一方向ラチェット
【課題】ラチェットをより確実に作動させ且つ滑脱し難い効果を持つ一方向ラチェットを提供する。
【解決手段】一方向ラチェットは、第一槽13及び第二槽14を有する本体11と、駆動輪21と、被駆動輪31と、を備える。第一槽13中には駆動輪21が設けられる。駆動輪21の中央部位には回転部材41を連動させて回転させる連動部23が形成される。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。第二槽14は、駆動方向に向かう一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他の一方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列されることで構成される止め具段142が設けられる。被駆動輪31は、本体11の第二槽14中に設けられ、外周面周には第一の歯部22に噛合される第二の歯部32、及び、第二槽14の止め具段142に対向して噛合する係止歯33が設けられる。
【解決手段】一方向ラチェットは、第一槽13及び第二槽14を有する本体11と、駆動輪21と、被駆動輪31と、を備える。第一槽13中には駆動輪21が設けられる。駆動輪21の中央部位には回転部材41を連動させて回転させる連動部23が形成される。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。第二槽14は、駆動方向に向かう一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他の一方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列されることで構成される止め具段142が設けられる。被駆動輪31は、本体11の第二槽14中に設けられ、外周面周には第一の歯部22に噛合される第二の歯部32、及び、第二槽14の止め具段142に対向して噛合する係止歯33が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方向ラチェットに関し、より詳しくは、より確実且つ滑脱し難い一方向ラチェットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、図11に示すように、ラチェットドライバ91の一端に収容槽92を設け、収容槽92中にラチェット93を設けている。ラチェット93の外周には、複数のL字状凹部94を周設し、各L字状凹部94と収容槽92の内壁との間には複数の連動空間95を形成する。各連動空間95中にはローラ96をそれぞれ配置する。ローラ96は、収容槽92の内壁の一方に一方向に咬止され、ラチェットドライバ91によりラチェット93及びラチェット93に配置される工作物を連動させての回転効果が達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許第M241176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で設計されるラチェットドライバは、作用力をラチェット93の辺縁に集中させてしまい、摩損され易い。また、加えられた力が過大な場合、ローラ96は空転し易くなる。また、対称的な構造は、ラチェットドライバ本体を肥厚化させる。更には捻れ抵抗力が従来のラチェットドライバより弱いと、特殊な強化を施さねば捻れ抵抗力を標準に出来ず、コスト低減が難しかった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は、くさび作用およびラチェットの相互噛合方式を利用し、優れた強度及び捻れ抵抗力を提供し、ラチェット部材をより確実に作動させ且つ滑脱し難い効果を持つ一方向ラチェットを提供することを主目的とする。
また、本発明は、無段駆動に近似する効果を有し、狭窄な工作空間での作業に適用出来る一方向ラチェットを提供することを第二の目的とする。
【0006】
さらに本発明は、一方向駆動機構の効果を有する市場に出回るラチェットドライバ、フライホイール、一方向軸受或いはラチェット式チェアカー等のあらゆる製品に適用出来る一方向ラチェットを提供することを第三の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る一方向ラチェットは、第一槽及び第二槽からなる本体と、駆動輪と、被駆動輪と、を備える。第一槽中には駆動輪が設けられる。駆動輪の中央部位には回転部材を連動させて回転させる連動部が形成される。駆動輪の外周面には、第一の歯部が周設される。駆動輪を連動させて回転させるための方向を駆動方向と定義する。第二槽は、駆動方向に向かう一方に変位空間を有する。第二槽の変位空間の他の一方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列されることで構成される止め具段が設けられる。被駆動輪は、本体の第二槽中に設けられ、外周面周には第一の歯部に噛合される第二の歯部、及び、第二槽の止め具段に対向して噛合する係止歯が設けられる。また、被駆動輪は、駆動輪に連動して変位空間の他の一方の対向する斜面上の止め具段方向に回転し、係止歯が対向して噛合される止め具段上に咬止状態が形成される。本体が駆動方向と反対方向に回転する場合、係止歯が対向する斜面上から離れて回転されて止め具段には空転状態が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるによる一方向ラチェットの斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの本体を駆動方向に回転させる状態を説明する説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの本体を駆動方向の反対方向に回転させる状態を説明する説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットの被駆動輪を切り換える場合の状態を説明する説明状態図である。
【図9】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットの本体を逆方向に回転される状態を説明する説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図11】従来の無段式ラチェットドライバの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態による一方向ラチェットについて説明する。
本発明の第1実施形態の構成を図1から図6に示す。図1の一方向ラチェットは、本体11、駆動輪21及び被駆動輪31から主に構成される。本体11には、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13中には駆動輪21が設けられる。駆動輪21の中央部位には回転部材41を連動させて回転させる連動部23が形成される。回転部材41は、伝動軸或いは螺接工作物である。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。本体11を用い、駆動輪21を連動させて回転させる方向を駆動方向Rと定義する。また第二槽14は、駆動方向Rへ向けられる一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他方に位置し対向する斜面上には、複数の小歯が連続して配列される事で構成される止め具段142が設けられる。
【0010】
被駆動輪31は、本体11の第二槽14に設けられる。被駆動輪31の外周面には、第一の歯部22に噛合される第二の歯部32、及び、第二槽14の止め具段142に対向して噛合される係止歯33が周設される。被駆動輪31は、駆動輪11に連動して止め具段142の方向へ回転し、係止歯33により止め具段142上に対向して噛合する。また、駆動輪21と連動して被駆動輪31が回転して止め具段142に噛合される場合、くさび(wedge)の反作用力を形成し、駆動輪21の回転を確実に係止し、最後に駆動するラチェットの捻れ作用を無効化し、咬止状態を形成する。
【0011】
本体11が駆動方向Rの反対方向に回転する場合、被駆動輪21の係止歯33は、止め具段142から離れて回転し、止め具段142との噛合状態を解除する。この場合、くさびの反作用力が消失するため、駆動輪21に反対に空転する。これにより、一方向駆動の作用を構成する。
【0012】
図2〜図4は、本実施形態の一方向ラチェットがラチェットドライバへ応用される第1実施形態であり、一方向ラチェットは、本体11、駆動輪21及び被駆動輪31を備える。本体11は、本実施形態では二枚の対向する側板12により構成され、二枚の側板12により構成される本体11の端面上には、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13および第二槽14は、互いに連絡しない。駆動輪21は、二枚の側板12が対向することで第一槽13中に挟設される。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。駆動輪21の中央部位には、回転部材41と連動して回転する連動部23が形成される。本実施形態の回転部材41は、螺接工作物である。また本体11を用いて螺接工作物を連動させて回転させる方向は、駆動方向Rと定義される。第二槽14は、駆動方向Rに向けられる一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列することで構成される止め具段142が設けられる。止め具段142は、60から100の小歯により構成される。本実施形態では、止め具段142は、90の小歯で構成される。
【0013】
被駆動輪31は、二枚の側板12の第二槽14中に挟設される。被駆動輪31の外周面には、第二の歯部32及び係止歯33が周設される。また、第二の歯部32および係止歯33は、被駆動輪31の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設される。ここでは、第二の歯部32は、二枚の側板12の間に駆動輪21の第一の歯部22と相互に噛合されると共に互いに連動し合う。係止歯33は、本実施形態では止め具段142と同様に90の小歯により構成される。本体11が駆動方向Rに回転される場合、被駆動輪31は、駆動輪21に連動し止め具段142の方向に回転し、係止歯33を止め具段142上に対向させて噛合し、駆動輪21の回転を係止させる抵抗力を構成する。また、駆動輪21の直径が被駆動輪31より大きいため、駆動輪21に被駆動輪31を連動させて回転させる場合、被駆動輪31の係止歯33に擬似的に数倍の歯数の動作を行わせる。
【0014】
図5によれば、本実施形態による一方向ラチェットが実際に使用される場合、ユーザは、駆動輪21の連動部23を螺接工作物41に接合させて、本体11に力を加え本体11を駆動方向Rに回転させると、駆動輪21が駆動されて被駆動輪31を止め具段142方向へ回転し、係止歯33が止め具段142上に対向して噛合する。駆動輪21が被駆動輪31と連動して回転し止め具段142に噛合されると、くさびの反作用力を形成し、駆動輪21の回転を確実に係止し、最後に駆動するラチェットの捻れ作用が無効化されることで咬止状態を形成する。また、本体11が駆動方向Rに回転される場合、同調して駆動されて駆動輪21の連動部23の螺接工作物41に接合されて緊合或いは弛緩の作業を行う。
【0015】
続いて、ユーザが加える力の方向を変え、ラチェットドライバの本体11を駆動方向Rと反対方向に回転させる場合について説明する。図6によれば、本体11が駆動方向Rと反対方向に回転すると、被駆動輪31の係止歯33は、止め具段142から離されて回転すると共に変位空間141へ偏向し、第二槽14と止め具段142との噛合状態が解除され、くさびの反作用力は消失する。これにより、本体11が反対方向に回転する場合、螺接工作物41を連動させずに駆動輪21に対向して空転動作を行わせることで、一方向への駆動作用を構成する。
【0016】
ここで特に、本実施形態と従来のラチェットドライバを比較した説明が必要である。
本実施形態の一方向ラチェットは、くさび作用を利用することで一方向への駆動作用を達成し、別に弾性部材を用いて戻り止めを支持して一方向への駆動効果を構成することで構造が従来のラチェットドライバに比べ簡略化されるのみならず、組立も更に容易になる。また、被駆動輪31の係止歯33は、本体11が駆動方向Rに回転される場合に第二槽14の止め具段142に対向して噛合されることで、ユーザが駆動方向Rに加える力が大きくなるにつれ、止め具段142と係止歯33との間に相互に発生させるくさびの反作用力もより大きくなる。これにより、本実施形態は、使用上より確実になり且つ滑動現象も起こり難い。また、本実施形態の止め具段142および係止歯33は、60から100の小歯により構成されるので、強度或いは捻れ抵抗力不足を心配する必要もない。また、駆動輪21が被駆動輪31と連動して擬似的に数倍の歯数の動作を行わせると、作業に必要な角度も小さく済み、本実施形態によるラチェットドライバは無段駆動に近似する効果を達成させ、狭窄な工作空間での作業に適用出来る。
【0017】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の構成を図7から図9に示す。図7は、本発明がラチェットドライバへ応用される第2実施形態であり、上述の第1実施形態との差異は、第二槽14は、第一エリア14aと第二エリア14bとを更に有する。また、本体11の第二槽14に対向する一方には、第二槽14に当接する弾性当接部材15が設けられる。駆動輪21および被駆動輪31の外周面には、切換部材42が設置され、被駆動輪31に第一エリア14a及び第二エリア14bで切換動作を行わせ、且つ弾性当接部材15が切換部材42の一方に弾性当接されることで被駆動輪31が第一エリア14aまたは第二エリア14bのどちらに内設されるかが制限される。第一エリア14aおよび第二エリア14bは、反対に設置される止め具段142a及び止め具段142bをそれぞれ形成させる。
【0018】
これにより、ユーザが、ラチェットドライバにより工作物41を連動させて回転させる方向を変えたい場合、図8によると、切換部材42を押すだけで被駆動輪31を第二槽14の第二エリア14bに内設させる。この際に第二エリア14bの止め具段142bおよび第一エリア14aの止め具段142aは、互いに反対側に設置される為、ユーザが本体11を逆方向に回転すると、図9によれば、被駆動輪31は、駆動輪21に連動して第二エリア14bの止め具段142bの方向へ回転し、係止歯33が対向する斜面上の止め具段142b上に噛合し、駆動輪21の回転を係止する。この状態でもし本体11が順方向へ回転すると、被駆動輪31の係止歯33を止め具段142bから離れて回転させると共に変位空間141へ偏向させ、第二エリア14bの止め具段142bの噛合状態を解除させる。この際、くさびの反作用力が消失し、本体11を同様に駆動輪21に対向させて空転動作が行われる。これにより、被駆動輪31が第一エリア14aおよび第二エリア14bに対向する位置が切り換られることにより、双方向に切り換えてラチェットドライバの駆動方向を変える効果を提供する。
【0019】
(第3実施形態)
図10は、本発明が応用される他のラチェットドライバの第3実施形態であり、上述の第1実施形態との差異は、本体11は、一体式を呈すると共に、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13および第二槽14は、相互に連絡する。ここでは、駆動輪21の外周面には第一の歯部22が周設される。また、駆動輪21は、第一槽13に内設さる。被駆動輪31の外周面には、第一の歯部22と相互に噛合される第二の歯部32が周設される。第二の歯部32の各歯の先端面には、複数の小歯により構成される係止歯33がそれぞれ設けられる。第二の歯部32および係止歯33は、被駆動輪31の外周面の同じ高さの位置にそれぞれ周設される。
【0020】
第3実施形態では、本体11が駆動方向Rへ回転する場合、被駆動輪31は、同様に駆動輪21に連動されて第二槽14の変位空間141の他方の対向する斜面上の止め具段142方向へ回転する。係止歯33は、止め具段142に対向して噛合し、駆動輪21の回転を係止させる抵抗力を構成し、一方向に工作物を駆動させる効果を達成する。このように、本実施形態が提供する一方向ラチェットは、本体11の種類並びに形状を制限せず、市場に出回るあらゆる類型のラチェットドライバに適用される。
【0021】
同じく、本発明の実施形態による一方向ラチェットは、一方向駆動機構を有する自転車のフライホイールの一方向軸受やラチェット式チェアカー等に適用され、駆動輪21の連動部23と一方向軸受或いはラチェット式チェアカーの枢軸とを互いに接合させるのみで、一方向軸受或いはラチェット式チェアカー等の一方向への駆動作用の伝動が確実になり且つ滑脱し難い効果を有する。また本発明の実施形態による一方向ラチェットが自転車のフライホイールに適用されると、空転が更に円滑になり、無音になるほか、くさび作用は自転車を漕ぐ際にフライホイールが発生させる瞬間衝撃力を吸収するため、耐用度を高める長所を有する。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0022】
11・・・・・本体
12・・・・・側板
13・・・・・第一槽
14・・・・・第二槽
14a・・・・第一エリア
14b・・・・第二エリア
141・・・・変位空間
142・・・・止め具段
142a・・・止め具段
142b・・・止め具段
15・・・・・弾性当接部材
21・・・・・駆動輪
22・・・・・第一の歯部
23・・・・・連動部
31・・・・・被駆動輪
32・・・・・第二の歯部
33・・・・・係止歯
41・・・・・工作物
42・・・・・切換部材
R・・・・・・駆動方向
91・・・・・ラチェットドライバ
92・・・・・収容槽
93・・・・・ラチェット
94・・・・・L字状凹部
95・・・・・連動空間
96・・・・・ローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方向ラチェットに関し、より詳しくは、より確実且つ滑脱し難い一方向ラチェットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、図11に示すように、ラチェットドライバ91の一端に収容槽92を設け、収容槽92中にラチェット93を設けている。ラチェット93の外周には、複数のL字状凹部94を周設し、各L字状凹部94と収容槽92の内壁との間には複数の連動空間95を形成する。各連動空間95中にはローラ96をそれぞれ配置する。ローラ96は、収容槽92の内壁の一方に一方向に咬止され、ラチェットドライバ91によりラチェット93及びラチェット93に配置される工作物を連動させての回転効果が達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許第M241176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で設計されるラチェットドライバは、作用力をラチェット93の辺縁に集中させてしまい、摩損され易い。また、加えられた力が過大な場合、ローラ96は空転し易くなる。また、対称的な構造は、ラチェットドライバ本体を肥厚化させる。更には捻れ抵抗力が従来のラチェットドライバより弱いと、特殊な強化を施さねば捻れ抵抗力を標準に出来ず、コスト低減が難しかった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は、くさび作用およびラチェットの相互噛合方式を利用し、優れた強度及び捻れ抵抗力を提供し、ラチェット部材をより確実に作動させ且つ滑脱し難い効果を持つ一方向ラチェットを提供することを主目的とする。
また、本発明は、無段駆動に近似する効果を有し、狭窄な工作空間での作業に適用出来る一方向ラチェットを提供することを第二の目的とする。
【0006】
さらに本発明は、一方向駆動機構の効果を有する市場に出回るラチェットドライバ、フライホイール、一方向軸受或いはラチェット式チェアカー等のあらゆる製品に適用出来る一方向ラチェットを提供することを第三の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る一方向ラチェットは、第一槽及び第二槽からなる本体と、駆動輪と、被駆動輪と、を備える。第一槽中には駆動輪が設けられる。駆動輪の中央部位には回転部材を連動させて回転させる連動部が形成される。駆動輪の外周面には、第一の歯部が周設される。駆動輪を連動させて回転させるための方向を駆動方向と定義する。第二槽は、駆動方向に向かう一方に変位空間を有する。第二槽の変位空間の他の一方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列されることで構成される止め具段が設けられる。被駆動輪は、本体の第二槽中に設けられ、外周面周には第一の歯部に噛合される第二の歯部、及び、第二槽の止め具段に対向して噛合する係止歯が設けられる。また、被駆動輪は、駆動輪に連動して変位空間の他の一方の対向する斜面上の止め具段方向に回転し、係止歯が対向して噛合される止め具段上に咬止状態が形成される。本体が駆動方向と反対方向に回転する場合、係止歯が対向する斜面上から離れて回転されて止め具段には空転状態が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるによる一方向ラチェットの斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの本体を駆動方向に回転させる状態を説明する説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態による一方向ラチェットの本体を駆動方向の反対方向に回転させる状態を説明する説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットの被駆動輪を切り換える場合の状態を説明する説明状態図である。
【図9】本発明の第2実施形態による一方向ラチェットの本体を逆方向に回転される状態を説明する説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態による一方向ラチェットを示す模式図である。
【図11】従来の無段式ラチェットドライバの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態による一方向ラチェットについて説明する。
本発明の第1実施形態の構成を図1から図6に示す。図1の一方向ラチェットは、本体11、駆動輪21及び被駆動輪31から主に構成される。本体11には、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13中には駆動輪21が設けられる。駆動輪21の中央部位には回転部材41を連動させて回転させる連動部23が形成される。回転部材41は、伝動軸或いは螺接工作物である。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。本体11を用い、駆動輪21を連動させて回転させる方向を駆動方向Rと定義する。また第二槽14は、駆動方向Rへ向けられる一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他方に位置し対向する斜面上には、複数の小歯が連続して配列される事で構成される止め具段142が設けられる。
【0010】
被駆動輪31は、本体11の第二槽14に設けられる。被駆動輪31の外周面には、第一の歯部22に噛合される第二の歯部32、及び、第二槽14の止め具段142に対向して噛合される係止歯33が周設される。被駆動輪31は、駆動輪11に連動して止め具段142の方向へ回転し、係止歯33により止め具段142上に対向して噛合する。また、駆動輪21と連動して被駆動輪31が回転して止め具段142に噛合される場合、くさび(wedge)の反作用力を形成し、駆動輪21の回転を確実に係止し、最後に駆動するラチェットの捻れ作用を無効化し、咬止状態を形成する。
【0011】
本体11が駆動方向Rの反対方向に回転する場合、被駆動輪21の係止歯33は、止め具段142から離れて回転し、止め具段142との噛合状態を解除する。この場合、くさびの反作用力が消失するため、駆動輪21に反対に空転する。これにより、一方向駆動の作用を構成する。
【0012】
図2〜図4は、本実施形態の一方向ラチェットがラチェットドライバへ応用される第1実施形態であり、一方向ラチェットは、本体11、駆動輪21及び被駆動輪31を備える。本体11は、本実施形態では二枚の対向する側板12により構成され、二枚の側板12により構成される本体11の端面上には、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13および第二槽14は、互いに連絡しない。駆動輪21は、二枚の側板12が対向することで第一槽13中に挟設される。駆動輪21の外周面には、第一の歯部22が周設される。駆動輪21の中央部位には、回転部材41と連動して回転する連動部23が形成される。本実施形態の回転部材41は、螺接工作物である。また本体11を用いて螺接工作物を連動させて回転させる方向は、駆動方向Rと定義される。第二槽14は、駆動方向Rに向けられる一方に変位空間141を有する。第二槽14の変位空間141の他方に位置し対向する斜面上には複数の小歯が連続して配列することで構成される止め具段142が設けられる。止め具段142は、60から100の小歯により構成される。本実施形態では、止め具段142は、90の小歯で構成される。
【0013】
被駆動輪31は、二枚の側板12の第二槽14中に挟設される。被駆動輪31の外周面には、第二の歯部32及び係止歯33が周設される。また、第二の歯部32および係止歯33は、被駆動輪31の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設される。ここでは、第二の歯部32は、二枚の側板12の間に駆動輪21の第一の歯部22と相互に噛合されると共に互いに連動し合う。係止歯33は、本実施形態では止め具段142と同様に90の小歯により構成される。本体11が駆動方向Rに回転される場合、被駆動輪31は、駆動輪21に連動し止め具段142の方向に回転し、係止歯33を止め具段142上に対向させて噛合し、駆動輪21の回転を係止させる抵抗力を構成する。また、駆動輪21の直径が被駆動輪31より大きいため、駆動輪21に被駆動輪31を連動させて回転させる場合、被駆動輪31の係止歯33に擬似的に数倍の歯数の動作を行わせる。
【0014】
図5によれば、本実施形態による一方向ラチェットが実際に使用される場合、ユーザは、駆動輪21の連動部23を螺接工作物41に接合させて、本体11に力を加え本体11を駆動方向Rに回転させると、駆動輪21が駆動されて被駆動輪31を止め具段142方向へ回転し、係止歯33が止め具段142上に対向して噛合する。駆動輪21が被駆動輪31と連動して回転し止め具段142に噛合されると、くさびの反作用力を形成し、駆動輪21の回転を確実に係止し、最後に駆動するラチェットの捻れ作用が無効化されることで咬止状態を形成する。また、本体11が駆動方向Rに回転される場合、同調して駆動されて駆動輪21の連動部23の螺接工作物41に接合されて緊合或いは弛緩の作業を行う。
【0015】
続いて、ユーザが加える力の方向を変え、ラチェットドライバの本体11を駆動方向Rと反対方向に回転させる場合について説明する。図6によれば、本体11が駆動方向Rと反対方向に回転すると、被駆動輪31の係止歯33は、止め具段142から離されて回転すると共に変位空間141へ偏向し、第二槽14と止め具段142との噛合状態が解除され、くさびの反作用力は消失する。これにより、本体11が反対方向に回転する場合、螺接工作物41を連動させずに駆動輪21に対向して空転動作を行わせることで、一方向への駆動作用を構成する。
【0016】
ここで特に、本実施形態と従来のラチェットドライバを比較した説明が必要である。
本実施形態の一方向ラチェットは、くさび作用を利用することで一方向への駆動作用を達成し、別に弾性部材を用いて戻り止めを支持して一方向への駆動効果を構成することで構造が従来のラチェットドライバに比べ簡略化されるのみならず、組立も更に容易になる。また、被駆動輪31の係止歯33は、本体11が駆動方向Rに回転される場合に第二槽14の止め具段142に対向して噛合されることで、ユーザが駆動方向Rに加える力が大きくなるにつれ、止め具段142と係止歯33との間に相互に発生させるくさびの反作用力もより大きくなる。これにより、本実施形態は、使用上より確実になり且つ滑動現象も起こり難い。また、本実施形態の止め具段142および係止歯33は、60から100の小歯により構成されるので、強度或いは捻れ抵抗力不足を心配する必要もない。また、駆動輪21が被駆動輪31と連動して擬似的に数倍の歯数の動作を行わせると、作業に必要な角度も小さく済み、本実施形態によるラチェットドライバは無段駆動に近似する効果を達成させ、狭窄な工作空間での作業に適用出来る。
【0017】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の構成を図7から図9に示す。図7は、本発明がラチェットドライバへ応用される第2実施形態であり、上述の第1実施形態との差異は、第二槽14は、第一エリア14aと第二エリア14bとを更に有する。また、本体11の第二槽14に対向する一方には、第二槽14に当接する弾性当接部材15が設けられる。駆動輪21および被駆動輪31の外周面には、切換部材42が設置され、被駆動輪31に第一エリア14a及び第二エリア14bで切換動作を行わせ、且つ弾性当接部材15が切換部材42の一方に弾性当接されることで被駆動輪31が第一エリア14aまたは第二エリア14bのどちらに内設されるかが制限される。第一エリア14aおよび第二エリア14bは、反対に設置される止め具段142a及び止め具段142bをそれぞれ形成させる。
【0018】
これにより、ユーザが、ラチェットドライバにより工作物41を連動させて回転させる方向を変えたい場合、図8によると、切換部材42を押すだけで被駆動輪31を第二槽14の第二エリア14bに内設させる。この際に第二エリア14bの止め具段142bおよび第一エリア14aの止め具段142aは、互いに反対側に設置される為、ユーザが本体11を逆方向に回転すると、図9によれば、被駆動輪31は、駆動輪21に連動して第二エリア14bの止め具段142bの方向へ回転し、係止歯33が対向する斜面上の止め具段142b上に噛合し、駆動輪21の回転を係止する。この状態でもし本体11が順方向へ回転すると、被駆動輪31の係止歯33を止め具段142bから離れて回転させると共に変位空間141へ偏向させ、第二エリア14bの止め具段142bの噛合状態を解除させる。この際、くさびの反作用力が消失し、本体11を同様に駆動輪21に対向させて空転動作が行われる。これにより、被駆動輪31が第一エリア14aおよび第二エリア14bに対向する位置が切り換られることにより、双方向に切り換えてラチェットドライバの駆動方向を変える効果を提供する。
【0019】
(第3実施形態)
図10は、本発明が応用される他のラチェットドライバの第3実施形態であり、上述の第1実施形態との差異は、本体11は、一体式を呈すると共に、第一槽13および第二槽14が設けられる。第一槽13および第二槽14は、相互に連絡する。ここでは、駆動輪21の外周面には第一の歯部22が周設される。また、駆動輪21は、第一槽13に内設さる。被駆動輪31の外周面には、第一の歯部22と相互に噛合される第二の歯部32が周設される。第二の歯部32の各歯の先端面には、複数の小歯により構成される係止歯33がそれぞれ設けられる。第二の歯部32および係止歯33は、被駆動輪31の外周面の同じ高さの位置にそれぞれ周設される。
【0020】
第3実施形態では、本体11が駆動方向Rへ回転する場合、被駆動輪31は、同様に駆動輪21に連動されて第二槽14の変位空間141の他方の対向する斜面上の止め具段142方向へ回転する。係止歯33は、止め具段142に対向して噛合し、駆動輪21の回転を係止させる抵抗力を構成し、一方向に工作物を駆動させる効果を達成する。このように、本実施形態が提供する一方向ラチェットは、本体11の種類並びに形状を制限せず、市場に出回るあらゆる類型のラチェットドライバに適用される。
【0021】
同じく、本発明の実施形態による一方向ラチェットは、一方向駆動機構を有する自転車のフライホイールの一方向軸受やラチェット式チェアカー等に適用され、駆動輪21の連動部23と一方向軸受或いはラチェット式チェアカーの枢軸とを互いに接合させるのみで、一方向軸受或いはラチェット式チェアカー等の一方向への駆動作用の伝動が確実になり且つ滑脱し難い効果を有する。また本発明の実施形態による一方向ラチェットが自転車のフライホイールに適用されると、空転が更に円滑になり、無音になるほか、くさび作用は自転車を漕ぐ際にフライホイールが発生させる瞬間衝撃力を吸収するため、耐用度を高める長所を有する。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0022】
11・・・・・本体
12・・・・・側板
13・・・・・第一槽
14・・・・・第二槽
14a・・・・第一エリア
14b・・・・第二エリア
141・・・・変位空間
142・・・・止め具段
142a・・・止め具段
142b・・・止め具段
15・・・・・弾性当接部材
21・・・・・駆動輪
22・・・・・第一の歯部
23・・・・・連動部
31・・・・・被駆動輪
32・・・・・第二の歯部
33・・・・・係止歯
41・・・・・工作物
42・・・・・切換部材
R・・・・・・駆動方向
91・・・・・ラチェットドライバ
92・・・・・収容槽
93・・・・・ラチェット
94・・・・・L字状凹部
95・・・・・連動空間
96・・・・・ローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一槽、及び、止め具段が設けられる第二槽を有する本体と、
前記第一槽中に設けられ、中央部位には回転部材を連動させて回転する連動部が形成され、外周面には第一の歯部が周設される駆動輪と、
前記第二槽中に設けられ、外周面に前記第一の歯部に噛合する第二の歯部、及び前記第二槽の前記止め具段に対向して噛合する係止歯が設けられる被駆動輪と、
を備え、
前記駆動輪を連動させて回転させるための方向を駆動方向と定義し、
前記第二槽は、前記駆動方向に向けられる一方に変位空間を有し、
前記止め具段は、前記第二槽の前記変位空間の他方に位置し対向する斜面上に複数の小歯が連続して配列されることで構成され、
前記被駆動輪は、前記駆動輪と連動して前記変位空間の前記止め具段方向に向かい回転し、前記係止歯が対向して噛合する前記止め具段上には咬止状態が形成され、前記本体が前記駆動方向と反対に回転する場合、前記係止歯が回転して対向する斜面上から離される前記止め具段には空転状態が形成されることを特徴とする一方向ラチェット。
【請求項2】
前記被駆動輪の前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項3】
前記本体は、対向する二枚の側板で構成され、
前記二枚の側板で構成される前記本体の端面上には、前記第一槽および前記第二槽がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項4】
前記被駆動輪の前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項3に記載の一方向ラチェット。
【請求項5】
前記第二槽は、第一エリアおよび第二エリアを更に有し、
前記本体の前記第二槽に対向する一方には、前記第二槽に当接される弾性当接部材が設けられ、
前記被駆動輪は、前記第一エリアと前記第二エリアとの間で切換動作を行い、且つ前記弾性当接部材の弾性当接により前記被駆動輪がどちらのエリアに内設されるかが制限され、
前記第一エリアおよび前記第二エリアには、前記止め具段がそれぞれ形成され、
前記第一エリアおよび前記第二エリアの前記止め具段は、互いに反対側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項6】
前記駆動輪および前記被駆動輪の外周面には、切換部材が更に設けられ、
前記切換部材は、前記被駆動輪に前記第一エリア及び前記第二エリアで切換動作を行うことを特徴とする請求項5に記載の一方向ラチェット。
【請求項7】
前記係止歯は、前記被駆動輪の前記第二の歯部の各歯先の端面に設けられ、
前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の同じ高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項1】
第一槽、及び、止め具段が設けられる第二槽を有する本体と、
前記第一槽中に設けられ、中央部位には回転部材を連動させて回転する連動部が形成され、外周面には第一の歯部が周設される駆動輪と、
前記第二槽中に設けられ、外周面に前記第一の歯部に噛合する第二の歯部、及び前記第二槽の前記止め具段に対向して噛合する係止歯が設けられる被駆動輪と、
を備え、
前記駆動輪を連動させて回転させるための方向を駆動方向と定義し、
前記第二槽は、前記駆動方向に向けられる一方に変位空間を有し、
前記止め具段は、前記第二槽の前記変位空間の他方に位置し対向する斜面上に複数の小歯が連続して配列されることで構成され、
前記被駆動輪は、前記駆動輪と連動して前記変位空間の前記止め具段方向に向かい回転し、前記係止歯が対向して噛合する前記止め具段上には咬止状態が形成され、前記本体が前記駆動方向と反対に回転する場合、前記係止歯が回転して対向する斜面上から離される前記止め具段には空転状態が形成されることを特徴とする一方向ラチェット。
【請求項2】
前記被駆動輪の前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項3】
前記本体は、対向する二枚の側板で構成され、
前記二枚の側板で構成される前記本体の端面上には、前記第一槽および前記第二槽がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項4】
前記被駆動輪の前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の異なる高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項3に記載の一方向ラチェット。
【請求項5】
前記第二槽は、第一エリアおよび第二エリアを更に有し、
前記本体の前記第二槽に対向する一方には、前記第二槽に当接される弾性当接部材が設けられ、
前記被駆動輪は、前記第一エリアと前記第二エリアとの間で切換動作を行い、且つ前記弾性当接部材の弾性当接により前記被駆動輪がどちらのエリアに内設されるかが制限され、
前記第一エリアおよび前記第二エリアには、前記止め具段がそれぞれ形成され、
前記第一エリアおよび前記第二エリアの前記止め具段は、互いに反対側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【請求項6】
前記駆動輪および前記被駆動輪の外周面には、切換部材が更に設けられ、
前記切換部材は、前記被駆動輪に前記第一エリア及び前記第二エリアで切換動作を行うことを特徴とする請求項5に記載の一方向ラチェット。
【請求項7】
前記係止歯は、前記被駆動輪の前記第二の歯部の各歯先の端面に設けられ、
前記第二の歯部および前記係止歯は、前記被駆動輪の外周面の同じ高さの位置にそれぞれ周設されることを特徴とする請求項1に記載の一方向ラチェット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−112527(P2012−112527A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256152(P2011−256152)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(511285255)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(511285255)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]