説明

一体成形回路体の製造方法

【課題】 樹脂成形時に樹脂材と回路体の熱収縮率の相違に起因して回路体が歪んでも、正確に回路体の位置決めを行わせる。
【解決手段】 成形金型31,32に回路体30をセットすると共に樹脂材36を注入して一体成形回路体を得る一体成形回路体の製造方法において、樹脂材の注入時と冷却時に回路体30にテンションをかけておく。回路体30を可動支持具34に係合させ、樹脂材36の注入時の圧力で可動支持具34を移動させることでテンションをかける。成形金型内で回路体をテンションよりも弱い力で固定治具で挟持したり、成形金型内で回路体30を支持突部で支持する。樹脂材36で樹脂体を形成すると共に、樹脂体から回路体30の端子を突出させ、端子の周囲にコネクタハウジングを樹脂体と一体に形成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形時に樹脂材と回路体の熱収縮率の相違に起因して回路体が歪んでも、正確に回路体の位置決めを行うことのできる一体成形回路体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は、特開昭63−166635号公報に記載された従来の一体成形回路体の製造方法を示すものである。この製造方法は、先ず上下の成形金型51,52の間に回路体53としてのワイヤハーネスをセットする。回路体53は下側の成形金型52の支持突部54で支持される。回路体53としては複数本の被覆電線やエナメル線あるいは裸導線等を使用可能である。回路体53の両端部にはコネクタ55が配設されている。
【0003】回路体53をセットした状態で、成形金型51,52の回路体導出部をシール材56で塞ぎ、両成形金型51,52の間に、溶融した樹脂材57を注入する。樹脂材57が冷却固化された後、成形金型51を開けて一体成形回路体を取り出す。この一体成形回路体は例えば自動車のフロアカーペットに適用される。この構成により、回路体53の配索が省スペース化される。
【0004】図15は、回路体53′の一方のコネクタ55′を成形金型52′の凹部58に嵌合し、コネクタ55′を樹脂材57′に固定する一体成形回路体の製造方法を示すものである。コネクタ55′内には、回路体53′の各電線に接続された端子(図示せず)が収容されており、合成樹脂製のコネクタハウジングと端子とでコネクタ55′が構成されている。コネクタ55′の固定手段以外の構成は図14の構成と同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の一体成形回路体の製造方法にあっては、溶融した高温の樹脂材57,57′を成形金型51,52,51′,52′内に注入した際や樹脂材57,57′を冷却する際に、樹脂材57,57′と回路体53,53′の金属導体との熱収縮率が異なるために、回路体53,53′が歪んで、樹脂材57,57′内で回路体53,53′が所定の位置に定まらず、各電線同士が干渉したり、あるいは樹脂材57,57′からの電線の突出長さにばらつきを生じてコネクタ55,55′の位置が狂ったりするといった不具合を生じた。これを解消するためには、成形金型51,52,51′,52′内での各電線の位置決めを例えばピンで区画する等してしっかり行わなければならず、回路体53,53′の位置決め配索作業に多くの工数を必要とした。
【0006】また、図15において大きなコネクタ55′を成形金型52′に嵌合固定する作業が面倒であり、また、回路体53′の製造工程でコネクタハウジング内に端子を挿入する作業にも多くの工数を必要とした。
【0007】本発明は、上記した各点に鑑み、樹脂材と回路体との熱収縮率の相違に起因する回路体の位置精度の悪化を解消して、回路体の配索作業性を向上させると共に、回路体のコネクタを多くの工数をかけずに容易に構成することのできる一体成形回路体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、成形金型に回路体をセットすると共に樹脂材を注入して一体成形回路体を得る一体成形回路体の製造方法において、前記樹脂材の注入時と冷却時に前記回路体にテンションをかけておくことを基本とする(請求項1)。前記回路体を可動支持具に係合させ、前記樹脂材の注入時の圧力で該可動支持具を移動させることで、該回路体に前記テンションをかけることも有効である(請求項2)。また、前記成形金型内で前記回路体を前記テンションよりも弱い力で固定治具で挟持することも有効である(請求項3)。また、成形金型内で前記回路体を支持突部で支持することも可能である(請求項4)。また、前記樹脂材で樹脂体を形成すると共に、該樹脂体から前記回路体の端子を突出させ、該端子の周囲にコネクタハウジングを該樹脂体と一体に形成することも有効である(請求項5)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図4は、本発明に係る一体成形回路体の製造方法の第一実施例を示すものである。
【0010】この製造方法は、先ず図1の如く、上下の成形金型1,2の間に回路体3をセットする。各成形金型1,2には回路体3の上下において成形室4,5が形成されている。下側の成形金型2の両端部には、回路体3に対する支持突部6,6が形成され、上側の成形金型1の両端部には、回路体3に対する導出口7,7が少なくとも二箇所に形成されている。導出口7は、回路体3を支持突部6に強く押え付けないような寸法に設定されている。導出口7の内側に従来同様のシール材を配置することも可能である。回路体3であるワイヤハーネス(複数本の電線)には例えば被覆電線やエナメル線や裸導線等が使用される。
【0011】回路体3を下側の成形金型2の所定の位置にセットした後、成形金型2の外部において矢印イの如く回路体3の両端部を軸方向に引っ張り、回路体3に軸方向のテンション(引張力)を加える。回路体3を引っ張る方法としては、例えば回路体3の両端部に等しい重さのウェイトをつけたり、回路体3の両端部をエアシリンダや張力計等で均等に引っ張る等の方法が挙げられる。回路体3は両側から均一にテンションをかけることで不動に固定される。
【0012】回路体3にテンションをかけたまま、図2の如く上側の成形金型1を閉じ、あるいは成形金型1を閉じた後、回路体3に矢印イの如くテンションをかけ、その状態で成形室4,5内に、溶融した合成樹脂材(以下樹脂材という)8を注入する。高温の樹脂材8によって回路体3が主に軸方向に膨張する。回路体3の膨張は、テンションをかけたことによって吸収される。すなわち、回路体3の膨張方向とテンションの方向とが同一であるから、回路体3が膨張しても常に引っ張られて、弛みを生じない。従って、高温の樹脂材8に起因する回路体3の弛みが防止される。
【0013】また、樹脂材8を冷却する際にも回路体3にテンションをかけたままにしておく。すなわち、樹脂材8が冷えて収縮する際に、回路体3を収縮とは逆方向に引っ張って矯正することで、回路体3の収縮が防止される。それにより、冷却時の回路体3の歪み変形が防止され、回路体3が所定の位置に保持される。
【0014】樹脂材8が冷却されて固化した時点で、図3R>3の如く成形金型1を開いて一体成形回路体9を取り出す。樹脂材8(図2)は固化して板状の樹脂体8′になっている。図4の如く、一体成形回路体9の樹脂体8′から回路体3の突出した端部3aを切断する。
【0015】図5は一体成形回路体9の一形態としての自動車のドアトリム9′を示すものである。ドアトリム9′は、幅広で板状の樹脂体81 ′と、樹脂体81 ′の内部に配索された回路体3′とで構成されている。回路体3′としての例えば裸導線はドアトリム9′の前後方向に貫通して配索され、ドアトリム9′の前後端において回路体3′の両端部3a′が切断されて、回路体3′の切断部3bが露出している。切断部3bには例えばコネクタ(図示せず)が配置接続される。
【0016】図6は、本発明に係る一体成形回路体の製造方法の第二実施例を示すものである。この製造方法は、基本的には上記実施例と同様であるが、上下の成形金型11,12に、回路体13の長手方向中間部を上下から支持(挟持)する各一対の固定治具14,15を配設し、固定治具14,15の挟持力を回路体13の引張力よりも小さく設定して、回路体13を安定に支持させつつ、回路体13に矢印イの如く適切なテンション(引張力)を加えることを特徴とするものである。
【0017】上下一対の固定治具14,15は上下の成形金型11,12の通孔16,17を貫通してスライド自在に設けられ、各先端面14a,15aで回路体13としての複数の並列な電線を同時に押圧可能である。固定治具14,15は一例として矩形柱状に形成されている。固定治具14,15の押圧手段としては例えば図示しないプレスやウェイト等で上側の固定治具14を下側の固定治具15に向けて押圧する等が挙げられる。下側の固定治具15を定位置に固定し、下側の固定治具15の上に回路体13を載置し、上側の固定治具14で押圧挟持してもよい。
【0018】回路体13は上下一対の固定治具14,15で成形金型11,12の成形室18,19の高さ方向中央に位置する。成形室18,19に続く両側の導出口20,20は回路体13を自由に挿通させる寸法に設定されるか、あるいは回路体13にかかる引張力よりも弱い押圧力で導出口20の上下の支持突部21,22が回路体13に接触し、回路体13を安定に支持する。
【0019】回路体13へのテンションのかけ方や作用は第一実施例と同様であるので説明を省略する。本例によれば、上下各一対の固定治具14,15で回路体13を安定に支持でき、回路体13の位置決め性が一層向上する。成形室18,19内の樹脂材23が冷却固化した後、成形金型11,12から一体成形回路体24を取り出し、樹脂材23から突出した回路体13の両端部13aにそれぞれ端子(図示せず)を圧着接続する。
【0020】図7は上記一体成形回路体24の一例(24′)を示すものである。回路体13′である各電線の端末の端子25は合成樹脂製のコネクタハウジング26内に挿着されてコネクタ27を構成する。板状の樹脂体23′の内部で回路体13′が保護され、図6の固定治具14,15に対応する位置に貫通孔28が形成され、貫通孔28内で回路体13′が露出している。回路体13′の露出部13bから分岐接続が可能である。
【0021】図8〜図10は、本発明に係る一体成形回路体の製造方法の第三実施例を示すものである。この製造方法は、回路体30にテンションをかけるための一手段を含むものであり、図8の如く、一方の成形金型31に回路体直交方向の引き込み孔33を設け、引き込み孔33に可動支持具34をスライド自在に係合させ、可動支持具34の挿通溝(挿通部)35に回路体30を挿通(係合)させて、図9の如く、溶融した樹脂材36の注入時の圧力で可動支持具34を引き込み孔33内に押し込むことで、回路体30に矢印ロの如くテンションをかけることを第一の特徴としている。
【0022】図8で、回路体30は一方の成形金型31と他方の成形金型32との各成形室37,38の中央に真直にセットされ、回路体30の図示しない両端部は成形金型31,32等で固定され、可動支持具34は成形室37,38と引き込み孔33との両方に跨がって位置し、挿通溝35は回路体30と同一線上に位置している。回路体30は例えばピン等の図示しない支持手段で真直に支持されている。挿通溝35は他方の成形金型32寄りに形成されている。挿通溝35は挿通孔(図示せず)であってもよく、回路体30を可動支持具34に容易に脱着できさえすれば挿通部の構成は何でも構わない。
【0023】回路体30である電線の両端部には端子39(図10)が予め接続されており、その状態で回路体30が可動支持具34にセットされる。端子39(図10R>0)は例えば何れかの成形金型31の図示しない凹部内に固定(セット)される。あるいは成形金型31から外側に突出した状態で固定される。端子39(図10)に続く回路体30の屈曲部30c(図10)はピン等の支持手段で固定される。これらにより、回路体30の両端部が不動に固定された状態となる。
【0024】次いで、成形室37,38内に溶融した樹脂材36が注入され、前述の如く、樹脂材36の圧力で図9の如く可動支持具34が押されて引き込み孔33内に完全に進入する。引き込み孔33の底部(停止段部)41までの深さは可動支持具34の高さに等しく、可動支持具34の表面34aが成形室37の表面と同一面に位置し、回路体30の一部30dが樹脂材36から外側に突出した状態となり、且つ一体成形回路体41(図10R>0)が凹凸なくフラットに仕上がる。可動支持具34が引き込み孔33内に進入することで、回路体30が引っ張られて、第一実施例で述べたと同様の作用が奏される。
【0025】すなわち、高温の樹脂材36によって回路体30が軸方向に膨張するが、回路体30を引っ張ることで、膨張による歪み(弛み)が回路体30の一部である外側突出部分30dに吸収され、回路体30がピンと張った状態に保持され、回路体30の蛇行等が防止される。また、樹脂材36の冷却時にもテンションを加えたままにしておくことで、樹脂材36が収縮しても回路体30は引っ張られて収縮しないように矯正される。これらにより、樹脂材36内における回路体30の配索位置が正確に保たれる。樹脂材36が固化した後は回路体30の膨張や収縮が起こらないから、可動支持具34から回路体30を外すと共に成形金型31,32を開いて図1010の一体成形回路体41を得る。
【0026】一体成形回路体41のコネクタ42は、樹脂材36(図9)で板状の樹脂体36′を成形すると同時に、あるいは樹脂体36′を成形した後、端子39の廻り(成形金型31の図示しない凹部)に、溶融した樹脂材(図示せず)を注入してコネクタハウジング44を成形することによって得ることができる。これにより、従来のように端子39をコネクタハウジング44に挿入する手間が省ける。また、小さな端子39を成形金型31にセットする作業は大きなコネクタハウジング(44)を成形金型にセットする従来の作業よりも容易である。
【0027】なお、図8において成形金型31,32は上下ではなく左右に配置してもよく、上下に配置する場合は可動支持具34の自重による降下を防ぐために例えばコイルばね(図示せず)で可動支持具34を支持してもよく、あるいは回路体30のセット時に可動支持具34をストッパ(図示せず)で定位置に保持させ、樹脂材36(図9)の注入と同時にストッパを外して可動支持具34の自重と樹脂材36の圧力とで回路体30を引っ張ってもよい。また、可動支持具34を樹脂材36の圧力ではなく、例えばばね部材やエアシリンダ等の引張手段(図示せず)で強制的に引き込ませることも可能である。
【0028】また、図8の実施例に図6の実施例の固定治具14,15を用いることも可能である。また、図10R>0においては回路体30の両端部にコネクタ42を配置したが、図1〜図7の各実施例において回路体3,13の途中から分岐した電線(図示せず)に図10と同様の方法でコネクタ42を一体成形することも可能である。
【0029】図11は上記一体成形回路体41の一例としての自動車のセンタコンソール41′を示すものである。樹脂体361 ′の前寄りに一方のコネクタ421 が位置し、他方のコネクタ422 はセンタコンソール41′の中央のスイッチ部45にコネクタ接続されている。一方のコネクタ421 には例えば図示しないインパネからのワイヤハーネスがコネクタ接続される。図10の回路体30の外側突出部分30dに対応する部位はセンタコンソール41′の内側に位置する。外側突出部分30dに他の回路(図示せず)を分岐接続することも可能である。
【0030】図12〜図13は上記第三実施例における回路体30のセット時の支持手段の一例を示すものである。図12の如く、一方の成形金型31′に支持突部46が形成され、回路体30′は支持突部46によって真直(水平)に支持される。支持突部46は等間隔で複数配設される。支持突部46の先端面46aは一方の成形金型31′と他方の成形金型32′との成形室37′,38′の中央に位置し、回路体30′である複数本の電線を並列に支持する。図9と同様に回路体30′にテンションがかかると、回路体30′は支持突部46(図12R>2)の両側の角部46bを支点として傾斜する。
【0031】図13の如く、一体成形回路体41″の完成状態で、板状の樹脂体36″に、支持突部46に対する抜き孔47が残存する。抜き孔47は一体成形回路体41の板厚の半分の深さで、抜き孔47の底部に回路体30′が露出して位置する。抜き孔47内の回路体30′の露出部30eに電線(図示せず)を分岐接続することも可能である。コネクタ42′や回路体30′の外側突出部分30d′等の構成は図10の例と同様である。なお、本例の支持突部46を図1の第一実施例の回路体3の支持手段として適用することも可能である
【0032】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれば、樹脂材の注入時に樹脂材の温度で回路体が膨張して伸びても、回路体にテンションをかけているから、回路体の伸びが吸収され、また、樹脂材の冷却時に回路体が収縮しようとしても、回路体にテンションをかけているから、回路体の収縮が矯正される。これらにより、回路体の真直性が確保され、樹脂材内において回路体が正規の位置に正確に位置決めされる。回路体が正確に位置決めされることで、成形金型への回路体のセット作業が容易化する。
【0033】また、請求項2記載の発明によれば、樹脂材の注入時の圧力を利用して可動支持具を動かして回路体にテンションをかけることができるから、テンションをかけるための作業や機器が不要となり、一体成形回路体の製造コストの低減や樹脂成形装置の小型化が可能となる。また、請求項3記載の発明によれば、回路体を固定治具で両側から支持(挟持)することで、回路体の位置が安定し、その状態(挟持した状態)で回路体にテンションをかけることができるから、樹脂成形後の回路体の位置が一層正確に規定される。また、請求項4記載の発明によれば、回路体を支持突部で支持することで、回路体の位置が安定し、その状態で回路体にテンションをかけることにより、樹脂成形後の回路体の位置が一層正確に規定される。また、請求項5記載の発明によれば、端子の周囲にコネクタハウジングが樹脂成形されるから、従来におけるコネクタハウジングに端子を挿入する作業が不要となり、工数低減により一体成形回路体の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一体成形回路体の製造方法の第一実施例における回路体セット工程を示す縦断面図である。
【図2】同じく樹脂材注入工程を示す断面図である。
【図3】同じく一体成形回路体の取り出し工程を示す断面図である。
【図4】同じく一体成形回路体の仕上げ工程を示す断面図である。
【図5】一体成形回路体の適用例を示す分解斜視図である。
【図6】一体成形回路体の製造方法の第二実施例を示す断面図である。
【図7】一体成形回路体の適用例を示す斜視図である。
【図8】一体成形回路体の製造方法の第三実施例における回路体セット工程を示す断面図である。
【図9】同じく樹脂材注入工程を示す断面図である。
【図10】完成した一体成形回路体を示す断面図である。
【図11】一体成形回路体の適用例を示す斜視図である。
【図12】回路体の支持方法の一例を示す断面図である。
【図13】完成した一体成形回路体を示す断面図である。
【図14】従来の一体成形回路体の製造方法を示す断面図である。
【図15】同じく従来の他の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,11,12,31,32,31′,32′ 成形金型
3,13,30,30′ 回路体
8,23,36 樹脂材
8′,23′,36′,36″ 樹脂体
9,24,41,41′ 一体成形回路体
14,15 固定治具
34 可動支持具
39 端子
44 コネクタハウジング
46 支持突部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 成形金型に回路体をセットすると共に樹脂材を注入して一体成形回路体を得る一体成形回路体の製造方法において、前記樹脂材の注入時と冷却時に前記回路体にテンションをかけておくことを特徴とする一体成形回路体の製造方法。
【請求項2】 前記回路体を可動支持具に係合させ、前記樹脂材の注入時の圧力で該可動支持具を移動させることで、該回路体に前記テンションをかけることを特徴とする請求項1記載の一体成形回路体の製造方法。
【請求項3】 前記成形金型内で前記回路体を前記テンションよりも弱い力で固定治具で挟持することを特徴とする請求項1又は2記載の一体成形回路体の製造方法。
【請求項4】 前記成形金型内で前記回路体を支持突部で支持することを特徴とする請求項1又は2記載の一体成形回路体の製造方法。
【請求項5】 前記樹脂材で樹脂体を形成すると共に、該樹脂体から前記回路体の端子を突出させ、該端子の周囲にコネクタハウジングを該樹脂体と一体に形成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の一体成形回路体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2000−289047(P2000−289047A)
【公開日】平成12年10月17日(2000.10.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−103679
【出願日】平成11年4月12日(1999.4.12)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】