説明

ワイヤレス通信ネットワークを自動的に構成する方法および装置

【課題】ワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法および装置を提供する。
【解決手段】ネットワーク中の変化を示す情報を少なくとも1つのノードから受信することと、受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成する。別の実施形態では、ワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法は、ネットワーク中で動作しているノードにおけるリソースの利用可能性を決定することと、ネットワークが適切におよび/または効率的に動作するように、リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に構成することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【分野】
【0001】
開示した実施形態は、ワイヤレス通信ネットワークを自動的に構成することに関する。さらに詳細に述べると、開示した実施形態は、ワイヤレス通信ネットワークにおいて、ネットワークパラメータおよびカバレージを自動的に構成するとともに動的リソースを発見する方法および装置に関する。
【背景】
【0002】
ワイヤレス通信ネットワークでは、適切なサイトの位置、動作周波数、放射電力、コード割り当て、ハンドオフしきい値等のようなワイヤレス通信インフラストラクチャの光学構成、編成および動作パラメータを決定する必要がある。今日、ワイヤレス通信ネットワークプランニングには、当然付随する経験的な検証、テストおよびネットワーク調整を伴う有意なアプリオリ解析が必要であるが、アプリオリ解析は時間および費用がかかるうえに、ネットワークプランニングの熟練者および高度なツールが必要である。
【0003】
軍におけるようないくつかの環境、および緊急事態用途のようないくつかの用途では、十分な時間がなくても、および/またはリソースがなくても、補助的な代替品またはスタンドアローン型の自律的なワイヤレスインフラストラクチャを配備して、このような動的なネットワークの冗長で大変な手作業によるネットワークプランニングを実行する必要がある。
【0004】
したがって、ワイヤレスネットワークの迅速で自動的な構成および編成、ならびに動的ネットワークプランニングおよび/またはリソースの発見が必要である。
【概要】
【0005】
開示した実施形態は、ワイヤレス通信ネットワークを自動的に構成および再構成する新規で改善された方法および装置を提供する。1つの観点では、方法は、ネットワーク中の変化を示す情報を受信することと、受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを提供する。
【0006】
1つの観点では、ワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法は、ネットワーク中で動作しているノードにおけるリソースの利用可能性を決定することと、ネットワークが適切におよび/または効率的に動作するように、リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを提供する。
【0007】
1つの観点では、ワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する装置は、メモリユニットと、受信機と、送信機と、プロセッサとを具備しており、プロセッサは、メモリユニット、受信機、および送信機に通信可能に結合されている。プロセッサは、先に述べた方法を実行させる命令を実行することが可能である。
【0008】
開示した実施形態の機能および効果は、図面を考慮すると実施形態の詳細な説明からより明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】図1Aは、第1のワイヤレス通信ネットワークトポロジーを図示している。
【図1B】図1Bは、第2のワイヤレス通信ネットワークトポロジーを図示している。
【図2】図2は、第3のワイヤレス通信ネットワークトポロジーを図示している。
【図3】図3は、ワイヤレス通信インフラストラクチャを実現する1つの実施形態を図示している。
【詳細な説明】
【0010】
いくつかの実施形態を詳細に説明する前に、以下の説明で述べられ、または図中に図示されている構成部品の構成および配置の詳細な説明に本発明の範囲が限定されるものでないことを理解すべきである。また、ここで使用されている語句および専門用語は記述目的のためのものであり、限定しているとみなすべきではないことも理解すべきである。
【0011】
図1Aは、1つの実施形態を実現する第1のワイヤレス通信ネットワークトポロジー100を図示している。通信ネットワーク100はインフラストラクチャトポロジーを図示しており、インフラストラクチャトポロジーでは、多数のBTSが1つのBSCによってサポートされており、また、多数のBSCが1つのMSCによってサポートされている。
【0012】
このようなネットワークトポロジーのネットワークプランニングは、
カバレージエリアのトポロジーのマップを解析するステップと、
位置の関数として地形および容量の要求条件を考慮して、候補サイトの位置および他のネットワークパラメータを選択するステップと、
シミュレーションソフトウェアを実行して、システムの性能および容量を解析するステップと、
パラメータおよび位置を調整して、シミューレーションを再実行するステップと、
ネットワークの構築の後、ネットワークカバレージ、容量および性能の有効性の確認をするために、駆動テストを実行するステップと、
駆動テストデータを解析するステップとを含んでいてもよく、上記のプロセスは繰り返される。
【0013】
図1A中のトポロジーのインフラストラクチャ構成部品の利用可能性、位置、能力等の観点から、図1Aに示しているトポロジーは静的である。しかしながら、インフラストラクチャ構成部品の再配置、追加、削除、誤動作、および/または外部要因のような変化によって、ネットワークのトポロジーは動的に変化するかもしれない。例えば、新しいBTSがネットワークに追加されたとき、またはネットワークから外されたときのようなケースでは、ネットワークは手作業で再計画および再構成される。これは、一部には、移動体デバイスを検出または感知できるのと同じ方法で、BTSが、他のBTSを検出または感知する(「聞くまたは見る」)ことができないという事実によるものである。すなわち、BTSは、近くの移動体デバイスからのリバースリンクワイヤレス通信(移動体デバイスからワイヤレスインフラストラクチャへのシグナリング、音声およびデータ通信)を検出するが、他のBTSからのフォワードリンクワイヤレス通信(ワイヤレスインフラストラクチャから移動体デバイスへのシグナリング、音声およびデータ通信)を検出しない。例えば、CDMAシステムでは、新しく追加されたノード(例えば、BTS)には一意的なPNオフセットが割り当てられなければならないが、追加されたノードに一意的なPNオフセットが割り当てられる前に、どのPNオフセットが他の既存のノードにすでに割り当てられているかをネットワークプランナーは最初に理解していなければならない。このようなケースでは、上記のネットワークプランニングルーチンを実行することは実用的でない。
【0014】
図1Bは、1つの実施形態にしたがったネットワークトポロジーを図示しており、ネットワークトポロジーでは、ノード102、104、106が互いに通信できるように、いくつかのセンサ受信機または1つのセンサ受信機/送信機能力110、112、114がこれらのノードに提供されている。この方法では、ノード102、104、106は、ネットワーク中のいくつかのノードまたはすべてのノード102、104、106、108からフォワードリンク通信を受信し、いくつかのネットワークパラメータを決定または計算して、例えば、バックホール116または他の同様のものを通して、他のノードにパラメータを通信する。パラメータを受信したノードは、他のノードから受信したパラメータまたはフィードバックにしたがって、ノードの動作状態を調整、再構成、または設定してもよい。情報のこのような交換は、ノードの再配置、追加、削除および/または誤動作のようなトポロジー中の変化、センサ受信機によって測定されたリソースの利用可能性、能力、存在、不存在および/またはデータの変化を通知することを含む。このような情報の交換によって、ネットワークインフラストラクチャは、ネットワークステータスを自動的に決定することができる。そして、もし必要であれば、変化が生じたときに、ネットワークインフラストラクチャ自体および/または他のネットワーク構成部品を再構成することができる。
【0015】
1つの実施形態では、ノード上で提供されるセンサは、他の既存のノードから情報を受信したり、他の既存のノードに情報を送信したりする(IPバックホール接続のような)バックホール接続を備えた移動体電話機を含んでいてもよい。例えば、ノード106は、センサ受信機、例えば、移動体デバイスのみを備えていてもよく、センサ受信機は、ユーザによって携帯されていても、車両に搭載されていても、または定位置で静止が保たれていてもよい。この方法では、ノードは、互いに通信し、例えば、ハンドオフパラメータ、各ノードの隣接リスト、動作周波数およびコード、電力送信レベル、他のノードからの受信電力レベル、他のノードによる信号ブロードキャストのPNオフセット測定値、アンテナ構成、および、他のワイヤレスインフラストラクチャの検出を含むワイヤレスインフラストラクチャ動作に必要な他の情報といった、測定されたパラメータをネットワーク全体でまたはローカル的に交換してもよい。
【0016】
1つの実施形態では、インテリジェントなセンサイネーブルノードは、他のノードと通信して、センサイネーブルノードの電力レベルのような動作状態についての情報を交換する。そして、高機能のセンサイネーブルノードは、例えば、バックホールを通して、他のノードにこの情報をマルチキャスト/ブロードキャストし、他のノードは、電力レベル、カバレージ、ならびにアンテナパターンおよび向きのようなセンサイネーブルノードの動作状態を監視および/または調節する。センサデータに基づいた適応型アルゴリズムを使用して、例えば、送信電力およびアンテナパターンの特性を変えるといった、動作状態の調整をしてもよい。これらのアルゴリズムは、適応的にカバレージを最大限にし、これらのアルゴリズムは、他のノードのために、ネットワーク中のいくつかのノードに、ノード自体をまたはノードの能力のうちのいくつかの能力をディセーブルさせる。この結果、リソースの過剰な割り当て、またはネットワーク性能を低下させることを防ぐ(例えば、「パイロット汚染」問題を防ぐ)ことになる。
【0017】
ノード間で通信されるメッセージは、敵意のあるサービス妨害(DOS)攻撃からネットワークを保護するために、適切に暗号化されて認証されてもよい。このような安全対策がないと、信頼されていない者が、無効または悪質なセンサ測定値データ、あるいはリソースの利用可能性データを送信することによって、移動体ネットワークの正確な動作に障害を生じさせる可能性がある。
【0018】
図2は、1つの実施形態を実現するワイヤレス通信ネットワークトポロジー200を図示している。通信ネットワーク200は、動的インフラストラクチャトポロジーを図示しており、動的インフラストラクチャトポロジーにおいて、各ノードは完全な独立型のものであってもよい。すなわち、各ノードは完全なBTS、BSCおよび/またはMSC機能を持っていてもよい。
【0019】
1つの実施形態では、ノードは、互いに分離して動作していてもよい。例えば、乗り物に搭載されているBTSは、ワイヤレス通信カバレージすべてを単独で(自律的に)チームに提供していてもよい。このケースでは、それぞれ分離されたノードは、完全に自律的なワイヤレスネットワーク機能を備えている完全に独立型のものであり、完全に自律的なワイヤレスネットワーク機能は、例えば、BTS、BSC、MSCおよび/または自律的な動作をサポートする他の機能を備えている。単一のノードがインストールされているかもしれない、人口密度が低い、または田舎エリアにおいて、あるいは、近くにネットワークがない砂漠のようなエリアにおいて乗り物が動いているときに、このシナリオは生じる可能性がある。
【0020】
1つの実施形態では、静的または移動性かもしれないノード202、204、206、208は、都市エリアにおける商業的なセルラシステムと同様に、広いエリアに対して継続的なワイヤレス通信カバレージを提供するために共同して動的に動作しているが、トポロジーは動的に変化している。このケースでは、すべてのノードが完全に機能するかもしれないので、いくつかのタイプの、必要とされるよりも多くのリソースがあるかもしれない。したがって、利用可能なインフラストラクチャリソースの適切および/または効率的な使用のために、ネットワークは、ネットワーク自体を自動的に構成/再構成する必要がある。一般的に、BTSのグループあたり1つのBSCが必要である。しかしながら、すべてのノードが個々のBSC能力を持っているとき、BTSのグループに対してBSC機能を提供または分担するために1つのノードが自動的に選択されてもよい。1つの実施形態では、図2に示したように、ノード202、204および206は、互いの至近距離にあるかもしれず、そこで、MSCおよび/またはBSC能力、ならびにワイヤレスネットワーク動作に必要とされる他の機能を提供するために、1つのノードが自動的に選択されてもよく、他のノードは単純なBTSとして機能してもよい。
【0021】
1つの実施形態では、図2に示したように、例えば、移動中の物体に搭載され、他のノードから分離して独立型モードで動作している移動体ノード208が、ノード202、204および206のカバレージエリアに入っている。しかしながら、ノード202、204、206、208がノードのリソースの利用可能性および/または能力を(例えば、ブロードキャストおよび/またはマルチキャストによって)互いのリソース間で流し、そして、他のノードによってカバーされているエリアに入ったことを移動中のノード208が決定した後に、移動中のノード208は、そのMSCおよび/またはBSC能力を自動的にターンオフし、BTSとして機能する。こうして、他のノード202、204および206のうちの1つ以上のノードによって提供されるBSCおよび/またはMSC能力によるカバーが開始される。しかしながら、ノード202、204および206のカバレージエリアを移動中のノード208が去り、移動中のノード208の動きにより結果的に他のノードから離れることになったとき、ノード208は、ノード208自体の完全なリソース能力を使用するかもしれない。移動中のノード208が他のノードに再び近づいたとき、移動中のノード208は、近くのノードとネゴシエートし、近くのノードと協力してノード208自体を自動的に再構成する。
【0022】
別の実施形態では、移動体ノード208がノード202、204、および206のカバレージエリアに入ると、ノード208の位置がすでに適切にこれらのノードによってカバーされていることを、ノード202、204、および206の受信信号強度の測定値を通して移動体ノード208は決定してもよく、このとき、BTSとしてさえ機能しないことを決定してもよい。
【0023】
別の実施形態では、いくつかのノードは、外部ネットワークおよび/またはリソースに対する接続性を提供してもよい。このケースでは、このようなノードがそれらの特別な能力を他のノードに通知するので、他のノードは、新しく通知されたリソースの能力を利用するようにノード自体を自動的に再構成してもよい。通知されたリソースは、特定の回線交換ネットワークまたはデータネットワーク、非同期通信インターワーキング機能(IWF、モデムバンク)のような通信プロセッサ、パケットデータサービングノード、メディアゲートウェイ、eメールサービスまたは音声メールサービス等に対する接続性を備えていてもよい。
【0024】
リソース利用可能性およびセンサデータ情報の通信の後にネットワークを自動的に構成するために多くの技術が使用されてもよい。この情報は中央プロセッサに通信されてもよく、中央プロセッサは、情報を評価し、新しいネットワーク構成を計算して、影響するノードにこの新しい構成を通信する。1つの実施形態では、分散された自動的な構成スキームが使用されてもよい。センサおよびリソースの利用可能性の情報は、IPマルチキャストのような技術を使用して、他のノードにブロードキャストまたはマルチキャストされてもよい。サービス提供可能なノードは、サービスを提供するノードの意思をブロードキャストすることができ、また、同一のサービスの提供を申し出る複数のノード間の衝突は、ランダム変数を発生させて票決することに基づく反復プロセスによって解決することができる。このようなサービスは、BSC、MSC、PDSN等のようなワイヤレスネットワーク動作を実行するために必要なサービスだけではなく、さまざまなノードによって収集されたネットワーク情報を評価する中央プロセッサ機能を実行するために必要なサービスも含むことができる。例えば、IPアドレスをIPデバイスに自動的に割り当てるために、類似した手順をIPv6のようなプロトコルで使用する。この情報の通信は多くの基準によりトリガすることができ、これには、タイマーベース、予め定められたしきい値、または動的に動作するしきい値もしくは検出しきい値を超えること、あるいは要求されたときが含まれる。ネットワークが構成された後、再構成イベント間にノードが構成を発見するようにDNSまたは類似したデータベースで新しい構成を更新することができる。サービス(SRV)レコードを用いたDNS、またはDHCPのようなプロトコルを使用すると、例えば、任意のネットワークサービス情報および構成情報を提供できる。他のノードによって信号が受信されたレベルを示している、ノードの送信電力レベルのようなノードの動作パラメータのうちのいくつかの動作パラメータを、他のノードによりブロードキャストされたセンサデータに基づいて、ノードが独立して調整してもよい。他のノードに対してこれらの動作パラメータ調整値を流すことは、自動的に、または割り当てられたしきい値のような予め定められた基準、タイマまたはシステム構成に基づいて行われてもよい。
【0025】
1つの実施形態では、さらに、動的なリソースの復元は、動的な負荷の変化および/またはノードの故障を適応的に補償する。1つの実施形態では、既存のリソースは、過負荷のときに、特別な支援の要求をブロードキャストしてもよい。支援の要求は、追加的なワイヤレス通話処理リソース(例えば、BSCリソース)の要求、外部ネットワークに対するインターフェイスの要求、さらなるワイヤレスユーザをサポートする追加的なRFワイヤレスカバレージの要求等を含んでいてもよい。位置の変化、負荷の変化等に基づいて、既存のノードは、既存のノード間でリソースを自動的に再割り当てする。カバレージエリアを去っているか、または適切な動作に失敗しているかもしれない、他のノード上に位置しているリソースを使用するノードは、このようなリソースの失敗および/または不存在を検出して、リソースの復元および/またはネットワークパラメータの再構成を開始する。このように、ノードは、ネットワークのトポロジーが動的に変化するときに、必要に応じて、さらなるリソースを追加したり、または既存のリソースを再割り当てしたりする能力を持っている。リソースの割り振りは、他のノードのサポートに割り振られていたかもしれないBSC通話処理リソースを解放することや、もはや近くにないノードに対するバックホールサービスを解放することや、他のノード等によって置き換えられているRF割り当てを解放すること等を含む。
【0026】
図3は、インフラストラクチャノード304および通信デバイス306の実施形態の簡略されたブロック図であり、インフラストラクチャノード304および通信デバイス306はさまざまな開示した実施形態を実現できる。特定の媒体通信では、音声、データ、パケットデータおよび/またはアラートメッセージが、無線インターフェイス308によって、インフラストラクチャノード304と通信デバイス306との間で交換されてもよい。ノードと通信デバイスとの間の通信セッションを確立するために使用されるメッセージ、登録メッセージおよびページングメッセージ、ならびにデータ送信を制御するために使用されるメッセージ(例えば、電力制御、データレート情報、肯定応答等)のような、さまざまなタイプのメッセージが送信されてもよい。これらのメッセージタイプのうちのいくつかのメッセージタイプについて、以下でさらに詳細に説明する。
【0027】
リバースリンクでは、通信デバイス306において、(例えば、データ源310からの)音声および/またはパケットデータと(例えば、制御装置330からの)メッセージとが送信(TX)データプロセッサ312に提供されると、送信(TX)データプロセッサ312が、1つ以上のコーディングスキームでデータおよびメッセージをフォーマット化してエンコードし、コード化されたデータを発生させる。各コーディングスキームは、巡回冗長検査(CRC)、畳み込み、ターボ、ブロックおよび他のコーディングを組み合わせたものを含んでいてもよいし、またはまったくコーディングを含んでいなくてもよい。音声、パケットデータおよびメッセージは異なったスキームを使用してコード化されてもよく、さらに異なったタイプのメッセージは異なってコード化されてもよい。
【0028】
コード化されたデータは、変調器(MOD)314に提供され、さらに処理(例えば、カバー、ショートPNシーケンスで拡散、および通信デバイスに割り当てられているロングPNシーケンスでスクランブル)される。変調されたデータは、送信機ユニット(TMTR)316に提供され、調整(例えば、1つ以上のアナログ信号に変換、増幅、フィルタリングおよび直角位相変調)されて、リバースリンク信号が発生される。リバースリンク信号は、デュプレクサ(D)318を通してルーティングされ、アンテナ320によってインフラストラクチャノード304に送信される。
【0029】
インフラストラクチャノード304において、リバースリンク信号は、アンテナ350によって受信され、デュプレクサ352を通してルーティングされ、受信機ユニット(RCVR)354に提供される。代わりに、アンテナは、ワイヤレスオペレータネットワークの一部分であってもよいし、アンテナとBS/BSCとの間の接続はインターネットを通してルーティングされてもよい。インフラストラクチャノード304は、媒体情報およびアラートメッセージを通信デバイス306から受信してもよい。受信機ユニット354は、受信信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバートおよびデジタル化)して、サンプルを提供する。復調器(DEMOD)356は、サンプルを受け取って、処理(例えば、逆拡散、デカバーおよびパイロット復調)して、復元されたシンボルを提供する。復調器356は、受信信号の複数のインスタンスを処理して、合成されたシンボルを発生させるレーク受信機を実現してもよい。受信(RX)データプロセッサ358は、シンボルをデコードしてから、リバースリンク上で送信されたデータおよびメッセージを復元させる。復元された音声/パケットデータはデータシンク360に提供され、復元されたメッセージは制御装置370に提供されてもよい。制御装置370は、情報を送信および受信する命令、メッセージに対する応答を送信および受信する命令、利用可能性、能力、位置および/またはインフラストラクチャリソースの存在を識別する命令、インフラストラクチャノードを位置付ける命令、インフラストラクチャリソースのタイプを決定する命令、ネットワークパラメータを再構成する命令、他のノードから受信したフォワードリンク通信に基づいてネットワークパラメータを決定する命令、他のノードから受信したネットワークパラメータに基づいて動作状態を調整する命令、およびインフラストラクチャリソースを復元させる命令を含んでいてもよい。復調器356およびRXデータプロセッサ358によるプロセスは、リモートアクセスデバイス306において実行されるプロセスに対して相補的である。復調器356およびRXデータプロセッサ358は、複数のチャネル、例えば、リバース基本チャネル(R−FCH)およびリバース補助チャネル(R−SCH)によって受信された複数の送信を処理するようにさらに動作されてもよい。また、複数の通信デバイスからの送信は同時であってもよく、通信デバイスのそれぞれは、リバース基本チャネル上で、リバース補助チャネル上で、または双方のチャネル上で送信していてもよい。
【0030】
フォワードリンクでは、インフラストラクチャノード304において、(例えば、データ源362からの)音声および/またはパケットデータ、ならびに(例えば、制御装置370からの)メッセージが、送信(TX)データプロセッサ364によって処理(例えば、フォーマット化およびエンコード)され、さらに、変調器(MOD)366によって処理(例えば、カバーおよび拡散)され、送信機ユニット(TMTR)368によって調整(例えば、アナログ信号への変換、増幅、フィルタリング、および直角位相変調)されると、フォワードリンク信号が発生される。フォワードリンク信号は、デュプレクサ352を通してルーティングされ、アンテナ350によってリモートアクセスデバイス306に送信される。フォワードリンク信号は、ページングチャネルを含んでいる。
【0031】
通信デバイス306では、フォワードリンク信号が、アンテナ320によって受信され、デュプレクサ318を通してルーティングされると、受信機ユニット322に提供される。受信機ユニット322は、受信信号を調整(例えば、ダウンコンバート、フィルタリング、増幅、直角位相変調およびデジタル化)して、サンプルを提供する。サンプルは、復調器324によって処理(例えば、逆拡散、デカバーおよびパイロット復調)され、シンボルが提供されると、シンボルは、受信データプロセッサ326によって、さらに処理(例えば、デコードおよびチェック)されて、フォワードリンク上で送信されたデータおよびメッセージを復元させる。復元されたデータはデータシンク328に提供され、復元されたメッセージは制御装置330に提供されてもよい。制御装置330は、情報を送信および受信する命令、メッセージに対する応答を送信および受信する命令、利用可能性、能力、位置および/またはインフラストラクチャリソースの存在を識別する命令、インフラストラクチャノードを位置付ける命令、インフラストラクチャリソースのタイプを決定する命令、ネットワークパラメータを再構成する命令、他のノードから受信したフォワードリンク通信に基づいてネットワークパラメータを決定する命令、他のノードから受信されたネットワークパラメータに基づいて動作状態を調整する命令、およびインフラストラクチャリソースを復元させる命令を含んでいてもよい。さまざまな異なった技術およびプロトコルのうちの任意のものを使用して、情報および信号が表されてもよいことを当業者は理解するだろう。上記の詳細な説明全体を通して参照した、例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁気フィールドまたは微粒子、光学フィールドまたは光学微粒子、あるいはこれらの組み合わせたものによって表わされてもよい。
【0032】
ここに開示した実施形態に関連して記述した、さまざまな例示的な論理的ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは双方を組み合わせたものとして実現されてもよいことを当業者はさらに正しく認識するだろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に図示するために、さまざまな例示的な構成部品、ブロック、モジュール、回路およびステップを、一般的に、これらの機能性の観点から上記に記述した。この機能性が、ハードウェアまたはソフトウェアとして実現されるか否かによって、全部のシステムに課せられている特定のアプリケーションおよび設計制約が決まる。熟練者が、各特定のアプリケーションの方法を変えて、記述した機能性を実現するかもしれないが、このようなインプリメンテーションの決定は、本発明の範囲から逸脱が生じるとして解釈されるべきでない。
【0033】
ここに開示した実施形態に関連して記述した、さまざまな例示的な論理的ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成部品、あるいは、ここに記述した機能を行うように設計されたこれらの任意のものを組み合わせたもので、実現されるか、あるいは行われてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、何らかの従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサを組み合わせたものとして、複数のマイクロプロセッサとして、DSPコアに関連した1つ以上のマイクロプロセッサとして、あるいは、このような構成の他の何らかのものとして実現されてもよい。
【0034】
ここに開示した実施形態と関連して記述した方法またはアルゴリズムのステップは、直接、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、2つのものを組み合わせたもので具体化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーブバルディスク、MS−ROM、あるいは技術的に知られている他の何らかの形態の記憶媒体に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されていてもよい。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサと一体化されてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在していてもよい。ASICは、ユーザ端末に存在していてもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末において、ディスクリート構成部品として存在していてもよい。
【0035】
開示した実施形態の説明は、当業者が本発明を作り、または使用できるように提供されている。これらの実施形態に対するさまざまな修正は、当業者に容易に明らかになるであろう。また、ここで規定されている一般的な概念は、本発明の精神または範囲を逸脱することなく、例えば、インスタントメッセージサービスまたは任意の一般的なワイヤレスデータ通信アプリケーションといった他の実施形態に適用されてもよい。したがって、本発明は、ここに示した実施形態に限定されることを意図しているものではないが、ここに開示した概念および新規な機能と矛盾しない最も広範囲に一致させるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法において、
ネットワーク中の変化を示す情報を少なくとも1つのノードから受信することと、
受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを含む方法。
【請求項2】
前記変化は、ネットワークへのノードの追加を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記変化は、ネットワーク内のノードの再配置を含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記変化は、ネットワーク内のノードの中断を含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記変化は、ネットワーク内のノード上のリソースにおける変化を含む請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記変化は、ネットワーク内のノード上の負荷の変化を含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記再構成することは、ネットワークパラメータを再構成することを含む請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークパラメータは、ハンドオフパラメータを含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークパラメータは、ネットワーク中のノードの隣接リストを含む請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークパラメータは、ネットワーク中のノードを識別するPNオフセットを含む請求項7記載の方法。
【請求項11】
前記再構成することは、ネットワーク内のノードにおける放射電力を再構成することを含む請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記再構成することは、ネットワーク内のノードにおけるアンテナ特性を再構成することを含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記再構成することは、ネットワーク中のノードをイネーブルすることを含む請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記再構成することは、ネットワーク中のノードをディセーブルすることを含む請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記再構成することは、リソースをネットワークに追加することを含む請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記再構成することは、ネットワーク中のリソースを再割り当てすることを含む請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記受信することは、マルチキャスト情報を受信することを含む請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記受信することは、ブロードキャスト情報を受信することを含む請求項1記載の方法。
【請求項19】
複数のノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法を実行するようにプロセッサをイネーブルする手段が記憶されているコンピュータ読取可能な媒体において、
方法は、
ネットワーク中の変化を示す情報を少なくとも1つから受信することと、
受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを含むコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項20】
複数のノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する装置において、
ネットワーク中の変化を示す情報を受信する手段と、
受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成する手段とを具備する装置。
【請求項21】
複数のノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する装置において、
情報を受信することが可能な受信機と、
情報を送信することが可能な送信機と、
ワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法を実行することが可能なプロセッサとを具備し、
方法は、
ネットワーク中の変化を示す情報を少なくとも1つから受信することと、
受信した情報に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを含む装置。
【請求項22】
少なくとも1つのワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法において、
ネットワーク中で動作しているノード上のリソースの利用可能性を決定することと、
リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に再構成することとを含む方法。
【請求項23】
前記リソースは、BTS、BSCおよびMSCのうちの1つを含む請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記リソースは、外部リソースへの接続性を含む請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記再構成することは、1つのMSCを選択して、前記ネットワーク内の複数のBSCをサポートすることを含む請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記再構成することは、1つ以上のMSCを選択して、前記ネットワーク内の複数のBSCに対するサポートを分担することを含む請求項23記載の方法。
【請求項27】
前記再構成することは、1つのBSCを選択して、前記ネットワーク内の複数のBTSをサポートすることを含む請求項23記載の方法。
【請求項28】
前記再構成することは、1つ以上のBSCを選択して、前記ネットワーク内の複数のBTSに対するサポートを分担することを含む請求項23記載の方法。
【請求項29】
前記利用可能性を決定することは、ネットワークにノードを追加することを決定することを含む請求項22記載の方法。
【請求項30】
前記再構成することは、追加されたノード上でリソースを使用することを含む請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記ネットワークは1つのみのノードを含み、前記再構成することはノードのすべての要求されたリソースを使用することを含む請求項22記載の方法。
【請求項32】
少なくとも1つのワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法を実行するようにプロセッサをイネーブルする手段が記憶されているコンピュータ読取可能な媒体において、
方法は、
ネットワーク中で動作しているノードにおけるリソースの利用可能性を決定することと、
リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に構成することとを含むコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項33】
少なくとも1つのワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する装置において、
ネットワーク中で動作しているノードにおけるリソースの利用可能性を決定する手段と、
リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に構成する手段とを具備する装置。
【請求項34】
少なくとも1つのワイヤレスインフラストラクチャリソースを備える少なくとも1つのノードを含むワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する装置において、
情報を受信することが可能な受信機と、
情報を送信することが可能な送信機と、
ワイヤレス通信ネットワークを自動的に再構成する方法を実行することが可能なプロセッサとを具備し、
方法は、
ネットワーク中で動作しているノードにおけるリソースの利用可能性を決定することと、
リソースの利用可能性に基づいて、ネットワークを自動的に構成することとを含む装置。
【請求項35】
ワイヤレス通信ネットワーク中でノードを自動的に構成する方法において、
ネットワーク中で動作している少なくとも第1のノードからフォワードリンク通信を受信することと、
受信した通信に基づいて、ネットワークに関連する動作情報を決定することと、
受信した動作情報に基づいて、第2のノードが第2のノード自体を構成できるように、ネットワーク中で動作している少なくとも第2のノードに動作情報を転送することとを含む方法。
【請求項36】
前記動作情報は、第1のノードにおける、第2のノードの受信電力レベルを含む請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記動作情報は、第2のノードの能力の変化を含む請求項35記載の方法。
【請求項38】
前記動作情報は、第2のノードのPNオフセットを含む請求項35記載の方法。
【請求項39】
前記第2のノードは、第2のノードの放射電力を構成する請求項36記載の方法。
【請求項40】
前記第2のノードは、第2のノードのPN−オフセットを構成する請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記動作情報は、第1のノードのハンドオフパラメータを含む請求項35記載の方法。
【請求項42】
前記第2のノードは、第2のノードのハンドオフパラメータを構成する請求項41の方法。
【請求項43】
前記動作情報は、第1のノードの隣接リストを含む請求項35記載の方法。
【請求項44】
前記第2のノードは、第2のノードの隣接リストを構成する請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記動作情報は、第1のノードの動作周波数およびコードを含む請求項35記載の方法。
【請求項46】
前記第2のノードは、第2のノードの動作周波数およびコードを構成する請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記動作情報は、第1のノードの少なくとも1つのアンテナ構成を含む請求項35記載の方法。
【請求項48】
前記第2のノードは、第2のノードのアンテナ構成を構成する請求項47記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−257253(P2012−257253A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−149372(P2012−149372)
【出願日】平成24年7月3日(2012.7.3)
【分割の表示】特願2010−275994(P2010−275994)の分割
【原出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】