説明

一時停止時間のコンテンツを提示する双方向媒体システムおよび方法

【課題】一時停止された媒体の代わりに、一時停止時間のコンテンツを代用する双方向媒体システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】ユーザは、リアルタイム媒体、ビデオオンデマンド媒体、ニアビデオオンデマンド媒体、または記録された媒体などの一時停止媒体であり得る。上記ユーザがリアルタイム媒体またはニアビデオオンデマンド媒体を一時停止すると、上記双方向媒体アプリケーションは上記媒体を格納し得る。上記双方向媒体アプリケーションは、上記媒体を巻戻しし、上記媒体の再生を再開し、そして上記媒体を早送りする能力も上記ユーザに提供し得る。上記一時停止時間のコンテンツは、音声媒体または映像媒体であり得、そして広告、雑学情報、番組の概略、または他の任意の適切な一時停止時間のコンテンツであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2000年3月31日に出願された米国仮出願第60/193,894号の利益を主張する。同出願の開示全体を、本明細書において参考として援用する。
【0002】
(発明の背景)
本発明は、双方向媒体アプリケーションに関し、具体的には、一時停止媒体を提供する双方向媒体アプリケーションに関する。
【背景技術】
【0003】
放送テレビ番組、ケーブルテレビ番組、ペイパービュー番組、ビデオオンデマンド(VOD)番組、ニアビデオオンデマンド(NVOD)番組、音楽、宣伝材料、および他の種類の媒体などの音声および映像媒体は通常、有線ネットワークまたは無線ネットワークを介して視聴者に配信される。ニアビデオオンデマンドシステムおよびビデオオンデマンドシステムにより、ユーザがほぼオンデマンドでまたはオンデマンドで媒体を視聴することが可能になる。有線ネットワークおよび無線ネットワークは、一方向ケーブルテレビシステムまたは双方向ケーブルテレビシステム、放送テレビシステム、衛星サービスネットワーク(例えば、デジタル放送衛星(DBS)システム)、インターネット、または音声および映像媒体を送達する他の任意の適切な手段を含み得る。
【0004】
このような媒体の視聴者および聴取者は通常、例えばビデオカセット、音声カセット、コンパクトディスクまたはデジタル格納媒体上に媒体を記録する。近年、視聴者および聴取者が見たり、記録したりするものを管理する際の向上した柔軟性をユーザに提供する製品が開発されている。PhilipsTMHDR612 TivoTMのパーソナルTVレコーダおよびReplayTVTM3060のデジタルビデオレコーダなどのパーソナルビデオレコーダは、ハードディスクドライブ上に番組を記録し得る。パーソナルビデオレコーダシステムは、番組の記録、番組の記録のスケジューリングなどのビデオカセット機能をユーザに提供し得、これにより、ユーザは、例えば、1つの番組を見ながら、同時に別の番組を記録することが可能になる。さらに、パーソナルビデオレコーダシステムは、(例えば、電話に応答したり、または来客に応答するために)リアルタイムの媒体を一時停止して、次いで、媒体が当初一時停止にされた点から媒体を見ることを再開する能力などのビデオカセットレコーダで利用可能でない機能を提供し得る。これは、ユーザにリアルタイムの媒体を見ることに対する直接制御を提供する。例えば、ユーザが媒体の記録を開始しようとして空のビデオカセットを探している間に、媒体を見逃すことをなくすことが可能である。
【0005】
TivoTMベースのシステムおよびReplayTVTMシステムなどの現在のパーソナルビデオレコーダシステムは、媒体が一時停止された場合に、視聴者によって現在視聴されていた最後のフレームを表示する。媒体を視聴するあらゆる人にとって、媒体が一時停止される時間期間は、無用または情報価値がないと考えられ得る。
【0006】
パーソナルビデオレコーダシステムにより、媒体が再生されている場合に、ユーザがコマーシャル休憩を早送りすることも可能になる。視聴者の便宜上、コマーシャル休憩無しで、記録された媒体を再生するように設計されたシステムがいくつか存在する。しかし、コマーシャル休憩内の時間スロットに料金を支払う宣伝主などは、自身の宣伝材料を視聴者に届けることを望み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の一目的は、向上した双方向媒体アプリケーションを提供することである。
【0008】
本発明のより特定の目的は、媒体が一時停止されている間に、一時停止時間のコンテンツをユーザに提示する双方向媒体アプリケーションを提供することである。
【0009】
さらに、本発明の一目的は、ユーザが特定の指定媒体を介して早送りすることを妨げる双方向媒体アプリケーションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明のこれらの目的および他の目的は、本発明の原理によって、ユーザが再生中の媒体を一時停止した場合に、一時停止時間のコンテンツを表示し得る双方向媒体アプリケーションを提供することによって達成される。
【0011】
上記双方向媒体アプリケーションにより、ユーザが再生中の媒体を一時停止することが可能になり得る。上記媒体は、リアルタイム番組内容、ニアビデオオンデマンド番組内容、ビデオオンデマンド番組内容、記録された番組、または他の任意の適切な種類の媒体であり得る。上記媒体が一時停止された場合、上記双方向媒体アプリケーションは、上記一時停止された媒体の代わりに、一時停止時間のコンテンツを代用し得る。一時停止時間のコンテンツは、グラフィクス、テキスト、動画、音楽、宣伝、広告、概略、雑学情報(trivia)などの媒体、または他の任意の適切な媒体を含み得る。上記双方向媒体アプリケーションは、上記ユーザによって一時停止された上記媒体に関連した、カスタマイズされた一時停止時間のコンテンツ(例えば、上記媒体が一時停止された点まで視聴されたイベントの概略)を代用し得る。上記媒体は、メタデータ、識別子、ユニバーサルリソースロケータ、双方向媒体アプリケーション制御情報、または上記媒体に関連付けられた他の任意の適切な情報などの関連付けられた媒体データを有し得る。上記双方向媒体アプリケーションは、上記媒体データに基づいて特定の一時停止時間のコンテンツを代用して、例えば、上記一時停止された媒体に関連した一時停止時間のコンテンツを提供し得る。
【0012】
上記双方向媒体アプリケーションは、ユーザが特定の時間に上記システムの機能にアクセスすることも阻止し得る。例えば、上記双方向媒体アプリケーションは、上記ユーザがコマーシャル休憩中の特定の時間スロットを早送りすることを阻止し得る。上記双方向媒体アプリケーションは、現在再生中の上記媒体に関連付けられた上記媒体データのコンテンツに基づいて、ユーザ活動を妨げ得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明による例示的な双方向媒体システムの模式図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による、一時停止時間のコンテンツが一時停止された媒体の代わりに代用される、例示的な双方向媒体表示画面を示す。
【図3】図3は、本発明の一実施形態による、ユーザが媒体の再生を再開した例示的な双方向媒体表示画面を示す。
【図4】図4は、本発明の一実施形態による、一時停止時間のコンテンツをリアルタイムの媒体の代わりに代用することに関与する例示の工程のフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による、一時停止時間のコンテンツをニアビデオオンデマンド媒体の代わりに代用することに関与する例示の工程のフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による、一時停止時間のコンテンツを記録された媒体またはビデオオンデマンド媒体の代わりに代用することに関与する例示の工程のフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による、ユーザが機能にアクセスすることを阻止することに関与する例示の工程のフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の一実施形態による、早送りが禁止されていることを示す例示の画面を示す。
【図9】図9は、本発明の一実施形態による、媒体の特定の部分を格納するように双方向媒体アプリケーションに命令する媒体データに関与する例示の工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(好適な実施形態の詳細な説明)
本発明の上述および他の目的および利点は、添付の図面と共に、以下の詳細な説明を考慮する場合に明らかとなる。図面中、同様の参照符号は同様の部分を示す。
本発明による例示的な双方向媒体システム30を図1に示す。例示的な双方向媒体システム30は、主設備34、媒体配信設備36、およびユーザ機器40を含み得る。例示的な双方向媒体システム30は、複数の主設備を含み得るが、図面を過度に複雑にすることを避けるために図1には主設備34を1つのみ示す。説明を明確にするために、本発明は主に、このような主設備1つの使用に関して説明する。主設備34は、媒体、ならびに媒体および媒体データベース32(媒体および媒体データを格納するために用いられ得る)からの媒体データを格納および配信するサーバ33を含み得る。主設備34は一時停止のコンテンツの格納および配信も行い得る。このコンテンツとは、媒体、媒体データ、またはその両方であり得る。媒体は、放送テレビ番組、ケーブルテレビ番組、ペイパービュー番組、ビデオオンデマンド(VOD)番組、ニアビデオオンデマンド(NVOD)番組、音楽、宣伝材料、または他の任意の適切な種類の媒体などの音声および映像媒体を含み得る。媒体データは、メタデータ、識別子、ユニバーサルリソースロケータ、双方向媒体アプリケーション制御情報、番組ガイド情報(例えば、番組ガイドリスト項目データ、ペイパービュー注文情報、番組宣伝情報、または他の任意の適切な番組ガイド情報)、または他の任意の適切なデータなどの媒体に関連付けられたデータを含み得る。主設備34は、通信パス38などの通信パスを介して媒体および媒体データを複数の媒体配信設備36に配信し得る。通信パス38は、衛星リンク、ケーブルリンク、光ファイバリンク、マイクロ波リンク、電話ネットワークリンク、インターネットリンク、またはこのようなリンクの組み合わせなどの任意の適切な通信パスであり得る。データ信号に加え、通信パス38を介して映像信号(例えば、テレビ番組)を伝送することが所望される場合、衛星リンクなどの比較的高い帯域幅のリンクは、電話線のような比較的低い帯域幅のリンクより好適であり得る。図面を過度に複雑にすることを避けるために図1には配信設備36を1つのみ示す。説明を明確にするために、本発明は主に、このような配信設備1つの使用に関して説明する。
【0015】
媒体配信設備36は、放送テレビ設備、ケーブルシステムヘッドエンド、衛星配信設備、放送音楽設備、またはユーザ機器40に、媒体、一時停止時間のコンテンツおよび任意の適切な情報を伝送する他の任意の適切な媒体配信設備であり得る。媒体配信設備36はサーバ58を含み得る。サーバ58は、テキスト、画像、グラフィクス、音声、映像、他の任意の適切な媒体、またはこのような媒体の組み合わせなどの媒体を操作することが可能であり得る。サーバ58は、媒体、媒体データ、一時停止時間のコンテンツ、または他の任意の適切なコンテンツを格納するデータベースを含み得る。さらに、サーバ58は、ニアビデオオンデマンド(NVOD)およびビデオオンデマンド(VOD)などの双方向サービスを提供することが可能であり得る。サーバ58は1つ以上のコンピュータに基づき得る。
【0016】
媒体に関連付けられた媒体データは、メタデータ、識別子、ユニバーサルリソースロケータ(URL)、双方向媒体アプリケーション制御情報、または媒体に関連付けられ得る他の任意の適切な情報などの情報を含み得る。例えば、媒体がテレビである場合、テレビに関連付けられた媒体データは、ユーザに提示されているコメディ、映画、スポーツなどの番組の種類に関する情報、番組のウェブサイトのURL、または他の任意の適切な情報を含み得る。媒体配信設備36は、通信パス38を介して主設備34から媒体データを受信し得る。所望の場合、データソースを用いて主設備34以外の設備で、媒体データの幾つかまたはすべてを提供し得る。例えば、媒体配信設備34は、通信パス61を介してインターネット60から媒体データを受信し得る。通信パス61は、T1リンク、デジタル加入者線(DSL)リンク、ケーブルモデムリンク、アナログモデムリンク、または他の任意の適切なリンクであり得る。
【0017】
帯域内技術または帯域外技術を用いて、媒体データに関連付けられた媒体に沿って媒体データを配信し得る。そして、媒体データはデジタル技術またはアナログ技術を用い得る。ユーザ機器40に、継続的、定期的、またはオンデマンドで媒体データを配信し得る。
【0018】
媒体配信設備36は、テレビ番組、ケーブルテレビ番組、衛星番組、ペイパービュー番組、VOD番組、NVOD番組、音楽番組、宣伝材料、または他の任意の適切な種類の媒体などの種々の音声および映像媒体を、通信パス42を介してユーザ機器40に配信し得る。媒体配信設備は、テキスト、グラフィクス、音声、映像、動画、雑学情報、宣伝、広告、音楽、または他の任意の適切な媒体のコンテンツの任意の組み合わせであり得る一時停止時間のコンテンツもユーザ機器40に配信し得る。
【0019】
各媒体配信設備36は複数の関連付けられたユーザを有し得、ユーザはそれぞれ、通信パス42のうちの1つを介して媒体配信設備36に結合されたユーザ機器40を有し得る。ユーザ機器40は、ユーザテレビ機器、ユーザコンピュータ機器(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノート型コンピュータ、携帯情報端末または他の小さい携帯型コンピュータなどの手持ち式コンピュータデバイス)、ユーザ音楽機器(例えば、ステレオ)、または双方向媒体アプリケーションを実行する他の任意の適切なユーザ媒体機器などの機器であり得る。双方向媒体アプリケーションを、ユーザ機器40上でローカルに実行してもよいし、またはアプリケーションのうち幾つかはユーザ機器40上でクライアントプロセスの形態でローカルに実行され、アプリケーションのうち幾つかはサーバプロセスとして遠隔の場所(例えば、媒体配信設備36)で実行されるクライアント−サーバまたは配信されたアーキテクチャを用いて実行してもよい。
【0020】
ユーザ機器40は、制御回路部44、メモリおよび格納装置46、通信回路部48、媒体提示デバイス52、および双方向媒体アプリケーションを実行するユーザ入力デバイス56などのコンポーネントを含み得る。媒体、媒体データ、および一時停止時間のコンテンツの受信、格納装置への媒体の記録、媒体の同時記録および再生、記録された媒体の格納装置からの再生、ならびにアプリケーションデータおよび情報の送信および受信などの双方向媒体アプリケーションの機能をサポートするようにコンポーネントを構成し得る。制御回路部44は、通信パス50を用いて、格納装置およびメモリ46、通信回路部48、ならびに媒体提示デバイス52と通信し得、そしてこれらを制御し得る。パス50は、ハードワイヤード、無線(例えば、ブルートゥース)または光パスなどであり得る。
【0021】
格納装置およびメモリ46は、磁気媒体レコーダ(例えば、ハードディスクドライブなど)、メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはEEPROMなど)、ビデオカセットレコーダ、デジタル記録デバイス、他の任意の適切なメモリおよび格納デバイス、あるいはこれらの任意の適切な組み合わせを含み得る。メモリおよび格納装置46のうちの幾つかまたはすべてを、制御回路部44を含むデバイスの外部に設け得る。
【0022】
制御回路部44は、格納装置およびメモリ46に格納された媒体および一時停止時間のコンテンツを媒体提示デバイス52に提供し得る。制御回路部44は、通信回路部48から受信された媒体および一時停止時間のコンテンツも媒体提示デバイス52に提供し得る。媒体提示デバイス52は、テレビ、モニタおよびスピーカを備えたコンピュータシステム、ステレオシステム、または他の任意の適切な提示デバイスであり得る。
【0023】
ユーザは、入力デバイス56を用いて制御回路部44と双方向通信し得る。ユーザ入力デバイス56は、リモートコントロール、キーボード、無線キーボード、ディスプレイリモート、手持ち式コンピュータ、マウス、トラックボール、タッチパッド、または他の任意の適切な双方向インターフェースであり得る。ユーザ入力デバイス56は、ハードワイヤードまたは無線パスなどの任意の適切な通信パスを介して、通信回路部48または媒体提示デバイス52に信号を伝送し得る。
【0024】
通信パス42は、媒体配信設備36が、媒体、一時停止時間のコンテンツ、媒体データ、番組スケジュール情報、および他の任意の適切な情報をユーザ機器40に配信することを可能にする任意の適切な種類のリンクであり得る。例えば、媒体配信設備36がケーブルヘッドエンドである場合、通信パス42はケーブルであり得る。媒体配信設備36が音楽放送設備である場合、通信パス42は無線リンクであり得る。各ユーザ機器40を媒体配信設備36に結合する通信パス42は1つより多い場合もある。例えば、媒体配信設備36がケーブルヘッドエンドである場合、ユーザ機器40は、媒体配信設備36からケーブルリンクを介して情報および媒体を受信し得、そして情報を媒体配信設備36に、ダイヤルアップモデム接続または他の任意の適切なリンクを介して伝送し得る。通信パス42はそれぞれ、一方向であってもよいしまたは双方向であってもよい。
【0025】
本明細書において、ユーザテレビ機器上で実行される双方向媒体アプリケーションのコンテクストにおいて本発明の特徴を説明する場合がある。これは例示にすぎない。任意の適切なプラットフォーム(ユーザコンピュータ機器、ユーザ音楽機器、または他の任意の適切なプラットフォーム)上で実行される双方向媒体アプリケーションを用いて、このような特徴を提供し得る。コンピュータ構成において、マウスポインターまたは他のポインティング構成を用いて画面上のオプションをクリックすることによって、画面上のオプションを選択し得る。テレビ構成において、より広範な視聴距離(ここからテレビが通常操作される)に対応するために、画面上のオプションおよびアイコンを、コンピュータベースの構成で見えるよりもより大きく作成し得る。オプションを、リモートコントロールの矢印キーを用いてオプションを強調表示することによって、およびOKキー、エンターキー、または選択キーなどの適切なキーを押すことによって選択し得る。
【0026】
ユーザテレビ環境において、双方向媒体システムにより、ユーザがユーザ入力デバイス56を用いて、双方向媒体アプリケーションと双方向通信することが可能になり得る。1つの適切なアプローチにおいて、ユーザは、リモートコントロール、または他の適切なユーザ入力デバイス上の特定のキーまたは選択可能なオプションを用いて、双方向媒体アプリケーションと双方向通信し得る。ユーザは、強調表示をナビゲートして、テレビに表示されているオプションを選択することによって双方向媒体アプリケーションとも双方向通信し得る。双方向媒体アプリケーションは双方向番組ガイドを含んでもよいし、または双方向媒体アプリケーションを双方向番組ガイドと統合してもよい。双方向媒体アプリケーションは番組ガイド情報に(例えば、番組ガイドデータベース32から)アクセスして、ユーザに番組ガイド情報を、例えば、双方向番組ガイドの形態で提供し得る。
【0027】
1つの適切な実施形態において、複数のテレビおよび音声チャンネル(アナログ、デジタル、またはアナログおよびデジタルの両方)は、通信パス42を介してユーザ機器40に提供され得る。所望の場合、通信パス40とは別個の通信パスを用いて(例えば、インターネットパスを用いて)、媒体配信設備36に類似するが別個の1つ以上の配信設備によって、一時停止時間のコンテンツを配信し得る。
【0028】
1つの適切な実施形態において、双方向媒体アプリケーションは、ユーザにリアルタイムの媒体へのアクセスを提供し得る。リアルタイムの媒体は、例えば、テレビ番組内容、音楽番組内容または他の任意の適切な媒体であり得る。リアルタイムの媒体は、媒体提示デバイス52上のユーザに提示され得る。双方向媒体アプリケーションは、リアルタイムの媒体を一時停止する能力をユーザに提供し得る。例えば、リモートコントロールの一時停止ボタンを押すことによって、これを行い得る。双方向媒体アプリケーションは、一時停止コマンドに応答して、ユーザ機器40において(例えば、格納装置およびメモリ46において)リアルタイムの媒体を格納するように指示し得る。別の適切なアプローチにおいて、双方向媒体アプリケーションは、リモートサーバ上にリアルタイムの媒体を格納するように指示し得る。配信設備36、インターネットを介してアクセス可能な格納設備、または他の任意の適切な遠隔の場所に、リモートサーバを設け得る。一時停止コマンドの発行時およびこの後と実質的に同じ時間点においてリアルタイムの媒体を格納し得る。別の適切なアプローチにおいて、一時停止コマンドの発行時またはこの直後と同じ時間点において、リアルタイムの媒体を格納し始め得る。リアルタイムの媒体が一時停止されている間、双方向媒体アプリケーションは、ユーザに一時停止時間のコンテンツを提示し得る。
【0029】
双方向媒体アプリケーションは、再開コマンドを受信すると、リアルタイムの媒体が一時停止された点からこれの再生を続行し得る。ユーザは、再生ボタンを押すことによって、一時停止ボタンを再度押すことによって、または他の任意の適切な方法によってリアルタイムの媒体の再生を再開し得る。リアルタイムの媒体が一時停止された点からこれを再生するために、双方向媒体アプリケーションは、格納装置からリアルタイムの媒体を取り出し得る。格納装置から取り出されたリアルタイムの媒体は、ユーザ機器40が受信しているリアルタイムの媒体より時間的に遅れて再生され得る。遅れたリアルタイムの媒体が格納装置から再生されている間、双方向媒体アプリケーションは、リアルタイムの媒体の格納を続行し得る。双方向媒体アプリケーションは、遅れたリアルタイムの媒体を早送りおよび巻戻しする能力もユーザに提供し得る。遅れたリアルタイムの媒体とリアルタイムの媒体との間に遅れがなくなるまで、遅れたリアルタイムの媒体を早送りすると、リアルタイムの媒体が格納装置からではなくユーザ機器40を用いて受信され、双方向媒体アプリケーションはリアルタイムの媒体を再生し得る。この時点で、双方向媒体アプリケーションはさらに、媒体が再度一時停止されるまでリアルタイムの媒体の格納を停止し得る。
【0030】
別の適切なアプローチにおいて、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが再生しているリアルタイムの媒体を継続的に格納し得る。双方向媒体アプリケーションは、例えば、再生された媒体の前の30分または他の任意の適切な時間期間を格納し得る。この実施形態において、再生されているリアルタイムの媒体は、格納装置から常に取り出される。リアルタイムの媒体は、ユーザ機器40がリアルタイムの媒体を受信するのと実質的に同じ時間に再生され得る。本実施形態における双方向媒体アプリケーションにより、ユーザがリアルタイムの媒体を巻戻し、一時停止し、および早送りすることが可能になり得る。
【0031】
1つの適切なアプローチにおいて、媒体配信設備36は、ユーザ機器40に一時停止時間のコンテンツを提供し得る。一時停止時間のコンテンツを、通信パス42以外の通信パスを介してインターネット60から、あるいは他の任意の設備または媒体配信設備36から離れた場所からもユーザ機器40に配信し得る。一時停止時間のコンテンツを、サーバ58からオンデマンドで、または放送チャンネル上で(例えば、アナログチャンネル上で、デジタルチャンネル上で、垂直帰線消去期間、側波帯、または他の任意の適切な方法によって)継続的に配信し得る。一時停止時間のコンテンツを、周期的または他の任意の適切な方法によってもユーザ機器40に配信し得る。
【0032】
双方向媒体アプリケーションは、ユーザによって現在再生されている媒体に関連してなくともよい一時停止時間のコンテンツを代用し得る。例えば、双方向媒体アプリケーションは、例えば、特定の放送チャンネル上でユーザ機器40に継続的に提供されている一時停止時間のコンテンツを代用し得る。このアプローチにおいて、特定の媒体配信設備のすべてのユーザに対して、媒体が一時停止されている間、同じ一時停止時間のコンテンツが再生され得る。
【0033】
双方向媒体アプリケーションは、一時停止されている媒体に特定であるか、または各ユーザに特定である一時停止時間のコンテンツを代用し得る。一時停止時間のコンテンツは、媒体に関連付けられた広告、媒体が一時停止されていた時間点までに起こったイベントの概略、媒体に関連する雑学情報または事実、媒体のウェブサイトへのリンク、または媒体に関連付けられた他の任意の適切な媒体またはアプリケーションであり得る。双方向媒体アプリケーションはユーザ活動をモニタリングして、カスタマイズされた一時停止時間の経験をユーザに提供し得る。例えば、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが過去において再生した媒体の種類に基づいて、ユーザに対してまもなく放送される媒体イベントの特定の広告を代用し得る。
【0034】
双方向媒体アプリケーションは、ユーザ機器40上で一時停止時間のコンテンツの幾つかまたはすべてを格納し得る。双方向媒体アプリケーションは、格納された一時停止時間のコンテンツを周期的に、オンデマンドで、ポーリングを介して、または他の任意の適切なアプローチによって更新し得る。媒体データによって特定の一時停止時間のコンテンツを格納および更新し得る。例えば、ゴルフ関連の媒体番組がユーザに利用可能である場合、双方向媒体アプリケーションは、CallawayTMのアイロンを特徴とする第1の広告を格納し得る。ユーザがゴルフ関連の媒体番組を一時停止すると、第1の広告がユーザに再生され得る。双方向媒体アプリケーションは続いて、第1の広告を置き換えて、PingTMのパターを特徴とする第2の広告を格納し得る。このように、ユーザがゴルフ関連の媒体番組を再度一時停止すると、更新された一時停止時間のコンテンツがユーザに提示される。
【0035】
カスタマイズされた一時停止時間のコンテンツを代用するには、双方向媒体アプリケーションは、媒体に関連付けられた媒体データのコンテンツをモニタリングし得る。媒体データは、識別子、URL、双方向媒体アプリケーション制御命令、機能アクセス情報、メタデータ、番組ガイドデータ、または媒体および一時停止時間のコンテンツに関連した他の任意のデータなどのデータであり得る。媒体データは、媒体またはユーザ機器40によって提示された一時停止時間のコンテンツを記述し得る。例えば、媒体データは、番組のコンテンツを記述した情報、俳優が着ている衣服、俳優によって用いられた機器、番組が行われる地理的場所、媒体(例えば、コマーシャル)が再生中にスキップされ得るか否か、または他の任意の適切な媒体または一時停止時間のコンテンツ情報を含み得る。媒体用の媒体データは、システム(例えば、媒体配信設備36内のシステム)によって格納された特定の一時停止時間のコンテンツへの識別子を含み得る。ユーザが現在視聴中の媒体を一時停止すると、双方向媒体アプリケーションは、例えば、現在一時停止された媒体に関連付けられた媒体データ内に含まれた識別子に基づいて、媒体配信設備36から一時停止時間のコンテンツを取り出し得る。別の実施形態において、双方向媒体アプリケーションは、例えば、媒体データ内に含まれたメタデータにリンクされた広告を代用し得る。メタデータでリンクされた広告は、例えば、 に出願されたMooreらに対する米国特許出願第
(代理人番号第UV−192)に記載されている。同出願全体を本明細書において参考として援用する。
【0036】
媒体データは、双方向媒体アプリケーション用の命令またはコマンドも含み得る。媒体データは、(例えば、ビデオ概略を作成するために)再生中の媒体の特定の部分を記録する命令などの命令、ユーザが媒体を早送りすることを阻止する命令、または他の任意の適切な命令などの命令を含み得る。例えば、ユーザがバスケットボールなどのスポーツイベントを視聴している場合、双方向媒体アプリケーションは、スポーツイベントに関連付けられた媒体データによって、「素晴らしいバスケットボールのプレイ」の再生(すなわち、今見たプレイの2回目の放映分)を、この2度目の再生が提示される場合に記録するように命令され得る。このように、試合の最高のプレイを強調表示したビデオ概略を提供するために、「素晴らしいプレイ」のコレクションを双方向媒体アプリケーションによって編集そして格納し、そしてこれを一時停止の際に代用する。
【0037】
別の適切なアプローチにおいて、ビデオオンデマンド、ニアビデオオンデマンド、または他の任意の適切な媒体などの媒体に関連付けられた媒体データは、媒体の特定の部分がユーザに提示されるように、双方向媒体アプリケーションに媒体の特定の部分を記録するように命令し得る。このアプローチにおいて、媒体データは、例えば、双方向媒体アプリケーションに媒体の特定の部分(例えば、映画の重要なシーン)を記録するように命令し得る。媒体に関連付けられた媒体データは、ユーザが同じ媒体を視聴するごとに、双方向媒体アプリケーションに媒体の異なるシーンを記録するように命令し得る。例えば、媒体データは、ユーザが同じ媒体を提示されるごとに、双方向媒体アプリケーションに、媒体の異なるテーマ(例えば、アクションシーン、プロットシーン、ロマンスシーン、または媒体の他の任意の適切なカテゴリーの編集)を記録するように命令し得る。所望の場合、双方向媒体アプリケーションは、ユーザによって視聴された媒体に特定の概略(例えば、劇場の映画の予告編の短いバージョン)を編集し得る。
【0038】
種々の異なる方法で双方向媒体アプリケーションによって媒体データを受信し得る。1つの適切なアプローチにおいて、一時停止時間のコンテンツまたは媒体と共に媒体データを受信してもよいし、視聴された媒体とは別個に媒体データを受信してもよいし、あるいは他の任意の適切な受信手段によって媒体データを受信してもよい。媒体データが一時停止時間のコンテンツまたは媒体と共に受信される場合、例えば、ユーザ機器40によって受信された媒体またはリアルタイム信号に媒体データを組み込んでもよいし、隠してもよいし、あるいは(例えば、垂直帰線消去期間内、または側波帯上に)根付かせてもよい(ingrain)。このようなアプローチにおいて、双方向媒体アプリケーションは、媒体信号を処理して媒体データ(例えば、識別子、命令、URLなど)を取得し得る。
【0039】
双方向媒体アプリケーションはさらに、例えば、ユーザが視聴しているチャンネルをモニタリングすることによって、再生された媒体に関連付けられた媒体データも取得し得る。双方向媒体アプリケーションは、この情報(例えば、チャンネル情報)および現在時間を用いて、ユーザに利用可能なチャンネル用の媒体データを含むデータベースにアクセスして、所望の媒体データを取得し得る。例えば、ユーザがチャンネル5を視聴している場合、双方向媒体アプリケーションは、データベースをチェックして、チャンネル5がコメディを再生していることを、チャンネル5に関連付けられた媒体データが表示するか否かを判定し得る。この場合、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが媒体を一時停止した場合、コメディに関連した一時停止時間のコンテンツを代用し得る。
【0040】
双方向媒体アプリケーションが媒体を格納した場合(例えば、媒体の一時停止の間、媒体が記録されるようにスケジューリングされた場合など)、アプリケーションは媒体の関連付けられた媒体データも格納し得る。ユーザが遅れたリアルタイムの媒体、遅れたニアビデオオンデマンド媒体、または記録された媒体を再生している場合、格納された媒体データにより、例えば、双方向媒体アプリケーションが、カスタマイズされた一時停止時間のコンテンツを提供し、特定の時間にアプリケーションの機能にアクセスすることを阻止し(例えば、特定の媒体の早送りを阻止し)、または他の任意の適切な活動を実行することが可能になり得る。例えば、ユーザが以前に記録した媒体を一時停止すると、適切な一時停止時間のコンテンツが一時停止された記録されている媒体の代わりに代用され得るように、双方向媒体アプリケーションはその関連付けられた格納された媒体データにアクセスし得る。
【0041】
双方向媒体アプリケーションは、ユーザに提示された一時停止時間のコンテンツを個人化する能力をユーザに提供し得る。例えば、媒体が一時停止された場合、ユーザは双方向媒体アプリケーションによって提示された一時停止時間のコンテンツの種類を選択し得る。双方向媒体アプリケーションは、特定の種類の媒体に提示される一時停止時間のコンテンツの種類を選択する能力もユーザに提供し得る。異なる種類の一時停止時間のコンテンツは、雑学情報、概略、インタビュー、放送映像、音楽、宣伝、広告、または他の任意の適切な一時停止時間のコンテンツを含み得る。例えば、媒体が「家の修繕」または「自分で作る」志向の番組内容である場合、ユーザは提示された一時停止時間のコンテンツとして宣伝および広告を選択し得る。このように、ユーザは、例えば、一時停止の間に、電動工具、建築資材、手で持つ道具に関する異なる宣伝、または他の任意の適切な家の建築に関連した宣伝を提示され得る。別の適切なアプローチにおいて、特定の種類の一時停止時間のコンテンツが、媒体が一時停止された場合に提示されることを阻止することが可能であり得る。
【0042】
双方向媒体アプリケーションは、ユーザに提供されている一時停止時間のコンテンツを変更する能力をユーザに提供し得る。例えば、ユーザが以前に提示された一時停止時間のコンテンツの宣伝を提示されると、ユーザは、例えば、リモートコントロールのボタンを押すことによって、次の宣伝に進み得る。ユーザは、現在提示されている一時停止時間のコンテンツの種類を、異なる種類の一時停止時間のコンテンツに変更する能力も提供され得る。ユーザがインタビューである一時停止時間のコンテンツを視聴する場合、ユーザは、一時停止時間のコンテンツを、例えば、広告または他の任意の適切な一時停止時間のコンテンツに変更し得る。
【0043】
双方向媒体アプリケーションはさらに、例えば、オーバーレイの形態、双方向オーバーレイの形態、番組ガイド画面の形態、または他の任意の適切なディスプレイフォーマットで、ユーザ機器40上に情報を表示し得る。双方向媒体アプリケーションは、ユーザに通知する双方向媒体アプリケーションの状態に関する情報、またはユーザ入力(例えば、再生、一時停止、早送り、巻戻し、停止など)に応答した情報を表示し得る。これらの表示画面は特定の時間期間表示され得、次いで、タイムアウトになるか、またはユーザ入力に応答して(例えば、ユーザ入力デバイス56上のボタンを押すことによって)消え得る。双方向媒体アプリケーションはさらに、番組ガイド情報(例えば、タイトル情報)、現在日時、表示された媒体とリアルタイムの媒体との間にどのぐらいの時間的遅れが存在するかを示す情報、または他の任意の適切な情報などのさらなる情報も表示し得る。
【0044】
双方向媒体アプリケーションによって表示され得る例示の表示画面を図2に示す。ユーザがリアルタイムの媒体を一時停止すると、図2の画面200が表示され得る。例示するように、ユーザは映画「Braveheart」を一時停止した。双方向媒体アプリケーションは、一時停止された映画の代わりに、映画「Braveheart」のウェブサイトを代用した。画面200は、ユーザがインジケータ210によって選択し得るオプション205を含み得る。ウェブサイト上のオプション205は、「キャストおよび登場人物」、「レビュー」、「劇場予告編」、「Braveheartの製作」または他の任意の適切なオプションを含み得る。ユーザは、例えば、上矢印キーおよび下矢印キーを用いることによって、所望のオプションにインジケータ210をナビゲートし得る。ユーザは、「OK」キーまたは「エンター」キーを押すことによって、または他の任意の適切な方法によって、所望のオプションを選択し得る。例えば、ユーザが「レビュー」を選択すると、双方向媒体アプリケーションは「Braveheart」の1つ以上のレビューを表示し得る。
【0045】
画面200はオーバーレイ215も含み得る。オーバーレイ215は、ユーザに媒体の現在の状態を通知する状態インジゲータ220を含み得る。オーバーレイ215は時間インジゲータ225も含み得る。時間インジゲータ225は、媒体が一時停止された時間点と、ユーザ機器40によって現在受信されている媒体の時間点との間でどのぐらいの時間が経たかをユーザに通知し得る。例示するように、「Braveheart」は、3分49秒間一時停止している。
【0046】
ユーザが一時停止されたリアルタイムの媒体の再生を再開すると、双方向媒体アプリケーションは、図3に示す例示の表示画面300を表示し得る。双方向媒体アプリケーションは、映画が一時停止された時間点と実質的に同じ時間点から映画「Braveheart」の再生を再開し得る。画面300は双方向オーバーレイ305も含み得る。双方向オーバーレイ305は、ユーザに利用可能な異なるオプションを示し得る。例示するように、ユーザは、遅れた媒体を巻戻し、一時停止、および早送りすることが可能であり得る。一時停止オプション310が強調表示されると、ユーザが、例えば、「選択」キーを押した場合に、双方向媒体アプリケーションが媒体を一時停止し得ることが示される。ユーザは、強調表示をナビゲートして、オプションを巻戻しまたは早送りすることも可能であり得る。別の適切なアプローチにおいて、ユーザはユーザ入力デバイス52上の指定ボタンを押して、他の任意の適切な機能を一時停止したり、早送りしたり、巻戻ししたり、または実行し得る。ユーザが指定ボタンを押すと、選択されたボタンに対応する強調表示が画面300上に提示されて、どのボタンが選択されたかを示し得る。双方向オーバーレイ305は、時間インジゲータ225も含み得る。例示するように、時間インジゲータ225をグラフィカルフォーマットで表示する。バー315は映画全体の長さを示す。現在位置インジゲータ320は、映画の現在表示されている点を表す。リアルタイムインジゲータ325は、ユーザ機器40によって現在受信されているリアルタイムの媒体の点を表す。例えば、ユーザが媒体を早送りすると、現在位置インジゲータ320はリアルタイムインジゲータ325に近づくように移動し得る。現在位置インジゲータ320およびリアルタイムインジゲータ325が媒体内の同じ点を指す場合、ユーザは、この点を越えて早送りすることを可能にされ得ない。
【0047】
図4は、ユーザがリアルタイムの媒体を一時停止することを可能にすること、および一時停止時間のコンテンツを再生することに関与し得る例示の工程のフローチャートである。リアルタイムの媒体は、例えば、テレビ番組内容(例えば、放送番組内容、ケーブル番組内容、およびペーパービュー番組内容)、音楽番組内容、または他の任意の適切な種類のリアルタイムの媒体であり得る。工程410において、双方向媒体アプリケーションは、リアルタイムの媒体を一時停止する能力をユーザに提供し得る。リアルタイムの媒体は、「The Greatest Hits of Pink Floyd」などの音楽番組内容であり得る。例えば、ユーザは、ユーザ入力デバイス56上の一時停止ボタンを押すことによって、または他の任意の適切な方法によって、音楽番組内容を一時停止し得る。
【0048】
工程420において、双方向媒体アプリケーションは、一時停止時間のコンテンツを代用し、そしてリアルタイムの媒体を記録し得る。一時停止時間のコンテンツは、一時停止された媒体に特定の一時停止時間のコンテンツ、またはユーザに特定の一時停止時間のコンテンツなど、任意の適切な一時停止時間のコンテンツであり得る。一時停止時間のコンテンツは、グラフィクス、テキスト、動画、音楽、宣伝、広告、概略、雑学情報、ウェブサイト、または他の任意の適切な媒体などの任意の媒体、あるいは媒体の組み合わせであり得る。双方向媒体アプリケーションは、媒体に関連付けられた媒体データのコンテンツをモニタリングして、一時停止された媒体に特定の一時停止時間のコンテンツを提供し得る。双方向媒体システムは、「The Greatest Hits of Pink Floyd」の代わりに、Roger Watersとの音声インタビューなどの一時停止時間のコンテンツを代用し得る。ユーザがリアルタイムの媒体の再生を再開するまで、この一時停止時間のコンテンツまたは他の任意の一時停止時間のコンテンツが代用され得る。
【0049】
工程430において、双方向媒体アプリケーションは、リアルタイムの媒体が一時停止された時間点と実質的に同じ時間点でリアルタイムの媒体の再生を再開し得る。双方向媒体アプリケーションは、例えば、一時停止の数秒前に、媒体が一時停止されたその正確な時間的瞬間に、または一時停止の数秒後に、一時停止されたリアルタイムの媒体の再生を再開し得る。ユーザは、例えば、ユーザ入力デバイス56上または他の任意の適切なデバイス上の一時停止ボタンを再度押して、リアルタイムの媒体の再生を再開し得る。
【0050】
図4に示す工程は単なる例であり、さらなる工程を加えてもよく、工程のうちの幾つかを省いてもよく、または改変してもよいことを理解されたい。例えば、上述の工程を用いて、ユーザがニアビデオオンデマンド媒体を一時停止することも可能にし得る。
【0051】
NVOD媒体を一時停止する別の適切なアプローチにおいて、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが媒体を一時停止した場合にNVOD媒体を記録しなくともよい。通常、同じ媒体の番組を一定の間隔で(例えば、5分ごとに)配信するサーバ(例えば、サーバ58)によってNVOD媒体を提供し得る。このようなアプローチにおいて、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが媒体の再生を再開した場合に、NVOD媒体の後の放映分を再生し得る。
【0052】
図5は、ユーザがNVOD媒体を一時停止することを可能にすること、および一時停止時間のコンテンツを代用することに関与し得る例示の工程のフローチャートである。工程510において、ユーザは、現在再生中のNVOD媒体を一時停止する能力を提供され得る。
【0053】
工程520において、双方向媒体アプリケーションは、NVOD媒体の代わりに、一時停止時間のコンテンツを代用し得る。一時停止時間のコンテンツは、一時停止された媒体に特定の一時停止時間のコンテンツまたはユーザに特定の一時停止時間のコンテンツなどの任意の適切な一時停止時間のコンテンツであり得る。さらに、一時停止時間のコンテンツは、グラフィクス、テキスト、動画、音楽、宣伝、広告、概略、雑学情報、ウェブサイト、または他の任意の適切な媒体などの任意の媒体、あるいは媒体の組み合わせであり得る。双方向媒体アプリケーションは、NVOD媒体に関連付けられた媒体データのコンテンツをモニタリングして、一時停止された媒体に特定の一時停止時間のコンテンツを提供し得る。ユーザがNVOD媒体の再生を再開するまで、一時停止時間のコンテンツが再生され得る。
【0054】
工程530において、双方向媒体アプリケーションは、NVOD媒体の後の放映分を再生することによって、NVOD媒体の再生を再開し得る。例えば、NVOD媒体が5分ごとに配信されて、ユーザが30分間媒体を一時停止した場合、双方向媒体アプリケーションは、NVOD媒体の6回目に続く放映分を再生することによって、NVOD媒体の再生を再開し得る。
【0055】
図5に示す工程は単なる例であり、さらなる工程を加えてもよく、工程のうちの幾つかを省いてもよく、または改変してもよいことを理解されたい。例えば、工程520において、双方向媒体アプリケーションはさらに、NVOD媒体の次の放映分が現在一時停止されているNVOD媒体と整合されるまで、どのぐらいの時間が残っているかもユーザに通知し得る。
【0056】
双方向媒体アプリケーションは、ビデオオンデマンド媒体にアクセスする能力もユーザに提供し得る。双方向媒体アプリケーションは、例えば、クライアント−サーバ構成でVOD媒体にアクセスし得る。ユーザ機器40から離れて設けられているVODサーバ上に(例えば、媒体配信設備36において)VOD媒体を格納してもよい。双方向媒体アプリケーションは、番組ガイド情報を用いて、利用可能なVOD媒体をユーザに通知し得る。この情報は、ユーザによって双方向番組ガイドを介してアクセスされ得る。ユーザがVOD媒体を一時停止すると、双方向媒体アプリケーションは、VODサーバからの媒体の再生を停止して、一時停止時間のコンテンツを代用し得る。ユーザがVOD媒体の再生を再開すると、双方向媒体アプリケーションは、媒体が一時停止された時間点で、VODサーバから媒体の再生を再開し得る。
【0057】
双方向媒体アプリケーションは、記録された媒体と同様の様態で動作し得る。しかし、ユーザ機器40から離れて設けられたサーバから媒体にアクセスする代わりに、双方向媒体アプリケーションは、ユーザ機器40においてローカルに、記録された媒体にアクセスし得る。双方向媒体アプリケーションは、例えば、双方向番組ガイドから記録する番組を選択することによって、媒体を記録する能力をユーザに提供し得る。
【0058】
図6は、ユーザがVOD媒体または記録された媒体を一時停止することを可能にすること、および一時停止時間のコンテンツを代用することに関与し得る例示の工程のフローチャートである。工程610において、ユーザは、現在再生中のVOD媒体または記録された媒体を一時停止する能力を提供され得る。
【0059】
工程620において、双方向媒体アプリケーションは、一時停止されたVOD媒体または記録された媒体の代わりに、一時停止時間のコンテンツを代用し得る。双方向媒体アプリケーションは、例えば、ユーザ機器40に特定の放送チャンネル上で継続的に提供される無関係の一時停止時間のコンテンツを代用し得る。双方向媒体アプリケーションはさらに、VOD媒体または記録された媒体に関連付けられた媒体データのコンテンツをモニタリングして、一時停止された媒体に関連付けられた一時停止時間のコンテンツを代用し得る。双方向媒体アプリケーションはさらに、ユーザ活動をモニタリングして、ユーザに特定の一時停止時間のコンテンツを代用し得る。ユーザがVOD媒体または記録された媒体の再生を再開するまで、一時停止時間のコンテンツが再生され得る。
【0060】
工程630において、双方向媒体アプリケーションは、媒体が一時停止された時間点と実質的に同じ時間点で、VOD媒体または記録された媒体の再生を再開し得る。
【0061】
図6に示す工程は単なる例であり、さらなる工程を加えてもよく、工程のうちの幾つかを省いてもよく、または改変してもよいことを理解されたい。
【0062】
本発明の別の実施形態において、ユーザは双方向媒体アプリケーションの特定の機能にアクセスすることを阻止され得る。ユーザは、例えば、媒体を巻戻しし、媒体を早送りし、媒体を一時停止し、媒体を記録し、または双方向媒体アプリケーションの他の任意の適切な機能を実行することを禁止され得る。
【0063】
図7は、ユーザが機能にアクセスすることを阻止することに関与し得る例示の工程のフローチャートである。工程710において、双方向媒体アプリケーションは、機能にアクセスする能力をユーザに提供し得る。例えば、双方向媒体アプリケーションは、早送り機能にアクセスしながら、遅れたリアルタイムの媒体または記録された媒体(例えば、「The Simpsons」、これは日々記録され得る)を視聴する能力をユーザに提供し得る。
【0064】
工程720において、双方向媒体アプリケーションは、現在視聴されている媒体に関連付けられた媒体データが、ユーザが機能にアクセスすることを阻止しているか否かを判定し得る。例えば、媒体に関連付けられた媒体データは、ユーザが媒体内の特定のコマーシャルを早送りすることを阻止し得る。これは、再生の間に、媒体の特定の部分(例えば、コマーシャル)を視聴者に見させる能力を媒体プロバイダに提供し得る。
【0065】
媒体データがユーザが機能にアクセスすることを阻止しない場合、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが工程730に表示される機能にアクセスすることを可能にし得る。
【0066】
あるいは、媒体データがユーザが機能にアクセスすることを阻止する場合、双方向媒体アプリケーションは、ユーザが工程740に示される機能にアクセスすることを阻止し得る。双方向媒体アプリケーションはさらに、機能が妨げられていることもユーザに通知し得る。
【0067】
図7に示す工程は単なる例であり、さらなる工程を加えてもよく、工程のうちの幾つかを省いてもよく、または改変してもよいことを理解されたい。
【0068】
ユーザが機能にアクセスしようとした場合に、双方向媒体アプリケーションによって表示され得る例示の表示画面を図8に示す。図8の画面800は、ユーザが媒体を早送りしようとした場合に表示され得る。例示するように、ユーザは、「Lexus」のコマーシャルを早送りしようとしている。オーバーレイ815を表示して、媒体が早送りされ得ないことをユーザに通知し得る。オーバーレイ815は単なる例であり、この機能が妨げられていることを示すために、他の任意の適切なオーバーレイまたは通知をユーザに提示し得る。
【0069】
図9は、媒体データのコンテンツに基づいて特定のタスクを実行するように双方向媒体アプリケーションに命令することに関与し得る例示の工程のフローチャートである。工程910において、双方向媒体アプリケーションは、ユーザに媒体(例えば、リアルタイム、VOD、NVOD)を提示し得る。工程920において、双方向媒体アプリケーションは、現在提示されている媒体に関連付けられた媒体データを探して命令を求め、関連付けられた媒体データに含まれる任意の命令を実行し得る。例えば、ユーザがテレビ番組を見ている場合、媒体データは、例えば、開始のシーン、プロット内の重要な移行、リプレイ、またはユーザによって視聴される番組の他の任意の適切な部分を記録するように双方向媒体アプリケーションに命令し得る。
【0070】
したがって、一時停止時間のコンテンツを提示するシステムおよび方法を提供する。当業者であれば、説明した実施形態以外によって本発明を実施し得、そして実施形態は例示を目的として提示されるのであって本発明を限定せず、そして本発明は上掲の特許請求の範囲によってのみ限定されることを理解する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載の一時停止された媒体の代わりに一時停止時間のコンテンツを代用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−259500(P2011−259500A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199929(P2011−199929)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【分割の表示】特願2008−87725(P2008−87725)の分割
【原出願日】平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願人】(500050376)ユナイテッド ビデオ プロパティーズ インク (206)
【Fターム(参考)】