説明

一つ以上のガス状検体の分圧の決定を較正するためのシステム及び方法

本発明の一態様は、気体供給源によって対象に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報の決定を較正するように適応されたシステム10に関する。一実施例において、システムは、分圧センサ12、全圧モニタ、分圧モジュール24、及び較正モジュール28を含む。分圧センサは、気体中の一つ以上のガス状検体の分圧に関連した出力信号を生成する。全圧モニタは、気体の全圧を決定する。分圧モジュールは、分圧関数に従って気体中の一つ以上のガス状検体の分圧を決定し、分圧関数は、分圧センサによって生成される出力信号の関数として、気体中の一つ以上のガス状検体の分圧を記述する。較正モジュールは、分圧関数を決定することによって、分圧モジュールを較正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正することに関する。
【背景技術】
【0002】
患者の気道に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関する情報(例えば分圧、濃度、圧力比など)を決定するシステムが知られている。例えば、患者回路に直列に酸素センサを提供することによって、モニタリングされているガス状検体としての酸素濃度を検出することが知られている。この典型的な構成において、患者回路の一端はベンチレータ又は他の圧力サポート装置に結合され、患者回路の端部は患者の気道に結合される。酸素センサは、ベンチレータと患者の気道との間で患者回路中に(一般的に患者の気道の近くに)設置される。
【0003】
一般的に、時間とともに、これらのセンサの精度は「ドリフト」によって低下する。ドリフトは、その対応する刺激(例えば、一つ以上のガス状検体)に対するセンサ反応の時間にわたる変動である。ドリフトは、様々な要因によって引き起こされる可能性がある。例えば、ドリフトは、センサのコンポーネントの劣化、周囲の条件の変動、機械上の不整合(例えば、センサコンポーネントの変位が時間にわたる摩損を引き起こす)、及び/又は他の要因によって引き起こされる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
いくつかの場合において、これらのシステムを較正及び/又は再調整するためのメカニズム及び技術が存在するが、これはしばしば、機械的ベンチレーションによって治療されている患者に悪い影響を与える可能性があるわずらわしい作業である。例えば、典型的なセンサ較正プロセスは、ガス状検体モニタリングシステム(例えば酸素センサ)が、患者及び/又は患者に気体の流動を供給している気体供給源から分離されることを必要とする場合がある。これは、患者が受けている治療の停止を必要とする場合があり、不便で非実用的である。
【0005】
いくつかの場合において、従来の較正ソリューションは、センサ較正を実行するために、追加の機器及び/又はリソース(例えばサンプルガス状混合物、外部処理機能及び/又は他の機器若しくはリソース)を必要とする場合がある。追加の機器及び/又はリソースが必要であると、センサを正確に較正することの利便性及び/又は実用性を妨げる可能性がある。また、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するセンサのための既知の較正ソリューションに関連した他の欠点が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、従来の較正システムの欠点を克服する、気体供給源によって対象に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報の決定を較正するように適応されたシステムを提供することが本発明の目的である。この目的は、分圧センサ、全圧モニタ、分圧モジュール、及び較正モジュールを有するシステムを提供することによって、本発明の一つの実施の形態によって達成される。分圧センサは、気体中の一つ以上のガス状検体の分圧に関連した出力信号を生成する。全圧モニタは、気体の全圧を決定する。分圧モジュールは、分圧関数に従って気体中の一つ以上のガス状検体の分圧を決定する。分圧関数は、分圧センサによって生成される出力信号の関数として、気体中の一つ以上のガス状検体の分圧を記述する。
【0007】
較正モジュールは、分圧関数を決定することによって、分圧モジュールを較正する。いくつかの場合において、較正モジュールは、較正時間の間に、(i)較正時間の間の複数の時点における分圧センサによって生成される出力信号の複数のサンプル、(ii)出力信号の複数のサンプルが生成された時点と実質的に同じ時点で行われる気体の全圧の複数の決定、及び(iii)気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度に基づいて、分圧関数を決定する。いくつかの場合において、較正時間は、気体が対象に供給されている一方で、ガス供給源が、気体の全圧が変化するときに気体中の一つ以上の検体の濃度をターゲット濃度と実質的に等しく保つように動作する時間を含む。
【0008】
本発明の他の態様は、気体供給源によって対象に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法に関する。一実施例において、システムは、気体中の一つ以上の検体の分圧に関連する出力信号を生成するステップ、較正時間の間の複数の時点において出力信号の複数のサンプルを取得するステップを含む。較正時間には、気体が対象に供給されている一方で、ガス供給源が、気体の全圧が変化するときに気体中の一つ以上の検体の濃度をターゲット濃度と実質的に等しく保つように動作する時間が含まれる。本方法はさらに、複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において気体の全圧を決定すること、及び出力信号の関数として気体中の一つ以上の検体の分圧を記述する分圧関数を決定することを含み、分圧関数は、較正時間の間に、(i)複数のサンプル、(ii)出力信号の複数のサンプルが取得された時点と実質的に同じ時点において行われる気体の全圧の決定、及び(iii)気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度に基づいて決定される。
【0009】
本発明の他の態様は、管路中に収容される気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法に関する。一実施例において、本方法は、気体中の一つ以上の検体の分圧に関連がある出力信号を生成し、管路内に気体を十分に収容し、管路内の気体の全圧を変化させ、較正時間の間の複数の時点において出力信号の複数のサンプルを取得することを含む。較正時間は、管路の中の気体の全圧が変化している時間を含む。本方法はさらに、複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において気体の全圧を決定すること、及び出力信号の関数として気体中の一つ以上の検体の分圧を記述する分圧関数を決定することを含み、分圧関数は、較正時間の間に、(i)複数のサンプル、(ii)出力信号の複数のサンプルが取得された時点と実質的に同じ時点において行われる気体の全圧の決定、及び(iii)気体中の一つ以上の検体の濃度に基づいて決定される。
【0010】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び特性は、操作方法、構造の関連素子の機能、パーツの組み合わせ及び製造の経済と同様に、その全てがこの明細書の一部を形成する添付の図面を参照して、以下の説明及び添付の特許請求の範囲の考察により明らかになる。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部分を指す。しかしながら、図面は図解及び説明のみを目的とするものであり、本発明の限定を定義するものとして意図されていないことが、明確に理解されるべきである。明細書及び請求の範囲において、単数形の名詞は、文脈において別途明確に述べられない限り、その名詞が指すものが複数含まれることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例による、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報の決定を較正するシステムを示す図。
【図2】本発明の一実施例による、分圧センサによって生成される出力信号に関する分圧のプロットを示す図。
【図3】本発明の実施の形態による、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法を示す図。
【図4】本発明の実施の形態による、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に着目して、気体中の一つ以上の検体に関連した情報を決定するように構成されるシステム10が示される。システム10は、分圧センサ12、全圧センサ14、管路16及びプロセッサ18を含む。管路16は、気体が通過することができる流路20を形成する。例示的な実施の形態において、管路16は、気体供給源22を患者に接続する患者回路中に直列に選択的に設置される気道アダプタである。分圧センサ12及び全圧センサ14は、プロセッサ18が流路20中の気体中に含まれる一つ以上のガス状検体の分圧(すなわち濃度)、及び流路20中の気体の全圧をそれぞれ決定するために用いる出力信号を生成する。
【0013】
一実施例において、管路16は、患者へ及び/又は患者から気体を運ぶように適応されている。より具体的な例において、管路16は、患者の気道に連通するように構成される患者インタフェース器具と協力することができる。患者インタフェース器具のいくつかの例は、例えば、気管内チューブ、経鼻カニューレ、気管切開チューブ、鼻マスク、経鼻/経口マスク、フルフェースマスク、全フェースマスク又は患者の気道に気体の流動を給送する他の患者インタフェース器具を含むことができる。本発明は、これらの例に制限されず、任意の従来の患者インタフェース器具及び管路を用いた任意の気体中の検体の決定を意図する。
【0014】
管路16は、そこから気体を受け入れるように、気体供給源22に有効に結合されることができる。そのような実施の形態において、気体供給源22は、管路16に供給される気体の一つ以上の特性を制御することができる。例えば、気体供給源22は、管路中の気体の流速、全圧、組成及び/又は他の特性を制御することができる。一実施例において、気体供給源22は、管路16に加圧気体、酸素添加気体を供給する(侵襲性又は非侵襲性の)ベンチレータを含むことができる。他の実施の形態において、気体供給源は、CPAP、二相性又は自動滴定装置のような圧力サポートシステムであり、それらすべては、呼吸気体の流動を患者の気道に供給する。
【0015】
上で述べられたように、全圧センサ14は、流路20中に存在する気体の全圧に関連がある一つ以上の出力信号を生成することができる。一実施例において、全圧センサ14は、気体の絶対圧力に関連した一つ以上の出力信号を生成する絶対圧力センサを含むことができる。他の実施の形態において、全圧センサ14は、ベースライン圧力(例えば、周囲大気の圧力、海面周囲圧力など)と流路20中の気体の圧力との間の差圧を決定する圧力差を含むことができる。全圧センサ14は、ブルドン管圧力センサ、ベローズ圧力センサ、二次変換子圧力センサ、熱導電性圧力センサ、熱陰極圧力センサ、冷陰極圧力センサ、ダイアフラム圧力センサ及び/又は他の圧力センサを含むことができる。例えば、一実施例において、全圧センサ14は、同時係属中の米国仮特許出願番号60/808,312(発明の名称"Airway Adapter with Optical Pressure Transducer and Method of Manufacturing a Sensor Component," 2006年5月25日出願(以下'312出願))において開示されるダイアフラム圧力センサを含むことができる。この文献の内容は、参照として本明細書中に組み込まれる。全圧センサ14は、管路16内に、管路16から着脱自在に、又は配管を介して管路16と流体連通するように、設置されることができる。
【0016】
分圧センサ12は、流路20中の気体中に存在する一つ以上の検体の分圧に関連した一つ以上の出力信号を生成することができる。一実施例において、分圧センサ12によって生成される一つ以上の出力信号は、気体中の酸素の分圧に関することができる。他の実施例において、分圧センサ12によって生成される一つ以上の出力信号は、気体中の吸入麻酔薬(例えば亜酸化窒素)の分圧に関することができる。他の例示的な吸入麻酔薬は、麻酔薬ハロセン、イソフルラン、エンフルレン、セボフルラン及びデスフルランを含む。分圧センサ12は、一つ以上の様々な異なる種類の分圧センサを含むことができる。例えば、分圧センサ12は、ルミネセンス消光分圧センサを含むことができる。一実施例において、ルミネセンス消光分圧センサは、米国特許第6,616,896号(発明者:Labuda等, 発明の名称:"Oxygen Monitoring Apparatus," 2003年9月9日発行,以下'896特許)に記述される分圧センサを含むことができる。一実施例において、ルミネセンス消光分圧センサは、米国特許第6,632,402号(発明者:Blazewicz等, 発明の名称:"Oxygen Monitoring Apparatus," 2003年10月14日発行,以下'402特許)に記述される分圧センサを含むことができる。'896特許及び'402特許の両方は、参照としてこの開示に組み込まれる。
【0017】
図1で分かるように、センサ12及び14は、プロセッサ18に有効に接続される。この有効な接続は、センサ12及び14によって生成される出力信号(又は出力信号に関連した情報)がプロセッサ18に送信されることを可能にする任意のメカニズムによって達成されることができる。例えば、この通信は、無線通信リンク及び/又は有線通信リンクを介して達成されることができる。センサ12, 14とプロセッサ18との間の接続は、離散接続、ネットワーク化された接続及び/又は他の接続を含むことができる。
【0018】
本発明はさらに、プロセッサ18並びにセンサ12及び14の一方若しくは両方(又はそのコンポーネント)が共通のハウジング中に配置されることを意図する。例えば、エネルギー放射体及び検出器が、気道アダプタに取付けられるプロセッサ18と共に、センサ"ヘッド"に設けられることができる。この気道アダプタは、例えば(センサヘッドのセンシングコンポーネントによってモニタリングされる)発光材料を運ぶことによって、サンプルサイトを提供する。入出力装置29は、プロセッサ18への及びプロセッサからの通信情報によって提供されることができる。本発明はさらに、プロセッサ18及び気体供給源22の機能及び特徴が結合されることができることを意図する。例えば、プロセッサ18はベンチレータ中に実装されることができ、ベンチレータがプロセッサ18の機能を実行することができる。
【0019】
プロセッサ18は、それぞれセンサ14及び12によって生成される出力信号に基づいて、流路20中の気体の全圧及び気体中の一つ以上の検体の分圧を決定する。プロセッサ18が一つのエンティティとして図1に示されるが、これは単に図示を目的としたものであることが理解されるべきである。いくつかの実施態様において、プロセッサ18は、複数の処理ユニットを含むことができる。これらの処理ユニットは、同じ装置内に物理的に配置されることができ、又は、プロセッサ18は、協調して動作する複数の装置の処理機能を代表することができる。複数の装置が実装される場合には、それらの間の通信及び協調を可能にするために、有効な通信リンクがそれらの装置の間に形成されることができる。
【0020】
例えば、いくつかの実施の形態において、プロセッサ18は、システム10外部の一つ以上のプロセッサ(例えばシステム10と通信するホストコンピュータ)、システム10のコンポーネントの一つ以上中に一体的に含まれる一つ以上のプロセッサ又は両方を含むことができる。システム10の外部のプロセッサは、いくつかの場合において、システム10中のコンポーネントと一体化されるプロセッサに冗長な処理を提供することができ、及び/又は、外部のプロセッサは、流路20中の気体中の一つ以上の検体に関連した追加の情報を決定するための追加の処理を提供することができる。
【0021】
図1に示されているように、一実施例において、プロセッサ18は、分圧モジュール24、全圧モジュール26及び較正モジュール28を含む。モジュール24, 26及び28は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はソフトウェア、ハードウェア及び/若しくはファームウェアのなんらかの組み合わせで実現されることができ、あるいは別途実現されることができる。図1において、モジュール24, 26及び28が、プロセッサ18が複数の処理ユニットを含む実施態様において一つの処理ユニット中で同じ場所に配置されるように示されるが、モジュール24, 26及び/又は28は他のモジュールから離れて配置されることができ、モジュール24, 26及び/又は28間の有効な通信は、一つ以上の通信リンクを介して達成されることができることが理解されるべきである。そのような通信リンクは、無線又は有線であることができる。
【0022】
全圧モジュール26は、流路20中の気体の全圧を決定する全圧モニタとして全圧センサ14と協力して機能する。より詳しくは、全圧モジュール26は、全圧センサ14によって生成される一つ以上の出力信号に基づいて、流路20中の気体の全圧を決定する。
【0023】
分圧モジュール24は、流路20内の気体中に存在する一つ以上の検体の分圧を決定する分圧モニタとして、分圧センサ12と協力して機能する。具体的には、分圧モジュール24は、分圧センサ12によって生成される一つ以上の出力信号に基づいて、流路20中の気体中の一つ以上の検体の分圧を決定する。一実施例において、分圧モジュール24は、予め定められた分圧関数に従って一つ以上の検体の分圧を決定する。分圧関数は、分圧センサ12によって生成される一つ以上の出力信号の関数として、一つ以上の検体の分圧を記述する。一実施例において、分圧関数は、一次多項式であることができる。例えば、分圧関数は以下のように表されることができる。

ここで、"Ppartial(s)"は一つ以上の検体の分圧を表し、"s"は分圧センサ12によって生成される出力信号の一つ以上の特性(例えば、出力信号間の位相差、出力信号の振幅、出力信号の変調など)を表し、"span"は分圧センサ12のスパン係数を表し、そして"offset"は分圧センサ12のオフセットを表す。より具体的には、"offset"は、前記一つ以上の検体の分圧がゼロである場合に分圧センサ12によって生成される出力信号の一つ以上の特性の表示を含む。
【0024】
様々な理由のうちの一つ以上に起因して、分圧関数のパラメータの一つ以上が「ドリフトする」、すなわち時間にわたって変化する場合がある。例えば、式(1)で提供される分圧関数が実現される実施の形態において、分圧センサ12のスパン係数及びオフセットのうちの一方又は両方がドリフトする可能性がある。分圧関数のパラメータ(例えば式(1)のスパン係数及び/又はオフセット)の一つ以上におけるドリフトは、様々な要因のうちの一つ以上によって引き起こされる可能性がある。例えば、分圧センサ12のコンポーネントの劣化、周囲の条件の変動、機械的不整合(例えば、センサコンポーネントの変位が時間にわたる摩損を引き起こす)及び/又は他の要因が、分圧式の一つ以上のパラメータのドリフトを引き起こす可能性がある。分圧センサ12は、ルミネセンス消光の成分の変動に起因する較正又は再較正を必要とする場合がある。
【0025】
較正モジュール28は、一つ以上の検体の分圧を決定するために分圧モジュール24によって用いられる分圧関数を決定することによって、分圧モジュール24を較正する。いくつかの場合において、較正モジュール28は、in situで分圧モジュール24を較正する。言い換えると、較正モジュールは、管路16(気道アダプタ)を、気体供給源22及び気体供給源22から管路16によって気体が供給されている対象(例えば気体供給源22から気体を受け取っている患者)の一方又は両方から切り離すことなく、分圧モジュール24を較正することができる。一実施例において、これは、システム10の通常の動作の間(例えば気体が対象に供給されている間)に分圧モジュール24を較正することを含む。この能力の結果、分圧モジュール24が較正されている間のシステムダウン時間が低減されるので、システム10の有用性は増強される。いくつかの場合において、較正モジュール28は、追加の準備なしで(例えば、既知の濃度の一つ以上の検体を含む較正気体サンプルなしで、追加の処理機能なしで、など)、分圧モジュール24が較正されることを可能にすることができる。これは、気体供給源22に管路16を接続する前に実行される分圧モジュール24の初期較正及び/又は分圧モジュール24の他の較正を容易にすることができる。
【0026】
一実施例において、較正モジュール28は、(分圧センサ12よりもドリフトに影響されにくい)全圧センサ14によって生成される出力信号に基づく気体の全圧の測定値及び分圧と全圧との間の以下の関係に基づいて、分圧関数を決定する。

ここで、"fraction"は気体中の一つ以上の検体の圧力比を表し(例えば、一つ以上の検体が酸素を含む場合には酸素比、一つ以上の検体が亜酸化窒素を含む場合には亜酸化窒素比)、"Ppartial"は一つ以上の検体の分圧を表し、"Ptotal"は気体中の一つ以上の検体の全圧を表す。さらに、従来の気体測定システムは、Ppartial及び気圧(Pbaro)から気体比(すなわち一般的にパーセント又は体積パーセントで表現される濃度)を報告し、したがって呼吸サイクル間の管路中での圧力変動に影響を受けやすい。Pbaroの代わりにPtotalを用いて濃度を計算することは、呼吸回路での圧力変動に関連したこの問題を軽減する。
【0027】
全圧センサ14によって生成される出力信号に基づく気体の全圧の測定値及び式(2)によって記述される関係を利用するために、較正モジュール28は、気体中の一つ以上の検体の圧力比が、既知であるか、気体の圧力が変化する間も実質的に一定のままである状況を利用する。例えば、気体供給源22が気体を患者の気道に供給するように設計されたベンチレータを含む実施の形態において、ベンチレータは、患者による吸息の間、気体中の一つ以上の検体(例えば、酸素、亜酸化窒素、麻酔薬など)の濃度が実質的にターゲット濃度で一定のままであるように、気体の供給を制御する。例えば、多くの従来のベンチレータは、追加ガス供給(例えば酸素供給)及び、ユーザが患者に供給される気体の酸素比(FIO2)を複数の呼吸サイクルにわたって所与の又はターゲットレベルに設定及び維持することを可能にする混合機を含む。
【0028】
患者が供給された気体を吸い込むとき、流路20中の気体の圧力は変動する(例えば増減する)。さらに、気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度は、ベンチレータにとって既知の値である。ターゲット濃度は、気体中の一つ以上の検体の対応する圧力比で表現されることができる。
【0029】
気体供給源22がベンチレータを含むいくつかの実施の形態において、プロセッサ18は、患者の気道に供給されている気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度に関連した情報(例えば、気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度、対応する圧力比など)を受信するために、気体供給源22に有効に接続されることができる。一実施例において、プロセッサ18はさらに、患者による一つ以上の吸息のタイミング(例えば、吸息の開始、吸息の終了、吸息の継続時間など)に関する情報を受信する。そして較正モジュール28は、分圧関数を決定するために、気体供給源22から受信される情報、全圧モジュール26によって決定される気体の全圧、及び分圧センサ12によって生成される出力信号を実現する。
【0030】
より詳しくは、一実施例において、較正モジュール28は、(1)一つ以上の検体のターゲット濃度(例えばベンチレータによって提供されるべく設定されたFIO2)、及び患者の吸息の間の複数の時点において全圧モジュール26によって決定される全圧の測定値に基づいて、一つ以上の検体の分圧を決定すること、並びに(2)一つ以上の検体の決定された分圧を、気体の全圧が決定された時点と実質的に同時である時点において分圧センサ12によって生成される出力信号と比較することによって、分圧関数を決定する。
【0031】
図2は、分圧関数を決定するために、決定された分圧が出力信号とどのように比較されることができるのかについての一つの例を示す。示されるように、図2は、分圧センサ12によって生成される出力信号の特性(例えば、出力信号間の位相差、出力信号の振幅、出力信号の変調など)の一つ以上に割り当てられる水平軸と、全圧モジュール26によって決定される全圧、ターゲット濃度及び式(2)に表される関係に基づいて決定される分圧に割り当てられる垂直軸による二次元プロットを含む。
【0032】
また、図2に示される二次元プロット図は、複数のプロットポイント30を含む。プロットポイント30の各々は、分圧センサ12によって生成される出力信号がサンプリングされ、気体の全圧が全圧モジュール26によって決定された時点を表す。一実施例において、分圧関数を決定するために、曲線32は、従来の曲線適合技術を用いてプロットポイント30に曲線32をフィッティングすることによって決定されることができる。そして曲線32に対応する式は、プロットの垂直軸(例えば、一つ以上の検体の分圧)をプロットの水平軸(例えば、分圧センサ12によって生成される出力信号の一つ以上の特性)の関数として記述する形で書かれることができるので、分圧関数として用いられることができる。一実施例において、曲線32は、ポイントスロープ(point-slope)形式で一次多項式として書かれることができ、曲線32を表す式の勾配は分圧センサ12のスパン係数であり、曲線32を表す式の切片の値は分圧センサ12のオフセットである。
【0033】
分圧モジュール24を較正するためのこの方法での分圧関数の決定は、全圧モジュール26によって決定される全圧、一つ以上の検体のターゲット濃度及び一つ以上の検体の分圧の間の上記の関係を実現する様々な技術のうちの一つに過ぎないことが認識されるべきである。例えば、一実施例において、全圧モジュール26によって決定される全圧及びターゲット濃度に基づいて決定される設定された分圧と、分圧センサ12によって生成される出力信号との比較は、既存の分圧関数を用いて分圧センサ12によって生成される出力信号に基づいて一セットの分圧を決定することを含む。そして2セットの分圧決定(例えば、一方のセットは全圧モジュール26による全圧の決定及びターゲット濃度に基づき、一方のセットは分圧センサ12によって生成される出力信号及び分圧関数に基づく)が比較され、既存の分圧関数は、2セットの分圧決定における分圧値の間の差に基づいて調整される。
【0034】
いくつかの実施の形態において、較正モジュール28は、管路16が気体供給源22から取り外されている間に分圧関数を決定することによって分圧モジュール24を較正することが可能である。例えば、一実施例において、較正モジュール28は、プロセッサ18以外の追加の設備を伴わずに(例えば、気体供給源からの気体なし、既知の濃度の一つ以上の検体を含む較正気体サンプルなし、追加の処理能力なし、など)、分圧関数を決定する。
【0035】
これを達成するために、較正モジュール28は、ターゲット濃度として周囲の大気中の一つ以上の検体の既知の濃度を用いることができる。全圧モジュール26による全圧の決定及び複数の全圧において分圧センサ12によって生成される出力信号のサンプルを得るために、ユーザは、流路20が大気ガスによって満ちるように周囲の大気へと管路16を露出させる。それからユーザは、管路16の開口を封止(又は実質的に封止)して、管路16の容積を減少させることによって、管路16を「圧迫」する。管路16の容積は、例えば、管路16の外壁を変形させることによって減少させることができる(これは容積を減少させ、それによって内部の気体の全圧を上昇させる)。
【0036】
管路16の中の気体の圧力が管路16の操作の結果として変化するとき、気体は管路16の中に実質的に封じ込められているので、ターゲット濃度(例えば、周囲の大気中の一つ以上の検体の濃度)は実質的に一定のままである。したがって、全圧モジュール26によって決定される全圧、分圧センサ12によって生成される出力信号及びターゲット濃度は、分圧関数を決定するために較正モジュール28によって上述のように用いられることができ、それによって分圧モジュール24を較正する。
【0037】
図3は、気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法34を示す。一実施例において、システムは、気体供給源から気体を患者の気道に供給し、本方法は、気体が患者の気道に供給されている間にシステムが較正されることを可能にする。(例えば図1に示されて上述される)システム10のコンポーネントによって実行されることができる方法34の様々な動作に関して、以下で特定の態様が参照されるが、これは例示を目的とするものであることが認識されるべきである。他の実施の形態において、システム10以外のシステムが、方法34の一部又は全部の動作を実行するために実現されることができる。
【0038】
方法34は、患者への気体の供給に関連した情報が決定される動作36を含む。動作36は、気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度(例えばベンチレータを介して設定されたFIO2)、較正時間に関連した情報(例えば、吸息開始時刻、吸息終了時刻、吸息の長さなど)及び/又は気体の供給に関連した他の情報を決定することを含むことができる。較正時間は、気体中の一つ以上の検体の濃度がターゲット濃度と実質的に同じであることが見込まれる期間を含むことができる。一実施例において、動作36は、(図1に示されて上述されるように)気体供給源22から伝達される情報を受信する際に、プロセッサ18によって実行されることができる。
【0039】
動作38及び40において、気体中の一つ以上の検体の分圧に関連する一つ以上の出力信号が、それぞれ生成及びサンプリングされる。例えば、一実施例において、(例えば、図1に示されて上述されたように)動作38での一つ以上の出力信号の生成は分圧センサ12によって実行され、一つ以上の生成された出力信号のサンプリングはプロセッサ18によって実行される。
【0040】
動作42で、気体の全圧が、複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において決定される。一実施例において、動作42は、(例えば、図1に示され上述されたように)出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において全圧センサ14によって生成される出力信号に基づく全圧モジュール26による全圧の決定を含む。
【0041】
動作44において、分圧関数が決定される。分圧関数は、動作38で生成される出力信号に基づいて、気体中の一つ以上の検体の分圧を記述する。一実施例において、分圧関数は、(1)動作40で取得される出力信号の複数のサンプル、(2)動作42で行われる気体の全圧の決定、及び(3)ターゲット濃度に基づいて決定される。動作44は、(例えば、図1に示されて上述されるように)較正モジュール28によって実行されることができる。
【0042】
図4は、管路中に収容された気体中の一つ以上のガス状検体に関連した情報を決定するシステムを較正する方法46を示す。(例えば図1に示されて上述される)システム10のコンポーネントによって実行されることができる方法46の様々な動作に関して、以下で特定の態様が参照されるが、これは例示を目的とするものであることが認識されるべきである。他の実施の形態では、システム10以外のシステムが、方法46の一部又は全部の動作を実行するために実現されることができる。
【0043】
一実施例において、方法46は動作48を含む。動作48で、一つ以上の出力信号が生成される。生成された出力信号は、気体中の一つ以上の検体の分圧に関連している。一実施例において、動作48は、(例えば、図1に示されて上述されるように)分圧センサ12によって実行される。
【0044】
動作50において、気体が管路内に実質的に封じ込められる。一実施例において、動作50は、管路によって定められる開口を実質的に封止することによって管路に手動で気体を封入するユーザによって実行される。
【0045】
動作52で、管路の中の気体の圧力が変えられる。例えば、管路の中の気体の圧力は、管路の外装を操作するユーザによって上昇されることができる。一実施例において、管路の外装の操作は、管路の外側の面を手動で圧迫することを含む。これはまた、例えば、気体供給源に、圧力スパイク又はサージをベンチレータ(患者)回路に提供させることによって、気体供給源22を用いて達成されることができる。
【0046】
動作54において、動作50で生成される一つ以上の出力信号は、較正時間の間の複数の時点でサンプリングされる。較正時間は、管路の中の気体の全圧が変化している期間である。一実施例において、動作54は、(例えば、図1に示されて上述されるように)プロセッサ18によって実行される。
【0047】
動作56で、気体の全圧は、複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において決定される。一実施例において、動作56は、(例えば図1に示されて上述されるように)出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において全圧センサ14により生成される出力信号に基づく、全圧モジュール26による全圧の決定を含む。
【0048】
動作58で、分圧関数が決定される。分圧関数は、動作48で生成される出力信号に基づいて、気体中の一つ以上の検体の分圧を記述する。一実施例において、分圧関数は、(1)動作54で取得される出力信号の複数のサンプル、(2)動作56で行われる気体の全圧の決定、及び(3)気体中の一つ以上の検体のターゲット濃度に基づいて決定される。ターゲット濃度は、周囲の大気中の一つ以上の検体の濃度であることができる。動作58は、(例えば、図1に示されて上述されるように)較正モジュール28によって実行されることができる。
【0049】
本発明が、例示を目的として、現在最も現実的で好ましい実施の形態であると考えられるものに基づいて詳細に説明されたが、そのような詳細は単にその目的のためであって、本発明は開示された実施の形態に限定されず、むしろ、添付の請求の範囲の精神及び範囲内である修正及び均等なアレンジメントを包含することを意図することが理解されるべきである。例えば、本発明が、可能な限り、任意の実施の形態の一つ以上の特徴が、任意の他の実施の形態の一つ以上の特徴と組み合わせられることができることを意図していることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体供給源によって対象に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関連する情報の決定を較正するシステムであって、
前記気体中の前記一つ以上のガス状検体の分圧に関連する出力信号を生成する分圧センサ、
前記気体の全圧を決定する全圧モニタ、
前記分圧センサによって生成される前記出力信号の関数として前記気体中の前記一つ以上のガス状検体の分圧を記述する分圧関数に従って、前記気体中の前記一つ以上のガス状検体の分圧を決定する分圧モジュール、及び
前記分圧関数を決定することによって前記分圧モジュールを較正する較正モジュールを有し、
前記較正モジュールが、較正時間の間に、(i)前記較正時間の間の複数の時点における前記分圧センサによって生成される前記出力信号の複数のサンプル、(ii)前記出力信号の前記複数のサンプルが生成された時点と実質的に同じ時点において行われる前記気体の全圧の複数の決定、及び(iii)前記気体中の前記一つ以上の検体のターゲット濃度に基づいて前記分圧関数を決定し、
前記較正時間は、前記気体が前記対象に供給されており、前記気体供給源が前記気体の全圧が変化するときに前記気体中の前記一つ以上の検体の濃度を前記ターゲット濃度と実質的に等しく保つように動作する時間を含む、システム。
【請求項2】
前記全圧モニタが、前記気体の全圧に関連する出力信号を生成する全圧センサ、及び前記全圧センサによって生成される前記出力信号に基づいて前記気体の全圧を決定する全圧モジュールを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記全圧モジュール、前記分圧モジュール及び前記較正モジュールを含むプロセッサをさらに有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記気体供給源がベンチレータを有する請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記較正時間が、患者の吸息サイクルの少なくとも一部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記気体の前記一つ以上の検体が酸素を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ターゲット濃度が、前記気体の酸素比からなる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記分圧関数の決定が、既に決定されていた分圧関数の調整を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記対象が患者の気道を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記全圧が、気圧と差圧の合計からなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
気体供給源によって対象に供給されている気体中の一つ以上のガス状検体に関連する情報を決定するシステムを較正する方法であって、
前記気体中の前記一つ以上の検体の分圧に関連する出力信号を生成し、
前記気体が前記対象に供給されており、前記気体供給源が前記気体の全圧が変化するときに前記気体中の前記一つ以上の検体の濃度をターゲット濃度と実質的に等しく保つように動作する時間を含む較正時間の間の複数の時点において、前記出力信号の複数のサンプルを取得し、
前記複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において前記気体の全圧を決定し、
前記出力信号の関数として、前記気体中の前記一つ以上の検体の分圧を記述する分圧関数を決定し、
前記分圧関数が、前記較正時間の間に、(i)前記複数のサンプル、(ii)前記出力信号の前記複数のサンプルが取得された時点と実質的に同じ時点において行われた前記気体の全圧の決定、及び(iii)前記気体中の前記一つ以上の検体の前記ターゲット濃度に基づいて決定される、方法。
【請求項12】
前記気体供給源がベンチレータを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記較正時間が患者の吸息サイクルの少なくとも一部を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記気体中の前記少なくとも一つ以上の検体が酸素を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ターゲット濃度が前記気体の酸素比からなる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記分圧関数の決定が、既に決定されていた分圧関数を調整することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記対象が患者の気道を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記全圧が、気圧と差圧の合計からなる、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
管路中に収容された気体中の一つ以上のガス状検体に関連する情報を決定するシステムを較正する方法であって、
前記気体中の前記一つ以上の検体の分圧に関連する出力信号を生成し、
前記管路中に前記気体を実質的に封じ込め、
前記管路中の前記気体の全圧を変化させ、
前記管路中の前記気体の全圧が変化している時間を含む較正時間の間の複数の時点において前記出力信号の複数のサンプルを取得し、
前記複数の出力信号サンプルが取得される時点と実質的に同じ時点において、前記気体の全圧を決定し、
前記出力信号の関数として前記気体中の前記一つ以上の検体の分圧を記述する分圧関数を決定し、
前記分圧関数が、前記較正時間の間に、(i)前記複数のサンプル、(ii)前記出力信号の前記複数のサンプルが取得された時点と実質的に同じ時点において行われた前記気体の全圧の決定、及び(iii)前記気体中の前記一つ以上の検体の濃度に基づいて決定される、方法
【請求項20】
前記気体中の前記一つ以上の前記濃度が既知である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記気体中の前記一つ以上の検体の前記濃度が、周囲の大気中の前記一つ以上の検体の濃度と実質的に等しい、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記気体の前記管路中への封入及び前記管路中の前記気体の全圧の変更が、手動で前記管路によって定められる開口を封止し、前記管路の外装を操作して、前記管路中の前記気体の全圧を上昇させることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記一つ以上の検体が酸素を含む請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記分圧関数の決定が、既に決定されていた分圧関数を調整することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記全圧が、気圧と差圧の合計からなる、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−508523(P2010−508523A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−534942(P2009−534942)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/083030
【国際公開番号】WO2008/055167
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】