120は次いで、508Cで、ダウンリンクCC上で、構成されたUATI割当てメッセージを所与のATに送信し、その後の532A〜540Aは、図5Aにある同様の番号のブロックに対応するので、簡潔にするためにさらには説明しない。
【0074】
図5Dを参照すると、556A〜584Aは、図5Aで上述したように実行されると考える。500Dで、RAN120は、第2のサービングエリアが、第2のサービングエリア内での所与のATのセッション情報を記憶する予定である所与の期間を決定する。ある例では、500Dの決定は、500Cを参照して上述した例のいずれに従って実施してもよい。
【0075】
500Dで所与の期間を決定した後、第1のサービングエリア内のRAN120は、所与のATのセッション情報(たとえば、UATI#1)が第1のサービングエリア内での使用に依然として有効であることを確認するためのUATI割当てメッセージを構成し、504Dで、500Dで決定された所与の期間を示すためのUATI割当てメッセージも構成し、この期間は、第2のサービングエリア内での所与のATの古いセッション用のUATI#2および/または他のシステムパラメータが有効なままである持続時間を示す。RAN120は次いで、508Dで、ダウンリンクCC上で、構成されたUATI割当てメッセージを所与のATに送信し、その後の590A〜594Aは、図5Aにある同様の番号のブロックに対応するので、簡潔にするためにさらには説明しない。
【0076】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0077】
さらに、本明細書で開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装できることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0078】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0079】
本明細書で開示した実施形態と関連して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで直接実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。ASICはユーザ端末(たとえば、アクセス端末)中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0080】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる、任意の他の媒体を含むことができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、またはワイヤレス技術、たとえば赤外線、無線、およびマイクロ波を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、赤外線、無線、およびマイクロ波などの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、またはワイヤレス技術は媒体の定義内に含まれる。本明細書で使用する場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるものとする。
【0081】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく本明細書において様々な変更および修正を行うことができることに留意されたい。本明細書で説明した本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションを特定の順序で実行しなくてもよい。さらに、本発明の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
【符号の説明】
【0082】
200 アクセス端末
202 プラットフォーム
206 トランシーバ
208 特定用途向け集積回路(ASIC)
210 アプリケーションプログラミングインターフェース(API)
212 メモリ
214 ローカルデータベース
222 アンテナ
224 ディスプレイ
226 キーパッド
228 プッシュツートークボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理する方法であって、
アクセスネットワークの第1のサービングエリア内で第1のセッションを確立するステップであって、前記第1のセッションが、前記第1のサービングエリア内のアクセス端末を一意に識別する第1の識別子を含む第1のセッション情報に関連付けられるステップと、
前記アクセス端末が、前記第1のサービングエリアを出て、前記アクセスネットワークの第2のサービングエリアに入っていると判断するステップと、
前記アクセスネットワークの第2のサービングエリア内で第2のセッションを確立するステップであって、前記第2のセッションが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する第2の識別子を含む第2のセッション情報に関連付けられるステップと、
前記第1のセッション情報を、所与の期間と関連付けて記憶するステップであって、前記所与の期間が、前記第1のセッション情報が前記第1のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示すステップとを含む方法。
【請求項2】
前記第1のセッションを確立する前記ステップが、前記アクセス端末が閾値期間内に前記第1のサービングエリアを以前訪れたことがある場合、前記第1のサービングエリア内の以前のセッションからの記憶されたセッション情報を再活動化することに相当する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のセッションを確立する前記ステップが、前記アクセス端末が閾値期間内に前記第2のサービングエリアを以前訪れたことがある場合、前記第2のサービングエリア内の以前のセッションからの記憶されたセッション情報を再活動化することに相当する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および第2の識別子が、ユニキャストアクセス端末識別子(UATI)に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のセッションを確立する前記ステップ、判断する前記ステップ、前記第2のセッションを確立する前記ステップおよび記憶する前記ステップがそれぞれ、前記アクセス端末で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のセッションを確立する前記ステップが、前記アクセス端末が閾値期間内に前記第2のサービングエリアを以前訪れたことがある場合、前記第2のサービングエリア内の以前のセッションからの記憶されたセッション情報を再活動化することに相当する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のセッションを確立する前記ステップの後で、前記第2のサービングエリア内の前記アクセスネットワークにロケーション更新を送るステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ロケーション更新が、前記第2のサービングエリア内のユニキャストアクセス端末識別子(UATI)を求める要求に対応する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のセッションを確立する前記ステップ、判断する前記ステップ、前記第2のセッションを確立する前記ステップおよび記憶する前記ステップがそれぞれ、前記アクセスネットワークで実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のセッションを確立する前記ステップおよび記憶する前記ステップが、前記第1のサービングエリアを制御する前記アクセスネットワークの部分で実施され、判断する前記ステップおよび前記第2のセッションを確立する前記ステップがそれぞれ、前記第2のサービングエリアを制御する前記アクセスネットワークの部分で実施される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
判断する前記ステップが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセスネットワークにある前記アクセス端末からメッセージを受信することに相当する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記受信メッセージが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションからのセッション情報に従って送られるユニキャストアクセス端末識別子(UATI)および/またはデータを求める要求に対応する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
判断する前記ステップが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセスネットワークにある前記第1のサービングエリア内の前記アクセスネットワークでメッセージを受信することに相当し、前記メッセージが、前記第1のサービングエリア内の前記アクセスネットワークに、前記アクセス端末が前記第2のサービングエリアに入ったことを知らせるように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記受信メッセージが、前記第1のサービングエリア内の前記アクセスネットワークと前記第2のサービングエリア内の前記アクセスネットワークとの間のA13信号メッセージに対応する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1および第2のサービングエリアが、前記アクセスネットワークの異なるサブネットに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記アクセス端末が前記所与の期間内に前記第1のサービングエリアに入り直していないと判断された場合、前記記憶された第1のセッション情報をストレージから削除するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1および第2のセッションがポイントツーポイントプロトコル(PPP)セッションに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理する方法であって、
アクセス端末がアクセスネットワークのサービングエリアに入り直したと判断するステップと、
前記サービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了したかどうか判定するステップと、
前記所与の期間が満了していないと判定された場合、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の前記以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化するステップであって、前記セッション情報が、前記サービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する識別子を含むステップとを含む方法。
【請求項19】
前記識別子がユニキャストアクセス端末識別子(UATI)に対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記判断するステップと、前記再活動化するステップとがそれぞれ、前記アクセス端末において実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記再活動化するステップの後で、前記第2のサービングエリア内の前記アクセスネットワークにロケーション更新を送るステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ロケーション更新が、前記サービングエリア内でのユニキャストアクセス端末識別子(UATI)を求める要求に対応する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記判断するステップと、前記再活動化するステップとがそれぞれ、前記アクセスネットワークにおいて実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
アクセス端末がアクセスネットワークのサービングエリアに入り直したと判断する前記ステップが、前記サービングエリア内の前記アクセスネットワークにある前記アクセス端末からメッセージを受信することに対応する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記受信メッセージが、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションからのセッション情報に従って送られるユニキャストアクセス端末識別子(UATI)および/またはデータを求める要求に対応する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記サービングエリアが前記アクセスネットワークのサブネットに対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記所与の期間が満了したと判定された場合、
記憶されたセッション情報をストレージから削除するステップであって、前記記憶されたセッション情報が、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の前記以前のセッションに関連付けられたステップと、
前記アクセスネットワークの前記サービングエリア内で、新たなセッション情報で新規セッションを確立するステップとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記以前のセッションがポイントツーポイントプロトコル(PPP)セッションに対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティであって、
アクセスネットワークの第1のサービングエリア内で第1のセッションを確立するための手段であって、前記第1のセッションが、前記第1のサービングエリア内のアクセス端末を一意に識別する第1の識別子を含む第1のセッション情報に関連付けられる手段と、
前記アクセス端末が、前記第1のサービングエリアを出て、前記アクセスネットワークの第2のサービングエリアに入っていると判断するための手段と、
前記アクセスネットワークの第2のサービングエリア内で第2のセッションを確立するための手段であって、前記第2のセッションが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する第2の識別子を含む第2のセッション情報に関連付けられる手段と、
前記第1のセッション情報を、所与の期間と関連付けて記憶するための手段であって、前記所与の期間が、前記第1のセッション情報が前記第1のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示す手段とを備えるネットワーク通信エンティティ。
【請求項30】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項29に記載のネットワーク通信エンティティ。
【請求項31】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティであって、
アクセス端末がアクセスネットワークのサービングエリアに入り直したと判断するための手段と、
前記サービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了したかどうか判定するための手段と、
前記所与の期間が満了していないと判定された場合、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の前記以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化するための手段であって、前記セッション情報が、前記サービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する識別子を含む手段とを備えるネットワーク通信エンティティ。
【請求項32】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項31に記載のネットワーク通信エンティティ。
【請求項33】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティであって、
アクセスネットワークの第1のサービングエリア内で第1のセッションを確立するように構成された論理であって、前記第1のセッションが、前記第1のサービングエリア内のアクセス端末を一意に識別する第1の識別子を含む第1のセッション情報に関連付けられる論理と、
前記アクセス端末が、前記第1のサービングエリアを出て、前記アクセスネットワークの第2のサービングエリアに入っていると判断するように構成された論理と、
前記アクセスネットワークの第2のサービングエリア内で第2のセッションを確立するように構成された論理であって、前記第2のセッションが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する第2の識別子を含む第2のセッション情報に関連付けられる論理と、
前記第1のセッション情報を、所与の期間と関連付けて記憶するように構成された論理であって、前記所与の期間が、前記第1のセッション情報が前記第1のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示す論理とを備えるネットワーク通信エンティティ。
【請求項34】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項33に記載のネットワーク通信エンティティ。
【請求項35】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティであって、
アクセス端末がアクセスネットワークのサービングエリアに入り直したと判断するように構成された論理と、
前記サービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了したかどうか判定するように構成された論理と、
前記所与の期間が満了していないと判定された場合、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の前記以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化するように構成された論理であって、前記セッション情報が、前記サービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する識別子を含む論理とを備えるネットワーク通信エンティティ。
【請求項36】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項35に記載のネットワーク通信エンティティ。
【請求項37】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティによって実行されると、前記ネットワーク通信エンティティに動作を実施させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、
アクセスネットワークの第1のサービングエリア内で第1のセッションを確立するためのプログラムコードであって、前記第1のセッションが、前記第1のサービングエリア内のアクセス端末を一意に識別する第1の識別子を含む第1のセッション情報に関連付けられるプログラムコードと、
前記アクセス端末が、前記第1のサービングエリアを出て、前記アクセスネットワークの第2のサービングエリアに入っていると判断するためのプログラムコードと、
前記アクセスネットワークの第2のサービングエリア内で第2のセッションを確立するためのプログラムコードであって、前記第2のセッションが、前記第2のサービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する第2の識別子を含む第2のセッション情報に関連付けられるプログラムコードと、
前記第1のセッション情報を、所与の期間と関連付けて記憶するためのプログラムコードであって、前記所与の期間が、前記第1のセッション情報が前記第1のサービングエリア内で有効であり続ける持続時間を示すプログラムコードとを含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項37に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
ワイヤレス通信システム内でセッション情報を管理するように構成されたネットワーク通信エンティティによって実行されると、前記ネットワーク通信エンティティに動作を実施させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、
アクセス端末がアクセスネットワークのサービングエリアに入り直したと判断するためのプログラムコードと、
前記サービングエリア内の前記アクセス端末の以前のセッションに関連付けられた所与の期間が満了したかどうか判定するためのプログラムコードと、
前記所与の期間が満了していないと判定された場合、前記サービングエリア内の前記アクセス端末の前記以前のセッションに関連付けられたセッション情報を再活動化するためのプログラムコードであって、前記セッション情報が、前記サービングエリア内の前記アクセス端末を一意に識別する識別子を含むプログラムコードとを含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記ネットワーク通信が、前記アクセスネットワークの前記アクセス端末または所与の部分のいずれかに対応する、請求項39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公表番号】特表2013−518524(P2013−518524A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551238(P2012−551238)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/022456
【国際公開番号】WO2011/094228
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】