説明

ワークの分類収納システムおよび分類収納方法

【課題】 ワークの品質およびロットが変更しても、短時間でワークの分類および収納作業を行なうことができるワークの分類収納システムを提供する。
【解決手段】 ワークの分類収納システム1は、フレーム本体1aと、フレーム本体1a内に設けられたワークの分類装置2と、フレーム本体1a内に着脱自在に配置され多数の収納ケース9、10を有する収納装置3とを備えている。フレーム本体1aに収納装置3を位置決めして固定する固定手段16、7、4a、21bが設けられている。フレーム本体1a内に収納装置3が位置決め固定された際、分類装置2と各収納ケース9、10とは連結ライン11a、13、18、19および11b、14によって連結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ型電子部品についてその電気的特性を測定して分類し、特性別に収納するワークの分類収納システムおよび分類収納方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図11に従来のワークの分類収納システムを示す。図11において、分類収納システム100は、電子部品を分類する分類装置101と、多数の収納ケース103とを備えている。また分類装置101と各収納ケース103とが分配ホース102により連結されて、分類装置101で分類された電子部品が分配ホース102を介してそれぞれの収納ケース103に収納される。
【0003】
このような分類収納システム100において、各収納ケース103は分類収納システム100の筐体に設けられた収納スペースに挿入して組み込まれている。分類収納作業の1工程終了毎に、各収納ケース103が分類収納システム100の筐体から取出され、空の収納ケース103が分類収納システム100の筐体内に再度組み込まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図11に示す分類収納システム100は、例えば抵抗或いはコンデンサなどの分類種別が比較的少ない電子部品に対して適用されるもので、例えばLEDなどのように多品種(例えば100種以上)に分類される電子部品を分類して収納する場合は、収納ケース103の数量も分類品種に合わせて膨大となる。このため収納ケース103を一つ一つ取り出して、空の収納ケース103と差し替えるのに多くの時間を要し、その間は分類収納システム100が停止する為、稼働率低下の要因となっている。また、収納ケース103を交換する際に、作業を焦るあまり、分類した電子部品の品種を混在させてしまうという問題もある。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、分類された電子部品を混在させること無く、収納ケースの交換を短時間で行うことができ、稼働率を向上することができるワークの分類収納システムおよび分類収納方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、フレーム本体と、フレーム本体に設置され、ワークをその特性に応じて分類する分類装置と、フレーム本体に着脱自在に設置され、多数の収納ケースを含む収納装置と、フレーム本体に設けられ、フレーム本体内に収納装置が設置された際、分類装置と各収納ケースとを連結する複数の連結ラインとを備えたことを特徴とするワークの分類収納システムである。
【0007】
本発明は、収納装置はフレーム本体に固定手段により位置決め固定されることを特徴とする分類収納システムである。
【0008】
本発明は、固定手段はフレーム本体に対して収納装置を前後方向および横方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0009】
本発明は、固定手段はフレーム本体に対して収納装置を前後方向、横方向および上下方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0010】
本発明は、収納装置は、収納ケースが多列に配置されたラックを有することを特徴とする分類収納システムである。
【0011】
本発明は、固定手段はフレーム本体に設けられた側方内壁と、このフレーム本体の側方内壁に嵌合するラックの側方外壁とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを横方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0012】
本発明は、固定手段はフレーム本体の側方内壁に取付けられたサイドガイドと、このサイドガイドに嵌合するラックの側方外壁とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを横方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0013】
本発明は、固定手段はフレーム本体に設けられたストッパと、フレーム本体に設けられ、ストッパに対して収納装置のラックを押圧する第1押圧手段とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを前後方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0014】
本発明は、固定手段はフレーム本体に設けられた上方内壁と、フレーム本体に上下方向に移動自在に設けられ、収納装置のラックの天板をフレーム本体の上方内壁に押圧する第2押圧手段とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを上下方向について位置決めすることを特徴とする分類収納システムである。
【0015】
本発明は、収納装置はラックの下部に設けられたキャスターを有することを特徴とする分類収納システムである。
【0016】
本発明は、本体フレームに、ラック側方からラックを貫通して収納用容器を側方に向って押圧する押圧シリンダを設けたことを特徴とする分類収納システムである。
【0017】
本発明は、押圧シリンダに、押圧シリンダの移動ストロークに応じて収納ケースの倒れを検知する倒れセンサを設けたことを特徴とする分類収納システムである。
【0018】
本発明は、ラック内に収納ケースが多数および多列に配置されていることを特徴とする分類収納システムである。
【0019】
本発明は、フレーム本体に設置された分類装置によって、ワークをその特性に応じて分類する工程と、分類装置によって分類されたワークを連結ラインを介して、フレーム本体に設置された収納装置の対応する収納ケース内に送る工程と、フレーム本体から収納ケースを含む収納装置全体を引き出す工程と、を備えたことを特徴とするワークの分類収納方法である。
【0020】
本発明は、ワークを分類する工程の前に、収納装置をフレーム本体に挿入して固定手段により位置決め固定する工程を更に備えたことを特徴とするワークの分類収納方法である。
【0021】
本発明によれば、収納装置は分類品種数と同等かそれ以上の収納ケースを有し、収納装置を分類装置の本体フレームに格納及び取り出しができるようにした。これにより、ワークの品種やロットが変更しても、短時間で分類および収納作業を行なうことができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、複数の収納ケースを含む収納装置を本体フレーム内に脱着自在に設けたので、収納装置を全体として本体フレーム内に格納し、或いは引き出して収納装置の交換を容易に行うことができ、分類収納工程間の機械停止時間を最短時間とし、機械の稼働率を向上することができる。また収納装置を全体として交換するので、焦ること無く後処理ができるため、焦りによる後処理に伴う分類品種の混在を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第1の実施の形態を示す図である。
【0024】
図1に示すように、ワークの分類収納システム1は、フレーム本体1aと、フレーム本体1a内に設置されチップ状電子部品(ワーク)をその電気的特性に応じて分類する分類装置2と、フレーム本体1aの下部に設けられた収納装置格納部4内に着脱自在に設けられた収納装置3とを備えている。
【0025】
このうち収納装置3は、ラック5と、ラック5内に配置された、分類部品を入れる多数の部品収納ケース9および規格外部品を収納する排出品収納ケース10とを有している。またラック5は側板5aと、天板21と、側板5a間に多段に配置された棚23とを有している。さらに、ラック5には部品収納ケース9および排出品収納ケース10用の当接板20が設けられ、かつフレーム本体1aのストッパ16に当接するパイプブラケット22が設けられている。またラック5はキャスター6aを有するキャスター台6上に取外自在に配置されている。
【0026】
なおラック5の棚23は多段に配置されており、部品収納ケース9はこの棚23上に配置されている。またパイプブラケット22は天板21に取付けられている。
【0027】
またラック5の側板5aには各棚23毎に検査穴24が設けられている。さらにラック5の当接板20には複数の吐出パイプ19が設けられ、各吐出パイプ19に対応して棚23上に配置された複数の部品収納ケース9が配置されている。また天板21に取付けられたパイプブラケット22に、吐出パイプ19に対応して複数の受入パイプ17が設けられ、受入パイプ17と吐出パイプ19とはそれぞれ受入ホース18により連結されている。また、天板21には、排出品収納ケース10に対応して排出穴21aが開設されている。
【0028】
一方、フレーム本体1aには、ラック5の天板21をガイドするガイド15が設けられ、また天板21の排出穴21aに対応して排出パイプ14が設けられている。さらにフレーム本体1aのパイプブラケット12に、パイプブラケット22の複数の受入パイプ17に対応して分配パイプ13が設けられている。
【0029】
他方、分類装置2には電子部品の電気特性別に設けられた複数の送出ポートが設けられ、この送出ポートと分配パイプ13とは、分配ホース11aによりそれぞれ連結されている。さらに分類装置2の図示しない排出ポートと排出パイプ14とは、排出ホース11bにより連結されている。
【0030】
また、フレーム本体1aのストッパ16はパイプブラケット12から垂下して設けられており、さらにフレーム本体1aのストッパ16と反対面側にクランプ7が配設されている。さらにフレーム本体1aには、ラック5の両側方からラック5の側板5aに設けられた検査穴24を貫通して伸縮自在にシリンダ8が配設されている。
【0031】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0032】
図1及び図2において、ラック5の各棚23に部品収納ケース9と、排出品収納ケース10とが並設して配置される。このとき、図3、図4に示されるように部品収納ケース9と排出品収納ケース10はラック5の当接板20に当接する。次にキャスター台6にラック5をセットした状態で、手押しによりラック5をフレーム本体1aの収納装置格納部4内に挿入する。
【0033】
この場合、クランプ(ここではトグルクランプ)7のレバー7aを矢印L方向に回転させると、フレーム本体1aに固定された回動支点7c、7dに対し、固定されないリンクの支点である浮動支点7e、7fがそれぞれ矢印L、Lの方向に回転するため、クランプの片部(第1押圧手段)7bが矢印L方向に大きく回転し、クランプ7の片部7bの最高高さがラック5の天板21下面より低くなる。ラック5の天板21には左右方向に一対の突出部21b、21bが突出しており、クランプ7の片部7bがL方向に回転し降下することにより、ラック5の天板21から左右方向に突出した突出部21b、21bがクランプ7の片部7bと干渉することはない。
【0034】
この状態でフレーム本体1aの収納装置格納部4内にラック5を挿入していく。このとき図3に示すように、ラック5の天板21がガイド15にガイドされ、ラック5の天板21に取付けられたパイプブラケット22が本体フレーム1aのストッパ16に当接する。その後、クランプ7のレバー7aを矢印Lと反対側へ戻すと、クランプ7の片部7b、浮動支点7e、7fが各々矢印L、L、Lと反対方向に回転し、クランプ7の片部7bが天板21の突出部21bを押圧してクランプする。このときフレーム本体1aに設けられたストッパ16およびクランプ7の片部7bによりラック5の天板21が挟持されてラック5は前後方向に位置決め固定される。
【0035】
同時に、ラック5は天板21の左右の突出部(側方外壁)21bと、フレーム本体1aの収納装置格納部4の側方内壁4aとの嵌合により横方向について位置決め固定される。この場合、収納装置格納部4の側方内壁4aにサイドガイド4bを設け、このサイドガイド4bにラック5の天板21の突出部21bを嵌合させて横方向に位置決めを行なってもよい。
【0036】
さらにラック5の高さ方向の位置は、キャスター6aが走行する床面Fによって定まる。
【0037】
このように、ラック5の前後方向の位置決めは、ストッパ16とクランプ7によって行なわれ、ラック5の横方向の位置決めは天板21の突出部21bと収納装置格納部4の側方内壁4a(またはサイドガイド4b)とによって行なわれ、これらストッパ16、クランプ7、突出部21bおよび側方内壁4a(またはサイドガイド4b)によって固定手段が構成される。
【0038】
このようにラック5が収納装置格納部4内で前後方向および横方向(左右方向)について位置決めされて固定されると、本体フレーム1a側のパイプブラケット12に設けられた分配パイプ13とラック5側のパイプブラケット22に設けられた受入パイプ17とが対向し、また、排出パイプ14が天板21の排出穴21a直上にくる。そしてこのようにラック5が位置決めされると、図4に示すようにラック5の両側方からシリンダ8が、ラック5の側板5aの検査穴24を貫通してラック5内に伸長し、このシリンダ8により各棚23に配置された部品収納ケース9が押圧される。部品収納ケース9が棚23に満たされていないとき、シリンダ8により収納ケース9が押し倒されると共に、シリンダ8のストロークが正常ストローク以上に伸長するため、倒れセンサ8aにより棚23上に部品収納ケース9が満たされていないために部品収納ケース9が倒れたことを検知する。
【0039】
ところで、部品収納ケース9には切欠部9aが設けられ、この切欠部9aにより部品収納ケース9が押し倒されても、部品収納ケース9と吐出パイプ19とが干渉しないようになっている。
【0040】
図1乃至図3において、分類装置2の図示しない分類部において分類された電子部品は、電気特性別に設けられた複数の送出ポートから送出されて、分配ホース11aを介して分配パイプ13から排出され、受入パイプ17に送入される。更に電子部品は受入パイプ17から受入ホース18を介して吐出パイプ19から分類された電子部品に対応して各々設けられた部品収納ケース9内に吐出されて収納されるようになっている。また部品収納ケース9に収納されるのに適さない電気特性をもつ電子部品(規格外品等)は、排出ホース11bを介して排出パイプ14から排出品収納ケース10内に排出される。
【0041】
この場合、分配ホース11a、分配パイプ13、受入パイプ17、受入ホース18および吐出パイプ19により一方の連結ラインが構成され、排出ホース11bおよび排出パイプにより他方の連結ラインが構成される。このような分類収納作業の一工程が終了すると、クランプ7を解除して本体フレーム1の収納装置格納部4から収納装置3のラック5全体を引き出す。次に別途準備されている交換用の新たな収納装置3のラック5を再び収納装置格納部4に挿入して、次工程の分類収納作業が続行される。同時に、本体フレーム1aの収納装置格納部4から引き出された収納装置3はキャスター6aにより運搬移動が容易にできるため、後処理場に運搬して処理できるようになっている。
【0042】
なお、本実施例では、クランプ7としてトグルクランプを用いているが、収納装置3のラック5着脱の際にラック5と干渉しなければトグルクランプ以外のクランプを用いてもよい。また、排出品収納ケース10と部品収納ケース9とを特に区別することなく、同一の収納ケースから構成してもよい。
【0043】
第2の実施の形態
次に図5乃至図10により本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態について説明する。
【0044】
図5乃至図10に示す第2の実施の形態は、フレーム本体1aのストッパ16と反対側にクランプ7の代わりに前後方向および上下方向に位置決めをするクランプ(トグルクランプ)27を設置したものであり、他は図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0045】
図5乃至図10に示す第2の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明は省略する。
【0046】
図5乃至図10に示すように、クレーム本体1aのストッパ16と反対側面にクランプ27が設けられている。
【0047】
クランプ27はフレーム本体1aに固定された支持部27cと、支持部27cに回動自在に取付けられたレバー27aと、レバー27aに揺動部27dおよび作動部28を介して連結された駆動体29とを有している。
【0048】
この駆動体29は、本体フレーム1aに回動軸29aを介して回動自在に取付けられており、駆動体29には3つの回転ローラ30が回転自在に設けられている。
【0049】
この駆動体29は、レバー27aを矢印L方向(図9)と反対側に回転させたとき、回動軸29aを中心として回動し、回転ローラ30をラック5の天板21から左右方向に突出する一対の突出部21b、21bに当接させ、これによってラック5の突出部21b、21bを本体フレーム1aの収納装置格納部4の上方内壁4cに押付けるようになっている。
【0050】
なお作動部28には駆動体29が回動したときの接触のズレを補正する補正ローラ28aが設けられている。
【0051】
さらに駆動体29にはクランプの片部27bが設けられ、このクランプの片部27bはレバー27aを矢印L方向(図9)と反対側に回転させたとき、ラック5の天板21から左右方向に突出する一対の突出部21b、21bの前面に当接するようになっている。
【0052】
図5乃至図10において、ラック5の各棚23に部品収納ケース9と、排出品収納ケース10とが並設して配置される。このとき、部品収納ケース9と排出品収納ケース10はラック5の当接板20に当接する。次にキャスター台6にラック5をセットした状態で、手押しによりラック5をフレーム本体1aの収納装置格納部4内に挿入する。
【0053】
この場合、クランプ27のレバー27aを矢印L方向に回転させると、レバー27aに揺動部27d、作動部28および補正ローラ28aを介して連結された駆動体29が回転軸29aを介して矢印L方向に回転する(図9参照)。このとき、クランプ27の片部27bが降下するため、ラック5の天板21から左右方向に突出する突出部21b、21bがクランプ27の片部27bと干渉することはない。
【0054】
この状態でフレーム本体1aの収納装置格納部4内にラック5を挿入していく。このとき図7および図9に示すように、ラック5の天板21がガイド15にガイドされ、ラック5の天板21に取付けられたパイプブラケット22が本体フレーム1aのストッパ16に当接する。その後、クランプ27のレバー27aを矢印Lと反対側へ回転させる。このとき、揺動体29が回転軸29aを介して矢印L方向と反対側へ回転し、クランプ27の片部27bが天板21の突出部21bを押圧してクランプする(図10参照)。この場合、フレーム本体1aに設けられたストッパ16およびクランプ27の片部27bによりラック5の天板21が挟持されてラック5は前後方向に位置決め固定される。
【0055】
また図10に示すように、揺動体29が回転軸29aを介して矢印L方向と反対側へ回転する際、揺動体29に設けられている回転ローラ30がラック5の天板21の一対の突出部21b、21bの下面に当接する。これによって突出部21b、21bが本体フレーム1aの収納装置格納部4の上方内壁4cと回転ローラ30との間で挟持されてラック5は上下方向に位置決め固定される。
【0056】
同時に、ラック5は天板21の左右の突出部(側方外壁)21bと、フレーム本体1aの収納装置格納部4の側方内壁4aとの嵌合により横方向について位置決め固定される。この場合、収納装置格納部4の側方内壁4aにサイドガイド4bを設け、このサイドガイド4bにラック5の天板21の突出部21bを嵌合させて、横方向の位置決めを行なってもよい(図8参照)。
【0057】
このように、ラック5の前後方向の位置決めは、ラック5の天板21と、ストッパ16と、クランプ27の片部27bとによって行なわれ、ラック5の横方向の位置決めは天板21の突出部21bと収納装置格納部4の側方内壁4a(またはサイドガイド4b)とによって行なわれ、さらにラックの上下方向の位置決めは天板21の突出部21bと、収納装置格納部4の上方内壁4cと、クランプ27の回転ローラ30とによって行なわれる。これらストッパ16、クランプ27、突出部21b、側方内壁4a(またはサイドガイド4b)および上方内壁4cによって固定手段が構成される。
【0058】
なお上下方向の位置決めにあたり、突出部21bが収納装置格納部4の上方内壁4cとクランプ27の回転ローラ30とで挟持されることが理想的であるが、振動や水平度等で問題無ければクランプ27の回転ローラ30でラック5の突出部21bを持ち上げるだけでもよい。以上のように上下方向の位置決めを付加することで床面Fの状態に左右されない。
【0059】
その後、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同様の作用により、電子部品の分類収納作業が行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第1の実施例を示す正面図。
【図2】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第1の実施例を示す要部拡大図。
【図3】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第1の実施例を示す縦断面図。
【図4】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第1の実施例を示す作用説明図。
【図5】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す正面図。
【図6】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す要部拡大図。
【図7】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す縦断面図。
【図8】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す拡大正面図。
【図9】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す作用説明図。
【図10】本発明によるワークの分類収納システムおよび分類収納方法の第2の実施の形態を示す作用説明図。
【図11】従来の分類収納システムを示す平面図。
【符号の説明】
【0061】
1 分類収納システム
2 分類装置
3 収納装置
4 収納装置格納部
4a 側方内壁
4b サイドガイド
4c 上方内壁
5 ラック
5a 側板
6 キャスター台
6a キャスター
7 クランプ
7a レバー
7b 片部
7c、7d 回動支点
7e、7f 浮動支点
8 シリンダ
8a センサ
9 部品収納ケース
9a 切欠部
10 排出品収納ケース
11 分配ホース
11a 分配ホース
11b 排出ホース
12 パイプブラケット
13 分配パイプ
14 排出パイプ
15 ガイド
16 ストッパ
17 受入パイプ
18 受入ホース
19 吐出パイプ
20 当接板
21 天板
21a 排出穴
21b 突出部
22 パイプブラケット
23 棚
24 検査穴
27 クランプ
27a レバー
27b 片部
27c 支持部
27d 揺動部
28 作動部
28a 補正ローラ
29 駆動体
30 回転ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム本体と、
フレーム本体に設置され、ワークをその特性に応じて分類する分類装置と、
フレーム本体に着脱自在に設置され、多数の収納ケースを含む収納装置と、
フレーム本体に設けられ、フレーム本体内に収納装置が設置された際、分類装置と各収納ケースとを連結する複数の連結ラインとを備えたことを特徴とするワークの分類収納システム。
【請求項2】
収納装置はフレーム本体に、固定手段により位置決め固定されることを特徴とする請求項1記載の分類収納システム。
【請求項3】
固定手段はフレーム本体に対して収納装置を前後方向および横方向について位置決めすることを特徴とする請求項2記載の分類収納システム。
【請求項4】
固定手段はフレーム本体に対して収納装置を前後方向、横方向および上下方向について位置決めすることを特徴とする請求項2記載の分類収納システム。
【請求項5】
収納装置は、収納ケースが多列に配置されたラックを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の分類収納システム。
【請求項6】
固定手段はフレーム本体に設けられた側方内壁と、このフレーム本体の側方内壁に嵌合するラックの側方外壁とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを横方向について位置決めすることを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項7】
固定手段はフレーム本体の側方内壁に取付けられたサイドガイドと、このサイドガイドに嵌合するラックの側方外壁とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを横方向について位置決めすることを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項8】
固定手段はフレーム本体に設けられたストッパと、フレーム本体に設けられ、ストッパに対して収納装置のラックを押圧する第1押圧手段とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを前後方向について位置決めすることを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項9】
固定手段はフレーム本体に設けられた上方内壁と、フレーム本体に上下方向に移動自在に設けられ、収納装置のラックの天板をフレーム本体の上方内壁に押圧する第2押圧手段とを有し、フレーム本体に対して収納装置のラックを上下方向について位置決めすることを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項10】
収納装置はラックの下部に設けられたキャスターを有することを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項11】
本体フレームに、ラック側方からラックを貫通して収納用容器を側方に向って押圧する押圧シリンダを設けたことを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項12】
押圧シリンダに、押圧シリンダの移動ストロークに応じて収納ケースの倒れを検知する倒れセンサを設けたことを特徴とする請求項11記載の分類収納システム。
【請求項13】
ラック内に収納ケースが多数および多列に配置されていることを特徴とする請求項5記載の分類収納システム。
【請求項14】
フレーム本体に設置された分類装置によって、ワークをその特性に応じて分類する工程と、
分類装置によって分類されたワークを連結ラインを介して、フレーム本体に設置された収納装置の対応する収納ケース内に送る工程と、
フレーム本体から収納ケースを含む収納装置全体を引き出す工程と、
を備えたことを特徴とするワークの分類収納方法。
【請求項15】
ワークを分類する工程の前に、収納装置をフレーム本体に挿入して固定手段により位置決め固定する工程を更に備えたことを特徴とする請求項14記載のワークの分類収納方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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